いよいよ3daysワンマンも最終日。この日は現在の編成になってからの曲を演奏する日。しかしHISAYO加入後第一弾シングルである「Miss X DAY」は昨日演奏しているので、シングル「I LOVE YOU」「Blood Red Shoes」以降ということになる。
この日も開場中はDJ片平実がDJを展開するが、途中でこの日のライブがかなり長くなることと、途中に休憩時間も挟まれることが告げられる。
この日も19:30過ぎにメンバーが登場すると、前日までとは違って佐々木亮介は赤い革ジャン。近年はこっちを着ていることが多いので、演奏する曲の年代に合わせて変えたんだろう。
この日は最新アルバム「I'M FREE」からタイトル曲の「I'M FREE」でスタート。さらに現在のバンドのテーマ曲とも言える「ロックンロールバンド」と続ける。
「おはようございます。a flood of circleです」
という亮介の挨拶を挟んでさらに曲をたたみかけていくが、前日までと比べるとまだおとなしめの盛り上がりと言えるかもしれない。
「Whisky Bon-Bon」「Tequira Club」という酒シリーズを続けるのもこのライブならではだが、
「短い曲もあるんだけど、なかなか普段のライブでは出来なくて。生きてるうちにやりゃあよかった。生きてるうちに君に会いたかった」
と「Yu-rei Song」、
「昨日鶯谷に泊まったんですよ。そんで歩道橋みたいな坂を挟んだ焼き鳥屋で立ってビール飲んでた(笑)暑かった…寒くないけど、この曲」
と「オーロラソング」、
「滅多に人を褒めない曽根さんがこの曲を褒めてくれた」
と曽根がバンジョーを弾いた「The Cat Is Hard-Boiled」とこのバンドの中ではスローカーブくらいの変化球曲を連発。どれもバラードというわけではないが、メロディが美しい曲たちで、客席も体を少し揺らしながら聴きいる。
「7月1日から日本が変わってしまって。俺に出来るのは勇気を持って中指を立てること。勇気があれば、移籍したばかりのメジャーのレコード会社でもFUCKってタイトルのCDを出してくれるんだよ」
と「FUCK FOREVER」からギアチェンジ。かと思ったら焦燥感あふれる激しい「Boy」のあとにバンド屈指の名バラード「月面のプール」で音の中を遊泳。
そして「理由なき反抗 (The Rebel Age)」で前半戦終了…かと思いきやそのまま「King Cobra Twist ~-session#6-」になだれ込むと、HISAYOのベースソロを皮切りに、亮介が
「一丘!」
と叫んで激しいドラムソロ、さらに曽根がギターを後頭部に乗せて弾くというセッション曲ならではの自由度の高さを見せて、前半は終了し、休憩時間へ。
後半ではメンバー全員が黒の革ジャンを着て登場。「Summertime Blues II」からスタートすると、前半戦でやや抑え気味な曲が多かったのと、休憩を入れたのはこのためか、と納得の激しいロックンロールを連発していく。
「ミッドナイト・サンシャイン」「Sweet Home Battle Field」では亮介がハンドマイクで歌い、歌い終わると客席にダイブ。
「ロックンロールって速いんですよ。だからこっからさらにぶっ飛ばして行きますんで!」
と前置きされた「The Beautiful Monkeys」ではこの日最多のダイバーが出現。ただでさえ速い曲であるのに、さらに1.5倍くらいテンポが早くなった超高速仕様。
さらにHISAYOが銅鑼を叩いて始まった最新シングル「KIDS」と、もはや変化球どころかツーシーム系すらまどろっこしいと言わんばかりに、ノビのある豪速球を力いっぱい投げ込んでいく。
だが、「Dancing Zombiez」の演奏が始まってもベースの音が聴こえてこず、HISAYOがベースを置いたまま姿を消している。その様子に気づいた曽根が演奏を止めると、すぐにHISAYOが戻り、
「フラッド史上初の、ポロリをしそうになってしまいました(笑)」
と、中断してしまった理由を明かす。
「ポロリで中断とか前代未聞ですよ(笑)なんかもうこのまま続きをやりたくなくなってきたなー」
と亮介が言うと、マイクスタンドを客席に置き、客席の中でギターを弾きながら「KIDS」を熱唱。
「普段はこういうのは最後にやるんだけど」
と言いつつ、この時亮介の周りにいた人はディフェンス係になっていたらしい。
曲を終えると亮介がステージに戻り、バンドの中で1番重い曲と言っても過言ではない「感光」を響かせる。
そしてラストは「I LOVE YOU」「Beer! Beer! Beer!」の連打でスカッと本編終了。
すでに22時を超える中、アンコールでは亮介が1人で登場し、
「普段はプシケって曲でメンバー紹介をするんだけど、被りなしで3日間やってるから、初日にやった曲はできないんで、ここでメンバー紹介して呼び込みたいと思います」
と、HISAYO、曽根、渡邉を1人ずつ呼び込む。渡邉は
「一度やってみたかった!」
と言って客席に水を蒔くも、モニターに水がかかってしまい、曽根から割と本気っぽいダメだしをくらう。しかも曽根が渡邉に目配せをして、亮介を紹介しろと合図していたのに全く気づかず、亮介が自分で自分を紹介したあとに、渡邉が亮介を紹介。が、「ドラムロールが古い」とまたも曽根からダメだし。
そんなやり取りもありつつ、亮介がアコギを持って「アカネ」を優しく包み込むように鳴らし、
「さっきも言ったけど、俺は昨日鶯谷のホテルに泊まったんだけど、昨日のお客さんが同じホテルに泊まってて。朝、昨日のライブ見ました、って言ってくれて握手して。そしたらその人、今度のツアーでファイナルやる京都MUSEでフラッドのコピーバンドやったことあるって言ってたんですよ。
でも、全県ツアーやって全曲ライブやって、次に何をするかはまだ言えないんだけど…ロックンロールのロールが大切なんですよ。何が言いたいかもうわかるでしょ?転がり続けるってことですよ!」
と言って最後に演奏されたのは、まさに転がり続ける曲、「見る前に跳べ」。ここまでの3日間、まるっきり演出らしい演出がなかったが、最後の最後に銀テープが飛び交う祝祭感に溢れて、3日間、77曲にも及ぶ「レトロスペクティブ」は幕を閉じた。
この日は3時間くらいやってたし、3日間最後まで歌い切った亮介、演奏した一丘、曽根さん、HISAYO姉さん、ローディーのミネさんをはじめとしたスタッフのみなさん、本当にお疲れ様でした。次は月末のMURO FESで。今日に比べたら25分の出番なんて一瞬だろうな。
とりあえず今言えることは、このバンドに出会えて、好きになれて、波乱万丈な歴史に立ち会えてきて本当によかったということ。
亮介が言っていたように、これから先、まだまだいい景色をこのバンドと一緒に見たい。武道館でワンマンやるのも、そんなに遠い未来じゃないって信じてるぜ。
1.I'M FREE
2.ロックンロールバンド
3.Diver's High (VAVAVAVAVAVAVA)
4.All The Young Rock'N'Rollers
5.God Speed You Baby
6.KINZOKU Bat
7.Whisky Bon-Bon
8.Tequira Club
9.Hide & Seek Blues
10.俺はお前の噛ませ犬じゃない
11.賭け (Bet!Bet!Bet!)
12.The Future Is Mine
13.Yu-rei Song
14.オーロラソング
15.The Cat Is Hard-Boiled
16.FUCK FOREVER
17.Boy
18.月面のプール
19.理由なき反抗 (The Rebel Age)
20.King Cobra Twist ~-session#6-
21.Summertime Blues II
22.Blood Red Shoes
23.Diamond Rocks
24.Blues Never Die (ブルースは二度死ぬ)
25.ミッドナイト・サンシャイン
26.Sweet Home Battle Field
27.The Beautiful Monkeys
28.KIDS
29.Dancing Zombiez
30.感光
31.I LOVE YOU
32.Beer! Beer! Beer!
encore
33.アカネ
34.見る前に跳べ
KIDS
http://youtu.be/bM61uMWOVuM