オトナの!フェス OTO-NANO FES! 2015 MC:いとうせいこう / ユースケ・サンタマリア 出演:フジファブリック / 大森靖子 / ASIAN KUNG-FU GENERATION / the telephones / DJダイノジ / 坂口恭平 / 岩崎愛 @Zepp DiverCity 3/12
- 2015/03/13
- 17:55
TBSで水曜日深夜に放送している、オトナのためのトークバラエティ番組「オトナの!」。その番組が主催するイベントで、すでに過去にも同様にライブイベントが行われている。
18:30スタートという早めの時間設定の中、まずはオープニングアクト。
・岩崎愛 (オープニングアクト)
この日のオープニングアクトは、アジカンのサポートメンバーとしてもおなじみの岩崎愛。
ステージの幕が開くと、すでに中央にアコギを携えてスタンバイしており、「東京LIFE」を弾き語る。
鮮やかな金髪ぶりはこれまでと変わらずだが、見るたびに声に伸びが増している印象。トリにアジカンが控えているとはいえ、かなりアウェーなのは間違いなかったが、
「今日はみなさんの温め役ですので!」
と言い、わずか3曲だけなのであっという間のラストは
「なんとかなるさ 大丈夫」
という歌詞をコール&レスポンスさせた「ALL RIGHT」。しかし途中で、
「なんか、みんなが知ってる曲を…」
と言うと、アジカンの「リライト」のサビをコール&レスポンスさせ、一気に会場が暖かい空気に包まれた。
あと声の伸びと同様に、ライブ見るたびに「大阪のおばちゃん感」が増している気がする。
1.東京LIFE
2.悲しい予感
3.ALL RIGHT
ALL RIGHT
http://youtu.be/YJ9xj3QKDUI
・DJダイノジ
転換中にはDJダイノジが登場。大谷はPAブースの前の卓に、おおちとダンサー2人はステージの幕の前に登場し、おおちのエアギターに「ベストテン時代のマッチ」のモノマネや、距離がだいぶ離れた状態での漫才みたいなやり取りもありつつ、ガンガン客席を踊らせまくる。
ピークはTOTALFAT「PARTY PARTY」~KEYTALK「MONSTER DANCE」を振り付きで、さらに地元大分の後輩であるgo!go!vanillasの「エマ」で締めたのだが、まだ知名度ではそこまでではないバニラズの曲でこれだけたくさんの人が楽しそうに踊っていたのが壮観だった。
そしてDJ卓にはMCのいとうせいこうとユースケ・サンタマリアも登場。
「みんな本物の俺が想像以上にカッコよくてビックリしてる。
みんな本物のせいこうさんが想像以上におじいちゃんみたいでビックリしてる(笑)」
と、もはや進行してるのか邪魔してるのかわからないようなネタを繰り出しまくるユースケに翻弄されながらも、ライブタイトルをみんなで叫ぶ。
・フジファブリック
そのMC2人がライブタイトルを叫んだ瞬間、
「1,2,3,4」
のカウントでステージの幕が開き、「夜明けのBEAT」でスタートしたフジファブリック。3人になってからの「徒然モノクローム」はもはやアンセムと言っていい一体感を感じさせ、一瞬ごとに色が変わる照明のごときカラフルなサウンドの「シャリー」では、加速していくアウトロで加藤(ベース)とサポートドラムのboboが笑顔で目を合わせながら演奏。
山内(ボーカル&ギター)は曲間にやたらとテンション高く叫ぶと、MCでは
「オトナの、ってつくと、何事もちょっと意味が変わってきますよね」
と言ってメンバーに振るのだが、
金澤(キーボード)「オトナの砂場遊び」
加藤「オトナのストロー」
と、メンバーの返しは全くもって意味不明。
「銀河」で踊らせると、ラストの「LIFE」では、曲間で金澤と親交の深い(スペシャで共演している)、いとうせいこうが登場。ラップでコラボすることになったのだが、日本の哲学者、九鬼周造が80年ほど前に発表したという、韻詩を乗せるというパフォーマンス。もともとラップ(□□□のメンバーでもある)をやっていたせいこうなだけに、文学をもラップに昇華してしまうのは流石。
また、フェスやイベントでは志村在籍時の曲しか盛り上がらない、というか望まれてない空気も感じるが、この日はそんな空気を全く感じず、新作の曲も代表曲と変わらずに受け入れられていたのが、この日の客席の温かさを表していた。
1.夜明けのBEAT
2.徒然モノクローム
3.シャリー
4.銀河
5.LIFE
夜明けのBEAT
http://youtu.be/3cupbrwhNp0
・大森靖子
転換中にはバックステージで出番を終えたアーティストと、これから出番を控えるアーティストにいとうせいこうとユースケがインタビューをするのだが、ここでもやはりユースケの悪ノリが炸裂。
そしてステージの幕が開くと、アコースティックギターを叩く音。弦を引きちぎるかのように音を出すと、ギターを置き、「呪いは水色」を情念溢れるように歌い出す大森靖子。曲の途中からはピエール中野らを擁するバンドも演奏に加わる。
大森が振り付けしながら歌う「絶対彼女」、客席ではサイリウムを振っている人も見える「ミッドナイト清純異性交遊」では、途中でステージ袖に消えると、ユースケ・サンタマリアを連れて戻ってくる。
するとこの日が誕生日であるユースケにケーキを出し、
「誕生日おめでとうございま~す!」
と言って、曲の大サビで1番目立たせてあげる、と言うと、大サビでユースケの顔面にケーキをぶつける(笑)
着ていたスーツまでケーキまみれになったユースケとともにケーキの残骸を客席に放り投げまくり、曲が終わってユースケがステージを去るとスタッフが掃除を始めたのだが、まだスタッフが掃除をしている中、「絶対絶望絶好調」を始めてしまう。
最後には
「音楽は魔法ではない」
のフレーズを繰り返し唱え、ローディーにもマイクを向けて唱えさせた「音楽を捨てよ、そして音楽へ」へ。曲の終盤ではステージの端でバレリーナのように踊り、バンドメンバーがまだ演奏をする中ステージを去っていった。
しかしケーキパフォーマンスや歌詞など、世界観自体は非常に強烈だが、この超ポップなメロディはいったいなんなんだろうか。本人はアレンジに関してはあえて既聴感あるように丸投げしてるらしいが、アレンジがまるっきり変わってもこのメロディのポップさは変わらない気がする。
そして凛として時雨とは全く異なる、シンプルなビートを叩くピエール中野の姿も実に新鮮だった。
1.呪いは水色
2.絶対彼女
3.ミッドナイト清純異性交遊
4.絶対絶望絶好調
5.焼肉デート
6.音楽を捨てよ、そして音楽へ
絶対絶望絶好調
http://youtu.be/Q_X4MBaeaik
・坂口恭平
転換中にいきなりアコギを持ってステージの端に出てきた坂口恭平。幅広い話題と知識でテレビに出演したり、自殺を減らす活動もしているが、この日は歌い手として登場し、ブルーハーツ「TRAIN-TRAIN」の大胆なアレンジのカバーを披露したのだが、普通に歌もギターも上手いし、何より情熱みたいなものがその歌とギターと身体から出まくっている。
モニターにはいとうせいこうが映り、ずっと演奏している姿をモニター越しに見つめており、わずか2曲という短い時間ながら、その時間以上の存在感を見せた。
・the telephones
今年限りでの無期限活動休止を発表している、the telephones。今年東京での初ライブ&時間が短いということで、いきなりの「Monkey Discooooooo」から飛ばしまくる。
いつものフェスやイベントよりは、「オトナの」イベントということなのか、アウェー感を若干感じたが、
「曲なんか知らなくても踊ろうぜ!」
と、今月リリースのベスト盤に収録される、石毛のラップのような歌唱と打ち込みが印象的な「Say DISCO」を演奏して、新曲でも関係なしに客席を踊らせる。
「俺は番組にも出させてもらって。周波数の話をひたすらしたんだけど、完全に意味わかんなかっただろうけど(笑)
でも番組内のコーナーの音楽も担当させてもらって。その想いはライブで、音で返させてもらいます!」
と言うと、ノブがダンスを指南する(やはりいつもより時間は短め)「Don't Stop~」から「Keep Your DISCO!!!」、そして
「We are!?」「Disco!!!」
のコール&レスポンスからのラスト「Love&DISCO」ではダイノジおおちとダンサー2人も登場して、愛とディスコを叫んだ。
ワンマンはあと武道館の1回、フェスには春から出まくることがすでに発表されているが、今年あと何回、愛とディスコを一緒に叫べるだろうか。後悔のないように、例年以上にこのバンドを追いかける一年にしたい。
1.Monkey Discooooooo
2.D.E.N.W.A
3.Say DISCO
4.Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
5.Keep Your DISCO!!!
6.Love&DISCO
Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
http://youtu.be/4p0ih92M5mM
この転換中には再びDJダイノジが登場。THE OFF SPRING、ONE DIRECTIONと洋楽アーティストの曲を続ける中、
「オトナはできるかできないかじゃない、やるかやらないかだ!お台場!やるのか、やらないのか!」
と大谷が熱く煽ると、ラストのBlur「Song2」では、この日のナレーションを務めていた、俳優のマギー(本人いわく「おっさんのほうのマギー」)も登場し、おおちやダンサーと一緒に踊った。
ダイノジのDJはやっぱり楽しいし、ロックばかり聴いているとついつい見逃してしまうようなアーティストの曲をロックと結びつけて紹介してくれるので、様々な新しい発見がある。
芸人としても単独公演行くくらいに大好きだが、音楽の場でも本当に好きな人たちだ。
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
SEもなく、閉まっていた幕が上がることなくメンバーとサポートキーボードのシモリョーを加えた5人が登場したのは、先ほど大森靖子がケーキをぶちまけた際に幕が汚れて使用不能になったから。
ゴッチのギターがイントロを奏でると、「ソラニン」からスタート。この日は定番曲と言える曲の中でもハードなロック曲が中心で、バンドのサウンドもかつてないくらいに衝動的なロックサウンド。これは新作のレコーディングをデイヴ・グロール(Foo Fighters)のスタジオで行ったことと無関係ではないだろう。
「俺も番組に出させてもらったけど、テレビに出たりすることができる人って、続けるってことだけはやめない人たちなんだよ。だからみんなそこだけはネジが外れた人たちっていうか」
という、ゴッチのMCから、いよいよ来週発売されるシングル「Easter」。すでに至るところで語られたり、報じられたりしている通り、王道ど真ん中なロックサウンド。去年の「スタンダード」からその兆しはあったが、こういうアジカンを待ってた人たちもたくさんいるんじゃないだろうか。
「リライト」では恒例の間奏でのコール&レスポンスを行うと、おもむろにゴッチがマイクをスタンドから外して前に出て、
「俺たちは不器用なバンドだけど、実直にやるしかない。そうやってまっすぐにまっすぐにやってきたし、これからもそうしていく」
と、熱い宣言。これには後で
「さっき熱くてダサいこと言っちゃったね。ダサくてカッコ悪かったってTwitterに書いといて(笑)」
と言っていたが、カッコ悪いどころか、誰よりもかっこいい男だと思う。
すると、アルバムからの新曲「猿の惑星」を披露。アジカンのこれまでの曲の中でもトップクラスにラウドかつハードなサウンドで、テンポも速い。ゴッチの歌う歌詞はほとんど聞き取れなかったが、シモリョーがほぼ全編に渡ってコーラスをしていたのが印象的で、もはやキーボードだけではなく、シモリョーは現在のアジカンには不可欠な存在になっているのかもしれない。
「今日の出演者見てもさ、俺たちは本当にテレビ向きじゃねぇなって。人相が悪いのかな?この前も道に人が倒れてるのを助けたんだけど、そのあとさんざん、あなたがやったんじゃないですよね?って疑われてさ(笑)」
と言うと、客席から「髭剃ってー!」という声が響くが、
「なんでお前に剃れって言われなくちゃいけねーんだよ。俺が剃りたい時に剃るよ(笑)」
とゴッチらしい返しをし、
「でももう40手前だけど、俺もノブみたいになりたいね(笑)ああやって踊りたい(笑)
フジファブリックみたいにポップになりたいし、大森さんや坂口君みたいな熱量も欲しいし、せいこうさんやユースケさんみたいに聡明になりたい。岩崎愛はやり過ぎ(笑)マギーさんは昔ジョビジョバ時代に見に行ったりしてたからね。
これで全員褒めたかな?(笑)あ、ダイノジの大谷さんに昔インフルエンザをツアー前に移されたのは未だに根に持ってる(笑)
でも昔は本当にお前らなんか売れねーよって言われてたからね。見つけてくれて本当にありがとう」
と言うと、「今を生きて」の雄大なサウンドがこのイベントを締め括った。
1.ソラニン
2.アフターダーク
3.スタンダード
4.マジックディスク
5.Easter
6.リライト
7.猿の惑星 (新曲)
8.今を生きて
Easter
http://youtu.be/Ma0ICoYwKaY
終演後、アンコールに応えて登場したのは、アジカンメンバーではなくMCの2人。この日の全出演者を呼び込むと、全員で記念撮影。ユースケが
「ユースケ寿司、始めました!」
と意味わからないことを連呼しまくってせいこうがツッコミまくるという、この日何度となく見せた絡みが最後まで続いた。
木曜日にもかかわらず、終演時間は10時半ほど。来年も開催されるんならば、週末にしてもらえないものだろうか。「オトナの」というタイトルの割にはオトナにはかなり厳しい時間であっただけに。ユースケの誕生日に合わせてるんなら変えようがないけど。
Next→ 3/19 SOUND SHOOTER 出演者:the HIATUS、androp、THE BAWDIES、HAWAIIAN6 @新木場STUDIO COAST
18:30スタートという早めの時間設定の中、まずはオープニングアクト。
・岩崎愛 (オープニングアクト)
この日のオープニングアクトは、アジカンのサポートメンバーとしてもおなじみの岩崎愛。
ステージの幕が開くと、すでに中央にアコギを携えてスタンバイしており、「東京LIFE」を弾き語る。
鮮やかな金髪ぶりはこれまでと変わらずだが、見るたびに声に伸びが増している印象。トリにアジカンが控えているとはいえ、かなりアウェーなのは間違いなかったが、
「今日はみなさんの温め役ですので!」
と言い、わずか3曲だけなのであっという間のラストは
「なんとかなるさ 大丈夫」
という歌詞をコール&レスポンスさせた「ALL RIGHT」。しかし途中で、
「なんか、みんなが知ってる曲を…」
と言うと、アジカンの「リライト」のサビをコール&レスポンスさせ、一気に会場が暖かい空気に包まれた。
あと声の伸びと同様に、ライブ見るたびに「大阪のおばちゃん感」が増している気がする。
1.東京LIFE
2.悲しい予感
3.ALL RIGHT
ALL RIGHT
http://youtu.be/YJ9xj3QKDUI
・DJダイノジ
転換中にはDJダイノジが登場。大谷はPAブースの前の卓に、おおちとダンサー2人はステージの幕の前に登場し、おおちのエアギターに「ベストテン時代のマッチ」のモノマネや、距離がだいぶ離れた状態での漫才みたいなやり取りもありつつ、ガンガン客席を踊らせまくる。
ピークはTOTALFAT「PARTY PARTY」~KEYTALK「MONSTER DANCE」を振り付きで、さらに地元大分の後輩であるgo!go!vanillasの「エマ」で締めたのだが、まだ知名度ではそこまでではないバニラズの曲でこれだけたくさんの人が楽しそうに踊っていたのが壮観だった。
そしてDJ卓にはMCのいとうせいこうとユースケ・サンタマリアも登場。
「みんな本物の俺が想像以上にカッコよくてビックリしてる。
みんな本物のせいこうさんが想像以上におじいちゃんみたいでビックリしてる(笑)」
と、もはや進行してるのか邪魔してるのかわからないようなネタを繰り出しまくるユースケに翻弄されながらも、ライブタイトルをみんなで叫ぶ。
・フジファブリック
そのMC2人がライブタイトルを叫んだ瞬間、
「1,2,3,4」
のカウントでステージの幕が開き、「夜明けのBEAT」でスタートしたフジファブリック。3人になってからの「徒然モノクローム」はもはやアンセムと言っていい一体感を感じさせ、一瞬ごとに色が変わる照明のごときカラフルなサウンドの「シャリー」では、加速していくアウトロで加藤(ベース)とサポートドラムのboboが笑顔で目を合わせながら演奏。
山内(ボーカル&ギター)は曲間にやたらとテンション高く叫ぶと、MCでは
「オトナの、ってつくと、何事もちょっと意味が変わってきますよね」
と言ってメンバーに振るのだが、
金澤(キーボード)「オトナの砂場遊び」
加藤「オトナのストロー」
と、メンバーの返しは全くもって意味不明。
「銀河」で踊らせると、ラストの「LIFE」では、曲間で金澤と親交の深い(スペシャで共演している)、いとうせいこうが登場。ラップでコラボすることになったのだが、日本の哲学者、九鬼周造が80年ほど前に発表したという、韻詩を乗せるというパフォーマンス。もともとラップ(□□□のメンバーでもある)をやっていたせいこうなだけに、文学をもラップに昇華してしまうのは流石。
また、フェスやイベントでは志村在籍時の曲しか盛り上がらない、というか望まれてない空気も感じるが、この日はそんな空気を全く感じず、新作の曲も代表曲と変わらずに受け入れられていたのが、この日の客席の温かさを表していた。
1.夜明けのBEAT
2.徒然モノクローム
3.シャリー
4.銀河
5.LIFE
夜明けのBEAT
http://youtu.be/3cupbrwhNp0
・大森靖子
転換中にはバックステージで出番を終えたアーティストと、これから出番を控えるアーティストにいとうせいこうとユースケがインタビューをするのだが、ここでもやはりユースケの悪ノリが炸裂。
そしてステージの幕が開くと、アコースティックギターを叩く音。弦を引きちぎるかのように音を出すと、ギターを置き、「呪いは水色」を情念溢れるように歌い出す大森靖子。曲の途中からはピエール中野らを擁するバンドも演奏に加わる。
大森が振り付けしながら歌う「絶対彼女」、客席ではサイリウムを振っている人も見える「ミッドナイト清純異性交遊」では、途中でステージ袖に消えると、ユースケ・サンタマリアを連れて戻ってくる。
するとこの日が誕生日であるユースケにケーキを出し、
「誕生日おめでとうございま~す!」
と言って、曲の大サビで1番目立たせてあげる、と言うと、大サビでユースケの顔面にケーキをぶつける(笑)
着ていたスーツまでケーキまみれになったユースケとともにケーキの残骸を客席に放り投げまくり、曲が終わってユースケがステージを去るとスタッフが掃除を始めたのだが、まだスタッフが掃除をしている中、「絶対絶望絶好調」を始めてしまう。
最後には
「音楽は魔法ではない」
のフレーズを繰り返し唱え、ローディーにもマイクを向けて唱えさせた「音楽を捨てよ、そして音楽へ」へ。曲の終盤ではステージの端でバレリーナのように踊り、バンドメンバーがまだ演奏をする中ステージを去っていった。
しかしケーキパフォーマンスや歌詞など、世界観自体は非常に強烈だが、この超ポップなメロディはいったいなんなんだろうか。本人はアレンジに関してはあえて既聴感あるように丸投げしてるらしいが、アレンジがまるっきり変わってもこのメロディのポップさは変わらない気がする。
そして凛として時雨とは全く異なる、シンプルなビートを叩くピエール中野の姿も実に新鮮だった。
1.呪いは水色
2.絶対彼女
3.ミッドナイト清純異性交遊
4.絶対絶望絶好調
5.焼肉デート
6.音楽を捨てよ、そして音楽へ
絶対絶望絶好調
http://youtu.be/Q_X4MBaeaik
・坂口恭平
転換中にいきなりアコギを持ってステージの端に出てきた坂口恭平。幅広い話題と知識でテレビに出演したり、自殺を減らす活動もしているが、この日は歌い手として登場し、ブルーハーツ「TRAIN-TRAIN」の大胆なアレンジのカバーを披露したのだが、普通に歌もギターも上手いし、何より情熱みたいなものがその歌とギターと身体から出まくっている。
モニターにはいとうせいこうが映り、ずっと演奏している姿をモニター越しに見つめており、わずか2曲という短い時間ながら、その時間以上の存在感を見せた。
・the telephones
今年限りでの無期限活動休止を発表している、the telephones。今年東京での初ライブ&時間が短いということで、いきなりの「Monkey Discooooooo」から飛ばしまくる。
いつものフェスやイベントよりは、「オトナの」イベントということなのか、アウェー感を若干感じたが、
「曲なんか知らなくても踊ろうぜ!」
と、今月リリースのベスト盤に収録される、石毛のラップのような歌唱と打ち込みが印象的な「Say DISCO」を演奏して、新曲でも関係なしに客席を踊らせる。
「俺は番組にも出させてもらって。周波数の話をひたすらしたんだけど、完全に意味わかんなかっただろうけど(笑)
でも番組内のコーナーの音楽も担当させてもらって。その想いはライブで、音で返させてもらいます!」
と言うと、ノブがダンスを指南する(やはりいつもより時間は短め)「Don't Stop~」から「Keep Your DISCO!!!」、そして
「We are!?」「Disco!!!」
のコール&レスポンスからのラスト「Love&DISCO」ではダイノジおおちとダンサー2人も登場して、愛とディスコを叫んだ。
ワンマンはあと武道館の1回、フェスには春から出まくることがすでに発表されているが、今年あと何回、愛とディスコを一緒に叫べるだろうか。後悔のないように、例年以上にこのバンドを追いかける一年にしたい。
1.Monkey Discooooooo
2.D.E.N.W.A
3.Say DISCO
4.Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
5.Keep Your DISCO!!!
6.Love&DISCO
Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
http://youtu.be/4p0ih92M5mM
この転換中には再びDJダイノジが登場。THE OFF SPRING、ONE DIRECTIONと洋楽アーティストの曲を続ける中、
「オトナはできるかできないかじゃない、やるかやらないかだ!お台場!やるのか、やらないのか!」
と大谷が熱く煽ると、ラストのBlur「Song2」では、この日のナレーションを務めていた、俳優のマギー(本人いわく「おっさんのほうのマギー」)も登場し、おおちやダンサーと一緒に踊った。
ダイノジのDJはやっぱり楽しいし、ロックばかり聴いているとついつい見逃してしまうようなアーティストの曲をロックと結びつけて紹介してくれるので、様々な新しい発見がある。
芸人としても単独公演行くくらいに大好きだが、音楽の場でも本当に好きな人たちだ。
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
SEもなく、閉まっていた幕が上がることなくメンバーとサポートキーボードのシモリョーを加えた5人が登場したのは、先ほど大森靖子がケーキをぶちまけた際に幕が汚れて使用不能になったから。
ゴッチのギターがイントロを奏でると、「ソラニン」からスタート。この日は定番曲と言える曲の中でもハードなロック曲が中心で、バンドのサウンドもかつてないくらいに衝動的なロックサウンド。これは新作のレコーディングをデイヴ・グロール(Foo Fighters)のスタジオで行ったことと無関係ではないだろう。
「俺も番組に出させてもらったけど、テレビに出たりすることができる人って、続けるってことだけはやめない人たちなんだよ。だからみんなそこだけはネジが外れた人たちっていうか」
という、ゴッチのMCから、いよいよ来週発売されるシングル「Easter」。すでに至るところで語られたり、報じられたりしている通り、王道ど真ん中なロックサウンド。去年の「スタンダード」からその兆しはあったが、こういうアジカンを待ってた人たちもたくさんいるんじゃないだろうか。
「リライト」では恒例の間奏でのコール&レスポンスを行うと、おもむろにゴッチがマイクをスタンドから外して前に出て、
「俺たちは不器用なバンドだけど、実直にやるしかない。そうやってまっすぐにまっすぐにやってきたし、これからもそうしていく」
と、熱い宣言。これには後で
「さっき熱くてダサいこと言っちゃったね。ダサくてカッコ悪かったってTwitterに書いといて(笑)」
と言っていたが、カッコ悪いどころか、誰よりもかっこいい男だと思う。
すると、アルバムからの新曲「猿の惑星」を披露。アジカンのこれまでの曲の中でもトップクラスにラウドかつハードなサウンドで、テンポも速い。ゴッチの歌う歌詞はほとんど聞き取れなかったが、シモリョーがほぼ全編に渡ってコーラスをしていたのが印象的で、もはやキーボードだけではなく、シモリョーは現在のアジカンには不可欠な存在になっているのかもしれない。
「今日の出演者見てもさ、俺たちは本当にテレビ向きじゃねぇなって。人相が悪いのかな?この前も道に人が倒れてるのを助けたんだけど、そのあとさんざん、あなたがやったんじゃないですよね?って疑われてさ(笑)」
と言うと、客席から「髭剃ってー!」という声が響くが、
「なんでお前に剃れって言われなくちゃいけねーんだよ。俺が剃りたい時に剃るよ(笑)」
とゴッチらしい返しをし、
「でももう40手前だけど、俺もノブみたいになりたいね(笑)ああやって踊りたい(笑)
フジファブリックみたいにポップになりたいし、大森さんや坂口君みたいな熱量も欲しいし、せいこうさんやユースケさんみたいに聡明になりたい。岩崎愛はやり過ぎ(笑)マギーさんは昔ジョビジョバ時代に見に行ったりしてたからね。
これで全員褒めたかな?(笑)あ、ダイノジの大谷さんに昔インフルエンザをツアー前に移されたのは未だに根に持ってる(笑)
でも昔は本当にお前らなんか売れねーよって言われてたからね。見つけてくれて本当にありがとう」
と言うと、「今を生きて」の雄大なサウンドがこのイベントを締め括った。
1.ソラニン
2.アフターダーク
3.スタンダード
4.マジックディスク
5.Easter
6.リライト
7.猿の惑星 (新曲)
8.今を生きて
Easter
http://youtu.be/Ma0ICoYwKaY
終演後、アンコールに応えて登場したのは、アジカンメンバーではなくMCの2人。この日の全出演者を呼び込むと、全員で記念撮影。ユースケが
「ユースケ寿司、始めました!」
と意味わからないことを連呼しまくってせいこうがツッコミまくるという、この日何度となく見せた絡みが最後まで続いた。
木曜日にもかかわらず、終演時間は10時半ほど。来年も開催されるんならば、週末にしてもらえないものだろうか。「オトナの」というタイトルの割にはオトナにはかなり厳しい時間であっただけに。ユースケの誕生日に合わせてるんなら変えようがないけど。
Next→ 3/19 SOUND SHOOTER 出演者:the HIATUS、androp、THE BAWDIES、HAWAIIAN6 @新木場STUDIO COAST

SOUND SHOOTER Vol.10 THE BAWDIES / HAWAIIAN6 / the HIATUS / androp @新木場STUDIO COAST 3/19 ホーム
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