COUNTDOWN JAPAN 16/17 day4 @幕張メッセ 12/31
- 2017/01/02
- 17:10
ついに最終日。飲食ブースが年越しそばを販売していたりと活気に満ちているのが最終日らしいところ。最終日はスタートがやや遅め。
15:00~ THE BACK HORN [GALAXY STAGE]
最終日のGALAXYのトップはこのフェス創成期からひたすらGALAXYに出演し続けている、このステージの番人、THE BACK HORN。
山崎洋一郎の前説の後に神聖なSEが鳴ってメンバーが登場すると、いきなりの「刃」スタートで早くもテンションはマックス。さらにアッパーかつ「和」と「闇」というこのバンドを形成する二大要素を強く打ち出したロックナンバーで攻めまくっていく。山田と菅波は暴れまくり、長身を揺らしながらリズムを紡ぐ岡峰の存在感もさすがだが、松田は大晦日といえどMCで噛みまくりという年数を重ねてバンドが進化を果たしても全く変わらない部分も見せる。
するとまさかの「カラス」というフェスらしからぬドロドロとした選曲。このあたりの曲をフェスですんなり演奏するあたりはさすがにマニアックヘブンというライブをやっているだけある。
「コバルトブルー」で再び加速すると、最近はフェスでは最後に演奏して締めることも多い「シンフォニア」ではこの日は終わらず、松田による来年の抱負的なMC(やっぱり噛み気味)を経て最後に演奏されたのは、CMタイアップとしても耳にする機会が多い最新シングル「With You」。このバンドにはこれまでにも名曲バラードを多数生み出してきているが、その中でも最も温もりや優しさを感じる曲になっている。これはやはりメンバーが年齢を重ねて様々な経験をしてきたからなのだろうか。
世代交代が進むロックシーンにおいて、これだけ長い時間この規模をキープし、毎回満員状態にできるというのはすごいことである。大ブレークすることは今に至るまでなかったが、これからもこのバンドはこの規模で見続けることができそうだ。
1.刃
2.ブラックホールバースデイ
3.罠
4.カラス
5.コバルトブルー
6.魂のアリバイ
7.シンフォニア
8.With You
With You
https://youtu.be/ZqrG7d07EDo
16:10~ チャットモンチー [GALAXY STAGE]
久々の出演にして初のGALAXY STAGE(初出演の05/06はMOONで06/07からは一気にEARTH になったため)出演となった、チャットモンチー。
すでに公式サイトからは前年までこのバンドを支えたサポート陣による男陣と乙女団による4ピース編成から、再び2人編成の「チャットモンチー・メカ」になったことが発表されているだけに、果たしてどんなライブになるのかと思っていると、阿波踊りのリズムが流れ出し、自身の阿波踊り連合「かもし連」の法被を着て和太鼓のスティックを持った2人がステージに現れると、サウンドに合わせて太鼓を叩きながらウルフルズの「かわいいひと」の阿波踊りバージョンをカラオケで歌うという衝撃のスタート。
法被を脱ぎ捨てると福岡はキーボード、橋本はボーカル&ギターでリズムは打ち込みというスタイルで「変身」のgroup_inouによるリミックスバージョンを演奏。2人のみということでgroup_inouのcpによるラップパートも分担して歌う。
懐かしさがこみ上げてくる「8cmのピンヒール」の変わらぬ名曲ぶりに胸が熱くなると、橋本がかつて少女時代に初めてライブハウスに行った時と現在の姿を結んだ最新シングル「majority blues」と福岡はドラムにコーラスにキーボードにと目まぐるしく楽器を変えていく。
そんな音への探求心がうかがえる演奏とは裏腹にMCでは橋本が
「後ろの方で光る棒みたいなのをずっと振って盛り上がってくれてる人がいると思ったら、曲間にも振ってるから、あれ?と思ったらお客さんじゃなくて警備員の人やった(笑)」
と相変わらずの天然っぷりを見せるあたりは変わらない。
するとかつてのこのフェスで新曲として披露された「ほとんどチョコレート」を当時の怒りに満ちたアレンジとは違う、タイトル通りに柔らかく、大人になったアレンジで演奏。当時はまだ2人になったばかりということもあってそうしたアレンジにしたのかもしれないが。
「majority blues」との両A面曲である「消えない星」も披露すると、来年の全国ツアーの告知もしてから最後に演奏されたのはやはり「シャングリラ」。だが橋本がボーカル&ギター、福岡がこの曲で唯一ベースを弾くという編成なだけに、ドラムをどうするのかと思っていたら、2人がそれぞれ足元のドラムパッドを踏むのだが、さすがに正確にはいかないということで、観客の手拍子が助ける形に。完全入場規制の超満員の観客の大きな手拍子が鳴り響く、新しい今の2人での「シャングリラ」だった。
4人編成時代はやはり凄腕メンバーの力を借りたバンド編成になり、いろんな曲をできるようになっていた。しかし2人に戻ったことによって、サウンド的にはやはり制約が生まれてしまう。だが2人編成になると、チャットモンチーとして生きてきたこの2人による、バンドを意地でも続けてやるという執念が一気に宿る。それはかつて高橋久美子が脱退して2人になった直後のライブで痛いくらいに感じていたものだったが、今の2人はそれを努力と発想力はもちろん、音と遊ぶようにして形にしている。その姿を見ると、かつて2人になった時と同じように涙が出そうになる。そうして感情移入してしまうくらいにずっと見てきたバンドなだけに、やっぱりこれからもずっとこのバンドを見ていきたい。
1.かわいいひと (ウルフルズカバー)
2.変身 (GLIDER MIX)
3.8cmのピンヒール
4.majority blues
5.ほとんどチョコレート
6.消えない星
7.シャングリラ
消えない星
https://youtu.be/EUin6rB1Yxw
17:05~ ヒトリエ [COSMO STAGE]
初出演の3年前はまだ色モノバンドという感じもあったが、すっかりこのフェスでもおなじみの存在になっているヒトリエ。
ツイッターでのシュールな漫画も話題のギタリストシノダが真っ先にステージにダッシュして登場するという気合いの入りっぷりを見せると、そのシノダの「どうやったらこんなリフを思い付くのか」と思わずにはいられないギターサウンドが炸裂しまくる高速ダンスロックを連発していく。
wowakaも良く声が出ており、かつ年内最後のライブということか気合いに満ちているのか、クールさよりも熱さが目立つ。なのでどんどん客席に人が増えていっては場内の温度が上がっていくのだが、シノダのテンション上がりまくりの
「お客様の中で踊りたい方はいらっしゃいませんか!?」
という煽りからバンドのダンスビートの核を担うイガラシのベースソロのイントロから、wowakaの独特の言葉が面白い「踊るマネキン、唄う阿呆」、
「2016年のキラーチューン」
と紹介された「リトルクライベイビー」と全く休む暇なく踊らせまくると、
「私がヒトリエに加入してから4年が経ちました。4年目といえばNUMBER GIRLが「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」、Hi-STANDARDが「GROWING UP」、My Bloody Valentineが「Isn't Anything」、Radioheadが「The Bends」をリリースした年です。しかしそれらのバンドが革命を起こすのはそのアルバムを出した後。つまり我々ヒトリエが革命を起こすのも来年以降なんですよ!」
と今年アルバム「IKI」をリリースしたばかりにも関わらずさらなる躍進を誓うと、「ワンミーツハー」「センスレスワンダー」とメンバーの超絶技巧の演奏力を生かしたキラーチューンを続けてさらにこの日の沸点を更新してみせ、その言葉に説得力を持たせるような年内最後のライブをやり切った。
フェスだからこそこの超高速ダンスロック連発セトリなのかもしれないが、ここまで徹底すると少し変化が欲しくなるし、BPMがほとんど同じなだけに、初見の人からしたら曲の見分けがつかないかもしれない。アルバムを聴くと超高速ダンスロック以外の曲があるということがちゃんとわかるだけに、フェスでもそうした曲が入れば1曲でもあれば終わったあとのライブのイメージは全く変わる気がするのだが。
1.KOTONOHA
2.シャッタードール
3.踊るマネキン、唄う阿保
4.リトルクライベイビー
5.ワンミーツハー
6.センスレスワンダー
リトルクライベイビー
https://youtu.be/7gNN2bTTE6I
17:50~ BRADIO [ASTRO ARENA]
2016年はZeppワンマンも経験して大きな飛躍の一年になったBRADIO。
先にサポートメンバーのキーボード奏者と黒人女性コーラス2名が登場してから煌びやかな衣装を身に纏ったメンバーが登場し、1番最後に登場した真行寺がソウルフルなファルセットボーカルを響かせる「Back to the Funk」からスタートし、「スパイシーマドンナ」ではメンバーも一緒になっての振り付けで
「パーティーなら俺たちに任せろ!」
という真行寺の言葉通りに実に濃いパーティー空間に。
基本的に踊れる音楽をやっているバンドだが、今のフェスの主流であるリズムではなく、ソウルやファンクを軸にした黒いグルーヴで踊らせ、ギターもカッティングが中心というサウンドであるが、このスタイルでここまで多くの観客を動員しているのは本当にすごい。
踊らせるだけでなく心地よく体を揺らすといった「Playback」で真行寺のボーカルの上手さを実感させると、年明けのアルバム発売を告知してその中に収録される「FREEDOM」を披露。こちらはアルバムのリード曲になっていることもあり、このバンドのイメージ通りのダンス・ファンクナンバー。
真行寺がステージを左右に走り回ったりメンバーのソロセクションを減ると、あっという間のラストはこのバンドのキラーチューン「Flayers」。この曲はソウルフルなファルセットボーカルであるが、4つ打ちのリズムのダンスチューンであり、このバンドがマニアックなソウル・ファンクバンドではなく、こうして元々の持ち味を活かしつつも少しでも聴きやすい、わかりやすいアレンジにしているというのがよくわかるし、それができるというのは実に器用なバンドであることの証明でもある。あとはこのまま濃さを薄めることなくどこまでメインシーンに切り込んでいけるか。
夏に埼玉県の某神社に行った際、スタッフが書いたのか
「BRADIOのみんなと武道館まで行けますように」
という絵馬があった。このバンドのスタイルで武道館まで行ったら本当にすごい。果たしてそこまでたどり着けるだろうか。
1.Back to the Funk
2.スパイシーマドンナ
3.Playback
4.Freedom
5.Flyers
Freedom
https://youtu.be/n0AkKVDmdtM
18:30~ Base Ball Bear [GALAXY STAGE]
去年と同じ大晦日のGALAXY STAGEに出演のBase Ball Bear。しかし去年と違うのは上手にいるギタリストが湯浅将平ではなく、サポートギタリストの弓木英梨乃であるということ。結果的に湯浅がこのバンドのメンバーとして最後にステージに立ったのは去年のこの日だった。
リリース当時もCMのタイアップで流れていたが、現在もすこしCMで流れている「BREEEEZE GIRL」で爽やかにスタートすると、ライブの締めとして演奏されることの多い「祭りのあと」と初期の曲が続く。
「本日はCOUNTDOWN JAPAN16/17 Base Ball Bearの回にお越しいただいてありがとうございます」
とフェスではおなじみの小出の挨拶から、
「サポートギターの弓木さんです。今日の全出演者の中で1番ギターが上手いです。もしかしたら4日間の全出演者の中で1番上手いかもしれません」
と弓木を紹介していたが、ストロークは小さめでまるでギターを自分の腕のように自然に弾いており、ゴッチバンドのスーパードラマーmabanuaのドラムを見ているかのよう。もう手元なんか一切見ることなくギターを弾きまくっており、本当に上手い。
すると来年にリリースが予定されているなんらかの音源(シングルなのかアルバムなのかはわからない)から新曲「逆バタフライエフェクト」を披露。「C2」で獲得した黒いグルーヴはほとんど姿を現さないギターロックサウンドだが、その小出のセンスが炸裂したタイトルも含めて歌詞を見ながら聴くのが楽しみになる曲。
切ない名曲「short hair」から「Tabibito in the dark」「yoakemae」と本来なら打ち込みやシンセで鳴らすような音を全てギターで再現してきた湯浅の代わりに弓木がその音を鳴らす。関根と堀之内のリズムもさらに力強さを増していき、小出はやはり声がよく出ていて、歌の上手さを再認識させてくれる。
「僕らは4人で、4人でっていう意識が強かったバンドだったから、4人で到達したい場所をずっと目指してバンドをやってきた。
でもそれが3人になったことで、4人だった時に目指した場所には行けなくなってしまったけど、逆に4人では行けなかったところにいけるようになったんじゃないかなって思ってる」
と、悲観的になりそうなというか、このバンドを見てきた人にとっては間違いなくこのバンドは「誰かが辞める時はバンドが終わる時」というバンドだった。(それは直前にこのステージに出た、仲の良いチャットモンチーもそうだった)しかし実際に1人いなくなって、辞めるという選択肢ももちろんあったであろう中、バンドは続けることを選び、こうして力強くこれからの前身を宣言してくれた。
その言葉を経たからこその初期の代表曲「electric summer」はこれまで数え切れないくらいに聴いてきた中で最も感動的で、関根はもはやコーラスを観客に任せてステージ前に出てベースを弾いていた。
去年、このステージでこのバンドのライブを見た直後の自分に、「来年は湯浅いないよ」と言っても絶対に信じなかったであろう。それくらいにこのバンドはあの4人以外が入り込む余地がないバンドだったし、4人はこのバンド以外に生きていく道がない人たちだと思っていた。そんなバンドが3人になり、サポートメンバーを加えたことでどう変化していくのか。3月にはZeppでワンマンもあるが、もう10年以上ずっと見てきたバンドなだけに、最期まで見届けるしかない。
リハ.17歳
1.BREEEEZE GIRL
2.祭りのあと
3.逆バタフライエフェクト
4.short hair
5.Tabibito in the dark
6.yoakemae
7.electric summer
祭りのあと
https://youtu.be/Z4QJVBfZmeA
19:15~ NICO Touches the Walls [EARTH STAGE]
去年はEARTH STAGEの大トリで出演するはずが、直前の古村の負傷によって出演キャンセルとなり、ずっと出演し続けてきたこのフェスに出演できなかった、NICO Touches the Walls。リベンジをかけてEARTH STAGEに帰還。
光村が白いデカめのシャツを着ているのが目立つ中でシンプルな演奏で始まったのは「ストラト」。大きなステージにメンバーのコーラスがよく映えている。
「言いたいことはたくさんあるんだけど、この想いは曲で、少しでも多くの曲を演奏して伝えたいと思います!」
と悔しかった思いを昇華するように「THE BUNGY」では裏打ちのリズムで踊らせまくり、「ニワカ雨ニモ負ケズ」では間奏でのおなじみのアレンジもなく、最後の
「君が笑った」
の部分も大げさにタメることなくスムーズにいったあたりは曲数を多くやりたいという意思の表れだろう。
初の武道館ワンマン以降、リベンジを宿命づけられたこのバンドのリベンジソングである「天地ガエシ」は今回のライブのテーマのように響き、このフェスに出はじめた頃はまだ歌いこなせていなかった「Diver」ももはや余裕を持って歌えるくらいに光村の歌唱力は凄まじく進化しているし、この曲はこの大きなステージで鳴らされるべきスケールの大きな曲であるというのが改めてわかる。
「みんなの2017年が良い年になるようにおまじないをかけます!」
と言って演奏されたのは最新シングル「マシ・マシ」であるが、おまじないとは言いながらも
「あとはきみしだいです あとはきみしだい」
という歌詞は良い年にするには自分で行動するしかないというメッセージを伝えてくる。
そしてラストは手拍子が響く「手をたたけ」なのだが、ワンコーラス後に光村と古村がギターを弾き合うと、盛り上がり過ぎて光村が歌い出しに間に合わないというとんでもない事態になってしまい、光村も苦笑し、最後のサビ前では
「またEARTHに帰ってこれて本当に良かった!」
とMCではそこまで言わなかったが、やはり心ではそう思っていたんだなぁとわかるように感情を爆発させて、2年ぶりのEARTH STAGEでのライブであり、2016年の最後のライブを結果的にはヒットシングル連発という内容で締めくくった。
もはや30代に突入し、先にEARTH STAGEに立った同世代のバンドたちは世代交代の対象としてEARTH STAGEより小さいステージになることも多くなってきた。それだけにロックバンドでありながら大衆に響くポップさを持ち合わせたこのバンドにはずっとこの規模のステージに立っていて欲しいし、デビューから10年経って失ったものもあるバンドも多い中、このバンドが変わらず4人でステージに立っているのは本当に心強い。
1.ストラト
2.バイシクル
3.THE BUNGY
4.ニワカ雨ニモ負ケズ
5.天地ガエシ
6.Diver
7.マシ・マシ
8.手をたたけ
マシ・マシ
https://youtu.be/RWyno0gXd7E
20:05~ AA= [COSMO STAGE]
THE MAD CAPSULE MARKETSのTAKESHIによるAA=。このフェスにはプロジェクト始動直後のGALAXY STAGE出演以降、高い頻度で出演している。
まずはTAKESHIとマニピュレーターの2人がステージに登場し、Macを操作してインダストリアルなノイズサウンドが会場を埋め尽くす中、TAKESHIが煽りまくると、ボーカルの白川貴善(BACK DROP BOMB)をはじめとするバンドメンバーが登場し、「FREEDOM」からスタートすると、このフェスという祝祭空間が一気にラウドなノイズで満たされていく。
「年末のこのステージに、この男が来てくれました!」
と言うと、ゲストとしてTAKESHIのラウドスピリッツの継承者の1人である、coldrainのMasatoが登場し、デスボイスとシャウト連発の「FREE THE MONSTER」コラボ。両者の出演日が同じだからこそ実現したコラボだと思うが、あまりゲストが出ることがないだけにこれは貴重な瞬間であった。
「人類はまた新たな禁断の箱を開けてしまった。差別主義者のドナルド・トランプがアメリカ大統領になる。トランプが作るような差別にまみれた世界を作るのか、人と人が手を取り合う優しい世界を作るのか。我々は選ばなくてはならない」
とドナルド・トランプを痛烈に批判して、「全ての動物は平等だ」というバンド名の通りの自身の意志を示して0.8秒と衝撃のJ.M.の声が流れる(ゲストではない)「→MIRAI→ (ポストミライ)」のポップながら激しいサウンドで飛び跳ねさせまくると、ラストは「LOSER」で疾走して、モッシュピットでは凄まじい盛り上がりとなり、Masatoをはじめとして自身の音楽を聴いてバンドを始めた若い世代との交流も盛んに行った2016年を締めた。
1.FREEDOM
2.WILL
3.FREE THE MONSTER feat.Masato
4.→MIRAI→ (ポストミライ)
5.LOSER
→MIRAI→ (ポストミライ)
https://youtu.be/1y9pQJtGRHI
20:50~ 9mm Parabellum Bullet [GALAXY STAGE]
こちらも去年と同じ満員のGALAXY STAGEに登場の9mm。しかし去年と違うのはステージに滝がいないこと。野音でのライブでの負傷以降は盟友であるHEREの武田将幸をサポートに加えての5人編成であったが、ツアー終了後には滝がライブ活動の休止を発表し、残りの3人と武田の4人編成でライブを行っていくことに。
「Answer and Answer」から始まったライブはステージも客席も非常にテンションが高く、サウンド的には滝がいた頃とは遜色がないのはさすがにもはや5人目のメンバーとも言えるような武田の存在によるものだが、見た目のインパクトというか派手さという面ではやはり滝の不在は大きい。かつてPerfumeのあ~ちゃんが「両腕をバンザイして上に挙げてるから弾いてないはずなのにギターの音が鳴ってる」と評したように、上手いとかの次元を超えたギタリストだっただけに。
髪がさらにアフロに近くなった卓郎がその変化のあった2016年を振り返ると、
「歌詞を書いた時は嵐を見ている、っていう場面を想像して書いた。そしたら俺たちが嵐の中にいるみたいな状況になった」
と言って2016年リリースのアルバム「Waltz on Life Line」収録の、卓郎がアコギを弾く「スタンドバイミー」で短い時間の中に緩急をつけると、ライブでおなじみのイントロアレンジが追加された「Black Market Blues」で踊らせまくり、大合唱の起きた「新しい光」、卓郎がマラカスを振りまくるイントロの「talking machine」から、ラストは爆裂ハードコアワルツ「生命のワルツ」で駆け抜け、いつものように卓郎と和彦(かなり髪が伸びた)が丁寧に客席に頭を下げてからステージを去って行った。
ライブとしては非常に良いものだったが、やはり滝の不在というのは相当にデカい。2017年に早くもアルバム(4人それぞれが作った前作とは異なり全曲滝が作曲らしい)のリリースが決定しているが、そのアルバムの真価が発揮されるのはやはり滝がギターを弾いてこそだと思う。なので無理はして欲しくはないが、このまま裏方だけに徹するというようにもなって欲しくはない。
しかしもはやZeppクラスでもなかなかワンマンでは売り切るのが難しくなっている状況ではあるが、GALAXY STAGEだと2年連続の超満員。やはりまだまだ9mmのライブを見たい人はたくさんいる。
1.Answer and Answer
2.Lost!!
3.反逆のマーチ
4.Discommunication
5.スタンドバイミー
6.Black Market Blues
7.新しい光
8.talking machine
9.生命のワルツ
Lost!!
https://youtu.be/QvzzTBJ3IgY
22:00~ UVERworld [EARTH STAGE]
ワンマンではドームクラスの動員を誇るモンスターバンド、UVERworld。夏のロッキンを経て年末のこのフェスにも初出演。
白い衣装を着たTAKUYA∞がステージに走って登場して大ジャンプをするという気合いの入りっぷりで
「UVERworld、持ち時間たったの45分、2700秒、7曲でお前ら1人残らず全員ひっくり返してやるよ!」
と冒頭から熱すぎる「ナノ・セカンド」からスタートすると、メンバーが和太鼓やパーカッションを連打しまくる衝撃のシングル曲「WE ARE GO」では「WE ARE!」の大合唱が起きる。
「このフェス、怪物みたいなバンドばかり出てて。楽屋にもすげえ大物の先輩がたくさんいるんだけど、こんな話を聞いた。最近の若いバンドは酒も飲まないしタバコも吸わないし走ったりしてるし、ロックじゃないよねって。
それなら俺この中で1番ロックじゃないです!この日のために酒もタバコも10年以上前に辞めたし、毎日毎日10km走ってます!」
という生き様がそのまま現れたかのような「PRAYING RUN」では頭上のLEDに歌詞が映し出され、このTAKUYA∞の熱い言葉と歌詞が全くのイコールであり、少しも考えがブレていないことがよくわかる。
TAKUYA∞が10代の頃にずっとポエムを書き続け、19歳の時に「あと1年で何も変わらなかったら死のう」と最後のポエムを綴った時のことを回想した歌詞が映し出される「7日目の決意」と、とにかく言葉の強さに焦点が当たった演出は初めてこのバンドのライブを見る人にもこのバンドの核の部分(ぱっと見だけではなかなかそれは伝わりづらいものだが)をしっかり伝えるものになっていた。これはスタッフサイドもそこを伝えたいという意思があるからこそできたこと。
そしてラストは「在るべき形」。7曲だけということでメインステージにもかかわらずかなり短く感じてしまうライブだったが、初見の人がたくさんいたという状況で、なぜこのバンドがこれだけ巨大な存在になり、これだけの支持を集めているのかというのがよくわかると同時に、もうちょっと長い時間見てみたいとも思った。
さすがに毎日10km走ってるというだけあり、MCと曲を全く空くことなく繋げてあれだけの声量を出せるTAKUYA∞の肺活量は素晴らしかった。
1.ナノ・セカンド
2.WE ARE GO
3.PRAYING RUN
4.零HERE~SE~
5.IMPACT
6.ALL ALONE
7.7日目の決意
8.在るべき形
WE ARE GO
https://youtu.be/eDOG59BEcg0
23:25~ RADWIMPS [EARTH STAGE]
いよいよ2016年から2017年に変わる年越しの瞬間。メインステージであるEARTH STAGEの年越しを飾るのは、映画「君の名は。」の大ヒットにより完全にこの年の主役となった、RADWIMPS。3年ぶり3回目のCDJ出演での大役である。
しかしながらあまりにも開演前から人が集まりすぎ、最前ブロックがかなりキツい状態になっているということで、開演20分くらい前にロッキンオン社長の渋谷陽一が出てきて一歩ずつ後ろに下がることを要請するというくらいの事態。こんなEARTH STAGEは今まで見たことがない。
そして時間になるといよいよメンバーがステージに。山口智史休養以降の編成である森瑞希と畑利樹(ex.東京事変)のツインドラムで、紅白歌合戦出演直後に移動してきた洋次郎を始めとする3人は真っ白の衣装を着ている。
「君の名は。」のオープニング的な「夢灯籠」からスタートすると、リリースされたばかりのアルバム「人間開花」のリード曲である「光」、アウトロをどんどん高速化していきながら繰り返す「君と羊と青」、実に洋次郎らしい歌詞を洋次郎がピアノを弾きながら歌う「棒人間」と新旧交えた曲を連発し、
「2016年最後のライブ、2017年最初のライブに俺たちを選んでくれてありがとう!」
と感謝を告げてから武田のベースがうねりまくるミクスチャーチューン「DADA」でさらに熱狂を生み、illionの活動で培った手法を生かした「AADAAKOODAA」と幅広いサウンドと幅広い選曲。
そして「おしゃかしゃま」ではアウトロで激しいセッションを展開。洋次郎が指揮者のようにして武田と桑原が交互に音を鳴らし、次いで森と畑にも交互に音を出させると、武田&森の下手チーム、桑原&畑の上手チームに分けて音量までもコントロールしておよそ10分にも及ぶセッションさせると、最後にはキメをひたすら連発し、そのキメが20秒前からのカウントダウンになり、キメに合わせて新年を迎えるという演奏が研ぎ澄まされているバンドだからこそできる考え抜かれたカウントダウンの仕方になった。洋次郎はこれが気がかりすぎて
「紅白で歌っている時からこれが気がかりで仕方がなかった(笑)」
とのこと。
「あー、早くビール飲みたい~」
と洋次郎が無事に年越しを迎えたことに安堵しながら、
「2017年がみんなにとって会心の一年になりますように!」
と言って「会心の一撃」、そして2016年をこのバンドの年にした最大の楽曲「前前前世」も投下し、新年1発目が今年のピークなんじゃないかというくらいの盛り上がりぶりに。
武田も改めて観客への感謝と新年への抱負を語ると、観客の大きな手拍子と大合唱が鳴り響く「いいんですか?」、洋次郎の新年1発目の
「愛してるよ!」
の叫びとともに
「ロックバンドなんてもんを やっていてよかった
間違ってなんかない そんなふうに今はただ思えるよ」
というこの曲の中で最も強いメッセージの部分を洋次郎が弾き語りのようにして歌い出した「トアルハルノヒ」を最後に演奏して年越しの大役を全うした。
2016年は間違いなくRADWIMPSの年であったというのを改めて感じさせる圧倒的なライブと盛り上がりぶりだった。しかしRADWIMPSもまた、「この4人じゃなくなる時はバンドが終わる時」という雰囲気を持ち、どんな特種な楽器でも4人で演奏してライブを作るバンドであった。だからこそ智史がドラムを叩けなくなっても活動を続けてくれたこと、その選択をしてツインドラムという編成を導入するという努力を続けたことによりこうして一緒に新しい年を迎えることができた。
今年は久しぶりのワンマンツアーも始まる。バンド史上最も開放された「人間開花」の曲たちはライブでどう表現されるのか、今から本当に楽しみだ。
1.夢灯籠
2.光
3.君と羊と青
4.棒人間
5.DADA
6.AADAAKOODAA
7.おしゃかしゃま
カウントダウン
8.会心の一撃
9.前前前世
10.いいんですか?
11.トアルハルノヒ
前前前世
https://youtu.be/PDSkFeMVNFs
25:00~ THE YELLOW MONKEY [EARTH STAGE]
時間に非常に厳しいこのフェスで定刻を5分くらい過ぎてから登場したため、少し不穏な感じが初めからあったのは事実。EARTH STAGEの大トリとして登場した、2016年に見事な復活を遂げたTHE YELLOW MONKEY。
「パンチドランカー」、「SPARK」とツアーを経てさらにSUPERに進化したバンドの色気と力強さが存分に発揮された演奏で幕を開けたのだが、名曲「太陽が燃えている」になると吉井和哉の様子が少しおかしい。どこかいつもの躍動感がなく、その場にとどまって歌っているし、何より声が枯れてしまって、元のキーで歌えないところが多くなってしまっている。
「大丈夫か?」と思っていると、次の曲の演奏にメンバーが入っているにもかかわらず、吉井和哉はステージから掃けてしまう。他のメンバーはしばしステージに待機していたが、ついに
「ごめん、ちょっと待ってて」
と菊池英昭が口にしてメンバーも全員いったんステージから掃けてしまい、騒然となる客席。すると
「15分後にライブを再開します」
というアナウンスが流れて少しホッとしたが、この状態でライブができるのかという不安も頭をよぎる。
15分ほどするとメンバーがステージに戻り、
「ごめんなさい、なぜだかわからないんだけど、いきなり声が出なくなってしまって。この借りはいつか必ず返すんで。代わりにみんなで歌ってください!」
と吉井和哉が謝罪し「バラ色の日々」、「LOVE LOVE SHOW」、「悲しきASIAN BOY」という誰もが知る大ヒット曲を演奏することで、声が出ない吉井和哉の代わりに観客が歌うという方法でこの事態を乗り越えようとした。これはみんなで歌えるような曲を作ってきたこのバンドだからこそできることだが、観客に歌わせながらも吉井和哉は必死に歌える最大限のところまで歌い、ステージ左右のモニターの前まで歩いて行って歌うという精一杯のパフォーマンスを見せてくれた。
ドラマ主題歌として大ヒットした「砂の塔」や紅白歌合戦で演奏したという「JAM」が聴けなかったのは残念だったが、この逆境を打開できるバンドの力と楽曲の強さと普遍性には改めて驚かされた。新年1発目のライブなだけに若干幸先の悪さは感じてしまうが、次回またこのステージでさらにすごいライブを見せてくれると信じている。
吉井和哉が声が出なくなった時、夏のラブシャで米津玄師が声が出なくなった時を思い出した。あの時は米津玄師は経験不足だからかと思っていたけど、抜群の歌唱力と百戦錬磨の経験を持つ吉井和哉でもそうなるっていうことは誰しも突発的にそうなる可能性があるということ。それを打開するのはやっぱり楽曲の力であるということを再認識したヒット曲の大合唱であった。
1.パンチドランカー
2.SPARK
3.太陽が燃えている
中断
4.バラ色の日々
5.LOVE LOVE SHOW
6.悲しきASIAN BOY
バラ色の日々
https://youtu.be/PtrnnyNGf8Q
27:00~ SPECIAL OTHERS [GALAXY STAGE]
前回同様に年明け後のGALAXY STAGEに登場のSPECIAL OTHERS。眠気との戦いという時間帯になるが、それでも多くの人が客席に詰めかけている。
メンバーが登場するとしばしジャムってからの「IDOL」でスタートし、心地よいグッドミュージックに合わせて早朝にもかかわらず踊り出す観客たち。さらにこのバンドの中で最も激しい盛り上がりを見せる「PB」では又吉がウッドベースからエレキに持ち替えてキメでグッとヘッドを振ってメンバーの演奏に合わせる姿が実にカッコ良い。
芹澤が流麗なキーボードの演奏とともにボーカルを響かせる「BEN」と長尺曲をさらに長くするセッションも導入され(いつにも増して柳下のギターが激しい)、ジャムバンドとしての醍醐味を味あわせてくれると、
芹澤「あけましておめでとうございます!いやー、さっき生「前前前世」で感動し過ぎて、ベースの武田君にライブ後に、俺がRADWIMPS入れる確率何%くらい?って聞いたら0だって(笑)」
宮原「いや、芹澤は0って聞いた瞬間に0か~って言っちゃったけど、その後に小さく0…ではないって言ってた(笑)」
芹澤「え!マジで!?じゃあ来来来世くらいで俺RADWIMPS入れるの!?」
と演奏時の集中力とは比べものにならないくらいに脱力したMCを繰り広げ、スタッフからは早く曲に行け、という指示が出る中、最後に演奏されたのはメンバーのボーカルが神聖に響く「Uncle John」。演奏が終わると芹澤と宮原がスマホで客席の写真を撮るのだが、柳下と又吉がステージ前に出て行って一緒に写ろうとしている姿が非常に和む。
喋りすぎたせいで
「2017年はCD出します!ツアーもやります!」
と実に告知が適当になってしまっていたが、前作はアジカンのゴッチやDragon Ashのkjが参加したコラボアルバム第2弾が出るというのは相当なビッグニュースだと思うんだが。
1.IDOL
2.PB
3.BEN
4.Uncle John
Uncle John
https://youtu.be/H3ajhmnr6RI
28:10~ HY [GALAXY STAGE]
このフェスの締めくくり、最後の最後にGALAXY STAGEに登場するのは沖縄のHY。もはや深夜というか早朝であるが、客席は規制レベルの超満員である。
沖縄音楽のSEで賑々しくメンバーが登場すると、1曲目はバンドの決意を歌った「隆福丸」という瑞々しくも懐かしさを感じるスタート。さらに名嘉のドラムを叩きながらのラップが炸裂する、仲宗根と新里による男女ツインボーカルの超名曲「AM11:00」と続くと、名曲っぷりに改めて驚くし、この2曲が収録された2ndアルバム「Street Story」が大ヒットしたのも納得である。
メンバーの問いかけに全て客席が「ハッピー!」と答えてから始まった最新曲「HAPPY」はタイトル通りに聴いていると心がウキウキとしてくるようなポップな曲。さらに3rdアルバム「TRUNK」収録の「てがみ」と惜しげもない名曲の連打で、初見の人や最近離れがちになってしまった、ここにいる全ての人をガッチリと掴んで離さない。
すると仲宗根が観客に
「最近フラれたとか、辛いことあったよ~っていう人いる?」
と問いかけ、その中の1人にフラれた理由などをこと細かく聞いていくというもはや恋愛相談みたいな展開になると、
「私も10代の頃にフラれたことがあって。その時にフった男だけに向けて曲を作って、ライブに呼んで。この曲をその人の方だけを向いて歌ったら、ライブ終わってすぐに「やり直したい」って言われました(笑)」
という自身のエピソードを語ってから
「あなたのために歌います」
とそのこと細かに理由を聞いた女性のために歌い始めたのは仲宗根が歌うピアノバラード「あなた」。結構根掘り葉掘りと15000人の前で明かされた結果がこの曲を捧げてくれたのなら捧げてもらった人も嬉しかっただろう。
1st「Departure」の頃から持っていた、ラップ×ロックのミクスチャーサウンドを発揮した(当時は沖縄発のミクスチャーバンドが猛威を振るっていた時代だった)「キヅイタ」、ここにいる全ての人への2017年のエールとして響いた「エールと幅広い音楽性を安定感抜群の歌唱と演奏で披露すると、最後に演奏されたのは初期の大名曲「ホワイトビーチ」。まるで沖縄の砂浜にいるかのような、爽やかな2017年の朝を迎えることができた。
しかしながらステージを掃けた瞬間にアンコールで再びメンバーが登場し、
「知らない曲かもしれないけど」
と前置きしてから演奏されたのはアンコールの定番曲「フェイバリットソング」。聴く人の背中を押すような歌詞が響くと、ここにいた全ての人とともに、このフェスを作り上げたスタッフにも感謝と労いを告げ、見事にCOUNTDOWN JAPAN 16/17のラストランナーとしての重責を全うした。
すでに3月にアルバムのリリースが決定しているが、HYももはや12枚目のアルバムになるという。デビュー時の衝撃からしたらだいぶポップなバンドになったが、やはりライブを見ると当時のいろいろなことが蘇ってくるし、この時間にこのステージを超満員にできるというのは本当に凄い。もはやベテランの域だが、まだまだ最前線で戦っているバンド。
1.隆福丸
2.AM11:00
3.HAPPY
4.てがみ
5.あなた
6.キヅイタ
7.エール
8.ホワイトビーチ
encore
9.フェイバリットソング
HAPPY
https://youtu.be/AhQCAjXaLg0
深夜3時から早朝4時になっても、COSMOのdustboxも、GALAXYのHYも満員。最後までちょっとでも楽しもうというみんなの姿勢が本当にすごい。そんな姿勢を作ってくれるこのフェスが本当に凄い。
ライブを見る時はライブを見る。休む時は休む。寝る時は寝れる。そんな今したいことに集中できる環境を作り、自分のように休まずにライブ見まくりたいような人はひたすらライブ見ることに全くストレスを感じず、客層が被っているバンド同士を被せないタイムテーブルの熟孝っぷり。だからこうして毎年このフェスに来て一年の終わりと始まりを迎えている。それは自分が死ぬか、このフェスがなくなるまでずっとそうでありたい。
しかしこの日1番印象に残ったのは、チャットモンチー、Base Ball Bear、9mm、そしてRADWIMPSというデビューして10年が経ち、かつてとは違う形でライブをせざるを得なくなった同世代の4組。みんなデビュー時、1人でも欠けたらバンドは終わりだろうなって思うバンドたちだった。10年経って各バンドはメンバーが1人ずつ欠けて、それでも続けるという選択肢を選んだからこそ、こうして4組とも同じ日にライブが見れた。ずっと一緒に歳を重ねてきたからこそ、自分かバンドかのどっちかが終わるまで、ついていくんじゃなくて、一緒に生きていきたい、改めてそう思った。
Next→ 1/7 キュウソネコカミ @新木場STUDIO COAST

15:00~ THE BACK HORN [GALAXY STAGE]
最終日のGALAXYのトップはこのフェス創成期からひたすらGALAXYに出演し続けている、このステージの番人、THE BACK HORN。
山崎洋一郎の前説の後に神聖なSEが鳴ってメンバーが登場すると、いきなりの「刃」スタートで早くもテンションはマックス。さらにアッパーかつ「和」と「闇」というこのバンドを形成する二大要素を強く打ち出したロックナンバーで攻めまくっていく。山田と菅波は暴れまくり、長身を揺らしながらリズムを紡ぐ岡峰の存在感もさすがだが、松田は大晦日といえどMCで噛みまくりという年数を重ねてバンドが進化を果たしても全く変わらない部分も見せる。
するとまさかの「カラス」というフェスらしからぬドロドロとした選曲。このあたりの曲をフェスですんなり演奏するあたりはさすがにマニアックヘブンというライブをやっているだけある。
「コバルトブルー」で再び加速すると、最近はフェスでは最後に演奏して締めることも多い「シンフォニア」ではこの日は終わらず、松田による来年の抱負的なMC(やっぱり噛み気味)を経て最後に演奏されたのは、CMタイアップとしても耳にする機会が多い最新シングル「With You」。このバンドにはこれまでにも名曲バラードを多数生み出してきているが、その中でも最も温もりや優しさを感じる曲になっている。これはやはりメンバーが年齢を重ねて様々な経験をしてきたからなのだろうか。
世代交代が進むロックシーンにおいて、これだけ長い時間この規模をキープし、毎回満員状態にできるというのはすごいことである。大ブレークすることは今に至るまでなかったが、これからもこのバンドはこの規模で見続けることができそうだ。
1.刃
2.ブラックホールバースデイ
3.罠
4.カラス
5.コバルトブルー
6.魂のアリバイ
7.シンフォニア
8.With You
With You
https://youtu.be/ZqrG7d07EDo
16:10~ チャットモンチー [GALAXY STAGE]
久々の出演にして初のGALAXY STAGE(初出演の05/06はMOONで06/07からは一気にEARTH になったため)出演となった、チャットモンチー。
すでに公式サイトからは前年までこのバンドを支えたサポート陣による男陣と乙女団による4ピース編成から、再び2人編成の「チャットモンチー・メカ」になったことが発表されているだけに、果たしてどんなライブになるのかと思っていると、阿波踊りのリズムが流れ出し、自身の阿波踊り連合「かもし連」の法被を着て和太鼓のスティックを持った2人がステージに現れると、サウンドに合わせて太鼓を叩きながらウルフルズの「かわいいひと」の阿波踊りバージョンをカラオケで歌うという衝撃のスタート。
法被を脱ぎ捨てると福岡はキーボード、橋本はボーカル&ギターでリズムは打ち込みというスタイルで「変身」のgroup_inouによるリミックスバージョンを演奏。2人のみということでgroup_inouのcpによるラップパートも分担して歌う。
懐かしさがこみ上げてくる「8cmのピンヒール」の変わらぬ名曲ぶりに胸が熱くなると、橋本がかつて少女時代に初めてライブハウスに行った時と現在の姿を結んだ最新シングル「majority blues」と福岡はドラムにコーラスにキーボードにと目まぐるしく楽器を変えていく。
そんな音への探求心がうかがえる演奏とは裏腹にMCでは橋本が
「後ろの方で光る棒みたいなのをずっと振って盛り上がってくれてる人がいると思ったら、曲間にも振ってるから、あれ?と思ったらお客さんじゃなくて警備員の人やった(笑)」
と相変わらずの天然っぷりを見せるあたりは変わらない。
するとかつてのこのフェスで新曲として披露された「ほとんどチョコレート」を当時の怒りに満ちたアレンジとは違う、タイトル通りに柔らかく、大人になったアレンジで演奏。当時はまだ2人になったばかりということもあってそうしたアレンジにしたのかもしれないが。
「majority blues」との両A面曲である「消えない星」も披露すると、来年の全国ツアーの告知もしてから最後に演奏されたのはやはり「シャングリラ」。だが橋本がボーカル&ギター、福岡がこの曲で唯一ベースを弾くという編成なだけに、ドラムをどうするのかと思っていたら、2人がそれぞれ足元のドラムパッドを踏むのだが、さすがに正確にはいかないということで、観客の手拍子が助ける形に。完全入場規制の超満員の観客の大きな手拍子が鳴り響く、新しい今の2人での「シャングリラ」だった。
4人編成時代はやはり凄腕メンバーの力を借りたバンド編成になり、いろんな曲をできるようになっていた。しかし2人に戻ったことによって、サウンド的にはやはり制約が生まれてしまう。だが2人編成になると、チャットモンチーとして生きてきたこの2人による、バンドを意地でも続けてやるという執念が一気に宿る。それはかつて高橋久美子が脱退して2人になった直後のライブで痛いくらいに感じていたものだったが、今の2人はそれを努力と発想力はもちろん、音と遊ぶようにして形にしている。その姿を見ると、かつて2人になった時と同じように涙が出そうになる。そうして感情移入してしまうくらいにずっと見てきたバンドなだけに、やっぱりこれからもずっとこのバンドを見ていきたい。
1.かわいいひと (ウルフルズカバー)
2.変身 (GLIDER MIX)
3.8cmのピンヒール
4.majority blues
5.ほとんどチョコレート
6.消えない星
7.シャングリラ
消えない星
https://youtu.be/EUin6rB1Yxw
17:05~ ヒトリエ [COSMO STAGE]
初出演の3年前はまだ色モノバンドという感じもあったが、すっかりこのフェスでもおなじみの存在になっているヒトリエ。
ツイッターでのシュールな漫画も話題のギタリストシノダが真っ先にステージにダッシュして登場するという気合いの入りっぷりを見せると、そのシノダの「どうやったらこんなリフを思い付くのか」と思わずにはいられないギターサウンドが炸裂しまくる高速ダンスロックを連発していく。
wowakaも良く声が出ており、かつ年内最後のライブということか気合いに満ちているのか、クールさよりも熱さが目立つ。なのでどんどん客席に人が増えていっては場内の温度が上がっていくのだが、シノダのテンション上がりまくりの
「お客様の中で踊りたい方はいらっしゃいませんか!?」
という煽りからバンドのダンスビートの核を担うイガラシのベースソロのイントロから、wowakaの独特の言葉が面白い「踊るマネキン、唄う阿呆」、
「2016年のキラーチューン」
と紹介された「リトルクライベイビー」と全く休む暇なく踊らせまくると、
「私がヒトリエに加入してから4年が経ちました。4年目といえばNUMBER GIRLが「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」、Hi-STANDARDが「GROWING UP」、My Bloody Valentineが「Isn't Anything」、Radioheadが「The Bends」をリリースした年です。しかしそれらのバンドが革命を起こすのはそのアルバムを出した後。つまり我々ヒトリエが革命を起こすのも来年以降なんですよ!」
と今年アルバム「IKI」をリリースしたばかりにも関わらずさらなる躍進を誓うと、「ワンミーツハー」「センスレスワンダー」とメンバーの超絶技巧の演奏力を生かしたキラーチューンを続けてさらにこの日の沸点を更新してみせ、その言葉に説得力を持たせるような年内最後のライブをやり切った。
フェスだからこそこの超高速ダンスロック連発セトリなのかもしれないが、ここまで徹底すると少し変化が欲しくなるし、BPMがほとんど同じなだけに、初見の人からしたら曲の見分けがつかないかもしれない。アルバムを聴くと超高速ダンスロック以外の曲があるということがちゃんとわかるだけに、フェスでもそうした曲が入れば1曲でもあれば終わったあとのライブのイメージは全く変わる気がするのだが。
1.KOTONOHA
2.シャッタードール
3.踊るマネキン、唄う阿保
4.リトルクライベイビー
5.ワンミーツハー
6.センスレスワンダー
リトルクライベイビー
https://youtu.be/7gNN2bTTE6I
17:50~ BRADIO [ASTRO ARENA]
2016年はZeppワンマンも経験して大きな飛躍の一年になったBRADIO。
先にサポートメンバーのキーボード奏者と黒人女性コーラス2名が登場してから煌びやかな衣装を身に纏ったメンバーが登場し、1番最後に登場した真行寺がソウルフルなファルセットボーカルを響かせる「Back to the Funk」からスタートし、「スパイシーマドンナ」ではメンバーも一緒になっての振り付けで
「パーティーなら俺たちに任せろ!」
という真行寺の言葉通りに実に濃いパーティー空間に。
基本的に踊れる音楽をやっているバンドだが、今のフェスの主流であるリズムではなく、ソウルやファンクを軸にした黒いグルーヴで踊らせ、ギターもカッティングが中心というサウンドであるが、このスタイルでここまで多くの観客を動員しているのは本当にすごい。
踊らせるだけでなく心地よく体を揺らすといった「Playback」で真行寺のボーカルの上手さを実感させると、年明けのアルバム発売を告知してその中に収録される「FREEDOM」を披露。こちらはアルバムのリード曲になっていることもあり、このバンドのイメージ通りのダンス・ファンクナンバー。
真行寺がステージを左右に走り回ったりメンバーのソロセクションを減ると、あっという間のラストはこのバンドのキラーチューン「Flayers」。この曲はソウルフルなファルセットボーカルであるが、4つ打ちのリズムのダンスチューンであり、このバンドがマニアックなソウル・ファンクバンドではなく、こうして元々の持ち味を活かしつつも少しでも聴きやすい、わかりやすいアレンジにしているというのがよくわかるし、それができるというのは実に器用なバンドであることの証明でもある。あとはこのまま濃さを薄めることなくどこまでメインシーンに切り込んでいけるか。
夏に埼玉県の某神社に行った際、スタッフが書いたのか
「BRADIOのみんなと武道館まで行けますように」
という絵馬があった。このバンドのスタイルで武道館まで行ったら本当にすごい。果たしてそこまでたどり着けるだろうか。
1.Back to the Funk
2.スパイシーマドンナ
3.Playback
4.Freedom
5.Flyers
Freedom
https://youtu.be/n0AkKVDmdtM
18:30~ Base Ball Bear [GALAXY STAGE]
去年と同じ大晦日のGALAXY STAGEに出演のBase Ball Bear。しかし去年と違うのは上手にいるギタリストが湯浅将平ではなく、サポートギタリストの弓木英梨乃であるということ。結果的に湯浅がこのバンドのメンバーとして最後にステージに立ったのは去年のこの日だった。
リリース当時もCMのタイアップで流れていたが、現在もすこしCMで流れている「BREEEEZE GIRL」で爽やかにスタートすると、ライブの締めとして演奏されることの多い「祭りのあと」と初期の曲が続く。
「本日はCOUNTDOWN JAPAN16/17 Base Ball Bearの回にお越しいただいてありがとうございます」
とフェスではおなじみの小出の挨拶から、
「サポートギターの弓木さんです。今日の全出演者の中で1番ギターが上手いです。もしかしたら4日間の全出演者の中で1番上手いかもしれません」
と弓木を紹介していたが、ストロークは小さめでまるでギターを自分の腕のように自然に弾いており、ゴッチバンドのスーパードラマーmabanuaのドラムを見ているかのよう。もう手元なんか一切見ることなくギターを弾きまくっており、本当に上手い。
すると来年にリリースが予定されているなんらかの音源(シングルなのかアルバムなのかはわからない)から新曲「逆バタフライエフェクト」を披露。「C2」で獲得した黒いグルーヴはほとんど姿を現さないギターロックサウンドだが、その小出のセンスが炸裂したタイトルも含めて歌詞を見ながら聴くのが楽しみになる曲。
切ない名曲「short hair」から「Tabibito in the dark」「yoakemae」と本来なら打ち込みやシンセで鳴らすような音を全てギターで再現してきた湯浅の代わりに弓木がその音を鳴らす。関根と堀之内のリズムもさらに力強さを増していき、小出はやはり声がよく出ていて、歌の上手さを再認識させてくれる。
「僕らは4人で、4人でっていう意識が強かったバンドだったから、4人で到達したい場所をずっと目指してバンドをやってきた。
でもそれが3人になったことで、4人だった時に目指した場所には行けなくなってしまったけど、逆に4人では行けなかったところにいけるようになったんじゃないかなって思ってる」
と、悲観的になりそうなというか、このバンドを見てきた人にとっては間違いなくこのバンドは「誰かが辞める時はバンドが終わる時」というバンドだった。(それは直前にこのステージに出た、仲の良いチャットモンチーもそうだった)しかし実際に1人いなくなって、辞めるという選択肢ももちろんあったであろう中、バンドは続けることを選び、こうして力強くこれからの前身を宣言してくれた。
その言葉を経たからこその初期の代表曲「electric summer」はこれまで数え切れないくらいに聴いてきた中で最も感動的で、関根はもはやコーラスを観客に任せてステージ前に出てベースを弾いていた。
去年、このステージでこのバンドのライブを見た直後の自分に、「来年は湯浅いないよ」と言っても絶対に信じなかったであろう。それくらいにこのバンドはあの4人以外が入り込む余地がないバンドだったし、4人はこのバンド以外に生きていく道がない人たちだと思っていた。そんなバンドが3人になり、サポートメンバーを加えたことでどう変化していくのか。3月にはZeppでワンマンもあるが、もう10年以上ずっと見てきたバンドなだけに、最期まで見届けるしかない。
リハ.17歳
1.BREEEEZE GIRL
2.祭りのあと
3.逆バタフライエフェクト
4.short hair
5.Tabibito in the dark
6.yoakemae
7.electric summer
祭りのあと
https://youtu.be/Z4QJVBfZmeA
19:15~ NICO Touches the Walls [EARTH STAGE]
去年はEARTH STAGEの大トリで出演するはずが、直前の古村の負傷によって出演キャンセルとなり、ずっと出演し続けてきたこのフェスに出演できなかった、NICO Touches the Walls。リベンジをかけてEARTH STAGEに帰還。
光村が白いデカめのシャツを着ているのが目立つ中でシンプルな演奏で始まったのは「ストラト」。大きなステージにメンバーのコーラスがよく映えている。
「言いたいことはたくさんあるんだけど、この想いは曲で、少しでも多くの曲を演奏して伝えたいと思います!」
と悔しかった思いを昇華するように「THE BUNGY」では裏打ちのリズムで踊らせまくり、「ニワカ雨ニモ負ケズ」では間奏でのおなじみのアレンジもなく、最後の
「君が笑った」
の部分も大げさにタメることなくスムーズにいったあたりは曲数を多くやりたいという意思の表れだろう。
初の武道館ワンマン以降、リベンジを宿命づけられたこのバンドのリベンジソングである「天地ガエシ」は今回のライブのテーマのように響き、このフェスに出はじめた頃はまだ歌いこなせていなかった「Diver」ももはや余裕を持って歌えるくらいに光村の歌唱力は凄まじく進化しているし、この曲はこの大きなステージで鳴らされるべきスケールの大きな曲であるというのが改めてわかる。
「みんなの2017年が良い年になるようにおまじないをかけます!」
と言って演奏されたのは最新シングル「マシ・マシ」であるが、おまじないとは言いながらも
「あとはきみしだいです あとはきみしだい」
という歌詞は良い年にするには自分で行動するしかないというメッセージを伝えてくる。
そしてラストは手拍子が響く「手をたたけ」なのだが、ワンコーラス後に光村と古村がギターを弾き合うと、盛り上がり過ぎて光村が歌い出しに間に合わないというとんでもない事態になってしまい、光村も苦笑し、最後のサビ前では
「またEARTHに帰ってこれて本当に良かった!」
とMCではそこまで言わなかったが、やはり心ではそう思っていたんだなぁとわかるように感情を爆発させて、2年ぶりのEARTH STAGEでのライブであり、2016年の最後のライブを結果的にはヒットシングル連発という内容で締めくくった。
もはや30代に突入し、先にEARTH STAGEに立った同世代のバンドたちは世代交代の対象としてEARTH STAGEより小さいステージになることも多くなってきた。それだけにロックバンドでありながら大衆に響くポップさを持ち合わせたこのバンドにはずっとこの規模のステージに立っていて欲しいし、デビューから10年経って失ったものもあるバンドも多い中、このバンドが変わらず4人でステージに立っているのは本当に心強い。
1.ストラト
2.バイシクル
3.THE BUNGY
4.ニワカ雨ニモ負ケズ
5.天地ガエシ
6.Diver
7.マシ・マシ
8.手をたたけ
マシ・マシ
https://youtu.be/RWyno0gXd7E
20:05~ AA= [COSMO STAGE]
THE MAD CAPSULE MARKETSのTAKESHIによるAA=。このフェスにはプロジェクト始動直後のGALAXY STAGE出演以降、高い頻度で出演している。
まずはTAKESHIとマニピュレーターの2人がステージに登場し、Macを操作してインダストリアルなノイズサウンドが会場を埋め尽くす中、TAKESHIが煽りまくると、ボーカルの白川貴善(BACK DROP BOMB)をはじめとするバンドメンバーが登場し、「FREEDOM」からスタートすると、このフェスという祝祭空間が一気にラウドなノイズで満たされていく。
「年末のこのステージに、この男が来てくれました!」
と言うと、ゲストとしてTAKESHIのラウドスピリッツの継承者の1人である、coldrainのMasatoが登場し、デスボイスとシャウト連発の「FREE THE MONSTER」コラボ。両者の出演日が同じだからこそ実現したコラボだと思うが、あまりゲストが出ることがないだけにこれは貴重な瞬間であった。
「人類はまた新たな禁断の箱を開けてしまった。差別主義者のドナルド・トランプがアメリカ大統領になる。トランプが作るような差別にまみれた世界を作るのか、人と人が手を取り合う優しい世界を作るのか。我々は選ばなくてはならない」
とドナルド・トランプを痛烈に批判して、「全ての動物は平等だ」というバンド名の通りの自身の意志を示して0.8秒と衝撃のJ.M.の声が流れる(ゲストではない)「→MIRAI→ (ポストミライ)」のポップながら激しいサウンドで飛び跳ねさせまくると、ラストは「LOSER」で疾走して、モッシュピットでは凄まじい盛り上がりとなり、Masatoをはじめとして自身の音楽を聴いてバンドを始めた若い世代との交流も盛んに行った2016年を締めた。
1.FREEDOM
2.WILL
3.FREE THE MONSTER feat.Masato
4.→MIRAI→ (ポストミライ)
5.LOSER
→MIRAI→ (ポストミライ)
https://youtu.be/1y9pQJtGRHI
20:50~ 9mm Parabellum Bullet [GALAXY STAGE]
こちらも去年と同じ満員のGALAXY STAGEに登場の9mm。しかし去年と違うのはステージに滝がいないこと。野音でのライブでの負傷以降は盟友であるHEREの武田将幸をサポートに加えての5人編成であったが、ツアー終了後には滝がライブ活動の休止を発表し、残りの3人と武田の4人編成でライブを行っていくことに。
「Answer and Answer」から始まったライブはステージも客席も非常にテンションが高く、サウンド的には滝がいた頃とは遜色がないのはさすがにもはや5人目のメンバーとも言えるような武田の存在によるものだが、見た目のインパクトというか派手さという面ではやはり滝の不在は大きい。かつてPerfumeのあ~ちゃんが「両腕をバンザイして上に挙げてるから弾いてないはずなのにギターの音が鳴ってる」と評したように、上手いとかの次元を超えたギタリストだっただけに。
髪がさらにアフロに近くなった卓郎がその変化のあった2016年を振り返ると、
「歌詞を書いた時は嵐を見ている、っていう場面を想像して書いた。そしたら俺たちが嵐の中にいるみたいな状況になった」
と言って2016年リリースのアルバム「Waltz on Life Line」収録の、卓郎がアコギを弾く「スタンドバイミー」で短い時間の中に緩急をつけると、ライブでおなじみのイントロアレンジが追加された「Black Market Blues」で踊らせまくり、大合唱の起きた「新しい光」、卓郎がマラカスを振りまくるイントロの「talking machine」から、ラストは爆裂ハードコアワルツ「生命のワルツ」で駆け抜け、いつものように卓郎と和彦(かなり髪が伸びた)が丁寧に客席に頭を下げてからステージを去って行った。
ライブとしては非常に良いものだったが、やはり滝の不在というのは相当にデカい。2017年に早くもアルバム(4人それぞれが作った前作とは異なり全曲滝が作曲らしい)のリリースが決定しているが、そのアルバムの真価が発揮されるのはやはり滝がギターを弾いてこそだと思う。なので無理はして欲しくはないが、このまま裏方だけに徹するというようにもなって欲しくはない。
しかしもはやZeppクラスでもなかなかワンマンでは売り切るのが難しくなっている状況ではあるが、GALAXY STAGEだと2年連続の超満員。やはりまだまだ9mmのライブを見たい人はたくさんいる。
1.Answer and Answer
2.Lost!!
3.反逆のマーチ
4.Discommunication
5.スタンドバイミー
6.Black Market Blues
7.新しい光
8.talking machine
9.生命のワルツ
Lost!!
https://youtu.be/QvzzTBJ3IgY
22:00~ UVERworld [EARTH STAGE]
ワンマンではドームクラスの動員を誇るモンスターバンド、UVERworld。夏のロッキンを経て年末のこのフェスにも初出演。
白い衣装を着たTAKUYA∞がステージに走って登場して大ジャンプをするという気合いの入りっぷりで
「UVERworld、持ち時間たったの45分、2700秒、7曲でお前ら1人残らず全員ひっくり返してやるよ!」
と冒頭から熱すぎる「ナノ・セカンド」からスタートすると、メンバーが和太鼓やパーカッションを連打しまくる衝撃のシングル曲「WE ARE GO」では「WE ARE!」の大合唱が起きる。
「このフェス、怪物みたいなバンドばかり出てて。楽屋にもすげえ大物の先輩がたくさんいるんだけど、こんな話を聞いた。最近の若いバンドは酒も飲まないしタバコも吸わないし走ったりしてるし、ロックじゃないよねって。
それなら俺この中で1番ロックじゃないです!この日のために酒もタバコも10年以上前に辞めたし、毎日毎日10km走ってます!」
という生き様がそのまま現れたかのような「PRAYING RUN」では頭上のLEDに歌詞が映し出され、このTAKUYA∞の熱い言葉と歌詞が全くのイコールであり、少しも考えがブレていないことがよくわかる。
TAKUYA∞が10代の頃にずっとポエムを書き続け、19歳の時に「あと1年で何も変わらなかったら死のう」と最後のポエムを綴った時のことを回想した歌詞が映し出される「7日目の決意」と、とにかく言葉の強さに焦点が当たった演出は初めてこのバンドのライブを見る人にもこのバンドの核の部分(ぱっと見だけではなかなかそれは伝わりづらいものだが)をしっかり伝えるものになっていた。これはスタッフサイドもそこを伝えたいという意思があるからこそできたこと。
そしてラストは「在るべき形」。7曲だけということでメインステージにもかかわらずかなり短く感じてしまうライブだったが、初見の人がたくさんいたという状況で、なぜこのバンドがこれだけ巨大な存在になり、これだけの支持を集めているのかというのがよくわかると同時に、もうちょっと長い時間見てみたいとも思った。
さすがに毎日10km走ってるというだけあり、MCと曲を全く空くことなく繋げてあれだけの声量を出せるTAKUYA∞の肺活量は素晴らしかった。
1.ナノ・セカンド
2.WE ARE GO
3.PRAYING RUN
4.零HERE~SE~
5.IMPACT
6.ALL ALONE
7.7日目の決意
8.在るべき形
WE ARE GO
https://youtu.be/eDOG59BEcg0
23:25~ RADWIMPS [EARTH STAGE]
いよいよ2016年から2017年に変わる年越しの瞬間。メインステージであるEARTH STAGEの年越しを飾るのは、映画「君の名は。」の大ヒットにより完全にこの年の主役となった、RADWIMPS。3年ぶり3回目のCDJ出演での大役である。
しかしながらあまりにも開演前から人が集まりすぎ、最前ブロックがかなりキツい状態になっているということで、開演20分くらい前にロッキンオン社長の渋谷陽一が出てきて一歩ずつ後ろに下がることを要請するというくらいの事態。こんなEARTH STAGEは今まで見たことがない。
そして時間になるといよいよメンバーがステージに。山口智史休養以降の編成である森瑞希と畑利樹(ex.東京事変)のツインドラムで、紅白歌合戦出演直後に移動してきた洋次郎を始めとする3人は真っ白の衣装を着ている。
「君の名は。」のオープニング的な「夢灯籠」からスタートすると、リリースされたばかりのアルバム「人間開花」のリード曲である「光」、アウトロをどんどん高速化していきながら繰り返す「君と羊と青」、実に洋次郎らしい歌詞を洋次郎がピアノを弾きながら歌う「棒人間」と新旧交えた曲を連発し、
「2016年最後のライブ、2017年最初のライブに俺たちを選んでくれてありがとう!」
と感謝を告げてから武田のベースがうねりまくるミクスチャーチューン「DADA」でさらに熱狂を生み、illionの活動で培った手法を生かした「AADAAKOODAA」と幅広いサウンドと幅広い選曲。
そして「おしゃかしゃま」ではアウトロで激しいセッションを展開。洋次郎が指揮者のようにして武田と桑原が交互に音を鳴らし、次いで森と畑にも交互に音を出させると、武田&森の下手チーム、桑原&畑の上手チームに分けて音量までもコントロールしておよそ10分にも及ぶセッションさせると、最後にはキメをひたすら連発し、そのキメが20秒前からのカウントダウンになり、キメに合わせて新年を迎えるという演奏が研ぎ澄まされているバンドだからこそできる考え抜かれたカウントダウンの仕方になった。洋次郎はこれが気がかりすぎて
「紅白で歌っている時からこれが気がかりで仕方がなかった(笑)」
とのこと。
「あー、早くビール飲みたい~」
と洋次郎が無事に年越しを迎えたことに安堵しながら、
「2017年がみんなにとって会心の一年になりますように!」
と言って「会心の一撃」、そして2016年をこのバンドの年にした最大の楽曲「前前前世」も投下し、新年1発目が今年のピークなんじゃないかというくらいの盛り上がりぶりに。
武田も改めて観客への感謝と新年への抱負を語ると、観客の大きな手拍子と大合唱が鳴り響く「いいんですか?」、洋次郎の新年1発目の
「愛してるよ!」
の叫びとともに
「ロックバンドなんてもんを やっていてよかった
間違ってなんかない そんなふうに今はただ思えるよ」
というこの曲の中で最も強いメッセージの部分を洋次郎が弾き語りのようにして歌い出した「トアルハルノヒ」を最後に演奏して年越しの大役を全うした。
2016年は間違いなくRADWIMPSの年であったというのを改めて感じさせる圧倒的なライブと盛り上がりぶりだった。しかしRADWIMPSもまた、「この4人じゃなくなる時はバンドが終わる時」という雰囲気を持ち、どんな特種な楽器でも4人で演奏してライブを作るバンドであった。だからこそ智史がドラムを叩けなくなっても活動を続けてくれたこと、その選択をしてツインドラムという編成を導入するという努力を続けたことによりこうして一緒に新しい年を迎えることができた。
今年は久しぶりのワンマンツアーも始まる。バンド史上最も開放された「人間開花」の曲たちはライブでどう表現されるのか、今から本当に楽しみだ。
1.夢灯籠
2.光
3.君と羊と青
4.棒人間
5.DADA
6.AADAAKOODAA
7.おしゃかしゃま
カウントダウン
8.会心の一撃
9.前前前世
10.いいんですか?
11.トアルハルノヒ
前前前世
https://youtu.be/PDSkFeMVNFs
25:00~ THE YELLOW MONKEY [EARTH STAGE]
時間に非常に厳しいこのフェスで定刻を5分くらい過ぎてから登場したため、少し不穏な感じが初めからあったのは事実。EARTH STAGEの大トリとして登場した、2016年に見事な復活を遂げたTHE YELLOW MONKEY。
「パンチドランカー」、「SPARK」とツアーを経てさらにSUPERに進化したバンドの色気と力強さが存分に発揮された演奏で幕を開けたのだが、名曲「太陽が燃えている」になると吉井和哉の様子が少しおかしい。どこかいつもの躍動感がなく、その場にとどまって歌っているし、何より声が枯れてしまって、元のキーで歌えないところが多くなってしまっている。
「大丈夫か?」と思っていると、次の曲の演奏にメンバーが入っているにもかかわらず、吉井和哉はステージから掃けてしまう。他のメンバーはしばしステージに待機していたが、ついに
「ごめん、ちょっと待ってて」
と菊池英昭が口にしてメンバーも全員いったんステージから掃けてしまい、騒然となる客席。すると
「15分後にライブを再開します」
というアナウンスが流れて少しホッとしたが、この状態でライブができるのかという不安も頭をよぎる。
15分ほどするとメンバーがステージに戻り、
「ごめんなさい、なぜだかわからないんだけど、いきなり声が出なくなってしまって。この借りはいつか必ず返すんで。代わりにみんなで歌ってください!」
と吉井和哉が謝罪し「バラ色の日々」、「LOVE LOVE SHOW」、「悲しきASIAN BOY」という誰もが知る大ヒット曲を演奏することで、声が出ない吉井和哉の代わりに観客が歌うという方法でこの事態を乗り越えようとした。これはみんなで歌えるような曲を作ってきたこのバンドだからこそできることだが、観客に歌わせながらも吉井和哉は必死に歌える最大限のところまで歌い、ステージ左右のモニターの前まで歩いて行って歌うという精一杯のパフォーマンスを見せてくれた。
ドラマ主題歌として大ヒットした「砂の塔」や紅白歌合戦で演奏したという「JAM」が聴けなかったのは残念だったが、この逆境を打開できるバンドの力と楽曲の強さと普遍性には改めて驚かされた。新年1発目のライブなだけに若干幸先の悪さは感じてしまうが、次回またこのステージでさらにすごいライブを見せてくれると信じている。
吉井和哉が声が出なくなった時、夏のラブシャで米津玄師が声が出なくなった時を思い出した。あの時は米津玄師は経験不足だからかと思っていたけど、抜群の歌唱力と百戦錬磨の経験を持つ吉井和哉でもそうなるっていうことは誰しも突発的にそうなる可能性があるということ。それを打開するのはやっぱり楽曲の力であるということを再認識したヒット曲の大合唱であった。
1.パンチドランカー
2.SPARK
3.太陽が燃えている
中断
4.バラ色の日々
5.LOVE LOVE SHOW
6.悲しきASIAN BOY
バラ色の日々
https://youtu.be/PtrnnyNGf8Q
27:00~ SPECIAL OTHERS [GALAXY STAGE]
前回同様に年明け後のGALAXY STAGEに登場のSPECIAL OTHERS。眠気との戦いという時間帯になるが、それでも多くの人が客席に詰めかけている。
メンバーが登場するとしばしジャムってからの「IDOL」でスタートし、心地よいグッドミュージックに合わせて早朝にもかかわらず踊り出す観客たち。さらにこのバンドの中で最も激しい盛り上がりを見せる「PB」では又吉がウッドベースからエレキに持ち替えてキメでグッとヘッドを振ってメンバーの演奏に合わせる姿が実にカッコ良い。
芹澤が流麗なキーボードの演奏とともにボーカルを響かせる「BEN」と長尺曲をさらに長くするセッションも導入され(いつにも増して柳下のギターが激しい)、ジャムバンドとしての醍醐味を味あわせてくれると、
芹澤「あけましておめでとうございます!いやー、さっき生「前前前世」で感動し過ぎて、ベースの武田君にライブ後に、俺がRADWIMPS入れる確率何%くらい?って聞いたら0だって(笑)」
宮原「いや、芹澤は0って聞いた瞬間に0か~って言っちゃったけど、その後に小さく0…ではないって言ってた(笑)」
芹澤「え!マジで!?じゃあ来来来世くらいで俺RADWIMPS入れるの!?」
と演奏時の集中力とは比べものにならないくらいに脱力したMCを繰り広げ、スタッフからは早く曲に行け、という指示が出る中、最後に演奏されたのはメンバーのボーカルが神聖に響く「Uncle John」。演奏が終わると芹澤と宮原がスマホで客席の写真を撮るのだが、柳下と又吉がステージ前に出て行って一緒に写ろうとしている姿が非常に和む。
喋りすぎたせいで
「2017年はCD出します!ツアーもやります!」
と実に告知が適当になってしまっていたが、前作はアジカンのゴッチやDragon Ashのkjが参加したコラボアルバム第2弾が出るというのは相当なビッグニュースだと思うんだが。
1.IDOL
2.PB
3.BEN
4.Uncle John
Uncle John
https://youtu.be/H3ajhmnr6RI
28:10~ HY [GALAXY STAGE]
このフェスの締めくくり、最後の最後にGALAXY STAGEに登場するのは沖縄のHY。もはや深夜というか早朝であるが、客席は規制レベルの超満員である。
沖縄音楽のSEで賑々しくメンバーが登場すると、1曲目はバンドの決意を歌った「隆福丸」という瑞々しくも懐かしさを感じるスタート。さらに名嘉のドラムを叩きながらのラップが炸裂する、仲宗根と新里による男女ツインボーカルの超名曲「AM11:00」と続くと、名曲っぷりに改めて驚くし、この2曲が収録された2ndアルバム「Street Story」が大ヒットしたのも納得である。
メンバーの問いかけに全て客席が「ハッピー!」と答えてから始まった最新曲「HAPPY」はタイトル通りに聴いていると心がウキウキとしてくるようなポップな曲。さらに3rdアルバム「TRUNK」収録の「てがみ」と惜しげもない名曲の連打で、初見の人や最近離れがちになってしまった、ここにいる全ての人をガッチリと掴んで離さない。
すると仲宗根が観客に
「最近フラれたとか、辛いことあったよ~っていう人いる?」
と問いかけ、その中の1人にフラれた理由などをこと細かく聞いていくというもはや恋愛相談みたいな展開になると、
「私も10代の頃にフラれたことがあって。その時にフった男だけに向けて曲を作って、ライブに呼んで。この曲をその人の方だけを向いて歌ったら、ライブ終わってすぐに「やり直したい」って言われました(笑)」
という自身のエピソードを語ってから
「あなたのために歌います」
とそのこと細かに理由を聞いた女性のために歌い始めたのは仲宗根が歌うピアノバラード「あなた」。結構根掘り葉掘りと15000人の前で明かされた結果がこの曲を捧げてくれたのなら捧げてもらった人も嬉しかっただろう。
1st「Departure」の頃から持っていた、ラップ×ロックのミクスチャーサウンドを発揮した(当時は沖縄発のミクスチャーバンドが猛威を振るっていた時代だった)「キヅイタ」、ここにいる全ての人への2017年のエールとして響いた「エールと幅広い音楽性を安定感抜群の歌唱と演奏で披露すると、最後に演奏されたのは初期の大名曲「ホワイトビーチ」。まるで沖縄の砂浜にいるかのような、爽やかな2017年の朝を迎えることができた。
しかしながらステージを掃けた瞬間にアンコールで再びメンバーが登場し、
「知らない曲かもしれないけど」
と前置きしてから演奏されたのはアンコールの定番曲「フェイバリットソング」。聴く人の背中を押すような歌詞が響くと、ここにいた全ての人とともに、このフェスを作り上げたスタッフにも感謝と労いを告げ、見事にCOUNTDOWN JAPAN 16/17のラストランナーとしての重責を全うした。
すでに3月にアルバムのリリースが決定しているが、HYももはや12枚目のアルバムになるという。デビュー時の衝撃からしたらだいぶポップなバンドになったが、やはりライブを見ると当時のいろいろなことが蘇ってくるし、この時間にこのステージを超満員にできるというのは本当に凄い。もはやベテランの域だが、まだまだ最前線で戦っているバンド。
1.隆福丸
2.AM11:00
3.HAPPY
4.てがみ
5.あなた
6.キヅイタ
7.エール
8.ホワイトビーチ
encore
9.フェイバリットソング
HAPPY
https://youtu.be/AhQCAjXaLg0
深夜3時から早朝4時になっても、COSMOのdustboxも、GALAXYのHYも満員。最後までちょっとでも楽しもうというみんなの姿勢が本当にすごい。そんな姿勢を作ってくれるこのフェスが本当に凄い。
ライブを見る時はライブを見る。休む時は休む。寝る時は寝れる。そんな今したいことに集中できる環境を作り、自分のように休まずにライブ見まくりたいような人はひたすらライブ見ることに全くストレスを感じず、客層が被っているバンド同士を被せないタイムテーブルの熟孝っぷり。だからこうして毎年このフェスに来て一年の終わりと始まりを迎えている。それは自分が死ぬか、このフェスがなくなるまでずっとそうでありたい。
しかしこの日1番印象に残ったのは、チャットモンチー、Base Ball Bear、9mm、そしてRADWIMPSというデビューして10年が経ち、かつてとは違う形でライブをせざるを得なくなった同世代の4組。みんなデビュー時、1人でも欠けたらバンドは終わりだろうなって思うバンドたちだった。10年経って各バンドはメンバーが1人ずつ欠けて、それでも続けるという選択肢を選んだからこそ、こうして4組とも同じ日にライブが見れた。ずっと一緒に歳を重ねてきたからこそ、自分かバンドかのどっちかが終わるまで、ついていくんじゃなくて、一緒に生きていきたい、改めてそう思った。
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キュウソネコカミ 「DMCC REAL ONEMAN 2016-2017 ~ボロボロバキバキクルットゥ!ツアー~」 @新木場STUDIO COAST 1/7 ホーム
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