SOUND SHOOTER Vol.9 @新木場STUDIO COAST 3/30
- 2014/03/31
- 20:43
今やすっかりライブカメラマンの第一人者となった、金髪ドット柄のカメラマン、橋本塁が普段からライブを撮影しているバンドを集めたイベント、SOUND SHOOTER。
9回目となる今回の出演者は
9mm Parabellum Bullet
HAWAIIAN6
FULLARMOR
ASPARAGUS
avengers in sci-fi
FRONTIER BACKYARD
の6組。
しかし、この日は春の嵐と言われるほどの強風が吹いており、開演前に着くはずが京葉線の運転見合わせにより、舞浜で2時間近く立ち往生するハメに。橋本塁が機転をきかせて15分開演を遅らせるという判断をしたものの、トップバッターのFRONTIER BACKYARDのライブをまるまる見れなくなるというもったいない事態になってしまった。
よって、自分が参加したのは2組目から。転換中には橋本塁がこれまでに撮影した次の出演者のライブ写真が映し出されており、次の出演者が誰なのかがすぐにわかる。
・avengers in sci-fi
橋本塁による、「前に新人の時に出てもらった時は、稲見君が1曲まるまるベースのアンプのスイッチを切ったまま演奏していた(笑)」という前説のあとに登場。一時期かなり短髪になった「先生」こと長谷川(ドラム)は完全に長髪に戻っている。
空間を切り裂くような木幡太郎のギターによる「Universe Universe」からスタート。「Psycho Monday」では木幡が華麗なハンドマイクさばきを見せる。
曲の間には木幡によるMCと、先ほどの橋本塁の前説を気にしてか、稲見がやたらとベースの音が出ているかを気にする、という行為に笑いがおこる。
後半ももはやフェスやイベントでは鉄壁のダンスアンセムを続けて終了。CDJでやった新曲がめちゃくちゃよかったので、それも聴きたかったところだが、7月のワンマンのチケットにダウンロードコードがついてくるという新曲はその曲なんだろうか。だとしたら行くしかないところなんだが。
1.Universe Universe
2.NAYUTANIZED
3.Psycho Monday
4.Homosapiens Experience (Save Our Rock Episode.1)
5.Sonic Fireworks
6.Yang2
・ASPARAGUS
サウンドチェックの段階からメンバーが登場し、自分達のライブ写真のスライドに苦笑しながらも観客から拍手を受けていたASPARAGUS。
橋本塁が「鉄壁のセトリ」と評した通り、いきなり合唱が起こった「FALLING DAWN」からスタートし、美メロの応酬。原のベースと一瀬(the HIATUSにも参加)のドラムによるリズム隊も非常にタイトで力強い。
そしておなじみのしのっぴこと渡邉忍のMCでは、橋本塁の厳選したライブ写真を「一番茶葉」や「バージンオリーブオイル」と評し、
「昔、レストランでバイトしてた時に店長が、バージンオリーブオイルは手に塗ってもいいんだよー、とか言うからさ、上の立場の人にすぐへつらう俺は、そうなんですか~とか言いながらバージンオリーブオイルを手に塗ったんだけど、よく考えたら別にニベアでいいじゃん!って(笑)ニベア最強!(笑)
じゃあちょっとここらでアコギに変えて…エキゾチックな感じで…ジャパン!みたいな(笑)」
とさすがの面白さで爆笑を誘う。
そして「DEAD SONG」からはアコギに持ち替えるが、エレキとアコギで全く熱量が変わらないのは本当にすごい。普通はアコギ=ちょっとゆったり聴きいるみたいになるものだが、全くそうならない。
「DIDDY-BOP」の間奏で渡邉が再びエレキに持ち替えると、ラストは「I FLY」からの「SILLY THING」。
アウトロで
「ベース、原直央!ドラム一瀬正和!ボーカル、忍!」
とメンバー紹介をしたのだが、そのあと何回も
「ボーカル、忍!ボーカル、忍!」
と己の紹介をしまくって終了。
演奏にもMCにもベテランならではの技と経験が炸裂しまくったアクトだった。
1.FALLING DAWN
2.SHALL WE DANCE?
3.Analog Signal Processing
4.DEAD SONG
5.i'm off now
6.DIDDY-BOP
7.I FLY
8.SILLY THING
・FULLARMOR
キーボード・ホリエアツシ(ストレイテナー、ent)、ベース・日向秀和(ストレイテナー、Nothing's Carved In Stone)&井澤惇(LITE)、ドラム・大喜多崇規(
Nothing's Carved In Stone)という、ロックファンにはおなじみの面々が揃ったツインベース・インストバンド、FULLARMOR、実に6年ぶりの再始動である。
ミニアルバム「ZION」とそれに伴うライブのあとは各々が本業や他のプロジェクトに専念していたが、年初にひなっちが「今年はFULLARMORやりたいなぁ」とツイッターでつぶやいたところ、橋本塁が「サウシューあるよ?」と誘ったところ、奇跡的に全員のスケジュールが空いていたので、今回久々にライブをすることになったことが語られる。
メンバーが登場すると、普段はマイクがないひなっちの前にもマイクスタンドがあることに驚く。そのひなっちがシンセベースでギターのような音色を奏で、途中途中にホリエによる尺八のような音が入ってくる。
井澤はひなっちの後ろで低音を支え、大喜多のドラムはポストロックインストバンドということで、Nothing'sの激しさとは異なる。
ホリエ「いやー、さっきの転換中ねスライド写真、我々のだけ若いね(笑)」
井澤「俺短パンだったもん(笑)」
日向「俺茶髪で角刈りだった(笑)」
ホリエ「ろくでなしブルース的なね(笑)」
大喜多「俺は髪が枝垂れてなかったね(笑)」
ホリエ「それは単刀直入に言うと直毛だったってことで(笑)
また直毛にすればいいじゃん」
日向「いや!Nothing's的にはダメだ!(笑)」
と、普段の各々のバンドではMCをしない面々も普通にしゃべるというのは結構貴重かもしれない。
活動休止前に作ったという新曲も披露し、ひなっちがギターを弾いたりというさらに貴重な演奏も見れたりしながら、この日の出演者の中では異様とも言えるスペイシーな空間を作り出し、気持ち良く踊らせる。
ホリエ「6年も活動しなかったのはその間にSPECIAL OTHERSがブレイクしたから(笑)」
のカミングアウトで爆笑をもたらしたりしつつ、6年ぶりのライブとは思えないほどのバンドのグルーヴを見せ付けた。
それぞれ忙しいのは間違いないが、今年はちょこちょここのバンドでも動く予定らしい。ひなっちは一体一年に何曲ぐらい演奏しているんだろうか。
1.エレファントキング
2.ナイアガラ
3.新曲
4.華厳
5.オーロラ/ペンギン
6.Money&Game
7.Lion
・HAWAIIAN6
意外にもこのイベント初参戦となるHAWAIIAN6。観客にコンビニで買い込んできたであろうビールやカロリーメイトを配った橋本塁が前説で、
「17年くらいに下北沢SHELTERで見たバンドのボーカルが本当にカッコ良くて。そこで急にライブ写真撮らせて下さい!ってお願いして、写るんですでライブ写真撮らせてもらって(笑)だからこのバンドがいなかったら、俺はライブカメラマンになってなかったです」
と、自身にとって本当に大切なバンドであることを告げると、いつものようにABBAの「DANCING QUEEN」でメンバーが登場。個人的にはこの場所で9mmとの2マンを見て以来なので、結構久々。
いきなりのキラーチューン「MAGIC」で幕をあけると、ここぞとばかりにダイバーが多発。もちろんモッシュもこれまでとは比べものにならないほどに激しい。
「A CROSS OF SADNESS」などの定番曲も演奏しながら、橋本塁のたっての希望で、レコーディングを中断して初期曲のリハをしたということで、本人達も忘れていたというくらいの曲も演奏される。
HATANO(ドラム)の、
「17年くらい前に塁の妹が俺たちのライブを見に来て、それに塁も何故かついてきて。で、当時俺たちは全然ライブの写真撮られたりすることがなかったんだけど、塁が撮っていいですか?って言うから、いいっすよーって軽く返事したんだけど、それからあれよあれよという間に塁はカリスマカメラマンみたいになって。
でもあいつが夢を叶えたことが素晴らしいんじゃなくて、あいつが夢を叶える過程で大切な仲間たちと出会えたのが1番素晴らしいことなんじゃないかって」
というMCももちろんだが、何よりもバンドの演奏自体が超エモーショナルで、涙腺を刺激されざるを得ない。
そしてラストの「RAINBOW,RAINBOW」ではHATANOの呼びかけにより、客席に巨大なサークルが出現。袖で座って酒を飲みながら見ていたFRONTIER BACKYARDとASPARAGUSのメンバーも立ち上がり、橋本塁はかつてのように写るんですでメンバーを激写。汗と笑顔があふれる大団円。久しぶりだったけど、本当に素晴らしいライブを見せてもらった。
1.MAGIC
2.In The Deep Forest
3.A CROSS OF SADNESS
4.A PIECE OF STARDUST
5.EVEN THE LITTLE BIRD SINGS THE KILLER′S SONG
6.THE LIGHTNING
7.Days
8.Star Falls On Our Hands Tonight
9.RAINBOW,RAINBOW
・9mm Parabellum Bullet
そして本日のトリは9mm。かねてから発表されていたように、「橋本塁セレクトの5曲と武道館2daysで演奏しなかった4曲による、究極の9曲」というセトリ。
なのでいきなりインスト曲「Mr.Brainbuster」からスタートするという、普段からはあり得ない幕開け。さらに「Wildpitch」「Battle March」というレア曲も演奏される。
「初めて見る人もいるかもしれないのにこんなセトリでいいのか」
というほどに脈絡のない選曲は間違いなく今回限り。
「9という数字がつくものに尋常ではないほどの愛着を感じるようになってしまった人生です。
今回、9回目のSOUND SHOOTERのトリが我々9mm Parabellum Bulletということで。しかも究極の9曲。究極の究という漢字の中にも9が入っている」
という9づくしなMCもあり、セトリによるものか、それとも前に出たHAWAIIAN6のライブの後という影響か、滝と和彦の両サイドの爆裂っぷりがいつにもまして凄まじい。滝はいつもギターをぶん回すが、和彦もベースをぶん回しまくり、滝はギターを弾かずにステージを左右に走りまくる。
そんなカオスすぎるライブの締めは橋本塁セレクトの「talking machine」で完全燃焼。
かなり時間が押し気味だったので、アンコールはどうだろうかと思っていると、スライドにはかつて9mmがこのイベントにDOTMANZとしてシークレットで出演した時の写真が映し出される。(かみじょうの上腕筋がすごい)
そしてSkrillexの「Rock n'Roll (Will Take You to the Mountain)」が流れると、その時同様にドットの衣装に身を包んだ9mmのメンバーと橋本塁が登場。卓郎が、
「1曲だけやらせてくれ!」
というと、橋本塁がギターを弾き、卓郎がハンドマイクで歌う「(teenage)disaster」で終了。橋本塁は、
「最後に茶番に付き合ってもらってすいませんでした!」
と言っていたが、最高のサプライズだった。
1.Mr.Brainbuster
2.Discommunication
3.Wildpitch
4.Caucasus
5.Battle March
6.R.I.N.O.
7.光の雨が降る夜に
8.The Lightning
9.talking machine
encore
10.(teenage)disaster
前にこのイベントに参加した時も思ったが、このイベントを支えているのは、橋本塁の音楽とライブに対する愛情と、橋本塁の人柄である。
観客にビールを振舞ったり、フードを入れなかったことでお腹が空いたという声を聞くと自らコンビニに食べ物を買いに行って配ったり、女子トイレが混んでいるのを知ると他のトイレを使えるようにしたり、京葉線が運転見合わせになったことで開演を遅らせたり…こんなに参加者の声を聞いて参加者のことを考えてくれるイベントはそうはない。
こういう男だからこそ、本当にたくさんのバンドがこの男に写真を撮るのを依頼したり、このイベントに出てくれるのであろう。来年はついに10回目。今回は動員があまり芳しくなかっただけに、次回は満員の観客で開会宣言をする橋本塁を迎えてあげたい。
9回目となる今回の出演者は
9mm Parabellum Bullet
HAWAIIAN6
FULLARMOR
ASPARAGUS
avengers in sci-fi
FRONTIER BACKYARD
の6組。
しかし、この日は春の嵐と言われるほどの強風が吹いており、開演前に着くはずが京葉線の運転見合わせにより、舞浜で2時間近く立ち往生するハメに。橋本塁が機転をきかせて15分開演を遅らせるという判断をしたものの、トップバッターのFRONTIER BACKYARDのライブをまるまる見れなくなるというもったいない事態になってしまった。
よって、自分が参加したのは2組目から。転換中には橋本塁がこれまでに撮影した次の出演者のライブ写真が映し出されており、次の出演者が誰なのかがすぐにわかる。
・avengers in sci-fi
橋本塁による、「前に新人の時に出てもらった時は、稲見君が1曲まるまるベースのアンプのスイッチを切ったまま演奏していた(笑)」という前説のあとに登場。一時期かなり短髪になった「先生」こと長谷川(ドラム)は完全に長髪に戻っている。
空間を切り裂くような木幡太郎のギターによる「Universe Universe」からスタート。「Psycho Monday」では木幡が華麗なハンドマイクさばきを見せる。
曲の間には木幡によるMCと、先ほどの橋本塁の前説を気にしてか、稲見がやたらとベースの音が出ているかを気にする、という行為に笑いがおこる。
後半ももはやフェスやイベントでは鉄壁のダンスアンセムを続けて終了。CDJでやった新曲がめちゃくちゃよかったので、それも聴きたかったところだが、7月のワンマンのチケットにダウンロードコードがついてくるという新曲はその曲なんだろうか。だとしたら行くしかないところなんだが。
1.Universe Universe
2.NAYUTANIZED
3.Psycho Monday
4.Homosapiens Experience (Save Our Rock Episode.1)
5.Sonic Fireworks
6.Yang2
・ASPARAGUS
サウンドチェックの段階からメンバーが登場し、自分達のライブ写真のスライドに苦笑しながらも観客から拍手を受けていたASPARAGUS。
橋本塁が「鉄壁のセトリ」と評した通り、いきなり合唱が起こった「FALLING DAWN」からスタートし、美メロの応酬。原のベースと一瀬(the HIATUSにも参加)のドラムによるリズム隊も非常にタイトで力強い。
そしておなじみのしのっぴこと渡邉忍のMCでは、橋本塁の厳選したライブ写真を「一番茶葉」や「バージンオリーブオイル」と評し、
「昔、レストランでバイトしてた時に店長が、バージンオリーブオイルは手に塗ってもいいんだよー、とか言うからさ、上の立場の人にすぐへつらう俺は、そうなんですか~とか言いながらバージンオリーブオイルを手に塗ったんだけど、よく考えたら別にニベアでいいじゃん!って(笑)ニベア最強!(笑)
じゃあちょっとここらでアコギに変えて…エキゾチックな感じで…ジャパン!みたいな(笑)」
とさすがの面白さで爆笑を誘う。
そして「DEAD SONG」からはアコギに持ち替えるが、エレキとアコギで全く熱量が変わらないのは本当にすごい。普通はアコギ=ちょっとゆったり聴きいるみたいになるものだが、全くそうならない。
「DIDDY-BOP」の間奏で渡邉が再びエレキに持ち替えると、ラストは「I FLY」からの「SILLY THING」。
アウトロで
「ベース、原直央!ドラム一瀬正和!ボーカル、忍!」
とメンバー紹介をしたのだが、そのあと何回も
「ボーカル、忍!ボーカル、忍!」
と己の紹介をしまくって終了。
演奏にもMCにもベテランならではの技と経験が炸裂しまくったアクトだった。
1.FALLING DAWN
2.SHALL WE DANCE?
3.Analog Signal Processing
4.DEAD SONG
5.i'm off now
6.DIDDY-BOP
7.I FLY
8.SILLY THING
・FULLARMOR
キーボード・ホリエアツシ(ストレイテナー、ent)、ベース・日向秀和(ストレイテナー、Nothing's Carved In Stone)&井澤惇(LITE)、ドラム・大喜多崇規(
Nothing's Carved In Stone)という、ロックファンにはおなじみの面々が揃ったツインベース・インストバンド、FULLARMOR、実に6年ぶりの再始動である。
ミニアルバム「ZION」とそれに伴うライブのあとは各々が本業や他のプロジェクトに専念していたが、年初にひなっちが「今年はFULLARMORやりたいなぁ」とツイッターでつぶやいたところ、橋本塁が「サウシューあるよ?」と誘ったところ、奇跡的に全員のスケジュールが空いていたので、今回久々にライブをすることになったことが語られる。
メンバーが登場すると、普段はマイクがないひなっちの前にもマイクスタンドがあることに驚く。そのひなっちがシンセベースでギターのような音色を奏で、途中途中にホリエによる尺八のような音が入ってくる。
井澤はひなっちの後ろで低音を支え、大喜多のドラムはポストロックインストバンドということで、Nothing'sの激しさとは異なる。
ホリエ「いやー、さっきの転換中ねスライド写真、我々のだけ若いね(笑)」
井澤「俺短パンだったもん(笑)」
日向「俺茶髪で角刈りだった(笑)」
ホリエ「ろくでなしブルース的なね(笑)」
大喜多「俺は髪が枝垂れてなかったね(笑)」
ホリエ「それは単刀直入に言うと直毛だったってことで(笑)
また直毛にすればいいじゃん」
日向「いや!Nothing's的にはダメだ!(笑)」
と、普段の各々のバンドではMCをしない面々も普通にしゃべるというのは結構貴重かもしれない。
活動休止前に作ったという新曲も披露し、ひなっちがギターを弾いたりというさらに貴重な演奏も見れたりしながら、この日の出演者の中では異様とも言えるスペイシーな空間を作り出し、気持ち良く踊らせる。
ホリエ「6年も活動しなかったのはその間にSPECIAL OTHERSがブレイクしたから(笑)」
のカミングアウトで爆笑をもたらしたりしつつ、6年ぶりのライブとは思えないほどのバンドのグルーヴを見せ付けた。
それぞれ忙しいのは間違いないが、今年はちょこちょここのバンドでも動く予定らしい。ひなっちは一体一年に何曲ぐらい演奏しているんだろうか。
1.エレファントキング
2.ナイアガラ
3.新曲
4.華厳
5.オーロラ/ペンギン
6.Money&Game
7.Lion
・HAWAIIAN6
意外にもこのイベント初参戦となるHAWAIIAN6。観客にコンビニで買い込んできたであろうビールやカロリーメイトを配った橋本塁が前説で、
「17年くらいに下北沢SHELTERで見たバンドのボーカルが本当にカッコ良くて。そこで急にライブ写真撮らせて下さい!ってお願いして、写るんですでライブ写真撮らせてもらって(笑)だからこのバンドがいなかったら、俺はライブカメラマンになってなかったです」
と、自身にとって本当に大切なバンドであることを告げると、いつものようにABBAの「DANCING QUEEN」でメンバーが登場。個人的にはこの場所で9mmとの2マンを見て以来なので、結構久々。
いきなりのキラーチューン「MAGIC」で幕をあけると、ここぞとばかりにダイバーが多発。もちろんモッシュもこれまでとは比べものにならないほどに激しい。
「A CROSS OF SADNESS」などの定番曲も演奏しながら、橋本塁のたっての希望で、レコーディングを中断して初期曲のリハをしたということで、本人達も忘れていたというくらいの曲も演奏される。
HATANO(ドラム)の、
「17年くらい前に塁の妹が俺たちのライブを見に来て、それに塁も何故かついてきて。で、当時俺たちは全然ライブの写真撮られたりすることがなかったんだけど、塁が撮っていいですか?って言うから、いいっすよーって軽く返事したんだけど、それからあれよあれよという間に塁はカリスマカメラマンみたいになって。
でもあいつが夢を叶えたことが素晴らしいんじゃなくて、あいつが夢を叶える過程で大切な仲間たちと出会えたのが1番素晴らしいことなんじゃないかって」
というMCももちろんだが、何よりもバンドの演奏自体が超エモーショナルで、涙腺を刺激されざるを得ない。
そしてラストの「RAINBOW,RAINBOW」ではHATANOの呼びかけにより、客席に巨大なサークルが出現。袖で座って酒を飲みながら見ていたFRONTIER BACKYARDとASPARAGUSのメンバーも立ち上がり、橋本塁はかつてのように写るんですでメンバーを激写。汗と笑顔があふれる大団円。久しぶりだったけど、本当に素晴らしいライブを見せてもらった。
1.MAGIC
2.In The Deep Forest
3.A CROSS OF SADNESS
4.A PIECE OF STARDUST
5.EVEN THE LITTLE BIRD SINGS THE KILLER′S SONG
6.THE LIGHTNING
7.Days
8.Star Falls On Our Hands Tonight
9.RAINBOW,RAINBOW
・9mm Parabellum Bullet
そして本日のトリは9mm。かねてから発表されていたように、「橋本塁セレクトの5曲と武道館2daysで演奏しなかった4曲による、究極の9曲」というセトリ。
なのでいきなりインスト曲「Mr.Brainbuster」からスタートするという、普段からはあり得ない幕開け。さらに「Wildpitch」「Battle March」というレア曲も演奏される。
「初めて見る人もいるかもしれないのにこんなセトリでいいのか」
というほどに脈絡のない選曲は間違いなく今回限り。
「9という数字がつくものに尋常ではないほどの愛着を感じるようになってしまった人生です。
今回、9回目のSOUND SHOOTERのトリが我々9mm Parabellum Bulletということで。しかも究極の9曲。究極の究という漢字の中にも9が入っている」
という9づくしなMCもあり、セトリによるものか、それとも前に出たHAWAIIAN6のライブの後という影響か、滝と和彦の両サイドの爆裂っぷりがいつにもまして凄まじい。滝はいつもギターをぶん回すが、和彦もベースをぶん回しまくり、滝はギターを弾かずにステージを左右に走りまくる。
そんなカオスすぎるライブの締めは橋本塁セレクトの「talking machine」で完全燃焼。
かなり時間が押し気味だったので、アンコールはどうだろうかと思っていると、スライドにはかつて9mmがこのイベントにDOTMANZとしてシークレットで出演した時の写真が映し出される。(かみじょうの上腕筋がすごい)
そしてSkrillexの「Rock n'Roll (Will Take You to the Mountain)」が流れると、その時同様にドットの衣装に身を包んだ9mmのメンバーと橋本塁が登場。卓郎が、
「1曲だけやらせてくれ!」
というと、橋本塁がギターを弾き、卓郎がハンドマイクで歌う「(teenage)disaster」で終了。橋本塁は、
「最後に茶番に付き合ってもらってすいませんでした!」
と言っていたが、最高のサプライズだった。
1.Mr.Brainbuster
2.Discommunication
3.Wildpitch
4.Caucasus
5.Battle March
6.R.I.N.O.
7.光の雨が降る夜に
8.The Lightning
9.talking machine
encore
10.(teenage)disaster
前にこのイベントに参加した時も思ったが、このイベントを支えているのは、橋本塁の音楽とライブに対する愛情と、橋本塁の人柄である。
観客にビールを振舞ったり、フードを入れなかったことでお腹が空いたという声を聞くと自らコンビニに食べ物を買いに行って配ったり、女子トイレが混んでいるのを知ると他のトイレを使えるようにしたり、京葉線が運転見合わせになったことで開演を遅らせたり…こんなに参加者の声を聞いて参加者のことを考えてくれるイベントはそうはない。
こういう男だからこそ、本当にたくさんのバンドがこの男に写真を撮るのを依頼したり、このイベントに出てくれるのであろう。来年はついに10回目。今回は動員があまり芳しくなかっただけに、次回は満員の観客で開会宣言をする橋本塁を迎えてあげたい。
Hemenway ワンマンライブ 「The Music」 @渋谷WWW 4/5 ホーム
[Champagne] We Don't Learn Anything Tour 2013-2014 @日本武道館 3/28