PIA 45th Anniversary MUSIC COMPLEX 2017 day1 @新木場若洲公園 9/9
- 2017/09/09
- 22:27
チケット流通サイトとしておなじみのチケットぴあが45周年を迎えたことにより、記念フェスを開催。同会場で5月末に行われていたMETROCKでも告知されていたが、インフラはほとんどそのままMETROCKのものを使いながら、メインのWIND STAGE、セカンドのCAMP STAGEという2ステージでの構成。
この日はロックバンドからアイドルにJ-POPなどかなり振り幅が大きいラインアップとなったが、逆にそこが客層を絞りきれていないのか、まだまだ夏フェス期間ということで各地で様々なフェスが行われているからなのか、METROCKと比べるとかなり閑散とした客入り。無料招待券も配りまくっているだろうが、去年のMETCAMPともどもこの時期に新規参入する首都圏のフェスは厳しいという結果を露呈せざるを得ない感じになってしまった。
11:30~ ゴールデンボンバー [WIND STAGE]
今や様々なフェスに呼ばれまくる人気者になったゴールデンボンバー。やたらとフェスではトップバッター率が高いが、この日も例に違わずメインステージのトップバッターという位置での出演。
SE的に流れ始めた「CDが売れないこんな世の中じゃ」を鬼龍院翔が歌いながらメンバーがステージに登場すると、樽美酒は服を脱いでTバック状態の尻に「ケツ」と書いた姿がビジョンにアップで映るというギリギリっぷり、喜矢武はギターソロで全く弾いてないのバレバレなギターソロを見せるというエアーバンドならではのパフォーマンスを見せると、最近インスタを始めてインスタ映えするかき氷を食べたいと言い、かき氷に納豆と練乳をぶっかけて一気食い。当然味の感想は「クソマズい」。
普段から野球やライブのチケットでぴあにお世話になっている樽美酒はチケットぴあの応援隊長を自認し、「チケットぴあ」の「ケッ」の部分が欠けた巨大ボードを持ち出して、自らの尻に書かれた「ケツ」の文字をそこに合わせるという見事な序盤の伏線回収っぷりを見せる。しかしながら、野球の始球式やSASUKEでも素人が驚愕するポテンシャルを見せつけている樽美酒の肉体は本当に鍛え抜かれている。普通にドラム叩けたらかなりの凄腕ドラマーになりそうなものでもあるが。
一方で喜矢武はこのステージの後ろにそびえ立つ巨大風車の下でライブができる喜びを語りながら、
「風車も好きですけど、水車も好きなんです!」
と言い、曲中で人間水車という名の拷問器具を体験する渾身のパフォーマンスを見せる。
「これ死んじゃう!」
と鬼龍院に向けられたマイクに叫んでいたが、本当にその直後はバテ切っており、ギターソロの目立つ場面ですらまともに立てていなかった。
後半になるにつれて徐々に増えてきた観客に対し、
「最後に「女々しくて」やるからそれだけ聴きに来たんだろ!」
と鬼龍院が自虐と毒を吐き散らすと、その「女々しくて」ではステージから飛び降りて客席の周りを走り回りながら歌い、それに連れられるように歌広場も客席に突入するも、最後は初見の観客も巻き込んでのダンスで大団円という、トップバッターとして見事な火付け役っぷりを全うした。
1.CDが売れないこんな世の中じゃ
2.sick ladyたぶん…
3.抱きしめてシュバルツ
4.元カレ殺ス
5.欲望の歌
6.トラウマキャバ嬢
7.まさし
8.ザ V系っぽい曲
9.女々しくて
女々しくて
https://youtu.be/vvepe04Dbh4
13:00~ androp [WIND STAGE]
CAMP STAGEでBiSHをチラ見してから、メインのWIND STAGEの2番手はandrop。しかしここまでの流れからすると、このバンドのエンタメ要素一切なしのストイックなバンドサウンドが逆に異端に思えてきてしまう。
「Prism」の削ぎ落とされたサウンドでじっくりと始まると、新旧織り交ぜた様々なタイプの曲を演奏していくが、近年フェスを賑わすロックバンドの狂騒感も全くなく、ひたすらに真摯に目の前にいる人に向けて自分たちの音を奏でていく。
「チケットぴあ45周年、おめでとうございます。45年って凄いですよね。僕らも45年くらい続くバンドになりたいです。
チケットぴあに対抗するわけではないんですが、僕らもa +というイベントをやっていますので、よろしくお願いします(笑)」
と笑わせた内澤はやや声の伸びがキツそうなイメージではあったが、ファルセット部分などはしっかり出ている。その前のゴールデンボンバーの鬼龍院もそう感じたため、ボーカルが小さめの音になっているような感じもするが。
「Sunrise Sunset」はいかにも夏フェス的なこの日の晴れた空が似合う、レゲエの要素も取り入れた、このバンドからしたら新機軸というか、イメージからはだいぶ離れたサウンドが新鮮。それでも前田のゴリゴリのベースなどはただそうした違うジャンルのサウンドを取り入れたというだけではなく、それをこのバンドの音楽にしっかりと昇華するためのものになっている。
破裂音に合わせて観客が手拍子をする「MirrorDance」からは一気に踊れて歌えるフェス的な、このバンドの代表曲を連発。かつてこの会場のMETROCKでは夜にレーザー光線が飛び交う中で演奏されたのが今でも忘れられない「Voice」、そしてラストは
「君はまっすぐ前に進んでる 君の向く方向が前になる
立ち止まったりしても大丈夫 高く高く飛べる助走になる」
という歌詞と爽やかなサウンドが聴き手を前に走らせる「Yeah! Yeah! Yeah!」。
内澤が
「心に響くように歌います」
と言った通りに、ひたすらに自分たちの音楽を届けるという姿勢が実にこのバンドらしいな、と思えたが、衝撃的とすら言えるCreepy Nutsとのコラボでのはじけっぷりは、これからのこのバンドのイメージを少しでも変えるのだろうか。
1.Prism
2.Nam(a)e
3.Traveler
4.Shout
5.Sunrise Sunset
6.MirrorDance
7.Voice
8.Yeah! Yeah! Yeah!
Yeah! Yeah! Yeah!
https://youtu.be/0bf_H17eAAM
14:20~ THE BAWDIES [WIND STAGE]
この会場のこのステージはMETROCKでもROCKS TOKYOでも何度も立っているだけに、慣れ親しんだ場所でもある、THE BAWDIES。しかしながらやはりこの日のラインアップ的にはアウェーと言っていいような状況かも知れない。
おなじみ「ダンス天国」のSEで爽やかな白いスーツを着た4人が登場すると、
「乗り遅れないでくださいよ!」
と「IT'S TOO LATE」からスタートするのだが、この日の流れで見ると、その爆音っぷりに改めて驚かされるし、ROYの強力なロングシャウトからはボーカルの音の小ささや喉の不調さなんてものを微塵も感じさせない。安定感というよりも爆発力というライブをやるようなバンドだが、その軸になっているのはやはりROYのこのボーカルである。
JIMはいきなりギターの弦を切ってしまい、曲中にギターを取り替えるというハプニングもあったが、ツアー中に負傷した足はもう全く問題ないくらいにステージを動き回りながら笑顔でギターを弾きまくっている。つまり完全復活である。
「YOU GOTTA DANCE」で飛び跳ねさせると、
「初めて見る方も多いと思いますが、THE BAWDIESっていう名前なんて覚えなくてもいいです!お祭り青年団でも、汗かき塩乃助でも全然構いません!ただロックンロールで盛り上がればそれだけで充分じゃないですか!」
とROYがいつもの熱さを爆発させながら挨拶し、この夏のおなじみのメドレーへ。
さらにロッキンとラブシャではトリだったためにアンコール的に演奏されていた「KEEP ON ROCKIN'」も本編で演奏され、コール&レスポンスのレスポンスが小さかったが故にやり直したりしながら合唱を巻き起こす。いつもより合唱が小さかったのはそもそもの人が少ないから仕方がないところではあるけれど。
「ピュアな、いや、ぴあな愛を真っ直ぐに届けます!」
とぴあに合わせたMCから演奏されたのは、ラブソングと言える「LEMONADE」と、ロックンロールへの愛を曲にした「THE EDGE」。曲のタイプはまるっきり違うが、THE BAWDIESの音楽の根底には愛が溢れているということがわかる両極端の2曲。
「HOT DOG」前のおなじみの小芝居は「金の斧銀の斧」という何度か見たことがあるバージョンのもので、ラストは観客の歌声が響く「SING YOUR SONG」という鉄板の2曲で、始まる前に濃かったアウェー感はすっかり消え去り、裸の大将ことTAXMANの「わっしょい」もバッチリ決まった。
様々な形態のアーティストが出演するこの日において、自分たちの大好きな音楽を自分たちで爆音で鳴らすということが何よりもカッコいいことであるということをTHE BAWDIESはその音で改めて教えてくれた。
しかしもう数年前、それこそこの会場で開催されていたROCKS TOKYOでメインステージのトリを務めた頃とはもうバンドの状況は違う。この日もロッキンもラブシャも、逆境と言っていいようなシチュエーションだった。でもライブを見るとやっぱり「最高だ!」と思えるし、この日も初めて見たであろう人たちが「めちゃくちゃカッコよかったな~」と話していた。今までもずっとそうやっていろんなことをひっくり返してこのバンドは進んできた。これからも、ロックンロール日本代表として、ひっくり返しまくりながらこのバンドにはデカいステージに立っていて欲しい。
1.IT'S TOO LATE
2.YOU GOTTA DANCE
3.メドレー
JUST BE COOL ~ KEEP YOU HAPPY ~ ROCK ME BABY ~ JUST BE COOL
4.KEEP ON ROCKIN'
5.LEMONADE
6.THE EDGE
7.HOT DOG
8.SING YOUR SONG
THE EDGE
https://youtu.be/ez_0OtpiRYI
15:40~ フジファブリック [WIND STAGE]
ドラムのboboがステージ上手側になり、山内総一郎が下手寄りに立ち位置が変わり、より一層この4人でのバンド感が高まっている、フジファブリック。
その体制で山内がギターを弾き始めたのは「銀河」でいきなりフジファブリックワールド全開のスタート。さらに音源では山田孝之とコラボした「カンヌの休日」も実にフジファブリックらしいシュールな歌詞の曲であり、歌詞を書くメンバーは変わったが、バンドの持つ世界観はメンバー全員が共有しているものであるということが実によくわかる冒頭の2曲。
すると「Sugar!!」では加藤がステージに前に出てきて煽ったり、ベースを高く掲げたりという、ひたすらに後ろでバンドのリズムを支えていたイメージを覆すようなアグレッシブさを見せる。それがこの曲のポップで軽やかな空気に熱さと力強さを与えていた。
「僕はもうぴあと癒着してますからね。連載もさせてもらってるし、その連載も書籍化してもらってるし、今日は考案したカレーも飲食ブースで売ってもらってます!」
と金澤ダイスケが自身とぴあとの深い繋がり合いを語り、そのぴあのフェスに出演させてもらっていることへの感謝を語ると、「SUPER!!」ではシンセに加えてギターまで弾き、しかも山内と並んでステージ前に出てきて弾くという見せ場を展開。
さらに「虹」ではアウトロでメンバーのソロパートが盛り込まれ、金澤はキーボードの上に立ち、最後のキメを自身のジャンプで決めようとするのだが、マイクスタンドがキーボードに引っかかってなかなかジャンプできず、結局キーボードからのジャンプでは決まらず、機材が乗った台座からジャンプするという2回目でようやく決まる。
そんなコミカルな姿も見せながら、
「もう夏も終わりですが、この曲を」
と言って最後に演奏されたのは、イントロで歓声が起こった「若者のすべて」。16時過ぎという時間で空にはすでに夕日が。それはまさに真夏のピークが去ったということ。夏の終わりにこの曲を生で聴けるという幸せ。そして様々なタイプで代表曲と言える曲がたくさんあるこのバンド、それは人によっては「夜明けのBEAT」かもしれないし、「虹」かもしれないし、「銀河」や「桜の季節」かもしれないが、もしかしたら1番有名な曲はもはやこの曲なのかもしれない、と観客のリアクションを見て思った。リリースされた当時はそんな存在になる曲だとは全然思わなかっただけに、この曲を好きなファンやバンドの仲間たち、そして何より今もフジファブリックとして活動しているメンバーたちがそうしたのだ。
1.銀河
2.カンヌの休日
3.Sugar!!
4.流線形
5.SUPER!!
6.虹
7.若者のすべて
若者のすべて
https://youtu.be/IPBXepn5jTA
16:25~ ベッド・イン [CAMP STAGE]
フジファブリックが終わってからステージにたどり着くと、そこはもう完全に別世界。
超ミニのボディコンを着た2人と、曲に合わせてジュリアナの扇子を振る観客。まるでバブル期にタイムスリップしたかのような錯覚を起こすが、それこそ益子寺かおりと中尊寺まいによる2人組、ベッド・インの狙いそのものである。
バブル期の単語が頻繁に登場する歌詞の内容も、ディスコサウンドなどを取り入れたバンドサウンドも見た目同様に完全に「バブル期にこういうバンドいそう」というイメージを具現化したかのようだが、完全にキワモノでしかない見た目とは裏腹に演奏自体は実に本格的で、そもそも楽曲も非常にキャッチーなツボを抑えながら、ロック的な格好良さも備えている。
しかしながら「ありがとう」も終始「センクスモニカ~」(吉川晃司のヒット曲が元ネタ)と言って、MCすらも完全にバブル期の言葉ばかりを使い、しかも
まい「なんか今日、すごいイカ臭くない?」
かおり「本当だ~、チェリーボーイ、チェリーボーイ、チェリーボーイ、1人飛ばしてJ-BOY!」
2人「うーん、ハマショー!」
など、バブル語と下ネタ(とても全ては書けないようなレベルの)を巧みにミックスさせることで、一定の年齢以上の人は大爆笑、若い人はひたすらぽかーんとしているという異様な空気を生み出している。(このスタイルでメジャーデビューしているというのも攻め過ぎている)
そんな中、すでに本人がライブ中で予告していた通り、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔がゲストとして登場し、鬼龍院のソロアルバムに参加したバブル期のヒット曲「渋谷で5時」をデュエットするのだが、鬼龍院はスーツ姿で顔を黒塗り、さらにサングラスに白い手袋という、オリジナルの鈴木雅之になり切った出で立ちのため、紹介されないと誰だかさっぱりわからないレベルだった。しかしながらその鬼龍院すら食ってしまうほどの2人のパワーと存在感は恐ろしいくらいのものがあった。
演奏が終わってステージから去る際に後ろ向きに屈んでボディコンの中を見せつけるというサービスなのかよくわからないが、紛れもなく彼女たちにしかできないパフォーマンスを徹底してやるというそのブレなさ。完全に人によって好き嫌いは分かれると思うが、インパクトは間違いなくこの日最大級。
1.♂×♀×ポーカーゲーム
2.Summer Dream
3.CO・CO・RO グラデーション
4.男はアイツだけじゃない
5.渋谷で5時 feat.鬼龍院翔 (ゴールデンボンバー)
6.C調び~なす!
CO・CO・RO グラデーション
https://youtu.be/uvUqVw0m3Tw
17:50~ indigo la End [CAMP STAGE]
メインステージの私立恵比寿中学をチラッとだけ聴いてから、早くもこの日のCAMP STAGEのトリのindigo la End。
おなじみの女性サポートメンバーも加えた6人編成で登場すると、最新アルバム「Crying End Roll」のリードトラック「想いきり」で早くもバンドの新たなモードを見せつける。というかリミックスがアルバムに収録された既発曲も含め、完全に新モードを見せつける内容だったのだが、後鳥のベースを軸にしてグルーヴをより一層強化した、新たなバンドサウンドを手に入れている。
だからこそ元々のじっくり聴き入るという向き合い方から、ゆったりと体を揺らすという向き合い方にこちらもシフトせざるを得ないのだが、夜の野外というシチュエーションと、だからこそ一層重要度を増す照明が楽曲とバンドのサウンドにマッチしていて、実に心地の良い空間を生み出しているし、向き合い方は少し変わりながらも、やはり川谷絵音のトラックメイカーとしての天賦の才は凄まじいものであると再確認させられる。
「実験前」のアウトロではメンバーが轟音サウンドを発しまくるという、まさに実験のようなライブならではの激しいアレンジを施すと、ハンドマイク状態になった川谷が、
「実はさっきこのステージに出ていた、ベッド・インのギターの頭のおかしい女の人は大学の軽音サークルの先輩で。全然嫌いとかじゃないんだけど、テレビの番組で小籔千豊さんと野性爆弾のくっきーさんたちと組んだバンドに、あの人をギターで入れよう、みたいな感じになったことがあるんだけど、あの人と一緒にやるのは絶対無理だな、と思って俺がクビにしました(笑)
だってあの感じの人と俺が一緒にやるの無理じゃない!?(笑)今日ライブ見て改めて実感したんだけど(笑)」
という意外過ぎる繋がりを明かしてから、まさにこの時のようなシチュエーションのための曲なんじゃないかと思える「夏夜のマジック」で夏の夜に野外でこの曲を聴けるのも今年はこの日が最後だが、これからも毎年1回はこうしたシチュエーションでこの曲を聴きたいと思わせた。
明日はゲスのも極み乙女。でも出演するし、このバンドのメンバーも参加し、川谷がプロデュースしている新バンド、DADARAYも出演する。稼働率では間違いなく今回の2日間で1番だが、果たして川谷は2日間のMVPを掻っ攫っていくのだろうか。
1.想いきり
2.瞳に映らない
3.ココロネ
4.見せかけのラブソング
5.実験前
6.夏夜のマジック
想いきり
https://youtu.be/GTHG8pfG_UM
18:30~ the brilliant green [WIND STAGE]
もういつ活動しているのかすらよくわからない境地に達しているthe brilliant greenが初日のトリ。サウンドチェックを川瀬智子も含めてやっていたのは驚きだが、
「1回捌けると時間かかるから。あとそっち(下手側)があんまり人いないから、大きく移動したりして隙間ができないようにしてね(笑)」
と言って捌けることなくライブを始めるというのにさらに驚く。
「冷たい花」からスタートしたライブはセトリ自体は非常にみんながフェスで聴きたいブリグリのヒット曲や名曲だらけだったのだが、曲に入る時にミスってやり直したり、川瀬が1曲ごとに喋ったり、客の歓声に反応して拾ったりするだけに、実にグダッとしてしまっている。そこにはライブをほとんどやらない上にライブがあんまり好きではないという川瀬の人間性によるものも大きいと思うが、10年くらい前にCDJで見た時の全然良くなかったというイメージそのままという感じなだけに、実に消化不良感が強い。
そもそも完全に年齢的に世代というか、ドカンといった時に中学生だったので、周りもみんな聴いていたし、好きな曲も多い。それは20年くらい経った今でも変わらないというか、むしろJ-POPシーンの中にいながらにしてUKロックに多大な影響を受けたサウンドの音楽をやっているバンドというようにさらに楽曲に対する理解は深まっているのだが、それだけにライブで音源を全く超えてこないというのは実にもったいない。しかしそのグダッとした感じが川瀬の持ち味でもあるのもまた事実なだけに、これはこれからも変わらないだろう。
「ずっとブリグリをやってたわけじゃないから、20年って言っていいのかわからないけど、今年でメジャーデビュー20周年」
ということで、大きな動きもあるらしいが。
ただ「There will be love there ~愛のある場所~」は本当に今聴いても爆発的に売れたのも良くわかるくらいの名曲だった。
1.冷たい花
2.Stand by me
3.Blue Daisy
4.Hello Another Way
5.Bye Bye Mr.Mug
6.そのスピードで
7.Rock'n Roll
8.There will be love there ~愛のある場所~
There will be love there ~愛のある場所~
https://youtu.be/k79fQReO3uo
これは特定の出演者に対することではないのだが、年間100本以上ライブ見てるうちの95%以上がバンドだからという性質によるものだからか、どんなに曲が良くても、どんなにメンバーの見た目が良くても(これは関係ないけど)、音が後ろで流れているという、いわゆるカラオケで歌っているライブを見ていると、15分くらいですぐ飽きてしまう。だから逆にロックバンドのライブを見ると一層「これこれ!」と思えるし、同じ曲であってもやっぱり毎回音が違うから飽きない、ということが再確認できた1日だった。だから自分がロックバンドが1番好きなことにはちゃんと理由がある。
Next→ 9/10 PIA 45th Anniversary MUSIC COMPLEX @新木場若洲公園

この日はロックバンドからアイドルにJ-POPなどかなり振り幅が大きいラインアップとなったが、逆にそこが客層を絞りきれていないのか、まだまだ夏フェス期間ということで各地で様々なフェスが行われているからなのか、METROCKと比べるとかなり閑散とした客入り。無料招待券も配りまくっているだろうが、去年のMETCAMPともどもこの時期に新規参入する首都圏のフェスは厳しいという結果を露呈せざるを得ない感じになってしまった。
11:30~ ゴールデンボンバー [WIND STAGE]
今や様々なフェスに呼ばれまくる人気者になったゴールデンボンバー。やたらとフェスではトップバッター率が高いが、この日も例に違わずメインステージのトップバッターという位置での出演。
SE的に流れ始めた「CDが売れないこんな世の中じゃ」を鬼龍院翔が歌いながらメンバーがステージに登場すると、樽美酒は服を脱いでTバック状態の尻に「ケツ」と書いた姿がビジョンにアップで映るというギリギリっぷり、喜矢武はギターソロで全く弾いてないのバレバレなギターソロを見せるというエアーバンドならではのパフォーマンスを見せると、最近インスタを始めてインスタ映えするかき氷を食べたいと言い、かき氷に納豆と練乳をぶっかけて一気食い。当然味の感想は「クソマズい」。
普段から野球やライブのチケットでぴあにお世話になっている樽美酒はチケットぴあの応援隊長を自認し、「チケットぴあ」の「ケッ」の部分が欠けた巨大ボードを持ち出して、自らの尻に書かれた「ケツ」の文字をそこに合わせるという見事な序盤の伏線回収っぷりを見せる。しかしながら、野球の始球式やSASUKEでも素人が驚愕するポテンシャルを見せつけている樽美酒の肉体は本当に鍛え抜かれている。普通にドラム叩けたらかなりの凄腕ドラマーになりそうなものでもあるが。
一方で喜矢武はこのステージの後ろにそびえ立つ巨大風車の下でライブができる喜びを語りながら、
「風車も好きですけど、水車も好きなんです!」
と言い、曲中で人間水車という名の拷問器具を体験する渾身のパフォーマンスを見せる。
「これ死んじゃう!」
と鬼龍院に向けられたマイクに叫んでいたが、本当にその直後はバテ切っており、ギターソロの目立つ場面ですらまともに立てていなかった。
後半になるにつれて徐々に増えてきた観客に対し、
「最後に「女々しくて」やるからそれだけ聴きに来たんだろ!」
と鬼龍院が自虐と毒を吐き散らすと、その「女々しくて」ではステージから飛び降りて客席の周りを走り回りながら歌い、それに連れられるように歌広場も客席に突入するも、最後は初見の観客も巻き込んでのダンスで大団円という、トップバッターとして見事な火付け役っぷりを全うした。
1.CDが売れないこんな世の中じゃ
2.sick ladyたぶん…
3.抱きしめてシュバルツ
4.元カレ殺ス
5.欲望の歌
6.トラウマキャバ嬢
7.まさし
8.ザ V系っぽい曲
9.女々しくて
女々しくて
https://youtu.be/vvepe04Dbh4
13:00~ androp [WIND STAGE]
CAMP STAGEでBiSHをチラ見してから、メインのWIND STAGEの2番手はandrop。しかしここまでの流れからすると、このバンドのエンタメ要素一切なしのストイックなバンドサウンドが逆に異端に思えてきてしまう。
「Prism」の削ぎ落とされたサウンドでじっくりと始まると、新旧織り交ぜた様々なタイプの曲を演奏していくが、近年フェスを賑わすロックバンドの狂騒感も全くなく、ひたすらに真摯に目の前にいる人に向けて自分たちの音を奏でていく。
「チケットぴあ45周年、おめでとうございます。45年って凄いですよね。僕らも45年くらい続くバンドになりたいです。
チケットぴあに対抗するわけではないんですが、僕らもa +というイベントをやっていますので、よろしくお願いします(笑)」
と笑わせた内澤はやや声の伸びがキツそうなイメージではあったが、ファルセット部分などはしっかり出ている。その前のゴールデンボンバーの鬼龍院もそう感じたため、ボーカルが小さめの音になっているような感じもするが。
「Sunrise Sunset」はいかにも夏フェス的なこの日の晴れた空が似合う、レゲエの要素も取り入れた、このバンドからしたら新機軸というか、イメージからはだいぶ離れたサウンドが新鮮。それでも前田のゴリゴリのベースなどはただそうした違うジャンルのサウンドを取り入れたというだけではなく、それをこのバンドの音楽にしっかりと昇華するためのものになっている。
破裂音に合わせて観客が手拍子をする「MirrorDance」からは一気に踊れて歌えるフェス的な、このバンドの代表曲を連発。かつてこの会場のMETROCKでは夜にレーザー光線が飛び交う中で演奏されたのが今でも忘れられない「Voice」、そしてラストは
「君はまっすぐ前に進んでる 君の向く方向が前になる
立ち止まったりしても大丈夫 高く高く飛べる助走になる」
という歌詞と爽やかなサウンドが聴き手を前に走らせる「Yeah! Yeah! Yeah!」。
内澤が
「心に響くように歌います」
と言った通りに、ひたすらに自分たちの音楽を届けるという姿勢が実にこのバンドらしいな、と思えたが、衝撃的とすら言えるCreepy Nutsとのコラボでのはじけっぷりは、これからのこのバンドのイメージを少しでも変えるのだろうか。
1.Prism
2.Nam(a)e
3.Traveler
4.Shout
5.Sunrise Sunset
6.MirrorDance
7.Voice
8.Yeah! Yeah! Yeah!
Yeah! Yeah! Yeah!
https://youtu.be/0bf_H17eAAM
14:20~ THE BAWDIES [WIND STAGE]
この会場のこのステージはMETROCKでもROCKS TOKYOでも何度も立っているだけに、慣れ親しんだ場所でもある、THE BAWDIES。しかしながらやはりこの日のラインアップ的にはアウェーと言っていいような状況かも知れない。
おなじみ「ダンス天国」のSEで爽やかな白いスーツを着た4人が登場すると、
「乗り遅れないでくださいよ!」
と「IT'S TOO LATE」からスタートするのだが、この日の流れで見ると、その爆音っぷりに改めて驚かされるし、ROYの強力なロングシャウトからはボーカルの音の小ささや喉の不調さなんてものを微塵も感じさせない。安定感というよりも爆発力というライブをやるようなバンドだが、その軸になっているのはやはりROYのこのボーカルである。
JIMはいきなりギターの弦を切ってしまい、曲中にギターを取り替えるというハプニングもあったが、ツアー中に負傷した足はもう全く問題ないくらいにステージを動き回りながら笑顔でギターを弾きまくっている。つまり完全復活である。
「YOU GOTTA DANCE」で飛び跳ねさせると、
「初めて見る方も多いと思いますが、THE BAWDIESっていう名前なんて覚えなくてもいいです!お祭り青年団でも、汗かき塩乃助でも全然構いません!ただロックンロールで盛り上がればそれだけで充分じゃないですか!」
とROYがいつもの熱さを爆発させながら挨拶し、この夏のおなじみのメドレーへ。
さらにロッキンとラブシャではトリだったためにアンコール的に演奏されていた「KEEP ON ROCKIN'」も本編で演奏され、コール&レスポンスのレスポンスが小さかったが故にやり直したりしながら合唱を巻き起こす。いつもより合唱が小さかったのはそもそもの人が少ないから仕方がないところではあるけれど。
「ピュアな、いや、ぴあな愛を真っ直ぐに届けます!」
とぴあに合わせたMCから演奏されたのは、ラブソングと言える「LEMONADE」と、ロックンロールへの愛を曲にした「THE EDGE」。曲のタイプはまるっきり違うが、THE BAWDIESの音楽の根底には愛が溢れているということがわかる両極端の2曲。
「HOT DOG」前のおなじみの小芝居は「金の斧銀の斧」という何度か見たことがあるバージョンのもので、ラストは観客の歌声が響く「SING YOUR SONG」という鉄板の2曲で、始まる前に濃かったアウェー感はすっかり消え去り、裸の大将ことTAXMANの「わっしょい」もバッチリ決まった。
様々な形態のアーティストが出演するこの日において、自分たちの大好きな音楽を自分たちで爆音で鳴らすということが何よりもカッコいいことであるということをTHE BAWDIESはその音で改めて教えてくれた。
しかしもう数年前、それこそこの会場で開催されていたROCKS TOKYOでメインステージのトリを務めた頃とはもうバンドの状況は違う。この日もロッキンもラブシャも、逆境と言っていいようなシチュエーションだった。でもライブを見るとやっぱり「最高だ!」と思えるし、この日も初めて見たであろう人たちが「めちゃくちゃカッコよかったな~」と話していた。今までもずっとそうやっていろんなことをひっくり返してこのバンドは進んできた。これからも、ロックンロール日本代表として、ひっくり返しまくりながらこのバンドにはデカいステージに立っていて欲しい。
1.IT'S TOO LATE
2.YOU GOTTA DANCE
3.メドレー
JUST BE COOL ~ KEEP YOU HAPPY ~ ROCK ME BABY ~ JUST BE COOL
4.KEEP ON ROCKIN'
5.LEMONADE
6.THE EDGE
7.HOT DOG
8.SING YOUR SONG
THE EDGE
https://youtu.be/ez_0OtpiRYI
15:40~ フジファブリック [WIND STAGE]
ドラムのboboがステージ上手側になり、山内総一郎が下手寄りに立ち位置が変わり、より一層この4人でのバンド感が高まっている、フジファブリック。
その体制で山内がギターを弾き始めたのは「銀河」でいきなりフジファブリックワールド全開のスタート。さらに音源では山田孝之とコラボした「カンヌの休日」も実にフジファブリックらしいシュールな歌詞の曲であり、歌詞を書くメンバーは変わったが、バンドの持つ世界観はメンバー全員が共有しているものであるということが実によくわかる冒頭の2曲。
すると「Sugar!!」では加藤がステージに前に出てきて煽ったり、ベースを高く掲げたりという、ひたすらに後ろでバンドのリズムを支えていたイメージを覆すようなアグレッシブさを見せる。それがこの曲のポップで軽やかな空気に熱さと力強さを与えていた。
「僕はもうぴあと癒着してますからね。連載もさせてもらってるし、その連載も書籍化してもらってるし、今日は考案したカレーも飲食ブースで売ってもらってます!」
と金澤ダイスケが自身とぴあとの深い繋がり合いを語り、そのぴあのフェスに出演させてもらっていることへの感謝を語ると、「SUPER!!」ではシンセに加えてギターまで弾き、しかも山内と並んでステージ前に出てきて弾くという見せ場を展開。
さらに「虹」ではアウトロでメンバーのソロパートが盛り込まれ、金澤はキーボードの上に立ち、最後のキメを自身のジャンプで決めようとするのだが、マイクスタンドがキーボードに引っかかってなかなかジャンプできず、結局キーボードからのジャンプでは決まらず、機材が乗った台座からジャンプするという2回目でようやく決まる。
そんなコミカルな姿も見せながら、
「もう夏も終わりですが、この曲を」
と言って最後に演奏されたのは、イントロで歓声が起こった「若者のすべて」。16時過ぎという時間で空にはすでに夕日が。それはまさに真夏のピークが去ったということ。夏の終わりにこの曲を生で聴けるという幸せ。そして様々なタイプで代表曲と言える曲がたくさんあるこのバンド、それは人によっては「夜明けのBEAT」かもしれないし、「虹」かもしれないし、「銀河」や「桜の季節」かもしれないが、もしかしたら1番有名な曲はもはやこの曲なのかもしれない、と観客のリアクションを見て思った。リリースされた当時はそんな存在になる曲だとは全然思わなかっただけに、この曲を好きなファンやバンドの仲間たち、そして何より今もフジファブリックとして活動しているメンバーたちがそうしたのだ。
1.銀河
2.カンヌの休日
3.Sugar!!
4.流線形
5.SUPER!!
6.虹
7.若者のすべて
若者のすべて
https://youtu.be/IPBXepn5jTA
16:25~ ベッド・イン [CAMP STAGE]
フジファブリックが終わってからステージにたどり着くと、そこはもう完全に別世界。
超ミニのボディコンを着た2人と、曲に合わせてジュリアナの扇子を振る観客。まるでバブル期にタイムスリップしたかのような錯覚を起こすが、それこそ益子寺かおりと中尊寺まいによる2人組、ベッド・インの狙いそのものである。
バブル期の単語が頻繁に登場する歌詞の内容も、ディスコサウンドなどを取り入れたバンドサウンドも見た目同様に完全に「バブル期にこういうバンドいそう」というイメージを具現化したかのようだが、完全にキワモノでしかない見た目とは裏腹に演奏自体は実に本格的で、そもそも楽曲も非常にキャッチーなツボを抑えながら、ロック的な格好良さも備えている。
しかしながら「ありがとう」も終始「センクスモニカ~」(吉川晃司のヒット曲が元ネタ)と言って、MCすらも完全にバブル期の言葉ばかりを使い、しかも
まい「なんか今日、すごいイカ臭くない?」
かおり「本当だ~、チェリーボーイ、チェリーボーイ、チェリーボーイ、1人飛ばしてJ-BOY!」
2人「うーん、ハマショー!」
など、バブル語と下ネタ(とても全ては書けないようなレベルの)を巧みにミックスさせることで、一定の年齢以上の人は大爆笑、若い人はひたすらぽかーんとしているという異様な空気を生み出している。(このスタイルでメジャーデビューしているというのも攻め過ぎている)
そんな中、すでに本人がライブ中で予告していた通り、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔がゲストとして登場し、鬼龍院のソロアルバムに参加したバブル期のヒット曲「渋谷で5時」をデュエットするのだが、鬼龍院はスーツ姿で顔を黒塗り、さらにサングラスに白い手袋という、オリジナルの鈴木雅之になり切った出で立ちのため、紹介されないと誰だかさっぱりわからないレベルだった。しかしながらその鬼龍院すら食ってしまうほどの2人のパワーと存在感は恐ろしいくらいのものがあった。
演奏が終わってステージから去る際に後ろ向きに屈んでボディコンの中を見せつけるというサービスなのかよくわからないが、紛れもなく彼女たちにしかできないパフォーマンスを徹底してやるというそのブレなさ。完全に人によって好き嫌いは分かれると思うが、インパクトは間違いなくこの日最大級。
1.♂×♀×ポーカーゲーム
2.Summer Dream
3.CO・CO・RO グラデーション
4.男はアイツだけじゃない
5.渋谷で5時 feat.鬼龍院翔 (ゴールデンボンバー)
6.C調び~なす!
CO・CO・RO グラデーション
https://youtu.be/uvUqVw0m3Tw
17:50~ indigo la End [CAMP STAGE]
メインステージの私立恵比寿中学をチラッとだけ聴いてから、早くもこの日のCAMP STAGEのトリのindigo la End。
おなじみの女性サポートメンバーも加えた6人編成で登場すると、最新アルバム「Crying End Roll」のリードトラック「想いきり」で早くもバンドの新たなモードを見せつける。というかリミックスがアルバムに収録された既発曲も含め、完全に新モードを見せつける内容だったのだが、後鳥のベースを軸にしてグルーヴをより一層強化した、新たなバンドサウンドを手に入れている。
だからこそ元々のじっくり聴き入るという向き合い方から、ゆったりと体を揺らすという向き合い方にこちらもシフトせざるを得ないのだが、夜の野外というシチュエーションと、だからこそ一層重要度を増す照明が楽曲とバンドのサウンドにマッチしていて、実に心地の良い空間を生み出しているし、向き合い方は少し変わりながらも、やはり川谷絵音のトラックメイカーとしての天賦の才は凄まじいものであると再確認させられる。
「実験前」のアウトロではメンバーが轟音サウンドを発しまくるという、まさに実験のようなライブならではの激しいアレンジを施すと、ハンドマイク状態になった川谷が、
「実はさっきこのステージに出ていた、ベッド・インのギターの頭のおかしい女の人は大学の軽音サークルの先輩で。全然嫌いとかじゃないんだけど、テレビの番組で小籔千豊さんと野性爆弾のくっきーさんたちと組んだバンドに、あの人をギターで入れよう、みたいな感じになったことがあるんだけど、あの人と一緒にやるのは絶対無理だな、と思って俺がクビにしました(笑)
だってあの感じの人と俺が一緒にやるの無理じゃない!?(笑)今日ライブ見て改めて実感したんだけど(笑)」
という意外過ぎる繋がりを明かしてから、まさにこの時のようなシチュエーションのための曲なんじゃないかと思える「夏夜のマジック」で夏の夜に野外でこの曲を聴けるのも今年はこの日が最後だが、これからも毎年1回はこうしたシチュエーションでこの曲を聴きたいと思わせた。
明日はゲスのも極み乙女。でも出演するし、このバンドのメンバーも参加し、川谷がプロデュースしている新バンド、DADARAYも出演する。稼働率では間違いなく今回の2日間で1番だが、果たして川谷は2日間のMVPを掻っ攫っていくのだろうか。
1.想いきり
2.瞳に映らない
3.ココロネ
4.見せかけのラブソング
5.実験前
6.夏夜のマジック
想いきり
https://youtu.be/GTHG8pfG_UM
18:30~ the brilliant green [WIND STAGE]
もういつ活動しているのかすらよくわからない境地に達しているthe brilliant greenが初日のトリ。サウンドチェックを川瀬智子も含めてやっていたのは驚きだが、
「1回捌けると時間かかるから。あとそっち(下手側)があんまり人いないから、大きく移動したりして隙間ができないようにしてね(笑)」
と言って捌けることなくライブを始めるというのにさらに驚く。
「冷たい花」からスタートしたライブはセトリ自体は非常にみんながフェスで聴きたいブリグリのヒット曲や名曲だらけだったのだが、曲に入る時にミスってやり直したり、川瀬が1曲ごとに喋ったり、客の歓声に反応して拾ったりするだけに、実にグダッとしてしまっている。そこにはライブをほとんどやらない上にライブがあんまり好きではないという川瀬の人間性によるものも大きいと思うが、10年くらい前にCDJで見た時の全然良くなかったというイメージそのままという感じなだけに、実に消化不良感が強い。
そもそも完全に年齢的に世代というか、ドカンといった時に中学生だったので、周りもみんな聴いていたし、好きな曲も多い。それは20年くらい経った今でも変わらないというか、むしろJ-POPシーンの中にいながらにしてUKロックに多大な影響を受けたサウンドの音楽をやっているバンドというようにさらに楽曲に対する理解は深まっているのだが、それだけにライブで音源を全く超えてこないというのは実にもったいない。しかしそのグダッとした感じが川瀬の持ち味でもあるのもまた事実なだけに、これはこれからも変わらないだろう。
「ずっとブリグリをやってたわけじゃないから、20年って言っていいのかわからないけど、今年でメジャーデビュー20周年」
ということで、大きな動きもあるらしいが。
ただ「There will be love there ~愛のある場所~」は本当に今聴いても爆発的に売れたのも良くわかるくらいの名曲だった。
1.冷たい花
2.Stand by me
3.Blue Daisy
4.Hello Another Way
5.Bye Bye Mr.Mug
6.そのスピードで
7.Rock'n Roll
8.There will be love there ~愛のある場所~
There will be love there ~愛のある場所~
https://youtu.be/k79fQReO3uo
これは特定の出演者に対することではないのだが、年間100本以上ライブ見てるうちの95%以上がバンドだからという性質によるものだからか、どんなに曲が良くても、どんなにメンバーの見た目が良くても(これは関係ないけど)、音が後ろで流れているという、いわゆるカラオケで歌っているライブを見ていると、15分くらいですぐ飽きてしまう。だから逆にロックバンドのライブを見ると一層「これこれ!」と思えるし、同じ曲であってもやっぱり毎回音が違うから飽きない、ということが再確認できた1日だった。だから自分がロックバンドが1番好きなことにはちゃんと理由がある。
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