a flood of circle ワンマンツアー ”NEW TRIBE -新民族大移動-” @横浜Club Lizard 3/4
- 2017/03/04
- 21:50
2日前にスタートした、a flood of circleの「NEW TRIBE」を携えてのツアー、初日の千葉LOOKに続いて2箇所目は横浜のClub Lizard。この会場はすでに閉店が決まっているため、フラッドがここでライブをするのはこの日が最後になる。
ソールドアウトで満員状態の観客が待ち受ける中、18時過ぎに場内が暗転すると、おなじみのSEが鳴り、一丘、HISAYO、テツの順番でメンバーが登場し、テツがギターのサウンドを鳴らし始めると、亮介もステージに現れ、ギターは持たずにブルース色の強い「El Drado」からスタートするというのは初日と変わらない、というか同じツアーなので全体の流れ自体はほとんど同じなため、続く亮介が
「おはようございます、a flood of circleです!」
と挨拶してからギターを持つ「Dirty Pretty Carnival」から客席もエンジンがかかり始めるというのも同じ。同じツアーでも各地で盛り上がるポイントやノリが変わるというが、さすがに千葉と横浜では距離が近いというのもあり、ほとんど変わらない。(自分と同じように千葉にも来ていた人もかなりいたはず)
亮介のしゃがれた声が唸りを上げる「泥水のメロディー」からダイバーが続出した(構造上、千葉LOOKと同様にダイブしても客席に押し戻される)「シーガル」とこの日も序盤から新作からも定番曲もアッパーな曲で押しまくるというのはそうした曲が多い「NEW TRIBE」の性質によるものだと思われるが、初日は「God Speed You Baby」だったところでこの日はダンサブルだが一筋縄ではいかないリズムの「Silent Noise=Avant-garde Punk」を。日によって変わるだろうと思っていたポイントではあるが、まさかこの曲が来るとは。
HISAYOのゴリゴリのベースのイントロで始まる「Rex Girl」を終えると亮介が
「Lizardには20歳の時から来てるからね。今月末で終わっちゃうんでしょ?The Mirrazとやったり、SCOOBIE DOとやったり、Qomolangma Tomatoとやったりしたよ」
とこの会場での思い出を語り、
「最後でもやることは一つ。ロックンロールやるだけ!」
と言うとテツのギターが学校のチャイムのメロディを奏でる「Rock'N'Roll New School」で文字通りロックンロールをぶっ放すと、初日では「The Future Is Mine」だったところを「見る前に跳べ」に変えて来たのだが、
「Time to Rock'n'Roll」
というフレーズがあるだけに、これはその前の曲と、亮介の言葉に合わせた選曲だったのかもしれない。
「横浜最高!Lizard最高!愛してる!ジュテーム!」
と「カッコいい街」と評していた横浜とそのカッコいい街で長い年月営業してきたLizardを讃えるように演奏された「ジュテームアデューベルジャンブルース」からは勢い重視の流れからギアチェンジ。
しかし初日よりも少し広い(とはいえ首都圏でフラッドがやるには狭い方に入る)会場だからか、初日のズレても関係ないくらいの前のめりさよりはちょっとバンドの演奏は整理されたような印象。テツのコーラスとHISAYOのベースもよく聴こえる。
初日はややキツそうだった「BLUE」の高音部もこの日はしっかり出ており、さすがのブルースドライブモンスターっぷりを見せつけた亮介が
「LizardにはLizard虫っていうのがいるんだよね(笑)蚊みたいなやつ(笑)
LOFTもLOFT虫みたいなやつがいるしね。歴史の長いライブハウスは生態系もおかしいことになってる(笑)」
と笑わせながら、テツだけでなく実はHISAYOもフラッドとしてこのLizardでライブをやるのは最初で最後であることを明かしてから「NEW TRIBE」で新たに生まれ変わる宣誓をすると、
「Lizardのこれまでの盛り上がりを今日俺たちで塗りかえようぜ!」
と煽り、ライブ定番曲のゾーンに突入するのだが、初日は
「Blood Red Shoes」→「Human Lisence」→「Chameleon Baby」
だった流れが
「Golden Time」→「Dancing Zombiez」→「ミッドナイト・サンシャイン」
に変化。どれもタイプ的には同じ曲と入れ替えた形であるため、「Dancing Zombiez」ではアウトロでテツと亮介のギターソロ合戦が展開され、「ミッドナイト・サンシャイン」ではハンドマイクで歌う亮介が曲の熱量そのままに客席に突入していくという演出は曲が変わっても引き継がれていく。いつの間にか、こうして最も盛り上がるポイントの曲を総取っ替えしてもライブが成り立つくらいにキラーチューンが増えた。ただ「良い曲」が増えただけでも、「激しい曲」が増えただけでもない。全てのバンドの武器が研ぎ澄まされた上で年々増えてきている。同じツアーでこうして大事な部分の選曲を変えると、そのことがよくわかる。
続く「Black Eye Blues」でも亮介が客席に突入し、観客に支えられながら立とうとするが、千葉LOOKよりは天井が高いとはいえ、やはり頭が天井に当たってしまっていた。
その後はクライマックス。このツアーからのお披露目である現体制での「プシケ」が他のどの場所、どの日でもなく紛れもなく2017年3月4日のClub Lizardを実感させ、亮介がメンバー紹介の後に
「a flood of circle!」
と力を振り絞るように叫ぶと、最後に再びLizardに対する思いを口にしてから演奏された「Honey Moon Song」はHISAYOと一丘のコーラスも含めて、この会場へ捧げられるように演奏された。
「君を縛る場所から奪い去ってやる」
いうサビのフレーズ。音楽が好きな人やバンドが己を縛る場所から解放されるのは、いつだってこのLizardのようなライブハウスだった。
そんな感傷的なムードで終わっても全然いいのだが、今の「NEW TRIBE」のフラッドはやはり最後までアッパー。だからこそラストは「Wolf Gang La La La」で大合唱を巻き起こして終わった。
アンコールではバンドが立ち上げた事務所の番長という役職である一丘による物販紹介(やはり喋りは上達している)をすると、事務所では社長の亮介に対し、HISAYOが
「私も実は役職あんねん。秘書っていう(笑)
今から秘書の仕事するわ」
と言って、本編終了後に楽屋に置いてあったというハイネケンの缶をマイクに向けてプシュッと開け、ゴクリと飲み干すという、世の中の秘書でこの仕事をしているのはこの人しかいないであろう独自の秘書っぷりを見せると、この時期だからこその名曲「春の嵐」(雨が降っていた初日の次の夜明けはやはり朝日が木々を青くしていた)、そして最後は手拍子が響く中、テツがギターリフを弾きながら口でも歌い、そのテツとHISAYOが亮介に密着するようにしてソロをそれぞれ披露するという、この日もベストを更新する「ベストライド」で最後には全員で高くジャンプ。
ここでやるのは最後だからと客電が点いてもさらなるアンコールを求める声は止まなかったが、ダブルアンコールがなくてもこの日もやはり特別な日になった。もはやフラッドのワンマンはどこであってもいつであっても特別だ。
亮介はかつてLizardでミイラズと対バンしたことを話していたが、その当時、フラッドとミイラズの対バンを渋谷クアトロで見た。ミイラズにはまだケイゾーと真彦はおらず、チェコの優心とアディムがサポートで、フラッドは「ZOOMANITY」リリース直前。まだお互いに若手の時期だった。
そうしたことも含めて亮介はLizardに対して
「終わった後に何をするかの方が大事」
とメンバーが変わりながらも続いてきたバンドならではの言葉を送った。長く続けてれば場所や人への思い出は増えていく。それはこれからもバンドを続けていく限り、もっと増えていく。
1.El Drado
2.Dirty Pretty Carnival Night
3.泥水のメロディー
4.シーガル
5.Rude Boy's Last Call
6.Silent Noise=Avant-garde Punk
7.Rex Girl
8.Rock'N'Roll New School
9.見る前に跳べ
10.ジュテームアデューベルジャンブルース
11.The Greatest Day
12.BLUE
13.NEW TRIBE
14.Golden Time
15.Dancing Zombiez
16.ミッドナイト・サンシャイン
17.Black Eye Blues
18.Flyer's Waltz
19.プシケ
20.Honey Moon Song
21.Wolf Gang La La La
encore
22.春の嵐
23.ベストライド
NEW TRIBE
https://youtu.be/0Ml5Pi-kDC0
Next→ 3/5 THE PINBALLS × Large House Satisfaction × ビレッジマンズストア @千葉LOOK
ソールドアウトで満員状態の観客が待ち受ける中、18時過ぎに場内が暗転すると、おなじみのSEが鳴り、一丘、HISAYO、テツの順番でメンバーが登場し、テツがギターのサウンドを鳴らし始めると、亮介もステージに現れ、ギターは持たずにブルース色の強い「El Drado」からスタートするというのは初日と変わらない、というか同じツアーなので全体の流れ自体はほとんど同じなため、続く亮介が
「おはようございます、a flood of circleです!」
と挨拶してからギターを持つ「Dirty Pretty Carnival」から客席もエンジンがかかり始めるというのも同じ。同じツアーでも各地で盛り上がるポイントやノリが変わるというが、さすがに千葉と横浜では距離が近いというのもあり、ほとんど変わらない。(自分と同じように千葉にも来ていた人もかなりいたはず)
亮介のしゃがれた声が唸りを上げる「泥水のメロディー」からダイバーが続出した(構造上、千葉LOOKと同様にダイブしても客席に押し戻される)「シーガル」とこの日も序盤から新作からも定番曲もアッパーな曲で押しまくるというのはそうした曲が多い「NEW TRIBE」の性質によるものだと思われるが、初日は「God Speed You Baby」だったところでこの日はダンサブルだが一筋縄ではいかないリズムの「Silent Noise=Avant-garde Punk」を。日によって変わるだろうと思っていたポイントではあるが、まさかこの曲が来るとは。
HISAYOのゴリゴリのベースのイントロで始まる「Rex Girl」を終えると亮介が
「Lizardには20歳の時から来てるからね。今月末で終わっちゃうんでしょ?The Mirrazとやったり、SCOOBIE DOとやったり、Qomolangma Tomatoとやったりしたよ」
とこの会場での思い出を語り、
「最後でもやることは一つ。ロックンロールやるだけ!」
と言うとテツのギターが学校のチャイムのメロディを奏でる「Rock'N'Roll New School」で文字通りロックンロールをぶっ放すと、初日では「The Future Is Mine」だったところを「見る前に跳べ」に変えて来たのだが、
「Time to Rock'n'Roll」
というフレーズがあるだけに、これはその前の曲と、亮介の言葉に合わせた選曲だったのかもしれない。
「横浜最高!Lizard最高!愛してる!ジュテーム!」
と「カッコいい街」と評していた横浜とそのカッコいい街で長い年月営業してきたLizardを讃えるように演奏された「ジュテームアデューベルジャンブルース」からは勢い重視の流れからギアチェンジ。
しかし初日よりも少し広い(とはいえ首都圏でフラッドがやるには狭い方に入る)会場だからか、初日のズレても関係ないくらいの前のめりさよりはちょっとバンドの演奏は整理されたような印象。テツのコーラスとHISAYOのベースもよく聴こえる。
初日はややキツそうだった「BLUE」の高音部もこの日はしっかり出ており、さすがのブルースドライブモンスターっぷりを見せつけた亮介が
「LizardにはLizard虫っていうのがいるんだよね(笑)蚊みたいなやつ(笑)
LOFTもLOFT虫みたいなやつがいるしね。歴史の長いライブハウスは生態系もおかしいことになってる(笑)」
と笑わせながら、テツだけでなく実はHISAYOもフラッドとしてこのLizardでライブをやるのは最初で最後であることを明かしてから「NEW TRIBE」で新たに生まれ変わる宣誓をすると、
「Lizardのこれまでの盛り上がりを今日俺たちで塗りかえようぜ!」
と煽り、ライブ定番曲のゾーンに突入するのだが、初日は
「Blood Red Shoes」→「Human Lisence」→「Chameleon Baby」
だった流れが
「Golden Time」→「Dancing Zombiez」→「ミッドナイト・サンシャイン」
に変化。どれもタイプ的には同じ曲と入れ替えた形であるため、「Dancing Zombiez」ではアウトロでテツと亮介のギターソロ合戦が展開され、「ミッドナイト・サンシャイン」ではハンドマイクで歌う亮介が曲の熱量そのままに客席に突入していくという演出は曲が変わっても引き継がれていく。いつの間にか、こうして最も盛り上がるポイントの曲を総取っ替えしてもライブが成り立つくらいにキラーチューンが増えた。ただ「良い曲」が増えただけでも、「激しい曲」が増えただけでもない。全てのバンドの武器が研ぎ澄まされた上で年々増えてきている。同じツアーでこうして大事な部分の選曲を変えると、そのことがよくわかる。
続く「Black Eye Blues」でも亮介が客席に突入し、観客に支えられながら立とうとするが、千葉LOOKよりは天井が高いとはいえ、やはり頭が天井に当たってしまっていた。
その後はクライマックス。このツアーからのお披露目である現体制での「プシケ」が他のどの場所、どの日でもなく紛れもなく2017年3月4日のClub Lizardを実感させ、亮介がメンバー紹介の後に
「a flood of circle!」
と力を振り絞るように叫ぶと、最後に再びLizardに対する思いを口にしてから演奏された「Honey Moon Song」はHISAYOと一丘のコーラスも含めて、この会場へ捧げられるように演奏された。
「君を縛る場所から奪い去ってやる」
いうサビのフレーズ。音楽が好きな人やバンドが己を縛る場所から解放されるのは、いつだってこのLizardのようなライブハウスだった。
そんな感傷的なムードで終わっても全然いいのだが、今の「NEW TRIBE」のフラッドはやはり最後までアッパー。だからこそラストは「Wolf Gang La La La」で大合唱を巻き起こして終わった。
アンコールではバンドが立ち上げた事務所の番長という役職である一丘による物販紹介(やはり喋りは上達している)をすると、事務所では社長の亮介に対し、HISAYOが
「私も実は役職あんねん。秘書っていう(笑)
今から秘書の仕事するわ」
と言って、本編終了後に楽屋に置いてあったというハイネケンの缶をマイクに向けてプシュッと開け、ゴクリと飲み干すという、世の中の秘書でこの仕事をしているのはこの人しかいないであろう独自の秘書っぷりを見せると、この時期だからこその名曲「春の嵐」(雨が降っていた初日の次の夜明けはやはり朝日が木々を青くしていた)、そして最後は手拍子が響く中、テツがギターリフを弾きながら口でも歌い、そのテツとHISAYOが亮介に密着するようにしてソロをそれぞれ披露するという、この日もベストを更新する「ベストライド」で最後には全員で高くジャンプ。
ここでやるのは最後だからと客電が点いてもさらなるアンコールを求める声は止まなかったが、ダブルアンコールがなくてもこの日もやはり特別な日になった。もはやフラッドのワンマンはどこであってもいつであっても特別だ。
亮介はかつてLizardでミイラズと対バンしたことを話していたが、その当時、フラッドとミイラズの対バンを渋谷クアトロで見た。ミイラズにはまだケイゾーと真彦はおらず、チェコの優心とアディムがサポートで、フラッドは「ZOOMANITY」リリース直前。まだお互いに若手の時期だった。
そうしたことも含めて亮介はLizardに対して
「終わった後に何をするかの方が大事」
とメンバーが変わりながらも続いてきたバンドならではの言葉を送った。長く続けてれば場所や人への思い出は増えていく。それはこれからもバンドを続けていく限り、もっと増えていく。
1.El Drado
2.Dirty Pretty Carnival Night
3.泥水のメロディー
4.シーガル
5.Rude Boy's Last Call
6.Silent Noise=Avant-garde Punk
7.Rex Girl
8.Rock'N'Roll New School
9.見る前に跳べ
10.ジュテームアデューベルジャンブルース
11.The Greatest Day
12.BLUE
13.NEW TRIBE
14.Golden Time
15.Dancing Zombiez
16.ミッドナイト・サンシャイン
17.Black Eye Blues
18.Flyer's Waltz
19.プシケ
20.Honey Moon Song
21.Wolf Gang La La La
encore
22.春の嵐
23.ベストライド
NEW TRIBE
https://youtu.be/0Ml5Pi-kDC0
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