「決闘披露宴」 9mm Parabellum Bullet × THE BACK HORN @Zepp Tokyo
- 2014/03/28
- 19:02
2009年の大惨事目眩大戦以来、5年ぶりの9mm Parabellum BulletとTHE BACK HORNの対バンツアー。この5年の間には震災もあり、お互いにそれまでの過去を更新するようなアルバムもリリースした。そしてそれぞれ結成10周年と15周年を迎え、ロックシーンの中での存在感も確かなものになっている。
東北ライブハウス大作戦のライブハウスを含めたこの2組でのツアーはこの日のZepp Tokyoがファイナル。…になるはずだったのだが、THE BACK HORNの栄純がインフルエンザになり、いわき公演が延期されたことにより、そちらがファイナルになっている。
・THE BACK HORN
チケットソールドアウトにより、満員の観客が待ち受ける中、先攻のTHE BACK HORNが登場。
序盤は「光の結晶」から「声」「バトルイマ」というライブ定番曲を連発。インフルエンザから復活した栄純は高く両手を挙げ、将司は何度も「イェー!」と叫び、序盤からエンジン全開。
将司の呪詛のようなポエトリーリーディングから徐々に温度が上がっていく最新シングル収録の「コワレモノ」はライブの定番になってほしいくらいの格好良さを放ち、「ジョーカー」では光舟と松田によるリズム隊をあり中心として、とぐろを巻くようなグルーヴが場内を支配する。
やや地味な曲だが何度かライブで聴いたことがある「雨」を終えると、松田のMC。9mmは5年後輩だが同じ時代を生きている仲間だと思っているという内容に大きな歓声が上がる。
そのあとに演奏された、震災後に発表された「世界中に花束を」は個人的に本当にこのバンド屈指の名曲だと思う。バクホンといえば激しいバンドというイメージが強いが、こういう曲を聴くとやはりメロディとメッセージが何より強いバンドだということがよくわかる。
英詞のサビが印象的な最新シングル「シンメトリー」で合唱を起こすと、松田が
「本当は今日がファイナルだったんだけど、いわきが延期になったから、今日は旧ファイナルってことで。まぁ神様が東北でファイナルやれって言ってるってことで」
と言い、自らのインフルエンザで延期にしてしまった栄純が松田に向かって頭を下げる。
そして「コバルトブルー」からは「シンフォニア」、勇壮なコーラスが力強く響く「刃」という鉄板の3曲で終了。
4月にリリースされる新作アルバムの曲は先行シングルしかやらなかったが、メンバーの表情と演奏からはこのツアーがいかに充実したものだったかが本当によく伝わってきた。
1.光の結晶
2.声
3.バトルイマ
4.コワレモノ
5.ジョーカー
6.雨
7.世界中に花束を
8.シンメトリー
9.コバルトブルー
10.シンフォニア
11.刃
・9mm Parabellum Bullet
後攻の9mm。いつものようにATARI TEENAGE RIOTのSEで滝を先頭にメンバーが登場すると、いきなりの「Answer And Answer」でスタートし、普段は後半に持ってくる割合が高い「The Revolutionary」から「Vampiregirl」と初っ端から凄まじい爆裂っぷり。
9mmは割とイベントや対バンの時は、その時のライブの主旨や対バン相手に合わせたセトリを組む傾向があるのだが、この建物の真横に観覧車があるからこその選曲かと思われる「Termination」のあとの「悪いクスリ」はTHE BACK HORNとの対バンということで合わせた選曲なような気がしてならない。
卓郎のMCも本当にバクホンをリスペクトしすぎなんじゃないかというほどにリスペクト全開の内容で、
「バクホンのほうが5年先輩だけど、俺たちは同じ音楽を聴いて自分達の音楽にミックスさせている仲間だと思っている」
「来月出るバクホンのアルバムをすでに途中まで聴かせてもらったんだけど、本当に名盤中の名盤で。「暁のファンファーレ」というタイトルはバクホンにつけてもらうのを待っていたかのようにこのアルバムに合ったタイトルだ」
と、本当にバクホンの話ばかり。だが曲に行く時に、
「この曲は、とある街の風景-それは特定のどこかの街ではなく、俺の頭に浮かんだ街なんだが-のことを歌った曲です」
と、珍しく曲の内容について前置きされたのは、和彦がウッドベースを持つ「キャンドルの灯を」。
そこからはラストスパートとばかりにシングル曲、アルバムのリード曲を連発。このあたりになるとやや卓郎の声がキツくなってきていた感じもしたが、滝と和彦のステージを暴れまくりながら弾くパフォーマンスと、ツアーを経てさらに超人ぶりに磨きがかかったかみじょうのドラムで見事にバンド全体でカバー。ラストの「The Silence」はもはや「Punishment」をしのいでいるんじゃないかというくらいの圧倒的な迫力すら感じる。
そしてアンコールで再び登場すると、ここまでのバクホンへのリスペクトを形で示すかのような、バクホン「刃」のカバー。完コピと言っていいくらいの出来だったが、やはりギターが滝になると栄純とは全く違う。そこはともにステージ上で暴れる両者だが、音作りは全然違うんだなーと思った。
アガりまくってる空気の中、
「もう1曲やらせてくれ!」
と卓郎が言い、
「俺たちの仲間入りした男を呼んでもいいか!?」
と、バクホンの将司がステージに登場し、卓郎とツインボーカルでの「Black Market Blues」。2人がフレーズを分け合う形で歌うのだが、こうして同時に歌うと2人は何気に声質が似ていることがわかる。そうして普段から爆裂しまくりのこの曲はいつもよりもさらなる爆裂ぶりを見せて、この日の決闘披露宴は終了。5年周期なんてもったいない、もうちょっと短いスパンでまた対バンしてくれ!
1.Answer And Answer
2.The Revolutionary
3.Vampiregirl
4.荒地
5.The Lightning
6.Termination
7.悪いクスリ
8.キャンドルの灯を
9.The World
10.Discommunication
11.ハートに火をつけて
12.新しい光
13.黒い森の旅人
14.The Silence
encore
15.刃
16.Black Market Blues (w/山田将司)
9mmとTHE BACK HORN。それぞれ結成10周年と15周年だが、似ているバンド、フォロワーバンドというのがいっぱいいそうで全然いない。真似出来ないからこそ今に至るまで日本のロックシーンの最前線にい続けられたのだと思うが、2組とも日本でしか生まれ得ないバンドだと心から思う。
画像はこの日買ったイベントTシャツと、バクホンの物販で買った、三陸の自立支援プロジェクトのミサンガ。
東北ライブハウス大作戦のライブハウスを含めたこの2組でのツアーはこの日のZepp Tokyoがファイナル。…になるはずだったのだが、THE BACK HORNの栄純がインフルエンザになり、いわき公演が延期されたことにより、そちらがファイナルになっている。
・THE BACK HORN
チケットソールドアウトにより、満員の観客が待ち受ける中、先攻のTHE BACK HORNが登場。
序盤は「光の結晶」から「声」「バトルイマ」というライブ定番曲を連発。インフルエンザから復活した栄純は高く両手を挙げ、将司は何度も「イェー!」と叫び、序盤からエンジン全開。
将司の呪詛のようなポエトリーリーディングから徐々に温度が上がっていく最新シングル収録の「コワレモノ」はライブの定番になってほしいくらいの格好良さを放ち、「ジョーカー」では光舟と松田によるリズム隊をあり中心として、とぐろを巻くようなグルーヴが場内を支配する。
やや地味な曲だが何度かライブで聴いたことがある「雨」を終えると、松田のMC。9mmは5年後輩だが同じ時代を生きている仲間だと思っているという内容に大きな歓声が上がる。
そのあとに演奏された、震災後に発表された「世界中に花束を」は個人的に本当にこのバンド屈指の名曲だと思う。バクホンといえば激しいバンドというイメージが強いが、こういう曲を聴くとやはりメロディとメッセージが何より強いバンドだということがよくわかる。
英詞のサビが印象的な最新シングル「シンメトリー」で合唱を起こすと、松田が
「本当は今日がファイナルだったんだけど、いわきが延期になったから、今日は旧ファイナルってことで。まぁ神様が東北でファイナルやれって言ってるってことで」
と言い、自らのインフルエンザで延期にしてしまった栄純が松田に向かって頭を下げる。
そして「コバルトブルー」からは「シンフォニア」、勇壮なコーラスが力強く響く「刃」という鉄板の3曲で終了。
4月にリリースされる新作アルバムの曲は先行シングルしかやらなかったが、メンバーの表情と演奏からはこのツアーがいかに充実したものだったかが本当によく伝わってきた。
1.光の結晶
2.声
3.バトルイマ
4.コワレモノ
5.ジョーカー
6.雨
7.世界中に花束を
8.シンメトリー
9.コバルトブルー
10.シンフォニア
11.刃
・9mm Parabellum Bullet
後攻の9mm。いつものようにATARI TEENAGE RIOTのSEで滝を先頭にメンバーが登場すると、いきなりの「Answer And Answer」でスタートし、普段は後半に持ってくる割合が高い「The Revolutionary」から「Vampiregirl」と初っ端から凄まじい爆裂っぷり。
9mmは割とイベントや対バンの時は、その時のライブの主旨や対バン相手に合わせたセトリを組む傾向があるのだが、この建物の真横に観覧車があるからこその選曲かと思われる「Termination」のあとの「悪いクスリ」はTHE BACK HORNとの対バンということで合わせた選曲なような気がしてならない。
卓郎のMCも本当にバクホンをリスペクトしすぎなんじゃないかというほどにリスペクト全開の内容で、
「バクホンのほうが5年先輩だけど、俺たちは同じ音楽を聴いて自分達の音楽にミックスさせている仲間だと思っている」
「来月出るバクホンのアルバムをすでに途中まで聴かせてもらったんだけど、本当に名盤中の名盤で。「暁のファンファーレ」というタイトルはバクホンにつけてもらうのを待っていたかのようにこのアルバムに合ったタイトルだ」
と、本当にバクホンの話ばかり。だが曲に行く時に、
「この曲は、とある街の風景-それは特定のどこかの街ではなく、俺の頭に浮かんだ街なんだが-のことを歌った曲です」
と、珍しく曲の内容について前置きされたのは、和彦がウッドベースを持つ「キャンドルの灯を」。
そこからはラストスパートとばかりにシングル曲、アルバムのリード曲を連発。このあたりになるとやや卓郎の声がキツくなってきていた感じもしたが、滝と和彦のステージを暴れまくりながら弾くパフォーマンスと、ツアーを経てさらに超人ぶりに磨きがかかったかみじょうのドラムで見事にバンド全体でカバー。ラストの「The Silence」はもはや「Punishment」をしのいでいるんじゃないかというくらいの圧倒的な迫力すら感じる。
そしてアンコールで再び登場すると、ここまでのバクホンへのリスペクトを形で示すかのような、バクホン「刃」のカバー。完コピと言っていいくらいの出来だったが、やはりギターが滝になると栄純とは全く違う。そこはともにステージ上で暴れる両者だが、音作りは全然違うんだなーと思った。
アガりまくってる空気の中、
「もう1曲やらせてくれ!」
と卓郎が言い、
「俺たちの仲間入りした男を呼んでもいいか!?」
と、バクホンの将司がステージに登場し、卓郎とツインボーカルでの「Black Market Blues」。2人がフレーズを分け合う形で歌うのだが、こうして同時に歌うと2人は何気に声質が似ていることがわかる。そうして普段から爆裂しまくりのこの曲はいつもよりもさらなる爆裂ぶりを見せて、この日の決闘披露宴は終了。5年周期なんてもったいない、もうちょっと短いスパンでまた対バンしてくれ!
1.Answer And Answer
2.The Revolutionary
3.Vampiregirl
4.荒地
5.The Lightning
6.Termination
7.悪いクスリ
8.キャンドルの灯を
9.The World
10.Discommunication
11.ハートに火をつけて
12.新しい光
13.黒い森の旅人
14.The Silence
encore
15.刃
16.Black Market Blues (w/山田将司)
9mmとTHE BACK HORN。それぞれ結成10周年と15周年だが、似ているバンド、フォロワーバンドというのがいっぱいいそうで全然いない。真似出来ないからこそ今に至るまで日本のロックシーンの最前線にい続けられたのだと思うが、2組とも日本でしか生まれ得ないバンドだと心から思う。
画像はこの日買ったイベントTシャツと、バクホンの物販で買った、三陸の自立支援プロジェクトのミサンガ。
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