9mm Parabellum Bullet presents 「カオスの百年 × Squall」 9mm Parabellum Bullet / GUCKKASTEN @LIQUIDROOO 3/3
- 2016/03/04
- 00:58
毎回幅広い出演者との対バンが楽しめる、9mm Parabellum Bulletの自主企画イベント、カオスの百年。ついにそのイベントのスケールも海を越え、今回は韓国のバンド、GUCKKASTENを迎えて、韓国のソウルと日本の東京という、互いの本拠地で開催。
GUCKKASTENは去年、このリキッドルーム主催のイベントで9mmと共演しており(その時はMO'SOME TONEBENDERも出演していた)、その時の縁か、今回はガッツリ2マン。すでに先日ソウルでのライブを終えており、この日は9mmが東京でGUCKKASTENを迎え撃つ。
・GUCKKASTEN
平日仕様だからか、いつもより遅めの19時半過ぎ、まずはフロム韓国のGUCKKASTENが登場。前回この場所で見た時はいなかった、コーラス&キーボードの女性を加えた6人編成。
その女性メンバーのコーラスにより、さらに歌が中心に感じられるが、サウンドとしては実に9mmに近いというか、いきなり轟音パートに切り替わったり、ダンスチューンが挟まれたりする。ボーカルのハ・ヒョヌはやはり歌が非常に上手い(韓国のバンドのボーカルはみな一様に高音がキレイなイメージが強い)し、バンドの演奏もトリッキーながらパワフル。
当然韓国語の曲が続くのだが、
「またこの場所でライブができて嬉しいです。ありがとう!」
と、MCの日本語は前回よりさらに上達している。(9mmのメンバーが教えたりしているのだろうか)
そんな中、前回も演奏していた日本語歌詞の曲も演奏すると、ハ・ヒョヌが「タクロー!」と叫び、9mmの卓郎がステージに登場し、ほぼ完コピの「Discommunication」のカバーを演奏。ハがメロディを歌い、卓郎がサビを歌うのだが、日本語がしっかりしているからか、ハは実に歌い慣れているような印象。そして卓郎は「GUCKKASTEN最高!」と叫んでステージを去った。お互いへのリスペクトが強く感じられるコラボだった。
再び日本語MCを挟むと、それまではギターを弾きながら歌っていたハがハンドマイクになり、しっとりと歌いあげるバラード曲も演奏し、バンドの持つ幅の広さを見せ、完全に汗ダクなドラムのイ・ジョンギルが立ち上がってスティックをかざすと、大きな歓声と拍手が巻き起こった。
カバーもあったが、明らかに前半よりも後半のほうが盛り上がっていた。それはまごう事なき、このバンドのライブバンドとしての実力。ここで見るのが2回目だからというのもあるが、異国の地ではあれど、アウェーな感じはしなかった。それは韓国から応援しに来たファンと、暖かく迎え入れた9mmのファンの存在が何より大きい。
・9mm Parabellum Bullet
そして後攻の9mm。いつものようにATARI TEENAGE RIOTの「Digital Hardcore」のSEでメンバーが登場すると、和彦がいきなりステージから客席の柵前に飛び降りるというテンションの高さを示し、もはや完全に新たな9mmのアンセムとなっている「反逆のマーチ」からスタート。
「Vampiregirl」「Revolutionary」で合唱を、「Cold Edge」で手拍子を発生させ、先ほどGUCKKASTENがカバーした「Discommunication」の本家バージョンも披露するという序盤からあまりに暑すぎるアンセムの畳み掛けっぷり。当然滝と和彦の両サイドはペース配分など考えていそうなわけもなく、楽器をぶん回して暴れまくっている。
すると卓郎のこの日のMCでの第一声は、
「アンニョンハセヨ!」
とまさかの韓国語。そのあともちょくちょく韓国語の単語を発していたが、まだ喋れるほどではないらしく、
「覚えたからには使わないと」
というレベルらしい。
GUCKKASTENが自分たちの曲を日本語でカバーしてくれたため、次は韓国語でカバーしてみたい、と話しつつ、いきなりGUCKKASTENが先ほど演奏していた曲のイントロ部分のみをコピーして大歓声を浴びると、久々な気がする「Supernova」、和彦がベースをウッドベースに変えただけでどよめきが起きた「キャンドルの灯」と、最近はあまりライブで演奏されていないものの、未だに人気の高い曲を演奏する。
なかなかライブしに行ける機会がない韓国へ自分たちを呼んでくれたGUCKKASTENへ卓郎が最大限の感謝を告げると、
「せっかくのカオスの百年だから、何か目新しいことをしないといけない」
と、4月にリリースされるアルバム、8年ぶりの日比谷野音ワンマン、さらにそれに続くツアーという今年の怒涛のスケジュール告知をすると、そのアルバムに収録される新曲を3連発で披露するという、ファンにはたまらないサプライズ。いいとこ1曲はやるだろう、くらいに思っていただけに。
まず最初は「太陽が欲しいだけ」。アルバムの最後に収録される曲であり、ツアーのタイトルにもなっている、ある意味でアルバムのリード曲と言える存在かもしれない。そういう面では、これまでの曲で言うと「The Revolutionary」に最も近い気がする。もちろん燃え盛るような演奏の爆音のロックンロール。
続いては「湖」。タイトルに少しびっくりするが、歌詞にも何度となく「湖」という単語が出てくる。先ほどの「太陽が欲しいだけ」が赤だとしたら、この曲は青。照明の使い方もその通り。どこか卓郎の歌い方も包容力を感じさせ、このあたりはボーカリストとしての成熟を実感させられる。
かつては「突然変異型」と評されることもあった9mmだが、Aメロ、Bメロ、サビというわかりやすい曲の構成は「Cold Edge」や「ダークホース」を彷彿とさせるので、もしかして?と思ってクレジットを見たらやはり作曲者は和彦であった。
トドメは「Lost!!」。これまでにも何曲も世に送り出してきた、9mmの爆裂祭囃子ソングの最新系と言える曲。初めて聴く観客のリアクションも実に良く、ライブで着火剤的に使われるか、クライマックスで使われるか。どちらでも全然行けそうな、ライブでキラーチューンとなるであろう曲。
3曲とも曲がいいなんてのは当然で、何より一発聴いただけでどんな感想よりも「カッコいい!」って真っ先に思えるのがやはり9mmの凄さ。これはアルバムは本当に大いに期待して良さそうだ。
新曲祭りを終えると、卓郎が韓国語バージョンの「行けるかー!」でフロアを沸騰させ、「Black Market Blues」では歌詞を「恵比寿リキッドルーム」に変え、滝はこの日が3月3日ということで、ひな祭りのフレーズを弾いたりする。
かみじょうが手がけた「Mad Pierrot」(クアトロAサイドシングルとはいえ、アルバムに入るとは思ってなかった)を挟むと、まさに火をつけるべく「ハートに火をつけて」からクライマックスへ。
卓郎がイントロでマラカスを振りまくってダンス天国に突入した「talking machine」から、ラストはサビで卓郎がマイクを観客に預けて大合唱が起きた「新しい光」で終了し、いつものように滝はあっさりステージを去り、かみじょうは変なポーズ、卓郎と和彦は丁寧に観客に感謝の気持ちを伝えてからステージを去って行った。
すでに22時になろうかというくらいの時間だったと思われるが、アンコールに応えて再びメンバー登場。
「自分で言うのもなんだけど、GUCKKASTENは本当に9mmをリスペクトしてくれてるんだ。だから俺たちもまた韓国に行って一緒にやりたいし、GUCKKASTENがまた日本に来るときは全力で迎え入れてやろうって思ってます!」
と卓郎が最大級の感謝を告げての「(teenage)disaster」から、
「この曲をやらなきゃ終われないだろう!」
と、爆裂サウンドの上に乗る
「行き着く場所は同じさ 生き方が違うとしても」
というフレーズが9mmとGUCKKASTENをつないでいる言葉のように響いた「生命のワルツ」で終了。
やはり各々のメンバーが自由にステージから去り行く中、まさかの投げキスをしたかみじょうに驚きの歓声が上がった。
卓郎が
「今日、韓国から来た人もいるでしょ?」
と聞くと、本当に韓国からGUCKKASTENを見に来た人たちがこぞって手を挙げていた。9mmが以前台湾でワンマンをやったとき、見に行くという選択肢すらなかっただけに、日本まで来るって本当にすごい。いつか好きなバンドを見に、海外まで行ってみたいものだ。
そしてやはり4月に出るアルバム。これまでの9mmの形を踏襲しながらも、メンバー全員が作詞や作曲に関わった、かつてないくらいに4人で作り上げた感触の強いアルバムになるだろう。クアトロAサイドシングルが出た時よりも、今のほうがはるかに期待は高まっている。
1.反逆のマーチ
2.Vampiregirl
3.The Revolutionary
4.Cold Edge
5.Discommunication
6.Supernova
7.キャンドルの灯を
8.太陽が欲しいだけ (新曲)
9.湖 (新曲)
10.Lost!! (新曲)
11.Black Market Blues
12.Mad Pierrot
13.ハートに火をつけて
14.talking machine
15.新しい光
encore
16.(teenage)disaster
17.生命のワルツ
反逆のマーチ
http://youtu.be/zIa5-CsMotA
Next→ 3/4 a flood of circle × 佐々木亮介 @新宿LOFT
GUCKKASTENは去年、このリキッドルーム主催のイベントで9mmと共演しており(その時はMO'SOME TONEBENDERも出演していた)、その時の縁か、今回はガッツリ2マン。すでに先日ソウルでのライブを終えており、この日は9mmが東京でGUCKKASTENを迎え撃つ。
・GUCKKASTEN
平日仕様だからか、いつもより遅めの19時半過ぎ、まずはフロム韓国のGUCKKASTENが登場。前回この場所で見た時はいなかった、コーラス&キーボードの女性を加えた6人編成。
その女性メンバーのコーラスにより、さらに歌が中心に感じられるが、サウンドとしては実に9mmに近いというか、いきなり轟音パートに切り替わったり、ダンスチューンが挟まれたりする。ボーカルのハ・ヒョヌはやはり歌が非常に上手い(韓国のバンドのボーカルはみな一様に高音がキレイなイメージが強い)し、バンドの演奏もトリッキーながらパワフル。
当然韓国語の曲が続くのだが、
「またこの場所でライブができて嬉しいです。ありがとう!」
と、MCの日本語は前回よりさらに上達している。(9mmのメンバーが教えたりしているのだろうか)
そんな中、前回も演奏していた日本語歌詞の曲も演奏すると、ハ・ヒョヌが「タクロー!」と叫び、9mmの卓郎がステージに登場し、ほぼ完コピの「Discommunication」のカバーを演奏。ハがメロディを歌い、卓郎がサビを歌うのだが、日本語がしっかりしているからか、ハは実に歌い慣れているような印象。そして卓郎は「GUCKKASTEN最高!」と叫んでステージを去った。お互いへのリスペクトが強く感じられるコラボだった。
再び日本語MCを挟むと、それまではギターを弾きながら歌っていたハがハンドマイクになり、しっとりと歌いあげるバラード曲も演奏し、バンドの持つ幅の広さを見せ、完全に汗ダクなドラムのイ・ジョンギルが立ち上がってスティックをかざすと、大きな歓声と拍手が巻き起こった。
カバーもあったが、明らかに前半よりも後半のほうが盛り上がっていた。それはまごう事なき、このバンドのライブバンドとしての実力。ここで見るのが2回目だからというのもあるが、異国の地ではあれど、アウェーな感じはしなかった。それは韓国から応援しに来たファンと、暖かく迎え入れた9mmのファンの存在が何より大きい。
・9mm Parabellum Bullet
そして後攻の9mm。いつものようにATARI TEENAGE RIOTの「Digital Hardcore」のSEでメンバーが登場すると、和彦がいきなりステージから客席の柵前に飛び降りるというテンションの高さを示し、もはや完全に新たな9mmのアンセムとなっている「反逆のマーチ」からスタート。
「Vampiregirl」「Revolutionary」で合唱を、「Cold Edge」で手拍子を発生させ、先ほどGUCKKASTENがカバーした「Discommunication」の本家バージョンも披露するという序盤からあまりに暑すぎるアンセムの畳み掛けっぷり。当然滝と和彦の両サイドはペース配分など考えていそうなわけもなく、楽器をぶん回して暴れまくっている。
すると卓郎のこの日のMCでの第一声は、
「アンニョンハセヨ!」
とまさかの韓国語。そのあともちょくちょく韓国語の単語を発していたが、まだ喋れるほどではないらしく、
「覚えたからには使わないと」
というレベルらしい。
GUCKKASTENが自分たちの曲を日本語でカバーしてくれたため、次は韓国語でカバーしてみたい、と話しつつ、いきなりGUCKKASTENが先ほど演奏していた曲のイントロ部分のみをコピーして大歓声を浴びると、久々な気がする「Supernova」、和彦がベースをウッドベースに変えただけでどよめきが起きた「キャンドルの灯」と、最近はあまりライブで演奏されていないものの、未だに人気の高い曲を演奏する。
なかなかライブしに行ける機会がない韓国へ自分たちを呼んでくれたGUCKKASTENへ卓郎が最大限の感謝を告げると、
「せっかくのカオスの百年だから、何か目新しいことをしないといけない」
と、4月にリリースされるアルバム、8年ぶりの日比谷野音ワンマン、さらにそれに続くツアーという今年の怒涛のスケジュール告知をすると、そのアルバムに収録される新曲を3連発で披露するという、ファンにはたまらないサプライズ。いいとこ1曲はやるだろう、くらいに思っていただけに。
まず最初は「太陽が欲しいだけ」。アルバムの最後に収録される曲であり、ツアーのタイトルにもなっている、ある意味でアルバムのリード曲と言える存在かもしれない。そういう面では、これまでの曲で言うと「The Revolutionary」に最も近い気がする。もちろん燃え盛るような演奏の爆音のロックンロール。
続いては「湖」。タイトルに少しびっくりするが、歌詞にも何度となく「湖」という単語が出てくる。先ほどの「太陽が欲しいだけ」が赤だとしたら、この曲は青。照明の使い方もその通り。どこか卓郎の歌い方も包容力を感じさせ、このあたりはボーカリストとしての成熟を実感させられる。
かつては「突然変異型」と評されることもあった9mmだが、Aメロ、Bメロ、サビというわかりやすい曲の構成は「Cold Edge」や「ダークホース」を彷彿とさせるので、もしかして?と思ってクレジットを見たらやはり作曲者は和彦であった。
トドメは「Lost!!」。これまでにも何曲も世に送り出してきた、9mmの爆裂祭囃子ソングの最新系と言える曲。初めて聴く観客のリアクションも実に良く、ライブで着火剤的に使われるか、クライマックスで使われるか。どちらでも全然行けそうな、ライブでキラーチューンとなるであろう曲。
3曲とも曲がいいなんてのは当然で、何より一発聴いただけでどんな感想よりも「カッコいい!」って真っ先に思えるのがやはり9mmの凄さ。これはアルバムは本当に大いに期待して良さそうだ。
新曲祭りを終えると、卓郎が韓国語バージョンの「行けるかー!」でフロアを沸騰させ、「Black Market Blues」では歌詞を「恵比寿リキッドルーム」に変え、滝はこの日が3月3日ということで、ひな祭りのフレーズを弾いたりする。
かみじょうが手がけた「Mad Pierrot」(クアトロAサイドシングルとはいえ、アルバムに入るとは思ってなかった)を挟むと、まさに火をつけるべく「ハートに火をつけて」からクライマックスへ。
卓郎がイントロでマラカスを振りまくってダンス天国に突入した「talking machine」から、ラストはサビで卓郎がマイクを観客に預けて大合唱が起きた「新しい光」で終了し、いつものように滝はあっさりステージを去り、かみじょうは変なポーズ、卓郎と和彦は丁寧に観客に感謝の気持ちを伝えてからステージを去って行った。
すでに22時になろうかというくらいの時間だったと思われるが、アンコールに応えて再びメンバー登場。
「自分で言うのもなんだけど、GUCKKASTENは本当に9mmをリスペクトしてくれてるんだ。だから俺たちもまた韓国に行って一緒にやりたいし、GUCKKASTENがまた日本に来るときは全力で迎え入れてやろうって思ってます!」
と卓郎が最大級の感謝を告げての「(teenage)disaster」から、
「この曲をやらなきゃ終われないだろう!」
と、爆裂サウンドの上に乗る
「行き着く場所は同じさ 生き方が違うとしても」
というフレーズが9mmとGUCKKASTENをつないでいる言葉のように響いた「生命のワルツ」で終了。
やはり各々のメンバーが自由にステージから去り行く中、まさかの投げキスをしたかみじょうに驚きの歓声が上がった。
卓郎が
「今日、韓国から来た人もいるでしょ?」
と聞くと、本当に韓国からGUCKKASTENを見に来た人たちがこぞって手を挙げていた。9mmが以前台湾でワンマンをやったとき、見に行くという選択肢すらなかっただけに、日本まで来るって本当にすごい。いつか好きなバンドを見に、海外まで行ってみたいものだ。
そしてやはり4月に出るアルバム。これまでの9mmの形を踏襲しながらも、メンバー全員が作詞や作曲に関わった、かつてないくらいに4人で作り上げた感触の強いアルバムになるだろう。クアトロAサイドシングルが出た時よりも、今のほうがはるかに期待は高まっている。
1.反逆のマーチ
2.Vampiregirl
3.The Revolutionary
4.Cold Edge
5.Discommunication
6.Supernova
7.キャンドルの灯を
8.太陽が欲しいだけ (新曲)
9.湖 (新曲)
10.Lost!! (新曲)
11.Black Market Blues
12.Mad Pierrot
13.ハートに火をつけて
14.talking machine
15.新しい光
encore
16.(teenage)disaster
17.生命のワルツ
反逆のマーチ
http://youtu.be/zIa5-CsMotA
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