Yap!!! 1st Tour 「!!! We Dance, We Rock !!!」 @新代田FEVER 11/28
- 2017/11/28
- 22:56
the telephonesの活動休止後はlovefilmやDJとして活動している、石毛輝が新バンドYap!!!を始動。
すでに7月からライブを行い、10月にはミニアルバムをリリースと、石毛の創作意欲と活動のペースは衰えるどころか、さらに加速している中、ミニアルバムのリリースツアーであり、バンドとして初のツアーのファイナルとなるが、lovefilmとして最初にライブを行った場所でもある、この日の新代田FEVER。
ゲストにはthe telephones時代からの盟友バンドである、avengers in sci-fiが出演。
・avengers in sci-fi
ゲストは15周年を迎え、過去曲限定ライブなども行っている、avengers in sci-fi。
相変わらず、というか見るたびに機材の数が増えているような気がする中、もはやこの人数でも狭いんじゃないか、という中に3人が登場すると、稲見がシンセベースを鳴らし、木幡が早くもダンスを踊りまくる、情報化社会への警鐘を鳴らしているかのような歌詞の「No Pain , No Youth」からスタート。この曲では稲見も木幡もシンセをメインに演奏している。
かつてはthe telephones同様に、当時の海外に多かったディスコパンクと呼ばれた高速ダンスロックで人気を博していたが、近年は敢えてそこから距離を置くようにBPMを落とし、グランジ的なギターノイズを響かせる曲が増えてきている。
そんな中でライブ会場と通販限定で発売されている新曲「I Was Born To Dance With You」と「Indigo」はさらにその音楽性の先を行くような曲で、特に「Indigo」は恋愛の終わりを想起させるという、なかなかこれまでのバンドのイメージになかったような曲で、バンドとしてのテーマの広がりを感じさせる。
「石毛とは10年以上の…12年?そこにカンペみたいな人がいますね(笑)(袖にずっと石毛がいて、MCにすぐさま反応していた)」
と石毛輝と長い付き合いであることを改めて伝えると、その石毛がどうしても聴きたいと言っていたという初期曲「speed of love」を演奏。テンポ自体は近年の曲とそこまで変わらないが、このシンプルなダンスビートは今だったら絶対作ろうとしない曲であろう。
「今の曲は俺が石毛と付き合ってた頃の曲ですね(笑)
当時、the telephonesのサンプルCDを石毛がくれたんだけど、公共の電波を使って、俺がそのCDを全く聴いてないみたいなことを石毛が言ってて。だから聴いてないどころか、貰った瞬間にCD叩き割ったっていうことにしといて(笑)」
と仲が良いからこその微笑ましいエピソードを語ると、木幡のギターが一気に歪みを増し、「Dune」から長谷川のドラムも一打一打の力強さがさらに増していき、稲見が飛び跳ねながらベースを弾く「Citizen Song」で終了。
今や決して踊れるようなバンドではないかもしれないが、もはやシーンの動向なんかに目もくれず、ひたすらに自分たちのやりたいことをやりながらバンドを続けているという様は本当に心強く見ている者の眼に映る。
1.No Pain, No Youth
2.Tokyo Techtonics
3.I Was Born To Dance With You
4.Indigo
5.speed of love
6.Dune
7.Citizen Song
I Was Born To Dance With You
https://youtu.be/E3ZFcrSOHSY
・Yap!!!
そしていよいよYap!!!が初のツアーファイナルのステージに立つ。
汐碇真也(ベース)と柿内宏介(ドラム)が向かい合うようにステージ左右におり、真ん中に石毛輝が立つという独特のセッティングは7月に下北沢で初めて見た時から変わりない。
名刺変わりというかのように、石毛のハイトーンボイスによるボーカルとダンサブルなサウンド、それはあのthe telephonesの石毛輝が戻ってきたと一聴すると誰もが思うであろう「Dancing in Midnight」でスタートすると、会場は早くも踊りまくり、飛び跳ねまくり。やはり石毛の作るダンスミュージックにはこうして踊らずにはいられなくなる力がある。
さらに続いたのは早くも新曲。最小限編成のスリーピースなので、当然シンセなどの電子音は同期にならざるを得ないのだが、その音が決して3人の楽器の音よりも出しゃばることはなく、だがその音の存在によって非常に踊れる曲になっている。というか会場の中で1番踊っているのは、その音を作った石毛輝だ。
全て英語の歌詞ではあるのだが、初めて聴いた身でも合唱できるフレーズがあったり手拍子ができるというあたりは石毛特有の楽曲の人懐っこさを感じさせる。特に2曲目の新曲はギター、ベース、シンセがユニゾンするイントロが実に面白いフックになっているが、ダンスロックというよりはもはやディスコパンクと言ってもいいくらいの激しいサウンドになっている。
出演してくれたavengers in sci-fiへの感謝とともに、2005年頃は木幡と週に一度くらいは必ず遊んでおり、ただお互いに金がなかったので、1と9がつく日は会計が安くなる居酒屋「一休」によく言っては悪口を言ったり、真面目な音楽の話をしていたという、付き合いが長いからこそのエピソードを今度は石毛側から語る。
「地元の埼玉の曲を」
という「Street」はその言葉通りに「my hometown」というフレーズが出てくる曲だが、同じ「ダンス」というテーマは変わらないけれど、序盤の曲の激しさとはまた違う、自由に体を動かせるという意味で踊れるポップな曲。石毛のボーカルが強く聴こえるのはやはりダンスよりもメロディの要素を強く打ち出したlovefilmで培った経験があるからだろうか。
「ただただ踊ろうぜ!」
という言葉通りの新曲「Just Dance」はこの日披露された新曲の中で唯一タイトルが明かされた曲であるが、これもどちらかというと「Street」と同じタイプのポップで踊れる曲。この辺りから薄々みんな気付いていたが(石毛も後で口にしていた)、この日は結果的に全演奏曲の半分が新曲という内容になり、しかもそれが試運転的なものではなく、すでに何度も演奏されまくってきたかのような完成度の高さで、思わず「なんでフルアルバムにしなかったんだろうか?」と思ってしまうくらいのレベル。
再び新曲ゾーンに突入すると、今度はややダークさも帯びたサウンドの中、石毛はギターを置いてハンドマイク状態でステージ左右まで動き、さらにはスピーカーにしがみついて客席後方まで見渡すようにして踊る。
この辺りの曲は手拍子を石毛が先導するポイントが多かったのだが、やや複雑なビートを柿内が叩き切ると、向かい側にいる汐碇が柿内に向かって「よくやった!」とばかりに親指を立てて笑顔を見せるという、決して石毛のソロプロジェクトではなくて、この3人のバンドで生まれている音楽であるということがこうしてライブを見るとよくわかる。
その柿内はどうやらバンドにおいてはいじられキャラらしく、石毛が散々いじりまくってから、
「大阪で涼平のいるフレンズと対バンした時も言ったんだけど…。the telephonesをやれ!っていう意見はすごい光栄に思ってるし、嬉しくも思ってる。でも…Yap!!!の音楽もいいでしょ?(笑いながら)
俺の悪口を言うのはいいけど、telephonesの悪口を言うのは許さないからな!あれ?逆かな?(笑)」
とこのバンドで音楽をやる理由、telephonesをやらない理由を自分の口でしっかり話す。
言ったように涼平とはフレンズで対バンしているし、ノブとはlovefilmやDJを一緒にやり、誠治とは一緒に他のバンドのライブを見に行っている姿を見たりしている。つまり、telephonesは仲違いをして活動休止したわけではない。それぞれがミュージシャンとしてやりたいことがあって、今こうして別々のバンドで活動している。
それはtelephonesのライブが見れるんなら見たいし、周りにも「telephonesならライブ見るんだけどな~」と言ってる人もいる。でもこうして実際にライブを見ると、それぞれのメンバーが本当に楽しそうに音楽をやっている。その姿を見たり、演奏する音楽を聴くことで、我々も楽しくなる。その事実に勝るものは何もないんじゃないかと思う。
そしてアルバムの中で最もハードな音像の「Too Young for Love」から、本編ラストはアルバムのタイトル的な曲であり、石毛の素直な心境を綴ったと思われる「If I'm a Hero」。
それぞれタイプが違う曲ではあるが、一貫していたのは「CDで聴くよりもライブで聴く方がはるかに良いし、楽しい」ということ。それは石毛がtelephones時代からずっと、「ライブハウスから出てきたバンド」であることに誇りを持っているし、ずっとそれを大事にしているから、バンドが変わっても変わらない部分なんだと思う。
しかしまだアルバムに収録されているのにやっていない曲があるということで、再びメンバーが登場して演奏したのは「Before You Leave」。アルバムの中で最も踊れない、ある意味では異質な曲である。しかし実にシンプルなサウンドの中で、想いをしっかりと込めて歌う石毛の姿からは、telephonesを始め、lovefilmやソロを経てきた経験があるからこそ歌える曲なんじゃないかと思うし、それが名曲を作る力になっているんじゃないかと思うくらいに、石毛の元来のメロディメーカーとしての資質を実感させてくれる曲。正直、こうしてライブで聴くと、今までの石毛輝の音楽やライブの数え切れないくらいの様々な良い思い出が頭の中に浮かんできて、涙が溢れそうになってしまったのだけれど。
そして
「COUNTDOWN JAPANとかにも出るし、また遊びましょう!」
と言って最後に演奏されたのは、キャッチーなメロディで踊らせながらも、タイトル通りに強い意志を感じさせる「Kick the Door」。本当に、7月にライブを見た時とは比べ物にならないくらいに素晴らしいライブだった。それはこのバンドがライブを重ねて確実に成長していることの証明。これからこのバンドのライブはもっと良くなるし、もっと楽しくなる。会場にいた人たちの溢れんばかりの笑顔からは、みんな同じことを思ってるんじゃないかと思った。
今、ライブが終わって非常に幸せな気分である。「JAPAN」がリリースされてthe telephonesと出会い、2008年のサマソニのオープニングアクトで初めてライブを見た当時の、「これからどうなるんだろう?」というあのワクワクした感覚。それをまた石毛輝の音楽とバンドから感じることができている。(それはlovefilmの初ライブの時もそうだった)
こんなに嬉しいことはそうそうないし、
「俺はYap!!!で武道館だってやりたいって思ってるけど…。どんなに俺たちが売れて人気者になっても、俺は今日ここに来てくれたみんなの顔は一生忘れないよ!」
と石毛が言ったのが本当に嬉しかった。こっちだって、この日のライブを見れたことは一生忘れないから。
1.Dancing In Midnight
2.新曲
3.新曲
4.Street
5.Just Dance
6.新曲
7.新曲
8.新曲
9.Too Young for Love
10.If I'm a Hero
encore
11.Before You Leave
12.Kick the Door
If I'm a Hero
https://youtu.be/bDM5lSNe_hw
Next→ 12/3 サンボマスター @日本武道館
すでに7月からライブを行い、10月にはミニアルバムをリリースと、石毛の創作意欲と活動のペースは衰えるどころか、さらに加速している中、ミニアルバムのリリースツアーであり、バンドとして初のツアーのファイナルとなるが、lovefilmとして最初にライブを行った場所でもある、この日の新代田FEVER。
ゲストにはthe telephones時代からの盟友バンドである、avengers in sci-fiが出演。
・avengers in sci-fi
ゲストは15周年を迎え、過去曲限定ライブなども行っている、avengers in sci-fi。
相変わらず、というか見るたびに機材の数が増えているような気がする中、もはやこの人数でも狭いんじゃないか、という中に3人が登場すると、稲見がシンセベースを鳴らし、木幡が早くもダンスを踊りまくる、情報化社会への警鐘を鳴らしているかのような歌詞の「No Pain , No Youth」からスタート。この曲では稲見も木幡もシンセをメインに演奏している。
かつてはthe telephones同様に、当時の海外に多かったディスコパンクと呼ばれた高速ダンスロックで人気を博していたが、近年は敢えてそこから距離を置くようにBPMを落とし、グランジ的なギターノイズを響かせる曲が増えてきている。
そんな中でライブ会場と通販限定で発売されている新曲「I Was Born To Dance With You」と「Indigo」はさらにその音楽性の先を行くような曲で、特に「Indigo」は恋愛の終わりを想起させるという、なかなかこれまでのバンドのイメージになかったような曲で、バンドとしてのテーマの広がりを感じさせる。
「石毛とは10年以上の…12年?そこにカンペみたいな人がいますね(笑)(袖にずっと石毛がいて、MCにすぐさま反応していた)」
と石毛輝と長い付き合いであることを改めて伝えると、その石毛がどうしても聴きたいと言っていたという初期曲「speed of love」を演奏。テンポ自体は近年の曲とそこまで変わらないが、このシンプルなダンスビートは今だったら絶対作ろうとしない曲であろう。
「今の曲は俺が石毛と付き合ってた頃の曲ですね(笑)
当時、the telephonesのサンプルCDを石毛がくれたんだけど、公共の電波を使って、俺がそのCDを全く聴いてないみたいなことを石毛が言ってて。だから聴いてないどころか、貰った瞬間にCD叩き割ったっていうことにしといて(笑)」
と仲が良いからこその微笑ましいエピソードを語ると、木幡のギターが一気に歪みを増し、「Dune」から長谷川のドラムも一打一打の力強さがさらに増していき、稲見が飛び跳ねながらベースを弾く「Citizen Song」で終了。
今や決して踊れるようなバンドではないかもしれないが、もはやシーンの動向なんかに目もくれず、ひたすらに自分たちのやりたいことをやりながらバンドを続けているという様は本当に心強く見ている者の眼に映る。
1.No Pain, No Youth
2.Tokyo Techtonics
3.I Was Born To Dance With You
4.Indigo
5.speed of love
6.Dune
7.Citizen Song
I Was Born To Dance With You
https://youtu.be/E3ZFcrSOHSY
・Yap!!!
そしていよいよYap!!!が初のツアーファイナルのステージに立つ。
汐碇真也(ベース)と柿内宏介(ドラム)が向かい合うようにステージ左右におり、真ん中に石毛輝が立つという独特のセッティングは7月に下北沢で初めて見た時から変わりない。
名刺変わりというかのように、石毛のハイトーンボイスによるボーカルとダンサブルなサウンド、それはあのthe telephonesの石毛輝が戻ってきたと一聴すると誰もが思うであろう「Dancing in Midnight」でスタートすると、会場は早くも踊りまくり、飛び跳ねまくり。やはり石毛の作るダンスミュージックにはこうして踊らずにはいられなくなる力がある。
さらに続いたのは早くも新曲。最小限編成のスリーピースなので、当然シンセなどの電子音は同期にならざるを得ないのだが、その音が決して3人の楽器の音よりも出しゃばることはなく、だがその音の存在によって非常に踊れる曲になっている。というか会場の中で1番踊っているのは、その音を作った石毛輝だ。
全て英語の歌詞ではあるのだが、初めて聴いた身でも合唱できるフレーズがあったり手拍子ができるというあたりは石毛特有の楽曲の人懐っこさを感じさせる。特に2曲目の新曲はギター、ベース、シンセがユニゾンするイントロが実に面白いフックになっているが、ダンスロックというよりはもはやディスコパンクと言ってもいいくらいの激しいサウンドになっている。
出演してくれたavengers in sci-fiへの感謝とともに、2005年頃は木幡と週に一度くらいは必ず遊んでおり、ただお互いに金がなかったので、1と9がつく日は会計が安くなる居酒屋「一休」によく言っては悪口を言ったり、真面目な音楽の話をしていたという、付き合いが長いからこそのエピソードを今度は石毛側から語る。
「地元の埼玉の曲を」
という「Street」はその言葉通りに「my hometown」というフレーズが出てくる曲だが、同じ「ダンス」というテーマは変わらないけれど、序盤の曲の激しさとはまた違う、自由に体を動かせるという意味で踊れるポップな曲。石毛のボーカルが強く聴こえるのはやはりダンスよりもメロディの要素を強く打ち出したlovefilmで培った経験があるからだろうか。
「ただただ踊ろうぜ!」
という言葉通りの新曲「Just Dance」はこの日披露された新曲の中で唯一タイトルが明かされた曲であるが、これもどちらかというと「Street」と同じタイプのポップで踊れる曲。この辺りから薄々みんな気付いていたが(石毛も後で口にしていた)、この日は結果的に全演奏曲の半分が新曲という内容になり、しかもそれが試運転的なものではなく、すでに何度も演奏されまくってきたかのような完成度の高さで、思わず「なんでフルアルバムにしなかったんだろうか?」と思ってしまうくらいのレベル。
再び新曲ゾーンに突入すると、今度はややダークさも帯びたサウンドの中、石毛はギターを置いてハンドマイク状態でステージ左右まで動き、さらにはスピーカーにしがみついて客席後方まで見渡すようにして踊る。
この辺りの曲は手拍子を石毛が先導するポイントが多かったのだが、やや複雑なビートを柿内が叩き切ると、向かい側にいる汐碇が柿内に向かって「よくやった!」とばかりに親指を立てて笑顔を見せるという、決して石毛のソロプロジェクトではなくて、この3人のバンドで生まれている音楽であるということがこうしてライブを見るとよくわかる。
その柿内はどうやらバンドにおいてはいじられキャラらしく、石毛が散々いじりまくってから、
「大阪で涼平のいるフレンズと対バンした時も言ったんだけど…。the telephonesをやれ!っていう意見はすごい光栄に思ってるし、嬉しくも思ってる。でも…Yap!!!の音楽もいいでしょ?(笑いながら)
俺の悪口を言うのはいいけど、telephonesの悪口を言うのは許さないからな!あれ?逆かな?(笑)」
とこのバンドで音楽をやる理由、telephonesをやらない理由を自分の口でしっかり話す。
言ったように涼平とはフレンズで対バンしているし、ノブとはlovefilmやDJを一緒にやり、誠治とは一緒に他のバンドのライブを見に行っている姿を見たりしている。つまり、telephonesは仲違いをして活動休止したわけではない。それぞれがミュージシャンとしてやりたいことがあって、今こうして別々のバンドで活動している。
それはtelephonesのライブが見れるんなら見たいし、周りにも「telephonesならライブ見るんだけどな~」と言ってる人もいる。でもこうして実際にライブを見ると、それぞれのメンバーが本当に楽しそうに音楽をやっている。その姿を見たり、演奏する音楽を聴くことで、我々も楽しくなる。その事実に勝るものは何もないんじゃないかと思う。
そしてアルバムの中で最もハードな音像の「Too Young for Love」から、本編ラストはアルバムのタイトル的な曲であり、石毛の素直な心境を綴ったと思われる「If I'm a Hero」。
それぞれタイプが違う曲ではあるが、一貫していたのは「CDで聴くよりもライブで聴く方がはるかに良いし、楽しい」ということ。それは石毛がtelephones時代からずっと、「ライブハウスから出てきたバンド」であることに誇りを持っているし、ずっとそれを大事にしているから、バンドが変わっても変わらない部分なんだと思う。
しかしまだアルバムに収録されているのにやっていない曲があるということで、再びメンバーが登場して演奏したのは「Before You Leave」。アルバムの中で最も踊れない、ある意味では異質な曲である。しかし実にシンプルなサウンドの中で、想いをしっかりと込めて歌う石毛の姿からは、telephonesを始め、lovefilmやソロを経てきた経験があるからこそ歌える曲なんじゃないかと思うし、それが名曲を作る力になっているんじゃないかと思うくらいに、石毛の元来のメロディメーカーとしての資質を実感させてくれる曲。正直、こうしてライブで聴くと、今までの石毛輝の音楽やライブの数え切れないくらいの様々な良い思い出が頭の中に浮かんできて、涙が溢れそうになってしまったのだけれど。
そして
「COUNTDOWN JAPANとかにも出るし、また遊びましょう!」
と言って最後に演奏されたのは、キャッチーなメロディで踊らせながらも、タイトル通りに強い意志を感じさせる「Kick the Door」。本当に、7月にライブを見た時とは比べ物にならないくらいに素晴らしいライブだった。それはこのバンドがライブを重ねて確実に成長していることの証明。これからこのバンドのライブはもっと良くなるし、もっと楽しくなる。会場にいた人たちの溢れんばかりの笑顔からは、みんな同じことを思ってるんじゃないかと思った。
今、ライブが終わって非常に幸せな気分である。「JAPAN」がリリースされてthe telephonesと出会い、2008年のサマソニのオープニングアクトで初めてライブを見た当時の、「これからどうなるんだろう?」というあのワクワクした感覚。それをまた石毛輝の音楽とバンドから感じることができている。(それはlovefilmの初ライブの時もそうだった)
こんなに嬉しいことはそうそうないし、
「俺はYap!!!で武道館だってやりたいって思ってるけど…。どんなに俺たちが売れて人気者になっても、俺は今日ここに来てくれたみんなの顔は一生忘れないよ!」
と石毛が言ったのが本当に嬉しかった。こっちだって、この日のライブを見れたことは一生忘れないから。
1.Dancing In Midnight
2.新曲
3.新曲
4.Street
5.Just Dance
6.新曲
7.新曲
8.新曲
9.Too Young for Love
10.If I'm a Hero
encore
11.Before You Leave
12.Kick the Door
If I'm a Hero
https://youtu.be/bDM5lSNe_hw
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