COUNTDOWN JAPAN 15/16 day1 @幕張メッセ 12/28
- 2016/01/01
- 15:50
去年から幕張メッセの全施設を利用して、規模が最大級に拡大した、年末最大のロックフェス、COUNTDOWN JAPAN。
今年もビジョンや装飾がさらにグレードアップしているが、ライブを見る上での最大の変更点はGALAXY STAGEの位置が変わったこと。
そのGALAXY STAGEで山崎洋一郎の前説を聞いてから、この日の、今年のトップバッターへ。
12:00~ Crossfaith [GALAXY STAGE]
山崎洋一郎が「このバンドでフェスを始められるって本当に素晴らしいこと」と最大限の賛辞を送ってから登場したCrossfaith。前回から一気にステージのキャパを広げてきた。
「System X」の壮大なSEでメンバーが1人ずつ登場すると、この時点ですでにメンバーが気合い入りまくりなのがよくわかる。
マニピュレーターがいることにより、ラウドバンドでありながらもEDMの要素を含むサウンドが特徴だが、1曲目の「Monolith」はまさにそんな曲で、威圧感抜群のKoie(ボーカル)のデスボイスも響き渡る。海外のフェスにもガンガン出ているだけあり、バンドのサウンドも凄まじい強度。そして耳にくるような爆音。
しかしながら「Ghost In The Mirror」からの、今年リリースのアルバム「XENO」収録曲は、海外のフェスでも受け入れられているが、海外バンドまんまではなく、Koieの歌心の部分を押し出した、日本のバンドだとハッキリわかるような曲が続く。それはイコール、バンドのキャッチーな面が出てきたということでもある。
「日本で1番でかい年末イベントのトップバッターを任せてもらって本当に嬉しい」
とKoieが語ると、このイベントでやるのにピッタリなタイトルの「Countdown To Hell」、レゲエやトライバルなビートといった新要素を存分に取り入れた「Wildfire」と次々と畳み掛けていき、「Omen」では黒ずくめのメンバーの中、1人白い衣装なのが映えるドラムのTatsuが力強いドラムソロを叩き、Koieは
「最高の景色を見せてくれよ!」
と言うと、観客を全員座れせてから一斉にジャンプさせるという最高の景色を見せ、
「今年はみんなどんな一年だった?俺たちはギターのKazukiが脳出血から帰ってきて、「XENO」っていうアルバムも出せて。
来年も突っ走るんで遅れないようについてきてください」
と言うと、最後に演奏されたのは、目まぐるしく展開が変わるアルバムタイトル曲「Xeno」。このアルバムによってこのバンドはさらに唯一無二の方向へ進んだが、これだけ激しいバンドがこのステージを満員にしてるのは本当にすごいこと。
今年の終わりが爆音で始まりを告げた。
1.Monolith
2.Ghost In The Mirror
3.Devil's Party
4.Countdown To Hell
5.Dystopia
6.Wildfire
7.Omen
8.Xeno
Devil's Party
http://youtu.be/DE4QjJSArkc
13:15~ レキシ [EARTH STAGE]
今年のJAPAN JAMに出ていたとはいえ、CDJ初出演にしてEARTH STAGEへの登場となったレキシ。
時間になるとメンバーとともに池ちゃんこと池田貴史が登場し、
「はい、というわけで、ケビン・コスナーです!」
という挨拶をかますと、やはりすぐさま曲に行くわけでもなく、ひたすらしゃべりまくり、
「上を見上げてください。天井、屋根です(笑)でもその屋根の上には~きらきらの…」
といういつものやり取りをさらに時間をかけて行い、「きらきら武士」からようやくスタート。
音源では斉藤和義とコラボしていた「姫君Shake!」も池ちゃん1人で歌うのだが、合間合間に斉藤和義の「ずっと好きだった」や、「タッチ」やバックトゥザフューチャーのテーマソングを挟んできたりと、1曲に10分くらいかけている。ステージ左右のスクリーン前を歩きながら歌うと、
「おお!映ってる映ってる!」
と自分の姿に驚く。
するとスタッフが池ちゃんに十二ひとえを着せると、
「紫式部の気分になって。イェー!じゃねぇよ(笑)紫式部の気分なんかわかるわけねえだろ(笑)」
と、最新シングル「SHIKIBU」。音源では阿波の踊り子こと、チャットモンチー橋本絵莉子がフィーチャーされていたが、やはり登場はなしで、そのコーラス部分は打ち込み。
だいぶ時間が押していることを気にかけながら、「年貢 for you」では曲途中の「年貢」を連呼する部分で会場の照明を全て消し、バンドの演奏も止め、暗闇の中で何万人もの「年貢年貢年貢年貢年貢…」というコールのみが響くというホラーみたいな状況に。これには池ちゃんも
「もはや一揆どころの騒ぎじゃない(笑)」
と驚き。
そして本当にあっという間のラストは、
「ムダに買ったその稲穂をようやく使う時が来ましたよ。もう欲しくなっても買わなくていいからね!これ終わったら使うとこないからね!(笑)あと持って帰るのめちゃくちゃ恥ずかしいからね!(笑)」
と言って、物販で売られている稲穂が客席で揺れる「狩りから稲作へ」。やはり途中にはラピュタの歌などのネタを挟みまくり、時間がないとは思えないほどのやりたい放題っぷりで、結局時間押したにもかかわらず、わずか5曲。でもどこでライブやってもこのスタイルを全く変えないのは凄いし、やっぱりめちゃくちゃ面白い。
1.きらきら武士
2.姫君Shake!
3.SHIKIBU
4.年貢 for you
5.狩りから稲作へ
SHIKIBU
http://youtu.be/mixIvfqjiFQ
14:10~ アルカラ [GALAXY STAGE]
フェスでのアルカラと言えば、時間前からメンバーが出てきてガンガン曲を演奏して稲村がしゃべりまくるというのがおなじみだが、この日も
「indigoのあのアホが5分も押しやがった。みんなまだ集まり悪いんちゃうんか!?もう始まるから急げよー!」
と本番前から止まることを知らぬ稲村のマシンガントークっぷり。
ライブ自体はいきなりの「半径30cmの中を知らない」でスタートすると、この日はリリースしたばかりの最新アルバム「ちぎれろ」の収録曲が中心。エモーショナルなギターロック「やるかやるかやるかだ」、タイトルからして一筋縄ではいかない展開ばかりの、つかみどころがない「トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~」、どこか怖さすら孕んだ内容の歌詞の「水曜日のマネキンは笑う」という曲たちを、アウトロとイントロをつなげるようにして演奏しているだけに、実にテンポの良い、スピード感あふれる展開。しかしながらMCになるとやはり、
「5分時間押したindigoの絵音が楽屋で綺麗な人と話してたから誰かと思ったらベッキーだった」
「NICOが出れなくなって、代わりに出るのが田邊のメガネ以外はカッコいいブルエン。あいつら2日連続で出れるのずっこい!」
「今日はAqua Timesが出てるけど、昔は東のAqua Times、西のアルカラって言われてて(笑)
でも関西を代表するバンドって誰やと思う?アルカラ?キュウソ?いやいや関西といったら、KANA-BOONです。なので我々アルカラはKANA-BOONにあやかって、アルカラからKANAに改名しました。
東のAqua Times、西のKANA(笑)」
というさすがの上手さで笑わせると、「キャッチーを科学する」からは文字どおりキャッチーなキラーチューンを連発し、「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」で終了かと思いきや、
「あと1曲だけ。インディーズの時の「20秒前」から「相対」っていう曲をちょっとだけ。あの頃の曲をこんなに大きなステージでできるようになるなんて…」
と感慨に浸るように話しながらも、「相対」は一瞬、一音だけで終了という、もはやなんの曲なのかすら全くわからないような終わり方。これぞロック界の奇行士。
1.半径30cmの中を知らない
2.やるかやるかやるかだ
3.トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~
4.嘘つきライアー
5.水曜日のマネキンは笑う
6.キャッチーを科学する
7.チクショー
8.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
9.相対 (一瞬だけ)
トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~
http://youtu.be/goQZ7nm2blA
15:15~ 04 Limited Sazabys [GALAXY STAGE]
初出演だった昨年のCOSMO STAGEから1年でGALAXYにジャンプアップした、名古屋の4人組、フォーリミ。
サウンドチェックの段階からメンバー全員で曲を演奏してから登場すると、「days」からいきなりの「monolith」と序盤からキラーチューンの連打。
「このフェスに出れて本当に嬉しいのは、ケータリングが豪華。バーカウンターのお姉さんが可愛い!」
と、普通の人とは違った部分にこのフェスの良さを見出しているGENだが、
「去年は大晦日に出演して。そのままこの会場でBIGMAMAを見て年越ししたんですけど、まさか同じステージに今年立てるとは思ってませんでした」
と、GALAXYに出れた喜びを語る。今の勢いからすれば誰もがGALAXYが妥当だと思うくらいのレベルではあるが。
「Chicken race」前にはRYU-TAがおなじみの煽りを繰り返してさらに盛り上げ、
「GALAXY STAGEにピッタリな曲を名古屋から持ってきました!GALAXYに流星群が降り注ぎますように!」
と、まさにこのステージ、というかこのフェスにピッタリな「midnight cruising」を演奏すると、
「今年はバンド史上最もライブをやった1年でしたが、来年はもっと多くライブをやろうと思ってます!」
と、ツアーに加えて様々なフェスやイベントに出まくった今年をさらに上回る覚悟を口にすると、「再会の歌」こと「Terminal」から、ラストはこの広い会場を自在に泳いでいきながら、RYU-TAがカメラ目線で移動しながらギターを弾く「swim」。
ツアーではやっていた最新シングル収録曲を全く演奏しなかったのは少し気になるが、初の主催フェス開催も決まり、このバンドの勢いは来年さらに加速していくはず。
1.days
2.monolith
3.fiction
4.escape
5.Chicken race
6.Do it Do it
7.midnight cruising
8.hello
9.Terminal
10.swim
swim
http://youtu.be/447cO8LTq9A
16:00~ サンフジンズ [COSMO STAGE]
奥田民生、岸田繁(くるり)、伊藤大地(ex.SAKEROCK)によるバンド、サンフジンズ。このバンドでは
カイ・ギョーイ(奥田民生)
ジューイ・ラモーン(岸田)
ケン・シューイ(伊藤)
という名前であり、このバンドの衣装である白衣にネームプレートがついていたり、ドラムセットの横に「手術中」の小道具があったりと、まだ音源をリリースしていなかった去年よりはるかにバンドの世界観が構築されてきている。
バンドの自己紹介的な「さっさっサンフジンズ」からスタートし、まずは奥田民生がギターで岸田がベース。ボーカルはフレーズごとに3人が入れ替わりで務める。続く「サーフジーンズ」はタイトル通りにサーフロック色の強いインスト曲で、奥田民生がギターソロを弾くのだが、奥田民生はギターがめちゃくちゃ上手い。上手いのはもちろんこれまでの活動で充分知っているのだが、このシンプルなスリーピース編成だと一つ一つの音がはっきりと聞こえるだけに、その上手さが実にわかりやすい。
単なる思いつきとしか思えない安易なタイトルの奥田民生歌い上げ曲「富士夫人」を終えると、MCではなぜか奥田民生と岸田がしゃべるたびにステージ真ん中のエコーがかかりまくったマイクでしゃべる。それゆえ何を言っているかのはよくわからないが、奥田民生は岸田があまりにも汗をかきすぎていることにツッコミを入れる。
その後はギターとベースを入れ替えながら、観客がカンチョーポーズを取るのが面白い「ハリがないと」から、これまた思いつき一発としか思えない「過注射」で終了。
余技バンドというにはあまりに豪華すぎる面々(なので奥田民生の「ジャパーン!」はここでしか今回は聞けない)だが、その技術を堪能できるバンド。
1.さっさっサンフジンズ
2.サーフジーンズ
3.富士夫人
4.じょじょ
5.ふりまいて
6.ハリがないと
7.過注射
過注射
http://youtu.be/m4ejjeltpsw
16:30~ じん [MOON STAGE]
2年前はゲストボーカルにLiSA(この日のCOSMO STAGEのトリ)を迎えて出演した、じん。ボカロPとしてオリコン1位を達成した男である。そんなじんが今回は自らボーカルを務める形での出演。すでにCDには過去曲の自身の歌唱バージョンも収録されている。
サポートメンバーはギター、ベース、ドラム、キーボードの4人で、そこにじんを加えた5人編成。まずはじんがアコギを弾きながら歌うボカロ曲「Inner Arts」からスタート。しかし、緊張もあるのか、やはりじんの声はあまり出ているとは言い難い。
それは「夏の曲を」と言って始まると大歓声が起こった自身の代表曲「カゲロウデイズ」「サマータイムレコード」でもそう。というかこのあたりのボカロ曲は本人が歌うのを想定していなかったであろう曲なので、キーも合わないというのもあるが。
「ボカロで音楽を作るのもひと段落したので、これから自分自身で歌っていく」
と今後の活動についても発表したあとに披露されたのは新曲。すでに様々なタイプの新曲を製作しているらしいが、今回演奏されたのはミドルテンポの曲で、直前の2曲とは全く違う曲。だが本人の声はこの曲が1番出ていた。それはやはり本人が歌うつもりで作った曲だからなのだろう。
前回の出演時もそうだったが、相変わらず人前でしゃべるのが苦手そうな感じを発揮しながらも、最後に「今1番歌いたい曲」と言って演奏されたのは「Sky of Beginning」。
タイトルの通りに、このライブは新たな始まり。ボカロPではなく、ロックアーティストじんとしての始まりの瞬間。これからもっとライブやっていけば、ボーカルも絶対良くなっていく。これまでの活動で素晴らしい曲を作ってきただけに、本当にボーカル次第だと思う。
1.Inner Arts
2.カゲロウデイズ
3.サマータイムレコード
4.Solitude (新曲)
5.Sky of Beginning
カゲロウデイズ
http://youtu.be/EMGyiiTC7sg
17:25~ フジファブリック [GALAXY STAGE]
去年まではEARTH STAGEに出ていたフジファブリック、今年はGALAXY STAGEに出演。
サポートドラマーboboを含めた4人が登場すると、「ワン、ツー、スリー、フォー」のカウントで始まったのは「夜明けのBEAT」でいきなり会場は踊りまくり。今年最後のライブということで気合いが入っているのか、山内の声もよく出ているし、テンションの高さを感じる。
続いても「虹」と、このバンドの代表曲にして邦ロック界の代表曲を演奏。アウトロでのメンバー各々によるソロ回しはこのフェスに出始めた頃からやっているが、さすがに演奏自体はかつてより派手になっている。金澤はキーボードの鍵盤の上に立って音を出している。
そんな基本的にアッパーな曲が続く中で演奏された壮大なバラード「Green Bird」は今年リリースされたミニアルバム収録曲にして、3人になってからの屈指の名曲。
このフェスで聴くのが定番化しているイメージの「銀河」で再び踊らせると、「バタアシParty Night」では金澤が電飾で彩られたショルダーキーボードをステージ前に出てきて弾き、山内もハンドマイクで金澤にちょっかいを出しながら歌うというはっちゃけぶりを見せる。
そしてラストは「来年は申年ということで、猿の歌を」と言って、
「星を目指そう 猿と目指そう」
という歌詞が山内の伸びやかなボーカルで歌われる「Star」。
このバンドのライブは近年ますますエンターテイメント性を増しているが、この会場でライブを見ると、志村正彦が亡くなった直後の、映像だけを流した時のこと、「何年経っても思い出してしまうなぁ」。
1.夜明けのBEAT
2.虹
3.LIFE
4.Green Bird
5.銀河
6.バタアシParty Night
7.Star
Green Bird
http://youtu.be/PcFaBM_3Ucc
18:15~ くるり [EARTH STAGE]
この日は岸田がすでにサンフジンズで出演した、くるり。
岸田、佐藤に加え、近年のライブではおなじみのサポートメンバーであるギターの松本大樹、ドラマーの福田洋子に加え、先日の再現ライブに参加していた野崎泰弘(キーボード)、アチコと加藤哉子の女性コーラスという7人編成。
「こんばんは、くるりです」
と岸田が挨拶すると、いきなりの「WORLD'S END SUPERNOVA」で広大なEARTH STAGEはダンスフロアに。
さらに「ワンダーフォーゲル」と続くあたりは、先日の「TEAM ROCK」「THE WORLD IS MINE」再現ライブによるものも少しはあるのだろうか、と思っていると、岸田がウイスキーを合間合間に飲みながら「Liberty & Gravity」へ。「THE PIER」リリース前に新曲として演奏されていた時は自他共に「変な曲」と称されていた曲だが、今では完全にバンドの代表曲になっている。コーラス2人の振り付けも実に楽しい。
「ばらの花」のピアノのイントロでは大歓声が上がり、アチコもキーボードを操る中、加藤のコーラスが楽曲の再現性を高めている。
さらに「everybody feel the same」では松本が本来トランペットのフレーズをギターで弾くという器用さを見せる。近年のくるりのライブにおいてはキーボードのフレーズをギターで弾いたりもしているが、様々な楽器をギターでまかなえるあたり、この男は今のくるりのライブにおいて最重要人物と言っていいかもしれない。
ラストは「ロックンロール」から「虹」と、結果的に驚くほどフェス向きのセトリを、この編成ならではの芳醇なサウンドで鳴らした。年明けの「アンテナ」再現ライブもこの編成で行われるのだろうか。
しかし、この日はチケットがソールドアウトしていなかったとはいえ、客席はかなりスペースに余裕があるような状態だった。これまでにこのフェスで年越しを務めたり、何度もトリをやったり、かつてフェス勃興期には2日連続で出演したりもしていた、最大の功労者と言ってもいい存在だが、そろそろメインステージではなくなっても不思議ではない。
1.WORLD'S END SUPERNOVA
2.ワンダーフォーゲル
3.Liberty & Gravity
4.ばらの花
5.everybody feel the same
6.ロックンロール
7.虹
ばらの花
http://youtu.be/3_48YF38Cko
19:30~ ASIAN KUNG-FU GENERATION [EARTH STAGE]
この日のトリはアジカン。この日も近年の編成である、シモリョーを加えた5人編成で、メンバーが登場すると、セッション的な演奏から「センスレス」へ。
さらに「リライト」(この日は特別なアレンジはなし)から「Easter」と、アッパーな曲を最新アルバム「Wonder Future」で手に入れた、ダイナミックなロックサウンドで響かせる。ちなみにゴッチは髪にパーマを当てている。
「じゃあ次は我々の中でも有名な曲を…なにニンだっけ?なにニンだっけ?」
と、かねてから「ロッキンよりもCDJのほうが好き」とブログなどで公言しているだけに、ゴッチはやたらとテンションが高い。
さらに「アフターダーク」とアッパーな曲が続いただけに、「Re:Re:」「君という花」という四つ打ちの曲はやや遅く感じるほどに今のアジカンのアッパーなロックサウンドは力強い。
「みんな、俺が嫌味なこと言うと思って、ツイッターに書き込む準備してるんでしょ?言わないよ。俺は細美君みたいなMCしか言わないって決めたから(笑)みんなが幸せであってくれればいい」
と、いつになくストレートな思いを語るも、
「でも、一つ言うなら、今年南米とかをツアーで廻ってきて。日本のお客さんが1番シャイだよ。
…って思ってたけど、今日のみんなの楽しみぶりを見てたらそうでもないような気もする(笑)」
と、ちょっとの皮肉も含めつつ、日本だけでなく海外でもライブを行った今年の最後だからこそのMC。
くるり同様にひたすらヒットシングルで攻めまくると、ラストに演奏されたのは
「旅の先にどんな結末が待っているんだ」
と、2015年を締め括るに相応しい「Wonder Future」。
しかしながらこれでは終わらずにアンコールで再登場すると、
「時の人がイントロを弾きます!」
と、先日女子アナと結婚したベース山田のイントロで始まる「遥か彼方」。
セトリもバンドの演奏もゴッチのMCも、全てがこの上なくストレートだった、2015年のアジカン納め。ゴッチの髪の毛以外は本当にストレートだった。
1.センスレス
2.リライト
3.Easter
4.ソラニン
5.アフターダーク
6.Re:Re:
7.君という花
8.踵で愛を打ち鳴らせ
9.君の街まで
10.今を生きて
11.Wonder Future
encore
12.遥か彼方
Easter
http://youtu.be/Ma0ICoYwKaY
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今年もビジョンや装飾がさらにグレードアップしているが、ライブを見る上での最大の変更点はGALAXY STAGEの位置が変わったこと。
そのGALAXY STAGEで山崎洋一郎の前説を聞いてから、この日の、今年のトップバッターへ。
12:00~ Crossfaith [GALAXY STAGE]
山崎洋一郎が「このバンドでフェスを始められるって本当に素晴らしいこと」と最大限の賛辞を送ってから登場したCrossfaith。前回から一気にステージのキャパを広げてきた。
「System X」の壮大なSEでメンバーが1人ずつ登場すると、この時点ですでにメンバーが気合い入りまくりなのがよくわかる。
マニピュレーターがいることにより、ラウドバンドでありながらもEDMの要素を含むサウンドが特徴だが、1曲目の「Monolith」はまさにそんな曲で、威圧感抜群のKoie(ボーカル)のデスボイスも響き渡る。海外のフェスにもガンガン出ているだけあり、バンドのサウンドも凄まじい強度。そして耳にくるような爆音。
しかしながら「Ghost In The Mirror」からの、今年リリースのアルバム「XENO」収録曲は、海外のフェスでも受け入れられているが、海外バンドまんまではなく、Koieの歌心の部分を押し出した、日本のバンドだとハッキリわかるような曲が続く。それはイコール、バンドのキャッチーな面が出てきたということでもある。
「日本で1番でかい年末イベントのトップバッターを任せてもらって本当に嬉しい」
とKoieが語ると、このイベントでやるのにピッタリなタイトルの「Countdown To Hell」、レゲエやトライバルなビートといった新要素を存分に取り入れた「Wildfire」と次々と畳み掛けていき、「Omen」では黒ずくめのメンバーの中、1人白い衣装なのが映えるドラムのTatsuが力強いドラムソロを叩き、Koieは
「最高の景色を見せてくれよ!」
と言うと、観客を全員座れせてから一斉にジャンプさせるという最高の景色を見せ、
「今年はみんなどんな一年だった?俺たちはギターのKazukiが脳出血から帰ってきて、「XENO」っていうアルバムも出せて。
来年も突っ走るんで遅れないようについてきてください」
と言うと、最後に演奏されたのは、目まぐるしく展開が変わるアルバムタイトル曲「Xeno」。このアルバムによってこのバンドはさらに唯一無二の方向へ進んだが、これだけ激しいバンドがこのステージを満員にしてるのは本当にすごいこと。
今年の終わりが爆音で始まりを告げた。
1.Monolith
2.Ghost In The Mirror
3.Devil's Party
4.Countdown To Hell
5.Dystopia
6.Wildfire
7.Omen
8.Xeno
Devil's Party
http://youtu.be/DE4QjJSArkc
13:15~ レキシ [EARTH STAGE]
今年のJAPAN JAMに出ていたとはいえ、CDJ初出演にしてEARTH STAGEへの登場となったレキシ。
時間になるとメンバーとともに池ちゃんこと池田貴史が登場し、
「はい、というわけで、ケビン・コスナーです!」
という挨拶をかますと、やはりすぐさま曲に行くわけでもなく、ひたすらしゃべりまくり、
「上を見上げてください。天井、屋根です(笑)でもその屋根の上には~きらきらの…」
といういつものやり取りをさらに時間をかけて行い、「きらきら武士」からようやくスタート。
音源では斉藤和義とコラボしていた「姫君Shake!」も池ちゃん1人で歌うのだが、合間合間に斉藤和義の「ずっと好きだった」や、「タッチ」やバックトゥザフューチャーのテーマソングを挟んできたりと、1曲に10分くらいかけている。ステージ左右のスクリーン前を歩きながら歌うと、
「おお!映ってる映ってる!」
と自分の姿に驚く。
するとスタッフが池ちゃんに十二ひとえを着せると、
「紫式部の気分になって。イェー!じゃねぇよ(笑)紫式部の気分なんかわかるわけねえだろ(笑)」
と、最新シングル「SHIKIBU」。音源では阿波の踊り子こと、チャットモンチー橋本絵莉子がフィーチャーされていたが、やはり登場はなしで、そのコーラス部分は打ち込み。
だいぶ時間が押していることを気にかけながら、「年貢 for you」では曲途中の「年貢」を連呼する部分で会場の照明を全て消し、バンドの演奏も止め、暗闇の中で何万人もの「年貢年貢年貢年貢年貢…」というコールのみが響くというホラーみたいな状況に。これには池ちゃんも
「もはや一揆どころの騒ぎじゃない(笑)」
と驚き。
そして本当にあっという間のラストは、
「ムダに買ったその稲穂をようやく使う時が来ましたよ。もう欲しくなっても買わなくていいからね!これ終わったら使うとこないからね!(笑)あと持って帰るのめちゃくちゃ恥ずかしいからね!(笑)」
と言って、物販で売られている稲穂が客席で揺れる「狩りから稲作へ」。やはり途中にはラピュタの歌などのネタを挟みまくり、時間がないとは思えないほどのやりたい放題っぷりで、結局時間押したにもかかわらず、わずか5曲。でもどこでライブやってもこのスタイルを全く変えないのは凄いし、やっぱりめちゃくちゃ面白い。
1.きらきら武士
2.姫君Shake!
3.SHIKIBU
4.年貢 for you
5.狩りから稲作へ
SHIKIBU
http://youtu.be/mixIvfqjiFQ
14:10~ アルカラ [GALAXY STAGE]
フェスでのアルカラと言えば、時間前からメンバーが出てきてガンガン曲を演奏して稲村がしゃべりまくるというのがおなじみだが、この日も
「indigoのあのアホが5分も押しやがった。みんなまだ集まり悪いんちゃうんか!?もう始まるから急げよー!」
と本番前から止まることを知らぬ稲村のマシンガントークっぷり。
ライブ自体はいきなりの「半径30cmの中を知らない」でスタートすると、この日はリリースしたばかりの最新アルバム「ちぎれろ」の収録曲が中心。エモーショナルなギターロック「やるかやるかやるかだ」、タイトルからして一筋縄ではいかない展開ばかりの、つかみどころがない「トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~」、どこか怖さすら孕んだ内容の歌詞の「水曜日のマネキンは笑う」という曲たちを、アウトロとイントロをつなげるようにして演奏しているだけに、実にテンポの良い、スピード感あふれる展開。しかしながらMCになるとやはり、
「5分時間押したindigoの絵音が楽屋で綺麗な人と話してたから誰かと思ったらベッキーだった」
「NICOが出れなくなって、代わりに出るのが田邊のメガネ以外はカッコいいブルエン。あいつら2日連続で出れるのずっこい!」
「今日はAqua Timesが出てるけど、昔は東のAqua Times、西のアルカラって言われてて(笑)
でも関西を代表するバンドって誰やと思う?アルカラ?キュウソ?いやいや関西といったら、KANA-BOONです。なので我々アルカラはKANA-BOONにあやかって、アルカラからKANAに改名しました。
東のAqua Times、西のKANA(笑)」
というさすがの上手さで笑わせると、「キャッチーを科学する」からは文字どおりキャッチーなキラーチューンを連発し、「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」で終了かと思いきや、
「あと1曲だけ。インディーズの時の「20秒前」から「相対」っていう曲をちょっとだけ。あの頃の曲をこんなに大きなステージでできるようになるなんて…」
と感慨に浸るように話しながらも、「相対」は一瞬、一音だけで終了という、もはやなんの曲なのかすら全くわからないような終わり方。これぞロック界の奇行士。
1.半径30cmの中を知らない
2.やるかやるかやるかだ
3.トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~
4.嘘つきライアー
5.水曜日のマネキンは笑う
6.キャッチーを科学する
7.チクショー
8.ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
9.相対 (一瞬だけ)
トロピカルおばあちゃん ~ばーばばばぁ~
http://youtu.be/goQZ7nm2blA
15:15~ 04 Limited Sazabys [GALAXY STAGE]
初出演だった昨年のCOSMO STAGEから1年でGALAXYにジャンプアップした、名古屋の4人組、フォーリミ。
サウンドチェックの段階からメンバー全員で曲を演奏してから登場すると、「days」からいきなりの「monolith」と序盤からキラーチューンの連打。
「このフェスに出れて本当に嬉しいのは、ケータリングが豪華。バーカウンターのお姉さんが可愛い!」
と、普通の人とは違った部分にこのフェスの良さを見出しているGENだが、
「去年は大晦日に出演して。そのままこの会場でBIGMAMAを見て年越ししたんですけど、まさか同じステージに今年立てるとは思ってませんでした」
と、GALAXYに出れた喜びを語る。今の勢いからすれば誰もがGALAXYが妥当だと思うくらいのレベルではあるが。
「Chicken race」前にはRYU-TAがおなじみの煽りを繰り返してさらに盛り上げ、
「GALAXY STAGEにピッタリな曲を名古屋から持ってきました!GALAXYに流星群が降り注ぎますように!」
と、まさにこのステージ、というかこのフェスにピッタリな「midnight cruising」を演奏すると、
「今年はバンド史上最もライブをやった1年でしたが、来年はもっと多くライブをやろうと思ってます!」
と、ツアーに加えて様々なフェスやイベントに出まくった今年をさらに上回る覚悟を口にすると、「再会の歌」こと「Terminal」から、ラストはこの広い会場を自在に泳いでいきながら、RYU-TAがカメラ目線で移動しながらギターを弾く「swim」。
ツアーではやっていた最新シングル収録曲を全く演奏しなかったのは少し気になるが、初の主催フェス開催も決まり、このバンドの勢いは来年さらに加速していくはず。
1.days
2.monolith
3.fiction
4.escape
5.Chicken race
6.Do it Do it
7.midnight cruising
8.hello
9.Terminal
10.swim
swim
http://youtu.be/447cO8LTq9A
16:00~ サンフジンズ [COSMO STAGE]
奥田民生、岸田繁(くるり)、伊藤大地(ex.SAKEROCK)によるバンド、サンフジンズ。このバンドでは
カイ・ギョーイ(奥田民生)
ジューイ・ラモーン(岸田)
ケン・シューイ(伊藤)
という名前であり、このバンドの衣装である白衣にネームプレートがついていたり、ドラムセットの横に「手術中」の小道具があったりと、まだ音源をリリースしていなかった去年よりはるかにバンドの世界観が構築されてきている。
バンドの自己紹介的な「さっさっサンフジンズ」からスタートし、まずは奥田民生がギターで岸田がベース。ボーカルはフレーズごとに3人が入れ替わりで務める。続く「サーフジーンズ」はタイトル通りにサーフロック色の強いインスト曲で、奥田民生がギターソロを弾くのだが、奥田民生はギターがめちゃくちゃ上手い。上手いのはもちろんこれまでの活動で充分知っているのだが、このシンプルなスリーピース編成だと一つ一つの音がはっきりと聞こえるだけに、その上手さが実にわかりやすい。
単なる思いつきとしか思えない安易なタイトルの奥田民生歌い上げ曲「富士夫人」を終えると、MCではなぜか奥田民生と岸田がしゃべるたびにステージ真ん中のエコーがかかりまくったマイクでしゃべる。それゆえ何を言っているかのはよくわからないが、奥田民生は岸田があまりにも汗をかきすぎていることにツッコミを入れる。
その後はギターとベースを入れ替えながら、観客がカンチョーポーズを取るのが面白い「ハリがないと」から、これまた思いつき一発としか思えない「過注射」で終了。
余技バンドというにはあまりに豪華すぎる面々(なので奥田民生の「ジャパーン!」はここでしか今回は聞けない)だが、その技術を堪能できるバンド。
1.さっさっサンフジンズ
2.サーフジーンズ
3.富士夫人
4.じょじょ
5.ふりまいて
6.ハリがないと
7.過注射
過注射
http://youtu.be/m4ejjeltpsw
16:30~ じん [MOON STAGE]
2年前はゲストボーカルにLiSA(この日のCOSMO STAGEのトリ)を迎えて出演した、じん。ボカロPとしてオリコン1位を達成した男である。そんなじんが今回は自らボーカルを務める形での出演。すでにCDには過去曲の自身の歌唱バージョンも収録されている。
サポートメンバーはギター、ベース、ドラム、キーボードの4人で、そこにじんを加えた5人編成。まずはじんがアコギを弾きながら歌うボカロ曲「Inner Arts」からスタート。しかし、緊張もあるのか、やはりじんの声はあまり出ているとは言い難い。
それは「夏の曲を」と言って始まると大歓声が起こった自身の代表曲「カゲロウデイズ」「サマータイムレコード」でもそう。というかこのあたりのボカロ曲は本人が歌うのを想定していなかったであろう曲なので、キーも合わないというのもあるが。
「ボカロで音楽を作るのもひと段落したので、これから自分自身で歌っていく」
と今後の活動についても発表したあとに披露されたのは新曲。すでに様々なタイプの新曲を製作しているらしいが、今回演奏されたのはミドルテンポの曲で、直前の2曲とは全く違う曲。だが本人の声はこの曲が1番出ていた。それはやはり本人が歌うつもりで作った曲だからなのだろう。
前回の出演時もそうだったが、相変わらず人前でしゃべるのが苦手そうな感じを発揮しながらも、最後に「今1番歌いたい曲」と言って演奏されたのは「Sky of Beginning」。
タイトルの通りに、このライブは新たな始まり。ボカロPではなく、ロックアーティストじんとしての始まりの瞬間。これからもっとライブやっていけば、ボーカルも絶対良くなっていく。これまでの活動で素晴らしい曲を作ってきただけに、本当にボーカル次第だと思う。
1.Inner Arts
2.カゲロウデイズ
3.サマータイムレコード
4.Solitude (新曲)
5.Sky of Beginning
カゲロウデイズ
http://youtu.be/EMGyiiTC7sg
17:25~ フジファブリック [GALAXY STAGE]
去年まではEARTH STAGEに出ていたフジファブリック、今年はGALAXY STAGEに出演。
サポートドラマーboboを含めた4人が登場すると、「ワン、ツー、スリー、フォー」のカウントで始まったのは「夜明けのBEAT」でいきなり会場は踊りまくり。今年最後のライブということで気合いが入っているのか、山内の声もよく出ているし、テンションの高さを感じる。
続いても「虹」と、このバンドの代表曲にして邦ロック界の代表曲を演奏。アウトロでのメンバー各々によるソロ回しはこのフェスに出始めた頃からやっているが、さすがに演奏自体はかつてより派手になっている。金澤はキーボードの鍵盤の上に立って音を出している。
そんな基本的にアッパーな曲が続く中で演奏された壮大なバラード「Green Bird」は今年リリースされたミニアルバム収録曲にして、3人になってからの屈指の名曲。
このフェスで聴くのが定番化しているイメージの「銀河」で再び踊らせると、「バタアシParty Night」では金澤が電飾で彩られたショルダーキーボードをステージ前に出てきて弾き、山内もハンドマイクで金澤にちょっかいを出しながら歌うというはっちゃけぶりを見せる。
そしてラストは「来年は申年ということで、猿の歌を」と言って、
「星を目指そう 猿と目指そう」
という歌詞が山内の伸びやかなボーカルで歌われる「Star」。
このバンドのライブは近年ますますエンターテイメント性を増しているが、この会場でライブを見ると、志村正彦が亡くなった直後の、映像だけを流した時のこと、「何年経っても思い出してしまうなぁ」。
1.夜明けのBEAT
2.虹
3.LIFE
4.Green Bird
5.銀河
6.バタアシParty Night
7.Star
Green Bird
http://youtu.be/PcFaBM_3Ucc
18:15~ くるり [EARTH STAGE]
この日は岸田がすでにサンフジンズで出演した、くるり。
岸田、佐藤に加え、近年のライブではおなじみのサポートメンバーであるギターの松本大樹、ドラマーの福田洋子に加え、先日の再現ライブに参加していた野崎泰弘(キーボード)、アチコと加藤哉子の女性コーラスという7人編成。
「こんばんは、くるりです」
と岸田が挨拶すると、いきなりの「WORLD'S END SUPERNOVA」で広大なEARTH STAGEはダンスフロアに。
さらに「ワンダーフォーゲル」と続くあたりは、先日の「TEAM ROCK」「THE WORLD IS MINE」再現ライブによるものも少しはあるのだろうか、と思っていると、岸田がウイスキーを合間合間に飲みながら「Liberty & Gravity」へ。「THE PIER」リリース前に新曲として演奏されていた時は自他共に「変な曲」と称されていた曲だが、今では完全にバンドの代表曲になっている。コーラス2人の振り付けも実に楽しい。
「ばらの花」のピアノのイントロでは大歓声が上がり、アチコもキーボードを操る中、加藤のコーラスが楽曲の再現性を高めている。
さらに「everybody feel the same」では松本が本来トランペットのフレーズをギターで弾くという器用さを見せる。近年のくるりのライブにおいてはキーボードのフレーズをギターで弾いたりもしているが、様々な楽器をギターでまかなえるあたり、この男は今のくるりのライブにおいて最重要人物と言っていいかもしれない。
ラストは「ロックンロール」から「虹」と、結果的に驚くほどフェス向きのセトリを、この編成ならではの芳醇なサウンドで鳴らした。年明けの「アンテナ」再現ライブもこの編成で行われるのだろうか。
しかし、この日はチケットがソールドアウトしていなかったとはいえ、客席はかなりスペースに余裕があるような状態だった。これまでにこのフェスで年越しを務めたり、何度もトリをやったり、かつてフェス勃興期には2日連続で出演したりもしていた、最大の功労者と言ってもいい存在だが、そろそろメインステージではなくなっても不思議ではない。
1.WORLD'S END SUPERNOVA
2.ワンダーフォーゲル
3.Liberty & Gravity
4.ばらの花
5.everybody feel the same
6.ロックンロール
7.虹
ばらの花
http://youtu.be/3_48YF38Cko
19:30~ ASIAN KUNG-FU GENERATION [EARTH STAGE]
この日のトリはアジカン。この日も近年の編成である、シモリョーを加えた5人編成で、メンバーが登場すると、セッション的な演奏から「センスレス」へ。
さらに「リライト」(この日は特別なアレンジはなし)から「Easter」と、アッパーな曲を最新アルバム「Wonder Future」で手に入れた、ダイナミックなロックサウンドで響かせる。ちなみにゴッチは髪にパーマを当てている。
「じゃあ次は我々の中でも有名な曲を…なにニンだっけ?なにニンだっけ?」
と、かねてから「ロッキンよりもCDJのほうが好き」とブログなどで公言しているだけに、ゴッチはやたらとテンションが高い。
さらに「アフターダーク」とアッパーな曲が続いただけに、「Re:Re:」「君という花」という四つ打ちの曲はやや遅く感じるほどに今のアジカンのアッパーなロックサウンドは力強い。
「みんな、俺が嫌味なこと言うと思って、ツイッターに書き込む準備してるんでしょ?言わないよ。俺は細美君みたいなMCしか言わないって決めたから(笑)みんなが幸せであってくれればいい」
と、いつになくストレートな思いを語るも、
「でも、一つ言うなら、今年南米とかをツアーで廻ってきて。日本のお客さんが1番シャイだよ。
…って思ってたけど、今日のみんなの楽しみぶりを見てたらそうでもないような気もする(笑)」
と、ちょっとの皮肉も含めつつ、日本だけでなく海外でもライブを行った今年の最後だからこそのMC。
くるり同様にひたすらヒットシングルで攻めまくると、ラストに演奏されたのは
「旅の先にどんな結末が待っているんだ」
と、2015年を締め括るに相応しい「Wonder Future」。
しかしながらこれでは終わらずにアンコールで再登場すると、
「時の人がイントロを弾きます!」
と、先日女子アナと結婚したベース山田のイントロで始まる「遥か彼方」。
セトリもバンドの演奏もゴッチのMCも、全てがこの上なくストレートだった、2015年のアジカン納め。ゴッチの髪の毛以外は本当にストレートだった。
1.センスレス
2.リライト
3.Easter
4.ソラニン
5.アフターダーク
6.Re:Re:
7.君という花
8.踵で愛を打ち鳴らせ
9.君の街まで
10.今を生きて
11.Wonder Future
encore
12.遥か彼方
Easter
http://youtu.be/Ma0ICoYwKaY
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