TOKYO FM&JFN present EARTH×HEART LIVE 2014 @東京国際フォーラム ホールA 4/21
- 2014/04/22
- 06:38
過去にもいろんな組み合わせのライブを行っている、TOKYO FM主催イベント。
今回の出演者は
ASIAN KUNG-FU GENERATION
ストレイテナー
Nell (韓国)
TIZZY BAC (台湾)
と、国境を越えたラインアップ。かつてNANO-MUGEN CIRCUITで韓国のThe KOXXというバンドのライブを見たが、距離的には欧米よりも近いのにそうそう見れる機会がないアジアのバンドのライブを見れるのは貴重。
・Tizzy Bac
平日なのに18時開演というかなり早い時間設定の中、18時になるとスクリーンに映像が映し出されたあと、トップバッターである台湾のTizzy Bacが登場。
ボーカル&キーボードの女性と、男性のベース、ドラムという3人組のピアノロックバンド。曲そのものが非常にポップだが、何よりも美しい声と美しいメロディ、美しいキーボードの旋律が印象的。
逆にリズム隊の2人は見るからにインディーロッカー的な佇まいのメガネ男子なのだが、演奏が本当に上手く、曲が進むにつれてどんどんエモーショナルになっていった。
ボーカルの女性はMCで、海外アーティストによくある、「さっき楽屋でとりあえず覚えました」みたいな感じでは全くない、これまでに日本語を勉強してきたことが伺えるような感じで日本語をしゃべり、さらに英語を実に流暢にしゃべっていた。歌は母国語だったので、留学経験があるのだろうか。
そして登場した時、絶対曲知らないだろうにも関わらず、前方の人達が立ち上がって迎えたのは本当に素晴らしいと思った。
・Nell
2番手は韓国の5人組バンド、Nell。キーボードを含めた男性5人組で、ベースの人もキーボードを兼ねる。
まず耳に入ってくるのは、ボーカルの圧倒的な歌唱力。ポストロック的なアプローチの曲さえも壮大に感じられ、ライブハウスよりもこういうホールやアリーナ、スタジアムが似合いそうなバンド。Coldplayあたりの影響も感じる。
ボーカルの人は英語だったが、ベースの人が日本語で(カンペを見ながらだったが、発音的には日本語に慣れてそうな感じだった)MC。東京に来るのは4回目であり、アジカンとテナーを見れるのが本当に楽しみだ、ということを話した。
最後の曲も最初は壮大なバラードなのかと思いきや、アウトロでどんどんエモーショナルになっていき、ボーカルがシャウトまでしてしまう。演奏も引き込まれてしまうくらいに上手く、韓国の音楽と言うとK POPが頭に浮かびがちだが、きっと日本と同じように、いろんなタイプのバンドがいて、日々いろんな場所でライブをやっているんだろうなぁと思った。
・ストレイテナー
ここからは日本勢ということで、いつものSEでストレイテナーが登場。
「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」から始まり、いつも以上に初見の人に優しめの曲の並び。最初のMCではホリエが、
「僕はしゃべるのが上手くないので、曲と歌詞に全部言いたいことを乗せて演奏します」
と言いながら、次のMCでは、
「2曲目にやった、ネクサスっていう曲、ストレイテナーの中でTOP3に入るくらいにアウトロが長い曲なんですけど、Nellの最後の曲がその10倍くらい長くて、負けたと思った(笑)」
と言って、しゃべるの上手くないわけないじゃんってくらいに笑わせる。
前2組が時間が短かったのだが、気づけば10曲、45分ほどのセットになっていた。
「シンデレラソング」「TRAVELING GARGOYLE」とエモーショナルな流れから、ラストはおなじみ「Melodic Storm」。アコースティックアルバムを出した時に渋谷公会堂でワンマンをやったが、アコースティックでなくともこの国際フォーラムのステージが本当によく似合ってた。いつかここでワンマンやって欲しいと思うほどに。
1.SAD AND BEAUTIFUL WORLD
2.ネクサス
3.Man-Like Creatures
4.KILLER TUNE
5.From Noon Till Dawn
6.シンクロ
7.A LONG WAY TO NOWHERE
8.シンデレラソング
9.TRAVELING GARGOYLE
10.Melodic Storm
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
時間的にはちょうど9時くらいに登場したアジカン。この日はthe chef cooks meのシモリョーをサポートキーボードに迎えての5人編成。
イントロの小気味良いギターが始まりを鳴らす「夜を越えて」からスタートすると、ダンサブルなイントロの「1980」、深く潜るような「マーチングバンド」、イントロだけで大歓声が起こった「ソラニン」と、序盤は割と近年の曲を続ける。
「結構ニュースになってるからみんな知ってると思うけど、韓国では船の事故があって。ライブやお祭りが自粛される中、Nellはこうして来日してくれて。さっき会った時にまずは1人でも多くの人が無事であるように祈ってますって伝えて。
で台湾も政府が秘密裏に中国と協定を結んだことが明らかになって。政府に反対する人が50万人も集まったってニュースを見て。Dizzy Bacにさっき聞いたら、台湾のミュージシャンは、ライブハウスとかが中国の資本になって、好きなことを自由に歌えなくなるんじゃないかって心配してる。台湾独立の歌とかね。若者も就職する時とかに中国に均一化されてしまうんじゃないかって。普段から政府に対する怒りみたいのがあってすごい向こうも言いたいことがいっぱいあったみたいだけど。またこういう話かーって思ってんでしょ?(笑)
でもこういうでかいとこでライブやって、それをこんなにたくさんの人が見にきてくれて。よく見つけてくれたなぁって。昔は本当に見向きもされなかったから。回りくどくなりましたけど、新曲をやるってことです」
という、まぁ今日はこれは言うだろうなというのを薄々感じていたゴッチのMCを経て新曲「スタンダード」。初期アジカンを彷彿とさせるエモーショナルなギターロックで、
「見向きもされない 後ろ指すらも」
と、ゴッチのMCとリンクするような歌詞も出てくる。
そこからは「リライト」「君という花」と定番曲かつ代表曲も交え、
「俺はよくスタジオでメンバーに説教をするんだけど、もうみんなあんまりちゃんと聞いてなくて(笑)
お前らがなんで下手なのかわかるか?それはお前らがちゃんと音を聴いてないからだ!とか言って。自分のボーカルもちゃんと当たってないのに(笑)
でも音楽は聴かなきゃ始まらないよね。これは比喩だよ。話も聞かなきゃ始まらない。話聞かないやつの話なんか誰も聞こうとはしないよ。俺のことだけど(笑)
だからもっと聞いたり、感じたりしようって。そういう曲です」
と「踵で愛を打ち鳴らせ」から、手拍子が巻き起こる「今を生きて」で終了。
アンコールでは
「さっき出てくる前に映像流れたけど、ストレイテナーと去年アジアツアーやって。韓国とシンガポールと台湾行って、各地でたくさんの人が見にきてくれてさ。韓国ではNellが出てくれて、台湾ではTizzy Bacが出てくれて。
シンガポールでは最前列にイスラム教の、顔の目のところ以外を布で隠してる女の子がいて。思想や信じてるものは違うかもしれないけど、音楽は国境を越えるっていうのは何度も言われてるけど間違いなく事実で。だからこうして音楽でお互いに友好を築いていけたらいいなって。
で、せっかくだから今日出たバンドのボーカル達に出てきてもらってセッションしようかと。何をやろうかと思ったんだけど、全部大丈夫だ、って歌うWhateverって曲を」
と言い、各バンドのボーカル達が入れ替わるように歌うOasisの「Whatever」のセッション。それぞれがまるで違うボーカルスタイルでOasisの名曲を歌うと、終了後には全出演者が総登場し、全員で肩を組んで客席に向かって頭を下げた。本当に感動的な、音楽が国境を越えた一夜のラストシーンだった。
1.夜を越えて
2.1980
3.マーチングバンド
4.ソラニン
5.スタンダード (新曲)
6.ローリングストーン
7.リライト
8.君という花
9.踵で愛を打ち鳴らせ
10.今を生きて
encore
11.Whatever
ゴッチも台湾と中国のことを話してたけど、日本と韓国にもいろんな問題がある。でも音楽ならそういう問題も越えて分かり合えるって俺はかなり本気で思ってるし、自分が好きなロックでそれが出来たならそれ以上嬉しいことはないって思ってる。
予想よりかなり終わるの遅くて帰るのも遅くなったけど、このライブを見ることができて本当に良かった。
今回の出演者は
ASIAN KUNG-FU GENERATION
ストレイテナー
Nell (韓国)
TIZZY BAC (台湾)
と、国境を越えたラインアップ。かつてNANO-MUGEN CIRCUITで韓国のThe KOXXというバンドのライブを見たが、距離的には欧米よりも近いのにそうそう見れる機会がないアジアのバンドのライブを見れるのは貴重。
・Tizzy Bac
平日なのに18時開演というかなり早い時間設定の中、18時になるとスクリーンに映像が映し出されたあと、トップバッターである台湾のTizzy Bacが登場。
ボーカル&キーボードの女性と、男性のベース、ドラムという3人組のピアノロックバンド。曲そのものが非常にポップだが、何よりも美しい声と美しいメロディ、美しいキーボードの旋律が印象的。
逆にリズム隊の2人は見るからにインディーロッカー的な佇まいのメガネ男子なのだが、演奏が本当に上手く、曲が進むにつれてどんどんエモーショナルになっていった。
ボーカルの女性はMCで、海外アーティストによくある、「さっき楽屋でとりあえず覚えました」みたいな感じでは全くない、これまでに日本語を勉強してきたことが伺えるような感じで日本語をしゃべり、さらに英語を実に流暢にしゃべっていた。歌は母国語だったので、留学経験があるのだろうか。
そして登場した時、絶対曲知らないだろうにも関わらず、前方の人達が立ち上がって迎えたのは本当に素晴らしいと思った。
・Nell
2番手は韓国の5人組バンド、Nell。キーボードを含めた男性5人組で、ベースの人もキーボードを兼ねる。
まず耳に入ってくるのは、ボーカルの圧倒的な歌唱力。ポストロック的なアプローチの曲さえも壮大に感じられ、ライブハウスよりもこういうホールやアリーナ、スタジアムが似合いそうなバンド。Coldplayあたりの影響も感じる。
ボーカルの人は英語だったが、ベースの人が日本語で(カンペを見ながらだったが、発音的には日本語に慣れてそうな感じだった)MC。東京に来るのは4回目であり、アジカンとテナーを見れるのが本当に楽しみだ、ということを話した。
最後の曲も最初は壮大なバラードなのかと思いきや、アウトロでどんどんエモーショナルになっていき、ボーカルがシャウトまでしてしまう。演奏も引き込まれてしまうくらいに上手く、韓国の音楽と言うとK POPが頭に浮かびがちだが、きっと日本と同じように、いろんなタイプのバンドがいて、日々いろんな場所でライブをやっているんだろうなぁと思った。
・ストレイテナー
ここからは日本勢ということで、いつものSEでストレイテナーが登場。
「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」から始まり、いつも以上に初見の人に優しめの曲の並び。最初のMCではホリエが、
「僕はしゃべるのが上手くないので、曲と歌詞に全部言いたいことを乗せて演奏します」
と言いながら、次のMCでは、
「2曲目にやった、ネクサスっていう曲、ストレイテナーの中でTOP3に入るくらいにアウトロが長い曲なんですけど、Nellの最後の曲がその10倍くらい長くて、負けたと思った(笑)」
と言って、しゃべるの上手くないわけないじゃんってくらいに笑わせる。
前2組が時間が短かったのだが、気づけば10曲、45分ほどのセットになっていた。
「シンデレラソング」「TRAVELING GARGOYLE」とエモーショナルな流れから、ラストはおなじみ「Melodic Storm」。アコースティックアルバムを出した時に渋谷公会堂でワンマンをやったが、アコースティックでなくともこの国際フォーラムのステージが本当によく似合ってた。いつかここでワンマンやって欲しいと思うほどに。
1.SAD AND BEAUTIFUL WORLD
2.ネクサス
3.Man-Like Creatures
4.KILLER TUNE
5.From Noon Till Dawn
6.シンクロ
7.A LONG WAY TO NOWHERE
8.シンデレラソング
9.TRAVELING GARGOYLE
10.Melodic Storm
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
時間的にはちょうど9時くらいに登場したアジカン。この日はthe chef cooks meのシモリョーをサポートキーボードに迎えての5人編成。
イントロの小気味良いギターが始まりを鳴らす「夜を越えて」からスタートすると、ダンサブルなイントロの「1980」、深く潜るような「マーチングバンド」、イントロだけで大歓声が起こった「ソラニン」と、序盤は割と近年の曲を続ける。
「結構ニュースになってるからみんな知ってると思うけど、韓国では船の事故があって。ライブやお祭りが自粛される中、Nellはこうして来日してくれて。さっき会った時にまずは1人でも多くの人が無事であるように祈ってますって伝えて。
で台湾も政府が秘密裏に中国と協定を結んだことが明らかになって。政府に反対する人が50万人も集まったってニュースを見て。Dizzy Bacにさっき聞いたら、台湾のミュージシャンは、ライブハウスとかが中国の資本になって、好きなことを自由に歌えなくなるんじゃないかって心配してる。台湾独立の歌とかね。若者も就職する時とかに中国に均一化されてしまうんじゃないかって。普段から政府に対する怒りみたいのがあってすごい向こうも言いたいことがいっぱいあったみたいだけど。またこういう話かーって思ってんでしょ?(笑)
でもこういうでかいとこでライブやって、それをこんなにたくさんの人が見にきてくれて。よく見つけてくれたなぁって。昔は本当に見向きもされなかったから。回りくどくなりましたけど、新曲をやるってことです」
という、まぁ今日はこれは言うだろうなというのを薄々感じていたゴッチのMCを経て新曲「スタンダード」。初期アジカンを彷彿とさせるエモーショナルなギターロックで、
「見向きもされない 後ろ指すらも」
と、ゴッチのMCとリンクするような歌詞も出てくる。
そこからは「リライト」「君という花」と定番曲かつ代表曲も交え、
「俺はよくスタジオでメンバーに説教をするんだけど、もうみんなあんまりちゃんと聞いてなくて(笑)
お前らがなんで下手なのかわかるか?それはお前らがちゃんと音を聴いてないからだ!とか言って。自分のボーカルもちゃんと当たってないのに(笑)
でも音楽は聴かなきゃ始まらないよね。これは比喩だよ。話も聞かなきゃ始まらない。話聞かないやつの話なんか誰も聞こうとはしないよ。俺のことだけど(笑)
だからもっと聞いたり、感じたりしようって。そういう曲です」
と「踵で愛を打ち鳴らせ」から、手拍子が巻き起こる「今を生きて」で終了。
アンコールでは
「さっき出てくる前に映像流れたけど、ストレイテナーと去年アジアツアーやって。韓国とシンガポールと台湾行って、各地でたくさんの人が見にきてくれてさ。韓国ではNellが出てくれて、台湾ではTizzy Bacが出てくれて。
シンガポールでは最前列にイスラム教の、顔の目のところ以外を布で隠してる女の子がいて。思想や信じてるものは違うかもしれないけど、音楽は国境を越えるっていうのは何度も言われてるけど間違いなく事実で。だからこうして音楽でお互いに友好を築いていけたらいいなって。
で、せっかくだから今日出たバンドのボーカル達に出てきてもらってセッションしようかと。何をやろうかと思ったんだけど、全部大丈夫だ、って歌うWhateverって曲を」
と言い、各バンドのボーカル達が入れ替わるように歌うOasisの「Whatever」のセッション。それぞれがまるで違うボーカルスタイルでOasisの名曲を歌うと、終了後には全出演者が総登場し、全員で肩を組んで客席に向かって頭を下げた。本当に感動的な、音楽が国境を越えた一夜のラストシーンだった。
1.夜を越えて
2.1980
3.マーチングバンド
4.ソラニン
5.スタンダード (新曲)
6.ローリングストーン
7.リライト
8.君という花
9.踵で愛を打ち鳴らせ
10.今を生きて
encore
11.Whatever
ゴッチも台湾と中国のことを話してたけど、日本と韓国にもいろんな問題がある。でも音楽ならそういう問題も越えて分かり合えるって俺はかなり本気で思ってるし、自分が好きなロックでそれが出来たならそれ以上嬉しいことはないって思ってる。
予想よりかなり終わるの遅くて帰るのも遅くなったけど、このライブを見ることができて本当に良かった。
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