MURO FESTIVAL 2014 @東京晴海客船ターミナル特設ステージ 7/27
- 2014/07/28
- 20:58
渋谷のライブハウス、O-Crestの店長、ムロ氏が主催するフェス、MURO FESTIVAL。今年で3回目の開催である。
会場は、勝どき駅から徒歩20分くらいのとこにある、晴海客船ターミナル特設ステージ。実際に会場に着いてみると、想像よりはるかに小さい。中規模フェスかと思っていたが、小規模と言ってもいいくらい。O-Crest自体がライブハウスとしてはあまり広くないからか。特設ステージとは言うものの、展望スペースみたいなとこにステージ作った、みたいな感じである。
ステージは3つ。特設ステージにあるRIGHT STAGEとLEFT STAGEは、それぞれ隣り合っており、移動の必要はない。ステージ自体はトラックの荷台であり、両側のウイングを開いて後ろに照明を作っている。ちなみに客席からは海が見渡せ、レインボーブリッジや、フジテレビなど、お台場の象徴的建物もよく見え、カモメが空を飛んでいるというロケーションの良さ。
もう一つのRAINBOW STAGEは室内。4階まで階段を上がっていかなければいけないが、中は冷房が効いていて、非常に快適。だが入口が扉一つなので、入退場がかなり混雑しそう。
ざっと会場を見渡すと、すでにオープニングアクトの1組、ghostnoteのライブが始まっていた。かつて専門学校のCM曲だった代表曲「スタート」も含め、短い時間だったが、イメージよりもロックな感じだった。昔、ロッキンやCDJとかに出ていた頃はポップなバンドというイメージだったけど。
11:35~ A(c) (オープニングアクト)
もう1組のオープニングアクトはA(c)。最初はなんて読むんだろうと思っていたが、「えーかっこしー」と読むらしい。バンド名のセンスからも察していたが、関西弁のMCをする、ベースのみ女子のスリーピースバンド。
15分というあまりにも短い時間だったために、シンプルなスリーピースロックバンドだな、くらいのイメージしか残らず。知名度もまだまだという感じの客席のリアクションだったが、これから先、O-Crestを盛り上げるバンドになるのだろうか。
1.残響
2.レシピ
3.涙色トレイン
12:00~ DIRTY OLD MEN
主催者、ムロ氏の「オリンピックの関係で、もしかしたらこの場所でできるのは最後かもしれない」といういきなりのショッキングな開会挨拶のあとに、いよいよメインアクトがスタート。今年のトップバッターは、今日の出演者の中ではまだかなり若いほうだと思われるDIRTY OLD MEN。
デビュー時のCDを聴いた時は、それこそこの日も演奏された「elif」など、ソングライティングは光るものを感じるが、演奏も歌もまだまだたな、という印象だったのだが、高津戸の歌もバンドの演奏もはるかにたくましくなっていてビックリ。
「俺たちと同じ時間を過ごしてくれてありがとう!出会ってくれてありがとう!」
と、さらに多くの人をこれから巻き込むことになる予感を感じさせるアクトだった。
1.弱虫な炎
2.変えるのうた
3.elif
4.呼吸
5.夜空のBGM
12:30~ LACCO TOWER
ステージの特性上、隣のステージが終わるとすぐライブが始まる。キーボードを含む5人組、LACCO TOWERは、V系のバンドの影響なのか、和の要素や歌詞の耽美さを感じさせる。
しかしステージングはロックそのもので、ボーカルが客席にダイブしながら歌うと、ベースもそれに続く。ベース不在になって登場したのは、グッドモーニングアメリカのたなしんで、代わりにベースを弾き、ダイブしたベーシストが戻ってくると、今度はたなしんがダイブしてステージに戻ることなく客席の中に消えていった。さらにはアルカラ稲村もスピーカーによじ登って煽りまくるなど、それぞれトリを務めるバンドにもかかわらず、この時間から登場してしまうのは、このバンドのことを本当に愛しているからだと思う。
ギターがミスってやり直しするというハプニングもあったけど、暑い中、ダイバーが続出した客席をさらに熱くさせたアクトだった。
1.杏子
2.檸檬
3.苺
4.蕾
5.林檎
13:00~ LUNKHEAD
すでにベテランの域に達している感すらあるが、3年連続出場となるLUNKHEAD。サウンドチェックでかつてポテトチップスのCMのタイアップとしてオンエアされていた「夏の匂い」を演奏し、しっとりと夏らしさを感じさせる。
いざライブが始まると、「閃光」から斬れ味鋭いロックサウンドを鳴らす。
「ぐるぐる」では文字通りベースの合田がステージ上をぐるぐる廻りながらベースを弾き、小高がステージを降りて客席に突入し、観客に支えられながら絶唱。
「よくファンはバンドの鏡だって言うけど、あなた達はそんな普通なもんじゃない。あなた達は、俺たちみたいなバンドを10倍にも100倍にも輝かせる魔法の鏡なんだよ!」
と言ってダイブ。そして今年のこのバンドの夏のテーマソングとでも言うべき最新シングル「スターマイン」では客席に「祭」と書かれたうちわが大量に登場し、ラストはLUNKHEADのダンスアンセム「カナリヤボックス」。
ここまで見たバンドはどれもかっこよかったけど、ちょっとこのバンドはさすがに若いバンドとはレベルが違った。今年は久しぶりにロッキンにも出るし、またここから上昇気流に乗っていけるだろうか。
リハ:夏の匂い
1.閃光
2.シンドローム
3.ぐるぐる
4.スターマイン
5.カナリヤボックス
13:30~ SUPER BEAVER
以前ボーカル渋谷の弾き語りは見たが、バンドでのライブを見るのは初めて。サウンドチェックの段階から熱い言葉を投げかけていた渋谷は、本番が始まると、客席にも飛び込んでさらに熱い言葉をぶつける。
渋谷の歌の力の強さは弾き語りを見た時にわかっていたが、バンドのエモーショナルなロックサウンドに乗ることによって、さらに力が増している。渋谷自身が、
「おこがましいかもしれないけど、あんたの背中をちょっとでも押したいんだよ!」
と言っていたが、まさにその通りに聴く人に力を与える歌声である。
とりわけラストの「ありがとう」では、
「俺は紛れもなくあんたのために歌ってんだよ!俺たちに出会ってくれて、俺たちの音楽を聴いてくれてありがとう!」
と叫んだ時には、もっと長い時間でこのバンドのライブを見たいと思うようになっていた。
1.X
2.らしさ
3.歓びの明日に
4.ありがとう
14:00~ The SALOVERS
サウンドチェックの段階から衝動を炸裂させていたThe SALOVERS。
ここ最近のフェスやイベントでの定番と言える流れの曲を立て続けに演奏していく。しかしいつもよりもさらに時間が少ないからか、ほとんど間をおかず、
「8月に配信限定で新曲を出すんですけど、その曲をやります」
と「喉が涸れるまで」を演奏する前に告知したくらい。この曲はやついフェスでもやっていたが、まさにこのバンドの「衝動」そのもののような内容の曲。
ラストは「オールド台湾」で「たいわーん!」コールを起こして時間的にも終わりかな?と思いきや、さらに「床には君のカーディガン」を時間ギリギリまで詰め込んだ。
ちなみに演奏中、アルカラの稲村がメンバーのことを後ろから団扇で扇ぐ、古舘がチューニングが上手くいかないのを今にも近寄って行って直しそうなぐらい心配そうに凝視する、というこのバンドのローディーになったんだろうかと思うくらいの後方支援ぶりを見せていた。このバンドのライブの時はしょっちゅう客席にいるし、The SALOVERSが好きすぎるだろう、この人は。
リハ:チンギスハンとヘップバーン
1.サリンジャー
2.HOT HOT HOT!
3.SAD GIRL
4.ディタラトゥエンティ
5.喉が涸れるまで (新曲)
6.オールド台湾
7.床には君のカーディガン
そのあと、Rhythmic Toy Worldのダンサブルなサウンドを聴きながらちょっと休んでいたら、粒の大きな雨が降ってきたので慌てて屋内のステージに避難。ちょうどecosystemがライブをやっていたのでちょっと見る。ボーカル&ギターの壺坂恵を中心とした、女性2人と男性1人(プラスサポートドラム)のバンドだが、非常にパワフルかつエモーショナルなギターロックバンドという感じで、最初から見てもよかったかなぁと思った。
ecosystem後、外のステージはどうだろうかと思ったら、突然の豪雨と雷により、フェス自体が中断になり、建物の中に避難。結局、1時間ほど中で待つことになった。
中断から再開すると、中断前に外のステージでライブを行っていたircleのライブから再開。しかし最後の1曲のみの再開ということで、ボーカル&ギターの河内が声を潰すんじゃないかというぐらいの圧倒的な歌唱を見せ、客席に飛び込むと、ギターの仲道はトラックの屋根部分に掴まってぶら下がるという、ヤケクソとも思えるパフォーマンスを見せた。どうやら去年もこのircleから次のBYEE the ROUNDという流れで雨で中断したらしい。でも、この1曲で心が震えた人もたくさんいたんじゃないかと思う。
15:30~ BYEE the ROUND
というわけで、去年に続いて中断を挟んでの登場となったBYEE the ROUND。ircleの魂の1曲をステージ上でずっと見ていただけに、いきなり気合いが爆発しまくりという、中断によって明らかにいつもよりテンションが上がっている。
最新アルバム「ニンゲンジオラマ」の収録曲を中心にしながら、
「去年もircleと俺らの時に雨で中断しました。ムロさん、もうこの2つをくっつけるのはやめたほうがいいんじゃないですか!?(笑)もう俺たちは来年呼ばれないんじゃないかと思ってます(笑)」
と自虐的に笑わせながらも、
「こうして中断になったのは、ロックの神様が伝説を作れって言ってるんですよ!」
と「コンティニュー?」からさらに加速。松山は客席に突入し、高橋が体を逸らしながら早弾きギターを披露し、ラストは「ロックスター」で観客全員に
「人生にバンザイ!」
のフレーズでバンザイさせて終了。何度か見ているこのバンドのライブの中でも最高クラスのテンションの高さ。完全に雨を味方につけてしまった。
1.ニンゲンジオラマ
2.ソングライター201
3.イメージ
4.コンティニュー?
5.ロックスター
16:00~ a flood of circle
すでにZeppクラスでワンマンをやっているだけに、この規模はフェスではかなり小さい部類になるフラッド。佐々木亮介は赤い革ジャンを着て登場。
オリジナル曲を全て演奏したキネマ倶楽部3daysを経て、どのようなセトリになるのかと思っていたら、いきなり「Beautiful Monkeys」でスタートし、早くもダイバーが続出。
「Sweet Home Battle Field」ではタンバリンを持った亮介が客席に突入して歌い、
「ムロフェスって名前がすごいですよね。フェスの前に主催者の名前がついているという(笑)俺も自分の名前をつけたフェスをやりたいですね。ササフェスみたいな(笑)」
と笑わせると、あっという間のラストは合唱が起こったおなじみの「シーガル」。雨による中断で時間がかなり押してしまったのを取り戻すためか、完全に1曲削ったであろう時間(おそらく「KIDS」を削った?)の短さと、万全の準備ができたとは言えないサウンドだっただけに、今年の夏に今のところ野外でライブを見れそうにないのがちょっと惜しいところ。
1.Beautiful Monkeys
2.Dancing Zombiez
3.Sweet Home Battle Field
4.シーガル
休憩を挟みながらUPLIFT SPICEをチラ見。エモーショナルかつラウンドなロックサウンドで、アルカラ稲村(やっぱり袖で見てた)に、「喘ぎながら歌っている」と評された紅一点ボーカル千織の独特ながらも力強い歌を持ったバンド。ここまで野外ステージに出演したバンドは多くのボーカルが客席に突入しているが、やっぱり千織も客席に突入。さらにギターのYOOKEYもギターを弾きながらダイブするという荒技を見せた。
17:25~ バズマザーズ
かつてアジカンの対バンや、ライジングサン、CDJにも出演したことのあるバンド、ハヌマーンのボーカル&ギター山田亮一によるバンド、バズマザーズ。先日ニューアルバム「THE BUZZ MOTHERS」をリリースしたばかりというタイミングでの出演。
山田、重松、福岡の3人が黒のスーツで登場すると、重松と福岡の凄まじいリズム隊がグルーヴを牽引。ハヌマーンでもリズム隊はとんでもない2人が担っていたが、山田はどうやってこんな人たちを見つけてくるのだろうか。逆に言うとこのくらいのレベルの持ち主ではないと山田の作る曲のリズムを支えることはできないということだが。
リリースされたばかりの新作の曲を中心に演奏し、4人目のメンバーとも言えるスタッフ内田がステージの端でマイクを持ってコーラスをしたり、汗を流しながら煽ったりという活躍を見せる。
「去年このステージに出た時に、来年はここで落語をやりたいな、と思って落語の練習をしてきたんですけど、雨で時間巻かなきゃいけないからやるなと。俺は曲を減らしてでも落語をやりたいと言ったら、メンバーにボコされそうになったんで、曲をやります(笑)」
と意味不明なMCをしながらも、代表曲2曲を挟みながら、
「ここにいる男子諸君!あまつさえ祭りで開放的になっている女子が今日はたくさんいます!勇気を出してアタックしたまえ!健闘を祈る!」
と新作からの「HEY BOY GOD LUCK」で終了…かと思いきや、スタッフ内田がステージ中央に躍り出て、「物販買え買えソング」を熱唱し、最後に美味しいところを全てかっさらっていった。
雨が上がった空には虹が浮かんでいた。
1.スキャンティースティーラー
2.ワイセツミー
3.ロックンロールイズレッド
4.ヤンキーズカーシンコペーション
5.軽蔑ヲ鳴ラセ
6.HEY BOY GOD LUCK
7.スタッフ内田の物販買え買えソング
18:10~ HaKU
かなりのタイムテーブルのズレにより、前のアクトのplaneを見ることが出来なかった屋内ステージ。HaKUもちょっと時間を押しての登場。
すでにサウンドチェックの段階で曲を演奏して踊らせていたが、本番では細くて高い歌声とは裏腹に男らしい辻村(ボーカル&ギター)の煽りで、冷房がついていて快適な室内ステージを熱くしていく。
紅一点ベーシスト三好の美しいコーラスも浮遊感のあるダンスロックサウンドには欠かせない要素で、曲が進むにつれて観客の数がどんどん増え、さらに前に前に押し寄せてくる。
わずか4曲だったが、それが逆にもっと見たいという気持ちにさせた。the telephonesやavengers in sci-fiが切り拓いてきたダンスロックシーンにおいて、ライブでの迫力と機能性も、楽曲の良さも申し分ないが、最新作のレコ発ツアーの東京公演は渋谷のasiaという小規模なハコ。久しぶりにライブを見たが、ちょっと過小評価されすぎなんじゃないのか?
1.think about you
2.dry it white
3.novel
4.everything but the love
19:00~ グッドモーニングアメリカ
今日もいたるところで大活躍を見せていた、たなしん擁するグッドモーニングアメリカ。このフェスを象徴するバンドの1つであり、動員力ならトップクラスであるがゆえに、始まる前から凄まじい数の人が待ち受ける。
中断後は各バンドが1曲ずつ減らしていただろうし、サウンドチェックもなくなったことで驚異的な時間の巻き返しを見せているものの、時間になってもメンバーはステージに現れず、代わりに会場に響くのは「踊る大捜査線」のテーマ曲。
すると2階にコートを着たたなしん、たな島刑事が登場し、
「レインボーブリッジを封鎖します!」
と言って2階から走ってステージに向かい、室井さんことムロさんも巻き込んだ小芝居をしてから、おなじみ
「ファイヤー!」
の掛け声とともにスタート。
「空ばかり見てた」ではイントロから大きな歓声が上がり、求められてるバンドであることを証明すると、ギター渡邉による、
「このメンバーになって、ムロさんとO-Crestに出会わなければ今の僕たちはありませんでした!」
という主催者への感謝を告げるMC。すでにO-Crestでは普通にライブをすることができない存在になっているが、今でも気持ちはO-Crestに出ていた時のままなんだろうか。
「未来へのスパイラル」であっという間に終了してしまったので、物足りなさは残ってしまったが、その分、この日の倍くらいの持ち時間はあるロッキンに期待。2回目の出演にして今回は念願のLAKE STAGE!
1.イチ、ニッ、サンでジャンプ
2.空ばかり見てた
3.キャッチアンドリリース
4.未来へのスパイラル
19:30~ アルカラ
このフェスの象徴とも言える男、稲村率いるアルカラ、3年目のこのフェスのトリとして登場。あたりはすっかり暗くなり、お台場の夜景が美しい。
メンバーが登場すると、
「ムロさんも挨拶で言ってたけど、もうこの場所でこのフェスをやることができなくなるかもしれないということなんで、第一回のこのフェスで最初にやった曲を、AJISAI(この日で活動休止するバンド)に捧げます!」
と言って、「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」をAJISAIに捧げるスタート。
「半径30cmの中を知らない」では曲の途中で湘南乃風のようなレゲエバージョンに急展開し、
「まだ来年このフェスがどうなるかわからんけど、みんなが頑張れば、ムロ君はここじゃない場所でもやってくれるんやないかな。みんなってのは俺ら出演者だけやないで。客席にいるみんなもやで。みんながもっと俺たちを求めてくれや。
俺たちは明日から通常の1.2割増しで頑張るから、みんなは4倍増しくらいで頑張ってや(笑)今日はアルカラの物販もあるから、お金というわかりやすい形で返して下さい(笑)」
といういい話だったはずなのに、結局は笑い話になってしまうのは稲村の気質によるものだろうか。
そしてラストはまさにこの場所そのものを歌ったかのような、「秘密基地」という、かなり珍しいしっとりとした終わり方となった。
が、それで終わるわけもなく、アンコールでは稲村が緑色のカツラを被って登場すると、
「雨も降ったけど、AJISAIは梅雨の花やから、雨がよく似合うんやないかな」
と、非常にキレイなまとめ方をしつつも、他の出演者をいじり倒し、しまいには、
「chaqq以外の全てのカッコいいバンドたちに拍手!」
と、屋内ステージに出演したchaqqが最終的にいじりの標的にされる。しかし、これは本当にいじったバンドと強い信頼関係で結ばれているからこそ言えること。実際、稲村の話は面白い話は多いが、敵を作るようなことは絶対にない。
そして稲村が客席に突入し、今日の出演者が次々にステージに乱入した「交差点」で終了。
「人に運ばれてどこまで行けるか!」
と叫んだ稲村は最終的にPA前までたどり着いていた。
この日はカッコいいバンドばかり出演していたし、何組もベストアクト候補はいたけど、この日のアルカラはこのフェスの全てを背負っているかのような圧倒的なアクトだった。それゆえ、この日の自分のベストアクトは文句なしにこのバンド。まさかアルカラで少しでも感動するようなことになるとは思わなかった。
1.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
2.キャッチーを科学する
3.アブノーマルが足りない
4.半径30cmの中を知らない
5.秘密基地
encore
6.交差点
最後には主催者のムロ氏の挨拶。「来年はこの場所でできるかどうかわからない」と言っていただけに、最後かもしれないこの場所での今回のこのフェスに来れて本当に良かった。ここでライブを見れたって絶対忘れないと思う。ムロさん、出演者のみなさん、雨にも暑さにも負けなかった参加者のみなさん、お疲れ様でした!また来年、ここじゃなくても絶対続けて欲しいと思ったいいフェスだった。
ライブハウス主導ということで、こうしてロックバンドだけが出演するフェスに行くと、いろんな音楽を聴くけど、やっぱりロックバンドが1番好きだって再確認できる。前にたなしんが同じことを言っていたけど、本当によくわかる。
そしていよいよ週末はロッキン!今年で11年連続参戦です。



会場は、勝どき駅から徒歩20分くらいのとこにある、晴海客船ターミナル特設ステージ。実際に会場に着いてみると、想像よりはるかに小さい。中規模フェスかと思っていたが、小規模と言ってもいいくらい。O-Crest自体がライブハウスとしてはあまり広くないからか。特設ステージとは言うものの、展望スペースみたいなとこにステージ作った、みたいな感じである。
ステージは3つ。特設ステージにあるRIGHT STAGEとLEFT STAGEは、それぞれ隣り合っており、移動の必要はない。ステージ自体はトラックの荷台であり、両側のウイングを開いて後ろに照明を作っている。ちなみに客席からは海が見渡せ、レインボーブリッジや、フジテレビなど、お台場の象徴的建物もよく見え、カモメが空を飛んでいるというロケーションの良さ。
もう一つのRAINBOW STAGEは室内。4階まで階段を上がっていかなければいけないが、中は冷房が効いていて、非常に快適。だが入口が扉一つなので、入退場がかなり混雑しそう。
ざっと会場を見渡すと、すでにオープニングアクトの1組、ghostnoteのライブが始まっていた。かつて専門学校のCM曲だった代表曲「スタート」も含め、短い時間だったが、イメージよりもロックな感じだった。昔、ロッキンやCDJとかに出ていた頃はポップなバンドというイメージだったけど。
11:35~ A(c) (オープニングアクト)
もう1組のオープニングアクトはA(c)。最初はなんて読むんだろうと思っていたが、「えーかっこしー」と読むらしい。バンド名のセンスからも察していたが、関西弁のMCをする、ベースのみ女子のスリーピースバンド。
15分というあまりにも短い時間だったために、シンプルなスリーピースロックバンドだな、くらいのイメージしか残らず。知名度もまだまだという感じの客席のリアクションだったが、これから先、O-Crestを盛り上げるバンドになるのだろうか。
1.残響
2.レシピ
3.涙色トレイン
12:00~ DIRTY OLD MEN
主催者、ムロ氏の「オリンピックの関係で、もしかしたらこの場所でできるのは最後かもしれない」といういきなりのショッキングな開会挨拶のあとに、いよいよメインアクトがスタート。今年のトップバッターは、今日の出演者の中ではまだかなり若いほうだと思われるDIRTY OLD MEN。
デビュー時のCDを聴いた時は、それこそこの日も演奏された「elif」など、ソングライティングは光るものを感じるが、演奏も歌もまだまだたな、という印象だったのだが、高津戸の歌もバンドの演奏もはるかにたくましくなっていてビックリ。
「俺たちと同じ時間を過ごしてくれてありがとう!出会ってくれてありがとう!」
と、さらに多くの人をこれから巻き込むことになる予感を感じさせるアクトだった。
1.弱虫な炎
2.変えるのうた
3.elif
4.呼吸
5.夜空のBGM
12:30~ LACCO TOWER
ステージの特性上、隣のステージが終わるとすぐライブが始まる。キーボードを含む5人組、LACCO TOWERは、V系のバンドの影響なのか、和の要素や歌詞の耽美さを感じさせる。
しかしステージングはロックそのもので、ボーカルが客席にダイブしながら歌うと、ベースもそれに続く。ベース不在になって登場したのは、グッドモーニングアメリカのたなしんで、代わりにベースを弾き、ダイブしたベーシストが戻ってくると、今度はたなしんがダイブしてステージに戻ることなく客席の中に消えていった。さらにはアルカラ稲村もスピーカーによじ登って煽りまくるなど、それぞれトリを務めるバンドにもかかわらず、この時間から登場してしまうのは、このバンドのことを本当に愛しているからだと思う。
ギターがミスってやり直しするというハプニングもあったけど、暑い中、ダイバーが続出した客席をさらに熱くさせたアクトだった。
1.杏子
2.檸檬
3.苺
4.蕾
5.林檎
13:00~ LUNKHEAD
すでにベテランの域に達している感すらあるが、3年連続出場となるLUNKHEAD。サウンドチェックでかつてポテトチップスのCMのタイアップとしてオンエアされていた「夏の匂い」を演奏し、しっとりと夏らしさを感じさせる。
いざライブが始まると、「閃光」から斬れ味鋭いロックサウンドを鳴らす。
「ぐるぐる」では文字通りベースの合田がステージ上をぐるぐる廻りながらベースを弾き、小高がステージを降りて客席に突入し、観客に支えられながら絶唱。
「よくファンはバンドの鏡だって言うけど、あなた達はそんな普通なもんじゃない。あなた達は、俺たちみたいなバンドを10倍にも100倍にも輝かせる魔法の鏡なんだよ!」
と言ってダイブ。そして今年のこのバンドの夏のテーマソングとでも言うべき最新シングル「スターマイン」では客席に「祭」と書かれたうちわが大量に登場し、ラストはLUNKHEADのダンスアンセム「カナリヤボックス」。
ここまで見たバンドはどれもかっこよかったけど、ちょっとこのバンドはさすがに若いバンドとはレベルが違った。今年は久しぶりにロッキンにも出るし、またここから上昇気流に乗っていけるだろうか。
リハ:夏の匂い
1.閃光
2.シンドローム
3.ぐるぐる
4.スターマイン
5.カナリヤボックス
13:30~ SUPER BEAVER
以前ボーカル渋谷の弾き語りは見たが、バンドでのライブを見るのは初めて。サウンドチェックの段階から熱い言葉を投げかけていた渋谷は、本番が始まると、客席にも飛び込んでさらに熱い言葉をぶつける。
渋谷の歌の力の強さは弾き語りを見た時にわかっていたが、バンドのエモーショナルなロックサウンドに乗ることによって、さらに力が増している。渋谷自身が、
「おこがましいかもしれないけど、あんたの背中をちょっとでも押したいんだよ!」
と言っていたが、まさにその通りに聴く人に力を与える歌声である。
とりわけラストの「ありがとう」では、
「俺は紛れもなくあんたのために歌ってんだよ!俺たちに出会ってくれて、俺たちの音楽を聴いてくれてありがとう!」
と叫んだ時には、もっと長い時間でこのバンドのライブを見たいと思うようになっていた。
1.X
2.らしさ
3.歓びの明日に
4.ありがとう
14:00~ The SALOVERS
サウンドチェックの段階から衝動を炸裂させていたThe SALOVERS。
ここ最近のフェスやイベントでの定番と言える流れの曲を立て続けに演奏していく。しかしいつもよりもさらに時間が少ないからか、ほとんど間をおかず、
「8月に配信限定で新曲を出すんですけど、その曲をやります」
と「喉が涸れるまで」を演奏する前に告知したくらい。この曲はやついフェスでもやっていたが、まさにこのバンドの「衝動」そのもののような内容の曲。
ラストは「オールド台湾」で「たいわーん!」コールを起こして時間的にも終わりかな?と思いきや、さらに「床には君のカーディガン」を時間ギリギリまで詰め込んだ。
ちなみに演奏中、アルカラの稲村がメンバーのことを後ろから団扇で扇ぐ、古舘がチューニングが上手くいかないのを今にも近寄って行って直しそうなぐらい心配そうに凝視する、というこのバンドのローディーになったんだろうかと思うくらいの後方支援ぶりを見せていた。このバンドのライブの時はしょっちゅう客席にいるし、The SALOVERSが好きすぎるだろう、この人は。
リハ:チンギスハンとヘップバーン
1.サリンジャー
2.HOT HOT HOT!
3.SAD GIRL
4.ディタラトゥエンティ
5.喉が涸れるまで (新曲)
6.オールド台湾
7.床には君のカーディガン
そのあと、Rhythmic Toy Worldのダンサブルなサウンドを聴きながらちょっと休んでいたら、粒の大きな雨が降ってきたので慌てて屋内のステージに避難。ちょうどecosystemがライブをやっていたのでちょっと見る。ボーカル&ギターの壺坂恵を中心とした、女性2人と男性1人(プラスサポートドラム)のバンドだが、非常にパワフルかつエモーショナルなギターロックバンドという感じで、最初から見てもよかったかなぁと思った。
ecosystem後、外のステージはどうだろうかと思ったら、突然の豪雨と雷により、フェス自体が中断になり、建物の中に避難。結局、1時間ほど中で待つことになった。
中断から再開すると、中断前に外のステージでライブを行っていたircleのライブから再開。しかし最後の1曲のみの再開ということで、ボーカル&ギターの河内が声を潰すんじゃないかというぐらいの圧倒的な歌唱を見せ、客席に飛び込むと、ギターの仲道はトラックの屋根部分に掴まってぶら下がるという、ヤケクソとも思えるパフォーマンスを見せた。どうやら去年もこのircleから次のBYEE the ROUNDという流れで雨で中断したらしい。でも、この1曲で心が震えた人もたくさんいたんじゃないかと思う。
15:30~ BYEE the ROUND
というわけで、去年に続いて中断を挟んでの登場となったBYEE the ROUND。ircleの魂の1曲をステージ上でずっと見ていただけに、いきなり気合いが爆発しまくりという、中断によって明らかにいつもよりテンションが上がっている。
最新アルバム「ニンゲンジオラマ」の収録曲を中心にしながら、
「去年もircleと俺らの時に雨で中断しました。ムロさん、もうこの2つをくっつけるのはやめたほうがいいんじゃないですか!?(笑)もう俺たちは来年呼ばれないんじゃないかと思ってます(笑)」
と自虐的に笑わせながらも、
「こうして中断になったのは、ロックの神様が伝説を作れって言ってるんですよ!」
と「コンティニュー?」からさらに加速。松山は客席に突入し、高橋が体を逸らしながら早弾きギターを披露し、ラストは「ロックスター」で観客全員に
「人生にバンザイ!」
のフレーズでバンザイさせて終了。何度か見ているこのバンドのライブの中でも最高クラスのテンションの高さ。完全に雨を味方につけてしまった。
1.ニンゲンジオラマ
2.ソングライター201
3.イメージ
4.コンティニュー?
5.ロックスター
16:00~ a flood of circle
すでにZeppクラスでワンマンをやっているだけに、この規模はフェスではかなり小さい部類になるフラッド。佐々木亮介は赤い革ジャンを着て登場。
オリジナル曲を全て演奏したキネマ倶楽部3daysを経て、どのようなセトリになるのかと思っていたら、いきなり「Beautiful Monkeys」でスタートし、早くもダイバーが続出。
「Sweet Home Battle Field」ではタンバリンを持った亮介が客席に突入して歌い、
「ムロフェスって名前がすごいですよね。フェスの前に主催者の名前がついているという(笑)俺も自分の名前をつけたフェスをやりたいですね。ササフェスみたいな(笑)」
と笑わせると、あっという間のラストは合唱が起こったおなじみの「シーガル」。雨による中断で時間がかなり押してしまったのを取り戻すためか、完全に1曲削ったであろう時間(おそらく「KIDS」を削った?)の短さと、万全の準備ができたとは言えないサウンドだっただけに、今年の夏に今のところ野外でライブを見れそうにないのがちょっと惜しいところ。
1.Beautiful Monkeys
2.Dancing Zombiez
3.Sweet Home Battle Field
4.シーガル
休憩を挟みながらUPLIFT SPICEをチラ見。エモーショナルかつラウンドなロックサウンドで、アルカラ稲村(やっぱり袖で見てた)に、「喘ぎながら歌っている」と評された紅一点ボーカル千織の独特ながらも力強い歌を持ったバンド。ここまで野外ステージに出演したバンドは多くのボーカルが客席に突入しているが、やっぱり千織も客席に突入。さらにギターのYOOKEYもギターを弾きながらダイブするという荒技を見せた。
17:25~ バズマザーズ
かつてアジカンの対バンや、ライジングサン、CDJにも出演したことのあるバンド、ハヌマーンのボーカル&ギター山田亮一によるバンド、バズマザーズ。先日ニューアルバム「THE BUZZ MOTHERS」をリリースしたばかりというタイミングでの出演。
山田、重松、福岡の3人が黒のスーツで登場すると、重松と福岡の凄まじいリズム隊がグルーヴを牽引。ハヌマーンでもリズム隊はとんでもない2人が担っていたが、山田はどうやってこんな人たちを見つけてくるのだろうか。逆に言うとこのくらいのレベルの持ち主ではないと山田の作る曲のリズムを支えることはできないということだが。
リリースされたばかりの新作の曲を中心に演奏し、4人目のメンバーとも言えるスタッフ内田がステージの端でマイクを持ってコーラスをしたり、汗を流しながら煽ったりという活躍を見せる。
「去年このステージに出た時に、来年はここで落語をやりたいな、と思って落語の練習をしてきたんですけど、雨で時間巻かなきゃいけないからやるなと。俺は曲を減らしてでも落語をやりたいと言ったら、メンバーにボコされそうになったんで、曲をやります(笑)」
と意味不明なMCをしながらも、代表曲2曲を挟みながら、
「ここにいる男子諸君!あまつさえ祭りで開放的になっている女子が今日はたくさんいます!勇気を出してアタックしたまえ!健闘を祈る!」
と新作からの「HEY BOY GOD LUCK」で終了…かと思いきや、スタッフ内田がステージ中央に躍り出て、「物販買え買えソング」を熱唱し、最後に美味しいところを全てかっさらっていった。
雨が上がった空には虹が浮かんでいた。
1.スキャンティースティーラー
2.ワイセツミー
3.ロックンロールイズレッド
4.ヤンキーズカーシンコペーション
5.軽蔑ヲ鳴ラセ
6.HEY BOY GOD LUCK
7.スタッフ内田の物販買え買えソング
18:10~ HaKU
かなりのタイムテーブルのズレにより、前のアクトのplaneを見ることが出来なかった屋内ステージ。HaKUもちょっと時間を押しての登場。
すでにサウンドチェックの段階で曲を演奏して踊らせていたが、本番では細くて高い歌声とは裏腹に男らしい辻村(ボーカル&ギター)の煽りで、冷房がついていて快適な室内ステージを熱くしていく。
紅一点ベーシスト三好の美しいコーラスも浮遊感のあるダンスロックサウンドには欠かせない要素で、曲が進むにつれて観客の数がどんどん増え、さらに前に前に押し寄せてくる。
わずか4曲だったが、それが逆にもっと見たいという気持ちにさせた。the telephonesやavengers in sci-fiが切り拓いてきたダンスロックシーンにおいて、ライブでの迫力と機能性も、楽曲の良さも申し分ないが、最新作のレコ発ツアーの東京公演は渋谷のasiaという小規模なハコ。久しぶりにライブを見たが、ちょっと過小評価されすぎなんじゃないのか?
1.think about you
2.dry it white
3.novel
4.everything but the love
19:00~ グッドモーニングアメリカ
今日もいたるところで大活躍を見せていた、たなしん擁するグッドモーニングアメリカ。このフェスを象徴するバンドの1つであり、動員力ならトップクラスであるがゆえに、始まる前から凄まじい数の人が待ち受ける。
中断後は各バンドが1曲ずつ減らしていただろうし、サウンドチェックもなくなったことで驚異的な時間の巻き返しを見せているものの、時間になってもメンバーはステージに現れず、代わりに会場に響くのは「踊る大捜査線」のテーマ曲。
すると2階にコートを着たたなしん、たな島刑事が登場し、
「レインボーブリッジを封鎖します!」
と言って2階から走ってステージに向かい、室井さんことムロさんも巻き込んだ小芝居をしてから、おなじみ
「ファイヤー!」
の掛け声とともにスタート。
「空ばかり見てた」ではイントロから大きな歓声が上がり、求められてるバンドであることを証明すると、ギター渡邉による、
「このメンバーになって、ムロさんとO-Crestに出会わなければ今の僕たちはありませんでした!」
という主催者への感謝を告げるMC。すでにO-Crestでは普通にライブをすることができない存在になっているが、今でも気持ちはO-Crestに出ていた時のままなんだろうか。
「未来へのスパイラル」であっという間に終了してしまったので、物足りなさは残ってしまったが、その分、この日の倍くらいの持ち時間はあるロッキンに期待。2回目の出演にして今回は念願のLAKE STAGE!
1.イチ、ニッ、サンでジャンプ
2.空ばかり見てた
3.キャッチアンドリリース
4.未来へのスパイラル
19:30~ アルカラ
このフェスの象徴とも言える男、稲村率いるアルカラ、3年目のこのフェスのトリとして登場。あたりはすっかり暗くなり、お台場の夜景が美しい。
メンバーが登場すると、
「ムロさんも挨拶で言ってたけど、もうこの場所でこのフェスをやることができなくなるかもしれないということなんで、第一回のこのフェスで最初にやった曲を、AJISAI(この日で活動休止するバンド)に捧げます!」
と言って、「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」をAJISAIに捧げるスタート。
「半径30cmの中を知らない」では曲の途中で湘南乃風のようなレゲエバージョンに急展開し、
「まだ来年このフェスがどうなるかわからんけど、みんなが頑張れば、ムロ君はここじゃない場所でもやってくれるんやないかな。みんなってのは俺ら出演者だけやないで。客席にいるみんなもやで。みんながもっと俺たちを求めてくれや。
俺たちは明日から通常の1.2割増しで頑張るから、みんなは4倍増しくらいで頑張ってや(笑)今日はアルカラの物販もあるから、お金というわかりやすい形で返して下さい(笑)」
といういい話だったはずなのに、結局は笑い話になってしまうのは稲村の気質によるものだろうか。
そしてラストはまさにこの場所そのものを歌ったかのような、「秘密基地」という、かなり珍しいしっとりとした終わり方となった。
が、それで終わるわけもなく、アンコールでは稲村が緑色のカツラを被って登場すると、
「雨も降ったけど、AJISAIは梅雨の花やから、雨がよく似合うんやないかな」
と、非常にキレイなまとめ方をしつつも、他の出演者をいじり倒し、しまいには、
「chaqq以外の全てのカッコいいバンドたちに拍手!」
と、屋内ステージに出演したchaqqが最終的にいじりの標的にされる。しかし、これは本当にいじったバンドと強い信頼関係で結ばれているからこそ言えること。実際、稲村の話は面白い話は多いが、敵を作るようなことは絶対にない。
そして稲村が客席に突入し、今日の出演者が次々にステージに乱入した「交差点」で終了。
「人に運ばれてどこまで行けるか!」
と叫んだ稲村は最終的にPA前までたどり着いていた。
この日はカッコいいバンドばかり出演していたし、何組もベストアクト候補はいたけど、この日のアルカラはこのフェスの全てを背負っているかのような圧倒的なアクトだった。それゆえ、この日の自分のベストアクトは文句なしにこのバンド。まさかアルカラで少しでも感動するようなことになるとは思わなかった。
1.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
2.キャッチーを科学する
3.アブノーマルが足りない
4.半径30cmの中を知らない
5.秘密基地
encore
6.交差点
最後には主催者のムロ氏の挨拶。「来年はこの場所でできるかどうかわからない」と言っていただけに、最後かもしれないこの場所での今回のこのフェスに来れて本当に良かった。ここでライブを見れたって絶対忘れないと思う。ムロさん、出演者のみなさん、雨にも暑さにも負けなかった参加者のみなさん、お疲れ様でした!また来年、ここじゃなくても絶対続けて欲しいと思ったいいフェスだった。
ライブハウス主導ということで、こうしてロックバンドだけが出演するフェスに行くと、いろんな音楽を聴くけど、やっぱりロックバンドが1番好きだって再確認できる。前にたなしんが同じことを言っていたけど、本当によくわかる。
そしていよいよ週末はロッキン!今年で11年連続参戦です。



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