au presents uP!!!NEXT ~水曜日のカンパネラ FREE LAGOOOOOON!!!~ @潮風公園(太陽の広場・野外特設ステージ) 9/16
- 2016/09/17
- 10:47
最近はテレビ番組への露出も増え、異端から最先端へ躍り出た感すらある、水曜日のカンパネラ。最新アルバム「UMA」のリリースを記念し、お台場にある潮風公園でフリーライブを開催。
DiverCityの先にある潮風公園に特設ステージを設営し、会場内には最近コラボしているカレーメシブース、物販、担当しているラジオ番組のブースなど、フリーとは思えない、もはや野外フェスなんじゃないかというくらいの規模。4000人招待だったらしいが、体感的にはもっとたくさんいたような気がする。
開演時間の19時半を過ぎた頃、会場の周りの道を救急車が走る音が聞こえてくる。「タイミング悪いな~」と思っていたら、その救急車が会場の中に入り、客席が暗転。PAテントの裏に救急車が止まると、中に寝そべっていたのがコムアイ(歌と主演)という、とんでもない登場の仕方。これはどうやって救急車を借りてきたのだろうか。
そのまま救急車の中でコムアイが歌い始めたのは、「UMA」収録曲で、テレビでSMAPとコラボした「チュパカブラ」。シュールな歌詞とハイクオリティなダンスミュージックというのが水曜日のカンパネラのサウンドだが、今作はさらに深いところまでついてきた感があり、間奏を聴いていると完全にインストとしても成立するだろうと思う。しかしそれをマニアックなダンスミュージックに留めさせず、ポップミュージックに昇華しているのがコムアイのボーカルと存在感によるもの。
コムアイが救急車から降りて客席の間を歩いてステージまでたどり着くと、北海道の歌こと「シャクシャイン」ではステージ両サイドのモニターに曲の歌詞(というか北海道の地名)が映し出され、観客にコール&レスポンスをさせてから歌い始める「ディアブロ」と、このあたりは今年のフェスなどで各地を沸かせた曲たちである。
ちなみにコムアイが観客に「水曜日のカンパネラのライブ初めて来た人ー!?」と問いかけたら、非常に多くの人が手を挙げていた。これだけたくさんの人が初めてワンマンに来るというのはフリーライブだからこそ。この序盤で早くもツアーの告知をするという自由さは相変わらず。
「ハイ魔女っ子クラブです こちらは魔女っ子クラブです
学生割引3000ポッキリでーす」
という破壊力抜群のフレーズが踊る「ミツコ」からは最近はフェスやイベントなどの持ち時間ではなかなかやらなくなった曲が続く。ドープなビートにぶっ飛びそうになる「ウランちゃん」から一転してポップな歌モノ「モスラ」ではコムアイが客席を練り歩き、物販ブースにまで到達してそこで歌う。
物販ブースからカレーメシブースにコムアイが移動すると(この説明、絵がないと非常にわかりにくいけど)、カレーメシのマスコットキャラであるカレーメシくん2体と、新カレーメシくんがブースに出てきてコラボのような形で披露されたのはもちろんカレーの歌である「ラー」。BAYCAMPの時と同様のコラボであり、会場ではこの日もカレーメシが配布されているという、フリーライブなのに食料までもらえる太っ腹ぶり。
コムアイが頭にミラーボールを装着して、観客が掲げた携帯の光がミラーボールを照らすという、観客一体型の演出となった「メデューサ」では再び客席を練り歩き、カレーメシブースの反対側にあるクレーン車のところまでたどり着くと、クレーン車がみるみるうちに上昇していき、10mくらい高く上がっただろうかという高さの上で「雪男イエティ」を歌う。そのクレーン車でコムアイを撮影しているのがイエティそのものなのだが、当のコムアイはクレーン車に取り付けられた風船のようなものをどんどん客席に投下していく。あれだけの高さで歌ったりパフォーマンスしたりするのは怖くないのだろうか、と思うが、コムアイはそういう普通の人が持つ恐怖心のようなものを一切持ち合わせていないんじゃないか、とすら思わせる。
そのままクレーン車に乗って歌う「マッチ売りの少女」ではコムアイとスタッフ数名がマッチ棒のようなペンライトを聖火のように灯しながらステージまで移動し、曲終わりでコムアイが息を吹きかけるとペンライトの灯りが消えるという、無軌道なようでいて、しっかり楽曲の世界観に沿ったパフォーマンス。それは「ラー」とかでもそうだが。
「完全に予算は大幅にオーバーしてるけど(笑)、フリーライブなのにこんなにすごい照明とか演出とかステージを作ってくれたスタッフは本当に努力してくれたんだと思う。せっかくこのために作ってくれたステージなのに15分くらいしかステージの上で歌ってないけど(笑)」
と笑わせながらもスタッフたちへの感謝を告げ、雑なのか丁寧なのかよくわからないような物販紹介をすると、新曲「松尾芭蕉」を披露。トヨタ・プリウスというとんでもないコラボを実現させたこの曲は、サウンド的にもテーマ的にも、「UMA」の曲よりはるかにポップ。これはさすがケンモチヒデフミ(曲)という曲であるし、ある意味では水曜日のカンパネラの原点回帰と言っていいような曲かもしれない。ステージにはコムアイの他に数名のダンサーが登場し、BAYCAMPの時の「ラー」のように、ダンサーとコムアイがサイリウムのようなものを振り回すと、タイミングによって様々な絵や文字が浮かび上がり、客席からはどよめきのような声も上がっていた。
あっという間に最後の曲、とはいえフリーライブにしては結構長い時間やったような感じもするが、「桃太郎」ではおなじみの振り付けが客席に発生しまくる中、途中でコムアイがバルーンの中に入り、客席をいつものように転がっていく…となるはずだったのだが、コムアイが客席に入ってすぐに前方で将棋倒しのように観客が倒れてしまい、結局全然進めずという珍しい結果に。
歌い終わるとコムアイが心配そうに客席を眺めながら、全員が立ち上がるまでそのまま待ち、無事なのを確認すると、転れなかったリベンジとばかりに「ドラキュラ」で
「血吸うたろか~」
と歌いながら客席を練り歩き、最終的には客席から出て行き、またしても物販ブースにたどり着き、曲が終わるとそのまま物販の裏から消えていくというやりたい放題なパフォーマンスは最後まで変わらず。本人が言っていたように、せっかく作ったステージは半分の時間すらも使われなかった。
ヒップホップともダンスミュージックとも言われるが、やはり曲がいいのはもちろんとして、「次は何をやってくれるんだろう?」というドキドキ感が水曜日のカンパネラのライブにはある。それはバンドのライブではなかなか見れない、というか今や完全に水曜日のカンパネラでしか見れないようなものを見せてくれる。これからさらに大きな会場、大きなステージになった時にどういうパフォーマンスをして観客を楽しませてくれるのか。もうどこまでだっていけるような気がしているだけに。
1.チュパカブラ
2.シャクシャイン
3.ディアブロ
4.ミツコ
5.ウランちゃん
6.モスラ
7.ラー
8.メデューサ
9.雪男イエティ
10.マッチ売りの少女
11.松尾芭蕉
12.桃太郎
13.ドラキュラ
松尾芭蕉
https://youtu.be/iEGjoWVJKNk
Next→ 9/21 くるり @bunkamuraオーチャードホール
DiverCityの先にある潮風公園に特設ステージを設営し、会場内には最近コラボしているカレーメシブース、物販、担当しているラジオ番組のブースなど、フリーとは思えない、もはや野外フェスなんじゃないかというくらいの規模。4000人招待だったらしいが、体感的にはもっとたくさんいたような気がする。
開演時間の19時半を過ぎた頃、会場の周りの道を救急車が走る音が聞こえてくる。「タイミング悪いな~」と思っていたら、その救急車が会場の中に入り、客席が暗転。PAテントの裏に救急車が止まると、中に寝そべっていたのがコムアイ(歌と主演)という、とんでもない登場の仕方。これはどうやって救急車を借りてきたのだろうか。
そのまま救急車の中でコムアイが歌い始めたのは、「UMA」収録曲で、テレビでSMAPとコラボした「チュパカブラ」。シュールな歌詞とハイクオリティなダンスミュージックというのが水曜日のカンパネラのサウンドだが、今作はさらに深いところまでついてきた感があり、間奏を聴いていると完全にインストとしても成立するだろうと思う。しかしそれをマニアックなダンスミュージックに留めさせず、ポップミュージックに昇華しているのがコムアイのボーカルと存在感によるもの。
コムアイが救急車から降りて客席の間を歩いてステージまでたどり着くと、北海道の歌こと「シャクシャイン」ではステージ両サイドのモニターに曲の歌詞(というか北海道の地名)が映し出され、観客にコール&レスポンスをさせてから歌い始める「ディアブロ」と、このあたりは今年のフェスなどで各地を沸かせた曲たちである。
ちなみにコムアイが観客に「水曜日のカンパネラのライブ初めて来た人ー!?」と問いかけたら、非常に多くの人が手を挙げていた。これだけたくさんの人が初めてワンマンに来るというのはフリーライブだからこそ。この序盤で早くもツアーの告知をするという自由さは相変わらず。
「ハイ魔女っ子クラブです こちらは魔女っ子クラブです
学生割引3000ポッキリでーす」
という破壊力抜群のフレーズが踊る「ミツコ」からは最近はフェスやイベントなどの持ち時間ではなかなかやらなくなった曲が続く。ドープなビートにぶっ飛びそうになる「ウランちゃん」から一転してポップな歌モノ「モスラ」ではコムアイが客席を練り歩き、物販ブースにまで到達してそこで歌う。
物販ブースからカレーメシブースにコムアイが移動すると(この説明、絵がないと非常にわかりにくいけど)、カレーメシのマスコットキャラであるカレーメシくん2体と、新カレーメシくんがブースに出てきてコラボのような形で披露されたのはもちろんカレーの歌である「ラー」。BAYCAMPの時と同様のコラボであり、会場ではこの日もカレーメシが配布されているという、フリーライブなのに食料までもらえる太っ腹ぶり。
コムアイが頭にミラーボールを装着して、観客が掲げた携帯の光がミラーボールを照らすという、観客一体型の演出となった「メデューサ」では再び客席を練り歩き、カレーメシブースの反対側にあるクレーン車のところまでたどり着くと、クレーン車がみるみるうちに上昇していき、10mくらい高く上がっただろうかという高さの上で「雪男イエティ」を歌う。そのクレーン車でコムアイを撮影しているのがイエティそのものなのだが、当のコムアイはクレーン車に取り付けられた風船のようなものをどんどん客席に投下していく。あれだけの高さで歌ったりパフォーマンスしたりするのは怖くないのだろうか、と思うが、コムアイはそういう普通の人が持つ恐怖心のようなものを一切持ち合わせていないんじゃないか、とすら思わせる。
そのままクレーン車に乗って歌う「マッチ売りの少女」ではコムアイとスタッフ数名がマッチ棒のようなペンライトを聖火のように灯しながらステージまで移動し、曲終わりでコムアイが息を吹きかけるとペンライトの灯りが消えるという、無軌道なようでいて、しっかり楽曲の世界観に沿ったパフォーマンス。それは「ラー」とかでもそうだが。
「完全に予算は大幅にオーバーしてるけど(笑)、フリーライブなのにこんなにすごい照明とか演出とかステージを作ってくれたスタッフは本当に努力してくれたんだと思う。せっかくこのために作ってくれたステージなのに15分くらいしかステージの上で歌ってないけど(笑)」
と笑わせながらもスタッフたちへの感謝を告げ、雑なのか丁寧なのかよくわからないような物販紹介をすると、新曲「松尾芭蕉」を披露。トヨタ・プリウスというとんでもないコラボを実現させたこの曲は、サウンド的にもテーマ的にも、「UMA」の曲よりはるかにポップ。これはさすがケンモチヒデフミ(曲)という曲であるし、ある意味では水曜日のカンパネラの原点回帰と言っていいような曲かもしれない。ステージにはコムアイの他に数名のダンサーが登場し、BAYCAMPの時の「ラー」のように、ダンサーとコムアイがサイリウムのようなものを振り回すと、タイミングによって様々な絵や文字が浮かび上がり、客席からはどよめきのような声も上がっていた。
あっという間に最後の曲、とはいえフリーライブにしては結構長い時間やったような感じもするが、「桃太郎」ではおなじみの振り付けが客席に発生しまくる中、途中でコムアイがバルーンの中に入り、客席をいつものように転がっていく…となるはずだったのだが、コムアイが客席に入ってすぐに前方で将棋倒しのように観客が倒れてしまい、結局全然進めずという珍しい結果に。
歌い終わるとコムアイが心配そうに客席を眺めながら、全員が立ち上がるまでそのまま待ち、無事なのを確認すると、転れなかったリベンジとばかりに「ドラキュラ」で
「血吸うたろか~」
と歌いながら客席を練り歩き、最終的には客席から出て行き、またしても物販ブースにたどり着き、曲が終わるとそのまま物販の裏から消えていくというやりたい放題なパフォーマンスは最後まで変わらず。本人が言っていたように、せっかく作ったステージは半分の時間すらも使われなかった。
ヒップホップともダンスミュージックとも言われるが、やはり曲がいいのはもちろんとして、「次は何をやってくれるんだろう?」というドキドキ感が水曜日のカンパネラのライブにはある。それはバンドのライブではなかなか見れない、というか今や完全に水曜日のカンパネラでしか見れないようなものを見せてくれる。これからさらに大きな会場、大きなステージになった時にどういうパフォーマンスをして観客を楽しませてくれるのか。もうどこまでだっていけるような気がしているだけに。
1.チュパカブラ
2.シャクシャイン
3.ディアブロ
4.ミツコ
5.ウランちゃん
6.モスラ
7.ラー
8.メデューサ
9.雪男イエティ
10.マッチ売りの少女
11.松尾芭蕉
12.桃太郎
13.ドラキュラ
松尾芭蕉
https://youtu.be/iEGjoWVJKNk
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