メレンゲ ハッピーアイスクリーム @LIQUIDROOM 7/26
- 2015/07/26
- 22:45
4月に長年にわたって共に活動してきたドラマー、ヤマザキタケシの脱退という出来事があったメレンゲ。しかし、クボケンジ(ボーカル&ギター)とタケシタツヨシ(ベース)の残された2人は立ち止まることをせず、早くも前回の3人でのラストライブ以来、3ヶ月で同じリキッドルームでワンマンライブを開催。フェスシーズン真っ盛りの日曜日に新体制お披露目ライブをすることを選んだ。
18時過ぎ、メンバーが続々とステージに登場。この日はクボとタケシタに加え、ギター松江潤、キーボード山本健太、そしてドラムは河野丈洋(ex.GOING UNDER GROUND)というサポート勢。松江はここ最近はおなじみ、山本は久しぶり、もちろん河野は初めてのメレンゲでのライブである。
1曲目はいきなりバンドの代表曲である名曲「きらめく世界」。これまでに何度となくライブで聴いてきた曲であるが、むしろそうであるために、ドラムが変わったのは非常に大きなサウンドの違いに感じる。やはりそれは違和感という言葉で表さざるを得ない。
クボの声も前半はやはり高音、特にファルセット部分はかなりキツそうだが、それは割といつものことであり、だいたい後半になるにつれて良くなっていく。
なので「きらめく世界」よりも、まだライブでそこまで回数を聴いていない、現時点での最新アルバム「CAMPFIRE」収録曲のほうが違和感は感じない。しかし、長年GOING UNDER GROUNDでドラムを叩き、ましてや自身も作曲者としてバンドに数々の名曲を残してきた河野のドラムは、ドラムセット自体もヤマザキとは全く違うが、ドラマーとしての意識もやはり違うように感じる。
「今日は外は非常に暑い…」
と語り出したのはクボだが、シャツにジャケットまで羽織っているその姿は室内にずっといたとしても間違いなく暑いだろうと思われる。
チラッと河野のことも紹介すると、そのクボがエレキからアコギに持ち替え、「魔法」。
しかし、歌詞が飛んでしまいやり直すことに。本人いわくマイクスタンドの高さが合わなかったということらしいが。
ロマンチックなラブソング「彼女に似合う服」をゆったりと聴かせると、
「昨日、花火がやっていて。遠くから見えた、って感じだったんだけど、パッと明るくなった5秒後くらいに音が聞こえてきて。昔、そういう曲を作ったなって思った曲をやります」
とクボが言ったのだが、メレンゲに花火の曲なんてあったっけ?と思っていたら、演奏されたのは「8月、落雷のストーリー」。確かに、花火と雷という違いこそあれど状況は同じ曲である。このあたりはさすが詩人・クボケンジ。
「CAMPFIRE」では山本がシェイカー、河野がパーカッションと多彩な楽器を用いてまさに「キャンプファイヤー」の景色を思い浮かべられるような音の彩りを与えると、サポート陣もコーラスに加わる「”あのヒーローと”僕らについて」。ここからバンドのギアが上がったような印象を受けたのだが、跳ねるようなリズムのこの曲は河野のドラムと実に相性が良く、このあたりからは違和感を感じる場面はなくなってきていた。
しかしながらドラマ主題歌になったシングル曲「楽園」は前回のライブの時もそうだったが、どうもセトリから浮いてしまうように感じる。「大人の恋」というテーマな曲というのが大きいのかもしれないが、この曲の置きどころは実に難しい気がする。
だがその直後のクボがハンドマイクで歌う「東京」も「楽園」の次ということを意識してか、ムーディーなアレンジに。クボがまたしても歌詞が飛んでいたが。というかこの日はかなり歌詞が飛ぶところが多かったイメージ。それはメンバーが変わったこととは影響がない気がするのだが。
ここまで、この日は聴かせる曲の比率が高いような気がしていたが、クボも
「今日は歌詞を聴かせたい曲を多くやろうということで…」
とセトリの意図を解説していたが、その歌詞が飛ぶところが多かったからか、客席からはやや苦笑にも似た笑い声が発生。これはまぁ仕方ないところだろう。
そこからは
「楽しもう!」
と言うと、クボと松江が膝を地面に着きながら向かいあってギターを弾く「ライカ」を皮切りに、ハイパーなイントロのサウンドの「バンドワゴン」と、バンドのグルーヴで持っていく曲を連発。この流れは急に演奏がグッと良くなった気がした。そして
「いつだって僕らは 生まれ変われる」
という、まさに今、そしてこれからのバンドの決意表明にも似たフレーズがサビで歌われる「エース」で本編は終了。
アンコールではまずライブTシャツに着替えたタケシタが登場して物販を紹介するというおなじみの流れからメンバーもライブTシャツに着替えて登場。ちなみに今回のライブTシャツは、明らかにタバコのマルボロの箱絵そのままなのだが、これはクボが普段吸っているタバコがマルボロであり、
「僕が吸っているタバコを忘れないように」
という理由らしい。あまり売れ行きは良くなかったみたいだが。
サポートメンバー紹介もしつつ、それぞれのメンバーに少しづつ喋らせるのだが、背が低い松江と背が高いクボのやり取りはまさに凸凹漫才。この日、物販に松江のソロCDが売っているということをネタにしていた。
「T.M.Revolutionの西川君がアンコールについて色々と言っていましたが…我々はやりますよ。だって曲もう決めてるしね(笑)」
とタイムリーなネタにも触れながら、メレンゲのロマンチックなラブソング「ラララ」。
「絵文字で燃える安い心」
というフレーズがこの曲にはあるが、スマホでのLINEとそのスタンプが全盛になった今、絵文字というものはこの曲がリリースされた時に比べてめっきり見なくなってしまったという時代の流れも感じた。
そしてラストはタケシタが手拍子を頭の上で叩くのを煽る「ビスケット」。かつてはこの曲のイントロでタケシタがパントマイムをやったりしていたが、この日はなし。
しかし曲中の手を叩くフレーズで観客がパンパンと手を叩くのを見たタケシタの表情は本当に満面の笑みといった感じ。その嬉しそうな表情を見ると、当然こちら側も嬉しくなる。
演奏が終わると、
「また、決まってないけどワンマンとかもやるんで、そしたら新曲とかもやりたいと思ってるんで、また会いましょう!」
とクボが宣言してステージを去って行った。
メレンゲはここまで長年、ずっと良い曲を作り続けてきたが、バンドの状況は決して良くはならなかった。そんな中でのメンバー脱退というのはバンドにとって非常に痛い出来事だが、サポートとは言え、バンドから抜けた身である河野が後任であるというのはまだ他の人がやるよりは良い影響があるかもしれない。
クボは常々「もっと売れたい」と口にしていたが、見ている我々からしてもそれはまだ諦められない。だからこそ、とりあえずは続けることを選択し、こんなに早く新たなアクションを起こしてくれたバンドに感謝。メンバー変わっても、これからも変わらずに観に行く。
1.きらめく世界
2.さらさら '90s
3.アンカーリング
4.クラシック
5.魔法
6.彼女に似合う服
7.8月、落雷のストーリー
8.流れ星
9.絵本
10.CAMPFIRE
11.”あのヒーローと”僕らについて
12.楽園
13.東京
14.うつし絵
15.願い事
16.ライカ
17.バンドワゴン
18.エース
encore
19.ラララ
20.ビスケット
きらめく世界
http://youtu.be/u9PgLqiSz6Q
Next→ 7/28 QOOLAND @新代田FEVER
18時過ぎ、メンバーが続々とステージに登場。この日はクボとタケシタに加え、ギター松江潤、キーボード山本健太、そしてドラムは河野丈洋(ex.GOING UNDER GROUND)というサポート勢。松江はここ最近はおなじみ、山本は久しぶり、もちろん河野は初めてのメレンゲでのライブである。
1曲目はいきなりバンドの代表曲である名曲「きらめく世界」。これまでに何度となくライブで聴いてきた曲であるが、むしろそうであるために、ドラムが変わったのは非常に大きなサウンドの違いに感じる。やはりそれは違和感という言葉で表さざるを得ない。
クボの声も前半はやはり高音、特にファルセット部分はかなりキツそうだが、それは割といつものことであり、だいたい後半になるにつれて良くなっていく。
なので「きらめく世界」よりも、まだライブでそこまで回数を聴いていない、現時点での最新アルバム「CAMPFIRE」収録曲のほうが違和感は感じない。しかし、長年GOING UNDER GROUNDでドラムを叩き、ましてや自身も作曲者としてバンドに数々の名曲を残してきた河野のドラムは、ドラムセット自体もヤマザキとは全く違うが、ドラマーとしての意識もやはり違うように感じる。
「今日は外は非常に暑い…」
と語り出したのはクボだが、シャツにジャケットまで羽織っているその姿は室内にずっといたとしても間違いなく暑いだろうと思われる。
チラッと河野のことも紹介すると、そのクボがエレキからアコギに持ち替え、「魔法」。
しかし、歌詞が飛んでしまいやり直すことに。本人いわくマイクスタンドの高さが合わなかったということらしいが。
ロマンチックなラブソング「彼女に似合う服」をゆったりと聴かせると、
「昨日、花火がやっていて。遠くから見えた、って感じだったんだけど、パッと明るくなった5秒後くらいに音が聞こえてきて。昔、そういう曲を作ったなって思った曲をやります」
とクボが言ったのだが、メレンゲに花火の曲なんてあったっけ?と思っていたら、演奏されたのは「8月、落雷のストーリー」。確かに、花火と雷という違いこそあれど状況は同じ曲である。このあたりはさすが詩人・クボケンジ。
「CAMPFIRE」では山本がシェイカー、河野がパーカッションと多彩な楽器を用いてまさに「キャンプファイヤー」の景色を思い浮かべられるような音の彩りを与えると、サポート陣もコーラスに加わる「”あのヒーローと”僕らについて」。ここからバンドのギアが上がったような印象を受けたのだが、跳ねるようなリズムのこの曲は河野のドラムと実に相性が良く、このあたりからは違和感を感じる場面はなくなってきていた。
しかしながらドラマ主題歌になったシングル曲「楽園」は前回のライブの時もそうだったが、どうもセトリから浮いてしまうように感じる。「大人の恋」というテーマな曲というのが大きいのかもしれないが、この曲の置きどころは実に難しい気がする。
だがその直後のクボがハンドマイクで歌う「東京」も「楽園」の次ということを意識してか、ムーディーなアレンジに。クボがまたしても歌詞が飛んでいたが。というかこの日はかなり歌詞が飛ぶところが多かったイメージ。それはメンバーが変わったこととは影響がない気がするのだが。
ここまで、この日は聴かせる曲の比率が高いような気がしていたが、クボも
「今日は歌詞を聴かせたい曲を多くやろうということで…」
とセトリの意図を解説していたが、その歌詞が飛ぶところが多かったからか、客席からはやや苦笑にも似た笑い声が発生。これはまぁ仕方ないところだろう。
そこからは
「楽しもう!」
と言うと、クボと松江が膝を地面に着きながら向かいあってギターを弾く「ライカ」を皮切りに、ハイパーなイントロのサウンドの「バンドワゴン」と、バンドのグルーヴで持っていく曲を連発。この流れは急に演奏がグッと良くなった気がした。そして
「いつだって僕らは 生まれ変われる」
という、まさに今、そしてこれからのバンドの決意表明にも似たフレーズがサビで歌われる「エース」で本編は終了。
アンコールではまずライブTシャツに着替えたタケシタが登場して物販を紹介するというおなじみの流れからメンバーもライブTシャツに着替えて登場。ちなみに今回のライブTシャツは、明らかにタバコのマルボロの箱絵そのままなのだが、これはクボが普段吸っているタバコがマルボロであり、
「僕が吸っているタバコを忘れないように」
という理由らしい。あまり売れ行きは良くなかったみたいだが。
サポートメンバー紹介もしつつ、それぞれのメンバーに少しづつ喋らせるのだが、背が低い松江と背が高いクボのやり取りはまさに凸凹漫才。この日、物販に松江のソロCDが売っているということをネタにしていた。
「T.M.Revolutionの西川君がアンコールについて色々と言っていましたが…我々はやりますよ。だって曲もう決めてるしね(笑)」
とタイムリーなネタにも触れながら、メレンゲのロマンチックなラブソング「ラララ」。
「絵文字で燃える安い心」
というフレーズがこの曲にはあるが、スマホでのLINEとそのスタンプが全盛になった今、絵文字というものはこの曲がリリースされた時に比べてめっきり見なくなってしまったという時代の流れも感じた。
そしてラストはタケシタが手拍子を頭の上で叩くのを煽る「ビスケット」。かつてはこの曲のイントロでタケシタがパントマイムをやったりしていたが、この日はなし。
しかし曲中の手を叩くフレーズで観客がパンパンと手を叩くのを見たタケシタの表情は本当に満面の笑みといった感じ。その嬉しそうな表情を見ると、当然こちら側も嬉しくなる。
演奏が終わると、
「また、決まってないけどワンマンとかもやるんで、そしたら新曲とかもやりたいと思ってるんで、また会いましょう!」
とクボが宣言してステージを去って行った。
メレンゲはここまで長年、ずっと良い曲を作り続けてきたが、バンドの状況は決して良くはならなかった。そんな中でのメンバー脱退というのはバンドにとって非常に痛い出来事だが、サポートとは言え、バンドから抜けた身である河野が後任であるというのはまだ他の人がやるよりは良い影響があるかもしれない。
クボは常々「もっと売れたい」と口にしていたが、見ている我々からしてもそれはまだ諦められない。だからこそ、とりあえずは続けることを選択し、こんなに早く新たなアクションを起こしてくれたバンドに感謝。メンバー変わっても、これからも変わらずに観に行く。
1.きらめく世界
2.さらさら '90s
3.アンカーリング
4.クラシック
5.魔法
6.彼女に似合う服
7.8月、落雷のストーリー
8.流れ星
9.絵本
10.CAMPFIRE
11.”あのヒーローと”僕らについて
12.楽園
13.東京
14.うつし絵
15.願い事
16.ライカ
17.バンドワゴン
18.エース
encore
19.ラララ
20.ビスケット
きらめく世界
http://youtu.be/u9PgLqiSz6Q
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