米津玄師 2017 LIVE / RESCUE @東京国際フォーラムホールA 7/15
- 2017/07/16
- 12:02
前日に続いて、米津玄師の東京国際フォーラム2daysの2日目。前日のライブ(http://rocknrollisnotdead.blog.fc2.com/blog-entry-416.html?spを参照していただきたい)が非常に良い内容だっただけに期待は高いが、前日の様子かるすると、声が出なくても致し方ないというのと、演出が完全に作り込まれているだけに、選曲が変わることはないだろうという予感。
というのも、米津玄師はこれまで2daysのライブで2日間とも満足というか納得できるようなライブがなかなかできた試しがなく、その最大の理由は本人のボーカルが2daysではなかなか持たないという要素があったからだが、18時ぴったりくらいにおなじみのサポートメンバーたちに続いて登場して「ナンバーナイン」をスタンドマイクを握りしめるようにして歌い始めた米津玄師は、こちらの不安を一瞬にして一掃するくらいに声が良く出ていた。というか、続く「フローライト」でより顕著になったのだが、こんなにも綺麗にファルセットが出ているのは初めてじゃないかと思うくらいに、ましてや前日はファルセットが出ないのを声を張り上げることによって補うという力業を見せていただけに、この20時間ばかりの間に何があったんだろうかというくらいの変貌を遂げていた。
とはいえ、流れ自体は前日と全く変わらないというか、これだけガチガチに演出を決め込んでいるだけに変えようがないのだが、やはり中島がギターを背負ってスネアを連打する「翡翠の狼」というカップリング曲はこのライブでなければ生で聴くことはできないだろうな、と思う。米津玄師本人による狼の咆哮のような声も非常にクリアに会場に響いていた。
「新曲やります」
と言って米津玄師がハンドマイクを持ってステージを動き回りながら演奏された「砂の惑星」は前日同様にLEDに文字通りに砂の惑星で生きる少女と部族のアニメーションが映し出されたのだが、前日以上に歌詞に耳を傾けて聴いていると、
「あなたと私でランデブー」(マトリョシカ)
「Happy Birthday」(遊園市街)
と、かつて米津玄師がハチ名義で世に送り出した曲のフレーズが歌詞の中に導入されている。
この曲は初音ミクのコンピアルバム「マジカルミライ」に収録されることがすでに発表されているが、そのかつての自身のボカロ曲のフレーズを繋ぎ合わせた歌詞からは、あえて今、米津玄師がボカロの曲を発表する意志と意義、そしてボカロという文化に対する愛情とリスペクトを感じさせた。
それは鮮やかな星空からミラーボールが輝くダンスフロアに一気にワープしてみせる「orion」を挟んでの、ハチ時代の楽曲のリメイクである、
「君の悪い夢を 私が全部食べてあげる」
という歌詞をそのまま可視化したかのようなアニメーションの「ゆめくいしょうじょ」にも通ずるところであるが、正直な話、ハチ名義でのアルバムも持っているとはいえ、自分はその音源をほとんど聴いていない。だから米津玄師がライブでボカロ曲のセルフカバーをやっても、「これをやるんなら「diorama」の曲をやってくれ」と思っていたが、こうして米津玄師本人の歌唱を生で聴くと、ボカロバージョンでは感じることができなかった人間らしい部分を確かに感じることができる。それに加えて米津玄師がどれだけ上手い/下手では計ることのできない良い声を持ったシンガーであることすらも。
周りにいた人たちのように、イントロが鳴っただけで泣きだすくらいの思い入れは自分にはないが、こうして本人歌唱バージョンをライブで聴くと、曲そのものの名曲っぷりは感じ取ることができる。「ブーゲンビリア」の花言葉が「情熱」であるということも。
「後半戦、まだまだ行けますか!」
と米津玄師が問いかけての「ゴーゴー幽霊船」からはアッパーな曲が続くおなじみの流れだが、こうした曲でもやはり本人の声が出ていて、ファルセットを駆使できるというのが実に効いている。
「駄菓子屋商売」では前日に客席最前列に落ちてしまった反省からか、ハンドマイクでステージ左右には動き回るものの、さすがに学習したのかステージ前方までは出て行かない。また、「ドーナツホール」でも須藤は前日とは異なり、台座から降りることなくベースを弾くという、全体的な落ち着きっぷりをみせる。
ハンドマイクで歌う米津玄師がラストのサビ前で
「聞こえてんなら声出していこうぜ」
と叫ぶと言ってもいい、過去最高の声量を見せた「LOSER」から勇壮なコーラスと二本の指を観客が一斉に立てる「ピースサイン」で自身の原点にある蒼さを感じさせるギターロックを鳴らし、観客の大合唱でもって祝祭感溢れる一体感を生み出してみせると、本人の言葉の後に壮大な映像を駆使した「love」、そしてRO69の山崎洋一郎のブログでタイトルが判明した新曲2曲へ。
すでに次のツアーのタイトルになっている「fogbound」はダークかつアトモスフェリックな音像の、このタイトルとは思わなかった曲ではあるが、
「メロドラマはもう終わりにしよう」
というサビの歌詞からは、音像は全く違えど、
「さらば掲げろピースサイン」
と同じように、青春期に別れを告げているように感じる。それは米津玄師本人がすでに青春期を通り過ぎている存在になっているからだが。
そして最後に演奏されたもう一曲の新曲である「春雷」は、リズムが一曲通して全く変わらないというシンプル極まりないもの。今まではリズムで手数の多さによって情報量を増やしていたが、この曲に関しては「いかにリズムを削ぎ落としながらも歌で展開を生み出せるか」という挑戦を感じる。もしかしたら音源ではドラム自体が打ち込みになっている可能性も高いけれど。
やや長めのアンコール待ちの時間から、米津玄師がハンドマイクで歌いながらサビ前ではフロアタムを連打する「アンビリーバーズ」で確かに会場内が揺れるくらいに観客も米津玄師本人も飛び跳ねまくると、この日唯一のMCタイム。メンバー紹介を経て中島が二階席と一階席の観客に分けて声を出させると、
「生まれた徳島っていうところが本当に嫌で。東京に出てきたらこうしてサポートしてくれるメンバーがいて、一緒にライブを作ってくれるスタッフの人たちがいて。そしてこうして俺のことを見にきてくれる5000人もの人がいる」
と、前日はそこまで言及しなかった、ファンへの感謝を語り、
「ここにいる人たちも、今いる場所が嫌だったら、俺から言えることは、遠くへ行け、っていうことかな(笑)」
と、前日と内容は同じだが、前日よりもはるかにさっぱりとした、ある意味では整理された言葉で自身の体験からくるエールを送る。
だからこそアンコールで演奏されたのは、
「この頃ひどい夢を見る 子供の頃の風景
煙草の煙で満ちた 白い食卓だ」
という、抜け出したかった風景を歌った「Neighbourhood」と、
「だから手を取って 僕らと行こうぜ
ここではない遠くの方へ」
とその場所からの解放を歌う「アンビリーバーズ」だったんじゃないかと思う。
演奏を終えるとピックを客席に投げ入れてステージから去って行ったが、その時に送られた拍手からは前日とは全く違う、腕を掲げてガッツポーズをしたいくらいの余韻に満ちていた。
それはやはり何よりも米津玄師の声が非常によく出ていたから。今まで米津玄師のライブで最も不安だった点は紛れもなく本人の歌唱だった。去年のSWEET LOVE SHOWERでは全く声が出ていなかったし(それはそれで逆に良いライブだったが)、前回のツアー「はうる」も2daysの2日目は声が出ておらず、しかもこの日の前日もファルセットが出ないのを力業で押し切っていた。
しかしこの日はファルセットが今までにないくらいに本当に良く出ていて、楽曲の持つ力を最大限に引き出すことができていたし、本人も自分の作った曲を自分の想像した通りに歌いこなせていたのが実に楽しそうだった。
サポートメンバー(特にリズム隊)が強すぎるが故に、どうしてもバンドそのものの一体感という意味では他のバンドたちのライブから見劣りしてしまっていた。例えば[Alexandros]の川上洋平やMrs.GREEN APPLEの大森元貴はボーカルの力によってバンドの力をさらに何段階も引き上げるという理想的なボーカリストの姿を見せてくれるが、もしかしたら米津玄師も数年後にはそうした姿を見せてくれるかもしれない、と思えた。そういう意味では、この日のライブは自分が最も見たかった、頼もしい姿の米津玄師のライブだった。
そして、この「RESCUE」でのあまりに素晴らしかった演出の数々。それは確実に規模の小さいライブハウスでは見せることができないものだが、これから全国のホールツアーを巡る「Fogbound」、さらにその先に立つことになるであろうアリーナ会場でのライブを見据えると、今回の演出は本当に大きな意味を持つものになるはず。
通常のバンドともシンガーソングライターとも全く違う音楽家としてのキャリアと人生を送ってきた男なだけに、やはり曲の構造がそうした既存の存在とは全く違う。だからこそ米津玄師にしかできない、米津玄師に最も合った演出がライブにも求められるわけだが、音楽家としてだけではなく、作家やイラストレーターとしてでも確実に生きていけるくらいにマルチな才能を持っているだけに、作家としての物語性(それは歌詞でもフルに生かされている)とイラストレーターとしてのその物語を具現化する能力(それはアートワークなどに生かされている)が融合した、映像や照明を使った今回のライブは、これからの米津玄師のライブでのスタンダードと言える位置づけになる予感がしている。
今まではとにかく楽曲のクオリティがひたすらに高いが、ライブの希少性も高いが故にライブに行きたい、という存在であったが、この「RESCUE」を終えた今、もっとライブで米津玄師の世界に浸りたいと思うようになってきている。果たしてライブの本数が桁違いである秋からのツアー「Fogbound」ではどんな世界を我々に見せてくれるのだろうか。
そしてその前に出るであろうアルバムの詳細と、「Fogbound」のスケジュールにない東京会場でのライブは…?
1.ナンバーナイン
2.フローライト
3.メランコリーキッチン
4.あたしはゆうれい
5.翡翠の狼
6.Black Sheep
7.砂の惑星
8.orion
9.ゆめくいしょうじょ
10.ゴーゴー幽霊船
11.駄菓子屋商売
12.ドーナツホール
13.アイネクライネ
14.LOSER
15.ピースサイン
16.love
17.fogbound
18.春雷
encore
19.アンビリーバーズ
20.Neighbourhood
ピースサイン
https://youtu.be/9aJVr5tTTWk
Next→ 7/23 MURO FES @お台場特設会場
というのも、米津玄師はこれまで2daysのライブで2日間とも満足というか納得できるようなライブがなかなかできた試しがなく、その最大の理由は本人のボーカルが2daysではなかなか持たないという要素があったからだが、18時ぴったりくらいにおなじみのサポートメンバーたちに続いて登場して「ナンバーナイン」をスタンドマイクを握りしめるようにして歌い始めた米津玄師は、こちらの不安を一瞬にして一掃するくらいに声が良く出ていた。というか、続く「フローライト」でより顕著になったのだが、こんなにも綺麗にファルセットが出ているのは初めてじゃないかと思うくらいに、ましてや前日はファルセットが出ないのを声を張り上げることによって補うという力業を見せていただけに、この20時間ばかりの間に何があったんだろうかというくらいの変貌を遂げていた。
とはいえ、流れ自体は前日と全く変わらないというか、これだけガチガチに演出を決め込んでいるだけに変えようがないのだが、やはり中島がギターを背負ってスネアを連打する「翡翠の狼」というカップリング曲はこのライブでなければ生で聴くことはできないだろうな、と思う。米津玄師本人による狼の咆哮のような声も非常にクリアに会場に響いていた。
「新曲やります」
と言って米津玄師がハンドマイクを持ってステージを動き回りながら演奏された「砂の惑星」は前日同様にLEDに文字通りに砂の惑星で生きる少女と部族のアニメーションが映し出されたのだが、前日以上に歌詞に耳を傾けて聴いていると、
「あなたと私でランデブー」(マトリョシカ)
「Happy Birthday」(遊園市街)
と、かつて米津玄師がハチ名義で世に送り出した曲のフレーズが歌詞の中に導入されている。
この曲は初音ミクのコンピアルバム「マジカルミライ」に収録されることがすでに発表されているが、そのかつての自身のボカロ曲のフレーズを繋ぎ合わせた歌詞からは、あえて今、米津玄師がボカロの曲を発表する意志と意義、そしてボカロという文化に対する愛情とリスペクトを感じさせた。
それは鮮やかな星空からミラーボールが輝くダンスフロアに一気にワープしてみせる「orion」を挟んでの、ハチ時代の楽曲のリメイクである、
「君の悪い夢を 私が全部食べてあげる」
という歌詞をそのまま可視化したかのようなアニメーションの「ゆめくいしょうじょ」にも通ずるところであるが、正直な話、ハチ名義でのアルバムも持っているとはいえ、自分はその音源をほとんど聴いていない。だから米津玄師がライブでボカロ曲のセルフカバーをやっても、「これをやるんなら「diorama」の曲をやってくれ」と思っていたが、こうして米津玄師本人の歌唱を生で聴くと、ボカロバージョンでは感じることができなかった人間らしい部分を確かに感じることができる。それに加えて米津玄師がどれだけ上手い/下手では計ることのできない良い声を持ったシンガーであることすらも。
周りにいた人たちのように、イントロが鳴っただけで泣きだすくらいの思い入れは自分にはないが、こうして本人歌唱バージョンをライブで聴くと、曲そのものの名曲っぷりは感じ取ることができる。「ブーゲンビリア」の花言葉が「情熱」であるということも。
「後半戦、まだまだ行けますか!」
と米津玄師が問いかけての「ゴーゴー幽霊船」からはアッパーな曲が続くおなじみの流れだが、こうした曲でもやはり本人の声が出ていて、ファルセットを駆使できるというのが実に効いている。
「駄菓子屋商売」では前日に客席最前列に落ちてしまった反省からか、ハンドマイクでステージ左右には動き回るものの、さすがに学習したのかステージ前方までは出て行かない。また、「ドーナツホール」でも須藤は前日とは異なり、台座から降りることなくベースを弾くという、全体的な落ち着きっぷりをみせる。
ハンドマイクで歌う米津玄師がラストのサビ前で
「聞こえてんなら声出していこうぜ」
と叫ぶと言ってもいい、過去最高の声量を見せた「LOSER」から勇壮なコーラスと二本の指を観客が一斉に立てる「ピースサイン」で自身の原点にある蒼さを感じさせるギターロックを鳴らし、観客の大合唱でもって祝祭感溢れる一体感を生み出してみせると、本人の言葉の後に壮大な映像を駆使した「love」、そしてRO69の山崎洋一郎のブログでタイトルが判明した新曲2曲へ。
すでに次のツアーのタイトルになっている「fogbound」はダークかつアトモスフェリックな音像の、このタイトルとは思わなかった曲ではあるが、
「メロドラマはもう終わりにしよう」
というサビの歌詞からは、音像は全く違えど、
「さらば掲げろピースサイン」
と同じように、青春期に別れを告げているように感じる。それは米津玄師本人がすでに青春期を通り過ぎている存在になっているからだが。
そして最後に演奏されたもう一曲の新曲である「春雷」は、リズムが一曲通して全く変わらないというシンプル極まりないもの。今まではリズムで手数の多さによって情報量を増やしていたが、この曲に関しては「いかにリズムを削ぎ落としながらも歌で展開を生み出せるか」という挑戦を感じる。もしかしたら音源ではドラム自体が打ち込みになっている可能性も高いけれど。
やや長めのアンコール待ちの時間から、米津玄師がハンドマイクで歌いながらサビ前ではフロアタムを連打する「アンビリーバーズ」で確かに会場内が揺れるくらいに観客も米津玄師本人も飛び跳ねまくると、この日唯一のMCタイム。メンバー紹介を経て中島が二階席と一階席の観客に分けて声を出させると、
「生まれた徳島っていうところが本当に嫌で。東京に出てきたらこうしてサポートしてくれるメンバーがいて、一緒にライブを作ってくれるスタッフの人たちがいて。そしてこうして俺のことを見にきてくれる5000人もの人がいる」
と、前日はそこまで言及しなかった、ファンへの感謝を語り、
「ここにいる人たちも、今いる場所が嫌だったら、俺から言えることは、遠くへ行け、っていうことかな(笑)」
と、前日と内容は同じだが、前日よりもはるかにさっぱりとした、ある意味では整理された言葉で自身の体験からくるエールを送る。
だからこそアンコールで演奏されたのは、
「この頃ひどい夢を見る 子供の頃の風景
煙草の煙で満ちた 白い食卓だ」
という、抜け出したかった風景を歌った「Neighbourhood」と、
「だから手を取って 僕らと行こうぜ
ここではない遠くの方へ」
とその場所からの解放を歌う「アンビリーバーズ」だったんじゃないかと思う。
演奏を終えるとピックを客席に投げ入れてステージから去って行ったが、その時に送られた拍手からは前日とは全く違う、腕を掲げてガッツポーズをしたいくらいの余韻に満ちていた。
それはやはり何よりも米津玄師の声が非常によく出ていたから。今まで米津玄師のライブで最も不安だった点は紛れもなく本人の歌唱だった。去年のSWEET LOVE SHOWERでは全く声が出ていなかったし(それはそれで逆に良いライブだったが)、前回のツアー「はうる」も2daysの2日目は声が出ておらず、しかもこの日の前日もファルセットが出ないのを力業で押し切っていた。
しかしこの日はファルセットが今までにないくらいに本当に良く出ていて、楽曲の持つ力を最大限に引き出すことができていたし、本人も自分の作った曲を自分の想像した通りに歌いこなせていたのが実に楽しそうだった。
サポートメンバー(特にリズム隊)が強すぎるが故に、どうしてもバンドそのものの一体感という意味では他のバンドたちのライブから見劣りしてしまっていた。例えば[Alexandros]の川上洋平やMrs.GREEN APPLEの大森元貴はボーカルの力によってバンドの力をさらに何段階も引き上げるという理想的なボーカリストの姿を見せてくれるが、もしかしたら米津玄師も数年後にはそうした姿を見せてくれるかもしれない、と思えた。そういう意味では、この日のライブは自分が最も見たかった、頼もしい姿の米津玄師のライブだった。
そして、この「RESCUE」でのあまりに素晴らしかった演出の数々。それは確実に規模の小さいライブハウスでは見せることができないものだが、これから全国のホールツアーを巡る「Fogbound」、さらにその先に立つことになるであろうアリーナ会場でのライブを見据えると、今回の演出は本当に大きな意味を持つものになるはず。
通常のバンドともシンガーソングライターとも全く違う音楽家としてのキャリアと人生を送ってきた男なだけに、やはり曲の構造がそうした既存の存在とは全く違う。だからこそ米津玄師にしかできない、米津玄師に最も合った演出がライブにも求められるわけだが、音楽家としてだけではなく、作家やイラストレーターとしてでも確実に生きていけるくらいにマルチな才能を持っているだけに、作家としての物語性(それは歌詞でもフルに生かされている)とイラストレーターとしてのその物語を具現化する能力(それはアートワークなどに生かされている)が融合した、映像や照明を使った今回のライブは、これからの米津玄師のライブでのスタンダードと言える位置づけになる予感がしている。
今まではとにかく楽曲のクオリティがひたすらに高いが、ライブの希少性も高いが故にライブに行きたい、という存在であったが、この「RESCUE」を終えた今、もっとライブで米津玄師の世界に浸りたいと思うようになってきている。果たしてライブの本数が桁違いである秋からのツアー「Fogbound」ではどんな世界を我々に見せてくれるのだろうか。
そしてその前に出るであろうアルバムの詳細と、「Fogbound」のスケジュールにない東京会場でのライブは…?
1.ナンバーナイン
2.フローライト
3.メランコリーキッチン
4.あたしはゆうれい
5.翡翠の狼
6.Black Sheep
7.砂の惑星
8.orion
9.ゆめくいしょうじょ
10.ゴーゴー幽霊船
11.駄菓子屋商売
12.ドーナツホール
13.アイネクライネ
14.LOSER
15.ピースサイン
16.love
17.fogbound
18.春雷
encore
19.アンビリーバーズ
20.Neighbourhood
ピースサイン
https://youtu.be/9aJVr5tTTWk
Next→ 7/23 MURO FES @お台場特設会場
