第55回東邦祭 ARTIST LIVE 2016 出演:フレデリック @東邦大学スポーツアリーナ2F 11/6
- 2016/11/06
- 23:31
世間的にはすっかり学祭シーズンであり、今年も日本各地の学祭でアーティストライブが行われている。
千葉県の津田沼にキャンパスを構える東邦大学の今年のアーティストライブに招かれたのはフレデリック。今年は様々な大学の学祭に招かれているという人気っぷり。
去年も9mm Parabellum BulletとHEREの対バンをこの東邦大学に見にきているだけに、会場である体育館のキャパやシステムはわかっているが、やはりフレデリックを椅子席で見るというのは初めてのことなので若干違和感を感じてしまう。
入場無料ということもあってか椅子席はほとんど空きがない中、18時になると場内が暗転し、いつものSEが鳴り、
「フレデリック始めます」
というフレーズからメンバーのキメの連発と健司(ボーカル&ギター)のカッティングギターによるイントロの「オワラセナイト」からスタート。健司は「東邦ー!」と叫ぶと、サビでは前の方にいる、フレデリックを見にこの大学まで来たであろう観客たちがMVと同じダンスを踊っているのが面白い。
最新アルバムにして初のフルアルバム「フレデリズム」から早くも疾走感のあるダンスチューン「KITAKU BEATS」を披露すると、
「大事なことは本人に言えよ」
というサビのフレーズが頭から離れなくなる「トウメイニンゲン」と畳み掛けるが、先日まで入院していてライブに出れず、その時期は残りの3人でアコースティック編成でライブをやらざるを得ない状態にしてしまった康司(ベース)はハットを被ったオシャレな出で立ちで、入院した影響を全く感じさせない、ゴリゴリの動きまくるベースを弾きまくる。やはりこのバンドの踊れる要素の最も大きいのはこの男の奏でるベースのリズムであるというのが再確認できる。
この2日間に渡る東邦祭の最後に自分たちがライブをできる幸せと喜びを語ると、「フレデリズム」からタイトル通りに夜の道を歩きながら聴きたくなるミドルテンポのダンスチューン「ナイトステップ」を披露し、同様のテンポ感で踊らせまくる「ディスコプール」はやはり康司のベースのサウンドが実によく効いている。新作の曲も含めてフレデリックの曲は踊れる曲ばかりだが、決して高速ビートの四つ打ちリズムで踊らせるような曲ばかりではないあたりはこのバンドのダンスに対しての懐の深さを感じさせる。
復活した康司がプレイ同様にMCでも自身が大学時代に学祭のフリーマーケットで服を売ろうとしたものの全く売れなかったというエピソードを快活に喋ると、アルバム発売前からすでに夏フェスでも披露していた「リリリピート」を披露。アルバム収録の新曲としては最もフレデリックらしいダンスチューンで、音楽への愛を歌詞にした内容だが、
「何度だって スピーカーから漏れる愛の歌が
止まらないんだってコンセント刺さってないのに」
というフレーズは、これまでに一度聴くと頭から離れなくなるような中毒性の強い曲を何曲も作ってきたこのバンドだからこそ説得力を感じさせる。
インディーズ時代からライブの定番曲であり続けてきた「プロレスごっこのフラフープ」では健司の合図に合わせて、歌がない間奏部分ですら観客が踊りまくるが、アルバムに再録されたことでこの曲がライブだけでなくちゃんと音源としていつでも聴けるようになったのは嬉しい限り。
学祭のパンフレットの1ページ目にバンドが載っていることを康司が嬉しそうに語ると、この大学の学長の「山崎純一」の名前を覚えて帰るように健司とともに何度も言うので本当に覚えてしまった。ちなみにリハーサルのために校内を廻れなかった健司が模擬店の中で1番食べたかったのはイカ焼きで、康司が好きな食べ物はウニ、一応ブログでラーメンのことを紹介していることになっているはずの赤頭(ギター)は唐揚げとかがあればいいとのこと。
そして「愛の迷惑」からはクライマックスへ。まさかのユニクロのCMに起用されることになった最大のキラーチューン「オドループ」では前から後ろまでの観客がオドループをダンスを踊り、最後は健司が音楽が大好きな人=ここにいる人全員に両手を挙げさせて声を出させてからの「オンリーワンダー」。健司は歌詞に「東邦」のフレーズを入れるなど、この大学に通う学生が聴いたら絶対忘れられない1日になったことだろう。この曲のダンスを完璧に踊れるファンは本当にすごいと思うけど。
無料にもかかわらずアンコールにまで応えてメンバーが再登場すると、健司が
「来年はMステとかもっと大きな会場とかでできるようになって、今日ここにいる人がその俺たちの姿を見て、フレデリック頑張ってるやんって思ってもらえるような活動をしていきたいと思います」
とこれからの覚悟を語って、最初は弾き語りのように始まって一気にバンドの力強い演奏が加わる「ハローグッバイ」で締め。健司はこの日は本当に声がよく出ていたし、その声による歌唱とバンドをさらに大きなところまで引っ張っていこうとする姿勢は実に頼もしく感じられた。それにつられるようにして後半からアンコールにかけてのメンバーの演奏も実に熱く激しいものになっていた。(牽引するサポートドラマー高橋武のリズムは手数の多さもあってさらに速くなっているように感じた)
リリース間もないタイミングではあるが、早くもバンドは「フレデリズム」を中心とした新たなフェーズに突入している。この日演奏した「フレデリズム」の収録曲はCDで聴いていてもライブで演奏される姿が浮かびやすい曲たちだが、既発曲も含めて全15曲というボリュームのアルバムにはサウンド面で新たなチャレンジを果たした曲や、ライブでどうやって演奏するのかがイメージできない曲も収録されているだけに、今後のライブで聴くのが実に楽しみ。
そしてこのアルバムとCMタイアップによってさらに加速した状況からは、健司が言っていたように来年さらに大きな場所に行くのが容易に想像できる。椅子有りの会場でライブを見るのはやはり違和感があるというか踊りづらい感じもあったが、近い将来には日本武道館でワンマンをやっている姿が想像できるところまできているだけに、こうした会場でライブをやるのもそのための一歩であると言える。
1.オワラセナイト
2.KITAKU BEATS
3.トウメイニンゲン
4.ナイトステップ
5.ディスコプール
6.リリリピート
7.プロレスごっこのフラフープ
8.愛の迷惑
9.オドループ
10.オンリーワンダー
encore
11.ハローグッバイ
リリリピート
https://youtu.be/VjAxLbmy83E
Next→ 11/9 クリープハイプ @Zepp Tokyo
千葉県の津田沼にキャンパスを構える東邦大学の今年のアーティストライブに招かれたのはフレデリック。今年は様々な大学の学祭に招かれているという人気っぷり。
去年も9mm Parabellum BulletとHEREの対バンをこの東邦大学に見にきているだけに、会場である体育館のキャパやシステムはわかっているが、やはりフレデリックを椅子席で見るというのは初めてのことなので若干違和感を感じてしまう。
入場無料ということもあってか椅子席はほとんど空きがない中、18時になると場内が暗転し、いつものSEが鳴り、
「フレデリック始めます」
というフレーズからメンバーのキメの連発と健司(ボーカル&ギター)のカッティングギターによるイントロの「オワラセナイト」からスタート。健司は「東邦ー!」と叫ぶと、サビでは前の方にいる、フレデリックを見にこの大学まで来たであろう観客たちがMVと同じダンスを踊っているのが面白い。
最新アルバムにして初のフルアルバム「フレデリズム」から早くも疾走感のあるダンスチューン「KITAKU BEATS」を披露すると、
「大事なことは本人に言えよ」
というサビのフレーズが頭から離れなくなる「トウメイニンゲン」と畳み掛けるが、先日まで入院していてライブに出れず、その時期は残りの3人でアコースティック編成でライブをやらざるを得ない状態にしてしまった康司(ベース)はハットを被ったオシャレな出で立ちで、入院した影響を全く感じさせない、ゴリゴリの動きまくるベースを弾きまくる。やはりこのバンドの踊れる要素の最も大きいのはこの男の奏でるベースのリズムであるというのが再確認できる。
この2日間に渡る東邦祭の最後に自分たちがライブをできる幸せと喜びを語ると、「フレデリズム」からタイトル通りに夜の道を歩きながら聴きたくなるミドルテンポのダンスチューン「ナイトステップ」を披露し、同様のテンポ感で踊らせまくる「ディスコプール」はやはり康司のベースのサウンドが実によく効いている。新作の曲も含めてフレデリックの曲は踊れる曲ばかりだが、決して高速ビートの四つ打ちリズムで踊らせるような曲ばかりではないあたりはこのバンドのダンスに対しての懐の深さを感じさせる。
復活した康司がプレイ同様にMCでも自身が大学時代に学祭のフリーマーケットで服を売ろうとしたものの全く売れなかったというエピソードを快活に喋ると、アルバム発売前からすでに夏フェスでも披露していた「リリリピート」を披露。アルバム収録の新曲としては最もフレデリックらしいダンスチューンで、音楽への愛を歌詞にした内容だが、
「何度だって スピーカーから漏れる愛の歌が
止まらないんだってコンセント刺さってないのに」
というフレーズは、これまでに一度聴くと頭から離れなくなるような中毒性の強い曲を何曲も作ってきたこのバンドだからこそ説得力を感じさせる。
インディーズ時代からライブの定番曲であり続けてきた「プロレスごっこのフラフープ」では健司の合図に合わせて、歌がない間奏部分ですら観客が踊りまくるが、アルバムに再録されたことでこの曲がライブだけでなくちゃんと音源としていつでも聴けるようになったのは嬉しい限り。
学祭のパンフレットの1ページ目にバンドが載っていることを康司が嬉しそうに語ると、この大学の学長の「山崎純一」の名前を覚えて帰るように健司とともに何度も言うので本当に覚えてしまった。ちなみにリハーサルのために校内を廻れなかった健司が模擬店の中で1番食べたかったのはイカ焼きで、康司が好きな食べ物はウニ、一応ブログでラーメンのことを紹介していることになっているはずの赤頭(ギター)は唐揚げとかがあればいいとのこと。
そして「愛の迷惑」からはクライマックスへ。まさかのユニクロのCMに起用されることになった最大のキラーチューン「オドループ」では前から後ろまでの観客がオドループをダンスを踊り、最後は健司が音楽が大好きな人=ここにいる人全員に両手を挙げさせて声を出させてからの「オンリーワンダー」。健司は歌詞に「東邦」のフレーズを入れるなど、この大学に通う学生が聴いたら絶対忘れられない1日になったことだろう。この曲のダンスを完璧に踊れるファンは本当にすごいと思うけど。
無料にもかかわらずアンコールにまで応えてメンバーが再登場すると、健司が
「来年はMステとかもっと大きな会場とかでできるようになって、今日ここにいる人がその俺たちの姿を見て、フレデリック頑張ってるやんって思ってもらえるような活動をしていきたいと思います」
とこれからの覚悟を語って、最初は弾き語りのように始まって一気にバンドの力強い演奏が加わる「ハローグッバイ」で締め。健司はこの日は本当に声がよく出ていたし、その声による歌唱とバンドをさらに大きなところまで引っ張っていこうとする姿勢は実に頼もしく感じられた。それにつられるようにして後半からアンコールにかけてのメンバーの演奏も実に熱く激しいものになっていた。(牽引するサポートドラマー高橋武のリズムは手数の多さもあってさらに速くなっているように感じた)
リリース間もないタイミングではあるが、早くもバンドは「フレデリズム」を中心とした新たなフェーズに突入している。この日演奏した「フレデリズム」の収録曲はCDで聴いていてもライブで演奏される姿が浮かびやすい曲たちだが、既発曲も含めて全15曲というボリュームのアルバムにはサウンド面で新たなチャレンジを果たした曲や、ライブでどうやって演奏するのかがイメージできない曲も収録されているだけに、今後のライブで聴くのが実に楽しみ。
そしてこのアルバムとCMタイアップによってさらに加速した状況からは、健司が言っていたように来年さらに大きな場所に行くのが容易に想像できる。椅子有りの会場でライブを見るのはやはり違和感があるというか踊りづらい感じもあったが、近い将来には日本武道館でワンマンをやっている姿が想像できるところまできているだけに、こうした会場でライブをやるのもそのための一歩であると言える。
1.オワラセナイト
2.KITAKU BEATS
3.トウメイニンゲン
4.ナイトステップ
5.ディスコプール
6.リリリピート
7.プロレスごっこのフラフープ
8.愛の迷惑
9.オドループ
10.オンリーワンダー
encore
11.ハローグッバイ
リリリピート
https://youtu.be/VjAxLbmy83E
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