キュウソネコカミ 「DMCC REAL ONEMAN 2016-2017 ~ボロボロバキバキクルットゥ!ツアー~」 @新木場STUDIO COAST 1/7
- 2017/01/08
- 01:25
新年初ライブであり、久しぶりのライブハウスでのライブとなるのが、この日のキュウソネコカミの新木場STUDIO COASTでのワンマンツアー。去年末から続く38本にも及ぶ長いワンマンツアーの17本目であり、バンドにとっても新年初ライブとなる。
開演前から完全に超満員と2017年になってもバンドの勢いは全く衰えていないことを客席の様子が証明する中、18時頃にステージに現れたのはもはやおなじみのライブプロデューサーである、ATフィールドのP青木。相変わらず噛みまくり&テンパりまくりで、諸注意を告げるはずの前説なのに失笑が起きまくる。ちなみに日本最大級のクラブであるageHaとしても営業しており、カウントダウンイベントも行われている会場のSTUDIO COASTとしてもこのライブが2017年の初ライブであるとのこと。
そのP青木のポンコツ過ぎる前説のあとにメンバーが登場。なぜかP青木が「1,2,3,ダー!」とアントニオ猪木の持ちネタをやってから登場させたのだが、特にそれに意味はなく、SEがそれ仕様になっただけというこのバンドにしては驚きはない登場の仕方。
すると1曲目は「サギグラファー」でスタートし、いきなり満員の合唱が響く。こういう曲で始まっただけに、2017年のライブが始まったな~という心持ちにさせてくれる。
カズマックスことオカザワがいつも以上に間奏のギターでスクラッチしまくってサビの入るタイミングがわかりづらくすらなった「良いDJ」、イントロのiPhoneの着信音が流れて大歓声によってもはやバンドの完全なる代表曲になっているのがわかる「ファントムバイブレーション」とまずはライブでの定番曲が続く。
セイヤが白衣を着てメガネをかけ、
「ヤマサキセイヤの、ブラックジャック!」
と言ってから始まった「ヤブ医者」(かつての大晦日のガキの使いでの「板尾創路のブラックジャック!」のネタだろうか)、ハイパーなサウンドが炸裂する「FABYOOOOO!!!!!」、ゴリゴリの演奏にヘドバンすら起きる「カワイイだけ」と、選曲の幅広さにもビックリするが、それよりもバンドの演奏がさらに迫力と力強さを増しているのが一目でわかる。
SHISHAMO・宮崎朝子の「嘘つき」という声のサンプリングで始まる「記憶にございません」、ホロリと泣けてくる「泣くな親父」とインターバルを全く挟むことなく次々と曲を演奏する姿はこれまでになかなか見れなかったストイックなスタイル。
しかしひとたび喋り出すと、セイヤがフリースタイルラップのように
「俺はおみくじが嫌い、占いとかも嫌いや!なのにわざわざツイッターで俺に「セイヤさんの誕生日の運勢は今年ワースト5位ですよ」とか言ってくるやつはなんなん!?」
とまくし立てまくるのだが、ヨコタはそれを「フリースタイルダンジョン」の収録会場がここであるから、モンスター達の生き霊が乗り移ったからだと分析。同じP青木がライブを手掛けるCreepy NutsのR-指定あたりが乗り移ったのだろうか。
以前にBAYCAMPなどで試していた超高速バージョンというまでではないがかなりテンポ速めになった「KMDT25」ではカワクボタクロウがグルグルとその場で回りながらグルーヴィーなリズムを奏で、セイヤがライトセーバーを振り回す「適度に武士道、サムライBOYS。」、曲中のメンバーの名前を呼ぶ部分で最後に呼ばれたヨコタがレキシの池ちゃんのコスプレでショルダーキーボードを弾きまくり、動き回りながら演奏できるということでセイヤの隣に行ってセイヤを見つめるとセイヤも思わず笑ってしまう「What's your name?」と、あくまで曲の中でのみの演出も随所に見せると、ヨコタが池ちゃんのコスプレをしていることから当然次は「KMTR645」で、「キュッキュッキュー!」の大合唱と「Q」ポーズが広がる。元々はレキシサイドの曲であるが、キュウソサイドもフェスやイベントなどでもかなりの頻度で演奏してきただけにすっかりおなじみの曲になってきている。
鈴虫の鳴き声がイントロとして使われたカップリング曲「秋エモい」は、「夏っぽいことしたい」と同様に、従来の季節ソングのようにその情景が浮かんでくるのではなく、その情景を思い浮かべながら部屋にいるセイヤ=聴き手という構図の、実にキュウソらしい視点の季節ソング。
するとセイヤが
「秋の曲やったから、次は冬の曲!冬の曲が1番盛り上がる曲になってる!」
と言ったのだが、「キュウソに冬の曲なんかあったっけ?」と思っていたら、やはり演奏されたのは新曲。「冬幻郷」というキュウソらしからぬタイトルだが、
「We wish you a merry X'mas」
というもう過ぎ去ってしまったクリスマスソングのネタを大胆に導入した(多分著作権的に印税はかからないであろう曲をチョイスしているあたりのクレバーさはさすが)、リア充が蔓延るクリスマスの風景を皮肉ったあたりはキュウソならではの冬の曲であり、冬の曲=バラードというありがちな方程式はこのバンドには全く通用しない、「夏っぽいことしたい」「秋エモい」よりもこのバンドらしいダンスチューンである。
曲中にはセイヤの妄想パートもあるのだが、妄想の中で
「新木場子ちゃん、僕とデートしてください!」
「いいよ。水族館に行きたい。サンシャイン水族館がいいな」
というやり取りをした後の
「イェェェェェ~イ!!!」
という叫びはサンシャイン池袋だからということで、先日の大晦日のガキの使いで斎藤工が演じて大反響を呼んだサンシャイン池崎のパロディであることを曲終わりで明かしたが、ほとんどみんな気付かないという状態であった。
その種明かしをすると、セイヤとサンシャイン池崎のテンションが似ているという話になり、
「空前絶後のフェスセトリ!」
と完全に乗っかるような形で新年初ハウスミュージックダンスも行われた「MEGA SHAKE IT!」からはアッパーな曲を連発していくのだが、カップリング曲の「こみゅ力」はこの流れに入っても全く違和感がないどころか、
「I wanna be your friends」
の大合唱は
「ヤンキーとも友達になりたい!」
と言って始まった「DQNなりたい、40代で死にたい」に上手く繋がっていた。
その「DQN~」ではセイヤがこの会場ではおなじみの客席中央頭上にあるミラーボールの下まで観客の上を歩いて到達し、降りてきたミラーボールを自分の手で支えてるかのようなパフォーマンスをしてからステージへ戻っていく。その際、フロントエリアが人が倒れたりしていたので、気遣ったヨコタはほとんど歌わずに
「まず起こして!倒れてる人を起こして!」
と客席に呼びかけていた。さすが「楽しくても思いやりとマナーを忘れずに」をライブの標語にしているバンドである。
後半になるにつれてセイヤが振り絞るような歌唱になってきた「ハッピーポンコツ」、
「休日に来てくれてありがとうー!」
と言っての「何も無い休日」は、「こうしてライブに来てるんだから何も無いわけがない!」と思っていないとライブで聴いてられないくらいに、キュウソの中で最も切ない曲。
で、そんな切ない曲の後に演奏された最新シングル「わかってんだよ」がキュウソ史上最もストレートでエモい曲。ある意味ではこの本編の正攻法で押しまくるという飛び道具ほとんど使わないストイックなライブの内容も、この余計なギミックを全て排したこの曲を最後にやるため、という見方もできる。それくらい、キュウソの中ではこれからの活動において過去を振り返った時に最も大きなターニングポイントになる曲だと思う。
アンコールではセイヤがなぜかめちゃくちゃ暑いのにジャケットを着て登場し、去年の幕張メッセイベントホールのワンマンなどで披露されていたが結局それから音源化される気配が全くなかったため、ボツになったのかとすら思われていた「俺は地球」の完成版を演奏。セイヤいわくAメロは人間、ヨコタが歌うBメロは神、サビは地球という3つの視点で構成されているということで、そこだけ聞くと相変わらず難解な曲のようだが、去年演奏していた時よりもはるかにキュウソらしいダンスロックに大幅にアレンジされており、去年はほとんど棒立ち状態だった客席もかなり踊れるように変化した。ヨコタが「キュウソの曲はライブでやることで一緒に成長していくんですよ!」と言っていたようにライブでやり続けることでまだまだブラッシュアップしていくのかもしれないが。
曲の終盤にはセイヤが頭に地球を被るというパフォーマンスも見せたが、同じことをCDJのリハでやったのは、単にEARTH STAGEというステージの名前に合わせたのではなく、ようやく曲が完成したからという理由もあったんじゃないだろうか。
ワンマンのアンコールではおなじみの「お願いシェンロン」では筋斗雲に乗ったセイヤが再び客席中央まで移動して、ミラーボールに向かってかめはめ波をぶっ放し、ラストはやっぱり「ビビった」で暴れて終わるのだが、
「なめんじゃねぇ!」を「今年もよろしく!」
に変えて叫ぶという愛あるアレンジを見せた。
恒例の客席を背景に写真撮影をして終了となったのだが、MCでソゴウが無理矢理三代目J Soul Brothersのモノマネをさせられたり(三代目のことを知らなすぎてウサインボルトのモノマネになってた)、セイヤが
「初詣に行って清めの水で口を洗ってから喉が痛くなった(笑)」
と罰当たりなことを言ったりと、喋り出すと本当に面白い人たちだが、あえてそうした面白さやこれまでにライブで話題を呼んできた飛び道具的なパフォーマンスは最小限に抑え、これまでよりさらに進化したバンドサウンドでもって(このバンドは演奏は最初から上手かったけど)、良い曲をストレートに演奏するという正攻法的なライブに振り切った。そしてそれだけで充分に楽しいライブになるということを改めて証明してみせた。
それだけにこのバンドはこれからも息長く日本のロックシーンを引っ張っていくバンドであり続けるだろうし、ある意味で正攻法で勝負せざるを得ないロッキンオン主催のCDJでメインステージに立ち、超満員に埋めてみせ、しっかり正攻法で素晴らしいライブをしたのは今日のライブを見れば当然と言える。それくらい今のキュウソは飛び道具に頼らなくても強い。ワンマンツアーの後には対バンツアーも行われるが、その後のロッキンでもグラスステージで見たい。
1.サギグラファー
2.良いDJ
3.ファントムバイブレーション
4.ヤブ医者
5.FABYOOOOO!!!!!
6.カワイイだけ
7.記憶にございません
8.泣くな親父
9.KMDT25
10.適度に武士道、サムライBOYS。
11.What's your name?
12.KMTR645
13.秋エモい
14.冬幻郷
15.MEGA SHAKE IT!
16.OS
17.こみゅ力
18.DQNなりたい、40代で死にたい
19.ハッピーポンコツ
20.何も無い休日
21.わかってんだよ
encore
22.俺は地球
23.お願いシェンロン
24.ビビった
わかってんだよ
https://youtu.be/waQY84HhreE
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開演前から完全に超満員と2017年になってもバンドの勢いは全く衰えていないことを客席の様子が証明する中、18時頃にステージに現れたのはもはやおなじみのライブプロデューサーである、ATフィールドのP青木。相変わらず噛みまくり&テンパりまくりで、諸注意を告げるはずの前説なのに失笑が起きまくる。ちなみに日本最大級のクラブであるageHaとしても営業しており、カウントダウンイベントも行われている会場のSTUDIO COASTとしてもこのライブが2017年の初ライブであるとのこと。
そのP青木のポンコツ過ぎる前説のあとにメンバーが登場。なぜかP青木が「1,2,3,ダー!」とアントニオ猪木の持ちネタをやってから登場させたのだが、特にそれに意味はなく、SEがそれ仕様になっただけというこのバンドにしては驚きはない登場の仕方。
すると1曲目は「サギグラファー」でスタートし、いきなり満員の合唱が響く。こういう曲で始まっただけに、2017年のライブが始まったな~という心持ちにさせてくれる。
カズマックスことオカザワがいつも以上に間奏のギターでスクラッチしまくってサビの入るタイミングがわかりづらくすらなった「良いDJ」、イントロのiPhoneの着信音が流れて大歓声によってもはやバンドの完全なる代表曲になっているのがわかる「ファントムバイブレーション」とまずはライブでの定番曲が続く。
セイヤが白衣を着てメガネをかけ、
「ヤマサキセイヤの、ブラックジャック!」
と言ってから始まった「ヤブ医者」(かつての大晦日のガキの使いでの「板尾創路のブラックジャック!」のネタだろうか)、ハイパーなサウンドが炸裂する「FABYOOOOO!!!!!」、ゴリゴリの演奏にヘドバンすら起きる「カワイイだけ」と、選曲の幅広さにもビックリするが、それよりもバンドの演奏がさらに迫力と力強さを増しているのが一目でわかる。
SHISHAMO・宮崎朝子の「嘘つき」という声のサンプリングで始まる「記憶にございません」、ホロリと泣けてくる「泣くな親父」とインターバルを全く挟むことなく次々と曲を演奏する姿はこれまでになかなか見れなかったストイックなスタイル。
しかしひとたび喋り出すと、セイヤがフリースタイルラップのように
「俺はおみくじが嫌い、占いとかも嫌いや!なのにわざわざツイッターで俺に「セイヤさんの誕生日の運勢は今年ワースト5位ですよ」とか言ってくるやつはなんなん!?」
とまくし立てまくるのだが、ヨコタはそれを「フリースタイルダンジョン」の収録会場がここであるから、モンスター達の生き霊が乗り移ったからだと分析。同じP青木がライブを手掛けるCreepy NutsのR-指定あたりが乗り移ったのだろうか。
以前にBAYCAMPなどで試していた超高速バージョンというまでではないがかなりテンポ速めになった「KMDT25」ではカワクボタクロウがグルグルとその場で回りながらグルーヴィーなリズムを奏で、セイヤがライトセーバーを振り回す「適度に武士道、サムライBOYS。」、曲中のメンバーの名前を呼ぶ部分で最後に呼ばれたヨコタがレキシの池ちゃんのコスプレでショルダーキーボードを弾きまくり、動き回りながら演奏できるということでセイヤの隣に行ってセイヤを見つめるとセイヤも思わず笑ってしまう「What's your name?」と、あくまで曲の中でのみの演出も随所に見せると、ヨコタが池ちゃんのコスプレをしていることから当然次は「KMTR645」で、「キュッキュッキュー!」の大合唱と「Q」ポーズが広がる。元々はレキシサイドの曲であるが、キュウソサイドもフェスやイベントなどでもかなりの頻度で演奏してきただけにすっかりおなじみの曲になってきている。
鈴虫の鳴き声がイントロとして使われたカップリング曲「秋エモい」は、「夏っぽいことしたい」と同様に、従来の季節ソングのようにその情景が浮かんでくるのではなく、その情景を思い浮かべながら部屋にいるセイヤ=聴き手という構図の、実にキュウソらしい視点の季節ソング。
するとセイヤが
「秋の曲やったから、次は冬の曲!冬の曲が1番盛り上がる曲になってる!」
と言ったのだが、「キュウソに冬の曲なんかあったっけ?」と思っていたら、やはり演奏されたのは新曲。「冬幻郷」というキュウソらしからぬタイトルだが、
「We wish you a merry X'mas」
というもう過ぎ去ってしまったクリスマスソングのネタを大胆に導入した(多分著作権的に印税はかからないであろう曲をチョイスしているあたりのクレバーさはさすが)、リア充が蔓延るクリスマスの風景を皮肉ったあたりはキュウソならではの冬の曲であり、冬の曲=バラードというありがちな方程式はこのバンドには全く通用しない、「夏っぽいことしたい」「秋エモい」よりもこのバンドらしいダンスチューンである。
曲中にはセイヤの妄想パートもあるのだが、妄想の中で
「新木場子ちゃん、僕とデートしてください!」
「いいよ。水族館に行きたい。サンシャイン水族館がいいな」
というやり取りをした後の
「イェェェェェ~イ!!!」
という叫びはサンシャイン池袋だからということで、先日の大晦日のガキの使いで斎藤工が演じて大反響を呼んだサンシャイン池崎のパロディであることを曲終わりで明かしたが、ほとんどみんな気付かないという状態であった。
その種明かしをすると、セイヤとサンシャイン池崎のテンションが似ているという話になり、
「空前絶後のフェスセトリ!」
と完全に乗っかるような形で新年初ハウスミュージックダンスも行われた「MEGA SHAKE IT!」からはアッパーな曲を連発していくのだが、カップリング曲の「こみゅ力」はこの流れに入っても全く違和感がないどころか、
「I wanna be your friends」
の大合唱は
「ヤンキーとも友達になりたい!」
と言って始まった「DQNなりたい、40代で死にたい」に上手く繋がっていた。
その「DQN~」ではセイヤがこの会場ではおなじみの客席中央頭上にあるミラーボールの下まで観客の上を歩いて到達し、降りてきたミラーボールを自分の手で支えてるかのようなパフォーマンスをしてからステージへ戻っていく。その際、フロントエリアが人が倒れたりしていたので、気遣ったヨコタはほとんど歌わずに
「まず起こして!倒れてる人を起こして!」
と客席に呼びかけていた。さすが「楽しくても思いやりとマナーを忘れずに」をライブの標語にしているバンドである。
後半になるにつれてセイヤが振り絞るような歌唱になってきた「ハッピーポンコツ」、
「休日に来てくれてありがとうー!」
と言っての「何も無い休日」は、「こうしてライブに来てるんだから何も無いわけがない!」と思っていないとライブで聴いてられないくらいに、キュウソの中で最も切ない曲。
で、そんな切ない曲の後に演奏された最新シングル「わかってんだよ」がキュウソ史上最もストレートでエモい曲。ある意味ではこの本編の正攻法で押しまくるという飛び道具ほとんど使わないストイックなライブの内容も、この余計なギミックを全て排したこの曲を最後にやるため、という見方もできる。それくらい、キュウソの中ではこれからの活動において過去を振り返った時に最も大きなターニングポイントになる曲だと思う。
アンコールではセイヤがなぜかめちゃくちゃ暑いのにジャケットを着て登場し、去年の幕張メッセイベントホールのワンマンなどで披露されていたが結局それから音源化される気配が全くなかったため、ボツになったのかとすら思われていた「俺は地球」の完成版を演奏。セイヤいわくAメロは人間、ヨコタが歌うBメロは神、サビは地球という3つの視点で構成されているということで、そこだけ聞くと相変わらず難解な曲のようだが、去年演奏していた時よりもはるかにキュウソらしいダンスロックに大幅にアレンジされており、去年はほとんど棒立ち状態だった客席もかなり踊れるように変化した。ヨコタが「キュウソの曲はライブでやることで一緒に成長していくんですよ!」と言っていたようにライブでやり続けることでまだまだブラッシュアップしていくのかもしれないが。
曲の終盤にはセイヤが頭に地球を被るというパフォーマンスも見せたが、同じことをCDJのリハでやったのは、単にEARTH STAGEというステージの名前に合わせたのではなく、ようやく曲が完成したからという理由もあったんじゃないだろうか。
ワンマンのアンコールではおなじみの「お願いシェンロン」では筋斗雲に乗ったセイヤが再び客席中央まで移動して、ミラーボールに向かってかめはめ波をぶっ放し、ラストはやっぱり「ビビった」で暴れて終わるのだが、
「なめんじゃねぇ!」を「今年もよろしく!」
に変えて叫ぶという愛あるアレンジを見せた。
恒例の客席を背景に写真撮影をして終了となったのだが、MCでソゴウが無理矢理三代目J Soul Brothersのモノマネをさせられたり(三代目のことを知らなすぎてウサインボルトのモノマネになってた)、セイヤが
「初詣に行って清めの水で口を洗ってから喉が痛くなった(笑)」
と罰当たりなことを言ったりと、喋り出すと本当に面白い人たちだが、あえてそうした面白さやこれまでにライブで話題を呼んできた飛び道具的なパフォーマンスは最小限に抑え、これまでよりさらに進化したバンドサウンドでもって(このバンドは演奏は最初から上手かったけど)、良い曲をストレートに演奏するという正攻法的なライブに振り切った。そしてそれだけで充分に楽しいライブになるということを改めて証明してみせた。
それだけにこのバンドはこれからも息長く日本のロックシーンを引っ張っていくバンドであり続けるだろうし、ある意味で正攻法で勝負せざるを得ないロッキンオン主催のCDJでメインステージに立ち、超満員に埋めてみせ、しっかり正攻法で素晴らしいライブをしたのは今日のライブを見れば当然と言える。それくらい今のキュウソは飛び道具に頼らなくても強い。ワンマンツアーの後には対バンツアーも行われるが、その後のロッキンでもグラスステージで見たい。
1.サギグラファー
2.良いDJ
3.ファントムバイブレーション
4.ヤブ医者
5.FABYOOOOO!!!!!
6.カワイイだけ
7.記憶にございません
8.泣くな親父
9.KMDT25
10.適度に武士道、サムライBOYS。
11.What's your name?
12.KMTR645
13.秋エモい
14.冬幻郷
15.MEGA SHAKE IT!
16.OS
17.こみゅ力
18.DQNなりたい、40代で死にたい
19.ハッピーポンコツ
20.何も無い休日
21.わかってんだよ
encore
22.俺は地球
23.お願いシェンロン
24.ビビった
わかってんだよ
https://youtu.be/waQY84HhreE
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