月ハ空二メダルノヤウニ 荒井岳史/佐々木亮介/澁谷逆太郎/寺中友将/hozzy/Keish Tanaka @TSUTAYA O-EAST 7/13
- 2015/07/14
- 20:13
昨年もこの時期に開催された、O-EASTの弾き語りイベント。軸となるメンバーは去年と変わらないが、今年は
荒井岳史 (the band apart)
佐々木亮介 (a flood of circle)
澁谷逆太郎 (SUPER BEAVER)
寺中友将 (KEYTALK)
hozzy (藍坊主)
Keishi Tanaka
という6人。去年はPredawnが出ていたが、今年は全員男性である。
ちなみに去年出ていたのは、荒井、亮介、澁谷の3人。去年は他には先述のPredawnと、村松拓(Nothing's Carved In Stone)、波多野裕文(People In The Box)が出演していた。
慣れ親しんだO-EASTも、全席着席スタイルだとどこか違った景色に見える。
・Keishi Tanaka
元riddim saunterのボーカル、Keishi Tanakaがこの日のトップバッター。弾き語りにもかかわらず、いきなり女性ヴァイオリン奏者を引き連れての登場。
全編に渡ってKeishiのボーカル&ギターとヴァイオリンという編成なので、ともすれば眠くなってしまう可能性がある弾き語りでも全くそんなことはない。
「今日は出演者2人で1つの楽屋なんですけど、来てみたらやっぱり荒井さんと一緒だった(笑)」
と昔から親交のある荒井がいることに、どこか安心している様子。
バンド編成でも加わってもらっているということで、ヴァイオリンとのコンビネーションは抜群。そして何よりKeishiの伸びやかかつ深みのある声。
riddim saunterとは全く違う音楽をやっているが、この声の良さにはソロにならないと気づかなかったかもしれない。
1.傘を持たない君と音楽を
2.Wonderful Seasons
3.秘密の森
4.Foggy Mountain
5.Floatin' Groove
6.あこがれ
Floatin' Groove
http://youtu.be/GuTBLk61xcY
・荒井岳史 (the band apart)
このイベント皆勤賞だという、バンアパの荒井。まさに夏の爽やかさを感じる、ソロアルバムからの「ループ&サマー」を弾き語ると、
「大切なお知らせをします。あと4曲やります(笑)
見えないゴールを目指して走るのって不安じゃん?(笑)だから先に100m走だと言っておきます(笑)
でもこういうイベントだとね、お茶を濁す係っていうかね。みんなが伊右衛門なら俺は綾鷹みたいな(笑)ちょっと濁ってる(笑)」
と、いきなりMCで落ち着いた雰囲気の会場を爆笑させる。
「夏になるといつも歌う曲」
という七尾旅人の「湘南が遠くなっていく」のカバーも、原曲ボーカルを忘れてしまうくらいに、荒井の魅惑的な声で染め上げていく。
バンアパの「K and his bike」の日本語弾き語りアレンジの「Kと彼の自転車」は、原曲を何度となく聴いている(先月のバンアパのワンマンでもやった)が、それでも全く違う曲に聴こえる。
予告通りに全5曲だが、
「俺はバンドだけじゃなくソロでCD出してるんですけど、どうやらそのCDが今日物販で売っているという説が俺の中で有力…(笑)
あと、今日俺が最年長なんだよね。今年37歳なんだけど…みんな、そこは「え~!?」って言う気遣いを見せないと(笑)ただ、どっからどう見ても歳相応っていうね(笑)」
という、絶好調極まりないMCを挟む。昔、バンアパのライブの時に全然しゃべらなかったのが嘘のよう。
そしてラストのバンアパ「夜の向こうへ」では手拍子が起こる中、荒井の声とギターが響く。もはやバンアパが日本語の曲をやり、荒井が日本語で歌うのはすっかり普通のことになった。
1.ループ&サマー
2.湘南が遠くなっていく (七尾旅人)
3.Kと彼の自転車
4.虹
5.夜の向こうへ
sparklers (トレーラー)
http://youtu.be/fy2r-PPG6mw
・寺中友将 (KEYTALK)
甚平姿で登場し、いきなり缶ビールを空けて一本飲み干すという形で緊張をまぎわらせた、KEYTALKの巨匠こと、寺中友将。
KEYTALKの夏ソング「summer tail」で始まると、大ファンだという湘南乃風「純恋歌」のカバー。明らかに歌い出しからモノマネ全開歌唱なのは笑えたが、去年のロッキンで同じ日だったため、湘南乃風のライブ中に客席最前フロアでモッシュしていたら、携帯と家の鍵を失くしたらしい。結局、インフォメーションセンターに届いていたらしいが、
「フェスってすごいですね」
という結論に。
同じく大ファンだというミスチルの名曲「Over」のカバーが続くも、2番になると「桜井さんが降ってきた」という理由で、完全にモノマネ大会みたいな空気になり、名曲ラブソングなのに会場からは笑いが巻き起こる。
KEYTALKは今年、初の武道館ワンマンを控えているが、それに向けてライザップに通い始めたことを明かし、武道館では絞った体を見てもらうと宣言。
するとここまでモノマネしまくりのカバー曲だったが、PRINCESS PRINCESS「M」は実に真面目に弾き語る。真面目に歌うと、この男は実に歌が上手いボーカリストだということがよくわかる。KEYTALKというと、踊れる若手ロックバンドの代表格的な扱いをされることが多いが、それはあくまでバンドの一つの要素に過ぎないということもまたよくわかる。
そしてラストは弾き語りでやるのか、とちょっと驚いた「MABOROSHI SUMMER」。普段は小野武正が弾くギターソロ部分では、
「この前台湾に行ったら、ひたすら小籠包食べてばかりだった小野が普段はギターソロ弾いてます(笑)」
という小ネタも挟み、客席では曲に合わせてMABOROSHIダンスをしている(もちろん座りながら)女性の姿もちょこちょこ見えた。
そして寺中はわずか30分の出番にもかかわらず、缶ビール3本を飲み干していた。
1.summer tail
2.純恋歌 (湘南乃風)
3.Over (Mr.Children)
4.M (PRINCESS PRINCESS)
5.MABOROSHI SUMMER
MABOROSHI SUMMER
http://youtu.be/tCYalbx-Fc4
・澁谷逆太郎 (SUPER BEAVER)
SUPER BEAVERのボーカル、渋谷龍太のソロ名義である澁谷逆太郎。前回はSUPER BEAVERのギター柳沢亮太も一緒に出てきてギターを弾いていたが、この日はOverTheDogsのキーボード、星と2人での登場。前回はビーバーの曲とカバーという感じだったが、弾き語りをやる機会が増えたこともあってか、ソロでのオリジナル曲が中心。SUPER BEAVERの最新アルバムの店舗別特典になっている曲でもある。(「AKB商法」と本人は言っていた)
SUPER BEAVERの曲が、エモーショナルに聴き手の背中を押すものだとしたら、ソロの曲は聴き手にそっと寄り添うようなイメージ。だからか、澁谷のギターも掻き鳴らすのではなく、奏でるといった感じ。それは星のキーボードも同じく。
ブルーハーツ後期の名曲バラード「夜の盗賊団」を澁谷の歌と星のキーボードのみで情感たっぷりに歌い上げる(非常に野外でビールが飲みたくなる曲)と、SUPER BEAVERが秋にツアーを行うことを告知するも、弾き語りの自主企画のことを告知するのを忘れ、MC中にマネージャーからダメだしされるという非常に珍しい展開に。本人いわく、
「一つのことをやろうとすると、もう一つのことができない(笑)」
とのこと。ある意味で愚直なまでに不器用なSUPER BEAVERそのものである。
そしてラストもソロの曲。ギターとキーボードのみという形態が実によく似合うバラードだが、まだどれも正式な形では音源化していない。それだけに、今後さらに増えていくであろうソロのライブを経て、これらの曲がどういう形で世に出ていくのだろうか。
1.世紀末は雨に降られて
2.小さな声で
3.夜の盗賊団 (THE BLUE HEARTS)
4.朝
5.グッバイ
夜の盗賊団 (THE BLUE HEARTS)
http://youtu.be/CVpIHmI4h78
・佐々木亮介 (a flood of circle)
前回はトリだった、フラッドの亮介が今回はトリ前に登場。もはや真夏と言っていいくらいの暑さにもかかわらず、いつもと変わらぬ革ジャン姿で、ステージドリンクはやはり鬼ころし。
ギターをかき鳴らし始めると、「ようこそ」「渋谷」「ブルース」という単語がならぶ、即興感の強い短い曲を歌い、最新アルバム「best ride」のタイトル曲「ベストライド」。ここまでの出演者はギターを奏でるという感じだったが、亮介はまさにジャカジャカと掻き鳴らすという感じ。
「今日の出演者で1番声が汚い佐々木亮介です(笑)今日、イベントタイトルに月って入ってるから、みんな月にまつわる曲をやるだろうと思ってたら、全然やってないから、俺がやろうかな。そんなキレイな曲じゃないけど」
と言って奏でられたのは、「月に吠える」「月面のプール」という、まさに月にまつわる名曲バラード。フラッドではロングセットのワンマンでたまーにやる程度(ギターがまた入れ替わっただけに、直近でやる可能性はかなり低くなった)なため、これは弾き語りに来て良かったと思える選曲。
「今日、月曜日でしょ?いいね、みんなかっこいいね。働いてきて、自分で稼いだ金と時間使ってここに来たんでしょ?
みんないろんなことと戦ってるだろうから」
と言って歌い始めたのは、中島みゆきの「ファイト」。亮介の声でこの歌詞を歌うと、場末のブルースシンガーの歌を聴いているかのよう。
そしてラストはやはり立ち上がって、アカペラも交えながら、「hey hey」のパートを観客に歌わせる「I LOVE YOU」。
もう何度そう思ったかわからないけど、亮介の声は本当にかっこいい。こんな声で歌いたいな、って思えるくらいに。京都大作戦とかぶってクアトロでの対バン2daysに行けなかっただけに、早くフラッドでのライブもまた見たい。
1.シブヤBLUES
2.ベストライド
3.月に吠える
4.月面のプール
5.ファイト (中島みゆき)
6.I LOVE YOU
ベストライド
http://youtu.be/zEcR2IXerA0
・hozzy (藍坊主)
今回のトリは藍坊主のhozzy。出てくるなり、すでにめちゃくちゃ緊張しているのがありありとわかる。
「他の人みたいに、カバー曲や面白いMCを一切考えてきてない…」
と、他の出演者を見て若干後悔したようだが、何も飛び道具を用意していないことから、逆に藍坊主のレア曲が弾き語り形式で披露される。
「ヒロシゲブルー」は実によく聴いたアルバムなので、そこに収録されている「月のヒト」は実に懐かしい選曲。歌詞は
「孤独、自殺、レイプ、暴行、差別、集団モノマニア」
という衝撃的な歌い出しから始まる曲だが。
藍坊主はメジャーから独立して自主レーベルでの活動をスタートしているのだが、その自主レーベルから来月リリースされる新曲「降車ボタンを押さなかったら」を初披露。
「初めて聴く曲ですんで、歌詞がしっかり伝わるように」
と、歌詞を一語一語はっきりと発音しながら歌っていたが、確かにバンドよりも弾き語りのほうが歌詞がはっきりと聴き取れるだけに、こうしてリリース前にしっかりと聞き取れたのはいいこと。
しかしながら、本人が正確なリリース日を全く覚えておらず、観客に教えてもらうという、前代未聞の事態に。
最後は「夜はひらめく」と、弾き語りでやりやすいであろうバラード曲が中心であった。
しかしアンコールを求める声に応じて、捌けてから1分くらいで再登場。
「座ってるし、みんなが眠くなったらいけないな、と思って。あとなんか大物ぶって時間空けて出てくるのも違うし(笑)」
ということですぐさま登場したらしい。
「藍坊主の曲で、歌ってて1番パッションを込められる曲を最後に」
と言って、「忘れないで」を言葉通りにパッション溢れるように歌い、このイベントを締めくくった。
インストアイベントなんかでもちょくちょく弾き語りをやる予定らしいが、今後はカバー曲などを仕込む予定とのこと。
1.伝言
2.月のヒト
3.マザー
4.降車ボタンを押さなかったら (新曲)
5.夜はひらめく
encore
6.忘れないで
伝言
http://youtu.be/KU7NBRfwRO8
バンドの曲を弾き語りでやると、演奏やアレンジではなく、曲そのものの良さと、ボーカルの力だけで持っていかなければならない。(ましてや弾き語りにしては会場が広い)しかし、今日の出演者はみんなそこをクリアしていたし、だからこそ支持を得ているんだな、と再確認させられた。
もちろん自分はバンド編成が1番好きだが、たまにはこういう弾き語りのライブを見るのも面白い。バンドではやらないようなカバー曲やったり、今ではバンドではやらないようなレア曲をやったり。あと、1人で出てくると、普段より圧倒的に緊張しているのがみんな本当によくわかる。
来年もこのイベントはやってくれるだろうか。
Next→ 7/17 [Alexandros] @日本武道館
荒井岳史 (the band apart)
佐々木亮介 (a flood of circle)
澁谷逆太郎 (SUPER BEAVER)
寺中友将 (KEYTALK)
hozzy (藍坊主)
Keishi Tanaka
という6人。去年はPredawnが出ていたが、今年は全員男性である。
ちなみに去年出ていたのは、荒井、亮介、澁谷の3人。去年は他には先述のPredawnと、村松拓(Nothing's Carved In Stone)、波多野裕文(People In The Box)が出演していた。
慣れ親しんだO-EASTも、全席着席スタイルだとどこか違った景色に見える。
・Keishi Tanaka
元riddim saunterのボーカル、Keishi Tanakaがこの日のトップバッター。弾き語りにもかかわらず、いきなり女性ヴァイオリン奏者を引き連れての登場。
全編に渡ってKeishiのボーカル&ギターとヴァイオリンという編成なので、ともすれば眠くなってしまう可能性がある弾き語りでも全くそんなことはない。
「今日は出演者2人で1つの楽屋なんですけど、来てみたらやっぱり荒井さんと一緒だった(笑)」
と昔から親交のある荒井がいることに、どこか安心している様子。
バンド編成でも加わってもらっているということで、ヴァイオリンとのコンビネーションは抜群。そして何よりKeishiの伸びやかかつ深みのある声。
riddim saunterとは全く違う音楽をやっているが、この声の良さにはソロにならないと気づかなかったかもしれない。
1.傘を持たない君と音楽を
2.Wonderful Seasons
3.秘密の森
4.Foggy Mountain
5.Floatin' Groove
6.あこがれ
Floatin' Groove
http://youtu.be/GuTBLk61xcY
・荒井岳史 (the band apart)
このイベント皆勤賞だという、バンアパの荒井。まさに夏の爽やかさを感じる、ソロアルバムからの「ループ&サマー」を弾き語ると、
「大切なお知らせをします。あと4曲やります(笑)
見えないゴールを目指して走るのって不安じゃん?(笑)だから先に100m走だと言っておきます(笑)
でもこういうイベントだとね、お茶を濁す係っていうかね。みんなが伊右衛門なら俺は綾鷹みたいな(笑)ちょっと濁ってる(笑)」
と、いきなりMCで落ち着いた雰囲気の会場を爆笑させる。
「夏になるといつも歌う曲」
という七尾旅人の「湘南が遠くなっていく」のカバーも、原曲ボーカルを忘れてしまうくらいに、荒井の魅惑的な声で染め上げていく。
バンアパの「K and his bike」の日本語弾き語りアレンジの「Kと彼の自転車」は、原曲を何度となく聴いている(先月のバンアパのワンマンでもやった)が、それでも全く違う曲に聴こえる。
予告通りに全5曲だが、
「俺はバンドだけじゃなくソロでCD出してるんですけど、どうやらそのCDが今日物販で売っているという説が俺の中で有力…(笑)
あと、今日俺が最年長なんだよね。今年37歳なんだけど…みんな、そこは「え~!?」って言う気遣いを見せないと(笑)ただ、どっからどう見ても歳相応っていうね(笑)」
という、絶好調極まりないMCを挟む。昔、バンアパのライブの時に全然しゃべらなかったのが嘘のよう。
そしてラストのバンアパ「夜の向こうへ」では手拍子が起こる中、荒井の声とギターが響く。もはやバンアパが日本語の曲をやり、荒井が日本語で歌うのはすっかり普通のことになった。
1.ループ&サマー
2.湘南が遠くなっていく (七尾旅人)
3.Kと彼の自転車
4.虹
5.夜の向こうへ
sparklers (トレーラー)
http://youtu.be/fy2r-PPG6mw
・寺中友将 (KEYTALK)
甚平姿で登場し、いきなり缶ビールを空けて一本飲み干すという形で緊張をまぎわらせた、KEYTALKの巨匠こと、寺中友将。
KEYTALKの夏ソング「summer tail」で始まると、大ファンだという湘南乃風「純恋歌」のカバー。明らかに歌い出しからモノマネ全開歌唱なのは笑えたが、去年のロッキンで同じ日だったため、湘南乃風のライブ中に客席最前フロアでモッシュしていたら、携帯と家の鍵を失くしたらしい。結局、インフォメーションセンターに届いていたらしいが、
「フェスってすごいですね」
という結論に。
同じく大ファンだというミスチルの名曲「Over」のカバーが続くも、2番になると「桜井さんが降ってきた」という理由で、完全にモノマネ大会みたいな空気になり、名曲ラブソングなのに会場からは笑いが巻き起こる。
KEYTALKは今年、初の武道館ワンマンを控えているが、それに向けてライザップに通い始めたことを明かし、武道館では絞った体を見てもらうと宣言。
するとここまでモノマネしまくりのカバー曲だったが、PRINCESS PRINCESS「M」は実に真面目に弾き語る。真面目に歌うと、この男は実に歌が上手いボーカリストだということがよくわかる。KEYTALKというと、踊れる若手ロックバンドの代表格的な扱いをされることが多いが、それはあくまでバンドの一つの要素に過ぎないということもまたよくわかる。
そしてラストは弾き語りでやるのか、とちょっと驚いた「MABOROSHI SUMMER」。普段は小野武正が弾くギターソロ部分では、
「この前台湾に行ったら、ひたすら小籠包食べてばかりだった小野が普段はギターソロ弾いてます(笑)」
という小ネタも挟み、客席では曲に合わせてMABOROSHIダンスをしている(もちろん座りながら)女性の姿もちょこちょこ見えた。
そして寺中はわずか30分の出番にもかかわらず、缶ビール3本を飲み干していた。
1.summer tail
2.純恋歌 (湘南乃風)
3.Over (Mr.Children)
4.M (PRINCESS PRINCESS)
5.MABOROSHI SUMMER
MABOROSHI SUMMER
http://youtu.be/tCYalbx-Fc4
・澁谷逆太郎 (SUPER BEAVER)
SUPER BEAVERのボーカル、渋谷龍太のソロ名義である澁谷逆太郎。前回はSUPER BEAVERのギター柳沢亮太も一緒に出てきてギターを弾いていたが、この日はOverTheDogsのキーボード、星と2人での登場。前回はビーバーの曲とカバーという感じだったが、弾き語りをやる機会が増えたこともあってか、ソロでのオリジナル曲が中心。SUPER BEAVERの最新アルバムの店舗別特典になっている曲でもある。(「AKB商法」と本人は言っていた)
SUPER BEAVERの曲が、エモーショナルに聴き手の背中を押すものだとしたら、ソロの曲は聴き手にそっと寄り添うようなイメージ。だからか、澁谷のギターも掻き鳴らすのではなく、奏でるといった感じ。それは星のキーボードも同じく。
ブルーハーツ後期の名曲バラード「夜の盗賊団」を澁谷の歌と星のキーボードのみで情感たっぷりに歌い上げる(非常に野外でビールが飲みたくなる曲)と、SUPER BEAVERが秋にツアーを行うことを告知するも、弾き語りの自主企画のことを告知するのを忘れ、MC中にマネージャーからダメだしされるという非常に珍しい展開に。本人いわく、
「一つのことをやろうとすると、もう一つのことができない(笑)」
とのこと。ある意味で愚直なまでに不器用なSUPER BEAVERそのものである。
そしてラストもソロの曲。ギターとキーボードのみという形態が実によく似合うバラードだが、まだどれも正式な形では音源化していない。それだけに、今後さらに増えていくであろうソロのライブを経て、これらの曲がどういう形で世に出ていくのだろうか。
1.世紀末は雨に降られて
2.小さな声で
3.夜の盗賊団 (THE BLUE HEARTS)
4.朝
5.グッバイ
夜の盗賊団 (THE BLUE HEARTS)
http://youtu.be/CVpIHmI4h78
・佐々木亮介 (a flood of circle)
前回はトリだった、フラッドの亮介が今回はトリ前に登場。もはや真夏と言っていいくらいの暑さにもかかわらず、いつもと変わらぬ革ジャン姿で、ステージドリンクはやはり鬼ころし。
ギターをかき鳴らし始めると、「ようこそ」「渋谷」「ブルース」という単語がならぶ、即興感の強い短い曲を歌い、最新アルバム「best ride」のタイトル曲「ベストライド」。ここまでの出演者はギターを奏でるという感じだったが、亮介はまさにジャカジャカと掻き鳴らすという感じ。
「今日の出演者で1番声が汚い佐々木亮介です(笑)今日、イベントタイトルに月って入ってるから、みんな月にまつわる曲をやるだろうと思ってたら、全然やってないから、俺がやろうかな。そんなキレイな曲じゃないけど」
と言って奏でられたのは、「月に吠える」「月面のプール」という、まさに月にまつわる名曲バラード。フラッドではロングセットのワンマンでたまーにやる程度(ギターがまた入れ替わっただけに、直近でやる可能性はかなり低くなった)なため、これは弾き語りに来て良かったと思える選曲。
「今日、月曜日でしょ?いいね、みんなかっこいいね。働いてきて、自分で稼いだ金と時間使ってここに来たんでしょ?
みんないろんなことと戦ってるだろうから」
と言って歌い始めたのは、中島みゆきの「ファイト」。亮介の声でこの歌詞を歌うと、場末のブルースシンガーの歌を聴いているかのよう。
そしてラストはやはり立ち上がって、アカペラも交えながら、「hey hey」のパートを観客に歌わせる「I LOVE YOU」。
もう何度そう思ったかわからないけど、亮介の声は本当にかっこいい。こんな声で歌いたいな、って思えるくらいに。京都大作戦とかぶってクアトロでの対バン2daysに行けなかっただけに、早くフラッドでのライブもまた見たい。
1.シブヤBLUES
2.ベストライド
3.月に吠える
4.月面のプール
5.ファイト (中島みゆき)
6.I LOVE YOU
ベストライド
http://youtu.be/zEcR2IXerA0
・hozzy (藍坊主)
今回のトリは藍坊主のhozzy。出てくるなり、すでにめちゃくちゃ緊張しているのがありありとわかる。
「他の人みたいに、カバー曲や面白いMCを一切考えてきてない…」
と、他の出演者を見て若干後悔したようだが、何も飛び道具を用意していないことから、逆に藍坊主のレア曲が弾き語り形式で披露される。
「ヒロシゲブルー」は実によく聴いたアルバムなので、そこに収録されている「月のヒト」は実に懐かしい選曲。歌詞は
「孤独、自殺、レイプ、暴行、差別、集団モノマニア」
という衝撃的な歌い出しから始まる曲だが。
藍坊主はメジャーから独立して自主レーベルでの活動をスタートしているのだが、その自主レーベルから来月リリースされる新曲「降車ボタンを押さなかったら」を初披露。
「初めて聴く曲ですんで、歌詞がしっかり伝わるように」
と、歌詞を一語一語はっきりと発音しながら歌っていたが、確かにバンドよりも弾き語りのほうが歌詞がはっきりと聴き取れるだけに、こうしてリリース前にしっかりと聞き取れたのはいいこと。
しかしながら、本人が正確なリリース日を全く覚えておらず、観客に教えてもらうという、前代未聞の事態に。
最後は「夜はひらめく」と、弾き語りでやりやすいであろうバラード曲が中心であった。
しかしアンコールを求める声に応じて、捌けてから1分くらいで再登場。
「座ってるし、みんなが眠くなったらいけないな、と思って。あとなんか大物ぶって時間空けて出てくるのも違うし(笑)」
ということですぐさま登場したらしい。
「藍坊主の曲で、歌ってて1番パッションを込められる曲を最後に」
と言って、「忘れないで」を言葉通りにパッション溢れるように歌い、このイベントを締めくくった。
インストアイベントなんかでもちょくちょく弾き語りをやる予定らしいが、今後はカバー曲などを仕込む予定とのこと。
1.伝言
2.月のヒト
3.マザー
4.降車ボタンを押さなかったら (新曲)
5.夜はひらめく
encore
6.忘れないで
伝言
http://youtu.be/KU7NBRfwRO8
バンドの曲を弾き語りでやると、演奏やアレンジではなく、曲そのものの良さと、ボーカルの力だけで持っていかなければならない。(ましてや弾き語りにしては会場が広い)しかし、今日の出演者はみんなそこをクリアしていたし、だからこそ支持を得ているんだな、と再確認させられた。
もちろん自分はバンド編成が1番好きだが、たまにはこういう弾き語りのライブを見るのも面白い。バンドではやらないようなカバー曲やったり、今ではバンドではやらないようなレア曲をやったり。あと、1人で出てくると、普段より圧倒的に緊張しているのがみんな本当によくわかる。
来年もこのイベントはやってくれるだろうか。
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