NO NUKES 2014 出演:the HIATUS,斉藤和義 @Zepp Divercity 9/29
- 2014/09/29
- 23:06
昨年は春に土日の2daysでフェス形式だった、脱原発を掲げたイベントNO NUKES。今年は発起人の坂本龍一が病によって出演できないという事態になってしまったが、本人の強い希望のもと、賛同するアーティストたちによって開催されることになった。
今年は今日から3daysで、それぞれ2マン。のはずだったが、2日目に出演予定だったNAMBA69の難波章浩が喉の治療により出演できなくなり、2日目はASIAN KUNG-FU GENERATIONのワンマンに。
初日のこの日はthe HIATUSと斉藤和義という、フェスだと違和感ないが、2マンだとなんか意外な組み合わせ。ともに過去にこのイベントに出演している。
ロビーには様々な脱原発を掲げたブースが並び、当日券もソールドアウトという、満員の中、ロッキンオン社長、渋谷陽一が前説に登場すると、坂本龍一とのメールのやり取りの話から、今回のこのイベント最大のサプライズゲストである、小泉純一郎と細川護煕を呼び込む。
元首相補佐官らを伴い、計4人で登場すると、小泉純一郎は坂本龍一のファンであり、よくCDを聴いていることを語るも、
「原発のない生活を目指して…」
を
「音楽のない生活を目指して…」
に言い間違えてしまうという、痛恨のミス(笑)
しかし、細川護煕はなんのオーラも感じなかったが、小泉純一郎はやはりカリスマのオーラが漂っていて、出てきた瞬間にちょっと会場の空気が引き締まる感じがした。
そんな中、先攻の斉藤和義はいつものようにフラッと登場。ギターのフジイケンジ(The Birthday)は今日は不在だが、隅倉弘至、玉田豊夢、高野勲の熟練サポートメンバーは、斉藤和義本人とお揃いの「NO NUKES」Tシャツを着用。
フジイケンジがいないことにより必然的にギターが斉藤和義だけになるが、その斉藤和義のギターのイントロから、「やさしくなりたい」でスタート。
「俺は難しいことはあんまりよくわからんけど、1年以上原発が動いてなくてこれまでやってこれたんだからねぇ、動いてないに越したことはないでしょ。安倍ちゃんがなんやかんや言ってますが…(笑)」
と、前回出演時にはあまり言及しなかった原発についてMCすると、社会的な歌詞の「ウサギとカメ」では隅倉と斉藤がそれぞれベースとギターソロを展開し、ポップなヒット曲も多数持つシンガーであるが、そこからはさらにロック色を強めていく。
「オオカミ中年」「猿の惑星」はまさに原発に言及した歌詞の曲(「オオカミ中年」は歌い出しのフレーズが「NO NUKES!」だし、歌詞を「安倍晋三」に変えたりするし)で、自身の曲を演奏することで、自身のスタイルを示してみせる。
「さっき、小泉さんが話したあと、間違えて俺の楽屋に入ってきてビックリした(笑)」
ととんでもない体験で笑わせると、終盤は名曲連発。
夏フェスでは「国民的シンガー」としての斉藤和義を感じさせるステージだったが、この日は紛れもなく、「ロックンローラー」であり「パンク」な斉藤和義だった。しっかりそういう曲を作れるっていうのは本当にカッコいい。
1.やさしくなりたい
2.月光
3.ウサギとカメ
4.FIRE DOG
5.Happy Birthday to you!
6.オオカミ中年
7.猿の惑星
8.歩いて帰ろう
9.ベリー ベリー ストロング ~アイネクライネ
10.幸福な朝食 退屈な夕食
やさしくなりたい
http://youtu.be/ldUFV0ZOJR0
後攻はthe HIATUS。今年も夏フェスに出まくり、それ以降も細美武士の弾き語りなどもあり、精力的にライブを行っているが、夏フェスの流れを踏襲したセトリの、バンドの固まり具合は凄まじい。この日はロッキンオンの主催としては異例のダイブ禁止ではなかったのだが、「Storm Racers」「Monkeys」という、迫力のバンドサウンドの曲だけでなく、最新アルバムの、細美がハンドマイクで歌う、エレクトロの要素も含んだ「Thirst」あたりでもダイブがおこっていたのは実に意外。ツアーでもこれは見れなかった光景であったのだが。
ちなみに斉藤和義同様に、メンバー全員が「NO NUKES」Tシャツを着用(細美だけは、「NO NUKES」とプリントされてはいるが、イベントTシャツではない)し、細美はどことなく髪型がさっぱりしたような印象を受ける。
その細美は、
「政治性のあるイベントには普段来るロックファンは来てくれない。でも今日、細川さんと小泉さんが目の前に来て気づいたろ。原発とか政治とか、テレビの中のことはフィクションじゃないって。俺達の生活のことなんだって」
と、元首相2人が来た意味を本人達以上に見事に言語化し、
「さっき、ここのモールの5階のビレバンに行ったんだ。読んでた原発の本を読み終えたから、新しいの買おうと思って。こんだけでかいモールに本屋がビレバンしかないってのもどうかと思うけど(笑)
そしたらビレバンには全然原発の本がなくてさ。自分探しみたいな本はいっぱいあるんだけど(笑)ビレバンで自分は見つからんよ」
と言い、徐々に熱を帯びていく「Unhurt」からは後半へ。
「斉藤和義さんのライブを見に来たせっちゃんファンのみなさん、みーちゃんです(笑)」
という、衝撃のMCからは、客席からは当然のように、
「みーちゃーん!」
という声が飛び、「Lone Train Running」からは観客の合唱も、やや掠れるところがある細美の声を後押ししていき、ラストは伊澤一葉のピアノのイントロが美しい「Silver Birch」で終了。
アンコールでは細美とmasasucksは上半身裸で登場し、
「こんなイベント、さっさとなくなっちまえばいいんだよ。そうしたら原発のない社会になってんだから」
と話しはじめ、
「今日、細川さんと小泉さんに、来てくれてありがとうございましたって直接言いにいったんだよ。俺がライブで政治的な話をすると、若いファンがどんどん引いていくのがわかるからどうすんべやって昨日の夜から思ってて。
そしたら渋谷さんがその様子を見て、「なんで元首相2人にそういうことできるの!?」って言ってきたんだけど。
俺が10年以上、相手が誰だろうと関係ないって言ってたの、嘘だと思ってたんですか?あの人達も俺達やお前らと同じ人間だよ。
俺達音楽好きはバカばっかりだけどさ、下向かないで前だけ向いていこうぜ。これは俺達のケンカだからさ。小さな力かもしれないけど、ひっくり返してやろうぜ。今日はどうもありがとうございました!」
と、まさに細美武士でしかないようなエピソードを交えたMCから、ミニマルなサウンドの「Waiting For The Sun」。ラストにはおなじみのコール&レスポンスも行われ、演奏を終えると、最後にステージから去ったmasasucksが、
「俺達の未来を作ろうぜ!」
と叫んでいった。
MCとかなしにしても、やはりいいライブだったと思える。でも、ロッキンオンジャパンのインタビュー読んだあとだと、自分の体にも気を向けて欲しいって思ったり。でも、もう音楽こそ我が人生だ、って言ってた人だから、止まることはできないんだろうな。
1.Storm Racers
2.Monkeys
3.Thirst
4.Something Ever After
5.Horse Riding
6.Deerhounds
7.Unhurt
8.The Flare
9.Lone Train Running
10.Insomnia
11.紺碧の夜に
12.Silver Birch
encore
13.Waiting For The Sun
Thirst
http://youtu.be/fSzxtLQBZHY
しかし、今日1番印象的だったのは、斉藤和義もthe HIATUSもメンバー全員が「NO NUKES」Tシャツを着ていたこと。(斉藤和義はサポートメンバーにも関わらず
)音楽性だけでなく、思想までも共有できる人たちがすぐ近くにいるというのは素晴らしいことでもあり、うらやましいことでもある。
明日とあさってに出演する3組はこのフェスでどんな戦い方をするんだろうか。
今年は今日から3daysで、それぞれ2マン。のはずだったが、2日目に出演予定だったNAMBA69の難波章浩が喉の治療により出演できなくなり、2日目はASIAN KUNG-FU GENERATIONのワンマンに。
初日のこの日はthe HIATUSと斉藤和義という、フェスだと違和感ないが、2マンだとなんか意外な組み合わせ。ともに過去にこのイベントに出演している。
ロビーには様々な脱原発を掲げたブースが並び、当日券もソールドアウトという、満員の中、ロッキンオン社長、渋谷陽一が前説に登場すると、坂本龍一とのメールのやり取りの話から、今回のこのイベント最大のサプライズゲストである、小泉純一郎と細川護煕を呼び込む。
元首相補佐官らを伴い、計4人で登場すると、小泉純一郎は坂本龍一のファンであり、よくCDを聴いていることを語るも、
「原発のない生活を目指して…」
を
「音楽のない生活を目指して…」
に言い間違えてしまうという、痛恨のミス(笑)
しかし、細川護煕はなんのオーラも感じなかったが、小泉純一郎はやはりカリスマのオーラが漂っていて、出てきた瞬間にちょっと会場の空気が引き締まる感じがした。
そんな中、先攻の斉藤和義はいつものようにフラッと登場。ギターのフジイケンジ(The Birthday)は今日は不在だが、隅倉弘至、玉田豊夢、高野勲の熟練サポートメンバーは、斉藤和義本人とお揃いの「NO NUKES」Tシャツを着用。
フジイケンジがいないことにより必然的にギターが斉藤和義だけになるが、その斉藤和義のギターのイントロから、「やさしくなりたい」でスタート。
「俺は難しいことはあんまりよくわからんけど、1年以上原発が動いてなくてこれまでやってこれたんだからねぇ、動いてないに越したことはないでしょ。安倍ちゃんがなんやかんや言ってますが…(笑)」
と、前回出演時にはあまり言及しなかった原発についてMCすると、社会的な歌詞の「ウサギとカメ」では隅倉と斉藤がそれぞれベースとギターソロを展開し、ポップなヒット曲も多数持つシンガーであるが、そこからはさらにロック色を強めていく。
「オオカミ中年」「猿の惑星」はまさに原発に言及した歌詞の曲(「オオカミ中年」は歌い出しのフレーズが「NO NUKES!」だし、歌詞を「安倍晋三」に変えたりするし)で、自身の曲を演奏することで、自身のスタイルを示してみせる。
「さっき、小泉さんが話したあと、間違えて俺の楽屋に入ってきてビックリした(笑)」
ととんでもない体験で笑わせると、終盤は名曲連発。
夏フェスでは「国民的シンガー」としての斉藤和義を感じさせるステージだったが、この日は紛れもなく、「ロックンローラー」であり「パンク」な斉藤和義だった。しっかりそういう曲を作れるっていうのは本当にカッコいい。
1.やさしくなりたい
2.月光
3.ウサギとカメ
4.FIRE DOG
5.Happy Birthday to you!
6.オオカミ中年
7.猿の惑星
8.歩いて帰ろう
9.ベリー ベリー ストロング ~アイネクライネ
10.幸福な朝食 退屈な夕食
やさしくなりたい
http://youtu.be/ldUFV0ZOJR0
後攻はthe HIATUS。今年も夏フェスに出まくり、それ以降も細美武士の弾き語りなどもあり、精力的にライブを行っているが、夏フェスの流れを踏襲したセトリの、バンドの固まり具合は凄まじい。この日はロッキンオンの主催としては異例のダイブ禁止ではなかったのだが、「Storm Racers」「Monkeys」という、迫力のバンドサウンドの曲だけでなく、最新アルバムの、細美がハンドマイクで歌う、エレクトロの要素も含んだ「Thirst」あたりでもダイブがおこっていたのは実に意外。ツアーでもこれは見れなかった光景であったのだが。
ちなみに斉藤和義同様に、メンバー全員が「NO NUKES」Tシャツを着用(細美だけは、「NO NUKES」とプリントされてはいるが、イベントTシャツではない)し、細美はどことなく髪型がさっぱりしたような印象を受ける。
その細美は、
「政治性のあるイベントには普段来るロックファンは来てくれない。でも今日、細川さんと小泉さんが目の前に来て気づいたろ。原発とか政治とか、テレビの中のことはフィクションじゃないって。俺達の生活のことなんだって」
と、元首相2人が来た意味を本人達以上に見事に言語化し、
「さっき、ここのモールの5階のビレバンに行ったんだ。読んでた原発の本を読み終えたから、新しいの買おうと思って。こんだけでかいモールに本屋がビレバンしかないってのもどうかと思うけど(笑)
そしたらビレバンには全然原発の本がなくてさ。自分探しみたいな本はいっぱいあるんだけど(笑)ビレバンで自分は見つからんよ」
と言い、徐々に熱を帯びていく「Unhurt」からは後半へ。
「斉藤和義さんのライブを見に来たせっちゃんファンのみなさん、みーちゃんです(笑)」
という、衝撃のMCからは、客席からは当然のように、
「みーちゃーん!」
という声が飛び、「Lone Train Running」からは観客の合唱も、やや掠れるところがある細美の声を後押ししていき、ラストは伊澤一葉のピアノのイントロが美しい「Silver Birch」で終了。
アンコールでは細美とmasasucksは上半身裸で登場し、
「こんなイベント、さっさとなくなっちまえばいいんだよ。そうしたら原発のない社会になってんだから」
と話しはじめ、
「今日、細川さんと小泉さんに、来てくれてありがとうございましたって直接言いにいったんだよ。俺がライブで政治的な話をすると、若いファンがどんどん引いていくのがわかるからどうすんべやって昨日の夜から思ってて。
そしたら渋谷さんがその様子を見て、「なんで元首相2人にそういうことできるの!?」って言ってきたんだけど。
俺が10年以上、相手が誰だろうと関係ないって言ってたの、嘘だと思ってたんですか?あの人達も俺達やお前らと同じ人間だよ。
俺達音楽好きはバカばっかりだけどさ、下向かないで前だけ向いていこうぜ。これは俺達のケンカだからさ。小さな力かもしれないけど、ひっくり返してやろうぜ。今日はどうもありがとうございました!」
と、まさに細美武士でしかないようなエピソードを交えたMCから、ミニマルなサウンドの「Waiting For The Sun」。ラストにはおなじみのコール&レスポンスも行われ、演奏を終えると、最後にステージから去ったmasasucksが、
「俺達の未来を作ろうぜ!」
と叫んでいった。
MCとかなしにしても、やはりいいライブだったと思える。でも、ロッキンオンジャパンのインタビュー読んだあとだと、自分の体にも気を向けて欲しいって思ったり。でも、もう音楽こそ我が人生だ、って言ってた人だから、止まることはできないんだろうな。
1.Storm Racers
2.Monkeys
3.Thirst
4.Something Ever After
5.Horse Riding
6.Deerhounds
7.Unhurt
8.The Flare
9.Lone Train Running
10.Insomnia
11.紺碧の夜に
12.Silver Birch
encore
13.Waiting For The Sun
Thirst
http://youtu.be/fSzxtLQBZHY
しかし、今日1番印象的だったのは、斉藤和義もthe HIATUSもメンバー全員が「NO NUKES」Tシャツを着ていたこと。(斉藤和義はサポートメンバーにも関わらず
)音楽性だけでなく、思想までも共有できる人たちがすぐ近くにいるというのは素晴らしいことでもあり、うらやましいことでもある。
明日とあさってに出演する3組はこのフェスでどんな戦い方をするんだろうか。
NO NUKES 2014 出演:ASIAN KUNG-FU GENERATION @Zepp Divercity 9/30 ホーム
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