ROCK IN JAPAN FES.2016 DAY2 @国営ひたち海浜公園 8/7
- 2016/08/09
- 07:42
2日目。前日と同じく暑いが、風が少し吹いていて気持ちが良い。この日はBUMP OF CHICKENが出演するということで、物販には凄まじい列が出来ていた。
10:30~ 04 Limited Sazabys [LAKE STAGE]
実は意外にもこのフェスは初出演となる、04 Limited Sazabys。初出演にしてLAKE STAGEへの出演となる。
いつものSEでメンバーが登場(RYU-TAを先頭に、サザエさんのエンディングのように)すると、最新シングルの「climb」からスタート。すでに満員状態の客席は一気に熱狂。
ライブのテンポが良いのがこのバンドの持ち味の1つだが、この日もやはり序盤からテンポ良く曲を連発していく。
「初出演です。ようやくこのステージに立てました。今まで出たことないのに「ロキノン系」とか言われたりしてて。「ロキノン系じゃねーよ」って思ったりしてたんだけど。でもようやくこれでロキノン系になれたと思います!」
と、このバンドらしい言い方でこのフェスに出れた喜びを語る。
RYU-TAが「ロッキン!ロッキン!」「ひたちなかー!」「フォーリミ!フォーリミ!」とコール&レスポンスをする「Chicken race」から、ややテンポを落としてフェスでやるのは少々珍しい「me?」(フェスにしては持ち時間が長いからこそこういう曲も聴ける)も演奏されると、
「名古屋から流星群を持ってきました!」
と言って演奏された「midnight crusing」こそ夜に聴きたい曲だが、「swim」など青空の下のこのステージで聴くのが本当によく似合う曲が多い。
そして
「バンドを組んだ時から、このステージに立つのをずっと妄想してました!」
と言って最後に演奏されたのは「monolith」。
このLAKE STAGEは前日のMONOEYESもそうだったが、これまでのこのフェスの歴史の中で常にパンクバンドの主戦場として数々の伝説を生んできたステージ。それだけにフォーリミはこのステージに本当によく似合うし、このステージもこのバンドが立つのをずっと待っていたかのよう。
ライブハウスや他のフェスでも数え切れないくらいにフォーリミのライブを見てきたが、本当にずっとこのステージでライブをするのを見たかった。きっとすぐさまGRASS STAGEに行ってしまうだろうから、もしかしたらこのLAKE STAGEでフォーリミのライブを見れたのは本当に貴重な機会だったのかもしれない。
そしてこのフェスを「本当にパクり甲斐があるフェス」とGENは語っていたが、初めてこのフェスに出演者として足を踏み入れて様々な裏側やスタッフの姿を見て、来年のこのバンド主催フェス、YON FESはどう進化するのだろうか。
リハ1.medley
リハ2.nem…
リハ3.days
リハ4.Do it Do it
1.climb
2.Remember
3.fiction
4.cubic
5.Chicken race
6.labyrinth
7.me?
8.midnight crusing
9.swim
10.monolith
climb
https://youtu.be/H7L81ljkxfQ
11:10~ My Hair is Bad [WING TENT]
3人がドラムセットに集まって気合いを入れたMy Hair is Bad。初出演にして始まる前から超満員であり、現在の期待の高さをうかがわせる。
「2016年8月7日WING TENT!初出演My Hair is Badよろしくお願いします!」
と椎木が言うと、「ブラジャーのホックを…」と「真赤」を歌い出した瞬間に大歓声が上がる。続けざまに曲を連発していくが、やはりテンポがかなり速くなっているのはライブならでは。
「先日別れた彼女がロッキン大好きだったから、今日来てるかもしれない!連絡全然取れないからわからないけど!」
と椎木が喋り始めるともう止まらない。
「僕は普段結構ステージ降りて客席に入ったりするんですよ。やりそうに見えるでしょ?でも今日はやらない!ステージ降りた瞬間に出禁になっちゃうから。そういうことをするのはもっとデカいステージに行ってからだ!」
「悪いことをするのがロックなのか!?ルールやマナーを破るのがロックなのか!?それなら障害者刺したやつが1番ロックだ!貿易センタービルに飛行機突っ込ませたやつが1番ロックだ!
環境委員長とか生徒会にいた俺はロックじゃないのか!?ルールやマナーを守って、早起きしてこのステージに立ってる俺はロックじゃないのか!?」
とひたすらに言葉を並べまくり、「from now on」で「夢も叶っちまえばただの現実だ!」など、その言葉にさらに鋭さを加えていく。
「彼女に言われてた。「なんでマイヘアはロッキンに出れないの?」って。俺は強がって「出れないんじゃなくてあえて出ないんだ」って言ってた」
「ブックオフで昔のロッキンオンジャパンを買いまくってた。志磨さん(ドレスコーズ)のコラム読んで、真似みたいな日記を書いたりしてた!」
とロッキンへの想いは止まらない中、「最後」と言って演奏されたのは「夏が過ぎてく」。まさにこの夏、このフェスも一瞬で過ぎて行ってしまうことを実感しながらも、続けざまにトドメとばかりに演奏されたのは一瞬で終わる「クリサンセマム」。
今年はこのバンドはいろんなフェスに出まくっているが、その中でもこのフェスに対する思いが椎木の言葉のすべてから本当に伝わってきた。
もはや事件と呼んでも過言ではないくらいにインパクトを残した言葉の数々。間違いなく来年はもっと大きいステージに立っているはずだが、LAKE STAGEまでは容易にいけそうだが、果たしてGRASSまでたどり着くことができるだろうか。そしてその日が来たら椎木はどんな言葉を聞かせてくれるんだろうか。
1.真赤
2.アフターアワー
3.元彼氏として
4.from now on
5.夏が過ぎてく
6.クリサンセマム
真赤
https://youtu.be/0M3HoC2uGhM
11:40~ Nothing's Carved In Stone [LAKE STAGE]
去年はBUMP OF CHICKENの裏でLAKE STAGEのトリを務めた、Nothing's Carved In Stone。今年は昼の時間での出演である。
いきなり村松拓がハンドマイクで歌う、EDMを導入した「In Future」からスタート。そこからはメンバー4人のバチバチした演奏が重なり合う圧巻の演奏を繰り広げていく。前日にストレイテナーで出演したひなっちのベースはゴリゴリながらも躍動感に満ち溢れている。
打ち込みも導入した「November 15th」やストレートなギターロックの「Diachronic」など、初期曲も織り交ぜ、結果的にはバンドの歴史を総括するようなセトリに。
しかしながら時に村松はリズムに合わせてゆらゆらと揺れながら歌うため、マイクから離れてしまってボーカルが遠くなる時がちょくちょくある。すごい気持ち良さそうに歌っているが故に。
MCも暑さに気を使うようなものくらいで他にはほとんどなかったが、
「また来年、もっとパワーアップして帰ってきます」
と村松が最後に言ってから「Perfect Sound」を演奏したのだが、これ以上パワーアップしたらどうなってしまうんだろうか。
そして去年はBUMPの裏でかなり厳しい客入りになってしまっていたが、今年はLAKEをそれなりに埋めていたのでとりあえずは一安心。
1.In Future
2.Milestone
3.Out of Control
4.November 15th
5.Diachronic
6.Idols
7.Spirit Inspiration
8.Perfect Sound
In Future
https://youtu.be/4lMcu6Gfcag
12:50~ THE BACK HORN [LAKE STAGE]
このフェスではお馴染みな存在であるTHE BACK HORN。今年もLAKE STAGEに出演である。
メンバーが登場すると、「幾千光年の孤独」でスタートし、「声」とキラーチューンを続けて一気に客席は熱狂に包まれる。
最新作からの「その先へ」ではバンドの歴史も含めた歌詞を歌い、TOSHI-LOWに「いつまで経っても全く上手くならない」とダメ出しされまくっている松田の宣誓的なMCから、山田がギターを弾きながら歌う名曲「夢の花」でレイクステージの爽やかな風を感じさせる。「美しい名前」や「未来」など、こういう聴かせるタイプのシングル曲は他にもあるが、これは野外で聴けて実に嬉しい選曲。
栄純が独特なダンスを踊って暴れまくりながらギターを弾く「コワレモノ」ではその栄純が
「神様だらけの!」「スナック!」
という、この曲でしか絶対に使わないようなコール&レスポンスを展開し、練習の段階から大きなレスポンスが返ってきたことに栄純は驚く。しかしなぜこのフレーズをコール&レスポンスさせようとしたのか。
イントロで大歓声があがった「コバルトブルー」では山田は長い髪を振り乱しながら歌い、長身の光舟は仁王立ちをしてベースを弾いているのが実に絵になる。
そして最後はおなじみの「刃」で勇壮なコーラスを響かせて終了。セトリ的にはだいぶ固定化されてきたような感じもするが、2011年にGRASSに出た以外はすべてLAKE STAGEと、もはやこのフェスにおける立ち位置も固定化されてきている感すらある。もはやLAKEの番人と呼んでもいいくらい。すでにイメージが完全に定着しているというのもあるが、このステージがよく似合うんだよなぁ。
1.幾千光年の孤独
2.声
3.その先へ
4.夢の花
5.コワレモノ
6.コバルトブルー
7.刃
声
https://youtu.be/xR9BSpsB0XM
13:25~ ZAZEN BOYS [SOUND OF FOREST]
着いたらすでに「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」を演奏中だった、ZAZEN BOYS。アウトロではメンバーが楽器を演奏せずに楽器の音を口ずさむという、シュール過ぎるパフォーマンスを展開している。
向井秀徳は時々サングラス着用、吉兼もメガネを着用している。
「泥沼」では向井の「泥沼」というフレーズを発することによってキメを打ったりと、凄まじい演奏技術を見せつけていくが、合間に「ポテトサラダ」を挟み、
「気がつけばポテサラ」「ボウルいっぱいの泥沼」
など、逆だろ!と思うようなフレーズもガンガン入れてくる。
もはや狙ってやってるのかどうかも全くわからないが、これだけとんでもない演奏力を持ちながらも爆笑できるようなライブができるバンドは間違いなくこのバンドしかいない。実際、自分の前にいた、初めてこのバンドのライブを見たであろう女子2人組はずっと爆笑しながらライブを見ていた。
その後に「delayed brain」なども演奏されたが、基本的に「泥沼」などのように、曲を融合させたりしてアレンジしまくっているので、もはやどこからどこまでを1曲として捉えればいいのかも全くわからない。
向井は
「まるで大我慢大会のような暑さの中でお集まりいただきありがとうございます」
と挨拶すると、「祭りあがって」を噛みまくっていたが、それは酒を飲みながらライブをしていることで酔っ払っていたからだろうか。
演奏後にメンバー全員が揃って挨拶した時は完全にやり切って、これからバックヤードでも飲みまくるんだろうな、という表情をしていたが。
HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
https://youtu.be/SBtC7PDJpX4
14:35~ Mrs. GREEN APPLE [SOUND OF FOREST]
2年連続出演で去年のWING TENTからSOUND OF FORESTへの出演となった、Mrs. GREEN APPLE。キャパは大きくなったが、やはりこのステージでも始まる前から超満員状態。
事前にサウンドチェックをしていたメンバーが本番でステージに現れると、藤澤(キーボード)の髪の色が赤とも紫とも言い難い、ぶどうみたいな色に変化しているのが目を引く。
すると1曲目はおなじみの「愛情と矛先」からスタート。元々の演奏そのものも実に力強くて素晴らしいが、それに加えて男性メンバー4人の息の合ったアクションが視覚的にもエンターテイメントとして機能している。
高野がソロを弾くと
「この人は今日ここしか見せ場がないんです!」
と大森にいじられる「VIP」、大森と藤澤の演奏中の絡みが見ていて微笑ましい「アンゼンパイ」とライブでおなじみの曲たちが演奏されていく中、大森はわざわざ言う必要もないのに勿体ぶって水を飲んだりしている。
「初めて僕らのことを見る人も多いと思うけど、もしかしたらみんな知ってるかもしれない曲」
と言って「Speaking」を演奏すると、高野もシンセを操るEDMサウンドの「うブ」、メジャーデビュー曲にして超ポップな「StaRt」とどれもライブでは定番曲となっているが、バンドの音楽性の幅広さを見せ、最後に「サママ・フェスティバル!」を演奏すると思いきや、打ち込みの音が鳴らないというアクシデントに見舞われ、初の打ち込みなしでこの曲を演奏することに。
「インディーズの時は使わないでライブやってたんだよ!」
「最高の夏の思い出作りに来たんでしょう!?僕らもそうだよ!」
とピンチをチャンスに変えるべく、大森がメンバーと観客を鼓舞してから演奏された「サママ・フェスティバル!」は明らかに音数が足りなく、まるで違う曲を聴いているかのようだったが、ショルダーキーボードを弾く藤澤、若井と高野がそれぞれソロパートを演奏して、打ち込みなしでもいけるぞというバンドの基礎体力の高さを見せつけると(ミセスは元々非常に演奏がしっかりしているバンドであるが)、大森が
「後にも先にも、こんな「サママ・フェスティバル!」は今日限りだと思います。ありがとうございました!」
と締め、試練のステージとなった2年目のロッキンをやり遂げた。
この時間、他のバンドのライブと比べると明らかに若い人(中学生くらいの男の子や女の子もいた)が客席にたくさんいた。今、ミセスはそういう若い世代の人たちをライブ会場に導くような存在のバンドになっている。
自分が中学生の時はこのフェスはまだなかったから、その歳からこのフェスに参加できているのは本当にうらやましい。でも、自分がそのくらいの歳でこのフェスに初めて来て、ミセスのライブを初めて見て、「サママ・フェスティバル!」を生で聴いたら、きっと人生変わるだろうなぁ。
そうやって、きっと「大好きなモノがどんどん増えてく!」人生になっていくんだろうな。
リハ1.我逢人
リハ2.愛情と矛先
1.愛情と矛先
2.VIP
3.アンゼンパイ
4.Speaking
5.うブ
6.StaRt
7.サママ・フェスティバル!
サママ・フェスティバル!
https://youtu.be/25kQyBF6mz4
15:25~ 大森靖子 [BUZZ STAGE]
白いドレスに身を包んだ大森靖子、まずはアコギを持って1人でBUZZ STAGEに登場。アコギをかき鳴らしながら凄まじい言葉数で埋め尽くされた「PINK」を歌い始めると、終盤で奥野真哉(ソウル・フラワー・ユニオン)やピエール中野(凜として時雨)らの凄腕バンドメンバーが登場し、「マジックミラー」へ。サビでの本人のミラーの振り付けを真似する観客多数。
公開されたばかりの新曲「ピンクメトセラ」も披露されたが、ステージを端から端まで動き回りながら歌い、時には叫びまくって何を言ってるのかわからないような状態の狂気っぷりを見せながらも、「ミッドナイト清純異性交遊」「絶対彼女」では一転してキュートな歌唱を聞かせるが、狂気も可愛さもこの人が曲にすればどちらも等しくポップになってしまうのはこの人の存在そのものが狂気と可愛さを孕んだポップなものであるからだろうか。
その「絶対彼女」では大森が観客に合唱させるのだが、なぜか「女の子」「おっさん」というパートの分け方。当然客席はおっさんばっかり(自分含む)なので、おっさんのパートで野太い声の合唱が起こるのだが、その歌詞が
「絶対女の子 絶対女の子がいいな」
というものなのだから、それがおっさんの声で響き渡るというのは実にシュールな瞬間であった。
そして最後は大森がステージを歩き回りながら「音楽は魔法ではない」というフレーズを繰り返して歌う「音楽を捨てよ、そして音楽へ」。凄腕メンバーのメンバー紹介兼ソロ回しも披露され、大森はやはりもうなんて言ってるのかわからないくらいのレベルで観客への愛を叫び倒してからステージを去って行った。
フェスに出るようになった年のライブが衝撃的なパフォーマンスばかりだったため、やや大人しくなったような印象を受けるが、逆にパフォーマンスよりも曲のポップさがしっかりと残る。それは他のバンドでもそうだが、客席突入などができないフェスなだけに、すべてステージの上だけ、純粋な曲とライブの力だけで勝負しなければならないという状況でもしっかり勝てるような曲ばかり揃ってるというか、そういう曲しかない、この人は。
1.PINK
2.マジックミラー
3.ピンクメトセラ
4.ミッドナイト清純異性交遊
5.絶対彼女
6.音楽を捨てよ、そして音楽へ
ピンクメトセラ
https://youtu.be/h8sfD5OBGf0
16:20~ フレデリック [PARK STAGE]
2年連続のPARK STAGE出演。リハの段階で健司が伸びやかな声でTUBEの「あー夏休み」を歌っていたフレデリック。何気ない一幕だが、健司のボーカル力の高さを実感させてくれる瞬間だった。
ライブはいきなりの「オワラセナイト」でスタートすると、もはやリード曲もアルバム曲もすべてがキラーチューンであり最高のダンスチューンと言ってもいいような盛り上がりを見せる。去年の時点でかなり多くの人が詰めかけていたが、今年はそれをさらに上回る大観衆が踊りまくっている。
健司が
「ロッキンに欠かせないバンド、フレデリックです」
と自信たっぷりに自己紹介すると、康司も
「去年もこのステージに出て、みんながたくさん来てくれて俺たちを主役にして輝かせてくれたやん。だから今年は俺たちがみなさんを輝かせるんで、みなさんが主役ってことでよろしいでしょうか!」
とさらに観客に火をつけ、このステージのために作ったという新曲「リリリピート」を披露。タイトル通りに「繰り返し」などの単語が多く出てくる、実にフレデリックらしいシュールな曲。最初の繰り返しのフレーズをずっと康司が歌っているのもちょっと新鮮である。
スピード感あふれる「愛の迷惑」から後半戦に突入すると、
「紹介するのを忘れてました。フレデリックは踊ってないひたちなかが大変気に入らないバンドでございます!」
と言って演奏されたのはもちろん「オドループ」。サビではいたるところでPVのダンスをする観客が発生していたが、最後のサビを健司が歌わずに観客に歌わせると凄まじい大合唱が起こる。もはやこの曲は現在のフェスシーン最大のダンスアンセムと言っても過言ではないだろう。ギターソロ突入前に入念に準備運動を行う赤頭も実に面白い。
そして最後は新たなフレデリックのアンセムになるであろう最新シングル「オンリーワンダー」。さすがにPVのダンスをする人は客席にはいなかったが、この曲のような曲がガンガン出来ているというバンドの絶好調っぷりと、「オドループ」1曲だけにとどまらなかった勢いを持ってすれば、来年あたりにはLAKE STAGEに立っていても全く不思議ではない。
健司が「ヤバイな!」と声をあげた「オドループ」での手拍子も、あのステージで見たらさらに「ヤバい!」と言える景色になるだろう。
リハ.さよならカーテン
リハ.あー夏休み (サビだけ)
1.オワラセナイト
2.DNAです
3.トウメイニンゲン
4.リリリピート (新曲)
5.愛の迷惑
6.オドループ
7.オンリーワンダー
オンリーワンダー
https://youtu.be/oCrwzN6eb4Q
その後にステージ移動して、SOUND OF FORESTの前を通ったらCharaが「やさしい気持ち」を歌っていた。昨日はCoccoが「強く儚い者たち」「樹海の糸」を歌っていた。自分が子供と言ってもいい頃に出た曲だけど今で本当にいい曲だと思うし、キャラだけでも曲だけでもなかったから今でも求められている。ステージ見えないくらいの位置で聴いていただけだが、なんだか泣きそうになってしまった。
17:30~ UNISON SQUARE GARDEN [LAKE STAGE]
徐々に客席には日陰が増えてきている。それとともに開演前から完全に満員状態になっているのは、LAKE STAGEに戻ってきた、UNISON SQUARE GARDEN。
サウンドチェックでメンバー全員が出てくると、曲はやらずに本当にサウンドチェックだけで一旦ステージから去り、おなじみのイズミカワソラ「絵の具」のSEでメンバーが登場。斎藤は満員の客席を見て一礼。
そのイズミカワソラが音源ではピアノとコーラスで参加している「mix juiceのいうとおり」でスタートするという、少々意外な幕開け。ライブでこの曲を聴くのは初めてだったのだが、やはりステージには3人しかいないため、ピアノの音などは打ち込み。
「オリオンをなぞる」ではイントロから大きな歓声が上がったのだが、始まる前から超満員だったこの日で最も懸念するポイントは、ユニゾンが終わって20分後にGRASS STAGEでトリのBUMP OF CHICKENのライブが始まるということであり、早くBUMPに移動したい人たちはこの辺りで結構な数が抜けていってしまった。
それは仕方ないと言えば仕方ないが、そういう人が最も聴きたかったであろう曲は前半には演奏されなかったのは、先に抜けて実にもったいないと思うし、実際ユニゾンが全部終わってからでもBUMPには余裕で間に合う。
アルバム「Dr.Izzy」発売前からライブで演奏されていた「オトノバ中間試験」も披露されると(逆に「パンデミック・サドンデス」は演奏されず)、最初期の「MR.アンディ」も演奏される。「場違いハミングバード」という定番曲がなくなった中でこの曲が演奏されるというのはかなり意外である。
MCを一切挟まずに曲を連発していき、激しいサウンドの「天国と地獄」から、イントロで大歓声が起こって観客が飛び跳ねまくった「シュガーソングとビターステップ」へ。やはりこの曲終わりでBUMPを見に行く人たちはごっそりと抜けてしまっていたが。
そして斎藤が「またね!」とだけ言い、「Dr.Izzy」の最後に収録されている、
「君がもっと嫌いになっていく もっと嫌いになっていく」
というネガティヴなフレーズを最高クラスにポップなメロディで歌う「Cheap Cheap Endroll」でまさにエンドロールとばかりに幕を下ろした。最近は最後に「ガリレオのショーケース」を演奏する機会が多かったが、曲のタイトル的にはこれからはこの曲がライブを締め括る事になるような気がしている。
終わってみれば、MC全くなし、ただ単にユニゾンの良い曲を良い演奏で鳴らしていくという、どれだけ見る人が増えても、バンドのスタンスを貫くというライブだった。
でも、かつてはLAKEではガラガラだったという状況からは完全に脱し、むしろかなりGRASSに近いという存在になりつつある(本人たちがやりたくないかどうかは別として)が、このステージが埋まらなかった時代はもちろん、FORESTやWING TENTでやっていた時代から、ここまでくるのはわかっていた。
ただ、「シュガーソング~」をいつものように序盤ではなくて後半戦にもってきたのは、その曲が終わってすぐステージ移動されないためのBUMP対策というのもあったんだろうか。
1.mix juiceのいうとおり
2.桜のあと (all quartet lead to the?)
3.オリオンをなぞる
4.オトノバ中間試験
5.MR.アンディ
6.天国と地獄
7.シュガーソングとビターステップ
8.Cheap Cheap Endroll
mix juiceのいうとおり
https://youtu.be/SHVq0tEH8Mc
18:10~ Hello Sleepwalkers [WING TENT]
2日目のWING TENTのトリを務めるのは、Hello Sleepwalkers。通算2回目のこのステージのトリである。
EDMなSEで白を基調とした衣装のメンバーが登場すると、「猿は木から何処へ落ちる」「百鬼夜行」と続くのだが、トリプルギターと男女ツインボーカルという編成を生かした爆発力充分のサウンドをのっけから展開していく。
シュンタロウとナルミのボーカル2人がハンドマイクで時には客席にマイクを向けて合唱させるEDM曲「Jamming」では2人のボーカリストとしての成長を感じさせるが、これはEDMのフェスにゲストボーカリストとして参加したりした経験も生きているのだろうか。
複雑に転調しまくる「円盤飛来」から、「Worker Ant」ではナルミが「もくもく働こう」のフレーズを観客に歌わせて大合唱を巻き起こす。当然BUMPの真裏なので、本来のキャパからしたら観客は非常に少ない。しかしそんな状況でこの場所にいるということは、このバンドが本当に好きでここを選んだ人しかこの場所にはいないということ。よって人数はあまり多くないが、一人一人の声が非常に大きく、大合唱と言っても申しぶんないレベル。
そして「午夜の待ち合わせ」でさらに最高レベルにまでギアをあげると、最後に演奏されたのは、最新作「Planless Perfection」のリード曲として収録されていた「神話崩壊」。
近年は曲でもライブでも爆発力を増してきているが、この日はもう神がかっているというレベルであった。もはやこういう状況(同じ時間にBUMPがやっている)でもない限り、このキャパのステージでライブをやることもないと思われるが、大役を見事に果たして来年はどのステージに出ているのだろうか。
ちなみにアンコールを待っていた中で登場したのはナルミただ1人。
「アンコール、本当にうれしいけど、今日は時間とかの関係上、出来ない。またどこかで!」
とアンコールをできないのを説明してステージから去った。アンコール見たかったけど、これは仕方ない。
1.猿は木から何処へ落ちる
2.百鬼夜行
3.Jamming
4.円盤飛来
5.Worker Ant
6.午夜の待ち合わせ
7.神話崩壊
神話崩壊
https://youtu.be/Zxwe-nfZJyM
Hello Sleepwalkersもガラガラだったが、LAKEのトリとしてBUMPの真裏だったロットングラフティーも満員とは言えない状況だった。そうしてまるっきり音楽性が違うバンドの観客をかっさらっていくんだからやっぱりBUMPはすごい。
そのBUMPがアンコールで「天体観測」をやってるのを聴きながら、DJブースの最後の曲「secret base ~君がくれたもの~」まで聴いて、名残惜しみながら会場を後にした。また、今週末に。
Next→ 8/10 9mm Parabellum Bullet × AA= @新宿LOFT


10:30~ 04 Limited Sazabys [LAKE STAGE]
実は意外にもこのフェスは初出演となる、04 Limited Sazabys。初出演にしてLAKE STAGEへの出演となる。
いつものSEでメンバーが登場(RYU-TAを先頭に、サザエさんのエンディングのように)すると、最新シングルの「climb」からスタート。すでに満員状態の客席は一気に熱狂。
ライブのテンポが良いのがこのバンドの持ち味の1つだが、この日もやはり序盤からテンポ良く曲を連発していく。
「初出演です。ようやくこのステージに立てました。今まで出たことないのに「ロキノン系」とか言われたりしてて。「ロキノン系じゃねーよ」って思ったりしてたんだけど。でもようやくこれでロキノン系になれたと思います!」
と、このバンドらしい言い方でこのフェスに出れた喜びを語る。
RYU-TAが「ロッキン!ロッキン!」「ひたちなかー!」「フォーリミ!フォーリミ!」とコール&レスポンスをする「Chicken race」から、ややテンポを落としてフェスでやるのは少々珍しい「me?」(フェスにしては持ち時間が長いからこそこういう曲も聴ける)も演奏されると、
「名古屋から流星群を持ってきました!」
と言って演奏された「midnight crusing」こそ夜に聴きたい曲だが、「swim」など青空の下のこのステージで聴くのが本当によく似合う曲が多い。
そして
「バンドを組んだ時から、このステージに立つのをずっと妄想してました!」
と言って最後に演奏されたのは「monolith」。
このLAKE STAGEは前日のMONOEYESもそうだったが、これまでのこのフェスの歴史の中で常にパンクバンドの主戦場として数々の伝説を生んできたステージ。それだけにフォーリミはこのステージに本当によく似合うし、このステージもこのバンドが立つのをずっと待っていたかのよう。
ライブハウスや他のフェスでも数え切れないくらいにフォーリミのライブを見てきたが、本当にずっとこのステージでライブをするのを見たかった。きっとすぐさまGRASS STAGEに行ってしまうだろうから、もしかしたらこのLAKE STAGEでフォーリミのライブを見れたのは本当に貴重な機会だったのかもしれない。
そしてこのフェスを「本当にパクり甲斐があるフェス」とGENは語っていたが、初めてこのフェスに出演者として足を踏み入れて様々な裏側やスタッフの姿を見て、来年のこのバンド主催フェス、YON FESはどう進化するのだろうか。
リハ1.medley
リハ2.nem…
リハ3.days
リハ4.Do it Do it
1.climb
2.Remember
3.fiction
4.cubic
5.Chicken race
6.labyrinth
7.me?
8.midnight crusing
9.swim
10.monolith
climb
https://youtu.be/H7L81ljkxfQ
11:10~ My Hair is Bad [WING TENT]
3人がドラムセットに集まって気合いを入れたMy Hair is Bad。初出演にして始まる前から超満員であり、現在の期待の高さをうかがわせる。
「2016年8月7日WING TENT!初出演My Hair is Badよろしくお願いします!」
と椎木が言うと、「ブラジャーのホックを…」と「真赤」を歌い出した瞬間に大歓声が上がる。続けざまに曲を連発していくが、やはりテンポがかなり速くなっているのはライブならでは。
「先日別れた彼女がロッキン大好きだったから、今日来てるかもしれない!連絡全然取れないからわからないけど!」
と椎木が喋り始めるともう止まらない。
「僕は普段結構ステージ降りて客席に入ったりするんですよ。やりそうに見えるでしょ?でも今日はやらない!ステージ降りた瞬間に出禁になっちゃうから。そういうことをするのはもっとデカいステージに行ってからだ!」
「悪いことをするのがロックなのか!?ルールやマナーを破るのがロックなのか!?それなら障害者刺したやつが1番ロックだ!貿易センタービルに飛行機突っ込ませたやつが1番ロックだ!
環境委員長とか生徒会にいた俺はロックじゃないのか!?ルールやマナーを守って、早起きしてこのステージに立ってる俺はロックじゃないのか!?」
とひたすらに言葉を並べまくり、「from now on」で「夢も叶っちまえばただの現実だ!」など、その言葉にさらに鋭さを加えていく。
「彼女に言われてた。「なんでマイヘアはロッキンに出れないの?」って。俺は強がって「出れないんじゃなくてあえて出ないんだ」って言ってた」
「ブックオフで昔のロッキンオンジャパンを買いまくってた。志磨さん(ドレスコーズ)のコラム読んで、真似みたいな日記を書いたりしてた!」
とロッキンへの想いは止まらない中、「最後」と言って演奏されたのは「夏が過ぎてく」。まさにこの夏、このフェスも一瞬で過ぎて行ってしまうことを実感しながらも、続けざまにトドメとばかりに演奏されたのは一瞬で終わる「クリサンセマム」。
今年はこのバンドはいろんなフェスに出まくっているが、その中でもこのフェスに対する思いが椎木の言葉のすべてから本当に伝わってきた。
もはや事件と呼んでも過言ではないくらいにインパクトを残した言葉の数々。間違いなく来年はもっと大きいステージに立っているはずだが、LAKE STAGEまでは容易にいけそうだが、果たしてGRASSまでたどり着くことができるだろうか。そしてその日が来たら椎木はどんな言葉を聞かせてくれるんだろうか。
1.真赤
2.アフターアワー
3.元彼氏として
4.from now on
5.夏が過ぎてく
6.クリサンセマム
真赤
https://youtu.be/0M3HoC2uGhM
11:40~ Nothing's Carved In Stone [LAKE STAGE]
去年はBUMP OF CHICKENの裏でLAKE STAGEのトリを務めた、Nothing's Carved In Stone。今年は昼の時間での出演である。
いきなり村松拓がハンドマイクで歌う、EDMを導入した「In Future」からスタート。そこからはメンバー4人のバチバチした演奏が重なり合う圧巻の演奏を繰り広げていく。前日にストレイテナーで出演したひなっちのベースはゴリゴリながらも躍動感に満ち溢れている。
打ち込みも導入した「November 15th」やストレートなギターロックの「Diachronic」など、初期曲も織り交ぜ、結果的にはバンドの歴史を総括するようなセトリに。
しかしながら時に村松はリズムに合わせてゆらゆらと揺れながら歌うため、マイクから離れてしまってボーカルが遠くなる時がちょくちょくある。すごい気持ち良さそうに歌っているが故に。
MCも暑さに気を使うようなものくらいで他にはほとんどなかったが、
「また来年、もっとパワーアップして帰ってきます」
と村松が最後に言ってから「Perfect Sound」を演奏したのだが、これ以上パワーアップしたらどうなってしまうんだろうか。
そして去年はBUMPの裏でかなり厳しい客入りになってしまっていたが、今年はLAKEをそれなりに埋めていたのでとりあえずは一安心。
1.In Future
2.Milestone
3.Out of Control
4.November 15th
5.Diachronic
6.Idols
7.Spirit Inspiration
8.Perfect Sound
In Future
https://youtu.be/4lMcu6Gfcag
12:50~ THE BACK HORN [LAKE STAGE]
このフェスではお馴染みな存在であるTHE BACK HORN。今年もLAKE STAGEに出演である。
メンバーが登場すると、「幾千光年の孤独」でスタートし、「声」とキラーチューンを続けて一気に客席は熱狂に包まれる。
最新作からの「その先へ」ではバンドの歴史も含めた歌詞を歌い、TOSHI-LOWに「いつまで経っても全く上手くならない」とダメ出しされまくっている松田の宣誓的なMCから、山田がギターを弾きながら歌う名曲「夢の花」でレイクステージの爽やかな風を感じさせる。「美しい名前」や「未来」など、こういう聴かせるタイプのシングル曲は他にもあるが、これは野外で聴けて実に嬉しい選曲。
栄純が独特なダンスを踊って暴れまくりながらギターを弾く「コワレモノ」ではその栄純が
「神様だらけの!」「スナック!」
という、この曲でしか絶対に使わないようなコール&レスポンスを展開し、練習の段階から大きなレスポンスが返ってきたことに栄純は驚く。しかしなぜこのフレーズをコール&レスポンスさせようとしたのか。
イントロで大歓声があがった「コバルトブルー」では山田は長い髪を振り乱しながら歌い、長身の光舟は仁王立ちをしてベースを弾いているのが実に絵になる。
そして最後はおなじみの「刃」で勇壮なコーラスを響かせて終了。セトリ的にはだいぶ固定化されてきたような感じもするが、2011年にGRASSに出た以外はすべてLAKE STAGEと、もはやこのフェスにおける立ち位置も固定化されてきている感すらある。もはやLAKEの番人と呼んでもいいくらい。すでにイメージが完全に定着しているというのもあるが、このステージがよく似合うんだよなぁ。
1.幾千光年の孤独
2.声
3.その先へ
4.夢の花
5.コワレモノ
6.コバルトブルー
7.刃
声
https://youtu.be/xR9BSpsB0XM
13:25~ ZAZEN BOYS [SOUND OF FOREST]
着いたらすでに「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」を演奏中だった、ZAZEN BOYS。アウトロではメンバーが楽器を演奏せずに楽器の音を口ずさむという、シュール過ぎるパフォーマンスを展開している。
向井秀徳は時々サングラス着用、吉兼もメガネを着用している。
「泥沼」では向井の「泥沼」というフレーズを発することによってキメを打ったりと、凄まじい演奏技術を見せつけていくが、合間に「ポテトサラダ」を挟み、
「気がつけばポテサラ」「ボウルいっぱいの泥沼」
など、逆だろ!と思うようなフレーズもガンガン入れてくる。
もはや狙ってやってるのかどうかも全くわからないが、これだけとんでもない演奏力を持ちながらも爆笑できるようなライブができるバンドは間違いなくこのバンドしかいない。実際、自分の前にいた、初めてこのバンドのライブを見たであろう女子2人組はずっと爆笑しながらライブを見ていた。
その後に「delayed brain」なども演奏されたが、基本的に「泥沼」などのように、曲を融合させたりしてアレンジしまくっているので、もはやどこからどこまでを1曲として捉えればいいのかも全くわからない。
向井は
「まるで大我慢大会のような暑さの中でお集まりいただきありがとうございます」
と挨拶すると、「祭りあがって」を噛みまくっていたが、それは酒を飲みながらライブをしていることで酔っ払っていたからだろうか。
演奏後にメンバー全員が揃って挨拶した時は完全にやり切って、これからバックヤードでも飲みまくるんだろうな、という表情をしていたが。
HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
https://youtu.be/SBtC7PDJpX4
14:35~ Mrs. GREEN APPLE [SOUND OF FOREST]
2年連続出演で去年のWING TENTからSOUND OF FORESTへの出演となった、Mrs. GREEN APPLE。キャパは大きくなったが、やはりこのステージでも始まる前から超満員状態。
事前にサウンドチェックをしていたメンバーが本番でステージに現れると、藤澤(キーボード)の髪の色が赤とも紫とも言い難い、ぶどうみたいな色に変化しているのが目を引く。
すると1曲目はおなじみの「愛情と矛先」からスタート。元々の演奏そのものも実に力強くて素晴らしいが、それに加えて男性メンバー4人の息の合ったアクションが視覚的にもエンターテイメントとして機能している。
高野がソロを弾くと
「この人は今日ここしか見せ場がないんです!」
と大森にいじられる「VIP」、大森と藤澤の演奏中の絡みが見ていて微笑ましい「アンゼンパイ」とライブでおなじみの曲たちが演奏されていく中、大森はわざわざ言う必要もないのに勿体ぶって水を飲んだりしている。
「初めて僕らのことを見る人も多いと思うけど、もしかしたらみんな知ってるかもしれない曲」
と言って「Speaking」を演奏すると、高野もシンセを操るEDMサウンドの「うブ」、メジャーデビュー曲にして超ポップな「StaRt」とどれもライブでは定番曲となっているが、バンドの音楽性の幅広さを見せ、最後に「サママ・フェスティバル!」を演奏すると思いきや、打ち込みの音が鳴らないというアクシデントに見舞われ、初の打ち込みなしでこの曲を演奏することに。
「インディーズの時は使わないでライブやってたんだよ!」
「最高の夏の思い出作りに来たんでしょう!?僕らもそうだよ!」
とピンチをチャンスに変えるべく、大森がメンバーと観客を鼓舞してから演奏された「サママ・フェスティバル!」は明らかに音数が足りなく、まるで違う曲を聴いているかのようだったが、ショルダーキーボードを弾く藤澤、若井と高野がそれぞれソロパートを演奏して、打ち込みなしでもいけるぞというバンドの基礎体力の高さを見せつけると(ミセスは元々非常に演奏がしっかりしているバンドであるが)、大森が
「後にも先にも、こんな「サママ・フェスティバル!」は今日限りだと思います。ありがとうございました!」
と締め、試練のステージとなった2年目のロッキンをやり遂げた。
この時間、他のバンドのライブと比べると明らかに若い人(中学生くらいの男の子や女の子もいた)が客席にたくさんいた。今、ミセスはそういう若い世代の人たちをライブ会場に導くような存在のバンドになっている。
自分が中学生の時はこのフェスはまだなかったから、その歳からこのフェスに参加できているのは本当にうらやましい。でも、自分がそのくらいの歳でこのフェスに初めて来て、ミセスのライブを初めて見て、「サママ・フェスティバル!」を生で聴いたら、きっと人生変わるだろうなぁ。
そうやって、きっと「大好きなモノがどんどん増えてく!」人生になっていくんだろうな。
リハ1.我逢人
リハ2.愛情と矛先
1.愛情と矛先
2.VIP
3.アンゼンパイ
4.Speaking
5.うブ
6.StaRt
7.サママ・フェスティバル!
サママ・フェスティバル!
https://youtu.be/25kQyBF6mz4
15:25~ 大森靖子 [BUZZ STAGE]
白いドレスに身を包んだ大森靖子、まずはアコギを持って1人でBUZZ STAGEに登場。アコギをかき鳴らしながら凄まじい言葉数で埋め尽くされた「PINK」を歌い始めると、終盤で奥野真哉(ソウル・フラワー・ユニオン)やピエール中野(凜として時雨)らの凄腕バンドメンバーが登場し、「マジックミラー」へ。サビでの本人のミラーの振り付けを真似する観客多数。
公開されたばかりの新曲「ピンクメトセラ」も披露されたが、ステージを端から端まで動き回りながら歌い、時には叫びまくって何を言ってるのかわからないような状態の狂気っぷりを見せながらも、「ミッドナイト清純異性交遊」「絶対彼女」では一転してキュートな歌唱を聞かせるが、狂気も可愛さもこの人が曲にすればどちらも等しくポップになってしまうのはこの人の存在そのものが狂気と可愛さを孕んだポップなものであるからだろうか。
その「絶対彼女」では大森が観客に合唱させるのだが、なぜか「女の子」「おっさん」というパートの分け方。当然客席はおっさんばっかり(自分含む)なので、おっさんのパートで野太い声の合唱が起こるのだが、その歌詞が
「絶対女の子 絶対女の子がいいな」
というものなのだから、それがおっさんの声で響き渡るというのは実にシュールな瞬間であった。
そして最後は大森がステージを歩き回りながら「音楽は魔法ではない」というフレーズを繰り返して歌う「音楽を捨てよ、そして音楽へ」。凄腕メンバーのメンバー紹介兼ソロ回しも披露され、大森はやはりもうなんて言ってるのかわからないくらいのレベルで観客への愛を叫び倒してからステージを去って行った。
フェスに出るようになった年のライブが衝撃的なパフォーマンスばかりだったため、やや大人しくなったような印象を受けるが、逆にパフォーマンスよりも曲のポップさがしっかりと残る。それは他のバンドでもそうだが、客席突入などができないフェスなだけに、すべてステージの上だけ、純粋な曲とライブの力だけで勝負しなければならないという状況でもしっかり勝てるような曲ばかり揃ってるというか、そういう曲しかない、この人は。
1.PINK
2.マジックミラー
3.ピンクメトセラ
4.ミッドナイト清純異性交遊
5.絶対彼女
6.音楽を捨てよ、そして音楽へ
ピンクメトセラ
https://youtu.be/h8sfD5OBGf0
16:20~ フレデリック [PARK STAGE]
2年連続のPARK STAGE出演。リハの段階で健司が伸びやかな声でTUBEの「あー夏休み」を歌っていたフレデリック。何気ない一幕だが、健司のボーカル力の高さを実感させてくれる瞬間だった。
ライブはいきなりの「オワラセナイト」でスタートすると、もはやリード曲もアルバム曲もすべてがキラーチューンであり最高のダンスチューンと言ってもいいような盛り上がりを見せる。去年の時点でかなり多くの人が詰めかけていたが、今年はそれをさらに上回る大観衆が踊りまくっている。
健司が
「ロッキンに欠かせないバンド、フレデリックです」
と自信たっぷりに自己紹介すると、康司も
「去年もこのステージに出て、みんながたくさん来てくれて俺たちを主役にして輝かせてくれたやん。だから今年は俺たちがみなさんを輝かせるんで、みなさんが主役ってことでよろしいでしょうか!」
とさらに観客に火をつけ、このステージのために作ったという新曲「リリリピート」を披露。タイトル通りに「繰り返し」などの単語が多く出てくる、実にフレデリックらしいシュールな曲。最初の繰り返しのフレーズをずっと康司が歌っているのもちょっと新鮮である。
スピード感あふれる「愛の迷惑」から後半戦に突入すると、
「紹介するのを忘れてました。フレデリックは踊ってないひたちなかが大変気に入らないバンドでございます!」
と言って演奏されたのはもちろん「オドループ」。サビではいたるところでPVのダンスをする観客が発生していたが、最後のサビを健司が歌わずに観客に歌わせると凄まじい大合唱が起こる。もはやこの曲は現在のフェスシーン最大のダンスアンセムと言っても過言ではないだろう。ギターソロ突入前に入念に準備運動を行う赤頭も実に面白い。
そして最後は新たなフレデリックのアンセムになるであろう最新シングル「オンリーワンダー」。さすがにPVのダンスをする人は客席にはいなかったが、この曲のような曲がガンガン出来ているというバンドの絶好調っぷりと、「オドループ」1曲だけにとどまらなかった勢いを持ってすれば、来年あたりにはLAKE STAGEに立っていても全く不思議ではない。
健司が「ヤバイな!」と声をあげた「オドループ」での手拍子も、あのステージで見たらさらに「ヤバい!」と言える景色になるだろう。
リハ.さよならカーテン
リハ.あー夏休み (サビだけ)
1.オワラセナイト
2.DNAです
3.トウメイニンゲン
4.リリリピート (新曲)
5.愛の迷惑
6.オドループ
7.オンリーワンダー
オンリーワンダー
https://youtu.be/oCrwzN6eb4Q
その後にステージ移動して、SOUND OF FORESTの前を通ったらCharaが「やさしい気持ち」を歌っていた。昨日はCoccoが「強く儚い者たち」「樹海の糸」を歌っていた。自分が子供と言ってもいい頃に出た曲だけど今で本当にいい曲だと思うし、キャラだけでも曲だけでもなかったから今でも求められている。ステージ見えないくらいの位置で聴いていただけだが、なんだか泣きそうになってしまった。
17:30~ UNISON SQUARE GARDEN [LAKE STAGE]
徐々に客席には日陰が増えてきている。それとともに開演前から完全に満員状態になっているのは、LAKE STAGEに戻ってきた、UNISON SQUARE GARDEN。
サウンドチェックでメンバー全員が出てくると、曲はやらずに本当にサウンドチェックだけで一旦ステージから去り、おなじみのイズミカワソラ「絵の具」のSEでメンバーが登場。斎藤は満員の客席を見て一礼。
そのイズミカワソラが音源ではピアノとコーラスで参加している「mix juiceのいうとおり」でスタートするという、少々意外な幕開け。ライブでこの曲を聴くのは初めてだったのだが、やはりステージには3人しかいないため、ピアノの音などは打ち込み。
「オリオンをなぞる」ではイントロから大きな歓声が上がったのだが、始まる前から超満員だったこの日で最も懸念するポイントは、ユニゾンが終わって20分後にGRASS STAGEでトリのBUMP OF CHICKENのライブが始まるということであり、早くBUMPに移動したい人たちはこの辺りで結構な数が抜けていってしまった。
それは仕方ないと言えば仕方ないが、そういう人が最も聴きたかったであろう曲は前半には演奏されなかったのは、先に抜けて実にもったいないと思うし、実際ユニゾンが全部終わってからでもBUMPには余裕で間に合う。
アルバム「Dr.Izzy」発売前からライブで演奏されていた「オトノバ中間試験」も披露されると(逆に「パンデミック・サドンデス」は演奏されず)、最初期の「MR.アンディ」も演奏される。「場違いハミングバード」という定番曲がなくなった中でこの曲が演奏されるというのはかなり意外である。
MCを一切挟まずに曲を連発していき、激しいサウンドの「天国と地獄」から、イントロで大歓声が起こって観客が飛び跳ねまくった「シュガーソングとビターステップ」へ。やはりこの曲終わりでBUMPを見に行く人たちはごっそりと抜けてしまっていたが。
そして斎藤が「またね!」とだけ言い、「Dr.Izzy」の最後に収録されている、
「君がもっと嫌いになっていく もっと嫌いになっていく」
というネガティヴなフレーズを最高クラスにポップなメロディで歌う「Cheap Cheap Endroll」でまさにエンドロールとばかりに幕を下ろした。最近は最後に「ガリレオのショーケース」を演奏する機会が多かったが、曲のタイトル的にはこれからはこの曲がライブを締め括る事になるような気がしている。
終わってみれば、MC全くなし、ただ単にユニゾンの良い曲を良い演奏で鳴らしていくという、どれだけ見る人が増えても、バンドのスタンスを貫くというライブだった。
でも、かつてはLAKEではガラガラだったという状況からは完全に脱し、むしろかなりGRASSに近いという存在になりつつある(本人たちがやりたくないかどうかは別として)が、このステージが埋まらなかった時代はもちろん、FORESTやWING TENTでやっていた時代から、ここまでくるのはわかっていた。
ただ、「シュガーソング~」をいつものように序盤ではなくて後半戦にもってきたのは、その曲が終わってすぐステージ移動されないためのBUMP対策というのもあったんだろうか。
1.mix juiceのいうとおり
2.桜のあと (all quartet lead to the?)
3.オリオンをなぞる
4.オトノバ中間試験
5.MR.アンディ
6.天国と地獄
7.シュガーソングとビターステップ
8.Cheap Cheap Endroll
mix juiceのいうとおり
https://youtu.be/SHVq0tEH8Mc
18:10~ Hello Sleepwalkers [WING TENT]
2日目のWING TENTのトリを務めるのは、Hello Sleepwalkers。通算2回目のこのステージのトリである。
EDMなSEで白を基調とした衣装のメンバーが登場すると、「猿は木から何処へ落ちる」「百鬼夜行」と続くのだが、トリプルギターと男女ツインボーカルという編成を生かした爆発力充分のサウンドをのっけから展開していく。
シュンタロウとナルミのボーカル2人がハンドマイクで時には客席にマイクを向けて合唱させるEDM曲「Jamming」では2人のボーカリストとしての成長を感じさせるが、これはEDMのフェスにゲストボーカリストとして参加したりした経験も生きているのだろうか。
複雑に転調しまくる「円盤飛来」から、「Worker Ant」ではナルミが「もくもく働こう」のフレーズを観客に歌わせて大合唱を巻き起こす。当然BUMPの真裏なので、本来のキャパからしたら観客は非常に少ない。しかしそんな状況でこの場所にいるということは、このバンドが本当に好きでここを選んだ人しかこの場所にはいないということ。よって人数はあまり多くないが、一人一人の声が非常に大きく、大合唱と言っても申しぶんないレベル。
そして「午夜の待ち合わせ」でさらに最高レベルにまでギアをあげると、最後に演奏されたのは、最新作「Planless Perfection」のリード曲として収録されていた「神話崩壊」。
近年は曲でもライブでも爆発力を増してきているが、この日はもう神がかっているというレベルであった。もはやこういう状況(同じ時間にBUMPがやっている)でもない限り、このキャパのステージでライブをやることもないと思われるが、大役を見事に果たして来年はどのステージに出ているのだろうか。
ちなみにアンコールを待っていた中で登場したのはナルミただ1人。
「アンコール、本当にうれしいけど、今日は時間とかの関係上、出来ない。またどこかで!」
とアンコールをできないのを説明してステージから去った。アンコール見たかったけど、これは仕方ない。
1.猿は木から何処へ落ちる
2.百鬼夜行
3.Jamming
4.円盤飛来
5.Worker Ant
6.午夜の待ち合わせ
7.神話崩壊
神話崩壊
https://youtu.be/Zxwe-nfZJyM
Hello Sleepwalkersもガラガラだったが、LAKEのトリとしてBUMPの真裏だったロットングラフティーも満員とは言えない状況だった。そうしてまるっきり音楽性が違うバンドの観客をかっさらっていくんだからやっぱりBUMPはすごい。
そのBUMPがアンコールで「天体観測」をやってるのを聴きながら、DJブースの最後の曲「secret base ~君がくれたもの~」まで聴いて、名残惜しみながら会場を後にした。また、今週末に。
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