ハルカトミユキ フリーライブ 'ひとり×3000' @日比谷野外大音楽堂 10/3
- 2015/10/03
- 21:49
6月の恵比寿リキッドルームでのワンマンライブのアンコール時に発表された、ハルカトミユキの日比谷野音でのフリーワンマンライブ。
このライブ前にはハルカ(ボーカル&ギター)が過労で倒れ、毎月新曲配信という目標が途絶えたりもしたが、ワンマン以降にはハルカが下北沢で弾き語りをしたり、先輩バンドのライブ会場で入場チケットを配ったりするなど、様々な方法でこの日に向けた地道な活動を行ってきた。
その甲斐あってか、開場時間前から野音前には長蛇の列ができている。本人たちからチケットを手渡しで貰った人、タワレコでチケットを手に入れた人、プレイガイドで入場券を入手した人、そして急遽会場に駆けつけた人…こんなに人が集まるとは思っていなかっただけに、すごい光景である。
なので、入場までにかなり時間がかかったが、入場すると、場内のスクリーンには最近発表された楽曲のPVが流されている。入場待機時には青かった空も18時にはすっかり暗くなった。
そんな中、場内が暗転すると、中畑大樹(ドラム)、tatsu(ベース)、松江潤(ギター)、佐藤亮(ギター)というバンドメンバーに続いて、ミユキ(キーボード)が走ってステージに登場。
少し間をおいて、最後に白い衣装に身を包んだハルカも走って登場し、曲を始める前に、
「曲が全然作れなかった時期がありました。そんな状況でも応援してくれて今日ここに来てくれたみなさん、今日からハルカトミユキを知ってくれるみなさん、本当にありがとうございます。
いつもは下を向いて、自分の靴だけを見ながら歩いている人たちも、今日だけは星空を見上げましょう!」
とハルカがこの日、この場に集まってくれた満員の観客(立ち見の人もいるくらい)に感謝を告げると、「野音で聴きたい曲リクエスト」で見事1位に輝いた、デビュー作収録曲「Vanilla」からスタート。
まず、前回のリキッドルームワンマンの時から顕著になっているが、ハルカのボーカリストとしての成長ぶりは本当に凄まじいものがある。あっさり言ってしまうと、本当に歌が上手くなった。それによって、こういう広い会場でも隅々まで届くようになった。
解放感溢れる「世界」から、「ドライアイス」では最初のサビまでをハルカのボーカルとミユキのキーボードだけというアレンジで聴かせ、「春の雨」ではエレクトロ要素の強い、近年の新たな方向性も感じさせる。
「リクエストで2位になった曲が、セットリストに入ってなかったので、潤さんとミユキの3人だけでやります」
と言ってリズムレスで演奏されたのは、「シアノタイプ」。アコースティックにも近いむき出しの状態になり、歌詞がいつもよりもしっかりと聴こえる。
ハルカがハンドマイクになり、まさかのサイリウムを持ってステージを左右に動きながら歌う「嘘ツキ」では観客に携帯を掲げさせて、ステージ全体に投射された照明とともに、すっかり暗くなった会場を明るく照らし出す。その景色を見た2人は「まさかこんな景色を見れるなんて」とでも言いたげな、実に良い表情をしていた。
ハルカも含めるとギターが3本になったことにより、(もちろんギターが2人いることで、ハルカは普段よりギターを弾く場面は少なくなっていたが)さらに厚みを増したサウンドで会場を支配したのは「ニュートンの林檎」からのブロック。それを支えるおなじみの中畑(syrup16g)とtatsu(レピッシュ)のベテランリズム隊は安定感と力強さを備え、もはやこの2人がいないこのバンドは想像ができない。
ダンサブルかつ神聖なサウンドでハルカが飛び跳ねながら歌う「Tonight」の後は、3日前にリリースされたばかりの新作ミニアルバム「LIFE」の曲が続く、クライマックスと言えるゾーンへ。
その「LIFE」の1曲目に収録された「肯定する」ではスクリーンに歌詞が映し出されていたのだが、かつてデビュー作で「絶望ごっこ」のような2人以外が触れることができない世界を歌っていたこのユニットが、希望を感じるような光溢れるサウンドに乗せて
「肯定するよ 生きてく君の全てを。」
と歌うようになるなんて全く想像していなかった。この曲が個人的にこの日のハイライトであり、「世界」同様にこれまでのハルカトミユキの印象を覆すような曲。
アウトロでハルカが中畑のドラムに合わせて力強くパーカッションを連打する「火の鳥」、スクリーンと建物に満天の星空が映し出される実に美しい景色の中を、タイトル通りに浮遊感のある神秘的なサウンドの「宇宙を泳ぐ舟」を終えるとハルカがいったんステージを去り、なにやらボードのようなものを持って再登場。すると、毎月新曲を発表するという2015年前半のマニフェストに続き、
・アルバムを延期の代わりに2016年春まで毎月新曲リリース
・2月から全国ツアーがスタート、東京は6日に赤坂BLITZワンマン
・今日から一年間全都道府県全箇所ライブしに行く
・来年の9/24に再び野音でワンマン
というニュースを発表し、特に来年9月に再びこの日比谷野音でワンマンをやるという発表にはひときわ大きな歓声が上がった。
そして、「「LIFE」というアルバムには「LIFE」という曲が入っていないので、今朝までかかったんですけど、作ってきました」という新曲「LIFE」を初披露。
メンバーのコーラスが印象的な曲だが、今朝書き上げたばかりということもあり、今後アレンジや歌詞がまた変わる可能性は高い。
演奏を終えると、バンドメンバーがステージを去る中、ハルカとミユキの2人がステージの前まで出てきて、手をつないで観客に一礼してからステージを去っていった。
2人とバンドメンバーの演奏も、ハルカの歌も、これまでで1番「伝えたい」「届けたい」という意思を感じた、全てにおいて力強いライブだった。来年9月の野音も、この日みたいに満員にしてやろう。
その時には、「MONDAY」や「グッドモーニング、グッドナイト」のような、美しいメロディに社会や周りに合わせることができない感情を乗せた、ハルカトミユキの初期の名曲たちもこの会場で聴いてみたい。
「ひとりぼっちのために」という名目のライブだったが、この日会場に1人で来た人も、かつては孤独だったハルカとミユキも、決してひとりぼっちではなかった。そんな1時間半だった。
1.Vanilla
2.世界
3.ドライアイス
4.春の雨
5.シアノタイプ
6.嘘ツキ
7.ニュートンの林檎
8.バッドエンドの続きを
9.振り出しに戻る
10.Tonight
11.肯定する
12.火の鳥
13.青い夜更け
14.宇宙を泳ぐ舟
15.LIFE
肯定する
http://youtu.be/tJNb0UpJYhU
Next→ 10/10 FACT @TOKYO DOME CITY HALL
このライブ前にはハルカ(ボーカル&ギター)が過労で倒れ、毎月新曲配信という目標が途絶えたりもしたが、ワンマン以降にはハルカが下北沢で弾き語りをしたり、先輩バンドのライブ会場で入場チケットを配ったりするなど、様々な方法でこの日に向けた地道な活動を行ってきた。
その甲斐あってか、開場時間前から野音前には長蛇の列ができている。本人たちからチケットを手渡しで貰った人、タワレコでチケットを手に入れた人、プレイガイドで入場券を入手した人、そして急遽会場に駆けつけた人…こんなに人が集まるとは思っていなかっただけに、すごい光景である。
なので、入場までにかなり時間がかかったが、入場すると、場内のスクリーンには最近発表された楽曲のPVが流されている。入場待機時には青かった空も18時にはすっかり暗くなった。
そんな中、場内が暗転すると、中畑大樹(ドラム)、tatsu(ベース)、松江潤(ギター)、佐藤亮(ギター)というバンドメンバーに続いて、ミユキ(キーボード)が走ってステージに登場。
少し間をおいて、最後に白い衣装に身を包んだハルカも走って登場し、曲を始める前に、
「曲が全然作れなかった時期がありました。そんな状況でも応援してくれて今日ここに来てくれたみなさん、今日からハルカトミユキを知ってくれるみなさん、本当にありがとうございます。
いつもは下を向いて、自分の靴だけを見ながら歩いている人たちも、今日だけは星空を見上げましょう!」
とハルカがこの日、この場に集まってくれた満員の観客(立ち見の人もいるくらい)に感謝を告げると、「野音で聴きたい曲リクエスト」で見事1位に輝いた、デビュー作収録曲「Vanilla」からスタート。
まず、前回のリキッドルームワンマンの時から顕著になっているが、ハルカのボーカリストとしての成長ぶりは本当に凄まじいものがある。あっさり言ってしまうと、本当に歌が上手くなった。それによって、こういう広い会場でも隅々まで届くようになった。
解放感溢れる「世界」から、「ドライアイス」では最初のサビまでをハルカのボーカルとミユキのキーボードだけというアレンジで聴かせ、「春の雨」ではエレクトロ要素の強い、近年の新たな方向性も感じさせる。
「リクエストで2位になった曲が、セットリストに入ってなかったので、潤さんとミユキの3人だけでやります」
と言ってリズムレスで演奏されたのは、「シアノタイプ」。アコースティックにも近いむき出しの状態になり、歌詞がいつもよりもしっかりと聴こえる。
ハルカがハンドマイクになり、まさかのサイリウムを持ってステージを左右に動きながら歌う「嘘ツキ」では観客に携帯を掲げさせて、ステージ全体に投射された照明とともに、すっかり暗くなった会場を明るく照らし出す。その景色を見た2人は「まさかこんな景色を見れるなんて」とでも言いたげな、実に良い表情をしていた。
ハルカも含めるとギターが3本になったことにより、(もちろんギターが2人いることで、ハルカは普段よりギターを弾く場面は少なくなっていたが)さらに厚みを増したサウンドで会場を支配したのは「ニュートンの林檎」からのブロック。それを支えるおなじみの中畑(syrup16g)とtatsu(レピッシュ)のベテランリズム隊は安定感と力強さを備え、もはやこの2人がいないこのバンドは想像ができない。
ダンサブルかつ神聖なサウンドでハルカが飛び跳ねながら歌う「Tonight」の後は、3日前にリリースされたばかりの新作ミニアルバム「LIFE」の曲が続く、クライマックスと言えるゾーンへ。
その「LIFE」の1曲目に収録された「肯定する」ではスクリーンに歌詞が映し出されていたのだが、かつてデビュー作で「絶望ごっこ」のような2人以外が触れることができない世界を歌っていたこのユニットが、希望を感じるような光溢れるサウンドに乗せて
「肯定するよ 生きてく君の全てを。」
と歌うようになるなんて全く想像していなかった。この曲が個人的にこの日のハイライトであり、「世界」同様にこれまでのハルカトミユキの印象を覆すような曲。
アウトロでハルカが中畑のドラムに合わせて力強くパーカッションを連打する「火の鳥」、スクリーンと建物に満天の星空が映し出される実に美しい景色の中を、タイトル通りに浮遊感のある神秘的なサウンドの「宇宙を泳ぐ舟」を終えるとハルカがいったんステージを去り、なにやらボードのようなものを持って再登場。すると、毎月新曲を発表するという2015年前半のマニフェストに続き、
・アルバムを延期の代わりに2016年春まで毎月新曲リリース
・2月から全国ツアーがスタート、東京は6日に赤坂BLITZワンマン
・今日から一年間全都道府県全箇所ライブしに行く
・来年の9/24に再び野音でワンマン
というニュースを発表し、特に来年9月に再びこの日比谷野音でワンマンをやるという発表にはひときわ大きな歓声が上がった。
そして、「「LIFE」というアルバムには「LIFE」という曲が入っていないので、今朝までかかったんですけど、作ってきました」という新曲「LIFE」を初披露。
メンバーのコーラスが印象的な曲だが、今朝書き上げたばかりということもあり、今後アレンジや歌詞がまた変わる可能性は高い。
演奏を終えると、バンドメンバーがステージを去る中、ハルカとミユキの2人がステージの前まで出てきて、手をつないで観客に一礼してからステージを去っていった。
2人とバンドメンバーの演奏も、ハルカの歌も、これまでで1番「伝えたい」「届けたい」という意思を感じた、全てにおいて力強いライブだった。来年9月の野音も、この日みたいに満員にしてやろう。
その時には、「MONDAY」や「グッドモーニング、グッドナイト」のような、美しいメロディに社会や周りに合わせることができない感情を乗せた、ハルカトミユキの初期の名曲たちもこの会場で聴いてみたい。
「ひとりぼっちのために」という名目のライブだったが、この日会場に1人で来た人も、かつては孤独だったハルカとミユキも、決してひとりぼっちではなかった。そんな1時間半だった。
1.Vanilla
2.世界
3.ドライアイス
4.春の雨
5.シアノタイプ
6.嘘ツキ
7.ニュートンの林檎
8.バッドエンドの続きを
9.振り出しに戻る
10.Tonight
11.肯定する
12.火の鳥
13.青い夜更け
14.宇宙を泳ぐ舟
15.LIFE
肯定する
http://youtu.be/tJNb0UpJYhU
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