キュウソネコカミ 「DMCC -REAL ONEMAN TOUR-」 ~ドリームズカミカミ~ @渋谷CLUB QUATTRO 1/25
- 2014/01/25
- 23:48
関西を中心に活動し、その独特なライブパフォーマンスと2012年のアルバム「大事なお知らせ」の歌詞のユニークさが話題を呼び、今年の夏のイベントなどでは一部で「時代が変わる瞬間」というほどの熱狂を起こした5人組バンド、キュウソネコカミ。
去年リリースした最新アルバム「ウィーアーインディーズバンド!!」では発売日のオリコンチャートでTOP10入りを果たすという快挙を成し遂げた。
すでに去年暮れから対バンツアーが行われており、自分も11月の千葉LOOKでの対バンライブに参戦したのだが、今日はいよいよ待望のワンマン。この間には初出演を果たした年末のCOUNTDOWN JAPANで、かつてないくらいのレベルでの入場規制を巻き起こしており、この日のQUATTROのチケットも当然ソールドアウト。
かねてから「物販バンド」と自分達でも自虐っぽく言っているバンドなのだが、入場してみると物販の並びぶりが開演に間に合わないんじゃないか?というくらい。先行の段階で売り切れたものも多数あったらしい。
そんな状況なのでフロアも大変な混雑ぶり。それとやはり客層が非常に若い。大学生が主なのはもちろんとして、高校生もたくさんいただろうか。
という始まる前から暑いし熱い状況の中、18:30過ぎ、スタッフの諸注意などがあってから、サカナクションの「アイデンティティ」がSEで流れてメンバーが登場。当然みんな知ってる曲なので、いきなりフェスのDJブース的な盛り上がりを見せる。キーボードのヨコタはいささか困惑気味だったが。
ヤマサキセイヤ(ボーカル&ギター)の、
「ここは床がよく揺れるらしいな…いきなり揺らしまくってやる!」
と、インストダンスナンバー「ネコ踊る」でスタート。
「スマホはもはや俺の臓器!」
の超キラーフレーズ炸裂な「ファントムバイブレーション」を早くも投下し、序盤は曲を続けて、フロアはガンガンに熱量が上がっていく。
「ファッションミュージック」では、
「くだらねぇ! しょうもねぇ!」
を、「FABYOOOOO!!!!!」ではタイトルをそれぞれバンドとともに観客も鬱憤を発散させるかのように叫ぶ。
「キャベツ」では曲の合間にいきなり、
「3/31に新曲出します!売れなあかんと思って、3年前に失恋した時の曲、ラブソングを作りました!俺の魂のブルース聴いてくれ!」
と言ったものの、演奏されたのは新曲でもなんでもない「It's Normal Song」。その名の通りに、ひねりがききまくってるこのバンドにおいては普通な歌詞の曲だが、歌い終えるとすぐさま、
「嘘じゃー!」
と叫んでまた「キャベツ」に戻る。しかしながら、
「でも本当に新曲作ったんでね。名古屋と大阪ではやらなかった、というよりその時はまだできてなかったんですけど(笑)
音楽業界に対する怒りの歌!」
と、そのあとに本当に新曲「ビビった」を披露。「レコ大」などのかなり具体的な単語も出てくる、まぁメジャーではリリースが出来ないであろう曲。いきなりかなりの盛り上がりを見せたことにより、ヨコタも
「受け入れてもらって良かったわー」
と一安心。定番の「DQNなりたい、40代で死にたい」では
「ヤンキー怖いー」
のコール&レスポンスに続いて、「学園天国」の替え歌「ヤンキー天国」、さらにそれがエスカレートして大塚美容整形外科のCM曲まで歌ってしまう。
すでにここまでもヤマサキとヨコタが漫才のようなMCを繰り広げていたのだが、ヨコタが今日のSEがサカナクションだったことに触れ、
「こいつ(ヤマサキ)がサカナクションのライブを見に行ってから、サカナクションの山口さん、って言うようになってん(笑)
今まではサカナクションの山口がTwitterで~みたいな言い方してたのに(笑)」
ヤマサキ「いや、ライブ見に行ったあとに挨拶行かせてもろたんですよ。そしたら、「君があのキュウソネコカミの!」って俺らのこと知っててくれて!メンバー5人並んではったから面接みたいになってしもうて(笑)、デモCD3枚しか持ってきてへんから誰に渡したらいいかわからへん(笑)」
ヨコタ「千原ジュニアが言ってたけど、芸人が売れてくるとタモリにさん付けするっていうのと同じやな(笑)」
観客「対バンしてー!」
ヤマサキ「いやいやいや!そんなん修行しないでピッコロ大魔王に戦いを挑むようなもんやで!(笑)」
とサカナクションの話で盛り上がりまくる。ちなみにライブを見たあとの感想は、
「あまりにも凄過ぎて逆になんの参考にもならない」
らしい(笑)
「社会のしがらみ」という名の段ボールを観客に持たせてセイヤがそこにダイブする「困った」は、会場が大きくなっても、チケットがソールドアウトしても同じことをやり続けるバンドの意志のようなものを感じさせ、「たまにいるタラシくん」「シャチクズ」ではヨコタのキーボードのリフが観客をガンガン踊らせる。しかしながら、踊る音楽で重要なのはやはりビート。ベースのカワクボタクロウと、ドラムのソゴウタイスケのリズム隊は、フロント2人が強烈過ぎるために影が薄くなりがちだが、結局はこの2人がしっかりとサウンドの根幹を支えているからこそ、ヨコタのキーボードも生きる。そして踊れる音楽になっている。このあたりは千葉LOOKの時よりははるかに時間が長く、なおかつ見やすい会場だったからこそわかる部分。
そしてバンドの存在を広く世に知らしめた「サブカル女子」からはラストスパート。最新作「ウィーアーインディーズバンド!!」の曲を、最後に盛り上がりがピークに来るように連発。このあたりの曲はすでにアンセム化している感すらある。掛け合いというか、コール&レスポンス的な曲が多いからということもあるが、批評性のかたまり(本人いわくカウンターばっかり)のような歌詞の曲をここまで楽しくできるのは本当にすごい。
アンコールでは、「ワンマンではコピーを毎回やっている」ということで、バンドのルーツであるというBUMP OF CHICKENの「天体観測」をカバー。本人達いわく、チケット代が2500円だから、2500円レベルの「天体観測」とのこと。
さらに「就活就活」では合間にタウンワークのCM曲を熱唱し、観客にも合唱を促すという、もう思いついたことはとりあえずやっとけ!というレベルのやりたい放題ぶり。
しかしこれだけでは終わらず、ヤマサキがミイラズTシャツに着替えて再び登場すると、フェスなどでサークルが乱立してることを懸念して、あえてサークルを作りやすい新曲という「生真面目童貞25」を披露。途中からは祭囃子のビートになり、サークルというよりは盆踊りのような、平和かつ体がぶつからないサークルを作り出す。
そして「お願いシェンロン」では金斗雲に先駆けて、ネズミが走ると回る機械を模した段ボールが登場。客席に投入され、セイヤが観客の上で走って回そうとするも、ほとんど生かせずに装置が崩壊。そのあとには巨大化した金斗雲が登場して観客の上を泳ぎ、小田和正の「たしかなこと」が流れる中、メンバーが互いに握手したりハイタッチしたりして美しく終了…と思いきや、最後の最後に「オリジナリティ」を爆裂させて終了。メンバーもびっくりの2時間半以上に渡る、音楽とMCによって笑顔が絶えなかったワンマンは幕を閉じた。
1.ネコ踊る
2.ファントムバイブレーション
3.テレキャスばっか
4.TSUTSUNUKE BOYS
5.ファッションミュージック
6.FABYOOOOO!!!!!
7.キャベツ ~It's Normal Song ~ キャベツ
8.ビビった (新曲)
9.DQNなりたい、40代で死にたい
10.YUTORI IS GOOD
11.ゲーマーズハイ
12.困った
13.音楽やめたい
14.たまにいるタラシくん
15.シャチクズ
16.サブカル女子
17.ウィーアーインディーズバンド!!
18.良いDJ
19.JP
20.空芯菜
21.キュウソネコカミ
encore1
22.天体観測
23.就活就活
encore2
24.生真面目童貞25 (新曲)
25.お願いシェンロン
26.オリジナリティ
http://youtu.be/7_58aTTukqs
ファントムバイブレーション / キュウソネコカミ
途中に触れたように、キュウソネコカミの音楽は踊れる音楽である。本来その踊れる音楽とは相性が悪い、というか踊るのに邪魔になる、言葉数が多くて具体的過ぎるほどに具体的な日本語詞をこれほどまでに完璧に融合させているのは見事としか言いようがないし、発明と言っていいレベルだ。
よって、このバンドの今の勢いは、ただ単に楽しいからというだけではない。もうキャパ2倍くらいの会場でも余裕で埋まるはず。果たして今年どこまで行くか。いつかは、凄過ぎると言ったサカナクションと対バン出来るくらいのところまで行くだろうか。
去年リリースした最新アルバム「ウィーアーインディーズバンド!!」では発売日のオリコンチャートでTOP10入りを果たすという快挙を成し遂げた。
すでに去年暮れから対バンツアーが行われており、自分も11月の千葉LOOKでの対バンライブに参戦したのだが、今日はいよいよ待望のワンマン。この間には初出演を果たした年末のCOUNTDOWN JAPANで、かつてないくらいのレベルでの入場規制を巻き起こしており、この日のQUATTROのチケットも当然ソールドアウト。
かねてから「物販バンド」と自分達でも自虐っぽく言っているバンドなのだが、入場してみると物販の並びぶりが開演に間に合わないんじゃないか?というくらい。先行の段階で売り切れたものも多数あったらしい。
そんな状況なのでフロアも大変な混雑ぶり。それとやはり客層が非常に若い。大学生が主なのはもちろんとして、高校生もたくさんいただろうか。
という始まる前から暑いし熱い状況の中、18:30過ぎ、スタッフの諸注意などがあってから、サカナクションの「アイデンティティ」がSEで流れてメンバーが登場。当然みんな知ってる曲なので、いきなりフェスのDJブース的な盛り上がりを見せる。キーボードのヨコタはいささか困惑気味だったが。
ヤマサキセイヤ(ボーカル&ギター)の、
「ここは床がよく揺れるらしいな…いきなり揺らしまくってやる!」
と、インストダンスナンバー「ネコ踊る」でスタート。
「スマホはもはや俺の臓器!」
の超キラーフレーズ炸裂な「ファントムバイブレーション」を早くも投下し、序盤は曲を続けて、フロアはガンガンに熱量が上がっていく。
「ファッションミュージック」では、
「くだらねぇ! しょうもねぇ!」
を、「FABYOOOOO!!!!!」ではタイトルをそれぞれバンドとともに観客も鬱憤を発散させるかのように叫ぶ。
「キャベツ」では曲の合間にいきなり、
「3/31に新曲出します!売れなあかんと思って、3年前に失恋した時の曲、ラブソングを作りました!俺の魂のブルース聴いてくれ!」
と言ったものの、演奏されたのは新曲でもなんでもない「It's Normal Song」。その名の通りに、ひねりがききまくってるこのバンドにおいては普通な歌詞の曲だが、歌い終えるとすぐさま、
「嘘じゃー!」
と叫んでまた「キャベツ」に戻る。しかしながら、
「でも本当に新曲作ったんでね。名古屋と大阪ではやらなかった、というよりその時はまだできてなかったんですけど(笑)
音楽業界に対する怒りの歌!」
と、そのあとに本当に新曲「ビビった」を披露。「レコ大」などのかなり具体的な単語も出てくる、まぁメジャーではリリースが出来ないであろう曲。いきなりかなりの盛り上がりを見せたことにより、ヨコタも
「受け入れてもらって良かったわー」
と一安心。定番の「DQNなりたい、40代で死にたい」では
「ヤンキー怖いー」
のコール&レスポンスに続いて、「学園天国」の替え歌「ヤンキー天国」、さらにそれがエスカレートして大塚美容整形外科のCM曲まで歌ってしまう。
すでにここまでもヤマサキとヨコタが漫才のようなMCを繰り広げていたのだが、ヨコタが今日のSEがサカナクションだったことに触れ、
「こいつ(ヤマサキ)がサカナクションのライブを見に行ってから、サカナクションの山口さん、って言うようになってん(笑)
今まではサカナクションの山口がTwitterで~みたいな言い方してたのに(笑)」
ヤマサキ「いや、ライブ見に行ったあとに挨拶行かせてもろたんですよ。そしたら、「君があのキュウソネコカミの!」って俺らのこと知っててくれて!メンバー5人並んではったから面接みたいになってしもうて(笑)、デモCD3枚しか持ってきてへんから誰に渡したらいいかわからへん(笑)」
ヨコタ「千原ジュニアが言ってたけど、芸人が売れてくるとタモリにさん付けするっていうのと同じやな(笑)」
観客「対バンしてー!」
ヤマサキ「いやいやいや!そんなん修行しないでピッコロ大魔王に戦いを挑むようなもんやで!(笑)」
とサカナクションの話で盛り上がりまくる。ちなみにライブを見たあとの感想は、
「あまりにも凄過ぎて逆になんの参考にもならない」
らしい(笑)
「社会のしがらみ」という名の段ボールを観客に持たせてセイヤがそこにダイブする「困った」は、会場が大きくなっても、チケットがソールドアウトしても同じことをやり続けるバンドの意志のようなものを感じさせ、「たまにいるタラシくん」「シャチクズ」ではヨコタのキーボードのリフが観客をガンガン踊らせる。しかしながら、踊る音楽で重要なのはやはりビート。ベースのカワクボタクロウと、ドラムのソゴウタイスケのリズム隊は、フロント2人が強烈過ぎるために影が薄くなりがちだが、結局はこの2人がしっかりとサウンドの根幹を支えているからこそ、ヨコタのキーボードも生きる。そして踊れる音楽になっている。このあたりは千葉LOOKの時よりははるかに時間が長く、なおかつ見やすい会場だったからこそわかる部分。
そしてバンドの存在を広く世に知らしめた「サブカル女子」からはラストスパート。最新作「ウィーアーインディーズバンド!!」の曲を、最後に盛り上がりがピークに来るように連発。このあたりの曲はすでにアンセム化している感すらある。掛け合いというか、コール&レスポンス的な曲が多いからということもあるが、批評性のかたまり(本人いわくカウンターばっかり)のような歌詞の曲をここまで楽しくできるのは本当にすごい。
アンコールでは、「ワンマンではコピーを毎回やっている」ということで、バンドのルーツであるというBUMP OF CHICKENの「天体観測」をカバー。本人達いわく、チケット代が2500円だから、2500円レベルの「天体観測」とのこと。
さらに「就活就活」では合間にタウンワークのCM曲を熱唱し、観客にも合唱を促すという、もう思いついたことはとりあえずやっとけ!というレベルのやりたい放題ぶり。
しかしこれだけでは終わらず、ヤマサキがミイラズTシャツに着替えて再び登場すると、フェスなどでサークルが乱立してることを懸念して、あえてサークルを作りやすい新曲という「生真面目童貞25」を披露。途中からは祭囃子のビートになり、サークルというよりは盆踊りのような、平和かつ体がぶつからないサークルを作り出す。
そして「お願いシェンロン」では金斗雲に先駆けて、ネズミが走ると回る機械を模した段ボールが登場。客席に投入され、セイヤが観客の上で走って回そうとするも、ほとんど生かせずに装置が崩壊。そのあとには巨大化した金斗雲が登場して観客の上を泳ぎ、小田和正の「たしかなこと」が流れる中、メンバーが互いに握手したりハイタッチしたりして美しく終了…と思いきや、最後の最後に「オリジナリティ」を爆裂させて終了。メンバーもびっくりの2時間半以上に渡る、音楽とMCによって笑顔が絶えなかったワンマンは幕を閉じた。
1.ネコ踊る
2.ファントムバイブレーション
3.テレキャスばっか
4.TSUTSUNUKE BOYS
5.ファッションミュージック
6.FABYOOOOO!!!!!
7.キャベツ ~It's Normal Song ~ キャベツ
8.ビビった (新曲)
9.DQNなりたい、40代で死にたい
10.YUTORI IS GOOD
11.ゲーマーズハイ
12.困った
13.音楽やめたい
14.たまにいるタラシくん
15.シャチクズ
16.サブカル女子
17.ウィーアーインディーズバンド!!
18.良いDJ
19.JP
20.空芯菜
21.キュウソネコカミ
encore1
22.天体観測
23.就活就活
encore2
24.生真面目童貞25 (新曲)
25.お願いシェンロン
26.オリジナリティ
http://youtu.be/7_58aTTukqs
ファントムバイブレーション / キュウソネコカミ
途中に触れたように、キュウソネコカミの音楽は踊れる音楽である。本来その踊れる音楽とは相性が悪い、というか踊るのに邪魔になる、言葉数が多くて具体的過ぎるほどに具体的な日本語詞をこれほどまでに完璧に融合させているのは見事としか言いようがないし、発明と言っていいレベルだ。
よって、このバンドの今の勢いは、ただ単に楽しいからというだけではない。もうキャパ2倍くらいの会場でも余裕で埋まるはず。果たして今年どこまで行くか。いつかは、凄過ぎると言ったサカナクションと対バン出来るくらいのところまで行くだろうか。
SiM PANDORA TOUR 2013-2014 FiNAL 2days -Day.2- "DEAD POP FESTiVAL 2014" @新木場STUDIO COAST 1/26 ホーム
サカナクション SAKANAQUARIUM 2014 SAKANATRIBE @Zepp Tokyo 1/23