ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 「Wonder Future」 @東京国際フォーラム 10/16
- 2015/10/16
- 23:55
前日の初日に続き、アジカンの東京国際フォーラムワンマン2daysの2日目。映像化するという情報のあった前日に続き、この日はyoutubeでの生配信という試みも行われる。
前日同様に19時を5分ほど過ぎたところで会場が暗転してサポートメンバーのシモリョーを含めた5人が登場し、ハードなギターのイントロから「Easter」でスタート。そのまま「Wonder Future」の流れ通りに演奏していく。前日も見ているとはいえ、やはり演出の凄さは何度見ても唸らされる。
2daysではあるがゴッチの歌声は全く連戦の影響を感じさせず、むしろ昔よりも安定感を増しているようにすら感じる。
「リライト」では間奏でこの日もメンバーのソロ回しが行なわれ、喜多のブルージーなギターから始まるのは前日と同様だが、この日は続いてゴッチの唸りまくりなギターソロも披露される。さらには前日はサイケデリックなサウンドを展開していたシモリョーが、この日は曲の新たな解釈とでもいうようなメロディを奏でており、この引き出しには改めてシモリョーの凄さを思い知らされるとともに、もはやシモリョーがアジカン5人目のメンバーとしてなくてはならない存在になっていることがよくわかる。
ハードなロックンロールそのものなサウンドと曲終わりと同時に月の表面のような映像が弾け飛ぶ様が実にカッコいい「Planet of the Apes」のあとはゴッチのMC。
「ツアーも今日がセミファイナルで。非常に寂しい気持ちですね。なので嚙みしめるようにしてやりますが、みなさんはそんなこと考えずに最後まで楽しんでいってください」
というように、本編の流れ自体は全く変わらないが、楽しさを感じずにはいられなかった前日の様子とはやや変わって、1曲1曲、1フレーズ1フレーズを噛み締めながら、しっかりと演奏していたような印象。
それは「青空と黒い猫」~「Prisoner in a Flame」~「深呼吸」というシリアスな流れよりも、むしろ「今を生きて」からの、喜多がボーカルを取る「嘘とワンダーランド」でのゴッチとシモリョーの前日ほどは弾けていない感じながらも軽快なステップ、疾走感はもちろんあるのだが、やはり前日よりは地に足の着いた印象を受ける「Signal on the Street」あたりの曲のほうが強く感じる。
アナログフィッシュ下岡晃が対バンした時に、
「この曲、アジカンの中で1番好きな曲。なぜかって思ったら、この曲は俺に歌ってるんだな、って思って。俺に歌ってるってことはみんな1人1人に歌ってるってことだよ」
という的確過ぎる感想を口にしていた「Standard」から、
「ワンダーフューチャー
霧の先にどんな出会いが待っていたって
もう漕ぎ出してしまったんだな」
と、アルバムタイトル曲でありながらも、バンドのもう進んでいくしかないこの先への意思を力強く感じる「Wonder Future」でメンバーが立っている街並みが色づいていきながら本編は終了。
アンコールでは揃いの衣装で5人が登場すると、
「アンコールで先に歩いていく山ちゃんを見ると、貴族みたいだな、っていつも思って(笑)
先頭で客席に手を振りながら歩いていくから(笑)
でも、来年で2度目の成人式ですよ。もう20年もこのメンバーと一緒にああだこうだやってて…でもネットで言われてるよりも俺たち仲良いからね?なんか俺が1人だけハブられてるみたいなことをよく書かれてるけど(笑)
でも沖縄でこのツアーも終わると、ワールドツアーに行くんだけど、帰ってきたらまたレコーディングして。来年にはまた太い作品が出ると思うので、みなさん我々の結成20周年にどうか期待していてください」
と、ゴッチが横浜アリーナ、前日にはしなかったような、ちょっと長めのMC。これにはツアーの終わりがすぐそこまできているという名残惜しさも垣間見える。
すると前日はやらなかった「君の街まで」でアンコールの演奏はスタート。ゴッチのファルセットボーカルが響く中、間奏から最後のサビに至るまでは、メンバーが煽るまでもなく観客の一糸乱れぬ手拍子。
さらにかつてのファン人気投票で見事2位に輝いた「Re:Re:」のアジカン王道ギターロックサウンドを響かせると、山田のベースのイントロから始まったのは最初期の楽曲「遥か彼方」。「Wonder Future」のこの曲と同じように衝動が炸裂したロックだが、最初期と現在の曲が全く違うのは、青臭さをはらんでいるかどうか。「遥か彼方」には今の曲にはない青臭さが多分に含まれている。どちらが良いかということではないが、「Wonder Future」の曲は原点回帰のようでいて、過去の曲とは全く違うということがよくわかる。
そして
「初めて海外のフェスに出た時に、本当に感動して。その時に作った曲をやります」
と言って演奏されたのは、前日はエピソードを語らずに演奏された「転がる岩、君に朝が降る」。前日はゴッチが歌詞を間違えるところもあったが、この日はそんなことはなくしっかりと歌を届ける。
そしてラストはやはり「Wonder Future」を俯瞰する「Opera Glasses」の重厚なサウンドと、英字が次々に流れていく映像が映し出され、最後に「Wonder Future」の文字が現れると、この2日間を締め括るように街が出現して演奏を終えた。
前日同様にメンバー5人が並んで観客に一礼すると、メンバーがピックを客席に投げ入れながらステージを去って行き、拍手が巻き起こる。その後に場内に客電が点くと、この日最大の拍手。その光景がこのライブがどれだけ素晴らしかったかを物語っていた。
ここに来て極まりまくってるバンドサウンド、今まで体験したことのないステージの演出と、聴覚的にも視覚的にもこんなに素晴らしいライブを見せられると次回以降のツアーのハードルが途轍もなく高くなるが、いつだってアジカンは他では味わえない、その日、その場所にいれたことを心から感謝したくなるようなライブをやってきた。だから次も心から楽しみにしてる。
来年の結成20周年、デビュー10周年の時の横浜スタジアム2daysみたいな、これまでのバンドの歩みを総括するような、でかい場所でのライブで、たくさんの人と20周年をお祝いしたい。
1.Easter
2.Little Lennon
3.Winner and Loser
4.Catarpillar
5.N2
6.センスレス
7.リライト
8.Planet of the Apes
9.ナイトダイビング
10.Etarnal Sunshine
11.或る街の群青
12.青空と黒い猫
13.Prisoner in a Frame
14.深呼吸
15.今を生きて
16.嘘とワンダーランド
17.シーサイドスリーピング
18.Signal on the Street
19.新世紀のラブソング
20.ネオテニー
21.トラベログ
22.Standard
23.Wonder Future
encore
24.君の街まで
25.Re:Re:
26.遥か彼方
27.転がる岩、君に朝が降る
28.Opera Glasses
Opera Glasses
http://youtu.be/C-0eAuI3VTg
Next→ 10/17 Czecho No Republic @Zepp DiverCity
前日同様に19時を5分ほど過ぎたところで会場が暗転してサポートメンバーのシモリョーを含めた5人が登場し、ハードなギターのイントロから「Easter」でスタート。そのまま「Wonder Future」の流れ通りに演奏していく。前日も見ているとはいえ、やはり演出の凄さは何度見ても唸らされる。
2daysではあるがゴッチの歌声は全く連戦の影響を感じさせず、むしろ昔よりも安定感を増しているようにすら感じる。
「リライト」では間奏でこの日もメンバーのソロ回しが行なわれ、喜多のブルージーなギターから始まるのは前日と同様だが、この日は続いてゴッチの唸りまくりなギターソロも披露される。さらには前日はサイケデリックなサウンドを展開していたシモリョーが、この日は曲の新たな解釈とでもいうようなメロディを奏でており、この引き出しには改めてシモリョーの凄さを思い知らされるとともに、もはやシモリョーがアジカン5人目のメンバーとしてなくてはならない存在になっていることがよくわかる。
ハードなロックンロールそのものなサウンドと曲終わりと同時に月の表面のような映像が弾け飛ぶ様が実にカッコいい「Planet of the Apes」のあとはゴッチのMC。
「ツアーも今日がセミファイナルで。非常に寂しい気持ちですね。なので嚙みしめるようにしてやりますが、みなさんはそんなこと考えずに最後まで楽しんでいってください」
というように、本編の流れ自体は全く変わらないが、楽しさを感じずにはいられなかった前日の様子とはやや変わって、1曲1曲、1フレーズ1フレーズを噛み締めながら、しっかりと演奏していたような印象。
それは「青空と黒い猫」~「Prisoner in a Flame」~「深呼吸」というシリアスな流れよりも、むしろ「今を生きて」からの、喜多がボーカルを取る「嘘とワンダーランド」でのゴッチとシモリョーの前日ほどは弾けていない感じながらも軽快なステップ、疾走感はもちろんあるのだが、やはり前日よりは地に足の着いた印象を受ける「Signal on the Street」あたりの曲のほうが強く感じる。
アナログフィッシュ下岡晃が対バンした時に、
「この曲、アジカンの中で1番好きな曲。なぜかって思ったら、この曲は俺に歌ってるんだな、って思って。俺に歌ってるってことはみんな1人1人に歌ってるってことだよ」
という的確過ぎる感想を口にしていた「Standard」から、
「ワンダーフューチャー
霧の先にどんな出会いが待っていたって
もう漕ぎ出してしまったんだな」
と、アルバムタイトル曲でありながらも、バンドのもう進んでいくしかないこの先への意思を力強く感じる「Wonder Future」でメンバーが立っている街並みが色づいていきながら本編は終了。
アンコールでは揃いの衣装で5人が登場すると、
「アンコールで先に歩いていく山ちゃんを見ると、貴族みたいだな、っていつも思って(笑)
先頭で客席に手を振りながら歩いていくから(笑)
でも、来年で2度目の成人式ですよ。もう20年もこのメンバーと一緒にああだこうだやってて…でもネットで言われてるよりも俺たち仲良いからね?なんか俺が1人だけハブられてるみたいなことをよく書かれてるけど(笑)
でも沖縄でこのツアーも終わると、ワールドツアーに行くんだけど、帰ってきたらまたレコーディングして。来年にはまた太い作品が出ると思うので、みなさん我々の結成20周年にどうか期待していてください」
と、ゴッチが横浜アリーナ、前日にはしなかったような、ちょっと長めのMC。これにはツアーの終わりがすぐそこまできているという名残惜しさも垣間見える。
すると前日はやらなかった「君の街まで」でアンコールの演奏はスタート。ゴッチのファルセットボーカルが響く中、間奏から最後のサビに至るまでは、メンバーが煽るまでもなく観客の一糸乱れぬ手拍子。
さらにかつてのファン人気投票で見事2位に輝いた「Re:Re:」のアジカン王道ギターロックサウンドを響かせると、山田のベースのイントロから始まったのは最初期の楽曲「遥か彼方」。「Wonder Future」のこの曲と同じように衝動が炸裂したロックだが、最初期と現在の曲が全く違うのは、青臭さをはらんでいるかどうか。「遥か彼方」には今の曲にはない青臭さが多分に含まれている。どちらが良いかということではないが、「Wonder Future」の曲は原点回帰のようでいて、過去の曲とは全く違うということがよくわかる。
そして
「初めて海外のフェスに出た時に、本当に感動して。その時に作った曲をやります」
と言って演奏されたのは、前日はエピソードを語らずに演奏された「転がる岩、君に朝が降る」。前日はゴッチが歌詞を間違えるところもあったが、この日はそんなことはなくしっかりと歌を届ける。
そしてラストはやはり「Wonder Future」を俯瞰する「Opera Glasses」の重厚なサウンドと、英字が次々に流れていく映像が映し出され、最後に「Wonder Future」の文字が現れると、この2日間を締め括るように街が出現して演奏を終えた。
前日同様にメンバー5人が並んで観客に一礼すると、メンバーがピックを客席に投げ入れながらステージを去って行き、拍手が巻き起こる。その後に場内に客電が点くと、この日最大の拍手。その光景がこのライブがどれだけ素晴らしかったかを物語っていた。
ここに来て極まりまくってるバンドサウンド、今まで体験したことのないステージの演出と、聴覚的にも視覚的にもこんなに素晴らしいライブを見せられると次回以降のツアーのハードルが途轍もなく高くなるが、いつだってアジカンは他では味わえない、その日、その場所にいれたことを心から感謝したくなるようなライブをやってきた。だから次も心から楽しみにしてる。
来年の結成20周年、デビュー10周年の時の横浜スタジアム2daysみたいな、これまでのバンドの歩みを総括するような、でかい場所でのライブで、たくさんの人と20周年をお祝いしたい。
1.Easter
2.Little Lennon
3.Winner and Loser
4.Catarpillar
5.N2
6.センスレス
7.リライト
8.Planet of the Apes
9.ナイトダイビング
10.Etarnal Sunshine
11.或る街の群青
12.青空と黒い猫
13.Prisoner in a Frame
14.深呼吸
15.今を生きて
16.嘘とワンダーランド
17.シーサイドスリーピング
18.Signal on the Street
19.新世紀のラブソング
20.ネオテニー
21.トラベログ
22.Standard
23.Wonder Future
encore
24.君の街まで
25.Re:Re:
26.遥か彼方
27.転がる岩、君に朝が降る
28.Opera Glasses
Opera Glasses
http://youtu.be/C-0eAuI3VTg
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