渋谷AX最後の日 -MUSIC MONSTERS SPECIAL 2014- ~SAYONARA-AX-~@渋谷AX 5/31
- 2014/06/01
- 00:50
昨年末、突如として「渋谷AXが5月をもって営業を終了する」という、関東圏のライブ好きには衝撃的なニュースが流れた。
自分もこれまでに何度となくここでライブを見てきた(この日で通算36回目。最多出演を誇るLUNA SEAのJさんの最多出演記録を1回上回ってしまった)だけに、本当にそのニュースを見た時は残念だった。
そんな渋谷AXの最後の日に出演するのは、
the pillows
9mm Parabellum Bullet
WHITE ASH
の3組。
最後ということで感慨に浸りながら会場の中に入ると、当然チケットはソールドアウトの中、18時過ぎにステージにはJ-WAVE TOKYO REAL-EYESでおなじみの藤田琢己が登場。自身も非常に思い入れがあるこの場所について話し、「ここに今日初めて来た人ー!」と聞くと、予想外に多くの手が挙がっていた。
・WHITE ASH
この日のトップバッターはWHITE ASH。最新アルバム「Chao,Fake Kings」リリースツアーで3月にここでワンマンを行っている。
the pillowsの「WHITE ASH」のSEでメンバーが1人ずつ腕を高く挙げてステージに登場し、「Crowds」でスタート。続く「Number Ninety Nine」では曲に合わせて点滅する照明が本当にカッコいい。思えばこのバンドを見るのは野外フェスでばかりだが、こういう大きめのライブハウスも本当によく似合う。
現状リリースされている曲でベストを作るならこんな感じ、なセトリで攻めると、
「ここでこけら落とし、つまり最新にライブやったのはDragon Ashで、最後に僕らWHITE ASHがやるっていう。今日Dragon Ashが武道館だから、ASHつながりで僕らが出ることになったのかなって(笑)
ここには出演したことは3,4回くらいしかないんですけど、何回もライブ見に来て…the pillowsのライブも見に来たんで…今日出演する9mmと僕らはthe pillowsのトリビュートアルバムに参加してるという共通点があるんで、その曲をやります」
とのび太がMCし、バンドのSEとしても使われている「WHITE ASH」を披露。ここでのワンマンでも演奏したが、本人達の前でやるのはかなり緊張したらしい。
そしてラストは「Casabranka」からの「Stranger」というソリッドな流れ。本人が言うように出演回数自体は多くなかったが、きっとなくならなければ、もっと数えきれないくらいにこのステージに立つバンドだったんだろうなぁと思う。
1.Crowds
2.Number Ninety Nine
3.Paranoia
4.Velocity
5.Jails
6.WHITE ASH
7.Casabranka
8.Stranger
・9mm Parabellum Bullet
何度となくここで見てきた9mmも、ついにここでは見納め。メンバーが登場すると、「Answer And Answer」でスタートし、「The Revolutionary」「Vampiregirl」と、何度もここで聴いた曲が続く。メンバーもやはり気合いがめちゃくちゃ入ってるのが本当によくわかる。
「今日で渋谷AXは最後だから、もう出禁になるくらいのライブをやろうかなって(笑)
そしてこのあとのthe pillowsのライブが楽しみすぎるので、the pillowsの曲を先にやってしまおうと思います」
と、「インスタント・ミュージック」のカバーを披露。
「最初にここでライブやった時のこと、まだしっかり覚えてるよ。GGっていうイベントの、オープニングのオープニングで、ストレイテナーかACIDMANの機材がセッティングしてある前に俺らの機材を置いて、客が入ってくる時間にやったんだ」
と、初めてAXに立った時のことを感慨深げに話す。あの時、ACIDMANの大木は、
「オープニングのバンド、カッコよかったね」
って客席に向かって言った。実際にそのあとから9mmは飛躍的に人気を獲得し、それからすぐ、両者はレーベルメイトになった。
「Discommunication」では卓郎が、
「私はAXの探し物」
と歌詞を変えて歌い、「新しい光」では大合唱を巻き起こした。そしてラストは「(teenage)disaster」。この曲、最初に出た時にやっていたはず。卓郎が何度も
「サンキューAX!」
と叫びながら4人はステージを去った。何回もここでこのバンドを見れて本当に楽しかったし、幸せだった。
1.Answer And Answer
2.The Revolutionary
3.Vampiregirl
4.インスタント・ミュージック
5.黒い森の旅人
6.Black Market Blues
7.Discommunication
8.新しい光
9.(teenage)disaster
・the pillows
この14年間の渋谷AXの歴史の最後を飾るのはthe pillows。山中さわおの、
「久しぶり!」
という一言から、「I think I can」でスタート。結成25年とは思えないほどに、メンバーの演奏は瑞々しく、どの楽曲も2014年リリースの曲と言われても全く違和感がないくらいに色あせない。「Blues Drive Monster」はもはやa flood of circleがトリビュートでカバーした曲、という認識になってしまっているが(笑)
「最後AXという寂しさよりも、共演者にチヤホヤされてる嬉しさが勝ってしまっている(笑)」
というさわおのおどけたMCもありつつ、名曲を次々と連発していく。「Funny Bunny」の最初のサビではさわおが観客にボーカルを預け、大合唱。さわおも最後のフレーズを、
「僕らならそれができる」
に変えて歌った。鈴木、シンイチロウ、真鍋がそれぞれAXについての思いを一言ずつ語ると、
「AXに感謝の気持ちを込めて、連れてってやるよ!この世の果てまで!」
と、さわおが「この世の果てまで」に繋げ、
「Can you feel!?」
と観客に問いかけてからの「ハイブリッドレインボウ」、そして「No Substance」では金テープが発射され、祝祭モードに包まれる中、本編は終了。
アンコールで最初に演奏された「Swanky Street」の、
「壊れたっていいんだ 僕らが全部覚えてる
壊れたっていいんだ」
という歌詞は、まさに今この瞬間を言い当てているようで、感傷をこらえずにはいられなかった。しかし、ラストは「Ready Steady Go!」でその感傷を爽快に吹っ飛ばし、この上ない形でAXのラストアクトを全うしてみせた。
1.I think I can
2.Blues Drive Monster
3.CARNIVAL
4.サードアイ
5.LAST DINOSAUR
6.ABOUT A ROCKNROLL BAND
7.ONE LIFE
8.Funny Bunny
9.この世の果てまで
10.ハイブリッドレインボウ
11.No Substance
encore
12.Swanky Street
13.Ready Steady Go!
終演後、藤田琢己が再び登場すると、出演者全員を呼び込み、さわおに、
「呼ぶのはえーよ!余韻に浸る時間もないのかよ!(笑)」
と突っ込まれながら、このAXを14年間支え続けたスタッフ代表3名を迎える。そして各バンドのボーカルが一言ずつ感謝の気持ちを告げると、スタッフも最後に挨拶。女性スタッフの方の、
「人が全くいない、ガランとした客席をずっと見てきたので、みなさんがいなければただの広い小屋でした。みなさんが来てくれたからライブハウスになれたんです。AXをライブハウスにしてくれてありがとうございました」
という挨拶は本当に泣けた。確かにその通りで、出演者と、自分と同じ音楽を愛する人達がたくさん集まる場所だったからこそ、ここが大切な場所になった。間違いなく、ライブハウスは人が作って育ててきた場所なのだ。
そしてスタッフへの花束贈呈が終わると、
「14年間ってすごいですよね。小学生だった人もいまでは大人になってるし、結婚して子供がいる人もいるかもしれない。そうやって人が変わっていく中で、ずっと変わらずに音楽を受け止めてくれたこの場所に本当に感謝します!
最後は、14年前にここで最初にライブをしたアーティストの曲でお別れしましょう。本当にありがとうございました!渋谷AX!」
と藤田琢己が彼なりにAXに感謝を告げると、会場にはDragon Ashの「陽はまたのぼりくりかえす」が流れ始めた。
手拍子をしながら、なかなかみんな帰ろうとしなかった。最後を惜しむようにこの場所に残る人、写真を撮る人…曲が終わると、まるで最後の曲を鳴らし終えたAXに向けられるかのような拍手が起こり、スタッフの清掃作業に入るというアナウンスによって、全員名残惜しそうに客席を後にしていった。
本当にたくさんのアーティストのライブをこの場所で見てきたし、そこでたくさんのアーティストや、音楽が好きな人と出会えた。ここでの個人的なエピソードも枚挙にいとまがない。本当に大好きな場所だった。
最後に、今までありがとう渋谷AX!赤坂BLITZみたいに復活する時がきたら、その時にまた遊びにきます!



自分もこれまでに何度となくここでライブを見てきた(この日で通算36回目。最多出演を誇るLUNA SEAのJさんの最多出演記録を1回上回ってしまった)だけに、本当にそのニュースを見た時は残念だった。
そんな渋谷AXの最後の日に出演するのは、
the pillows
9mm Parabellum Bullet
WHITE ASH
の3組。
最後ということで感慨に浸りながら会場の中に入ると、当然チケットはソールドアウトの中、18時過ぎにステージにはJ-WAVE TOKYO REAL-EYESでおなじみの藤田琢己が登場。自身も非常に思い入れがあるこの場所について話し、「ここに今日初めて来た人ー!」と聞くと、予想外に多くの手が挙がっていた。
・WHITE ASH
この日のトップバッターはWHITE ASH。最新アルバム「Chao,Fake Kings」リリースツアーで3月にここでワンマンを行っている。
the pillowsの「WHITE ASH」のSEでメンバーが1人ずつ腕を高く挙げてステージに登場し、「Crowds」でスタート。続く「Number Ninety Nine」では曲に合わせて点滅する照明が本当にカッコいい。思えばこのバンドを見るのは野外フェスでばかりだが、こういう大きめのライブハウスも本当によく似合う。
現状リリースされている曲でベストを作るならこんな感じ、なセトリで攻めると、
「ここでこけら落とし、つまり最新にライブやったのはDragon Ashで、最後に僕らWHITE ASHがやるっていう。今日Dragon Ashが武道館だから、ASHつながりで僕らが出ることになったのかなって(笑)
ここには出演したことは3,4回くらいしかないんですけど、何回もライブ見に来て…the pillowsのライブも見に来たんで…今日出演する9mmと僕らはthe pillowsのトリビュートアルバムに参加してるという共通点があるんで、その曲をやります」
とのび太がMCし、バンドのSEとしても使われている「WHITE ASH」を披露。ここでのワンマンでも演奏したが、本人達の前でやるのはかなり緊張したらしい。
そしてラストは「Casabranka」からの「Stranger」というソリッドな流れ。本人が言うように出演回数自体は多くなかったが、きっとなくならなければ、もっと数えきれないくらいにこのステージに立つバンドだったんだろうなぁと思う。
1.Crowds
2.Number Ninety Nine
3.Paranoia
4.Velocity
5.Jails
6.WHITE ASH
7.Casabranka
8.Stranger
・9mm Parabellum Bullet
何度となくここで見てきた9mmも、ついにここでは見納め。メンバーが登場すると、「Answer And Answer」でスタートし、「The Revolutionary」「Vampiregirl」と、何度もここで聴いた曲が続く。メンバーもやはり気合いがめちゃくちゃ入ってるのが本当によくわかる。
「今日で渋谷AXは最後だから、もう出禁になるくらいのライブをやろうかなって(笑)
そしてこのあとのthe pillowsのライブが楽しみすぎるので、the pillowsの曲を先にやってしまおうと思います」
と、「インスタント・ミュージック」のカバーを披露。
「最初にここでライブやった時のこと、まだしっかり覚えてるよ。GGっていうイベントの、オープニングのオープニングで、ストレイテナーかACIDMANの機材がセッティングしてある前に俺らの機材を置いて、客が入ってくる時間にやったんだ」
と、初めてAXに立った時のことを感慨深げに話す。あの時、ACIDMANの大木は、
「オープニングのバンド、カッコよかったね」
って客席に向かって言った。実際にそのあとから9mmは飛躍的に人気を獲得し、それからすぐ、両者はレーベルメイトになった。
「Discommunication」では卓郎が、
「私はAXの探し物」
と歌詞を変えて歌い、「新しい光」では大合唱を巻き起こした。そしてラストは「(teenage)disaster」。この曲、最初に出た時にやっていたはず。卓郎が何度も
「サンキューAX!」
と叫びながら4人はステージを去った。何回もここでこのバンドを見れて本当に楽しかったし、幸せだった。
1.Answer And Answer
2.The Revolutionary
3.Vampiregirl
4.インスタント・ミュージック
5.黒い森の旅人
6.Black Market Blues
7.Discommunication
8.新しい光
9.(teenage)disaster
・the pillows
この14年間の渋谷AXの歴史の最後を飾るのはthe pillows。山中さわおの、
「久しぶり!」
という一言から、「I think I can」でスタート。結成25年とは思えないほどに、メンバーの演奏は瑞々しく、どの楽曲も2014年リリースの曲と言われても全く違和感がないくらいに色あせない。「Blues Drive Monster」はもはやa flood of circleがトリビュートでカバーした曲、という認識になってしまっているが(笑)
「最後AXという寂しさよりも、共演者にチヤホヤされてる嬉しさが勝ってしまっている(笑)」
というさわおのおどけたMCもありつつ、名曲を次々と連発していく。「Funny Bunny」の最初のサビではさわおが観客にボーカルを預け、大合唱。さわおも最後のフレーズを、
「僕らならそれができる」
に変えて歌った。鈴木、シンイチロウ、真鍋がそれぞれAXについての思いを一言ずつ語ると、
「AXに感謝の気持ちを込めて、連れてってやるよ!この世の果てまで!」
と、さわおが「この世の果てまで」に繋げ、
「Can you feel!?」
と観客に問いかけてからの「ハイブリッドレインボウ」、そして「No Substance」では金テープが発射され、祝祭モードに包まれる中、本編は終了。
アンコールで最初に演奏された「Swanky Street」の、
「壊れたっていいんだ 僕らが全部覚えてる
壊れたっていいんだ」
という歌詞は、まさに今この瞬間を言い当てているようで、感傷をこらえずにはいられなかった。しかし、ラストは「Ready Steady Go!」でその感傷を爽快に吹っ飛ばし、この上ない形でAXのラストアクトを全うしてみせた。
1.I think I can
2.Blues Drive Monster
3.CARNIVAL
4.サードアイ
5.LAST DINOSAUR
6.ABOUT A ROCKNROLL BAND
7.ONE LIFE
8.Funny Bunny
9.この世の果てまで
10.ハイブリッドレインボウ
11.No Substance
encore
12.Swanky Street
13.Ready Steady Go!
終演後、藤田琢己が再び登場すると、出演者全員を呼び込み、さわおに、
「呼ぶのはえーよ!余韻に浸る時間もないのかよ!(笑)」
と突っ込まれながら、このAXを14年間支え続けたスタッフ代表3名を迎える。そして各バンドのボーカルが一言ずつ感謝の気持ちを告げると、スタッフも最後に挨拶。女性スタッフの方の、
「人が全くいない、ガランとした客席をずっと見てきたので、みなさんがいなければただの広い小屋でした。みなさんが来てくれたからライブハウスになれたんです。AXをライブハウスにしてくれてありがとうございました」
という挨拶は本当に泣けた。確かにその通りで、出演者と、自分と同じ音楽を愛する人達がたくさん集まる場所だったからこそ、ここが大切な場所になった。間違いなく、ライブハウスは人が作って育ててきた場所なのだ。
そしてスタッフへの花束贈呈が終わると、
「14年間ってすごいですよね。小学生だった人もいまでは大人になってるし、結婚して子供がいる人もいるかもしれない。そうやって人が変わっていく中で、ずっと変わらずに音楽を受け止めてくれたこの場所に本当に感謝します!
最後は、14年前にここで最初にライブをしたアーティストの曲でお別れしましょう。本当にありがとうございました!渋谷AX!」
と藤田琢己が彼なりにAXに感謝を告げると、会場にはDragon Ashの「陽はまたのぼりくりかえす」が流れ始めた。
手拍子をしながら、なかなかみんな帰ろうとしなかった。最後を惜しむようにこの場所に残る人、写真を撮る人…曲が終わると、まるで最後の曲を鳴らし終えたAXに向けられるかのような拍手が起こり、スタッフの清掃作業に入るというアナウンスによって、全員名残惜しそうに客席を後にしていった。
本当にたくさんのアーティストのライブをこの場所で見てきたし、そこでたくさんのアーティストや、音楽が好きな人と出会えた。ここでの個人的なエピソードも枚挙にいとまがない。本当に大好きな場所だった。
最後に、今までありがとう渋谷AX!赤坂BLITZみたいに復活する時がきたら、その時にまた遊びにきます!



