04 Limited Sazabys AIM tour 2016 @豊洲PIT 7/9
- 2016/07/10
- 09:49
4月に地元の名古屋で主催フェス、YON FESを開催して1万人以上の人を集め、若手バンドの中でも頭一つ抜ける存在となった、フォーリミこと04 Limited Sazabys。そのYON FESの2日目のライブで新曲として披露した「climb」を含む4曲入りシングル「AIM」のリリースツアーのファイナルとなるのが、この日の豊洲PITでのワンマン。ちなみにツアーはこのファイナル以外は全て対バンだったため、実に久しぶりのワンマンとなる。
やはりこのバンドのファンは非常に若い人が多いが、この3000人キャパ(ワンマンでは最大)となると、後ろの方のスペースにはメンバーより明らかに年上である人も結構いる。
18時を少し過ぎると、いつものSEが鳴り、手拍子に導かれてメンバーが登場。GENが
「名古屋から来ました、04 Limited Sazabysです!」
と挨拶すると、メンバーが同時に音を鳴らし、「climb」からスタート。バンドの原点であるメロコアの要素が強い2ビートのリズムに、この日も蒼さを強く感じさせるGENのハイトーンボイスで、
「もっともっと行ってみる?」
「死にたくなるほど 負けたくないから」
という、自身のフェスに出演してくれたり、対バンしたりしてきた仲間に刺激を受けたからこその言葉が並ぶ、フォーリミならではの新たな闘争の曲。
早くもモッシュが起こる中、続く「monolith」ではダイブや左回りのサークルが発生し、序盤から激しさを増していく。
「東京のみなさん、眠くないですかー!?」
と「nem…」
「みんながいい夢を見れますように!」
と「medley」と、寝ている時に見る方の夢にちなんだ曲を続け、RYU-TAが曲前に煽りまくる「Chicken race」で踊らせると、
「やっぱりワンマンは最高ですよ。今日みんな俺たちだけを見に来てくれたってことでしょ?
フェスは前戯みたいなもんです。どうやってライブハウスまでお持ち帰りできるか。今日は本番です。みんな、俺たちと生で本番して、一緒に気持ちいいところまでいきましょう」
と、完全に下ネタなのだが非常に上手いな、と思ってしまうGENのMCから、RYU-TAが曲中にする動きが実に面白い「labyrinth」「Teleport」と爽やかでポップな曲へ。
さらに「me?」ではゆったりと進行していくメロディからサビ前のブレイクで、
RYU-TA「男子行けますかー!」
HIROKAZ「女子行けますかー!」
KOUHEI「女子高生行けますかー!」
KOUHEI以外の3人「KOUHEIの趣味・嗜好が出たな(笑)」
と笑わせながら一気にツービートのサビに突入し、次々にダイバーが転がっていく。
曲が終わると、
「「Teleport」めちゃ久しぶりにやったなぁ」
とメンバーが話していると、急に警報が鳴り、警官2人がステージに乱入し、KOUHEIを抱き抱えて連れて行ってしまう。メンバーもそれについていき、ステージから捌けると、ステージにはスクリーンが出現。「04 NEWS」と題された映像は、メガネをかけてスーツ姿のGENがニュースキャスターとして、
「人気バンド、04 Limited Sazabysの大森康平容疑者が女子高生の制服を盗んだ容疑で逮捕された」
という爆笑の展開になり、アルバイト先の元同僚(HIROKAZ)、ファン(RYU-TA)、メンバー(GEN)、事務所の社長のインタビューでそれぞれが
「いつかやると思っていた」
「もともとサポートメンバー的な感じだったんで、もうクビですね」
と全く擁護するつもりのないコメントを発する。
さらにはスタジオ映像で「女子を守る会会長」のフェミニン川合(HIROKAZ)、「制服愛好会会長」のブルマン・オガタ(RYU-TA)という新キャラも登場。制服愛好会会長っぷりを挙動不審さ全開で表現するRYU-TAはかなり演技にこなれている感じ。
そんな茶番でKOUHEIが脱退すると、3人がステージに戻り、
「ここからは全編アコースティックで…(笑)」
とアコースティックの楽器なんか持ってないのに言いつつ、
「目を瞑って聴いてください。イメージがどこまでも広がっていく」
と言うと、「Buster call」を歌い始めるGEN。するとちゃっかりその間にステージに戻っているKOUHEIが、
「俺はロリコンじゃねー!」
と叫んでからサビに突入する。脱退ネタでいじられてはいるが、最も多くコーラスをこなし、メロコア・パンクバンドのドラムとしては異例なほどに細かいフレーズを手数多く入れてくるKOUHEIのドラムはこのバンドにおいては欠かすことはできない。以前、[Alexandros]の川上洋平が「ドラムがしっかりしてればバンドはどうにかなる」と言っていたが、その言葉を体現するように、このバンドはKOUHEIがメンバーになってから一気に快進撃を続けてきた。
茶番の映像のクオリティの高さをメンバーが褒め称えながら、KOUHEIの苗字が大森であることから、ツアーで共演したMrs. Green Appleの大森元貴の話になり、
「彼らは本当に良い子だし、可愛い」
と、先輩らしい顔も見せると、後半戦は「knife」からハードなサウンドの曲が続き、「AIM」収録の「cubic」もこの流れで演奏される。しかし
「夢の中でしか会えない天使の歌」
と前置きした、同じく「AIM」収録の「fog」ではきらめくようなポップサウンドを鳴らすと、「Letter」と続く流れはロマンチックそのもの。
さらに久しぶりの「compact karma」で「Yeah Yeah」というコーラスの合唱を起こすと、
「ツアー回ってきて1番印象に残ってることはなんですか?」
とGENが各メンバーに問いかけ、
RYU-TA「ずっと好きだったACIDMANのみなさんに、後輩じゃなくて仲間って言ってもらえたこと」
HIROKAZ「高知で鰹を食べたこと」
KOUHEI「このツアー中に2回も脱退宣告されたこと(笑)」
と各々が語ると、とびきり甘い「milk」から澄み渡るような再開の歌「Hello」と続けると、
「こうして今一緒に楽しんでるけど、みんないつかいろんな理由でライブハウスに来なくなる。それはわかってる。卒業、就職、結婚…いろいろあるからね。
でも俺たちはきっとこうしてずっとライブをやり続けるだろうから、生きていて力を補充したくなったりした時は、いつでも来てください。俺たちはいつも受け入れ体制万全なんで!」
と、これからそうした人生の岐路を迎えるであろうキッズ達に優しい言葉を投げかける。
自分自身、そういうライブハウスに来れなくなりそうなタイミングもあったが、それでもライブハウスに来るのをやめたくなくて、そうならないような人生を選んでこれまで生きてきた。だからこそこのGENの言葉は非常に刺さるものがあるし、曲はもちろん、人間性としてもこのバンドをさらに好きになる。
そして最後は「Terminal」から、
「みんなの人生に、日本のロックシーンに光が射しますように!」
と、もはや自分たちだけでなく、シーンそのものを背負うようになった自覚と責任を感じさせながらも、楽しそうに演奏するところは一切変わらない「swim」でやはりダイバーが続出して本編は終了。
アンコールでは再び「NEWS 04」の映像が始まり、ニュースキャスターのGENが発表したニュースは、9月のアルバム発売と、冬からのワンマンツアーの開催。去年アルバムを出したばかり、常にライブをやりまくっているだけに、これは驚異的なリリースペースである。
そして「midnight crusing」で豊洲に流星群を降らせると、最後は
「できれば一生!長い付き合いをしていきたいと思ってます!」
と言って、「AIM」収録の極上のラブソング「Give me」。パンク要素はほとんどないポップな曲だが、だからこそこのバンドのこれからのさらなる幅の広がりを感じさせる曲。実際、自分はこの曲が非常に好きだし、フォーリミが激しいだけじゃない、本当にメロディが良い曲を書いているという証明のような曲。
天井からはメンバーのサインなどが書かれたバンド状のプレゼントが舞い、愛に包まれながら最後の写真撮影を終えて、バンドをさらに高いところに押し上げた「AIM」ツアーは幕を閉じた。
もはや曲が良いのは当然として、このバンドには聴き手やロックシーンそのものを引っ張っていくようなオーラが出ている。それはかつてアジカンやサカナクションのライブを見ている時に感じたものと同じもの。
メンバーはファンがネット上で叩かれたりしているのを非常に気にしているようでもあったが(実際、本人たちもいろんなことが目に入ったり、言われたりしていると思う)、これからさらに大きくなれば、もっといろんな人が増えていく。
でもやっぱりYON FESに行ったりワンマンに行ったりして、メンバーの体温というか、温かさを感じてきただけに、「ここまで来たなら信じなきゃなぁ」。ってことでワンマンツアー、東京はもちろん、ファイナルの名古屋に行くのもちょっと考えている。
1.climb
2.monolith
3.escape
4.nem…
5.medley
6.Remember
7.Chicken race
8.Now here,No where
9.labyrinth
10.Teleport
11.me?
12.Buster call
13.knife
14.fiction
15.cubic
16.fog
17.Letter
18.compact karma
19.milk
20.Hello
21.Terminal
22.swim
encore
23.midnight crusing
24.Give me
climb
https://youtu.be/H7L81ljkxfQ
Next→ 7/10 SiM presents DEAD POP FESTiVAL 2016 @川崎東扇島公園
やはりこのバンドのファンは非常に若い人が多いが、この3000人キャパ(ワンマンでは最大)となると、後ろの方のスペースにはメンバーより明らかに年上である人も結構いる。
18時を少し過ぎると、いつものSEが鳴り、手拍子に導かれてメンバーが登場。GENが
「名古屋から来ました、04 Limited Sazabysです!」
と挨拶すると、メンバーが同時に音を鳴らし、「climb」からスタート。バンドの原点であるメロコアの要素が強い2ビートのリズムに、この日も蒼さを強く感じさせるGENのハイトーンボイスで、
「もっともっと行ってみる?」
「死にたくなるほど 負けたくないから」
という、自身のフェスに出演してくれたり、対バンしたりしてきた仲間に刺激を受けたからこその言葉が並ぶ、フォーリミならではの新たな闘争の曲。
早くもモッシュが起こる中、続く「monolith」ではダイブや左回りのサークルが発生し、序盤から激しさを増していく。
「東京のみなさん、眠くないですかー!?」
と「nem…」
「みんながいい夢を見れますように!」
と「medley」と、寝ている時に見る方の夢にちなんだ曲を続け、RYU-TAが曲前に煽りまくる「Chicken race」で踊らせると、
「やっぱりワンマンは最高ですよ。今日みんな俺たちだけを見に来てくれたってことでしょ?
フェスは前戯みたいなもんです。どうやってライブハウスまでお持ち帰りできるか。今日は本番です。みんな、俺たちと生で本番して、一緒に気持ちいいところまでいきましょう」
と、完全に下ネタなのだが非常に上手いな、と思ってしまうGENのMCから、RYU-TAが曲中にする動きが実に面白い「labyrinth」「Teleport」と爽やかでポップな曲へ。
さらに「me?」ではゆったりと進行していくメロディからサビ前のブレイクで、
RYU-TA「男子行けますかー!」
HIROKAZ「女子行けますかー!」
KOUHEI「女子高生行けますかー!」
KOUHEI以外の3人「KOUHEIの趣味・嗜好が出たな(笑)」
と笑わせながら一気にツービートのサビに突入し、次々にダイバーが転がっていく。
曲が終わると、
「「Teleport」めちゃ久しぶりにやったなぁ」
とメンバーが話していると、急に警報が鳴り、警官2人がステージに乱入し、KOUHEIを抱き抱えて連れて行ってしまう。メンバーもそれについていき、ステージから捌けると、ステージにはスクリーンが出現。「04 NEWS」と題された映像は、メガネをかけてスーツ姿のGENがニュースキャスターとして、
「人気バンド、04 Limited Sazabysの大森康平容疑者が女子高生の制服を盗んだ容疑で逮捕された」
という爆笑の展開になり、アルバイト先の元同僚(HIROKAZ)、ファン(RYU-TA)、メンバー(GEN)、事務所の社長のインタビューでそれぞれが
「いつかやると思っていた」
「もともとサポートメンバー的な感じだったんで、もうクビですね」
と全く擁護するつもりのないコメントを発する。
さらにはスタジオ映像で「女子を守る会会長」のフェミニン川合(HIROKAZ)、「制服愛好会会長」のブルマン・オガタ(RYU-TA)という新キャラも登場。制服愛好会会長っぷりを挙動不審さ全開で表現するRYU-TAはかなり演技にこなれている感じ。
そんな茶番でKOUHEIが脱退すると、3人がステージに戻り、
「ここからは全編アコースティックで…(笑)」
とアコースティックの楽器なんか持ってないのに言いつつ、
「目を瞑って聴いてください。イメージがどこまでも広がっていく」
と言うと、「Buster call」を歌い始めるGEN。するとちゃっかりその間にステージに戻っているKOUHEIが、
「俺はロリコンじゃねー!」
と叫んでからサビに突入する。脱退ネタでいじられてはいるが、最も多くコーラスをこなし、メロコア・パンクバンドのドラムとしては異例なほどに細かいフレーズを手数多く入れてくるKOUHEIのドラムはこのバンドにおいては欠かすことはできない。以前、[Alexandros]の川上洋平が「ドラムがしっかりしてればバンドはどうにかなる」と言っていたが、その言葉を体現するように、このバンドはKOUHEIがメンバーになってから一気に快進撃を続けてきた。
茶番の映像のクオリティの高さをメンバーが褒め称えながら、KOUHEIの苗字が大森であることから、ツアーで共演したMrs. Green Appleの大森元貴の話になり、
「彼らは本当に良い子だし、可愛い」
と、先輩らしい顔も見せると、後半戦は「knife」からハードなサウンドの曲が続き、「AIM」収録の「cubic」もこの流れで演奏される。しかし
「夢の中でしか会えない天使の歌」
と前置きした、同じく「AIM」収録の「fog」ではきらめくようなポップサウンドを鳴らすと、「Letter」と続く流れはロマンチックそのもの。
さらに久しぶりの「compact karma」で「Yeah Yeah」というコーラスの合唱を起こすと、
「ツアー回ってきて1番印象に残ってることはなんですか?」
とGENが各メンバーに問いかけ、
RYU-TA「ずっと好きだったACIDMANのみなさんに、後輩じゃなくて仲間って言ってもらえたこと」
HIROKAZ「高知で鰹を食べたこと」
KOUHEI「このツアー中に2回も脱退宣告されたこと(笑)」
と各々が語ると、とびきり甘い「milk」から澄み渡るような再開の歌「Hello」と続けると、
「こうして今一緒に楽しんでるけど、みんないつかいろんな理由でライブハウスに来なくなる。それはわかってる。卒業、就職、結婚…いろいろあるからね。
でも俺たちはきっとこうしてずっとライブをやり続けるだろうから、生きていて力を補充したくなったりした時は、いつでも来てください。俺たちはいつも受け入れ体制万全なんで!」
と、これからそうした人生の岐路を迎えるであろうキッズ達に優しい言葉を投げかける。
自分自身、そういうライブハウスに来れなくなりそうなタイミングもあったが、それでもライブハウスに来るのをやめたくなくて、そうならないような人生を選んでこれまで生きてきた。だからこそこのGENの言葉は非常に刺さるものがあるし、曲はもちろん、人間性としてもこのバンドをさらに好きになる。
そして最後は「Terminal」から、
「みんなの人生に、日本のロックシーンに光が射しますように!」
と、もはや自分たちだけでなく、シーンそのものを背負うようになった自覚と責任を感じさせながらも、楽しそうに演奏するところは一切変わらない「swim」でやはりダイバーが続出して本編は終了。
アンコールでは再び「NEWS 04」の映像が始まり、ニュースキャスターのGENが発表したニュースは、9月のアルバム発売と、冬からのワンマンツアーの開催。去年アルバムを出したばかり、常にライブをやりまくっているだけに、これは驚異的なリリースペースである。
そして「midnight crusing」で豊洲に流星群を降らせると、最後は
「できれば一生!長い付き合いをしていきたいと思ってます!」
と言って、「AIM」収録の極上のラブソング「Give me」。パンク要素はほとんどないポップな曲だが、だからこそこのバンドのこれからのさらなる幅の広がりを感じさせる曲。実際、自分はこの曲が非常に好きだし、フォーリミが激しいだけじゃない、本当にメロディが良い曲を書いているという証明のような曲。
天井からはメンバーのサインなどが書かれたバンド状のプレゼントが舞い、愛に包まれながら最後の写真撮影を終えて、バンドをさらに高いところに押し上げた「AIM」ツアーは幕を閉じた。
もはや曲が良いのは当然として、このバンドには聴き手やロックシーンそのものを引っ張っていくようなオーラが出ている。それはかつてアジカンやサカナクションのライブを見ている時に感じたものと同じもの。
メンバーはファンがネット上で叩かれたりしているのを非常に気にしているようでもあったが(実際、本人たちもいろんなことが目に入ったり、言われたりしていると思う)、これからさらに大きくなれば、もっといろんな人が増えていく。
でもやっぱりYON FESに行ったりワンマンに行ったりして、メンバーの体温というか、温かさを感じてきただけに、「ここまで来たなら信じなきゃなぁ」。ってことでワンマンツアー、東京はもちろん、ファイナルの名古屋に行くのもちょっと考えている。
1.climb
2.monolith
3.escape
4.nem…
5.medley
6.Remember
7.Chicken race
8.Now here,No where
9.labyrinth
10.Teleport
11.me?
12.Buster call
13.knife
14.fiction
15.cubic
16.fog
17.Letter
18.compact karma
19.milk
20.Hello
21.Terminal
22.swim
encore
23.midnight crusing
24.Give me
climb
https://youtu.be/H7L81ljkxfQ
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