メレンゲ 渋谷公会堂 「初恋の集い 2014 in バレンタイン」 @渋谷公会堂 2/14
- 2014/02/14
- 22:30
2月14日は世間的にはバレンタインということになっているが、すっかりそんなことは忘れてしまいがちなのは、先週に続く大雪のせい。ぜんぶ、雪のせいだ。
という状況ながらも、去年「クレーター」「シンメトリア」という2枚のシングルをリリースしたメレンゲの、そのシングルのダブルレコ発となるのが久しぶりの渋谷公会堂でのワンマン。
やや早めの開演時刻の18時半過ぎ、荘厳なSEが流れ始めると、ゆっくりと会場が暗転し始め、輪状のものが連なって円柱のようになっている照明から青い美しい光が発せられ、サポートメンバーの大村達身と皆川真人を含む5人が登場。
すると皆川のピアノにのせてクボケンジが歌い始める「アオバ」からスタート。クボが、
「ようこそ。ありがとうございます」
と曲の途中で言うとメンバーも演奏に加わり、バンドサウンドに。
「クラシック」から四つ打ちの「午後の海」(クボと達身が向かいあってギター弾きまくる)と、前半は爽やかでポップな曲の流れ。「ラララ」では最後のサビでクボが歌詞が飛んでしまい、タケシタツヨシ(ベース)がクボのほうを見ながら大きく口を開けて歌詞を口ずさみ、クボに歌詞を思い出させようとする微笑ましい場面もあった。
「本日は本当に足元が悪い中、来てくれて本当にありがとうございます。でも僕はそんなみなさんを楽しませたいと思ってます」
とクボの挨拶的なMCから、「君に春を思う」、歌詞のとおりに7色の照明が鮮やかな「カメレオン」と、「星の出来事」収録のギターロックなタイプの曲を演奏。
かと思えばインタールード的な「untitled」から「夢の続き」と、幅広い選曲を見せ、「東京」ではクボがギターを弾かずにハンドマイクで歌い、「ミュージックシーン」ではステージにスモークが焚かれる演出も。
「最近は曲作りをずっとしているんですけど、それでもテレビを見てしまう。今、失恋ショコラティエってドラマやってるの知ってます?松潤が出てるんですけど、松潤の妄想してる顔がたまらんのですよ(笑)
あのドラマはCMも僕の好きな消臭力とか流れるんで、完璧なんですよね(笑)
僕も妄想が好きで、妄想で曲を作ってるんですけどねー、結構他にも妄想することがあって。もし野球やってたらめちゃくちゃセンスあって、天才選手って言われてたんちゃうかなーって。まぁグローブの匂いがダメで諦めたんですけどね(観客とともにメンバーも爆笑)
そんないろんなことを諦めて諦めてきた自分が、こうして音楽をやってここに立っていると。ありがとうございます」
というクボのおもしろMCから、カップリング曲「Ladybird」から、シングル曲にも関わらずあまり演奏されない「うつし絵」ではイントロで「おおー」と驚きの声があがり、「underworld」では近年おなじみの途中から疾走感を増して行くアレンジに。このバージョン、カップリングあたりにでも収録してくれないだろうか。冒頭の「アオバ」もそうだが、このあたりの過去曲の大胆なアレンジは、バンドの実力と音楽的探究心を感じる。
「じゃあここらで俺もしゃべっていいかな?」
とバンドのムードメイカー、タケシタツヨシが口を開くと、
「ここでワンマンやるのは3年ぶりくらいかな?でもその前の、ちっちゃいライブハウスでやってた時代から、クボ君はずっと、メレンゲは天井が高くて広いところのほうが似合うはずだ、って言ってて。実際に前にやったら本当に天井までメレンゲの音楽に包まれてる感じがして、またやりたいなーって思ってたので、本当に嬉しいですね。
でも前は渋谷公会堂じゃなくて、C.C.Lemon Hallっていう名前だったんだよね。で、今は渋公だからやってみたいことがあって。俺が渋公!って言ったら、イェー!って返してくれ!そしたらそこから盛り上がる曲に行くから!」
と「渋公!」「イェー!」のコール&レスポンスから、最新シングルの「シンメトリア」から、宣言通りにクライマックス兼ラストスパートへ。
ハイパーな電子音とともにミラーボールが出現した「バンドワゴン」、タケシタが袋からビスコを取り出し、客席に投げ入れまくってから始まった「ビスケット」(投げ入れやったせいか、前までこの曲をやる時の定番だったパントマイムはなし)、そしてアニメ「宇宙兄弟」のタイアップになった「クレーター」。この曲はソニーへの移籍第一弾シングルとしてリリースされた曲だが、本当にカッコいい曲。メレンゲはどちらかというとこういう「カッコいい」曲のイメージがあまり持たれないバンドだが、かつても「ギターロックバンドな曲」がいくつもあった。その系譜の最新系にして、最高傑作だと思う。
「今日はありがとうございました。さっき曲作りをしてるって言いましたけど、昔は曲を作る時は曲の世界観は当時住んでた兵庫県のイメージだったんですけど、最近の曲は本当に東京の風景が自分にとってのリアルになってるな、って思って。
今日は雪が降ってるんで、最後に「ユキノミチ」っていう曲をやるんですけど、この曲も兵庫で雪が降った時に作った曲で。だから僕は雪が降って、景色が白くなるのが好きなんですよね。
みなさんも帰りにこの曲を口ずさみながら歩いてもらえれば。まぁ僕は雪の日は「粉雪」を口ずさむんですけどね(笑)」
と真面目な話もしっかり落としてから、今日は絶対やるだろうと思っていた「ユキノミチ」を情景たっぷりにかつエモーショナルに鳴らして本編は終了。リーダーのヤマザキタケシ(ドラム)が最後まで深々と頭を下げてステージを去っていった。
アンコールでは、メンバー紹介から、クボが近いうちにアルバムの告知が出来るかもしれないという話をすると、4月から始まるアニメ「ピンポン」のエンディングテーマに新曲が使われることを発表。自身も漫画と映画を見ており、かつては卓球部の幽霊部員だったことを語ると、
「映画のスーパーカーの「YUMEGIWA LAST BOY」が定着し過ぎててヤバい」
と、あの映画を見たことがある人なら誰しも感じるプレッシャーを吐露。果たして「ピンポン=スーパーカー」のイメージを塗り替えることが出来るだろうか。
ただ、そんなことを言っておきながらその曲は演奏されず。「クレーター」と「シンメトリア」が再出発を感じさせるアッパーな曲だったので、そういうタイプの曲になるんだろうか。
そして初期の「願い事」から、最新のカップリング曲「ライカ」を演奏。クボと達身が再び向かいあってギターを弾く濃厚セッションも披露され、最後は5人が並んで手を繋いで一礼し、やはりヤマザキが最後まで観客に頭を下げてから帰っていった。
1.アオバ
2.クラシック
3.午後の海
4.ラララ
5.君に春を思う
6.カメレオン
7.untitled
8.夢の続き
9.東京
10.ミュージックシーン
11.Ladybird
12.うつし絵
13.underworld
14.アルカディア
15.シンメトリア
16.バンドワゴン
17.ビスケット
18.クレーター
19.ユキノミチ
encore
20.願い事
21.ライカ
メレンゲは曲も歌詞も良いのはもちろんだが、過去曲のアレンジなどを含めたライブも本当に良いバンドである。そして今日際立っていたのは、照明の凝りよう。ワンマンの度に毎回思うが、是非とも映像化していただきたい。そう言いながらライブDVDが出たためしがないのがファンとしては辛いところ。だからせめてもっとライブをたくさんやってくれ!
という状況ながらも、去年「クレーター」「シンメトリア」という2枚のシングルをリリースしたメレンゲの、そのシングルのダブルレコ発となるのが久しぶりの渋谷公会堂でのワンマン。
やや早めの開演時刻の18時半過ぎ、荘厳なSEが流れ始めると、ゆっくりと会場が暗転し始め、輪状のものが連なって円柱のようになっている照明から青い美しい光が発せられ、サポートメンバーの大村達身と皆川真人を含む5人が登場。
すると皆川のピアノにのせてクボケンジが歌い始める「アオバ」からスタート。クボが、
「ようこそ。ありがとうございます」
と曲の途中で言うとメンバーも演奏に加わり、バンドサウンドに。
「クラシック」から四つ打ちの「午後の海」(クボと達身が向かいあってギター弾きまくる)と、前半は爽やかでポップな曲の流れ。「ラララ」では最後のサビでクボが歌詞が飛んでしまい、タケシタツヨシ(ベース)がクボのほうを見ながら大きく口を開けて歌詞を口ずさみ、クボに歌詞を思い出させようとする微笑ましい場面もあった。
「本日は本当に足元が悪い中、来てくれて本当にありがとうございます。でも僕はそんなみなさんを楽しませたいと思ってます」
とクボの挨拶的なMCから、「君に春を思う」、歌詞のとおりに7色の照明が鮮やかな「カメレオン」と、「星の出来事」収録のギターロックなタイプの曲を演奏。
かと思えばインタールード的な「untitled」から「夢の続き」と、幅広い選曲を見せ、「東京」ではクボがギターを弾かずにハンドマイクで歌い、「ミュージックシーン」ではステージにスモークが焚かれる演出も。
「最近は曲作りをずっとしているんですけど、それでもテレビを見てしまう。今、失恋ショコラティエってドラマやってるの知ってます?松潤が出てるんですけど、松潤の妄想してる顔がたまらんのですよ(笑)
あのドラマはCMも僕の好きな消臭力とか流れるんで、完璧なんですよね(笑)
僕も妄想が好きで、妄想で曲を作ってるんですけどねー、結構他にも妄想することがあって。もし野球やってたらめちゃくちゃセンスあって、天才選手って言われてたんちゃうかなーって。まぁグローブの匂いがダメで諦めたんですけどね(観客とともにメンバーも爆笑)
そんないろんなことを諦めて諦めてきた自分が、こうして音楽をやってここに立っていると。ありがとうございます」
というクボのおもしろMCから、カップリング曲「Ladybird」から、シングル曲にも関わらずあまり演奏されない「うつし絵」ではイントロで「おおー」と驚きの声があがり、「underworld」では近年おなじみの途中から疾走感を増して行くアレンジに。このバージョン、カップリングあたりにでも収録してくれないだろうか。冒頭の「アオバ」もそうだが、このあたりの過去曲の大胆なアレンジは、バンドの実力と音楽的探究心を感じる。
「じゃあここらで俺もしゃべっていいかな?」
とバンドのムードメイカー、タケシタツヨシが口を開くと、
「ここでワンマンやるのは3年ぶりくらいかな?でもその前の、ちっちゃいライブハウスでやってた時代から、クボ君はずっと、メレンゲは天井が高くて広いところのほうが似合うはずだ、って言ってて。実際に前にやったら本当に天井までメレンゲの音楽に包まれてる感じがして、またやりたいなーって思ってたので、本当に嬉しいですね。
でも前は渋谷公会堂じゃなくて、C.C.Lemon Hallっていう名前だったんだよね。で、今は渋公だからやってみたいことがあって。俺が渋公!って言ったら、イェー!って返してくれ!そしたらそこから盛り上がる曲に行くから!」
と「渋公!」「イェー!」のコール&レスポンスから、最新シングルの「シンメトリア」から、宣言通りにクライマックス兼ラストスパートへ。
ハイパーな電子音とともにミラーボールが出現した「バンドワゴン」、タケシタが袋からビスコを取り出し、客席に投げ入れまくってから始まった「ビスケット」(投げ入れやったせいか、前までこの曲をやる時の定番だったパントマイムはなし)、そしてアニメ「宇宙兄弟」のタイアップになった「クレーター」。この曲はソニーへの移籍第一弾シングルとしてリリースされた曲だが、本当にカッコいい曲。メレンゲはどちらかというとこういう「カッコいい」曲のイメージがあまり持たれないバンドだが、かつても「ギターロックバンドな曲」がいくつもあった。その系譜の最新系にして、最高傑作だと思う。
「今日はありがとうございました。さっき曲作りをしてるって言いましたけど、昔は曲を作る時は曲の世界観は当時住んでた兵庫県のイメージだったんですけど、最近の曲は本当に東京の風景が自分にとってのリアルになってるな、って思って。
今日は雪が降ってるんで、最後に「ユキノミチ」っていう曲をやるんですけど、この曲も兵庫で雪が降った時に作った曲で。だから僕は雪が降って、景色が白くなるのが好きなんですよね。
みなさんも帰りにこの曲を口ずさみながら歩いてもらえれば。まぁ僕は雪の日は「粉雪」を口ずさむんですけどね(笑)」
と真面目な話もしっかり落としてから、今日は絶対やるだろうと思っていた「ユキノミチ」を情景たっぷりにかつエモーショナルに鳴らして本編は終了。リーダーのヤマザキタケシ(ドラム)が最後まで深々と頭を下げてステージを去っていった。
アンコールでは、メンバー紹介から、クボが近いうちにアルバムの告知が出来るかもしれないという話をすると、4月から始まるアニメ「ピンポン」のエンディングテーマに新曲が使われることを発表。自身も漫画と映画を見ており、かつては卓球部の幽霊部員だったことを語ると、
「映画のスーパーカーの「YUMEGIWA LAST BOY」が定着し過ぎててヤバい」
と、あの映画を見たことがある人なら誰しも感じるプレッシャーを吐露。果たして「ピンポン=スーパーカー」のイメージを塗り替えることが出来るだろうか。
ただ、そんなことを言っておきながらその曲は演奏されず。「クレーター」と「シンメトリア」が再出発を感じさせるアッパーな曲だったので、そういうタイプの曲になるんだろうか。
そして初期の「願い事」から、最新のカップリング曲「ライカ」を演奏。クボと達身が再び向かいあってギターを弾く濃厚セッションも披露され、最後は5人が並んで手を繋いで一礼し、やはりヤマザキが最後まで観客に頭を下げてから帰っていった。
1.アオバ
2.クラシック
3.午後の海
4.ラララ
5.君に春を思う
6.カメレオン
7.untitled
8.夢の続き
9.東京
10.ミュージックシーン
11.Ladybird
12.うつし絵
13.underworld
14.アルカディア
15.シンメトリア
16.バンドワゴン
17.ビスケット
18.クレーター
19.ユキノミチ
encore
20.願い事
21.ライカ
メレンゲは曲も歌詞も良いのはもちろんだが、過去曲のアレンジなどを含めたライブも本当に良いバンドである。そして今日際立っていたのは、照明の凝りよう。ワンマンの度に毎回思うが、是非とも映像化していただきたい。そう言いながらライブDVDが出たためしがないのがファンとしては辛いところ。だからせめてもっとライブをたくさんやってくれ!
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