BAYCAMP 2015 @川崎市東扇島東公園 9/5
- 2015/09/06
- 23:34
川崎の工業地帯の公園でオールナイトで開催される野外フェス、BAYCAMP。去年は行き帰りのシャトルバス問題などで話題になったが、同会場でSiMがDEAD POP FESTiVALを開催したことにより、行きのシャトルバスはその方式にならって、川崎競馬場から運行。それにより、開演に全然間に合わなかった去年よりはいくらかスムーズに。(それでもバスが来ない時間もあったが)
会場ではレイアウトもかなり変更されたが、ステージ自体は隣り合った2つのメインステージ、EAST ISLAND STAGEとPLANT STAGE、ライブとDJが交互に行われるFREE THROW DJ TENTの計3つというのは今年も変わらず。
しかしながらレイアウト変更により、仮設トイレの数がかなり少なくなっているのが若干不安になったが、それはのちに最悪の形で的中することになる。
13:20~ 夜の本気ダンス [EAST ISLAND STAGE] (Welcome Act)
去年はDJ TENTのオープニングアクトだった、夜の本気ダンスが今年はこのメインのオープニングアクトとして登場。しかしながらバンド名に反して2年連続で昼の時間帯というのは主催者側がわざとやっているんだろうか。
音楽性もバンド名の通り、ソリッドなギターリフで押しまくっていくダンスロックバンド。すでに大型フェスにも多数出演していることもあり、オープニングアクトとは思えない盛り上がりぶり。
米田(ボーカル&ギター)が踊ることを煽る中、すでに面白キャラとしての認知が広まっている髭面ドラマー・マイケルが、
「みなさん、入り口でカップヌードルもらいましたか?(この日は入り口でカップヌードルが配られていた。フォークまでついていたが、なぜ入場時に配ったのかは謎)
でもお湯ないですよね?(笑)食べれないですよね?(笑)
お湯なかったらそこの海の水を入れて、俺たちのライブでその水を沸騰させてくださいねー!」
と実にうまく盛り上がらせるMC。
オープニングアクトということで時間は短いだけに、
「マジで マジで 来ないで戦争」
という歌詞で踊りまくる「戦争」であっという間に終了。
しかし、前に下北沢でライブを見た時も思ったが、CD聴いてる時ほどの期待度をまだライブが上回っているという感じではない。それは演奏自体は割と淡々としているからか、それともCD聴いてる時よりちょっとBPMが遅く感じてしまうからなのか。
1.WHERE?
2.Show down
3.By My Side
4.fuckin' so tired
5.戦争
そのあと、普段から川崎でゴミ拾いを行っており、このフェスでゴミの分別を行う団体と、障害者の雇用を促進している川崎の団体によるゴミ分別と、スタッフに障害者の方が多数参加しているという説明、さらには川崎市長までもが登場し、このフェスを応援している挨拶を行った。元近鉄→オリックスの北川博敏(近鉄時代に代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランを打った選手)に似ている川崎市長、東北ライブハウス大作戦のラババンをつけていただけに、ロックに興味・関心が強い人なのかもしれない。これは川崎市への好感度がかなり上がった。
14:00~ キュウソネコカミ [PLANT STAGE]
このフェスではおなじみの存在、というよりこのフェスでメインステージに抜擢されてから急速に人気が拡大してきたキュウソネコカミ。
川崎市長に続いて、主催者であるAT FIELD青木氏が挨拶している間にメンバーがステージに登場すると、まだ話しているのに、
「もう終わりや!時間過ぎてるやろ!」
とセイヤ(ボーカル&ギター)が青木氏を無理矢理捌けさせて、
「今の青木の曲をやります!」
と「ハッピーポンコツ」からスタート。タイトル通り、どうしようもないくらいにポンコツなところもあるが、それでも憎めない、それどころか愛おしさを感じてしまうというこの曲は、ツアーで新曲として初披露された時から、スタッフに向けた曲であると語られていた。(青木氏は普段からキュウソのライブスタッフも務めている)
最近おなじみの曲を続けると、
「最近、フェスで昔の曲やんないよね~って言われるねん。はぁぁぁ!?フェスは30分やで!そんなん昔のなんかできるわけないやろ!これで盛り上がらなかったら2度とフェスで昔の曲やらへんからな!」
と実に久しぶりに「TSUTSUNUKE BOYS」を演奏。もちろん盛り上がりを見せたのだが、この曲をこの日に演奏したのは、昔から出ているこのフェスだからこそだろうか。
すると「昔の曲をやったから、今度は現在の最新系」と言って演奏されたのは、「KMDT25」のBPMをはるかに上げた、超高速バージョン。輪になる盆踊りサークルも高速化してはいるがこれまで通りに実践されたが、今年はフェスに出まくっているのに、いつこんなアレンジを練り上げる時間があったんだろうか。ヨコタ(キーボード)がまだ完成段階ではないとは言っていたとはいえ。
そして「DQN~」ではやはりセイヤが客席に突入し、観客の上に立って今年の夏フェスで最長距離を歩くも、観客が倒れてしまい、運び出される人が出てしまうという展開に。これにはセイヤも
「曲削ってでも倒れた人が大丈夫か確認できるまで待つ!」
と言っていたが大丈夫だろうか。
そんな状況だったために、今回は最後のサビでのウォールオブデスはなし。
しかし最後の「オリジナリティ」では再びセイヤが客席に突入。しかもTシャツを脱いで上半身裸になり、Tシャツは客席に投げたのだが、去り際にクタクタになりながら、
「できればTシャツは返してくれ…」
と言いながらステージを去って行った。
すでに他の大型フェスでもメインステージに立つようになってきているが、毎年昼間に出ているこのフェスで夜に出るようになることはあるのだろうか。
1.ハッピーポンコツ
2.MEGA SHAKE IT!
3.ファントムバイブレーション
4.TSUTSUNUKE BOYS
5.KMDT25 (超高速バージョン)
6.DQNなりたい、40代で死にたい
7.ウィーアーインディーズバンド!!
8.オリジナリティ
14:35~ Awesome City Club [FREE THROW DJ TENT]
男女混成5人組ポップバンド、Awesome City Club、初出場。
まだ1枚しかCDをリリースしていないが、最近ライブではおなじみの「GOLD」、夏にぴったりの曲と紹介された、マツザカ(ベース)がラップも務める「WAHAHA」、すでにMVが公開されている「アウトサイダー」と、今月リリースを控えている、2ndアルバムからの曲が半数以上を占めるという挑戦的なセトリ。
その間にはPORIN(ボーカル&キーボード)がメインボーカルを務める極上のポップナンバー「4月のマーチ」も演奏し、アウトロではPORINが前に出てきて体を揺らす。
そしてラストには「涙の上海ナイト」。やはり新作曲も含め、曲のポップさはどれも素晴らしいが、この日は前回見た時ほどPORINの声は出ていなかっただけに、まだ曲を全然知らない状態でライブを見て、一発で掴まれるという感じではないかもしれない。それでもやはり新作は期待せずにはいられないが。
1.GOLD
2.4月のマーチ
3.WAHAHA
4.アウトサイダー
5.涙の上海ナイト
15:30~ Czecho No Republic [PLANT STAGE]
4年連続出演、もはやおなじみの存在であり、メンバーがサウンドチェックの段階でハイロウズの「日曜日よりの使者」を演奏し、合宿を巻き起こしていた、Czecho No Republic。
武井(ボーカル&ベース)とタカハシマイ(ボーカル&キーボード)のツインボーカルによる、フェスの幕開けにピッタリな「Amazing Parade」から始まると、「Festival」などおなじみの曲の中に、ロッキンではやらなかった「MUSIC」、タカハシマイメインボーカルの、フェスなどではあまりやらないラブソング「For You」など、セトリにも変化をつけている。
そして何より、トロピカルなポップ要素のあるこのバンドは実に昼の野外がよく似合う。この時間は天気はそこまで良くなかったが。
「ずっと出させてもらってて、このステージに立つと、ア○ルがキュッと締まる気持ちです」
と、なぜかこのフェスでは毎年おなじみの武井の下ネタもありつつ、いよいよリリースを数日後に控えたニューアルバム「Santa Fe」からの新曲「Fireworks」、そして武井がハンドマイク歌唱になる「Oh Yeah!!!!!!!」で終了。
武井と八木(ギター&シンセ)はずっとサングラス着用だったが、その代わりに砂川(ギター)はこの日は何度もメガネが落ちるくらい激しいのギタープレイを見せていた。
去年の「MANTLE」は自分の年間ベストディスクの4位に挙げた傑作だったが、果たして新作はどんな内容になっているのだろうか。
リハ1.RUN RUN TIKI BANG BANG
リハ2.日曜日よりの使者
1.Amazing Parade
2.No Way
3.Festival
4.MUSIC
5.For You
6.Firework
7.Oh Yeah!!!!!!!
16:15~ SPECIAL OTHERS [EAST ISLAND STAGE]
Czecho No Republicに続いてはインストジャムバンドのSPECIAL OTHERSと、野外に似合うバンドが続くこの時間帯。
メンバーが登場すると、すでに公開されているMVが超絶的にシュールな「Good Luck」で心地良い演奏の中に芹澤(キーボード)と宮原(ドラム)のボーカルも乗り、曲中で芹澤を中心としたインプロセッションが展開される「AIMS」、リズムに合わせて手拍子が起きる「PB」とキラーチューンを連発。
しかしながらMCでは
「SPECIAL OTHERSってとにかくSNSに書きまくってください」
「生田斗真が見に来てたってSNSに書いてください(笑)」
「むしろ生田斗真が元メンバーだったSPECIAL OTHERSを見たってSNSに書いてください(笑)」
と、いつにも増して適当っぷりがすごい。
だが、ラストには合唱も起きる「Wait for the Sun」で完璧に持っていってしまうんだからズルい。
来月の野音ワンマンも行きたいところだが、最初の先行で落選した上にCzecho No Republicのワンマンともかぶっていて…という惜しすぎる日程。
1.Good Luck
2.AIMS
3.PB
4.Wait for the Sun
17:00~ きのこ帝国 [PLANT STAGE]
近年はポップな名曲を量産している、きのこ帝国。メンバー全員でサウンドチェックを行い、「春と修羅」を1曲まるまる演奏したりしてから登場すると、あーちゃん(ギター)は花柄のワンピース、佐藤(ボーカル&ギター)はステージ後ろの幕に同化するくらいに黒ずくめの衣装、という女性メンバーの出で立ちの間逆っぷりが目を引く。
タイトル通りに疾走感溢れる「疾走」からスタートすると、言葉数の多さにヒップホップの影響も感じる「クロノスタシス」、バンドのポップなメロディーを最大限に押し出した「桜が咲く前に」「東京」というシングル曲2曲を、歌詞の物語の時系列に沿った形で続けて演奏。盛り上がるような要素は一切ないが、それでも佐藤が曲タイトルを告げたり、イントロが鳴るだけで歓声が起きるあたり、観客もこのバンドの名曲を聴けるのを待ち望んでいたのがよくわかる。
MCも一切なしに、ドラムの西村”コン”が立ち上がって一気にエモーショナルさが加速する「Telepathy/Overdrive」ではあーちゃんのギターが鳴りまくり、初期のひたすら暗かった頃からは楽曲自体はポップになったが、メンバーの演奏のカッコよさと陶酔感は全く変わっていないことがよくわかる。
しかしながら不安定な時も多い佐藤のボーカルも実によく声が出ていただけに、ライブ自体の出来も非常に良く感じた。
リハ1.春と修羅
リハ2.WHIRLPOOL
1.疾走
2.海と花束
3.クロノスタシス
4.桜が咲く前に
5.東京
6.Telepathy/Overdrive
17:45~ KEMURI [EAST ISLAND STAGE]
解散を経て、東北でのAIR JAMをきっかけに再結成を果たした、日本を代表するスカパンクバンド、KEMURI。
ホーン隊のサウンドが心地良いダンスナンバーでスタートし、各地のフェス参戦によるものか、かなり日焼けしている伊藤ふみお(ボーカル)も踊りまくりながら歌うと、
「KEMURIになる前からある曲」
と言って演奏されたパンクな「NEW GENERATION」からは後ろにいた人が前に駆け出していき、ダイブの嵐が起きる。
最新アルバム「F」収録の「WIND MILL」では
「この曲は、みんながグルグル左回りに回る様を思い浮かべて作った曲です!」
と言うと、客席に巨大な左回りのサークルが出現し、観客も走りまくる。その様子を見た、ふみおを始めとするメンバーも実に良い笑顔を見せてくれる。
しかしそんなピースフルな展開から一転し、ふみおが
「会ったこともない、話したこともないバンドへ。残されたほうは本当に大変だと思うし、遠くへ行ってしまったメンバーも、行きたくて遠くへ行ったんじゃない。残されたほうは本当に辛いよ。気持ちは本当によくわかる。
でも、できれば音楽を作り続けて欲しい!会ったことも、話したこともないバンドだけど」
と話してから「白いばら」を演奏。
このMCは、先日高速道路での自動車事故でメンバーの1人がこの世を去ったパンクバンド、SECRET 7 LINEへ向けられたものであろう。
そしてかつて同じようにメンバーを事故で亡くしたKEMURIだからこそ、「気持ちは良くわかる」と言えるし、彼らに音楽を作り続けて欲しいと言える。「白いばら」は亡くなったメンバーの森村氏に向けて作られた曲である。
そんな涙腺を刺激されるような展開からラストは「PMA」、そして
「見てくれてありがとう。会場のレイアウトの都合上、見たくないのに見てくれた人もいたと思うけど(笑)、初めて見てくれた人もいつも見てくれてる人も同じようにKEMURIを愛してくれていると思うことにします(笑)
僕らもここにいるみなさんを1人残らず愛していると思うことにします(笑)」
と、この日客席にいた人たちへの感謝を告げて大歓声を浴びてから、曲始まりから巨大なサークルが出現した、バンドの代表曲「At-Ichinen」でダイバーが続出して終了。
KEMURIのライブを見たのは、再結成してからは初めて。つまり、8年ぶりくらい。それから解散したり、メンバーチェンジがあったりしたけど、バンドのカッコよさは全く変わらないし、解散を経て再び集まったバンドだからこそ説得力を感じる場面もたくさんあった。
8年前に見た時の「めちゃくちゃ良かったな~」という感想を、こうして今また抱けるというのは実に幸せなことだ。
1.SUNNY SIDE UP!
2.O-zora
3.NEW GENERATION
4.I am proud
5.WIND MILL
6.白いばら
7.PMA (Positive Mental Attitude)
8.Ato-Ichinen
18:35~ 忘れらんねえよ [FREE THROW DJ TENT]
DJが回している最長に早くも出てきてサウンドチェックを始め、名曲「バンドやろうぜ」をこの段階で演奏した、忘れらんねえよ。
この日はワンマンの時のマシータではなく、爆弾ジョニーのタイチがサポートで参加(上半身裸のドラマーという共通点はある)、また腰を痛めてしまったベース梅津は椅子に座っての演奏という手負い感が強い状態。
そんな中、MAN WITH A MISSIONの「FLY AGAIN」がSEとして鳴ると、
「客席後ろから失礼します!鳥人間です!」
と頭に鳥の頭のおもちゃを装着した柴田が鳥人間のごとくに客席の上を飛びながら(運ばれながら)ステージへ。
もはやこのステージのキャパには収まりきらないくらいの満員ぶりに本人も実に嬉しそうにしながら、序盤はパンク要素の強い初期の曲を続けたのだが、ドラマーが若いタイチということもあってか、BPMがさらに上がっている印象。梅津も椅子に座りながらではあるが曲中に叫びまくる。
CDではギターでWiennersの玉屋2060%がギターで参加している「体内ラブ ~大腸と小腸の恋~」では、Wiennersはこの後出演するし、コラボを期待したのだが、それはなし。
しかし、「ばかばっか」では間奏でPAブースまで柴田が千円持ってビールを買いに行くために再び観客に運ばれてPAブースまで行って、ビールをもらって再びステージまで運ばれる。しかしワンマンの時はこぼれまくったビールがこの日は全くこぼれないままステージに帰還し、
「君たちは運ぶ才能があるな!」
と驚きながら、自ら一気を煽って一気飲み。
すると「寝てらんねえよ」「犬にしてくれ」と最新作のグランジ色が強い曲で、爆音ギターをかき鳴らす。
「残り時間あと何分?あ、まだそんなにあるならあと2曲できるじゃん!」
と言うと、バンドのメロディーの良さを実感させてくれる名曲「この高鳴りをなんと呼ぶ」から、観客に携帯を出させて、携帯の光が美しく客席を照らしながら大合唱が起きた「忘れらんねえよ」で終了。
メンバーが休んだり、体を痛めたりとなかなかもどかしい状態が続いているが、そろそろこの規模のステージからさらにでかいステージに進んでもらいたいところだ。
リハ1.バンドやろうぜ
リハ2.忘れらんねえよ
1.この街には君がいない
2.Cから始まるABC
3.体内ラブ ~大腸と小腸の恋~
4.ばかばっか
5.寝てらんねえよ
6.犬にしてくれ
7.この高鳴りをなんと呼ぶ
8.忘れらんねえよ
19:15~ TRICERATOPS [EAST ISLAND STAGE]
ここで始まる前にトイレに行っておこうと思ったのだが、案の定トイレの数が少なすぎたが故に大渋滞が発生。なので、1曲目に演奏された名曲「Raspberry」を始め、序盤をトイレ待ちしながら遠くで聴いているという、実にもったいない事態に。
客席に着いた段階では新曲の「Shout!」を演奏している最中であり、まだ発売されていない新曲(しかもこれから始まるツアーの会場限定発売)にもかかわらず、合唱を求めるという和田唱(ボーカル&ギター)の無茶っぷりが面白い。
するとここでまさかの「GOING TO THE MOON」。かつてポカリスエットのCMソングになった、バンド最大のヒット曲であるが、昔はフェスやイベントでは全く演奏されていなかったために、これは実に嬉しい選曲。
「最後の曲!」というにはあまりにも早すぎるんじゃないのか、と思いながら「トランスフォーマー」が始まったのだが、曲のアウトロでは実に長いコール&レスポンスを展開。終わりかな?と思うと、「もう1回!」と和田が続け、さらに観客が歌ったあとにまた本人が歌うという流れになり、結果的には元の曲の長さの倍くらいの時間を使っていたんじゃないか、とすら思えるだけに、最後の曲になったのも納得せざるを得ない。
しかし、昔よく比較されていたGRAPEVINEもそうだが、かつては全くヒットシングルを演奏しなかったのに、この歳になって少ない曲数の中でもこうしてヒット曲を演奏するようになったのは、いったいどういう心境の変化なんだろうか。ただ単に天邪鬼だったのがそうでなくなった、というだけなんだろうか。
1.Raspberry
2.FUTURE FOLDER
3.Shout!
4.GOING TO THE MOON
5.トランスフォーマー
20:00~ THE BAWDIES [PLANT STAGE]
このフェスには初出演となるTHE BAWDIES。
ウィルソン・ピケット「ダンス天国」のSEで登場し、ROYのロングシャウトが炸裂する「IT'S TOO LATE」からスタートするというのはラブシャ同様、というか、メドレーや新曲「SUNSHINE」の披露、さらには「HOT DOG」の曲前の小芝居の内容も同じ桃太郎と、すべてラブシャと全く同じであったが、その「HOT DOG」からの火のつきぶり、さらには「SING YOUR SONG」での大コール&レスポンスなど、全く同じ内容にもかかわらず、見なくていいや、とは1%も思えないのは、やはりライブ力が抜群であるから。
こうしてフェスで何回も見ていると、早くワンマンでたくさんの曲を聴きたいとも思ってしまうが。シングルのあとにはアルバムも当然あるだろうが、それは来年ということになるだろうか。
1.IT'S TOO LATE
2.JUST BE COOL
3.KICKS!
4.メドレー ~I BEG YOU ~ I'M IN LOVE WITH YOU ~ SHAKE YOUR HIPS~
5.SUNSHINE (新曲)
6.HOT DOG
7.SING YOUR SONG
8.NO WAY
20:45~ The Birthday [EAST ISLAND STAGE]
2年ぶりの出演となるThe Birthday。もはや登場しただけで、ロックンロールの色気を醸し出す4人だが、「くそったれの世界」で始まると、演奏もチバ(ボーカル&ギター)のしゃがれた声もロックンロールそのもの。ちなみにチバはあごひげだけが白くなっている。
今年リリースのシングル「I KNOW」、さらにはそのカップリングである、タイトルに反して全く踊れる曲ではない「ダンス・ナンバー」ではヒライハルキのベースが凄まじい動きを見せる。メンバーの中では最年少であるとはいえ、もう30歳になるが、まだまだ演奏面で進化を見せてくれているのが実に頼もしい。
「土曜の夜だぜ!」
とチバが言ってから演奏されたのはもちろん「SATURDAY NIGHT KILLER KISS」。これは前回出演した時もやっていたし、オールナイトイベントという特性上、土曜日の開催となるこのイベントに出演する際は定番となるだろう。
すると最新シングル「MOTHER」のカップリング曲である、壮大な「WALTZ」、そして「オーオオオーオオ」という力強いコーラスでコール&レスポンスが起こったタイトル曲「MOTHER」で終了。
カップリング2曲を演奏するというフェスとは思えないくらいに渋いセトリとなったが、THE BAWDIES→The Birthdayという流れはロックンロールのカッコよさを改めて示してくれる。
1.くそったれの世界
2.I KNOW
3.ダンス・ナンバー
4.SATURDAY NIGHT KILLER KISS
5.WALTZ
6.MOTHER
21:40~ 水曜日のカンパネラ [FREE THROW DJ TENT]
これまでは奇抜なパフォーマンスが話題を呼んでいた、水曜日のカンパネラだが、この日は頭に派手な飾り物をつけている以外はいたって普通に登場。しかし、民族音楽的な「ユタ」から始まったのは、初見の人からはちょっとポカンとしていた気がする。
続く制作中だという新曲「ラー」は、タイトルこそ神様の名前であるらしいが、内容自体はカレーの歌であるらしい。それだけに歌詞を早く見ながら聴きたい曲である。
「最近やりたいことが変わってきている」
と、客をいじるひねくれたMCの中に本音を打ち明けると、コール&レスポンスを練習しながら観客をいじる「ディアブロ」、滝川クリステルのモノマネなど小ネタ満載の「桃太郎」から、
「北海道の曲をやるんだけど、北海道出身の人どのくらいいる?…こんなにいるの!?絶対嘘だ!気に入られようとして言ってる人が半分くらいいるでしょ!私そういうのすぐわかるから!」
と言いつつ、北海道の地名を連呼する「シャクシャイン」、そして夏の終わりにピッタリだという(なぜかはよくわからないけど)「ドラキュラ」を最後に披露するというところなんだが、時間が押していたこともあり、この曲前で離脱。
しかし、この日はここまではパフォーマンス自体は実に正攻法という感じだったが、この人がこれだけ人気を得てきたのは、やはり独特な曲と歌詞の中毒性にあると思う。
1.ユタ
2.ラー (新曲)
3.ディアブロ
4.桃太郎
5.シャクシャイン
6.ドラキュラ
22:15~ [Alexandros] [EAST ISLAND STAGE]
二年前は川上洋平(ボーカル&ギター)が会場に向かう途中で事故って出演キャンセル、去年はライブ中に雷で中断、というこのフェスでは何かがあるバンド、[Alexandros]。
メンバーが登場して川上がハンドマイクで歌う「ワタリドリ」からスタートすると、
「川崎生まれシリア育ち」
という川上にとってはこのフェスはやはり特別な存在であるらしく、テンションが非常に高い。
ラブシャの時はサポートキーボードのRoseがいたことで、かなり曲にアレンジを加えた演奏をしていたが、この日は4人だけということで、バンドのグルーヴと勢いで押しまくる。
どちらかというと聴かせるタイプの曲である「Adventure」でも、ハンドマイク歌唱の川上が躍動感ある動きでステージを歩き回り、磯部と向き合いながら歌うと、歌詞の「体を揺らして」を「ベースを揺らして」に変えてベースを触りながら歌うというテンションの高さを見せる。
そしてラストはこの街に捧げるアンセム「city」。最後のサビではダイバーが続出する中で演奏を終えると、
「愛してるぜ、川崎!」
と出身地へのありったけの愛を川上が叫び、キャンセル、中断と2年連続で続いた嫌な流れに見事にリベンジを果たした。
1.ワタリドリ
2.Famous Day
3.Kick & Spin
4.Starrrrrrr
5.Adventure
6.city
22:50~ ねごと [FREE THROW DJ TENT]
このフェスには初出演となる、ねごと。ワンマンではZeppクラスでやっているだけに、やはりこのキャパでは満員。
最新シングル「DESTINY」でスタートし、代表曲「カロン」と続けると、成長したバンドのグルーヴを見せつける「GREAT CITY KIDS」、ステージ後ろのモニターに映像を映し出した「endless」「透明な魚」と、最新アルバム「VISION」収録曲を続ける。
澤村(ドラム)が客席の様子をムービーで撮影するという場面こそあれど、MCは最低限にとどめて、その分曲数を増やすという最近のフェスでのスタイル。MCが決してうまくないというか、グダグダになりがちなバンドだけにこのスタイルを取っているのは良い判断と言える。
終盤は観客が蒼山とともにサビで手を振る「ループ」、爆発的なバンドアンサンブルを見せる「nameless」、そしてラストは「VISION」の最後を飾る曲である「憧憬」でバンドの演奏に浸らせるという圧巻の締め。
蒼山も言っていたが、このバンドはバンド名の通りに夜が似合う曲が多いバンドである。それだけに、普段他のフェスではトリでないと夜の野外でライブはできないだけに、こうしてトリでなくとも夜の野外でライブができる機会は実に貴重。
今回は映像も含めてこのステージのほうが良かった感じもしたが、やはりこのバンドはメインのほうの大きいステージで見たい。
1.DESTINY
2.カロン
3.GREAT CITY KIDS
4.endless
5.透明な魚
6.ループ
7.nameless
8.憧憬
23:45~ the pillows [EAST ISLAND STAGE]
ここで再びトイレに並ぶも、さっきよりさらに列の進みが悪くなっており、なぜかと思ったら、仮設トイレが半数以上使用禁止になっており、この時点で5個くらいしか使えるトイレがなかった。(仮設トイレの容量がいっぱいになって使用禁止になったらしいが、そもそも数が少ないが故にそうなる)
そのため、TRICERATOPSと同様にthe pillowsを半分以上トイレに並びながら遠くで聴くことに。
客席に着くと「Please Mr.Lostman」を演奏しており、山中さわおが
「今日、タクシーで来たんだけど、夏の終わりを感じさせる出来事があって。タクシーに乗って座った時、肩のあたりにでかい虫が止まってて。振り払ったら運転手さんの肩に止まったんだけど、それを言い出せずに申し訳なく降りてしまった(笑)
虫がカナブンだったんで、もう秋だなーと思いました(笑)」
と笑わせつつ、「Funny Bunny」「HYBRID RAINBOW」と名曲を連発し、ラストは真鍋の激しいギタープレイが引っ張るバンドアンサンブルを堪能させてくれる「Advice」。そのアンサンブルを支える、最近はライブごとに入れ替わっているサポートベーシストはこの日はVOLA & THE ORIENTAL MACHINEの有江だった。
1.New Animal
2.I think I can
3.CARNIVAL
4.Crazy Sunshine
5.Please Mr.Lostman
6.Funny Bunny
7.HYBRID RAINBOW
8.Advice
24:30~ スチャダラパー [PLANT STAGE]
今年結成25周年イヤーのスチャダラパー、このフェスの深夜帯に初出演。
BOSE、ANI、SINCOの3人に加え、ロボ宙(MC)と生演奏バンド、ザ・コストパフォーマンスを迎えての大所帯での編成。
「ライツカメラアクション」から緩いながらも確かなスキルを感じさせるラップと、コール&レスポンスを多数取り入れた、観客も参加できる、初めて見る人でも楽しいであろう空間を作り上げていく。
そんな中、「多分みんな全然知らないけど、我々にもヒット曲はあります。心のベストテン、第1位のこの曲。実際にチャートでは1位は取ってないですけど(笑)」
と言って演奏されたのは、もちろん「今夜はブギー・バック」。ゲストボーカルなしということは、ここにいる全員がボーカルということで、サビでは大合唱が発生。こうしてこの曲をやってくれるあたりはさすがである。
BOSE「今日は来たばかりでステージに出てきたんで、今ようやくこのフェスの概要を把握している。
究極的には池乃めだか師匠みたいに、タクシーで来てそのままステージ出て、終わってそのままタクシーで帰るってのが理想ですけど(笑)
今日も空席を除けば満席という感じでね(笑)
でも今日はあまり絡んだことのある人が他にいなくて。ピロウズさんとか同年代くらいなんですけどね」
ANI「え?そうなの?」
BOSE「知らないの?かまってちゃんとかこのあと出るよ」
ANI「かまてっちゃん?」
BOSE「かまてっちゃんじゃねぇよ(笑)かまってちゃんだから(笑)
でもやっぱり気の合うやつがダイノジくらいしかいない(笑)」
と、緩いながらも笑わせるMC。
そして「大人になっても」から「サマージャム'95」の2015年バージョンで夏の終わりの切なさを感じさせてくれた。
「みんな見たことも聴いたこともない」
と自虐しまくっていたコストパフォーマンスのバンド演奏があることにより、聴いていても全然飽きない。それはMC陣のスキルによるものも大きいと思うだけに、さすが25年を「しがみついて生き残ってきた」だけはある。
1.ライツカメラアクション
2.A.K.A ETC
3.MORE-FUN-KEY-WORD
4.GET UP AND DANCE
5.今夜はブギー・バック
6.中庸平凡パンチ
7.大人になっても
8.サマージャム '15
1:15~ ストレイテナー [EAST PLANT STAGE]
去年、「これからは毎年出る」と宣言したストレイテナー、宣言通りに今年も出演。
「夜明け前のこの感じ…まさにFrom Noon Till Dawn!」
とホリエが言って「From Noon Till Dawn」からスタートすると、勇壮なコーラスが轟く「The World Record」、最近新たなアレンジが加えられ、踊りまくるという感じの曲ではなくなった「Discography」と続くと、シンペイがドラムセットに立つと、
「これまで何度も対バンしてきた、友達のバンドと対バンするのも今日が最後。正直、こんなに悲しいことはないよ。でも、11月のライブで、「やっぱりやめへんでー!」って言ってくれるって思ってるよ(笑)」
と、盟友the telephonesへの思いを語る。
するとホリエが
「こうして朝まで音楽を聴いて遊んでいられる状況がこれからもずっと続きますように。この夏のために書いた反戦歌」
と言って今年の夏、各地の夏フェスで鳴らされてきた「NO ~命の跡に咲いた花~」のメッセージを突きつけると、
「音楽の嵐を吹かせよう!」
と言って「Melodic Storm」を演奏したのだが、この日はやけにホリエが饒舌というか、曲ごとに口を開くな、と思っていたら、
「最後に、友達のバンド、the telephonesがPVに出演してくれたこの曲をtelephonesに捧げます。telephones、本当にありがとう!」
と言って「VANISH」を演奏。ホリエは普段はこういうことは口にしない。そんな男がわざわざ口にするということは、ホリエも心からtelephonesが好きだったということ。「友達」という単語を使ったということはレーベルメイト、先輩後輩という垣根を越えた関係であったのだろう。
その「VANISH」では途中からtelephonesのノブも登場し、PV通りに踊りまくるという最後のコラボを展開。
演奏が終わると、ストレイテナーのメンバーと一緒に肩を組んで観客に一礼すると、シンペイが去り際に
「こんなに酔った状態でライブをやったのは初めてでした」
と言い、ノブは
「ストレイテナー最高!」
と叫んだあと、
「泣きそう」
と、普段のステージ上のノブではなく、素の岡本伸明としての感情が出たとしか思えない言葉をつぶやいてステージを去って行った。
酔ってリズムが狂ってはいけない立場のシンペイがそれだけ酔った状態でライブをやったのも、シラフではきっと悲しさ、寂しさに耐えられなかったのであろう。
この2組の絆の強さを感じさせるライブであり、ストレイテナーがここまで自分たちと観客以外の人のためにライブをしたのは初めて見た。
リハ.ROCKSTEADY
1.From Noon Till Dawn
2.The World Record
3.Discography
4.THE PLACE HAS NO NAME
5.NO ~命の跡に咲いた花~
6.Melodic Storm
7.VANISH w/ノブ
2:00~ THE JERRY LEE PHANTOM [PLANT STAGE]
活動休止以降、同じメンバーで音楽性を変えたバンド、THE BEACHESとして活動していたものの、そのTHE BEACHESも活動休止したことにより、盟友Herman H.& The Pacemakersの後押しもあり、復活したTHE JERRY LEE PHANTOMがこのフェスに登場。
4人が登場すると、時間帯的なこともそう感じさせるのか、前半は同じリズムとフレーズを繰り返す曲が続いたことにより、実にサイケデリックなムードに。広いステージにもかかわらず、メンバー4人がギュッと小さくまとまっている。
山浦の刻むドラムのリズムが全く狂わず、中盤からは紅一点メンバー細萱あゆ子(キーボード)がボーカルを取る曲も増え、ヒサシ(ボーカル&ギター)が
「BAYCAMPはTHE JERRY LEE PHANTOMをcheck it now!」
と言ってから演奏された「The Clash」からは一気にダンサブルに振り切り、代表曲と言える「Music Lovers」「Freedom」の連発で終了。
これからの活動についても全く語ることはないどころか、MCすら全くなかったが、the telephonesにも多大な影響を与えているこのバンド、果たして今後は継続的に活動をしていくのだろうか。
1.We Know We Gotta Move
2.This Boring Rock
3.Sad Song
4.STARMAN
5.The Clash
6.Everyday Everynight I Need You
7.Music Lovers
8.Freedom
2:45~ 神聖かまってちゃん [EAST ISLAND STAGE]
本人たちも言っていた通り、他のフェスにはほとんど出ないが、このフェスにはよく出演している神聖かまってちゃん、この深夜帯での登場である。
サポートメンバーにバイオリンとギター&キーボードの2名を加え、タイトル通りにしんみりとした感じの曲である「ひとりぼっち」で始まるという珍しい形。
CDでは川本真琴をフィーチャーしていた現在のバンドの代表曲「フロントメモリー」では、の子が自らの声を加工しまくってハンドマイクで歌いながらステージを走り回る。
みさこ(ドラム)&ちばぎん(ベース)のリズム隊も力強さを増していることがかつてのグダグダなライブから、カッコイイと感じることができるライブをするようになったバンドへと変化した要素でもあると思うのだが、それにしてもmono(キーボード)の滑舌の悪さは全く変わらず、本当に何を言ってるのか全然わからない。
代表曲「ロックンロールは鳴り止まないっ」ではイントロで大歓声が起こると、の子もテンションが上がったのか、曲中で
「この中にバンドやってるやつもいるんだろ!お前もここまで来いよ!このステージに立ってみろよ!」
と叫んで、かなり高いステージから飛び降りる。
そしてmonoに今日限りでのクビを宣告するし(笑)、「映画」を演奏すると、ステージから去りたくないのか、グダグダになりそうなくらいに喋りながらもステージを去って行った。
これだけカッコいいライブができるバンドになったんだから、他のフェスも呼べばいいのに、と最近のこのバンドのライブを見るたびに思う。他にはVIVA LA ROCKくらいしか大型フェスには出てないからなぁ。
リハ.知恵ちゃんの聖書
1.ひとりぼっち
2.肉魔法
3.フロントメモリー
4.夜空の虫とどこまでも
5.ロックンロールは鳴り止まないっ
6.映画
3:30~ Wienners [PLANT STAGE]
PLANT STAGEのトリとして登場したのは、去年はオープニングアクトだったWienners。
しかしながらトイレに行こうとしたら、仮設トイレが全て使用禁止になっていたことにより、公園常設のトイレまで行ったことにより、かなり出遅れる。
去年このフェスに出たあとにメンバー2人が脱退するという、バンド存続に関わる変化があり、新体制でこのフェスに帰還したことになるが、本当にびっくりするくらいに変わっていない。ドラムのkozoの叩き方もキーボード&ボーカルのアサミサエの歌も、前任者に非常によく似ている。というか、そういうメンバーを選んだのかもしれない。
なので違和感は全く感じないし、何より演奏される曲も全く変わっていない。メンバーが変わることにより、できなくなる曲もあるんじゃないかと心配しただけに、これは嬉しいところ。
玉屋(ボーカル&ギター)が
「良い子はもう寝る時間だぞ!この時間に起きてるなら、俺たちと悪いことしようぜ!
もう前のほうとかはこの時間とは思えないくらいに気が狂ってるな!」
と言う通り、深夜3時を過ぎたとは思えないくらいのテンションでダイバーも続出。
メンバーが変わってもこのフェスにこうしてまた戻ってこれたことに感謝しながら、ラストはやはり「蒼天ディライト」。きっと、メンバーが変わったら変わってしまったって言われることはこのバンドはないだろう。それだけに、現状維持ではなく、これまでよりもさらに大きなステージを目指せるし、実際にそうなりそうな予感がしている。
1.DiamondDust
2.VIDEO GIRL
3.シャングリラ
4.ドリームビート
5.Justice4
6.レスキューレンジャー
7.蒼天ディライト
4:15~ the telephones [EAST ISLAND STAGE]
今年のこのフェスのトリにして、今年でしばらくはこのフェスに出ることもなくなるthe telephones。
いつものようにメンバーが登場すると、「D.E.N.W.A.」からスタートし、この日はアレンジを加えたバージョンの「HABANERO」という流れ。今年は休止前ということで、フェスに出まくっているが、どのフェスでも毎回セトリが違うのはさすが。
「夜だから、新しいアルバムから夜の歌を」
と言い、「Last Night」で踊るというよりも体を揺らせると、
「最近のライブでは思うところもあったけど…」
と石毛が言うと(言葉の意味するところはわからないが)、「Hyper Jump」から、
「みんなでディスコを叫ぼうぜー!」
と言い、「4時台にしては声が出ている」「みんな足がもうパンパンだろうけど」とこの時間の観客に気を使いながらディスコを叫ばせると、「Keep Your DISCO!!!」からディスコシリーズを連発して、5時前とは思えないくらいのテンションで踊りまくらせると、なぜかノブがギターを持ち、ギターで他のメンバーと合わせながら演奏を締めた。
アンコールで再びメンバーが登場すると、石毛が、
「このフェスは武道館でやってるバンドもいるし、もっとちっちゃいライブハウスでやってるようなバンドもいっぱい出てる。JERRY LEEまで出てるし」
と、このフェスについて話し始め、オールナイトの野外フェスがあることの幸せと、10代でまだ来れない人たちのために、マナーを守りながらこのフェスを続けて、次の世代に受け継がせること、先ほど自分たちのためにライブをやってくれたストレイテナーへの感謝を告げ、
「俺はAT-FIELDを愛してるよ!楽屋のトイレが少なくなったのはよくわかんないけど(笑)」
と、客側だけでなく、演者側のトイレも少なかったことを正直に観客に伝えてくれると、
「私はディスコって叫ぼうぜー!」
と言って「urban disco」で終了…かと思いきや、何やら石毛が他のメンバーに耳打ちすると、
「もう1曲やらせてください!みんなに愛とディスコを送らせてください!青木さんごめん!」
と時間をオーバーしてしまうことを主催者に謝りながら、「Love&DISCO」を演奏した。夏フェスでは各地で毎回やってるけど、やっぱり最後はこれである。実際、フェスが終わったらもう見れないという人もいっぱいいるはず。そういう人からしたら、絶対最後に聴くtelephonesの曲はこの曲であって欲しいはず。
このライブを持って、今年のtelephonesの夏フェス巡業は終了した。フェスを愛し、フェスに愛され、フェスとともにでかくなってきたバンド。今年は史上初の、フジロック、サマソニ、ロッキン、ライジングサンの4大夏フェスを一年で全て出演したバンドという記録を打ち立てた。それもただ単に人気があるバンドだったからじゃなく、the telephonesというバンドだったからこそ。
またいつか、こうして野外の大きいステージでたくさんの人たちと一緒にこのバンドのライブを見れる日がきますように。
1.D.E.N.W.A.
2.HABANERO
3.Last Night
4.Hyper Jump
5.Keep Your DISCO!!!
6.I Hate DISCOOOOOOO!!!
7.Monkey Discooooooo
encore
8.urban disco
9.Love&DISCO
終演後、ダイノジの店で大谷さんから飲み物を買い、シャトルバスへ。昨年はオール明けで雨が降る中で2時間以上待たされたが、さすがに今年はそこまでは待つこともなく、20分くらいで乗車して、このフェスにしてはスムーズに帰れた。
なので去年の最大の課題だったシャトルバスは改善されたと言ってもいいかもしれないが、それ以上にトイレ問題は深刻。男子ですらかなり並ばされただけに、女子だったら一回トイレに行くたびに、1アクト以上見れなくなってしまうというのは、もったいなくてしょうがない。
そもそもなぜ昨年からトイレの数を減らしたのかはさっぱりわからないが、来年は3~4倍の数のトイレを用意してもらわないとダメだろう。
きっといろんな人からそこに関しては言われたと思うが、何年もやっててこんなに毎年毎年問題が発生するフェスはそうそうない。それだけに、SiMがこの会場で行ったフェスにスタッフ全員で行くなりしていただきたい。ライブがどんなに良くても、ライブが見れないというストレスだけはフェスでは絶対あってはいけないと思うから。
そして京都大作戦から始まった、今年の夏フェス行脚もこれにて終了。まさかこの東扇島に一年で2回来ることになるとは思わなかったが。
Next→ 9/11 中村一義 @LIQUIDROOM
会場ではレイアウトもかなり変更されたが、ステージ自体は隣り合った2つのメインステージ、EAST ISLAND STAGEとPLANT STAGE、ライブとDJが交互に行われるFREE THROW DJ TENTの計3つというのは今年も変わらず。
しかしながらレイアウト変更により、仮設トイレの数がかなり少なくなっているのが若干不安になったが、それはのちに最悪の形で的中することになる。
13:20~ 夜の本気ダンス [EAST ISLAND STAGE] (Welcome Act)
去年はDJ TENTのオープニングアクトだった、夜の本気ダンスが今年はこのメインのオープニングアクトとして登場。しかしながらバンド名に反して2年連続で昼の時間帯というのは主催者側がわざとやっているんだろうか。
音楽性もバンド名の通り、ソリッドなギターリフで押しまくっていくダンスロックバンド。すでに大型フェスにも多数出演していることもあり、オープニングアクトとは思えない盛り上がりぶり。
米田(ボーカル&ギター)が踊ることを煽る中、すでに面白キャラとしての認知が広まっている髭面ドラマー・マイケルが、
「みなさん、入り口でカップヌードルもらいましたか?(この日は入り口でカップヌードルが配られていた。フォークまでついていたが、なぜ入場時に配ったのかは謎)
でもお湯ないですよね?(笑)食べれないですよね?(笑)
お湯なかったらそこの海の水を入れて、俺たちのライブでその水を沸騰させてくださいねー!」
と実にうまく盛り上がらせるMC。
オープニングアクトということで時間は短いだけに、
「マジで マジで 来ないで戦争」
という歌詞で踊りまくる「戦争」であっという間に終了。
しかし、前に下北沢でライブを見た時も思ったが、CD聴いてる時ほどの期待度をまだライブが上回っているという感じではない。それは演奏自体は割と淡々としているからか、それともCD聴いてる時よりちょっとBPMが遅く感じてしまうからなのか。
1.WHERE?
2.Show down
3.By My Side
4.fuckin' so tired
5.戦争
そのあと、普段から川崎でゴミ拾いを行っており、このフェスでゴミの分別を行う団体と、障害者の雇用を促進している川崎の団体によるゴミ分別と、スタッフに障害者の方が多数参加しているという説明、さらには川崎市長までもが登場し、このフェスを応援している挨拶を行った。元近鉄→オリックスの北川博敏(近鉄時代に代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランを打った選手)に似ている川崎市長、東北ライブハウス大作戦のラババンをつけていただけに、ロックに興味・関心が強い人なのかもしれない。これは川崎市への好感度がかなり上がった。
14:00~ キュウソネコカミ [PLANT STAGE]
このフェスではおなじみの存在、というよりこのフェスでメインステージに抜擢されてから急速に人気が拡大してきたキュウソネコカミ。
川崎市長に続いて、主催者であるAT FIELD青木氏が挨拶している間にメンバーがステージに登場すると、まだ話しているのに、
「もう終わりや!時間過ぎてるやろ!」
とセイヤ(ボーカル&ギター)が青木氏を無理矢理捌けさせて、
「今の青木の曲をやります!」
と「ハッピーポンコツ」からスタート。タイトル通り、どうしようもないくらいにポンコツなところもあるが、それでも憎めない、それどころか愛おしさを感じてしまうというこの曲は、ツアーで新曲として初披露された時から、スタッフに向けた曲であると語られていた。(青木氏は普段からキュウソのライブスタッフも務めている)
最近おなじみの曲を続けると、
「最近、フェスで昔の曲やんないよね~って言われるねん。はぁぁぁ!?フェスは30分やで!そんなん昔のなんかできるわけないやろ!これで盛り上がらなかったら2度とフェスで昔の曲やらへんからな!」
と実に久しぶりに「TSUTSUNUKE BOYS」を演奏。もちろん盛り上がりを見せたのだが、この曲をこの日に演奏したのは、昔から出ているこのフェスだからこそだろうか。
すると「昔の曲をやったから、今度は現在の最新系」と言って演奏されたのは、「KMDT25」のBPMをはるかに上げた、超高速バージョン。輪になる盆踊りサークルも高速化してはいるがこれまで通りに実践されたが、今年はフェスに出まくっているのに、いつこんなアレンジを練り上げる時間があったんだろうか。ヨコタ(キーボード)がまだ完成段階ではないとは言っていたとはいえ。
そして「DQN~」ではやはりセイヤが客席に突入し、観客の上に立って今年の夏フェスで最長距離を歩くも、観客が倒れてしまい、運び出される人が出てしまうという展開に。これにはセイヤも
「曲削ってでも倒れた人が大丈夫か確認できるまで待つ!」
と言っていたが大丈夫だろうか。
そんな状況だったために、今回は最後のサビでのウォールオブデスはなし。
しかし最後の「オリジナリティ」では再びセイヤが客席に突入。しかもTシャツを脱いで上半身裸になり、Tシャツは客席に投げたのだが、去り際にクタクタになりながら、
「できればTシャツは返してくれ…」
と言いながらステージを去って行った。
すでに他の大型フェスでもメインステージに立つようになってきているが、毎年昼間に出ているこのフェスで夜に出るようになることはあるのだろうか。
1.ハッピーポンコツ
2.MEGA SHAKE IT!
3.ファントムバイブレーション
4.TSUTSUNUKE BOYS
5.KMDT25 (超高速バージョン)
6.DQNなりたい、40代で死にたい
7.ウィーアーインディーズバンド!!
8.オリジナリティ
14:35~ Awesome City Club [FREE THROW DJ TENT]
男女混成5人組ポップバンド、Awesome City Club、初出場。
まだ1枚しかCDをリリースしていないが、最近ライブではおなじみの「GOLD」、夏にぴったりの曲と紹介された、マツザカ(ベース)がラップも務める「WAHAHA」、すでにMVが公開されている「アウトサイダー」と、今月リリースを控えている、2ndアルバムからの曲が半数以上を占めるという挑戦的なセトリ。
その間にはPORIN(ボーカル&キーボード)がメインボーカルを務める極上のポップナンバー「4月のマーチ」も演奏し、アウトロではPORINが前に出てきて体を揺らす。
そしてラストには「涙の上海ナイト」。やはり新作曲も含め、曲のポップさはどれも素晴らしいが、この日は前回見た時ほどPORINの声は出ていなかっただけに、まだ曲を全然知らない状態でライブを見て、一発で掴まれるという感じではないかもしれない。それでもやはり新作は期待せずにはいられないが。
1.GOLD
2.4月のマーチ
3.WAHAHA
4.アウトサイダー
5.涙の上海ナイト
15:30~ Czecho No Republic [PLANT STAGE]
4年連続出演、もはやおなじみの存在であり、メンバーがサウンドチェックの段階でハイロウズの「日曜日よりの使者」を演奏し、合宿を巻き起こしていた、Czecho No Republic。
武井(ボーカル&ベース)とタカハシマイ(ボーカル&キーボード)のツインボーカルによる、フェスの幕開けにピッタリな「Amazing Parade」から始まると、「Festival」などおなじみの曲の中に、ロッキンではやらなかった「MUSIC」、タカハシマイメインボーカルの、フェスなどではあまりやらないラブソング「For You」など、セトリにも変化をつけている。
そして何より、トロピカルなポップ要素のあるこのバンドは実に昼の野外がよく似合う。この時間は天気はそこまで良くなかったが。
「ずっと出させてもらってて、このステージに立つと、ア○ルがキュッと締まる気持ちです」
と、なぜかこのフェスでは毎年おなじみの武井の下ネタもありつつ、いよいよリリースを数日後に控えたニューアルバム「Santa Fe」からの新曲「Fireworks」、そして武井がハンドマイク歌唱になる「Oh Yeah!!!!!!!」で終了。
武井と八木(ギター&シンセ)はずっとサングラス着用だったが、その代わりに砂川(ギター)はこの日は何度もメガネが落ちるくらい激しいのギタープレイを見せていた。
去年の「MANTLE」は自分の年間ベストディスクの4位に挙げた傑作だったが、果たして新作はどんな内容になっているのだろうか。
リハ1.RUN RUN TIKI BANG BANG
リハ2.日曜日よりの使者
1.Amazing Parade
2.No Way
3.Festival
4.MUSIC
5.For You
6.Firework
7.Oh Yeah!!!!!!!
16:15~ SPECIAL OTHERS [EAST ISLAND STAGE]
Czecho No Republicに続いてはインストジャムバンドのSPECIAL OTHERSと、野外に似合うバンドが続くこの時間帯。
メンバーが登場すると、すでに公開されているMVが超絶的にシュールな「Good Luck」で心地良い演奏の中に芹澤(キーボード)と宮原(ドラム)のボーカルも乗り、曲中で芹澤を中心としたインプロセッションが展開される「AIMS」、リズムに合わせて手拍子が起きる「PB」とキラーチューンを連発。
しかしながらMCでは
「SPECIAL OTHERSってとにかくSNSに書きまくってください」
「生田斗真が見に来てたってSNSに書いてください(笑)」
「むしろ生田斗真が元メンバーだったSPECIAL OTHERSを見たってSNSに書いてください(笑)」
と、いつにも増して適当っぷりがすごい。
だが、ラストには合唱も起きる「Wait for the Sun」で完璧に持っていってしまうんだからズルい。
来月の野音ワンマンも行きたいところだが、最初の先行で落選した上にCzecho No Republicのワンマンともかぶっていて…という惜しすぎる日程。
1.Good Luck
2.AIMS
3.PB
4.Wait for the Sun
17:00~ きのこ帝国 [PLANT STAGE]
近年はポップな名曲を量産している、きのこ帝国。メンバー全員でサウンドチェックを行い、「春と修羅」を1曲まるまる演奏したりしてから登場すると、あーちゃん(ギター)は花柄のワンピース、佐藤(ボーカル&ギター)はステージ後ろの幕に同化するくらいに黒ずくめの衣装、という女性メンバーの出で立ちの間逆っぷりが目を引く。
タイトル通りに疾走感溢れる「疾走」からスタートすると、言葉数の多さにヒップホップの影響も感じる「クロノスタシス」、バンドのポップなメロディーを最大限に押し出した「桜が咲く前に」「東京」というシングル曲2曲を、歌詞の物語の時系列に沿った形で続けて演奏。盛り上がるような要素は一切ないが、それでも佐藤が曲タイトルを告げたり、イントロが鳴るだけで歓声が起きるあたり、観客もこのバンドの名曲を聴けるのを待ち望んでいたのがよくわかる。
MCも一切なしに、ドラムの西村”コン”が立ち上がって一気にエモーショナルさが加速する「Telepathy/Overdrive」ではあーちゃんのギターが鳴りまくり、初期のひたすら暗かった頃からは楽曲自体はポップになったが、メンバーの演奏のカッコよさと陶酔感は全く変わっていないことがよくわかる。
しかしながら不安定な時も多い佐藤のボーカルも実によく声が出ていただけに、ライブ自体の出来も非常に良く感じた。
リハ1.春と修羅
リハ2.WHIRLPOOL
1.疾走
2.海と花束
3.クロノスタシス
4.桜が咲く前に
5.東京
6.Telepathy/Overdrive
17:45~ KEMURI [EAST ISLAND STAGE]
解散を経て、東北でのAIR JAMをきっかけに再結成を果たした、日本を代表するスカパンクバンド、KEMURI。
ホーン隊のサウンドが心地良いダンスナンバーでスタートし、各地のフェス参戦によるものか、かなり日焼けしている伊藤ふみお(ボーカル)も踊りまくりながら歌うと、
「KEMURIになる前からある曲」
と言って演奏されたパンクな「NEW GENERATION」からは後ろにいた人が前に駆け出していき、ダイブの嵐が起きる。
最新アルバム「F」収録の「WIND MILL」では
「この曲は、みんながグルグル左回りに回る様を思い浮かべて作った曲です!」
と言うと、客席に巨大な左回りのサークルが出現し、観客も走りまくる。その様子を見た、ふみおを始めとするメンバーも実に良い笑顔を見せてくれる。
しかしそんなピースフルな展開から一転し、ふみおが
「会ったこともない、話したこともないバンドへ。残されたほうは本当に大変だと思うし、遠くへ行ってしまったメンバーも、行きたくて遠くへ行ったんじゃない。残されたほうは本当に辛いよ。気持ちは本当によくわかる。
でも、できれば音楽を作り続けて欲しい!会ったことも、話したこともないバンドだけど」
と話してから「白いばら」を演奏。
このMCは、先日高速道路での自動車事故でメンバーの1人がこの世を去ったパンクバンド、SECRET 7 LINEへ向けられたものであろう。
そしてかつて同じようにメンバーを事故で亡くしたKEMURIだからこそ、「気持ちは良くわかる」と言えるし、彼らに音楽を作り続けて欲しいと言える。「白いばら」は亡くなったメンバーの森村氏に向けて作られた曲である。
そんな涙腺を刺激されるような展開からラストは「PMA」、そして
「見てくれてありがとう。会場のレイアウトの都合上、見たくないのに見てくれた人もいたと思うけど(笑)、初めて見てくれた人もいつも見てくれてる人も同じようにKEMURIを愛してくれていると思うことにします(笑)
僕らもここにいるみなさんを1人残らず愛していると思うことにします(笑)」
と、この日客席にいた人たちへの感謝を告げて大歓声を浴びてから、曲始まりから巨大なサークルが出現した、バンドの代表曲「At-Ichinen」でダイバーが続出して終了。
KEMURIのライブを見たのは、再結成してからは初めて。つまり、8年ぶりくらい。それから解散したり、メンバーチェンジがあったりしたけど、バンドのカッコよさは全く変わらないし、解散を経て再び集まったバンドだからこそ説得力を感じる場面もたくさんあった。
8年前に見た時の「めちゃくちゃ良かったな~」という感想を、こうして今また抱けるというのは実に幸せなことだ。
1.SUNNY SIDE UP!
2.O-zora
3.NEW GENERATION
4.I am proud
5.WIND MILL
6.白いばら
7.PMA (Positive Mental Attitude)
8.Ato-Ichinen
18:35~ 忘れらんねえよ [FREE THROW DJ TENT]
DJが回している最長に早くも出てきてサウンドチェックを始め、名曲「バンドやろうぜ」をこの段階で演奏した、忘れらんねえよ。
この日はワンマンの時のマシータではなく、爆弾ジョニーのタイチがサポートで参加(上半身裸のドラマーという共通点はある)、また腰を痛めてしまったベース梅津は椅子に座っての演奏という手負い感が強い状態。
そんな中、MAN WITH A MISSIONの「FLY AGAIN」がSEとして鳴ると、
「客席後ろから失礼します!鳥人間です!」
と頭に鳥の頭のおもちゃを装着した柴田が鳥人間のごとくに客席の上を飛びながら(運ばれながら)ステージへ。
もはやこのステージのキャパには収まりきらないくらいの満員ぶりに本人も実に嬉しそうにしながら、序盤はパンク要素の強い初期の曲を続けたのだが、ドラマーが若いタイチということもあってか、BPMがさらに上がっている印象。梅津も椅子に座りながらではあるが曲中に叫びまくる。
CDではギターでWiennersの玉屋2060%がギターで参加している「体内ラブ ~大腸と小腸の恋~」では、Wiennersはこの後出演するし、コラボを期待したのだが、それはなし。
しかし、「ばかばっか」では間奏でPAブースまで柴田が千円持ってビールを買いに行くために再び観客に運ばれてPAブースまで行って、ビールをもらって再びステージまで運ばれる。しかしワンマンの時はこぼれまくったビールがこの日は全くこぼれないままステージに帰還し、
「君たちは運ぶ才能があるな!」
と驚きながら、自ら一気を煽って一気飲み。
すると「寝てらんねえよ」「犬にしてくれ」と最新作のグランジ色が強い曲で、爆音ギターをかき鳴らす。
「残り時間あと何分?あ、まだそんなにあるならあと2曲できるじゃん!」
と言うと、バンドのメロディーの良さを実感させてくれる名曲「この高鳴りをなんと呼ぶ」から、観客に携帯を出させて、携帯の光が美しく客席を照らしながら大合唱が起きた「忘れらんねえよ」で終了。
メンバーが休んだり、体を痛めたりとなかなかもどかしい状態が続いているが、そろそろこの規模のステージからさらにでかいステージに進んでもらいたいところだ。
リハ1.バンドやろうぜ
リハ2.忘れらんねえよ
1.この街には君がいない
2.Cから始まるABC
3.体内ラブ ~大腸と小腸の恋~
4.ばかばっか
5.寝てらんねえよ
6.犬にしてくれ
7.この高鳴りをなんと呼ぶ
8.忘れらんねえよ
19:15~ TRICERATOPS [EAST ISLAND STAGE]
ここで始まる前にトイレに行っておこうと思ったのだが、案の定トイレの数が少なすぎたが故に大渋滞が発生。なので、1曲目に演奏された名曲「Raspberry」を始め、序盤をトイレ待ちしながら遠くで聴いているという、実にもったいない事態に。
客席に着いた段階では新曲の「Shout!」を演奏している最中であり、まだ発売されていない新曲(しかもこれから始まるツアーの会場限定発売)にもかかわらず、合唱を求めるという和田唱(ボーカル&ギター)の無茶っぷりが面白い。
するとここでまさかの「GOING TO THE MOON」。かつてポカリスエットのCMソングになった、バンド最大のヒット曲であるが、昔はフェスやイベントでは全く演奏されていなかったために、これは実に嬉しい選曲。
「最後の曲!」というにはあまりにも早すぎるんじゃないのか、と思いながら「トランスフォーマー」が始まったのだが、曲のアウトロでは実に長いコール&レスポンスを展開。終わりかな?と思うと、「もう1回!」と和田が続け、さらに観客が歌ったあとにまた本人が歌うという流れになり、結果的には元の曲の長さの倍くらいの時間を使っていたんじゃないか、とすら思えるだけに、最後の曲になったのも納得せざるを得ない。
しかし、昔よく比較されていたGRAPEVINEもそうだが、かつては全くヒットシングルを演奏しなかったのに、この歳になって少ない曲数の中でもこうしてヒット曲を演奏するようになったのは、いったいどういう心境の変化なんだろうか。ただ単に天邪鬼だったのがそうでなくなった、というだけなんだろうか。
1.Raspberry
2.FUTURE FOLDER
3.Shout!
4.GOING TO THE MOON
5.トランスフォーマー
20:00~ THE BAWDIES [PLANT STAGE]
このフェスには初出演となるTHE BAWDIES。
ウィルソン・ピケット「ダンス天国」のSEで登場し、ROYのロングシャウトが炸裂する「IT'S TOO LATE」からスタートするというのはラブシャ同様、というか、メドレーや新曲「SUNSHINE」の披露、さらには「HOT DOG」の曲前の小芝居の内容も同じ桃太郎と、すべてラブシャと全く同じであったが、その「HOT DOG」からの火のつきぶり、さらには「SING YOUR SONG」での大コール&レスポンスなど、全く同じ内容にもかかわらず、見なくていいや、とは1%も思えないのは、やはりライブ力が抜群であるから。
こうしてフェスで何回も見ていると、早くワンマンでたくさんの曲を聴きたいとも思ってしまうが。シングルのあとにはアルバムも当然あるだろうが、それは来年ということになるだろうか。
1.IT'S TOO LATE
2.JUST BE COOL
3.KICKS!
4.メドレー ~I BEG YOU ~ I'M IN LOVE WITH YOU ~ SHAKE YOUR HIPS~
5.SUNSHINE (新曲)
6.HOT DOG
7.SING YOUR SONG
8.NO WAY
20:45~ The Birthday [EAST ISLAND STAGE]
2年ぶりの出演となるThe Birthday。もはや登場しただけで、ロックンロールの色気を醸し出す4人だが、「くそったれの世界」で始まると、演奏もチバ(ボーカル&ギター)のしゃがれた声もロックンロールそのもの。ちなみにチバはあごひげだけが白くなっている。
今年リリースのシングル「I KNOW」、さらにはそのカップリングである、タイトルに反して全く踊れる曲ではない「ダンス・ナンバー」ではヒライハルキのベースが凄まじい動きを見せる。メンバーの中では最年少であるとはいえ、もう30歳になるが、まだまだ演奏面で進化を見せてくれているのが実に頼もしい。
「土曜の夜だぜ!」
とチバが言ってから演奏されたのはもちろん「SATURDAY NIGHT KILLER KISS」。これは前回出演した時もやっていたし、オールナイトイベントという特性上、土曜日の開催となるこのイベントに出演する際は定番となるだろう。
すると最新シングル「MOTHER」のカップリング曲である、壮大な「WALTZ」、そして「オーオオオーオオ」という力強いコーラスでコール&レスポンスが起こったタイトル曲「MOTHER」で終了。
カップリング2曲を演奏するというフェスとは思えないくらいに渋いセトリとなったが、THE BAWDIES→The Birthdayという流れはロックンロールのカッコよさを改めて示してくれる。
1.くそったれの世界
2.I KNOW
3.ダンス・ナンバー
4.SATURDAY NIGHT KILLER KISS
5.WALTZ
6.MOTHER
21:40~ 水曜日のカンパネラ [FREE THROW DJ TENT]
これまでは奇抜なパフォーマンスが話題を呼んでいた、水曜日のカンパネラだが、この日は頭に派手な飾り物をつけている以外はいたって普通に登場。しかし、民族音楽的な「ユタ」から始まったのは、初見の人からはちょっとポカンとしていた気がする。
続く制作中だという新曲「ラー」は、タイトルこそ神様の名前であるらしいが、内容自体はカレーの歌であるらしい。それだけに歌詞を早く見ながら聴きたい曲である。
「最近やりたいことが変わってきている」
と、客をいじるひねくれたMCの中に本音を打ち明けると、コール&レスポンスを練習しながら観客をいじる「ディアブロ」、滝川クリステルのモノマネなど小ネタ満載の「桃太郎」から、
「北海道の曲をやるんだけど、北海道出身の人どのくらいいる?…こんなにいるの!?絶対嘘だ!気に入られようとして言ってる人が半分くらいいるでしょ!私そういうのすぐわかるから!」
と言いつつ、北海道の地名を連呼する「シャクシャイン」、そして夏の終わりにピッタリだという(なぜかはよくわからないけど)「ドラキュラ」を最後に披露するというところなんだが、時間が押していたこともあり、この曲前で離脱。
しかし、この日はここまではパフォーマンス自体は実に正攻法という感じだったが、この人がこれだけ人気を得てきたのは、やはり独特な曲と歌詞の中毒性にあると思う。
1.ユタ
2.ラー (新曲)
3.ディアブロ
4.桃太郎
5.シャクシャイン
6.ドラキュラ
22:15~ [Alexandros] [EAST ISLAND STAGE]
二年前は川上洋平(ボーカル&ギター)が会場に向かう途中で事故って出演キャンセル、去年はライブ中に雷で中断、というこのフェスでは何かがあるバンド、[Alexandros]。
メンバーが登場して川上がハンドマイクで歌う「ワタリドリ」からスタートすると、
「川崎生まれシリア育ち」
という川上にとってはこのフェスはやはり特別な存在であるらしく、テンションが非常に高い。
ラブシャの時はサポートキーボードのRoseがいたことで、かなり曲にアレンジを加えた演奏をしていたが、この日は4人だけということで、バンドのグルーヴと勢いで押しまくる。
どちらかというと聴かせるタイプの曲である「Adventure」でも、ハンドマイク歌唱の川上が躍動感ある動きでステージを歩き回り、磯部と向き合いながら歌うと、歌詞の「体を揺らして」を「ベースを揺らして」に変えてベースを触りながら歌うというテンションの高さを見せる。
そしてラストはこの街に捧げるアンセム「city」。最後のサビではダイバーが続出する中で演奏を終えると、
「愛してるぜ、川崎!」
と出身地へのありったけの愛を川上が叫び、キャンセル、中断と2年連続で続いた嫌な流れに見事にリベンジを果たした。
1.ワタリドリ
2.Famous Day
3.Kick & Spin
4.Starrrrrrr
5.Adventure
6.city
22:50~ ねごと [FREE THROW DJ TENT]
このフェスには初出演となる、ねごと。ワンマンではZeppクラスでやっているだけに、やはりこのキャパでは満員。
最新シングル「DESTINY」でスタートし、代表曲「カロン」と続けると、成長したバンドのグルーヴを見せつける「GREAT CITY KIDS」、ステージ後ろのモニターに映像を映し出した「endless」「透明な魚」と、最新アルバム「VISION」収録曲を続ける。
澤村(ドラム)が客席の様子をムービーで撮影するという場面こそあれど、MCは最低限にとどめて、その分曲数を増やすという最近のフェスでのスタイル。MCが決してうまくないというか、グダグダになりがちなバンドだけにこのスタイルを取っているのは良い判断と言える。
終盤は観客が蒼山とともにサビで手を振る「ループ」、爆発的なバンドアンサンブルを見せる「nameless」、そしてラストは「VISION」の最後を飾る曲である「憧憬」でバンドの演奏に浸らせるという圧巻の締め。
蒼山も言っていたが、このバンドはバンド名の通りに夜が似合う曲が多いバンドである。それだけに、普段他のフェスではトリでないと夜の野外でライブはできないだけに、こうしてトリでなくとも夜の野外でライブができる機会は実に貴重。
今回は映像も含めてこのステージのほうが良かった感じもしたが、やはりこのバンドはメインのほうの大きいステージで見たい。
1.DESTINY
2.カロン
3.GREAT CITY KIDS
4.endless
5.透明な魚
6.ループ
7.nameless
8.憧憬
23:45~ the pillows [EAST ISLAND STAGE]
ここで再びトイレに並ぶも、さっきよりさらに列の進みが悪くなっており、なぜかと思ったら、仮設トイレが半数以上使用禁止になっており、この時点で5個くらいしか使えるトイレがなかった。(仮設トイレの容量がいっぱいになって使用禁止になったらしいが、そもそも数が少ないが故にそうなる)
そのため、TRICERATOPSと同様にthe pillowsを半分以上トイレに並びながら遠くで聴くことに。
客席に着くと「Please Mr.Lostman」を演奏しており、山中さわおが
「今日、タクシーで来たんだけど、夏の終わりを感じさせる出来事があって。タクシーに乗って座った時、肩のあたりにでかい虫が止まってて。振り払ったら運転手さんの肩に止まったんだけど、それを言い出せずに申し訳なく降りてしまった(笑)
虫がカナブンだったんで、もう秋だなーと思いました(笑)」
と笑わせつつ、「Funny Bunny」「HYBRID RAINBOW」と名曲を連発し、ラストは真鍋の激しいギタープレイが引っ張るバンドアンサンブルを堪能させてくれる「Advice」。そのアンサンブルを支える、最近はライブごとに入れ替わっているサポートベーシストはこの日はVOLA & THE ORIENTAL MACHINEの有江だった。
1.New Animal
2.I think I can
3.CARNIVAL
4.Crazy Sunshine
5.Please Mr.Lostman
6.Funny Bunny
7.HYBRID RAINBOW
8.Advice
24:30~ スチャダラパー [PLANT STAGE]
今年結成25周年イヤーのスチャダラパー、このフェスの深夜帯に初出演。
BOSE、ANI、SINCOの3人に加え、ロボ宙(MC)と生演奏バンド、ザ・コストパフォーマンスを迎えての大所帯での編成。
「ライツカメラアクション」から緩いながらも確かなスキルを感じさせるラップと、コール&レスポンスを多数取り入れた、観客も参加できる、初めて見る人でも楽しいであろう空間を作り上げていく。
そんな中、「多分みんな全然知らないけど、我々にもヒット曲はあります。心のベストテン、第1位のこの曲。実際にチャートでは1位は取ってないですけど(笑)」
と言って演奏されたのは、もちろん「今夜はブギー・バック」。ゲストボーカルなしということは、ここにいる全員がボーカルということで、サビでは大合唱が発生。こうしてこの曲をやってくれるあたりはさすがである。
BOSE「今日は来たばかりでステージに出てきたんで、今ようやくこのフェスの概要を把握している。
究極的には池乃めだか師匠みたいに、タクシーで来てそのままステージ出て、終わってそのままタクシーで帰るってのが理想ですけど(笑)
今日も空席を除けば満席という感じでね(笑)
でも今日はあまり絡んだことのある人が他にいなくて。ピロウズさんとか同年代くらいなんですけどね」
ANI「え?そうなの?」
BOSE「知らないの?かまってちゃんとかこのあと出るよ」
ANI「かまてっちゃん?」
BOSE「かまてっちゃんじゃねぇよ(笑)かまってちゃんだから(笑)
でもやっぱり気の合うやつがダイノジくらいしかいない(笑)」
と、緩いながらも笑わせるMC。
そして「大人になっても」から「サマージャム'95」の2015年バージョンで夏の終わりの切なさを感じさせてくれた。
「みんな見たことも聴いたこともない」
と自虐しまくっていたコストパフォーマンスのバンド演奏があることにより、聴いていても全然飽きない。それはMC陣のスキルによるものも大きいと思うだけに、さすが25年を「しがみついて生き残ってきた」だけはある。
1.ライツカメラアクション
2.A.K.A ETC
3.MORE-FUN-KEY-WORD
4.GET UP AND DANCE
5.今夜はブギー・バック
6.中庸平凡パンチ
7.大人になっても
8.サマージャム '15
1:15~ ストレイテナー [EAST PLANT STAGE]
去年、「これからは毎年出る」と宣言したストレイテナー、宣言通りに今年も出演。
「夜明け前のこの感じ…まさにFrom Noon Till Dawn!」
とホリエが言って「From Noon Till Dawn」からスタートすると、勇壮なコーラスが轟く「The World Record」、最近新たなアレンジが加えられ、踊りまくるという感じの曲ではなくなった「Discography」と続くと、シンペイがドラムセットに立つと、
「これまで何度も対バンしてきた、友達のバンドと対バンするのも今日が最後。正直、こんなに悲しいことはないよ。でも、11月のライブで、「やっぱりやめへんでー!」って言ってくれるって思ってるよ(笑)」
と、盟友the telephonesへの思いを語る。
するとホリエが
「こうして朝まで音楽を聴いて遊んでいられる状況がこれからもずっと続きますように。この夏のために書いた反戦歌」
と言って今年の夏、各地の夏フェスで鳴らされてきた「NO ~命の跡に咲いた花~」のメッセージを突きつけると、
「音楽の嵐を吹かせよう!」
と言って「Melodic Storm」を演奏したのだが、この日はやけにホリエが饒舌というか、曲ごとに口を開くな、と思っていたら、
「最後に、友達のバンド、the telephonesがPVに出演してくれたこの曲をtelephonesに捧げます。telephones、本当にありがとう!」
と言って「VANISH」を演奏。ホリエは普段はこういうことは口にしない。そんな男がわざわざ口にするということは、ホリエも心からtelephonesが好きだったということ。「友達」という単語を使ったということはレーベルメイト、先輩後輩という垣根を越えた関係であったのだろう。
その「VANISH」では途中からtelephonesのノブも登場し、PV通りに踊りまくるという最後のコラボを展開。
演奏が終わると、ストレイテナーのメンバーと一緒に肩を組んで観客に一礼すると、シンペイが去り際に
「こんなに酔った状態でライブをやったのは初めてでした」
と言い、ノブは
「ストレイテナー最高!」
と叫んだあと、
「泣きそう」
と、普段のステージ上のノブではなく、素の岡本伸明としての感情が出たとしか思えない言葉をつぶやいてステージを去って行った。
酔ってリズムが狂ってはいけない立場のシンペイがそれだけ酔った状態でライブをやったのも、シラフではきっと悲しさ、寂しさに耐えられなかったのであろう。
この2組の絆の強さを感じさせるライブであり、ストレイテナーがここまで自分たちと観客以外の人のためにライブをしたのは初めて見た。
リハ.ROCKSTEADY
1.From Noon Till Dawn
2.The World Record
3.Discography
4.THE PLACE HAS NO NAME
5.NO ~命の跡に咲いた花~
6.Melodic Storm
7.VANISH w/ノブ
2:00~ THE JERRY LEE PHANTOM [PLANT STAGE]
活動休止以降、同じメンバーで音楽性を変えたバンド、THE BEACHESとして活動していたものの、そのTHE BEACHESも活動休止したことにより、盟友Herman H.& The Pacemakersの後押しもあり、復活したTHE JERRY LEE PHANTOMがこのフェスに登場。
4人が登場すると、時間帯的なこともそう感じさせるのか、前半は同じリズムとフレーズを繰り返す曲が続いたことにより、実にサイケデリックなムードに。広いステージにもかかわらず、メンバー4人がギュッと小さくまとまっている。
山浦の刻むドラムのリズムが全く狂わず、中盤からは紅一点メンバー細萱あゆ子(キーボード)がボーカルを取る曲も増え、ヒサシ(ボーカル&ギター)が
「BAYCAMPはTHE JERRY LEE PHANTOMをcheck it now!」
と言ってから演奏された「The Clash」からは一気にダンサブルに振り切り、代表曲と言える「Music Lovers」「Freedom」の連発で終了。
これからの活動についても全く語ることはないどころか、MCすら全くなかったが、the telephonesにも多大な影響を与えているこのバンド、果たして今後は継続的に活動をしていくのだろうか。
1.We Know We Gotta Move
2.This Boring Rock
3.Sad Song
4.STARMAN
5.The Clash
6.Everyday Everynight I Need You
7.Music Lovers
8.Freedom
2:45~ 神聖かまってちゃん [EAST ISLAND STAGE]
本人たちも言っていた通り、他のフェスにはほとんど出ないが、このフェスにはよく出演している神聖かまってちゃん、この深夜帯での登場である。
サポートメンバーにバイオリンとギター&キーボードの2名を加え、タイトル通りにしんみりとした感じの曲である「ひとりぼっち」で始まるという珍しい形。
CDでは川本真琴をフィーチャーしていた現在のバンドの代表曲「フロントメモリー」では、の子が自らの声を加工しまくってハンドマイクで歌いながらステージを走り回る。
みさこ(ドラム)&ちばぎん(ベース)のリズム隊も力強さを増していることがかつてのグダグダなライブから、カッコイイと感じることができるライブをするようになったバンドへと変化した要素でもあると思うのだが、それにしてもmono(キーボード)の滑舌の悪さは全く変わらず、本当に何を言ってるのか全然わからない。
代表曲「ロックンロールは鳴り止まないっ」ではイントロで大歓声が起こると、の子もテンションが上がったのか、曲中で
「この中にバンドやってるやつもいるんだろ!お前もここまで来いよ!このステージに立ってみろよ!」
と叫んで、かなり高いステージから飛び降りる。
そしてmonoに今日限りでのクビを宣告するし(笑)、「映画」を演奏すると、ステージから去りたくないのか、グダグダになりそうなくらいに喋りながらもステージを去って行った。
これだけカッコいいライブができるバンドになったんだから、他のフェスも呼べばいいのに、と最近のこのバンドのライブを見るたびに思う。他にはVIVA LA ROCKくらいしか大型フェスには出てないからなぁ。
リハ.知恵ちゃんの聖書
1.ひとりぼっち
2.肉魔法
3.フロントメモリー
4.夜空の虫とどこまでも
5.ロックンロールは鳴り止まないっ
6.映画
3:30~ Wienners [PLANT STAGE]
PLANT STAGEのトリとして登場したのは、去年はオープニングアクトだったWienners。
しかしながらトイレに行こうとしたら、仮設トイレが全て使用禁止になっていたことにより、公園常設のトイレまで行ったことにより、かなり出遅れる。
去年このフェスに出たあとにメンバー2人が脱退するという、バンド存続に関わる変化があり、新体制でこのフェスに帰還したことになるが、本当にびっくりするくらいに変わっていない。ドラムのkozoの叩き方もキーボード&ボーカルのアサミサエの歌も、前任者に非常によく似ている。というか、そういうメンバーを選んだのかもしれない。
なので違和感は全く感じないし、何より演奏される曲も全く変わっていない。メンバーが変わることにより、できなくなる曲もあるんじゃないかと心配しただけに、これは嬉しいところ。
玉屋(ボーカル&ギター)が
「良い子はもう寝る時間だぞ!この時間に起きてるなら、俺たちと悪いことしようぜ!
もう前のほうとかはこの時間とは思えないくらいに気が狂ってるな!」
と言う通り、深夜3時を過ぎたとは思えないくらいのテンションでダイバーも続出。
メンバーが変わってもこのフェスにこうしてまた戻ってこれたことに感謝しながら、ラストはやはり「蒼天ディライト」。きっと、メンバーが変わったら変わってしまったって言われることはこのバンドはないだろう。それだけに、現状維持ではなく、これまでよりもさらに大きなステージを目指せるし、実際にそうなりそうな予感がしている。
1.DiamondDust
2.VIDEO GIRL
3.シャングリラ
4.ドリームビート
5.Justice4
6.レスキューレンジャー
7.蒼天ディライト
4:15~ the telephones [EAST ISLAND STAGE]
今年のこのフェスのトリにして、今年でしばらくはこのフェスに出ることもなくなるthe telephones。
いつものようにメンバーが登場すると、「D.E.N.W.A.」からスタートし、この日はアレンジを加えたバージョンの「HABANERO」という流れ。今年は休止前ということで、フェスに出まくっているが、どのフェスでも毎回セトリが違うのはさすが。
「夜だから、新しいアルバムから夜の歌を」
と言い、「Last Night」で踊るというよりも体を揺らせると、
「最近のライブでは思うところもあったけど…」
と石毛が言うと(言葉の意味するところはわからないが)、「Hyper Jump」から、
「みんなでディスコを叫ぼうぜー!」
と言い、「4時台にしては声が出ている」「みんな足がもうパンパンだろうけど」とこの時間の観客に気を使いながらディスコを叫ばせると、「Keep Your DISCO!!!」からディスコシリーズを連発して、5時前とは思えないくらいのテンションで踊りまくらせると、なぜかノブがギターを持ち、ギターで他のメンバーと合わせながら演奏を締めた。
アンコールで再びメンバーが登場すると、石毛が、
「このフェスは武道館でやってるバンドもいるし、もっとちっちゃいライブハウスでやってるようなバンドもいっぱい出てる。JERRY LEEまで出てるし」
と、このフェスについて話し始め、オールナイトの野外フェスがあることの幸せと、10代でまだ来れない人たちのために、マナーを守りながらこのフェスを続けて、次の世代に受け継がせること、先ほど自分たちのためにライブをやってくれたストレイテナーへの感謝を告げ、
「俺はAT-FIELDを愛してるよ!楽屋のトイレが少なくなったのはよくわかんないけど(笑)」
と、客側だけでなく、演者側のトイレも少なかったことを正直に観客に伝えてくれると、
「私はディスコって叫ぼうぜー!」
と言って「urban disco」で終了…かと思いきや、何やら石毛が他のメンバーに耳打ちすると、
「もう1曲やらせてください!みんなに愛とディスコを送らせてください!青木さんごめん!」
と時間をオーバーしてしまうことを主催者に謝りながら、「Love&DISCO」を演奏した。夏フェスでは各地で毎回やってるけど、やっぱり最後はこれである。実際、フェスが終わったらもう見れないという人もいっぱいいるはず。そういう人からしたら、絶対最後に聴くtelephonesの曲はこの曲であって欲しいはず。
このライブを持って、今年のtelephonesの夏フェス巡業は終了した。フェスを愛し、フェスに愛され、フェスとともにでかくなってきたバンド。今年は史上初の、フジロック、サマソニ、ロッキン、ライジングサンの4大夏フェスを一年で全て出演したバンドという記録を打ち立てた。それもただ単に人気があるバンドだったからじゃなく、the telephonesというバンドだったからこそ。
またいつか、こうして野外の大きいステージでたくさんの人たちと一緒にこのバンドのライブを見れる日がきますように。
1.D.E.N.W.A.
2.HABANERO
3.Last Night
4.Hyper Jump
5.Keep Your DISCO!!!
6.I Hate DISCOOOOOOO!!!
7.Monkey Discooooooo
encore
8.urban disco
9.Love&DISCO
終演後、ダイノジの店で大谷さんから飲み物を買い、シャトルバスへ。昨年はオール明けで雨が降る中で2時間以上待たされたが、さすがに今年はそこまでは待つこともなく、20分くらいで乗車して、このフェスにしてはスムーズに帰れた。
なので去年の最大の課題だったシャトルバスは改善されたと言ってもいいかもしれないが、それ以上にトイレ問題は深刻。男子ですらかなり並ばされただけに、女子だったら一回トイレに行くたびに、1アクト以上見れなくなってしまうというのは、もったいなくてしょうがない。
そもそもなぜ昨年からトイレの数を減らしたのかはさっぱりわからないが、来年は3~4倍の数のトイレを用意してもらわないとダメだろう。
きっといろんな人からそこに関しては言われたと思うが、何年もやっててこんなに毎年毎年問題が発生するフェスはそうそうない。それだけに、SiMがこの会場で行ったフェスにスタッフ全員で行くなりしていただきたい。ライブがどんなに良くても、ライブが見れないというストレスだけはフェスでは絶対あってはいけないと思うから。
そして京都大作戦から始まった、今年の夏フェス行脚もこれにて終了。まさかこの東扇島に一年で2回来ることになるとは思わなかったが。
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