ROCK IN JAPAN FES.2018 day3 @国営ひたち海浜公園 8/11
- 2018/08/13
- 13:44
週が変わって、ROCK IN JAPAN FES.の2週目にして3日目。もう4日間開催もすっかりおなじみになったが、2週間もこのフェスのために頑張れるというのは実に素晴らしいことである。
前週とは異なり、朝から厚い雲に覆われた、どんよりとした天気。毎年2週目は天気が1週目よりもよくないことが多いが、それは今年も変わらない。それによって前週よりも暑さも和らいでいる。
しかしながら開催直前に台風13号が通過したことにより、GRASS STAGEの木が倒壊するなどの被害をこの公園も被った。その影響によってLAKE STAGE最上段の日除けテントも設置できないという、前週とは景色が少し違っている。
10:00~ マッシュとアネモネ [BUZZ STAGE]
今年の一般公募枠のRO JACKで優勝し、7月のJAPAN'S NEXTに続いてこのフェスの出演も決めた、現役高校生バンド、マッシュとアネモネ。
RO JACKの紹介VTRが流れた後に、もちこ(ボーカル&ギター)、間下隆太(ギター)、理子(ベース)、ヨネクボ隼介(ドラム)の4人がステージに登場し、挨拶してから演奏がスタート。
線は細いが真っ直ぐなもちこのボーカル、隙間を生かして時にはエフェクティブなギターも駆使しながら、爽やかなギターロックを奏でていくが、あえて同じフレーズを繰り返すことによって曲が否が応でも頭の中に刷り込まれる。表情こそ10代ということで実にあどけないが、演奏は実に堂々としている。
わずか15分ということでひたすら曲を演奏するというスタイルだったが、完成度の高さも感じさせながらも、まだまだ伸び代も感じさせたバンド。独特なバンド名はボーカルのもちこの髪型がマッシュだからか?
10:30~ ゴールデンボンバー [GRASS STAGE]
ロッキンオン社長・渋谷陽一の
「もう何回こいつらの前説をやってるんだ、という感じですが、毎回「次はLAKE STAGEかな」って思いながらずっとGRASS STAGEに出続けて、この前もさいたまスーパーアリーナで2daysをやったりと勢いが全く衰えていないのがすごい。樽美酒は朝7時に会場に来てランニングしてました。楽器の練習しないんだから当たり前なんですが(笑)」
という愛あるいじりによってステージに登場した、ゴールデンボンバー。「元カレ殺す」からスタートすると、メンバーと全く関係ない男の名前を大合唱する「まさし」と、いかにも90年代のポップなV系の曲、といった感じの曲が続く。
しかしながらやはりエアーバンドということで、どれだけ曲が良くてもただそのまま流すというだけでは物足りなく、面白いのパフォーマンスを見れるかというのがこのバンドのライブにおいてはポイントなのだが、この日は
「今日は山の日ですが、きのこの山の日でもあります!きのこの山が大好きなんで、最近自宅できのこの山を作っています!」
という喜矢武は「抱きしめてシュバルツ」の曲中に、本物のきのこを持ち込んでチョコに浸すというリアルきのこの山を食べるのだが、
「人間が食べるものじゃないくらい不味い」
とのこと。
一方、ランニングをして体を仕上げてきた樽美酒は「お盆の過ごし方」ということで、アキラ100%のお盆芸を披露。完全に見えてしまっていたのは自作の毛で、
「ち○毛最高ー!」
という意味のわからないことを叫んで家族連れを地獄の空気に叩き込んで行く。
喜矢武、樽美酒、歌広場の3人による、昭和のコーラスグループのようなカメラの使い方が笑いを巻き起こす「やさしくしてね」、ダンスポップ的なサウンドでそのまんまな振り付けのフェス曲「海山川川」と実はよく聴くと幅広いサウンドを消化しているバンドであるということがわかるが、9月にリリースされる新曲「タツオ…嫁を俺にくれ」は樽美酒が作った曲であり、鬼龍院と交代する形で樽美酒が歌い上げる壮大なバラード。しかしタイトルから察せられるように、歌詞は割と最低な(ライブのパフォーマンスなどのイメージとしての樽美酒には合っている)男のものである。
「ザ・V系っぽい曲」では最前列の観客が思いっきり頭を振る中、喜矢武がステージにコンドームをばら撒きまくり(イメージキャラクターに選ばれているらしい)、カメラマンにも手渡すという、さすがにカメラリハを1番念入りに行う出演者っぷり。
そしてラストはやはり「女々しくて」でジャンプさせまくったのだが、一発屋的なイメージとは裏腹に、このフェスでもかなりの動員力を誇る出演者である。それだけに、LAKE STAGEなどのGRASSより小さいステージに出るイメージは今のところ一切ない。
1.元カレ殺ス
2.まさし
3.抱きしめてシュバルツ
4.また君に番号を聞けなかった
5.やさしくしてね
6.海山川川
7.タツオ…嫁を俺にくれ
8.ザ・V系っぽい曲
9.女々しくて
タツオ…嫁を俺にくれ
https://youtu.be/ffm7wQmA2fk
11:40~ 夜の本気ダンス [PARK STAGE]
4年連続出演であるが、バンド名とは裏腹に毎年のごとく日中帯での出演となっている、夜の本気ダンス。PARK STAGEはリハの段階から踊りたい観客で満員である。
「Call out」から始まると、このバンドの代名詞的な高速ダンスロック「WHERE?」、ポップサイドの最新シングル「Magical Feelin'」と曲を連発し、バンドのリズムの土台を担う鈴鹿は、
「お盆休みを楽しみつくさないと、俺たちで全部出しきる気持ちで行かないと、サザンオールスターズとか見れへんからなー!」
と観客に気合いを注入し、米田がネクタイを外して本気ダンスタイムに突入してさらに踊らせまくる。
各メンバーのソロ回しも含めたセッション的な演奏を挟みながらもノンストップで曲を繋いでいく本気ダンスタイム。米田は「fuckin' so tired」ではギターを置いて誰よりも自由に踊り、西田はエフェクターを随時踏み変えながら腰を落としてギターを弾く様が実にセクシーだ。
しかしながら途中でマイケルのベースの音が出なくなり、ベースを交換するもそれでも再び音が出なくなるというアクシデントが発生。それでも他のメンバーは一切演奏を止めることはせずに本気ダンスタイムを継続するが、近年の鈴鹿の圧倒的に増した手数の多さを見ていると、それこそがこのバンドのリズムの軸であるかのように見えるが、このマイケルのベースの安定感あってこそそう感じるのだ、というのが音が聞こえなくなったことによって逆によくわかる。他の誰でもいいわけでもなければ、いなくてもいいわけでもない。この4人の音が揃うことで夜の本気ダンスの音楽は踊れるものになるのである。
本気ダンスタイムを終えると米田がメガネすらも吹っ飛ばして踊りながら歌うキラーチューン「Take My Hand」。
春フェスのライブでかつてよりはるかに進化した演奏と、自分たちのスタイルを見出した見せ方にビックリしたのだが、それはまだまだ進化の途中であるというのが、見るたびに内容が変わるフェスでのライブを見ているとよくわかる。果たして、このフェスで夜の時間帯に夜の本気ダンスタイムが訪れる日は来るのだろうか?(あるとしたらLAKEのトリだろう)
リハ.Crazy Dancer
1.Call out
2.WHERE?
3.Magical Feelin'
4.Japanese Style
5.fuckin' so tired
6.B!tch
7.By My Side
8.Take My Hand
Magical Feelin'
https://youtu.be/HkaCCZa_Ob8
12:15~ アルカラ [SOUND OF FOREST]
春のJAPAN JAMでもロック界の奇行師っぷりを遺憾なく見せつけた、アルカラ。夏はSOUND OF FORESTに出演。
「はじまりの歌」という、タイトル的にはぴったりであるが、フェスではほとんどやらない曲でスタートすると、「アブノーマルが足りない」「半径30cmの中を知らない」というキラーチューンを、サポートギターのfolca為川を加えた4人編成で繰り出していく。
もともとサウンドの作り方が似ているのか、それともアルカラに合わせているのかはわからないが、為川のギターはなんの違和感もなくアルカラのサウンドとして溶け込んでいる。それはキメ部分で高くジャンプしてみたりするアクションも含めて。
稲村は間奏などでは疋田のドラムセットの上に乗ってギターを弾いていたので、高い場所で弾いて目を引こうと思っているのかと思っていたら、
「ステージの前の方の床が熱すぎて、火傷しそうやから日陰になってるところに行って冷やしている」
とのこと。これは稲村が常に裸足でライブを行うからこそだが、かつても銀杏BOYZの峯田和伸が裸足でライブを行って火傷し、翌日は車椅子での移動を余儀なくされていただけに、これは本当に熱そうだし、気をつけてもらいたい。
熱中症対策に水を飲むことを呼びかけた「サースティサースティサースティガール」、メンバーの軽いセッション的な演奏を加えた「水曜日のマネキンは笑う」という流れへ。
すると稲村が、ロッキンオンジャパン編集長にして、自身の学校の大先輩でもある山崎洋一郎に
「今日のアルカラは何か起こしてくれそうだから最後までライブ見るわ」
と言われたことで、面白いMCではなくて真面目モードに。ある意味では大先輩からのプレッシャーとも言える。
そんな中で演奏された「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」は先輩に成長した自分の姿を見せるかのようでもあり、脱退した田原のことを思い出させる用でもあった。かつてそんな意図もなく作った曲が、10年以上経った今になると新たな意味を帯びてくる。だから決して色褪せることはない。
そしてラストは「さすらい」で下上と為川が大きなジャンプを見せたりと、演奏力とサウンドのかっこよさはもちろんのこと、アルカラは実にライブが絵になるバンドであることを示した。何か特別なことが起きたわけではないが、これからもこのバンドにはずっとこのフェスに出ていて欲しいと思うようなライブだった。
アルカラはネコフェスを自分たちの地元の神戸で主催しているし、MURO FESなど、自分たち主催ではなくても、背負っているフェスがいくつもあるし、そうでないフェスでも来てくれる人たちが少しでも楽しんでくれるように、そこまでやらなくてもいいんじゃない?って思う時もあるくらいに、いつも100%+αのライブを見せてきた。だがそれこそがこのバンドが様々なフェスに呼ばれる理由だし、もはや「ロックシーンの良心」と言っていいくらいにたくさんのバンドから慕われている理由でもある。
1.はじまりの歌
2.アブノーマルが足りない
3.半径30cmの中を知らない
4.サースティサースティサースティガール
5.水曜日のマネキンは笑う
6.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
7.さすらい
サースティサースティサースティガール
https://youtu.be/m2bzXSKous4
12:50~ きのこ帝国 [PARK STAGE]
去年まではSOUND OF FORESTに出演していた、きのこ帝国。今年はFORESTよりも広いPARKに出演である。
鮮やかな金髪に髪を染めている佐藤千亜妃の姿が目を惹く中、コン西村がイントロのドラムパッドを叩こうとするも音がちゃんと出ずにやり直すという出鼻をくじかれる感もありながら、疾走感のあるギターロック「35°C」からスタートすると、
「盛り上がっていきましょう!」
と佐藤は口にするが、そこから演奏されたのはそんなに盛り上がるようなタイプではなく、体を揺らしながら音と言葉に浸るような曲たち。
近年はそうした曲では非常にメロディがポップになっているが、だからこそあーちゃんの狂気の沙汰とでも言うかのようなギターのサウンドとのコントラストが凄まじい。ギターを弾かない場面では腕をぷらぷらさせたりしているが、その動きだけでギターの音が出ているんじゃないかと錯覚してしまうくらい。
終盤には新曲「カノン」も演奏され、この曲もそうした「盛り上がりはしないけれど実にポップなメロディの曲」かと思いきや、最後には観客全員でコーラスを歌うという合唱ナンバーに。この曲はこれからこうしたたくさんの人を前に演奏するフェスの場で大きな武器になる曲かもしれない。
「今年はこのステージに出れて、こうして見に来てもらえて嬉しいです。ロッキンがアウェーじゃないな、って思えました」
と佐藤が手応えを口にした後に演奏されたのは、現在のバンドの立ち位置を決定づけた名曲「東京」。
佐藤が言うように現在のロックシーンの主流とは全く異なる音楽性のバンドだが、それはこのバンドが周りに合わせたり流されたりするのではなく、自分たちの方向性を確立しているからとも言える。そしてこのメロディのポップさがあるかぎり、アウェーにはなりようがない。
1.35°C
2.クロノスタシス
3.パラノイドパレード
4.海と花束
5.疾走
6.カノン (新曲)
7.東京
クロノスタシス
https://youtu.be/cCx4I4Fk5FE
13:50~ a flood of circle [BUZZ STAGE]
2年連続出演となる、a flood of circle。昨年はHILLSIDE STAGEだったが、今年はBUZZ STAGEへ。
普段のワンマンなどでもクライマックスに演奏される「ベストライド」をリハでやってしまうという、本番前から気合いと熱量がみなぎっていることを感じさせると、本番では佐々木亮介が白の革ジャン、HISAYOはなんと和柄の浴衣を着て登場という夏仕様。
最新作の「Blood & Bones」でスタートすると、もう気合いが違う。明らかに違う。去年までとのその違いを生み出しているのは間違いなくテツだ。ギターを弾くだけでなく、もはや叫ぶようにしてコーラスも歌う。正式メンバーとなってから初めてのロッキン。いや、というか、フラッドが4人全員が正式メンバーとしてこのフェスに出るのはこの日が初めてなのだ。そりゃあ気合いが違うわけである。
「Dancing Zombiez」ではアウトロの長めのセッションこそなかったものの、亮介がテツの胸を小突いたりする様は、本当に4人になってこのフェスに来たんだ、という事実を噛みしめるには充分すぎるやり取り。
「泥水のメロディー」とアッパーな曲を続けまくると、「The Beautiful Monkeys」では最後のサビ前のブレイクでメンバー全員がマネキンのように静止。しばしそのままで歓声を浴びると、
「機械仕掛けのビートばっかり。うちの最強のドラマー!」
と紹介された渡邊一丘のカウントで演奏を再開するというアレンジでさらなる爆発力を見せる。
そして赤坂BLITZでのツアーファイナル時にアナウンスされた、UNISON SQUARE GARDENの田淵がプロデュースの新曲をこの日に初披露することが前日にバンドのツイッターで予告されていたが、その新曲は「NEW TRIBE」に疾走感をさらに増したような、完全にフラッドの新たなアンセムになり得る曲。その証拠に全員が初めて聴くのにもかかわらず、後ろの方までサビで腕が上がるくらいの即効性を持っていた。このフェスで初めて披露することを選んだのも納得だが、強いていうならば屋根のないステージで聴いた方がさらに映えそうな曲であった。
HISAYOが浴衣を脱いで通常の衣装になると、
「ROCK IN JAPANに来るといつも思う。「ROCKって何?」って。今から教えてやるよ!」
という、ひたすらにロックにこだわり続けてきた亮介が発した、今年トップクラスの名言からの大合唱とともに一気に人が前に押し寄せた「シーガル」。あらゆるジャンル、タイプのアーティストが出演するようになったこのフェス。J-POPやアイドルのような普段は同じ会場に集まることがないような人や、「J-POP」に括られるのも厭わないような若手バンドもいる。でもフラッドはそうじゃダメなんだ。「ロックンロール」という自らが掲げて生きてきた言葉を、どんな場面、どんな状況であっても貫く。そしてそれをど真ん中に持っていこうとしている。なかなか大きいステージに行くことができないが、今でも亮介は、フラッドはそれを全く諦めていない。
そしてラストはユニゾン田淵プロデュースの「ミッドナイト・クローラー」がすでにフラッドのフェスでの短いライブにおいても最後を担う曲に成長している、というリリースからそんなに時間が経っていない中でバンドがこの曲を磨き上げてきた地力の強さ、ロックンロールバンドのカッコよさ、いつか絶対にこのロックンロールを1番大きな場所で鳴らすという決意を感じさせて終了した。あまりに圧倒的過ぎた。ここにいた、フェスの中ではかなり少数派なフラッドのTシャツを着た人たちが信じてきたものはやはり間違っていなかった。
次にこのステージに出たDizzy Sunfistがテントからはみ出すくらいに観客がいたのを見ると、やはりフラッドのロックンロールは今の時代のど真ん中から少しズレているのかもしれない。でも、時代に合わせても意味がない。(Dizzyが合わせにいってるというわけでは100%ない。むしろメロコアに拘ってそこまでいってるのはすごい)
時代や流行に自分たちを合わせるんじゃなくて、時代を自分たちのロックンロールの方に引き寄せるのだ。それがロックンロールバンドの、フラッドの戦い方であり、生き方。それはものすごく不器用な生き方であるが、そういう生き方だからこそ、これまでの紆余曲折があっても全く立ち止まらずに突き進んでこれたのだ。
石井が在籍していた頃の2回の出演はともにWING TENT。HISAYO加入後に初めて出演した時はBUMP OF CHICKENの真裏のSOUND OF FORESTのトリという地獄みたいな時間。去年はHILLSIDE。そして今年のBUZZ。まだまだLAKEやPARKまでも遠い。でもこんな素晴らしいライブを見たら、そこはおろか、90分の持ち時間があるスロットすらも諦められるわけがない。
過去の出演の中でもベストをはるかに更新したことはもちろん、4日間の中でもダントツのベストアクト。それは決して自分がこのバンドのことを贔屓目に見ているからではないはず。また来年以降もこのフェスの「ROCK」の部分を体現するためにずっと出続けていて欲しい。
リハ.ファイト!
リハ.スカイウォーカー
リハ.ベストライド
1.Blood & Bones
2.Dancing Zombiez
3.泥水のメロディー
4.The Beautiful Monkeys
5.新曲
6.シーガル
7.ミッドナイト・クローラー
Blood & Bones
https://youtu.be/LYHQPmf2YHg
14:35~ the band apart [SOUND OF FOREST]
バンドが20周年を迎えた、the band apart。かつてトリを務めたこのSOUND OF FORESTのステージで、実に5年ぶりのひたちなか帰還である。
強い日差しの射し込むステージに4人が登場すると、木暮が軽快なリズムを刻み始め、そこに荒井と川崎のギター、原のベースが乗っかっていくとあの特徴的なリフが響く「higher」からスタート。荒井の温かさをたっぷりと含んだ歌声とともに演奏もさすがの安定感を感じさせる中、最後のサビ前のブレイク部分では観客による
「ワンツー!」
の掛け声がさらにこの会場を熱くしていく。
現状の最新オリジナルアルバム「Memories to Go」の中から、英語歌詞に回帰したいかにもバンアパ印の「Castaway」を演奏すると、
「ひたちなか行けるか!!…最近、デカい声を出すっていうことを覚えました(笑)ただ俺がデカい声を出すとプロレスみたいに見えてしまうっていう(笑)」
と荒井が挨拶するが、このフェスに出始めた頃は荒井はほとんど喋ることはなかった。年齢を重ね、近年はソロや弾き語りなど、自身がしゃべらざるを得ないような場所に身を置く活動をするようになったからこその変化を、15年近く前から出演したきたこのフェスのステージだからこそ感じる。
するとここでまっさらな新曲を披露。多様な音楽性を自身のバンドの中に取り入れてきたバンアパの中でも一つの大きな要素である、フュージョン感が強い。決してこれがバンドの最新モードのすべてというわけではないであろうけれど、もはやベテランの域に達していても、代表曲のみを連発するのではなく、しっかりまだまだ先に進んでいる姿を見せてくれるのは実に心強い。
「もう、普段から屋外で仕事をしている人たちは本当に気の毒な暑さが続きますね。昔、ゆりかもめの線路を作る仕事をしていたんだけど、その時にもう夏のクソ暑い中で外で働くのが本当に嫌で、「音楽なら女にモテそうなことをしておきながら涼しい室内でできるんじゃないか」って思ってたんだけど、こんな日差しにさらされながら音楽をやっています(笑)」
という原による相変わらずのMCも挟み、かつてこのフェスでも何度となく鳴らされてきた「coral reef」でバンドのグルーヴはさらに加速し、もはやバンアパの代表曲の一つである日本語歌詞曲「夜の向こうへ」と続くと、20周年という節目の年にこのフェスに出れたことへの感謝を告げ、最後に演奏されたのは「Eric.W」。観客が飛び跳ね、バンドは長い年月を経てもこうして見に来てくれる人たちへの感謝を鳴らすかのような清々しい笑顔だった。
10年前にはGRASS STAGEにも立ったことを考えれば、ある程度落ち着いてきたようにも見えるが、バンドの活動や方向性は全く変わらない。(強いて言うならばファンが聴きたいであろう曲をフェスでやるようにはなったけど)
20周年を迎えた今年は、かつてBEAT CRUSADERSのヒダカトオルが
「バンアパが出てきてから、インディーズはバンアパみたいなバンドばかりになった」
というくらいに後進へ与えた影響の大きいこのバンドの初のトリビュートアルバムが出て、主催フェスも開催される。
バンドはKESEN ROCK FESに最大限に協力しているとはいえ、「バンアパの主催フェス」がどういうものになるのかは全くわからないが(トリビュート参加アーティストが出演するのか?)、このフェスに初出演した2004年から見ているバンドの記念すべき日だけに、しっかり祝いに行きたい。
1.higher
2.Castaway
3.新曲
4.coral reef
5.夜の向こうへ
6.Eric.W
Castaway
https://youtu.be/hFg-OM5g5JM
15:30~ NICO Touches the Walls [GRASS STAGE]
2012年にGRASS STAGEに初めて立って以降はずっとGRASSに出続けている、NICO Touches the Walls。通常の形態とアコースティック編成を並行させたツアーを回りながらのこのフェスである。
鮮やかな金髪が変わらない光村がサングラスをかけて登場すると、最初に音を鳴らし始めたのはサポートメンバーにして様々な楽器を演奏するマルチプレイヤー浅野尚志。バイオリンソロと言ってもいいくらいにいきなりバイオリンを弾きまくり、客席からは「?」が浮かびまくる中、光村が浅野を讃えるように指差すと、そのバイオリンの音色がイントロに変化していく「THE BUNGY」からスタートするという、「普通に始めるわけないじゃないですか」と言わんばかりの先制攻撃。ワンマンではもはや聴くたびに曲のアレンジを変えているバンドであるが、フェスでもいきなり意表を突くようなアレンジを見せてきている。
もはやGRASSがおなじみともなると規模感も普段からワンマンに足を運んでいる人たちばかりではないので、「THE BUNGY」の手拍子が裏拍ではないのは仕方がないが、やはりちょっと違和感は感じてしまう。
そこからは無責任と言っていいくらいにはっちゃけたロックナンバー「mujina」、テーマは通じるものがあるが、フェスで演奏するとは思っていなかった、レイドバックしたような空気も感じさせる「SHOW」と、昨年リリースの「OYSTER」、今年リリースの「TWISTER」というバンドの最新モードと言える曲を連発。この辺りの曲をやるのはちょっと不安でもあったのだが、予想以上に腕が上がったりというリアクションがあったのを見ると、みんなしっかりこの2枚のEPを聴いているように思う。
光村がアコギに持ち替えて
「涼しい感じの曲を」
と言って演奏された「ストラト」ではそのサウンドのみならず古村、坂倉、対馬の3人の声が重なるコーラスも含めて言葉通りに爽やかで涼しい風を感じさせてくれる。
しかしそんな空気を「天地ガエシ」の爆走するような演奏で一変させると、
「このGRASS STAGEでこんなに曲間にセッション的な演奏するバンド他にいるか!?」
というくらいに対馬のドラムソロ含めてこのバンドなりのフェスの新しい戦い方を示してからの「VIBRIO VULNIFICUS」でさらなる爆発力を発揮。かつてはひたすら代表曲的なシングル曲を連発するようなこのフェスの戦い方をしたこともあったが、今はそれとは間逆。自分たちの今やりたいことをやって、それをたくさんの人に見てもらうというモード。だからこそこの日のライブの軸はこの「VIBRIO VULNIFICUS」をはじめとした「TWISTER」「OYSTER」の曲たちだった。
光村がギターを置いて動きまくりながらハンドマイクで歌う「Funny Side Up!」もかつてのNICOからは想像できなかった姿であるが、今ならそれができる。それはキーボードもできる浅野の存在と、こうした横ノリの曲を乗りこなせるようになったバンドの技術の進化あってこそ。
そうなるとついつい自己満足的なことしかやらないような内容になってしまいがちなのだけど、最後はワンマンでのアレンジとは真逆のストレートなアレンジによる「手をたたけ」でGRASS STAGEいっぱいに手拍子を起こすという、やりたいことと求められてることの絶妙なバランスを見せた。
正直言って、ファンだからこそ、NICOはワンマンのキャパ的にはGRASSはキツい。実際、他のステージにはもっと集客力のあるバンドも出ているし、「なんでNICOがGRASSなの?」って思っている人もたくさんいるだろう。
でも毎年このステージに立って、それなりに埋めてるのは、NICOがずっと続けてきたから。形が変わることも止まることもなくこのフェスに出続けてきた。もう同世代ではこのステージでそれができるバンドがほとんどいなくなってしまっただけに、それは年々すごいことだと感じるようになってきている。
1.THE BUNGY
2.mujina
3.SHOW
4.ストラト
5.天地ガエシ
6.VIBRIO VULNIFICUS
7.Funny Side Up!
8.手をたたけ
VIBRIO VULNIFICUS
https://youtu.be/0uqJ4IvpR0I
16:15~ Bentham [HILLSIDE STAGE]
初出演時の2年前こそWING TENTだったが、去年、今年と2年連続でHILLSIDE STAGEへの出演となった、Bentham。
NICOが終わってから向かうとすでにライブが始まっていたのだが、HILLSIDE STAGEはたくさんの人で埋まっており、もはやこのバンドの出るステージがここではないことを物語っている。
Benthamはデビュー時からKEYTALKに連なる踊れるポップなバンドというイメージが強かったが、もう今のライブを見ると全くそんなバンドではない。ひたすらにロックバンドとしての衝動を音に乗せて汗を飛び散らせるという、むしろまだこのバンドになる前からの知り合いだったというa flood of circleに近いものを感じるようになってきている。(この2組はツーマンライブもやっているし、互いの曲をカバーし合うくらいに親交が深い)
だからこそ30分という短い持ち時間なだけに、小関の熱い言葉や、須田によるおなじみの独特なコール&レスポンスも挟みながら、ひたすらに曲を連発していく。
そしてラストに演奏されたのはこのバンド最大のキラーチューン「パブリック」なのだが、観客の大合唱や、
「どうやって君のこと」
というサビのフレーズを小関が何度も繰り返して歌うアウトロなど、さらに曲をライブの中で進化させた、アンセム的なアレンジになっている。日々ライブハウスでライブを繰り返してきたバンドだからできる進化。
「来年は、せめてもうちょっと大きなステージでに、みんなと一緒に行きたい!」
と小関は悔しさを隠すことなく素直な心境を吐き出していたが、やはりもうこのステージに出るようなバンドではないし、そこまで行けるようなポテンシャルは充分持っているバンドだ。
1.FATEMOTION
2.クレイジーガール
3.KIDS
4.Chicago
5.激しい雨
6.パブリック
パブリック
https://youtu.be/Z7XgIM-dSk8
17:00~ Hump Back [WING TENT]
開演前からWING TENTは人が溢れかえっているという状況が注目度と期待の高さをうかがわせる、スリーピースガールズバンド、Hump Back。先月のJAPAN'S NEXTでも入場規制になっていたのを経て、このフェス初出演である。
「ROCKのど真ん中のROCK IN JAPAN FES.に、ロックバンドが来ました!よろしくお願いします!」
と林萌々子が叫んで「月まで」からスタートすると、客席で発生した手拍子を見て、
「手拍子大丈夫です、拳を突き上げて見せてくれ!」
と手拍子を制する。ワンマンでもこうして手拍子を制して物議を醸した(チャットモンチーの「こなそんフェス」ではさすがに言えなかったのか、手拍子が起こっていたけど)が、ある意味では観客の「楽しみ方の制限」につながりかねないにもかかわらずこうして手拍子を制することにこだわるというのは、林の中で確固たるロックバンド像というのがあって、自分たちのバンドがそうした存在になりたいという思いがあるからであろう。林はまだ20代前半という若さであるが、むしろオールドタイプなロックンローラーと言ってもいいかもしれない。この世代でこうしたタイプのバンドマンは実に希少である。
ぴかがぴょんぴょん飛び跳ねながらベースを弾く姿が実に楽しそうに見える中、林は
「私たちがみんなの青春になる!」
と熱い言葉を叫びながら、「拝啓、少年よ」という明確にそこを意識したキラーチューンを演奏していく。
その姿は、「こなそんフェス」で大号泣した姿とは全く違う、あの日を経たからこそ、憧れ続けてきたチャットモンチーからバトンを渡されたバンドだからこその自信と確信に満ちていた。
かつてチャットモンチーも出演したこのWING TENTで、同じように入場規制がかかるくらいの状況にしてみせた。これは本当にこれからもっとすごいことになるかもしれないし、それこそチャットモンチーみたいにWING TENTの翌年に一気にLAKE STAGEに立つ、ということもあるかもしれないが、それは来年までにどれだけさらなるキラーチューンを生み出せるかにかかっていると思う。
1.月まで
2.高速道路にて
3.嫌になる
4.拝啓、少年よ
5.短編小説
6.星丘公園
拝啓、少年よ
https://youtu.be/d6i4AtCxrDo
17:30~ 9mm Parabellum Bullet [LAKE STAGE]
2年前はサポートギタリストであるHEREの武田を加えて、去年の久しぶりのLAKE STAGEではツアー同様のBABELスタイルで、というように近年は出るたびに形を変えてきた、9mm Parabellum Bullet。今年は去年と同じLAKE STAGEではあるのだが、また去年までとは形が違う。ステージには久しぶりにこのフェスのステージに立つ滝の姿が。そしてその横には武田もいるという5人編成である。
早くも滝は被っているキャップが落ちるくらいにギターをぶん回しながら音を鳴らし始めると、1曲目は「太陽が欲しいだけ」でスタートするといういきなりのトップギア。この時間帯から雲が増えて太陽は見えなくなっていたが、雨予報だったこの日が結果的には暑いくらいの1日になったのは、これまでにも様々な野外でのライブでこの曲を演奏した時に太陽が姿を見せたこの曲と、9mmの存在によるものもあったのかもしれない。
卓郎がいつものように歌詞を、今この場所である「ROCK IN JAPAN」に変えて歌う「Black Market Blues」から最新曲「キャリーオン」と新旧の爆裂サウンドを轟かせると、
「俺たちにも爽やかな夏の曲があるので、その曲を」
と卓郎が言ったので、かつて2008年に初めてこのステージに出演した時に、リリース前の「VAMPIRE」の告知をして演奏された「The Revenge of Surf Queen」をやるものかと思っていたのだが、実際に演奏されたのは「スタンドバイミー」。「夏の曲だっけ?」という感じがしなくもないが、
「八月の空の下」
というフレーズがあるように、卓郎は頭の中でこうした景色をイメージしながら歌詞を書いていたのかもしれない。
2年前の出演時あたりから、滝が不在時にはなかなかライブでやる曲が変わらない(それは仕方がないことではあるが、それ以前の9mmがライブごとにガラッとセトリが変わるバンドだっただけに物足りなさがあったのは事実)という不完全燃焼感があったのだが、滝が復帰した今はそうして「スタンドバイミー」を演奏したり、最近のライブではそこまで毎回演奏される曲ではなかった「Answer and Answer」や「生命のワルツ」を演奏したりと、かつての9mmのフェスでの戦い方に戻ってきている。だからこそ、これからも毎回フェスなどでも見逃せないバンドなのである。
「新しい光」で和彦がベースをぐるぐるぶん回した挙句にベースを置いてデスボイスを叫びまくるという、滝以上のやりたい放題の暴れっぷりを見せると、最後に演奏されたのは実に予想外な「The World」。これまでは「Punishment」なり「talking machine」なりと割と最後に演奏される曲というのがあったが、この曲が演奏されると、なぜ最後にこの曲?と思ってしまう。もちろん聴けたのは嬉しいんだが。
近年はワンマンもZeppが一応売り切れるかどうか、というくらいであるとはいえ、2年前までGRASSに出ていたことを考えると早い時間から満員になってもおかしくないのだが、始まったばかりの時間はまだかなりスペースがあった。(最終的にはほぼ満員だったが)
GRASSであればもう3~4曲は演奏できるし、実際にかつては余裕で10曲以上やっていただけに、いつかはまたそのくらいの曲数を聴きたいというのもあるが、それはなかなか厳しくなってきている。GRASS STAGEで「グラスホッパー」なり「Termination」をまた聴きたいのだが。
1.太陽が欲しいだけ
2.Black Market Blues
3.キャリーオン
4.スタンドバイミー
5.Answer and Answer
6.生命のワルツ
7.新しい光
8.The World
キャリーオン
https://youtu.be/LsGOX0wxRD8
18:35~ Mrs. GREEN APPLE [LAKE STAGE]
昨年に続いてのLAKEで、今年はトリを任された、Mrs. GREEN APPLE。若さや音楽性からこれまでは暑い時間帯での出演だったが、果たして夜のLAKEでどんな景色を見せてくれるのか。
勢いよくメンバー5人がステージに登場すると、いきなりの「サママ・フェスティバル!」で完全に夏フェスモード。夜だけにそうしたムーディーな曲が増えてもおかしくないかもしれない、というような予想を心地よく裏切ってくれる。ちなみにベースの高野は独特なフォルムの浴衣を着ている。
その高野のベースソロもある「VIP」から「Speaking」と、今年最新アルバム「ENSEMBLE」をリリースしたばかりにもかかわらず、ここまではベスト的な選曲に、MAN WITH A MISSIONの裏にもかかわらず入場規制レベルの超満員の観客の盛り上がりはさらに増していく。
そんな中で演奏された壮大なバラード「鯨の唄」は、このフェスに初出演した10代の頃からその歌唱力を絶賛されていた大森元貴の素晴らしい歌の力をじっくり噛みしめることができる。これは昼よりも夜に合う選曲だったかもしれない。
普段は緊張や感慨などをどんな場所であっても感じさせない大森がこの景色に感極まっていることを口にしてからの後半は「うブ」から高野もシンセに切り替わって一気に狂騒的なEDMサウンドを取り入れた展開に。
続く「WanteD! WanteD!」はドラマ主題歌としてお茶の間にも響いた曲であるが、サビでの大合唱の凄まじい声の大きさを聴いて、この曲が自分の想像以上に広いところにまで届いていたんだな、と実感する。
トリとはいえ持ち時間は45分しかないので、あっという間のラストへ。
「またロッキンが素晴らしい夏の思い出になっちゃうのが悔しい!」
と言って演奏されたのは最新曲「青と夏」。
音楽リスナーにはそれぞれの世代に自分たちの夏のバンドというのがいて、我々がかつてBase Ball Bearの曲を20歳くらいの時に聴いて感じていたような、「夏は我々のものだ」という感覚を今の若い人が最も感じるのはこのMrs. GREEN APPLEなのかもしれない。というか、自分が今メンバーと同世代なら間違いなくそう思うはず。
「映画じゃない僕らの夏だ」
ってこの曲でミセスは歌っている。そんなバンドと一緒にこの景色を見れる、若い人たちがちょっとうらやましく思えた。
アンコールでメンバーが再び登場すると、観客が掲げたスマホライトの光を見て
「すごいキレイじゃん!ちょっと撮らせて!」
とスマホを客席に向けて動画を撮る大森。
「4年連続でロッキンに出させてもらってるんですけど、初めて出た3年前のことを思い出して。WING TENTに出たんですけど、まだ僕らは10代でした。それがこんな素晴らしい景色が見れるようになるなんて」
と大森が感慨を口にしてから演奏されたのは、3年前にも最後に演奏された「StaRt」。あの時よりもさらに広いステージで伸び伸びと演奏されると、大森は
「Mrs. GREEN APPLEでした!以降、お見知り置きを!」
と言ったが、それも3年前に最後に大森が言った言葉と全く同じものだった。でもその言葉の持つ意味は全く違う。まだ新人だった3年前はその言葉通りのものだったが、今は次のステージを見据えた上でその言葉を口にしている。そしてそれは間違いなく来年現実になる。というか、こんな景色を見せてくれたら、何かが変わるって思わずにはいられない。
ELLEGARDEN、RADWIMPS、サカナクション、マキシマム ザ ホルモン、SEKAI NO OWARI、the telephones、THE BAWDIES…これらのバンドに共通するのは、LAKE STAGEのトリを務めてかたGRASS STAGEに進出したということ。今回のMrs. GREEN APPLEのライブは、かつてそれらのバンドがLAKEのトリで見せたライブと同じものを感じさせた。
つまり、ミセスは次は間違いなくGRASSに立つだろう。でも彼らとは違う、変わり続けても変わらないという、全く新しい価値観を持ったバンドとして。
リハ.REVERSE
1.サママ・フェスティバル!
2.VIP
3.Speaking
4.鯨の唄
5.うブ
6.WanteD! WanteD!
7.青と夏
encore
8.StaRt
青と夏
https://youtu.be/m34DPnRUfMU
前週に触れた、あまりの暑さからくる飲み物の問題も今週は売り場の人員と飲料そのものの量を増やすことでしっかり解決していた。あまりにあっさりやっているが、それはそんなに簡単にできることじゃない。改めてロッキンオンの凄さを感じたし、そのおかげで予想よりもはるかに暑くなっても快適に過ごせた。
この日のベストアクトはもうダントツでa flood of circle。次点でMrs. GREEN APPLE。
Next→ 8/12 ROCK IN JAPAN FES.2018 day4 @国営ひたち海浜公園

前週とは異なり、朝から厚い雲に覆われた、どんよりとした天気。毎年2週目は天気が1週目よりもよくないことが多いが、それは今年も変わらない。それによって前週よりも暑さも和らいでいる。
しかしながら開催直前に台風13号が通過したことにより、GRASS STAGEの木が倒壊するなどの被害をこの公園も被った。その影響によってLAKE STAGE最上段の日除けテントも設置できないという、前週とは景色が少し違っている。
10:00~ マッシュとアネモネ [BUZZ STAGE]
今年の一般公募枠のRO JACKで優勝し、7月のJAPAN'S NEXTに続いてこのフェスの出演も決めた、現役高校生バンド、マッシュとアネモネ。
RO JACKの紹介VTRが流れた後に、もちこ(ボーカル&ギター)、間下隆太(ギター)、理子(ベース)、ヨネクボ隼介(ドラム)の4人がステージに登場し、挨拶してから演奏がスタート。
線は細いが真っ直ぐなもちこのボーカル、隙間を生かして時にはエフェクティブなギターも駆使しながら、爽やかなギターロックを奏でていくが、あえて同じフレーズを繰り返すことによって曲が否が応でも頭の中に刷り込まれる。表情こそ10代ということで実にあどけないが、演奏は実に堂々としている。
わずか15分ということでひたすら曲を演奏するというスタイルだったが、完成度の高さも感じさせながらも、まだまだ伸び代も感じさせたバンド。独特なバンド名はボーカルのもちこの髪型がマッシュだからか?
10:30~ ゴールデンボンバー [GRASS STAGE]
ロッキンオン社長・渋谷陽一の
「もう何回こいつらの前説をやってるんだ、という感じですが、毎回「次はLAKE STAGEかな」って思いながらずっとGRASS STAGEに出続けて、この前もさいたまスーパーアリーナで2daysをやったりと勢いが全く衰えていないのがすごい。樽美酒は朝7時に会場に来てランニングしてました。楽器の練習しないんだから当たり前なんですが(笑)」
という愛あるいじりによってステージに登場した、ゴールデンボンバー。「元カレ殺す」からスタートすると、メンバーと全く関係ない男の名前を大合唱する「まさし」と、いかにも90年代のポップなV系の曲、といった感じの曲が続く。
しかしながらやはりエアーバンドということで、どれだけ曲が良くてもただそのまま流すというだけでは物足りなく、面白いのパフォーマンスを見れるかというのがこのバンドのライブにおいてはポイントなのだが、この日は
「今日は山の日ですが、きのこの山の日でもあります!きのこの山が大好きなんで、最近自宅できのこの山を作っています!」
という喜矢武は「抱きしめてシュバルツ」の曲中に、本物のきのこを持ち込んでチョコに浸すというリアルきのこの山を食べるのだが、
「人間が食べるものじゃないくらい不味い」
とのこと。
一方、ランニングをして体を仕上げてきた樽美酒は「お盆の過ごし方」ということで、アキラ100%のお盆芸を披露。完全に見えてしまっていたのは自作の毛で、
「ち○毛最高ー!」
という意味のわからないことを叫んで家族連れを地獄の空気に叩き込んで行く。
喜矢武、樽美酒、歌広場の3人による、昭和のコーラスグループのようなカメラの使い方が笑いを巻き起こす「やさしくしてね」、ダンスポップ的なサウンドでそのまんまな振り付けのフェス曲「海山川川」と実はよく聴くと幅広いサウンドを消化しているバンドであるということがわかるが、9月にリリースされる新曲「タツオ…嫁を俺にくれ」は樽美酒が作った曲であり、鬼龍院と交代する形で樽美酒が歌い上げる壮大なバラード。しかしタイトルから察せられるように、歌詞は割と最低な(ライブのパフォーマンスなどのイメージとしての樽美酒には合っている)男のものである。
「ザ・V系っぽい曲」では最前列の観客が思いっきり頭を振る中、喜矢武がステージにコンドームをばら撒きまくり(イメージキャラクターに選ばれているらしい)、カメラマンにも手渡すという、さすがにカメラリハを1番念入りに行う出演者っぷり。
そしてラストはやはり「女々しくて」でジャンプさせまくったのだが、一発屋的なイメージとは裏腹に、このフェスでもかなりの動員力を誇る出演者である。それだけに、LAKE STAGEなどのGRASSより小さいステージに出るイメージは今のところ一切ない。
1.元カレ殺ス
2.まさし
3.抱きしめてシュバルツ
4.また君に番号を聞けなかった
5.やさしくしてね
6.海山川川
7.タツオ…嫁を俺にくれ
8.ザ・V系っぽい曲
9.女々しくて
タツオ…嫁を俺にくれ
https://youtu.be/ffm7wQmA2fk
11:40~ 夜の本気ダンス [PARK STAGE]
4年連続出演であるが、バンド名とは裏腹に毎年のごとく日中帯での出演となっている、夜の本気ダンス。PARK STAGEはリハの段階から踊りたい観客で満員である。
「Call out」から始まると、このバンドの代名詞的な高速ダンスロック「WHERE?」、ポップサイドの最新シングル「Magical Feelin'」と曲を連発し、バンドのリズムの土台を担う鈴鹿は、
「お盆休みを楽しみつくさないと、俺たちで全部出しきる気持ちで行かないと、サザンオールスターズとか見れへんからなー!」
と観客に気合いを注入し、米田がネクタイを外して本気ダンスタイムに突入してさらに踊らせまくる。
各メンバーのソロ回しも含めたセッション的な演奏を挟みながらもノンストップで曲を繋いでいく本気ダンスタイム。米田は「fuckin' so tired」ではギターを置いて誰よりも自由に踊り、西田はエフェクターを随時踏み変えながら腰を落としてギターを弾く様が実にセクシーだ。
しかしながら途中でマイケルのベースの音が出なくなり、ベースを交換するもそれでも再び音が出なくなるというアクシデントが発生。それでも他のメンバーは一切演奏を止めることはせずに本気ダンスタイムを継続するが、近年の鈴鹿の圧倒的に増した手数の多さを見ていると、それこそがこのバンドのリズムの軸であるかのように見えるが、このマイケルのベースの安定感あってこそそう感じるのだ、というのが音が聞こえなくなったことによって逆によくわかる。他の誰でもいいわけでもなければ、いなくてもいいわけでもない。この4人の音が揃うことで夜の本気ダンスの音楽は踊れるものになるのである。
本気ダンスタイムを終えると米田がメガネすらも吹っ飛ばして踊りながら歌うキラーチューン「Take My Hand」。
春フェスのライブでかつてよりはるかに進化した演奏と、自分たちのスタイルを見出した見せ方にビックリしたのだが、それはまだまだ進化の途中であるというのが、見るたびに内容が変わるフェスでのライブを見ているとよくわかる。果たして、このフェスで夜の時間帯に夜の本気ダンスタイムが訪れる日は来るのだろうか?(あるとしたらLAKEのトリだろう)
リハ.Crazy Dancer
1.Call out
2.WHERE?
3.Magical Feelin'
4.Japanese Style
5.fuckin' so tired
6.B!tch
7.By My Side
8.Take My Hand
Magical Feelin'
https://youtu.be/HkaCCZa_Ob8
12:15~ アルカラ [SOUND OF FOREST]
春のJAPAN JAMでもロック界の奇行師っぷりを遺憾なく見せつけた、アルカラ。夏はSOUND OF FORESTに出演。
「はじまりの歌」という、タイトル的にはぴったりであるが、フェスではほとんどやらない曲でスタートすると、「アブノーマルが足りない」「半径30cmの中を知らない」というキラーチューンを、サポートギターのfolca為川を加えた4人編成で繰り出していく。
もともとサウンドの作り方が似ているのか、それともアルカラに合わせているのかはわからないが、為川のギターはなんの違和感もなくアルカラのサウンドとして溶け込んでいる。それはキメ部分で高くジャンプしてみたりするアクションも含めて。
稲村は間奏などでは疋田のドラムセットの上に乗ってギターを弾いていたので、高い場所で弾いて目を引こうと思っているのかと思っていたら、
「ステージの前の方の床が熱すぎて、火傷しそうやから日陰になってるところに行って冷やしている」
とのこと。これは稲村が常に裸足でライブを行うからこそだが、かつても銀杏BOYZの峯田和伸が裸足でライブを行って火傷し、翌日は車椅子での移動を余儀なくされていただけに、これは本当に熱そうだし、気をつけてもらいたい。
熱中症対策に水を飲むことを呼びかけた「サースティサースティサースティガール」、メンバーの軽いセッション的な演奏を加えた「水曜日のマネキンは笑う」という流れへ。
すると稲村が、ロッキンオンジャパン編集長にして、自身の学校の大先輩でもある山崎洋一郎に
「今日のアルカラは何か起こしてくれそうだから最後までライブ見るわ」
と言われたことで、面白いMCではなくて真面目モードに。ある意味では大先輩からのプレッシャーとも言える。
そんな中で演奏された「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」は先輩に成長した自分の姿を見せるかのようでもあり、脱退した田原のことを思い出させる用でもあった。かつてそんな意図もなく作った曲が、10年以上経った今になると新たな意味を帯びてくる。だから決して色褪せることはない。
そしてラストは「さすらい」で下上と為川が大きなジャンプを見せたりと、演奏力とサウンドのかっこよさはもちろんのこと、アルカラは実にライブが絵になるバンドであることを示した。何か特別なことが起きたわけではないが、これからもこのバンドにはずっとこのフェスに出ていて欲しいと思うようなライブだった。
アルカラはネコフェスを自分たちの地元の神戸で主催しているし、MURO FESなど、自分たち主催ではなくても、背負っているフェスがいくつもあるし、そうでないフェスでも来てくれる人たちが少しでも楽しんでくれるように、そこまでやらなくてもいいんじゃない?って思う時もあるくらいに、いつも100%+αのライブを見せてきた。だがそれこそがこのバンドが様々なフェスに呼ばれる理由だし、もはや「ロックシーンの良心」と言っていいくらいにたくさんのバンドから慕われている理由でもある。
1.はじまりの歌
2.アブノーマルが足りない
3.半径30cmの中を知らない
4.サースティサースティサースティガール
5.水曜日のマネキンは笑う
6.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
7.さすらい
サースティサースティサースティガール
https://youtu.be/m2bzXSKous4
12:50~ きのこ帝国 [PARK STAGE]
去年まではSOUND OF FORESTに出演していた、きのこ帝国。今年はFORESTよりも広いPARKに出演である。
鮮やかな金髪に髪を染めている佐藤千亜妃の姿が目を惹く中、コン西村がイントロのドラムパッドを叩こうとするも音がちゃんと出ずにやり直すという出鼻をくじかれる感もありながら、疾走感のあるギターロック「35°C」からスタートすると、
「盛り上がっていきましょう!」
と佐藤は口にするが、そこから演奏されたのはそんなに盛り上がるようなタイプではなく、体を揺らしながら音と言葉に浸るような曲たち。
近年はそうした曲では非常にメロディがポップになっているが、だからこそあーちゃんの狂気の沙汰とでも言うかのようなギターのサウンドとのコントラストが凄まじい。ギターを弾かない場面では腕をぷらぷらさせたりしているが、その動きだけでギターの音が出ているんじゃないかと錯覚してしまうくらい。
終盤には新曲「カノン」も演奏され、この曲もそうした「盛り上がりはしないけれど実にポップなメロディの曲」かと思いきや、最後には観客全員でコーラスを歌うという合唱ナンバーに。この曲はこれからこうしたたくさんの人を前に演奏するフェスの場で大きな武器になる曲かもしれない。
「今年はこのステージに出れて、こうして見に来てもらえて嬉しいです。ロッキンがアウェーじゃないな、って思えました」
と佐藤が手応えを口にした後に演奏されたのは、現在のバンドの立ち位置を決定づけた名曲「東京」。
佐藤が言うように現在のロックシーンの主流とは全く異なる音楽性のバンドだが、それはこのバンドが周りに合わせたり流されたりするのではなく、自分たちの方向性を確立しているからとも言える。そしてこのメロディのポップさがあるかぎり、アウェーにはなりようがない。
1.35°C
2.クロノスタシス
3.パラノイドパレード
4.海と花束
5.疾走
6.カノン (新曲)
7.東京
クロノスタシス
https://youtu.be/cCx4I4Fk5FE
13:50~ a flood of circle [BUZZ STAGE]
2年連続出演となる、a flood of circle。昨年はHILLSIDE STAGEだったが、今年はBUZZ STAGEへ。
普段のワンマンなどでもクライマックスに演奏される「ベストライド」をリハでやってしまうという、本番前から気合いと熱量がみなぎっていることを感じさせると、本番では佐々木亮介が白の革ジャン、HISAYOはなんと和柄の浴衣を着て登場という夏仕様。
最新作の「Blood & Bones」でスタートすると、もう気合いが違う。明らかに違う。去年までとのその違いを生み出しているのは間違いなくテツだ。ギターを弾くだけでなく、もはや叫ぶようにしてコーラスも歌う。正式メンバーとなってから初めてのロッキン。いや、というか、フラッドが4人全員が正式メンバーとしてこのフェスに出るのはこの日が初めてなのだ。そりゃあ気合いが違うわけである。
「Dancing Zombiez」ではアウトロの長めのセッションこそなかったものの、亮介がテツの胸を小突いたりする様は、本当に4人になってこのフェスに来たんだ、という事実を噛みしめるには充分すぎるやり取り。
「泥水のメロディー」とアッパーな曲を続けまくると、「The Beautiful Monkeys」では最後のサビ前のブレイクでメンバー全員がマネキンのように静止。しばしそのままで歓声を浴びると、
「機械仕掛けのビートばっかり。うちの最強のドラマー!」
と紹介された渡邊一丘のカウントで演奏を再開するというアレンジでさらなる爆発力を見せる。
そして赤坂BLITZでのツアーファイナル時にアナウンスされた、UNISON SQUARE GARDENの田淵がプロデュースの新曲をこの日に初披露することが前日にバンドのツイッターで予告されていたが、その新曲は「NEW TRIBE」に疾走感をさらに増したような、完全にフラッドの新たなアンセムになり得る曲。その証拠に全員が初めて聴くのにもかかわらず、後ろの方までサビで腕が上がるくらいの即効性を持っていた。このフェスで初めて披露することを選んだのも納得だが、強いていうならば屋根のないステージで聴いた方がさらに映えそうな曲であった。
HISAYOが浴衣を脱いで通常の衣装になると、
「ROCK IN JAPANに来るといつも思う。「ROCKって何?」って。今から教えてやるよ!」
という、ひたすらにロックにこだわり続けてきた亮介が発した、今年トップクラスの名言からの大合唱とともに一気に人が前に押し寄せた「シーガル」。あらゆるジャンル、タイプのアーティストが出演するようになったこのフェス。J-POPやアイドルのような普段は同じ会場に集まることがないような人や、「J-POP」に括られるのも厭わないような若手バンドもいる。でもフラッドはそうじゃダメなんだ。「ロックンロール」という自らが掲げて生きてきた言葉を、どんな場面、どんな状況であっても貫く。そしてそれをど真ん中に持っていこうとしている。なかなか大きいステージに行くことができないが、今でも亮介は、フラッドはそれを全く諦めていない。
そしてラストはユニゾン田淵プロデュースの「ミッドナイト・クローラー」がすでにフラッドのフェスでの短いライブにおいても最後を担う曲に成長している、というリリースからそんなに時間が経っていない中でバンドがこの曲を磨き上げてきた地力の強さ、ロックンロールバンドのカッコよさ、いつか絶対にこのロックンロールを1番大きな場所で鳴らすという決意を感じさせて終了した。あまりに圧倒的過ぎた。ここにいた、フェスの中ではかなり少数派なフラッドのTシャツを着た人たちが信じてきたものはやはり間違っていなかった。
次にこのステージに出たDizzy Sunfistがテントからはみ出すくらいに観客がいたのを見ると、やはりフラッドのロックンロールは今の時代のど真ん中から少しズレているのかもしれない。でも、時代に合わせても意味がない。(Dizzyが合わせにいってるというわけでは100%ない。むしろメロコアに拘ってそこまでいってるのはすごい)
時代や流行に自分たちを合わせるんじゃなくて、時代を自分たちのロックンロールの方に引き寄せるのだ。それがロックンロールバンドの、フラッドの戦い方であり、生き方。それはものすごく不器用な生き方であるが、そういう生き方だからこそ、これまでの紆余曲折があっても全く立ち止まらずに突き進んでこれたのだ。
石井が在籍していた頃の2回の出演はともにWING TENT。HISAYO加入後に初めて出演した時はBUMP OF CHICKENの真裏のSOUND OF FORESTのトリという地獄みたいな時間。去年はHILLSIDE。そして今年のBUZZ。まだまだLAKEやPARKまでも遠い。でもこんな素晴らしいライブを見たら、そこはおろか、90分の持ち時間があるスロットすらも諦められるわけがない。
過去の出演の中でもベストをはるかに更新したことはもちろん、4日間の中でもダントツのベストアクト。それは決して自分がこのバンドのことを贔屓目に見ているからではないはず。また来年以降もこのフェスの「ROCK」の部分を体現するためにずっと出続けていて欲しい。
リハ.ファイト!
リハ.スカイウォーカー
リハ.ベストライド
1.Blood & Bones
2.Dancing Zombiez
3.泥水のメロディー
4.The Beautiful Monkeys
5.新曲
6.シーガル
7.ミッドナイト・クローラー
Blood & Bones
https://youtu.be/LYHQPmf2YHg
14:35~ the band apart [SOUND OF FOREST]
バンドが20周年を迎えた、the band apart。かつてトリを務めたこのSOUND OF FORESTのステージで、実に5年ぶりのひたちなか帰還である。
強い日差しの射し込むステージに4人が登場すると、木暮が軽快なリズムを刻み始め、そこに荒井と川崎のギター、原のベースが乗っかっていくとあの特徴的なリフが響く「higher」からスタート。荒井の温かさをたっぷりと含んだ歌声とともに演奏もさすがの安定感を感じさせる中、最後のサビ前のブレイク部分では観客による
「ワンツー!」
の掛け声がさらにこの会場を熱くしていく。
現状の最新オリジナルアルバム「Memories to Go」の中から、英語歌詞に回帰したいかにもバンアパ印の「Castaway」を演奏すると、
「ひたちなか行けるか!!…最近、デカい声を出すっていうことを覚えました(笑)ただ俺がデカい声を出すとプロレスみたいに見えてしまうっていう(笑)」
と荒井が挨拶するが、このフェスに出始めた頃は荒井はほとんど喋ることはなかった。年齢を重ね、近年はソロや弾き語りなど、自身がしゃべらざるを得ないような場所に身を置く活動をするようになったからこその変化を、15年近く前から出演したきたこのフェスのステージだからこそ感じる。
するとここでまっさらな新曲を披露。多様な音楽性を自身のバンドの中に取り入れてきたバンアパの中でも一つの大きな要素である、フュージョン感が強い。決してこれがバンドの最新モードのすべてというわけではないであろうけれど、もはやベテランの域に達していても、代表曲のみを連発するのではなく、しっかりまだまだ先に進んでいる姿を見せてくれるのは実に心強い。
「もう、普段から屋外で仕事をしている人たちは本当に気の毒な暑さが続きますね。昔、ゆりかもめの線路を作る仕事をしていたんだけど、その時にもう夏のクソ暑い中で外で働くのが本当に嫌で、「音楽なら女にモテそうなことをしておきながら涼しい室内でできるんじゃないか」って思ってたんだけど、こんな日差しにさらされながら音楽をやっています(笑)」
という原による相変わらずのMCも挟み、かつてこのフェスでも何度となく鳴らされてきた「coral reef」でバンドのグルーヴはさらに加速し、もはやバンアパの代表曲の一つである日本語歌詞曲「夜の向こうへ」と続くと、20周年という節目の年にこのフェスに出れたことへの感謝を告げ、最後に演奏されたのは「Eric.W」。観客が飛び跳ね、バンドは長い年月を経てもこうして見に来てくれる人たちへの感謝を鳴らすかのような清々しい笑顔だった。
10年前にはGRASS STAGEにも立ったことを考えれば、ある程度落ち着いてきたようにも見えるが、バンドの活動や方向性は全く変わらない。(強いて言うならばファンが聴きたいであろう曲をフェスでやるようにはなったけど)
20周年を迎えた今年は、かつてBEAT CRUSADERSのヒダカトオルが
「バンアパが出てきてから、インディーズはバンアパみたいなバンドばかりになった」
というくらいに後進へ与えた影響の大きいこのバンドの初のトリビュートアルバムが出て、主催フェスも開催される。
バンドはKESEN ROCK FESに最大限に協力しているとはいえ、「バンアパの主催フェス」がどういうものになるのかは全くわからないが(トリビュート参加アーティストが出演するのか?)、このフェスに初出演した2004年から見ているバンドの記念すべき日だけに、しっかり祝いに行きたい。
1.higher
2.Castaway
3.新曲
4.coral reef
5.夜の向こうへ
6.Eric.W
Castaway
https://youtu.be/hFg-OM5g5JM
15:30~ NICO Touches the Walls [GRASS STAGE]
2012年にGRASS STAGEに初めて立って以降はずっとGRASSに出続けている、NICO Touches the Walls。通常の形態とアコースティック編成を並行させたツアーを回りながらのこのフェスである。
鮮やかな金髪が変わらない光村がサングラスをかけて登場すると、最初に音を鳴らし始めたのはサポートメンバーにして様々な楽器を演奏するマルチプレイヤー浅野尚志。バイオリンソロと言ってもいいくらいにいきなりバイオリンを弾きまくり、客席からは「?」が浮かびまくる中、光村が浅野を讃えるように指差すと、そのバイオリンの音色がイントロに変化していく「THE BUNGY」からスタートするという、「普通に始めるわけないじゃないですか」と言わんばかりの先制攻撃。ワンマンではもはや聴くたびに曲のアレンジを変えているバンドであるが、フェスでもいきなり意表を突くようなアレンジを見せてきている。
もはやGRASSがおなじみともなると規模感も普段からワンマンに足を運んでいる人たちばかりではないので、「THE BUNGY」の手拍子が裏拍ではないのは仕方がないが、やはりちょっと違和感は感じてしまう。
そこからは無責任と言っていいくらいにはっちゃけたロックナンバー「mujina」、テーマは通じるものがあるが、フェスで演奏するとは思っていなかった、レイドバックしたような空気も感じさせる「SHOW」と、昨年リリースの「OYSTER」、今年リリースの「TWISTER」というバンドの最新モードと言える曲を連発。この辺りの曲をやるのはちょっと不安でもあったのだが、予想以上に腕が上がったりというリアクションがあったのを見ると、みんなしっかりこの2枚のEPを聴いているように思う。
光村がアコギに持ち替えて
「涼しい感じの曲を」
と言って演奏された「ストラト」ではそのサウンドのみならず古村、坂倉、対馬の3人の声が重なるコーラスも含めて言葉通りに爽やかで涼しい風を感じさせてくれる。
しかしそんな空気を「天地ガエシ」の爆走するような演奏で一変させると、
「このGRASS STAGEでこんなに曲間にセッション的な演奏するバンド他にいるか!?」
というくらいに対馬のドラムソロ含めてこのバンドなりのフェスの新しい戦い方を示してからの「VIBRIO VULNIFICUS」でさらなる爆発力を発揮。かつてはひたすら代表曲的なシングル曲を連発するようなこのフェスの戦い方をしたこともあったが、今はそれとは間逆。自分たちの今やりたいことをやって、それをたくさんの人に見てもらうというモード。だからこそこの日のライブの軸はこの「VIBRIO VULNIFICUS」をはじめとした「TWISTER」「OYSTER」の曲たちだった。
光村がギターを置いて動きまくりながらハンドマイクで歌う「Funny Side Up!」もかつてのNICOからは想像できなかった姿であるが、今ならそれができる。それはキーボードもできる浅野の存在と、こうした横ノリの曲を乗りこなせるようになったバンドの技術の進化あってこそ。
そうなるとついつい自己満足的なことしかやらないような内容になってしまいがちなのだけど、最後はワンマンでのアレンジとは真逆のストレートなアレンジによる「手をたたけ」でGRASS STAGEいっぱいに手拍子を起こすという、やりたいことと求められてることの絶妙なバランスを見せた。
正直言って、ファンだからこそ、NICOはワンマンのキャパ的にはGRASSはキツい。実際、他のステージにはもっと集客力のあるバンドも出ているし、「なんでNICOがGRASSなの?」って思っている人もたくさんいるだろう。
でも毎年このステージに立って、それなりに埋めてるのは、NICOがずっと続けてきたから。形が変わることも止まることもなくこのフェスに出続けてきた。もう同世代ではこのステージでそれができるバンドがほとんどいなくなってしまっただけに、それは年々すごいことだと感じるようになってきている。
1.THE BUNGY
2.mujina
3.SHOW
4.ストラト
5.天地ガエシ
6.VIBRIO VULNIFICUS
7.Funny Side Up!
8.手をたたけ
VIBRIO VULNIFICUS
https://youtu.be/0uqJ4IvpR0I
16:15~ Bentham [HILLSIDE STAGE]
初出演時の2年前こそWING TENTだったが、去年、今年と2年連続でHILLSIDE STAGEへの出演となった、Bentham。
NICOが終わってから向かうとすでにライブが始まっていたのだが、HILLSIDE STAGEはたくさんの人で埋まっており、もはやこのバンドの出るステージがここではないことを物語っている。
Benthamはデビュー時からKEYTALKに連なる踊れるポップなバンドというイメージが強かったが、もう今のライブを見ると全くそんなバンドではない。ひたすらにロックバンドとしての衝動を音に乗せて汗を飛び散らせるという、むしろまだこのバンドになる前からの知り合いだったというa flood of circleに近いものを感じるようになってきている。(この2組はツーマンライブもやっているし、互いの曲をカバーし合うくらいに親交が深い)
だからこそ30分という短い持ち時間なだけに、小関の熱い言葉や、須田によるおなじみの独特なコール&レスポンスも挟みながら、ひたすらに曲を連発していく。
そしてラストに演奏されたのはこのバンド最大のキラーチューン「パブリック」なのだが、観客の大合唱や、
「どうやって君のこと」
というサビのフレーズを小関が何度も繰り返して歌うアウトロなど、さらに曲をライブの中で進化させた、アンセム的なアレンジになっている。日々ライブハウスでライブを繰り返してきたバンドだからできる進化。
「来年は、せめてもうちょっと大きなステージでに、みんなと一緒に行きたい!」
と小関は悔しさを隠すことなく素直な心境を吐き出していたが、やはりもうこのステージに出るようなバンドではないし、そこまで行けるようなポテンシャルは充分持っているバンドだ。
1.FATEMOTION
2.クレイジーガール
3.KIDS
4.Chicago
5.激しい雨
6.パブリック
パブリック
https://youtu.be/Z7XgIM-dSk8
17:00~ Hump Back [WING TENT]
開演前からWING TENTは人が溢れかえっているという状況が注目度と期待の高さをうかがわせる、スリーピースガールズバンド、Hump Back。先月のJAPAN'S NEXTでも入場規制になっていたのを経て、このフェス初出演である。
「ROCKのど真ん中のROCK IN JAPAN FES.に、ロックバンドが来ました!よろしくお願いします!」
と林萌々子が叫んで「月まで」からスタートすると、客席で発生した手拍子を見て、
「手拍子大丈夫です、拳を突き上げて見せてくれ!」
と手拍子を制する。ワンマンでもこうして手拍子を制して物議を醸した(チャットモンチーの「こなそんフェス」ではさすがに言えなかったのか、手拍子が起こっていたけど)が、ある意味では観客の「楽しみ方の制限」につながりかねないにもかかわらずこうして手拍子を制することにこだわるというのは、林の中で確固たるロックバンド像というのがあって、自分たちのバンドがそうした存在になりたいという思いがあるからであろう。林はまだ20代前半という若さであるが、むしろオールドタイプなロックンローラーと言ってもいいかもしれない。この世代でこうしたタイプのバンドマンは実に希少である。
ぴかがぴょんぴょん飛び跳ねながらベースを弾く姿が実に楽しそうに見える中、林は
「私たちがみんなの青春になる!」
と熱い言葉を叫びながら、「拝啓、少年よ」という明確にそこを意識したキラーチューンを演奏していく。
その姿は、「こなそんフェス」で大号泣した姿とは全く違う、あの日を経たからこそ、憧れ続けてきたチャットモンチーからバトンを渡されたバンドだからこその自信と確信に満ちていた。
かつてチャットモンチーも出演したこのWING TENTで、同じように入場規制がかかるくらいの状況にしてみせた。これは本当にこれからもっとすごいことになるかもしれないし、それこそチャットモンチーみたいにWING TENTの翌年に一気にLAKE STAGEに立つ、ということもあるかもしれないが、それは来年までにどれだけさらなるキラーチューンを生み出せるかにかかっていると思う。
1.月まで
2.高速道路にて
3.嫌になる
4.拝啓、少年よ
5.短編小説
6.星丘公園
拝啓、少年よ
https://youtu.be/d6i4AtCxrDo
17:30~ 9mm Parabellum Bullet [LAKE STAGE]
2年前はサポートギタリストであるHEREの武田を加えて、去年の久しぶりのLAKE STAGEではツアー同様のBABELスタイルで、というように近年は出るたびに形を変えてきた、9mm Parabellum Bullet。今年は去年と同じLAKE STAGEではあるのだが、また去年までとは形が違う。ステージには久しぶりにこのフェスのステージに立つ滝の姿が。そしてその横には武田もいるという5人編成である。
早くも滝は被っているキャップが落ちるくらいにギターをぶん回しながら音を鳴らし始めると、1曲目は「太陽が欲しいだけ」でスタートするといういきなりのトップギア。この時間帯から雲が増えて太陽は見えなくなっていたが、雨予報だったこの日が結果的には暑いくらいの1日になったのは、これまでにも様々な野外でのライブでこの曲を演奏した時に太陽が姿を見せたこの曲と、9mmの存在によるものもあったのかもしれない。
卓郎がいつものように歌詞を、今この場所である「ROCK IN JAPAN」に変えて歌う「Black Market Blues」から最新曲「キャリーオン」と新旧の爆裂サウンドを轟かせると、
「俺たちにも爽やかな夏の曲があるので、その曲を」
と卓郎が言ったので、かつて2008年に初めてこのステージに出演した時に、リリース前の「VAMPIRE」の告知をして演奏された「The Revenge of Surf Queen」をやるものかと思っていたのだが、実際に演奏されたのは「スタンドバイミー」。「夏の曲だっけ?」という感じがしなくもないが、
「八月の空の下」
というフレーズがあるように、卓郎は頭の中でこうした景色をイメージしながら歌詞を書いていたのかもしれない。
2年前の出演時あたりから、滝が不在時にはなかなかライブでやる曲が変わらない(それは仕方がないことではあるが、それ以前の9mmがライブごとにガラッとセトリが変わるバンドだっただけに物足りなさがあったのは事実)という不完全燃焼感があったのだが、滝が復帰した今はそうして「スタンドバイミー」を演奏したり、最近のライブではそこまで毎回演奏される曲ではなかった「Answer and Answer」や「生命のワルツ」を演奏したりと、かつての9mmのフェスでの戦い方に戻ってきている。だからこそ、これからも毎回フェスなどでも見逃せないバンドなのである。
「新しい光」で和彦がベースをぐるぐるぶん回した挙句にベースを置いてデスボイスを叫びまくるという、滝以上のやりたい放題の暴れっぷりを見せると、最後に演奏されたのは実に予想外な「The World」。これまでは「Punishment」なり「talking machine」なりと割と最後に演奏される曲というのがあったが、この曲が演奏されると、なぜ最後にこの曲?と思ってしまう。もちろん聴けたのは嬉しいんだが。
近年はワンマンもZeppが一応売り切れるかどうか、というくらいであるとはいえ、2年前までGRASSに出ていたことを考えると早い時間から満員になってもおかしくないのだが、始まったばかりの時間はまだかなりスペースがあった。(最終的にはほぼ満員だったが)
GRASSであればもう3~4曲は演奏できるし、実際にかつては余裕で10曲以上やっていただけに、いつかはまたそのくらいの曲数を聴きたいというのもあるが、それはなかなか厳しくなってきている。GRASS STAGEで「グラスホッパー」なり「Termination」をまた聴きたいのだが。
1.太陽が欲しいだけ
2.Black Market Blues
3.キャリーオン
4.スタンドバイミー
5.Answer and Answer
6.生命のワルツ
7.新しい光
8.The World
キャリーオン
https://youtu.be/LsGOX0wxRD8
18:35~ Mrs. GREEN APPLE [LAKE STAGE]
昨年に続いてのLAKEで、今年はトリを任された、Mrs. GREEN APPLE。若さや音楽性からこれまでは暑い時間帯での出演だったが、果たして夜のLAKEでどんな景色を見せてくれるのか。
勢いよくメンバー5人がステージに登場すると、いきなりの「サママ・フェスティバル!」で完全に夏フェスモード。夜だけにそうしたムーディーな曲が増えてもおかしくないかもしれない、というような予想を心地よく裏切ってくれる。ちなみにベースの高野は独特なフォルムの浴衣を着ている。
その高野のベースソロもある「VIP」から「Speaking」と、今年最新アルバム「ENSEMBLE」をリリースしたばかりにもかかわらず、ここまではベスト的な選曲に、MAN WITH A MISSIONの裏にもかかわらず入場規制レベルの超満員の観客の盛り上がりはさらに増していく。
そんな中で演奏された壮大なバラード「鯨の唄」は、このフェスに初出演した10代の頃からその歌唱力を絶賛されていた大森元貴の素晴らしい歌の力をじっくり噛みしめることができる。これは昼よりも夜に合う選曲だったかもしれない。
普段は緊張や感慨などをどんな場所であっても感じさせない大森がこの景色に感極まっていることを口にしてからの後半は「うブ」から高野もシンセに切り替わって一気に狂騒的なEDMサウンドを取り入れた展開に。
続く「WanteD! WanteD!」はドラマ主題歌としてお茶の間にも響いた曲であるが、サビでの大合唱の凄まじい声の大きさを聴いて、この曲が自分の想像以上に広いところにまで届いていたんだな、と実感する。
トリとはいえ持ち時間は45分しかないので、あっという間のラストへ。
「またロッキンが素晴らしい夏の思い出になっちゃうのが悔しい!」
と言って演奏されたのは最新曲「青と夏」。
音楽リスナーにはそれぞれの世代に自分たちの夏のバンドというのがいて、我々がかつてBase Ball Bearの曲を20歳くらいの時に聴いて感じていたような、「夏は我々のものだ」という感覚を今の若い人が最も感じるのはこのMrs. GREEN APPLEなのかもしれない。というか、自分が今メンバーと同世代なら間違いなくそう思うはず。
「映画じゃない僕らの夏だ」
ってこの曲でミセスは歌っている。そんなバンドと一緒にこの景色を見れる、若い人たちがちょっとうらやましく思えた。
アンコールでメンバーが再び登場すると、観客が掲げたスマホライトの光を見て
「すごいキレイじゃん!ちょっと撮らせて!」
とスマホを客席に向けて動画を撮る大森。
「4年連続でロッキンに出させてもらってるんですけど、初めて出た3年前のことを思い出して。WING TENTに出たんですけど、まだ僕らは10代でした。それがこんな素晴らしい景色が見れるようになるなんて」
と大森が感慨を口にしてから演奏されたのは、3年前にも最後に演奏された「StaRt」。あの時よりもさらに広いステージで伸び伸びと演奏されると、大森は
「Mrs. GREEN APPLEでした!以降、お見知り置きを!」
と言ったが、それも3年前に最後に大森が言った言葉と全く同じものだった。でもその言葉の持つ意味は全く違う。まだ新人だった3年前はその言葉通りのものだったが、今は次のステージを見据えた上でその言葉を口にしている。そしてそれは間違いなく来年現実になる。というか、こんな景色を見せてくれたら、何かが変わるって思わずにはいられない。
ELLEGARDEN、RADWIMPS、サカナクション、マキシマム ザ ホルモン、SEKAI NO OWARI、the telephones、THE BAWDIES…これらのバンドに共通するのは、LAKE STAGEのトリを務めてかたGRASS STAGEに進出したということ。今回のMrs. GREEN APPLEのライブは、かつてそれらのバンドがLAKEのトリで見せたライブと同じものを感じさせた。
つまり、ミセスは次は間違いなくGRASSに立つだろう。でも彼らとは違う、変わり続けても変わらないという、全く新しい価値観を持ったバンドとして。
リハ.REVERSE
1.サママ・フェスティバル!
2.VIP
3.Speaking
4.鯨の唄
5.うブ
6.WanteD! WanteD!
7.青と夏
encore
8.StaRt
青と夏
https://youtu.be/m34DPnRUfMU
前週に触れた、あまりの暑さからくる飲み物の問題も今週は売り場の人員と飲料そのものの量を増やすことでしっかり解決していた。あまりにあっさりやっているが、それはそんなに簡単にできることじゃない。改めてロッキンオンの凄さを感じたし、そのおかげで予想よりもはるかに暑くなっても快適に過ごせた。
この日のベストアクトはもうダントツでa flood of circle。次点でMrs. GREEN APPLE。
Next→ 8/12 ROCK IN JAPAN FES.2018 day4 @国営ひたち海浜公園

