NICO Touches the Walls ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ブドウカン @日本武道館 8/19
- 2014/08/19
- 22:07
武道館でワンマンを行うバンドはここ数年で一気に増えたが、この武道館を「リベンジ」の舞台にしてきたバンドはそうはいないだろう。NICO Touches the Walls、キャリア2回目の武道館ワンマン。
前回はメジャー2ndアルバム「オーロラ」のリリースツアーの追加公演だったが、今回は2月に初のベストをリリースしてからの武道館という並々ならぬ気合。この舞台をリベンジと捉えているのは、前回は開催前から「時期尚早」と言われ、実際に2階席の最上列3~4列は全て空席という悔しい結果になってしまった。(ライブ自体はあの時期のベストと言えるものだったが、メンバーは後に「気負いがあった」と語っている)
しかし、今回は当然そんなことは全くなく、チケットソールドアウトで、開演前から超満員。物販もこの日限定のTシャツは売り切れ、この日が店着日である最新シングル「TOKYO Dreamer」の限定バージョンも売り切れという状況。
そんな中、18:40分過ぎ、会場が急に暗転すると、SEもなくメンバーが登場。服装自体は武道館だからといって何も特別なことはない、いつも通り。
光村の挨拶から、「Broken Youth」でスタートすると、特効が炸裂し、いきなりブレイク多用の、今だからこそできる、演奏力の高さを生かしたアレンジを見せ、
「武道館!今この瞬間は、俺たちだけのものだぜ!」
と叫び、普段は後半のラストスパートで演奏されるイメージの強い「THE BUNGY」で裏打ちの手拍子が鳴り響く。ベスト盤がリリースされていることで、予想通りにヒットシングル連発という流れだったが、タオルが振り回されて熱狂の空間になった「妄想隊員A」からはアルバム曲も次々に演奏。イントロから手拍子が響く「バニーガールとダニーボーイ」では、曲のブレイクで光村が、
「アリーナ、一階、二階まで、その綺麗な手だけはギュッと掴んだまま離さないぜ!」
と、もはや歌詞ではなく叫びという感じにアレンジ。
燃え盛るような熱気とグルーヴの「アビダルマ」を終えると、「TOKYO Dreamer」のカップリング曲「バケモノ」から、「Diver」と深く心の奥底に潜って行く曲を続ける。しかし、冒頭の「Broken Youth」しかり、この「Diver」しかり、シングルとしてリリースされた当初は、光村が歌い切れない時も多々あったが、今ではそんなことは全くなく、悠々と歌いこなしているあたり、もともと歌唱力には定評があった光村のボーカルは歳を経るごとにさらに進化している。
すると、光村と古村がアコースティックギターに持ち替え、
「2月に自分たちだけのライブハウスを作って、週に5日、そこで一ヶ月ライブをし続ける、カベニミミっていう企画をやったんですけど、そこはこのステージくらいの広さしかなくて、200人くらいしか入れないっていう距離の近さで。
で、そういうとこで爆音でライブをしていると、若干の罪悪感を感じるようになって(笑)なので、自分たちの部屋に遊びに来た感じで聴いてもらえるようにアコースティックで何曲かやったんですけど、今日もそれを、距離は遠く感じるかもしれないけど、僕らの部屋に遊びにきた感じで聴いてほしいと思います」
と言うと、アコースティックで「Heim」、さらに「バイシクル」までもアコースティックバージョンで披露。これはバンドのアコースティック編成というよりは、最近機会が増えている光村の弾き語りから派生してきたアレンジなのかもしれない。
「Mr.Echo」で徐々に元のバンド編成に戻って行くと、「ローハイド」からは再び爆音のサウンドを展開。「ニワカ雨ニモ負ケズ」では最後のサビ前に光村が、
「これは明日は大雨ですよ!」
と叫び、文字通りに武道館を手拍子が包んだ「手をたたけ」では、ブレイク後の大サビで光村が、
「せっかくだからみんなで歌おうか!」
と言ってマイクから離れ、地声で観客とコミュニケーションを取りながら、観客に大合唱させる。この時、武道館は客電がつき、スクリーンには大きな声で歌う観客の姿が次々に映し出されるという感動的な光景が広がっていた。
あっという間の本編ラストは、
「武道館の上のタマネギ、ひっくり返してやりましょう!」
と、展開が変わりまくる「天地ガエシ」。天井からは紙吹雪が舞い落ちる 中、ラストのサビの急加速する様は、何度見ても本当に爽快。
アンコールではメンバーがこの日限定Tシャツに着替えて登場し、ベストアルバムに2014年バージョンが収録された、インディーズ期からの代表曲「image training」。前回の武道館でも演奏された曲だが、こうして節目節目に演奏されることによって、バンドの確かなるレベルアップを実感することができる。
そして光村が今回のリベンジ公演について触れ、
「でも、まだまだ、演奏したい曲がたくさんあるんですよ!NICO Touches the Wallsは名曲揃いですから!だから、次はその今回やれなかった曲を演奏するリベンジをしたいと思います!
人生ってのはリベンジの連続ですから。新たな課題を見つけて、それを一つ一つクリアしていく。
来年、10~12月あたりに、東京と大阪で、この人数がまるごと入るくらいのとこでやろうと思ってます!まだ場所は言わないけど…もしかしたらまた武道館になるかもしれないし。でも…俺たち武道館似合うよね?」
と、さらなるリベンジの舞台を用意していることを光村が語り、この日が店着日の最新シングル「Tokyo Dreamer」へ。アイリッシュの要素を含んだ「天地ガエシ」と比べると、サビの坂倉と対馬の跳ねるリズムが印象的な、王道まっしぐらな曲。タイトル通りに「東京で夢を叶える」というテーマも実に前向き。
そして最後の最後は、客電がついて明るくなった中での「N極とN極」で、
「バイバイ また会える日まで 僕を忘れないでよ」
と再開の約束をして終了。メンバーは客席のあらゆる方向に対して丁寧に頭を下げ、光村が挨拶をすると、対馬も雄叫びをあげてステージを去っていった。
自分は前回の武道館ライブを2階席で見ていた。あの時、さらに上の、一番後ろ3~4列は全て空席で幕がかかっていた。しかし、今日はチケット完売の満員。そしてバンドはさらなる野望を口にしていた。NICO Touches the Wallsのリベンジはこれからも続いていく。
今日のライブを見て、武道館ですら収まり切らないスケールの大きさを感じた。すでにフェスでは2~3万の人の前に立っているだけに、ワンマンでもその規模まで行ってしまうかもしれない。その前に、近いうちにアルバムも出るだろうな。
1.Broken Youth
2.THE BUNGY
3.ホログラム
4.夏の大三角形
5.妄想隊員A
6.B.C.G
7.バニーガールとダニーボーイ
8.アビダルマ
9.バケモノ
10.Diver
11.Heim
12.バイシクル (アコースティックver.)
13.Mr.Echo
14.ローハイド
15.ニワカ雨ニモ負ケズ
16.手をたたけ
17.天地ガエシ
encore
18.image training
19.TOKYO Dreamer
20.N極とN極
TOKYO Dreamer
http://youtu.be/82_aGqrIcWc
前回はメジャー2ndアルバム「オーロラ」のリリースツアーの追加公演だったが、今回は2月に初のベストをリリースしてからの武道館という並々ならぬ気合。この舞台をリベンジと捉えているのは、前回は開催前から「時期尚早」と言われ、実際に2階席の最上列3~4列は全て空席という悔しい結果になってしまった。(ライブ自体はあの時期のベストと言えるものだったが、メンバーは後に「気負いがあった」と語っている)
しかし、今回は当然そんなことは全くなく、チケットソールドアウトで、開演前から超満員。物販もこの日限定のTシャツは売り切れ、この日が店着日である最新シングル「TOKYO Dreamer」の限定バージョンも売り切れという状況。
そんな中、18:40分過ぎ、会場が急に暗転すると、SEもなくメンバーが登場。服装自体は武道館だからといって何も特別なことはない、いつも通り。
光村の挨拶から、「Broken Youth」でスタートすると、特効が炸裂し、いきなりブレイク多用の、今だからこそできる、演奏力の高さを生かしたアレンジを見せ、
「武道館!今この瞬間は、俺たちだけのものだぜ!」
と叫び、普段は後半のラストスパートで演奏されるイメージの強い「THE BUNGY」で裏打ちの手拍子が鳴り響く。ベスト盤がリリースされていることで、予想通りにヒットシングル連発という流れだったが、タオルが振り回されて熱狂の空間になった「妄想隊員A」からはアルバム曲も次々に演奏。イントロから手拍子が響く「バニーガールとダニーボーイ」では、曲のブレイクで光村が、
「アリーナ、一階、二階まで、その綺麗な手だけはギュッと掴んだまま離さないぜ!」
と、もはや歌詞ではなく叫びという感じにアレンジ。
燃え盛るような熱気とグルーヴの「アビダルマ」を終えると、「TOKYO Dreamer」のカップリング曲「バケモノ」から、「Diver」と深く心の奥底に潜って行く曲を続ける。しかし、冒頭の「Broken Youth」しかり、この「Diver」しかり、シングルとしてリリースされた当初は、光村が歌い切れない時も多々あったが、今ではそんなことは全くなく、悠々と歌いこなしているあたり、もともと歌唱力には定評があった光村のボーカルは歳を経るごとにさらに進化している。
すると、光村と古村がアコースティックギターに持ち替え、
「2月に自分たちだけのライブハウスを作って、週に5日、そこで一ヶ月ライブをし続ける、カベニミミっていう企画をやったんですけど、そこはこのステージくらいの広さしかなくて、200人くらいしか入れないっていう距離の近さで。
で、そういうとこで爆音でライブをしていると、若干の罪悪感を感じるようになって(笑)なので、自分たちの部屋に遊びに来た感じで聴いてもらえるようにアコースティックで何曲かやったんですけど、今日もそれを、距離は遠く感じるかもしれないけど、僕らの部屋に遊びにきた感じで聴いてほしいと思います」
と言うと、アコースティックで「Heim」、さらに「バイシクル」までもアコースティックバージョンで披露。これはバンドのアコースティック編成というよりは、最近機会が増えている光村の弾き語りから派生してきたアレンジなのかもしれない。
「Mr.Echo」で徐々に元のバンド編成に戻って行くと、「ローハイド」からは再び爆音のサウンドを展開。「ニワカ雨ニモ負ケズ」では最後のサビ前に光村が、
「これは明日は大雨ですよ!」
と叫び、文字通りに武道館を手拍子が包んだ「手をたたけ」では、ブレイク後の大サビで光村が、
「せっかくだからみんなで歌おうか!」
と言ってマイクから離れ、地声で観客とコミュニケーションを取りながら、観客に大合唱させる。この時、武道館は客電がつき、スクリーンには大きな声で歌う観客の姿が次々に映し出されるという感動的な光景が広がっていた。
あっという間の本編ラストは、
「武道館の上のタマネギ、ひっくり返してやりましょう!」
と、展開が変わりまくる「天地ガエシ」。天井からは紙吹雪が舞い落ちる 中、ラストのサビの急加速する様は、何度見ても本当に爽快。
アンコールではメンバーがこの日限定Tシャツに着替えて登場し、ベストアルバムに2014年バージョンが収録された、インディーズ期からの代表曲「image training」。前回の武道館でも演奏された曲だが、こうして節目節目に演奏されることによって、バンドの確かなるレベルアップを実感することができる。
そして光村が今回のリベンジ公演について触れ、
「でも、まだまだ、演奏したい曲がたくさんあるんですよ!NICO Touches the Wallsは名曲揃いですから!だから、次はその今回やれなかった曲を演奏するリベンジをしたいと思います!
人生ってのはリベンジの連続ですから。新たな課題を見つけて、それを一つ一つクリアしていく。
来年、10~12月あたりに、東京と大阪で、この人数がまるごと入るくらいのとこでやろうと思ってます!まだ場所は言わないけど…もしかしたらまた武道館になるかもしれないし。でも…俺たち武道館似合うよね?」
と、さらなるリベンジの舞台を用意していることを光村が語り、この日が店着日の最新シングル「Tokyo Dreamer」へ。アイリッシュの要素を含んだ「天地ガエシ」と比べると、サビの坂倉と対馬の跳ねるリズムが印象的な、王道まっしぐらな曲。タイトル通りに「東京で夢を叶える」というテーマも実に前向き。
そして最後の最後は、客電がついて明るくなった中での「N極とN極」で、
「バイバイ また会える日まで 僕を忘れないでよ」
と再開の約束をして終了。メンバーは客席のあらゆる方向に対して丁寧に頭を下げ、光村が挨拶をすると、対馬も雄叫びをあげてステージを去っていった。
自分は前回の武道館ライブを2階席で見ていた。あの時、さらに上の、一番後ろ3~4列は全て空席で幕がかかっていた。しかし、今日はチケット完売の満員。そしてバンドはさらなる野望を口にしていた。NICO Touches the Wallsのリベンジはこれからも続いていく。
今日のライブを見て、武道館ですら収まり切らないスケールの大きさを感じた。すでにフェスでは2~3万の人の前に立っているだけに、ワンマンでもその規模まで行ってしまうかもしれない。その前に、近いうちにアルバムも出るだろうな。
1.Broken Youth
2.THE BUNGY
3.ホログラム
4.夏の大三角形
5.妄想隊員A
6.B.C.G
7.バニーガールとダニーボーイ
8.アビダルマ
9.バケモノ
10.Diver
11.Heim
12.バイシクル (アコースティックver.)
13.Mr.Echo
14.ローハイド
15.ニワカ雨ニモ負ケズ
16.手をたたけ
17.天地ガエシ
encore
18.image training
19.TOKYO Dreamer
20.N極とN極
TOKYO Dreamer
http://youtu.be/82_aGqrIcWc
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