男どアホウ サンボマスター 2016 ゲスト:キュウソネコカミ @新木場STUDIO COAST 9/25
- 2016/09/26
- 19:31
前日に続いて、サンボマスターの主催イベント。この日のゲストはキュウソネコカミ。このイベントにおいては珍しく後輩バンドとの共演であるが、サンボマスターと銀杏BOYZとキュウソネコカミというのは実にわかりやすいこの二日間の組み合わせである。
前日同様に様々な高校野球ネタを盛り込んだ場内には、この日はついに会場の端っこにブルペンまでもが設置され、スタッフが投球練習をしているという、ここまでやる必要があるのだろうかという無駄な凝り具合。
開演時間の17時になると、前日同様にまずは出場校紹介VTR。キュウソネコカミはハイカラ学園となり、マネージャーのはいからさんと事務所社長が髪がないのは校則が厳しくてすぐ丸坊主にさせられるからという、スタッフすらネタにしてしまう説明が入る。
続いて木内の選手宣誓。
「ヤンキー怖いと歌っていますが、彼らは暴力的ともいえる行為で我々を脅かしており、我々はまな板の上の鯉のような状態であります。しかし!今年は広島カープがぶっちぎりで優勝しました。今年の鯉は一味違います!」
と、さすがの野球好きらしいコメント。
そして主審のプレイボール宣言でまずはキュウソネコカミかと思いきや…。
・キュウソネコカミ
メンバーが登場する前に、大会運営本部ことサンボマスター山口のアナウンスが。
「このたび、サンボマスター関西支部が立ち上がりました。関西でのサンボマスターの活動を一手に引き受けてくれる、サンボマスターWESTが今日初ライブを行います。メンバーはキュウソネコカミのオカザワ、ソゴウ、タクロウです。セイヤとヨコタは我が強くて扱いにくい上、銀杏BOYZ派だということが発覚したためにメンバーから外しました(笑)」
という内容に笑いとたくさんの「?」が浮かび上がる中、ゴダイゴ「モンキーマジック」のインストバージョンのSEが流れて登場したのは、本当にオカザワとソゴウとタクロウの3人。
「新木場準備できてんのかー!」
とオカザワが煽ると、
「タクロウさん、どうですか?…全然ダメだってよー!」
とサンボマスターのライブの始まり方そのものを完コピしたパフォーマンスを見せてから、「ミラクルをキミとおこしたいんです」のカバーを演奏。演奏も完コピだが、やはりオカザワのボーカルを聴くと、山口は本当に歌が上手いんだな、というのがよくわかる。
サンボマスターWESTの演奏が終わると、智辯学園のユニフォームを着たセイヤ、大阪桐蔭のユニフォームを着たヨコタ(白いユニフォームに自分でマジックで書いただけだが、智辯学園の辯の字をちゃんと書いているあたりさすが関西人)がステージに登場。セイヤはドカベンの目黒のように目の周りを黒く塗っている。
「MEGA SHAKE IT!!」からは通常のキュウソのライブに。サンボマスターの客層からすると、キュウソはアウェーになりそうな危惧もあったが、全くそうならず、セイヤとヨコタも
「サンボマスターのファン、めちゃくちゃ踊るやん!なんなん!」
「もうみんなやっぱり頭おかしい人ばっかりですね(笑)」
「黄色い声援とか一切ない、男くさい歓声が(笑)」
といつもとは違う様子の盛り上がりぶりを見せる客席に戸惑いながらも楽しんでいる。
「歴史の勉強しようぜー!」
と言って始まった「KMTR645」ではヨコタが手間取りながらもアフロのカツラとサングラスを着用してレキシの池ちゃんになりきって演奏。だからか、最初はレキシ側にキュウソが参加した曲だったのに、今や普通にレキシがいなくてもライブで成立してしまう曲になってきている。
セイヤ「山口さん、なぜかオカザワとソゴウばっかり可愛がってるんだよな。俺は「セイヤお前、俺が峯田だったらそんなこと言わねぇだろ」って言われる(笑)
そんな山口さんがキュウソの中で好きだって言ってた曲。でも山口さん、ネコサマーってなぜか伸ばすんだよな(笑)もうじいちゃんだからかな(笑)」
と先輩すらもいじりまくりながら「NEKOSAMA」で「ニャー!」の合唱とともに飛び跳ねさせまくり、「DQNなりたい、40代で死にたい」では「ヤンキー怖いー」の合唱とともに客席に突入し、PA前まで進むと(さすがにサンボマスターのライブは男性の観客が多いだけにセイヤが進んでいっても安定している)、グローブを装着し、
「9回裏ツーアウト満塁、ドカベン山口が打ち上げた飛球を俺が捕れたら俺らの勝ちや!」
と言うと、野球経験者のオカザワがセイヤの方に向かってボールを投げるもあらぬ方向へ。もう一回やっても捕球することができず、そのままセイヤはステージの方へ転がっていく。
そして最近ライブで演奏されている新曲「わかってんだよ」を披露。キュウソの曲の中ではストレートな強いギミックのない曲であるが、セイヤの歌唱とバンドの演奏からは強い熱量を感じる。つまり楽しい曲ではなく、キュウソの中の名曲と言われるようになりそうな曲である。
そしてヨコタが
「サンボマスターも、サンボマスターのお客さんも大好きー!」
と叫んでの「ハッピーポンコツ」から、キュウソのライブでは目新しさすら感じるくらいにダイバーが続出する(最近はキュウソのワンマンではセイヤ以外ダイブ禁止というルールになっている)「ビビった」という最強コンボで終了。
キュウソのライブは本当に楽しい。しかし楽しさだけを追求するのではなく、実に難しいはずのサンボマスターのカバーをすんなりやってみせたりと、メンバーにしっかりした技術が伴っているからこそ、そうして次々と新しいことに挑戦できて、見ている側も飽きない。そういう意味でも世の中のイメージ以上にすごいバンドだと改めて思う。
1.ミラクルをキミと起こしたいんです byサンボマスターWEST (オカザワ、ソゴウ、タクロウ)
2.MEGA SHAKE IT!!
3.ファントムバイブレーション
4.KMTR645
5.NEKOSAMA
6.適度に武士道、サムライBOYS。
7.DQNなりたい、40代で死にたい
8.わかってんだよ
9.ハッピーポンコツ
10.ビビった
ビビった
https://youtu.be/2jxjDAqulRo
・サンボマスター
そしてサンボマスター。前日同様に「モンキーマジック」のSEでメンバーが登場してもいきなり演奏に入ることはなく、
「キュウソネコカミがすごいライブやったなぁ」
と対バンのキュウソについて触れてから、
「サンボマスターWESTのカバーやっていいですか!」
と言って「ミラクルをキミとおこしたいんです」からスタート。やはり本家バージョンは圧倒的に説得力が違うが、
「キュウソ!サンボ!」
のコールに続いて
「オカザワ!オカザワ!」
と「オカザワ」コールを起こすあたり、セイヤが言っていたようにオカザワをやたらと可愛がってるのがわかる。
「久しぶりの曲やっていいですか!」
と前日はやらなかった「青春狂騒曲」を演奏して踊らせまくると、前日同様に「光のロック」では次々にダイバーがステージの方へ転がっていく。
前日は銀杏BOYZの「NO FUTURE NO CRY」のカバーをやったタイミングではセットチェンジが行われてアコースティック編成に。
「僕が弾くより近藤君が弾くほうがはるかに上手いというのがわかったので!」
と言って近藤洋一がアコギで爪弾き始めたのは、山口が好きだと言っていたキュウソの「NEKOSAMA」のメロディ。山口もソウルフルに歌い上げ、会場からはあまりの曲のイメージの変貌ぶりに笑いすら起こる中、演奏する木内の鼻と頭に猫の鼻と耳をスタッフが装着して木内が「ニャー!」と言うとさらなる笑いが起こる。こうしてアコースティックにしても笑わせられるというのはさすがである。
「インタビューとかあると、この曲はあの人に対しての曲ですよね?って言われる。でも俺はあの人に対して歌うのと同じようにお前らに対しても歌いたい、お前らの大切な人に対しても歌いたい」
と山口が言って演奏されたのは「ラブソング」。タイトルの通りに愛する人に対して歌ったバラードで、前日にはこういうタイプの曲はやらなかった分、この日はこの曲が本当に沁みた。客席もじっと山口の歌唱とバンドの演奏に聴き入っていた。ひたすらに盛り上がるというのがおそらくサンボマスターのライブのイメージだと思われるが、そもそもサンボはライブはもちろん、曲の良さとメッセージでのし上がってきたバンドなだけに、こうしたバラードというタイプの曲にも良い曲がたくさんある。
するとメンバーがいったんステージからいなくなり、
「今から、ミラーボール掲揚を行います。皆様、御起立、ご脱帽の上、客席中央のミラーボールにご注目ください」
というアナウンスが流れると、ユニフォームを着た3人が演奏せずにハンドマイクで煽りまくりながら歌う「孤独とランデブー」へ。
「近藤洋一!近藤洋一!」
と山口が近藤をフィーチャーしながらバンドサウンドに転換していくが、この2日間、結果的に誰もがライブで聴きたい曲はしっかり押さえつつ、2日間来た人も満足できるようにセトリを変えていた。こういう部分はなかなかフェスでは見ることができない。
そして前日同様に「できっこないを やらなくちゃ」と「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」で爆発的な盛り上がりを見せると、山口がシリアスな表情で
「差別や貧困とかのくだらない社会にFUCK YOUを、今目の前にいるお前とお前の大切な人たちにI LOVE YOUを」
という、今のサンボマスターの姿勢そのもののような言葉を語ってからこの日本編最後に演奏されたのは「ロックンロール イズ ノットデッド」。ひたすらに生きることとロックンロールを肯定してきてここまで変わらずに続いてきたバンドが
「君が生きるなら僕も生きるよ」
「君の全てなら僕が歌うよ」
と歌う説得力。サンボマスターだからこそ歌える曲。この国のロックの歴史に残るべき大名曲だと思う。
アンコールでは山口が
「キュウソすごかったなぁ。ああやって人の上歩いたりしてさ。本当にかっこいいよ」
とキュウソを褒め称えると、近藤と木内が刻むリズムは明らかにキュウソのあの曲で、山口も
「オカザワ怖い~」
「セイヤは怖くない~」
「ヨコタは生意気~」
と歌い始めると、その3人がステージに登場し、「世界を変えさせておくれよ」のコラボへ。完全に曲を覚えているセイヤが歌い、ヨコタとオカザワの演奏が曲に厚みを与えると、途中で
「選手の交代をお知らせします」
というアナウンスが入り、ソゴウとタクロウが木内と近藤に変わって演奏。レギュラーじゃなくなった木内と近藤はステージの隅っこで声援を送る中、
「セイヤ!お前と決着をつけてやる!」
と山口が言うと、山口とセイヤがそれぞれ筋斗雲に乗り(山口の筋斗雲は色がグレーで、筋斗雲というよりiPhone)、キュウソメンバーが「お願いシェンロン」を演奏する中、2人が客席に向かってかめはめ波を打ちまくる。
筋斗雲からステージに戻る際のもたつきぶりをセイヤに「おじいちゃん」といじられる中、「世界を変えさせておくれよ」の最後のサビを全員ではしゃぎあいながら演奏し、かなり年齢に差があるとは思えない仲の良さを見せつけた2組の共演は幕を閉じた。
演奏が終わると写真撮影から、前日同様にゴムボールを客席に打ちまくり、ピックやスティックのみならず野球のベースまでもが客席に投げ込まれ、
「本日の試合は4-3でハイカラ学園の勝利です」
とアナウンス。3年目でも初勝利を手にすることができなかった、サボ日大学園はいつになったら勝てるのだろうか。
1.ミラクルをキミと起こしたいんです
2.青春狂騒曲
3.光のロック
4.愛してる 愛してほしい
5.NEKOSAMA (アコースティック)
6.ラブソング
7.孤独とランデブー
8.できっこないを やらなくちゃ
9.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
10.ロックンロール イズ ノットデッド
encore
11.世界を変えさせておくれよ × お願いシェンロン feat.キュウソネコカミ
ロックンロール イズ ノットデッド
https://youtu.be/V71UIJd2LTg
これはワンマンなどでもそうだが(フェスはまたちょっと違う)、サンボマスターのライブのモッシュは男の方が多いのに全然痛くない。それはサンボマスターのファンみんながモッシュをぶつかる行為ではなく、同じバンドを好きな仲間が隣にいることを確かめるための行為と思っているから。だから山口が言っていた通り、モッシュしてる人たちは10代から40代まで年齢層はバラバラだが、みんな同じように笑っている。
そしてやはり自分は他の誰よりも、銀杏BOYZとサンボマスターがこうしてライブをやって歌っている間は死にたくない、って思う。それはこの2組が1番自分のために歌っている、と10代の時から変わらずに思わせてくれるバンドであり続けているから。これからもあいどんわなだいにして、ノットデッド。
Next→ 10/2 a flood of circle × Bentham @新代田FEVER
前日同様に様々な高校野球ネタを盛り込んだ場内には、この日はついに会場の端っこにブルペンまでもが設置され、スタッフが投球練習をしているという、ここまでやる必要があるのだろうかという無駄な凝り具合。
開演時間の17時になると、前日同様にまずは出場校紹介VTR。キュウソネコカミはハイカラ学園となり、マネージャーのはいからさんと事務所社長が髪がないのは校則が厳しくてすぐ丸坊主にさせられるからという、スタッフすらネタにしてしまう説明が入る。
続いて木内の選手宣誓。
「ヤンキー怖いと歌っていますが、彼らは暴力的ともいえる行為で我々を脅かしており、我々はまな板の上の鯉のような状態であります。しかし!今年は広島カープがぶっちぎりで優勝しました。今年の鯉は一味違います!」
と、さすがの野球好きらしいコメント。
そして主審のプレイボール宣言でまずはキュウソネコカミかと思いきや…。
・キュウソネコカミ
メンバーが登場する前に、大会運営本部ことサンボマスター山口のアナウンスが。
「このたび、サンボマスター関西支部が立ち上がりました。関西でのサンボマスターの活動を一手に引き受けてくれる、サンボマスターWESTが今日初ライブを行います。メンバーはキュウソネコカミのオカザワ、ソゴウ、タクロウです。セイヤとヨコタは我が強くて扱いにくい上、銀杏BOYZ派だということが発覚したためにメンバーから外しました(笑)」
という内容に笑いとたくさんの「?」が浮かび上がる中、ゴダイゴ「モンキーマジック」のインストバージョンのSEが流れて登場したのは、本当にオカザワとソゴウとタクロウの3人。
「新木場準備できてんのかー!」
とオカザワが煽ると、
「タクロウさん、どうですか?…全然ダメだってよー!」
とサンボマスターのライブの始まり方そのものを完コピしたパフォーマンスを見せてから、「ミラクルをキミとおこしたいんです」のカバーを演奏。演奏も完コピだが、やはりオカザワのボーカルを聴くと、山口は本当に歌が上手いんだな、というのがよくわかる。
サンボマスターWESTの演奏が終わると、智辯学園のユニフォームを着たセイヤ、大阪桐蔭のユニフォームを着たヨコタ(白いユニフォームに自分でマジックで書いただけだが、智辯学園の辯の字をちゃんと書いているあたりさすが関西人)がステージに登場。セイヤはドカベンの目黒のように目の周りを黒く塗っている。
「MEGA SHAKE IT!!」からは通常のキュウソのライブに。サンボマスターの客層からすると、キュウソはアウェーになりそうな危惧もあったが、全くそうならず、セイヤとヨコタも
「サンボマスターのファン、めちゃくちゃ踊るやん!なんなん!」
「もうみんなやっぱり頭おかしい人ばっかりですね(笑)」
「黄色い声援とか一切ない、男くさい歓声が(笑)」
といつもとは違う様子の盛り上がりぶりを見せる客席に戸惑いながらも楽しんでいる。
「歴史の勉強しようぜー!」
と言って始まった「KMTR645」ではヨコタが手間取りながらもアフロのカツラとサングラスを着用してレキシの池ちゃんになりきって演奏。だからか、最初はレキシ側にキュウソが参加した曲だったのに、今や普通にレキシがいなくてもライブで成立してしまう曲になってきている。
セイヤ「山口さん、なぜかオカザワとソゴウばっかり可愛がってるんだよな。俺は「セイヤお前、俺が峯田だったらそんなこと言わねぇだろ」って言われる(笑)
そんな山口さんがキュウソの中で好きだって言ってた曲。でも山口さん、ネコサマーってなぜか伸ばすんだよな(笑)もうじいちゃんだからかな(笑)」
と先輩すらもいじりまくりながら「NEKOSAMA」で「ニャー!」の合唱とともに飛び跳ねさせまくり、「DQNなりたい、40代で死にたい」では「ヤンキー怖いー」の合唱とともに客席に突入し、PA前まで進むと(さすがにサンボマスターのライブは男性の観客が多いだけにセイヤが進んでいっても安定している)、グローブを装着し、
「9回裏ツーアウト満塁、ドカベン山口が打ち上げた飛球を俺が捕れたら俺らの勝ちや!」
と言うと、野球経験者のオカザワがセイヤの方に向かってボールを投げるもあらぬ方向へ。もう一回やっても捕球することができず、そのままセイヤはステージの方へ転がっていく。
そして最近ライブで演奏されている新曲「わかってんだよ」を披露。キュウソの曲の中ではストレートな強いギミックのない曲であるが、セイヤの歌唱とバンドの演奏からは強い熱量を感じる。つまり楽しい曲ではなく、キュウソの中の名曲と言われるようになりそうな曲である。
そしてヨコタが
「サンボマスターも、サンボマスターのお客さんも大好きー!」
と叫んでの「ハッピーポンコツ」から、キュウソのライブでは目新しさすら感じるくらいにダイバーが続出する(最近はキュウソのワンマンではセイヤ以外ダイブ禁止というルールになっている)「ビビった」という最強コンボで終了。
キュウソのライブは本当に楽しい。しかし楽しさだけを追求するのではなく、実に難しいはずのサンボマスターのカバーをすんなりやってみせたりと、メンバーにしっかりした技術が伴っているからこそ、そうして次々と新しいことに挑戦できて、見ている側も飽きない。そういう意味でも世の中のイメージ以上にすごいバンドだと改めて思う。
1.ミラクルをキミと起こしたいんです byサンボマスターWEST (オカザワ、ソゴウ、タクロウ)
2.MEGA SHAKE IT!!
3.ファントムバイブレーション
4.KMTR645
5.NEKOSAMA
6.適度に武士道、サムライBOYS。
7.DQNなりたい、40代で死にたい
8.わかってんだよ
9.ハッピーポンコツ
10.ビビった
ビビった
https://youtu.be/2jxjDAqulRo
・サンボマスター
そしてサンボマスター。前日同様に「モンキーマジック」のSEでメンバーが登場してもいきなり演奏に入ることはなく、
「キュウソネコカミがすごいライブやったなぁ」
と対バンのキュウソについて触れてから、
「サンボマスターWESTのカバーやっていいですか!」
と言って「ミラクルをキミとおこしたいんです」からスタート。やはり本家バージョンは圧倒的に説得力が違うが、
「キュウソ!サンボ!」
のコールに続いて
「オカザワ!オカザワ!」
と「オカザワ」コールを起こすあたり、セイヤが言っていたようにオカザワをやたらと可愛がってるのがわかる。
「久しぶりの曲やっていいですか!」
と前日はやらなかった「青春狂騒曲」を演奏して踊らせまくると、前日同様に「光のロック」では次々にダイバーがステージの方へ転がっていく。
前日は銀杏BOYZの「NO FUTURE NO CRY」のカバーをやったタイミングではセットチェンジが行われてアコースティック編成に。
「僕が弾くより近藤君が弾くほうがはるかに上手いというのがわかったので!」
と言って近藤洋一がアコギで爪弾き始めたのは、山口が好きだと言っていたキュウソの「NEKOSAMA」のメロディ。山口もソウルフルに歌い上げ、会場からはあまりの曲のイメージの変貌ぶりに笑いすら起こる中、演奏する木内の鼻と頭に猫の鼻と耳をスタッフが装着して木内が「ニャー!」と言うとさらなる笑いが起こる。こうしてアコースティックにしても笑わせられるというのはさすがである。
「インタビューとかあると、この曲はあの人に対しての曲ですよね?って言われる。でも俺はあの人に対して歌うのと同じようにお前らに対しても歌いたい、お前らの大切な人に対しても歌いたい」
と山口が言って演奏されたのは「ラブソング」。タイトルの通りに愛する人に対して歌ったバラードで、前日にはこういうタイプの曲はやらなかった分、この日はこの曲が本当に沁みた。客席もじっと山口の歌唱とバンドの演奏に聴き入っていた。ひたすらに盛り上がるというのがおそらくサンボマスターのライブのイメージだと思われるが、そもそもサンボはライブはもちろん、曲の良さとメッセージでのし上がってきたバンドなだけに、こうしたバラードというタイプの曲にも良い曲がたくさんある。
するとメンバーがいったんステージからいなくなり、
「今から、ミラーボール掲揚を行います。皆様、御起立、ご脱帽の上、客席中央のミラーボールにご注目ください」
というアナウンスが流れると、ユニフォームを着た3人が演奏せずにハンドマイクで煽りまくりながら歌う「孤独とランデブー」へ。
「近藤洋一!近藤洋一!」
と山口が近藤をフィーチャーしながらバンドサウンドに転換していくが、この2日間、結果的に誰もがライブで聴きたい曲はしっかり押さえつつ、2日間来た人も満足できるようにセトリを変えていた。こういう部分はなかなかフェスでは見ることができない。
そして前日同様に「できっこないを やらなくちゃ」と「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」で爆発的な盛り上がりを見せると、山口がシリアスな表情で
「差別や貧困とかのくだらない社会にFUCK YOUを、今目の前にいるお前とお前の大切な人たちにI LOVE YOUを」
という、今のサンボマスターの姿勢そのもののような言葉を語ってからこの日本編最後に演奏されたのは「ロックンロール イズ ノットデッド」。ひたすらに生きることとロックンロールを肯定してきてここまで変わらずに続いてきたバンドが
「君が生きるなら僕も生きるよ」
「君の全てなら僕が歌うよ」
と歌う説得力。サンボマスターだからこそ歌える曲。この国のロックの歴史に残るべき大名曲だと思う。
アンコールでは山口が
「キュウソすごかったなぁ。ああやって人の上歩いたりしてさ。本当にかっこいいよ」
とキュウソを褒め称えると、近藤と木内が刻むリズムは明らかにキュウソのあの曲で、山口も
「オカザワ怖い~」
「セイヤは怖くない~」
「ヨコタは生意気~」
と歌い始めると、その3人がステージに登場し、「世界を変えさせておくれよ」のコラボへ。完全に曲を覚えているセイヤが歌い、ヨコタとオカザワの演奏が曲に厚みを与えると、途中で
「選手の交代をお知らせします」
というアナウンスが入り、ソゴウとタクロウが木内と近藤に変わって演奏。レギュラーじゃなくなった木内と近藤はステージの隅っこで声援を送る中、
「セイヤ!お前と決着をつけてやる!」
と山口が言うと、山口とセイヤがそれぞれ筋斗雲に乗り(山口の筋斗雲は色がグレーで、筋斗雲というよりiPhone)、キュウソメンバーが「お願いシェンロン」を演奏する中、2人が客席に向かってかめはめ波を打ちまくる。
筋斗雲からステージに戻る際のもたつきぶりをセイヤに「おじいちゃん」といじられる中、「世界を変えさせておくれよ」の最後のサビを全員ではしゃぎあいながら演奏し、かなり年齢に差があるとは思えない仲の良さを見せつけた2組の共演は幕を閉じた。
演奏が終わると写真撮影から、前日同様にゴムボールを客席に打ちまくり、ピックやスティックのみならず野球のベースまでもが客席に投げ込まれ、
「本日の試合は4-3でハイカラ学園の勝利です」
とアナウンス。3年目でも初勝利を手にすることができなかった、サボ日大学園はいつになったら勝てるのだろうか。
1.ミラクルをキミと起こしたいんです
2.青春狂騒曲
3.光のロック
4.愛してる 愛してほしい
5.NEKOSAMA (アコースティック)
6.ラブソング
7.孤独とランデブー
8.できっこないを やらなくちゃ
9.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
10.ロックンロール イズ ノットデッド
encore
11.世界を変えさせておくれよ × お願いシェンロン feat.キュウソネコカミ
ロックンロール イズ ノットデッド
https://youtu.be/V71UIJd2LTg
これはワンマンなどでもそうだが(フェスはまたちょっと違う)、サンボマスターのライブのモッシュは男の方が多いのに全然痛くない。それはサンボマスターのファンみんながモッシュをぶつかる行為ではなく、同じバンドを好きな仲間が隣にいることを確かめるための行為と思っているから。だから山口が言っていた通り、モッシュしてる人たちは10代から40代まで年齢層はバラバラだが、みんな同じように笑っている。
そしてやはり自分は他の誰よりも、銀杏BOYZとサンボマスターがこうしてライブをやって歌っている間は死にたくない、って思う。それはこの2組が1番自分のために歌っている、と10代の時から変わらずに思わせてくれるバンドであり続けているから。これからもあいどんわなだいにして、ノットデッド。
Next→ 10/2 a flood of circle × Bentham @新代田FEVER

a flood of circle / Bentham A FLOOD OF CIRCUS大巡業 2016 @新代田FEVER 10/1 ホーム
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