ATF 15th 大感謝祭! フォーエヴァーヤング!! ~豊洲で5PM編~ Dragon Ash / POLYSICS / キュウソネコカミ / 銀杏BOYZ / 水曜日のカンパネラ @豊洲PIT 12/26
- 2014/12/27
- 10:20
BAYCAMPなどを主催しているロックイベント制作会社、AT FIELDが15周年を迎えたことにより、記念イベントを開催。前日には渋谷QUATTROで1日目が開催され、この日の豊洲PITは2日目。会場の規模も出演者も全く違うが、BAYCAMPに行っていると違和感は感じない。
この日の出演者は、
POLYSICS
キュウソネコカミ
銀杏BOYZ
Dragon Ash
水曜日のカンパネラ
の5組。
ライブタイトル通りに17時開場という平日にしては早過ぎる時間設定の中、17時45分過ぎに、AT FIELD代表の青木氏が登場し、前説をするのだが、明らかにめちゃくちゃ話が長い。本人は1分だけのつもりだったらしいが、5分以上しゃべっていたはず。
・水曜日のカンパネラ
そんな長い前説がようやく終わると、オープニングアクトである水曜日のカンパネラ。
暗転するとスポットライトが照らしたのは2階席。そこにはキン肉マンのマスクをかぶったコムアイの姿が。キン肉マンのテーマが流れる中、2階から紙吹雪をばら撒くという意味不明なパフォーマンスをしてからステージへ。
「キン肉マンです!」
と言っていたと思われるが、マスク越しだと全く何を言っているのかわからない。
マスクを外すと、紅白の小林幸子のような、やたらとど派手なジャケット姿で、Macから音を出し、洗練されたテクノサウンドの上にシュール極まりない歌詞が乗る、水曜日のカンパネラワールドを展開。
アウェー感が強い、というかアウェーそのもののような状況だったが、意に介さず、いつものように振り付けを踊りながら歌い、「マリー・アントワネット」ではお菓子を客席にばら撒く。が、遠くまで飛ばないのは身体能力が低いからだそう。
「千利休」「桃太郎」という、最新作「私を鬼ヶ島に連れてって」の曲は歌詞の面白さと、コムアイのレクチャーする振り付けがかなり受けていて、自身が最初は「3割くらい」と言っていたのが、どんどん盛り上がりってくる。
青木氏の話が長すぎることに対するMCで笑いを取ると、ラストのアコースティックなサウンド(と言っても全部Macの音だが)「ドラキュラ」ではいきなり客席に突入してそのまま練り歩きながら歌い、サビの
「血 吸うたろか~」
のフレーズを、この日客席でフテネコ君のライブペインティングをしていた芦沢ムネト氏に歌わせるというメンタルの強さを発揮して終了。
存在すら知らなかった人もたくさんいたと思うが、こうして大きい会場でやっても多くの人を掴めるアーティストだと思う。歌詞がネタ切れにならないかが心配ではあるけど。
1.二階堂マリ
2.デーメーテール
3.マリー・アントワネット
4.千利休
5.桃太郎
6.ドラキュラ
桃太郎
http://youtu.be/AVPgxn3xohM
・Dragon Ash
まさかのこの時間帯に登場のDragon Ash。まずはBOTSが1人で登場し、SEも兼ねた「Introduction」を流し始め、メンバーが登場。ダンサーのDRI-Vはいつからドレッドヘアになったんだったか。
最新アルバムにして傑作アルバム「THE FACES」の曲を連発する最新モードだが、ややアウェー感も感じた。それを察知したのかどうかはわからないが、kjも、
「お前たちがどのバンド目当てだかは関係ねぇ!俺たちはこういう音楽が好きで、ライブハウスが好きだからこういうことやってます!」
と曲間に叫ぶ。
主催者の青木氏とは10代の頃からの付き合いらしく、かつては池袋のエロい映画しかやらないような映画館とかでもライブをさせられた、と語っていたが、そのあとに最新モードにアップデートされた「天使ノロック」を演奏したのは、そういう思い出を語ったからという要素もあったんだろうか。
kenkenの圧巻のベースのイントロから始まり、歌唱も務める「The Live」では
「きびだーん きびきびだーん」
と水曜日のカンパネラの「桃太郎」のサビを歌い(kenkenは水曜日のカンパネラのファンらしい)、おなじみの
「ミクスチャーロックは好きですかー!?」
と煽って始まった「Fantasista」の間奏のベースソロではkjも、
「俺がきびだんごあげて仲間にしたベーシスト!」
と乗っかってくる。
そしてラストは最後のサビを歌える観客を肩車させて歌わせた「Lily」。歌える人があまりいなかったのか、肩車されている人は数えるほどしかいなく、
「歌えなくてもいいよ!今日が楽しみでしょうがなかったやつも肩車してもらえ!」
と言うと、他の出演者のTシャツを着た人も肩車され、サビが終わると一斉にダイブしていった。
曲数が少なかったので、あっという間だったが、演奏のキレは抜群で、ミクスチャーロックバンドとしての真髄を見せつけられたような感じがした。やっぱりすごいバンドだ。
1.Introduction
2.The Show Must Go On
3.Run to the Sun
4.Revolator
5.天使ノロック
6.The Live
7.Fantasista
8.Lily
Lily
http://youtu.be/XbOkzFadliI
・銀杏BOYZ
ついに、今年2回目の銀杏BOYZのライブ。前回のUKFCからわずか4ヶ月。その前が7年前だったので、本当に信じられないくらいにあっという間。
何もない、アコギが2本だけ置いてあるステージに、冬だからか、深緑のコートを着た峯田和伸が登場。髪型はどこか初期の銀杏BOYZ期に近い気がする。
ギターを持つと、歌い始めるでもなく、
「あの、今ってCD買わなくても配信で聴けるし、チケット買ってこうしてライブ来なくてもネットで見れるでしょ。
俺も5年前とか10年前は全然何も感じていなかった。ただ、俺の歌聴いて!ってだけだった。
でも今は、こうしてお金払って、こんな東京の外れのライブハウスまで来てくれて…カッコつけてるかもしれないけど、本当に嬉しいです。来てくれてありがとう。
そんで今日はいろんな人が出るけど、今度必ず銀杏BOYZが好きな人だけが来るワンマンツアーをやるから。その時はまた来て。
僕が今日ここに来たのは、僕を呼んでる声がしたから。君はどこだ?君はどこだ?」
と、嬉しいワンマンについての話もし、最後に歌詞を語った「人間」を弾き語り。
「戦争反対 原発反対 なんでも反対って言ってりゃいいんだろ」
と歌詞を変えて歌う。ひたすら「原発反対」に変えていたUKFCの時とはまた違う変え方。もはや音程などどうでもいいと言わんばかりの歌い方である。
そのまま「新訳 銀河鉄道の夜」も弾き語り。
「俺が10代の時、バンドをやる時は、世界がぶっ壊れちまえばいいって思ってて。それが原動力になったりしてたんだけど、2011年の3月に本当に世界が壊れてしまって。俺は何を伝えたいかって考えたんだけど、伝えたいことは何もない、ってことを伝えたい。
あれからいろんなことが変わったけど、変わらないものもあって。街のイルミネーションとか、ときめくあの娘とか、そういうのを歌いたい。クリスマスは過ぎたけど、歌いたい人は歌って。BABY BABY!」
と、まさかの「BABY BABY」。かきむしるようにギターを弾き、CDの優しい声とは全く異なり、情念すら感じるくらいの歌い方。サビで峯田さんがマイクスタンドを客側に蹴っ飛ばすと、観客の大合唱が響く。最後の英語の部分は歌わなかったが。
「親からよくメールが来て。この前も誕生日でメール来て。前はうちに遊びに来て、よく言われんのが、もっと「BABY BABY」みたいな曲を書けって(笑)
それで一緒に高円寺に行ったりしたんだけど、電車の中で親の携帯が鳴ったら、曲が「BABY BABY」で(笑)
この前ジャニーズの人に曲書いたりもしたんだけど、ああいう曲なら作ろうと思えばいくらでも作れんの。
今度またアルバム出すけど、「BABY BABY」みたいな曲は入らないかもしれない。それでもいいなら、また聴いて。また見に来て」
と言うと、ギターを置き、マイクを持って、なんとボイスパーカッションを披露してから、「愛してるってゆってよね」をアカペラで歌唱。全部ではなく、サビ2回くらいまでで、ところどころをコール&レスポンス風に観客に歌わせたりもした。
すると打ち込みの音が流れ始め、
「今日は暴れろ!」
と「I DON'T WANNA DIE FOREVER」を歌いながらステージをこれげ回ったりして暴れまくり、客席も堰を切ったように、モッシュとダイブが発生。峯田さんは最前の観客にツバを吐きかけたりしている。
まるで、あの3人がいた時のような暴れっぷり。だがもちろん、あの3人
もういない。
それでも、ギターを弾いて歌うしかなかった前回とは違い、かつての銀杏BOYZのライブのように、「何が起きるかわからない」あの緊張感が蘇ってきた。時にはニュースになったり怪我をしたりすることもあったけど、あの1回として同じライブにはならないのが銀杏BOYZの魅力の一つだったのは間違いない。
そのまま打ち込みでの「ぽあだむ」。この日、1番優しいんじゃないかと思うような歌声で、
「男の子だから」
の必殺フレーズの部分では観客にマイクを向けて合唱を促した。
「あと1曲」
と言うと、再びアコギを肩にかけ、「僕たちは世界を変えることができない」の弾き語り。歌い終わってステージを去る時、峯田さんは両手を高くあげてピースしていた。
この日の峯田さんの目は、4ヶ月前のUKFCの時とは明らかに違っていた。弾き語りだけでなく、打ち込みで歌ったし、これからどうなるかわからなかった前回から、1人でやっていくという決心がついたのかもしれない。
とりあえずはワンマン。早いうちになんとか見たいが、一体これからどうなるんだろうか。
でも、やっぱり、自分はこの人が生きていて、音楽をやっているうち絶対に先に死にたくない。そしてもうあんなに待たされるのもゴメンだよ。
1.人間
2.新訳 銀河鉄道の夜
3.BABY BABY
4.愛してるってゆってよね
5.I DON'T WANNA DIE FOREVER
6.ぽあだむ
7.僕たちは世界を変えることができない
ぽあだむ
http://youtu.be/wSIRyLtgXSY
・キュウソネコカミ
銀杏BOYZがかなり時間押したことにより、転換をかなり急いで行い、本気リハもワンコーラスのみで、ステージに残ってそのままスタートするという、煽りを食った形になってしまったキュウソネコカミ。本気のリハ中には
「銀杏BOYZの後なんか、なにやったらウケんねん!」
と逆ギレ気味。しかしながら演奏はいつにも増して気合いが満ち満ちている。定番曲を立て続けに3曲演奏して駆け抜けると、セイヤ(ボーカル&ギター)が、
「袖で銀杏BOYZ見てたらエモくなってもうた。
高校の時からずっと聴いてるからな。でもこうして自分が昔から好きなバンドと対バンできてんから、音楽やってて本当に良かった!
みんなもいろいろ夢あると思うけど、いろいろ頑張って行こうぜ!」
と、実にエモいMCをする。(キュウソはワンマンの時に銀杏BOYZの「あいどんわなだい」をカバーしたことがあるくらいに銀杏BOYZの影響を公言している)
「さっきのBABY BABYよりも大きい声でヤンキー怖いコールせえやー!」
と「DQNなりたい、40代で死にたい」では「ヤンキー怖いー」コールを響かせ、セイヤが客席に突入。体や服を引っ張られたり、靴を脱がされたりと、なかなか乱暴な扱われ方をしたが、
「客同士でディスりあうなよ!ほんまにSNSとかですぐやりあいやがるかんな。靴脱がしたやつのこともディスんなよ!脱がしたやつは次からは気をつけて、初めて来たやつが同じことをするやつがいたら教育して行こうぜ!
俺はみんなが好きやー!」
と、なぜか今日は何をされてもめちゃくちゃいい人モード。
「普通に良い曲」と前置きされた、このバンドの曲の中でも最高クラスにポップな新曲「GALAXY」を披露し、来年からドラゴンボールのタイアップになることを紹介すると、
「ドラゴンボールのことしか歌ってないのになんもタイアップの話が来なかった曲」
と、「お願いシェンロン」を演奏。曲間の金斗雲に乗る場面では、主催者の青木氏を招き、セイヤが黄色、青木氏が白の金斗雲に乗り、客席に突入。観客に支えられながら、2人でかめはめ波を打ちまくっていた。
2人がステージに戻ると、
セイヤ「どうでした青木さん、金斗雲は。ビビりましたか?」
青木「ビビったー!」
というやり取りでラストの「ビビった」へ。演奏中も、演奏が終わってステージを去る時もメンバーは全員本当に良い顔をしていた。
来年のツアーの追加公演でここ、豊洲PITでワンマンを行うが、この都内最大のライブハウスでもすでにチケットが取りづらくなっている様子。果たしてどこまで行くんだろうか。
リハ.ネコ踊る
1.ウィーアーインディーズバンド!!
2.良いDJ
3.ファントムバイブレーション
4.DQNなりたい、40代で死にたい
5.GALAXY
6.お願いシェンロン
7.ビビった
GALAXY
http://youtu.be/d9ebOh-dnU0
・POLYSICS
この日のトリはPOLYSICS。先にフミとヤノのリズム隊が登場し、「AT-AT」が流れる中、ハヤシも登場。手にはピコピコハンマーを持っており、客席に突入して、ハンマーで観客をもぐらたたきみたいに叩きまくる。ちなみに途中からハンマーは2台に。
主催者青木氏にはインディー時代から世話になっている(かつては自分たちの衣装より袖に立っている青木氏の衣装のほうが派手でムカついたというエピソードもあり)ということで、近年の代表曲に加え、最近のフェスやイベントではあまり演奏されない過去曲もふんだんに演奏。
「ワチュワナドゥー」では青木氏がハヤシにビールを持ってきて、ハヤシが一気飲みするかと思いきや、青木氏に一気飲みさせるという無理矢理ぶり。
勢いを途絶えさせることなくハイテンションで突っ走り、冬にもかかわらずハヤシは汗ダクになり、スタッフから水をかけられるほどに。
「トイス!」「師ッ走!」
に続き、
「豊ッ洲!」
と、この会場ならではの挨拶も飛び出し、
「ATF 15周年、おめでトイス!」
と祝福。先ほどは微妙に文句を言っていた青木氏への愛もしっかり語り、トリとしての役割を全うした。
アンコールでは歌って踊れる「Baby BIAS」から、この日の出演者を全組呼び込み(なぜかDragon AshはギターのATSUSHIのみ)、全員で食パンを客席に投げながらの「BUGGIE TECHNICHA」。
みんなは一斤丸ごと投げていたのだが、銀杏BOYZ峯田さんだけはひたすら自分で食パンを貪り食い、残りカスや口の中に含んだのを客席に飛ばしまくっていた。
最後には再び主催者青木氏の挨拶。やっぱり長くなり、キュウソのメンバーから「巻け!」という声が飛んでいた。
イベント自体が時間押し気味だったのはこの主催者挨拶が長かったというのもあるが、銀杏BOYZはやはり時間をオーバーしていたように思う。
でも昔から、フェスやイベントに出ても、銀杏BOYZが時間通りに終わったためしなんて全くなかった。
1.AT-AT
2.Shout Aloud!
3.Hot Stuff
4.ワチュワナドゥー
5.Young OH! OH!
6.Let's ダバダバ
7.Lucky Star
8.URGE ON!!
9.シーラカンスイズアンドロイド
10.Modern
encore
10.Baby BIAS
11.BUGGIE TECHNICHA
Lucky Star
http://youtu.be/Bohh6tK1FxM
Next→ 12/28 COUNTDOWN JAPAN 14/15 @幕張メッセ


この日の出演者は、
POLYSICS
キュウソネコカミ
銀杏BOYZ
Dragon Ash
水曜日のカンパネラ
の5組。
ライブタイトル通りに17時開場という平日にしては早過ぎる時間設定の中、17時45分過ぎに、AT FIELD代表の青木氏が登場し、前説をするのだが、明らかにめちゃくちゃ話が長い。本人は1分だけのつもりだったらしいが、5分以上しゃべっていたはず。
・水曜日のカンパネラ
そんな長い前説がようやく終わると、オープニングアクトである水曜日のカンパネラ。
暗転するとスポットライトが照らしたのは2階席。そこにはキン肉マンのマスクをかぶったコムアイの姿が。キン肉マンのテーマが流れる中、2階から紙吹雪をばら撒くという意味不明なパフォーマンスをしてからステージへ。
「キン肉マンです!」
と言っていたと思われるが、マスク越しだと全く何を言っているのかわからない。
マスクを外すと、紅白の小林幸子のような、やたらとど派手なジャケット姿で、Macから音を出し、洗練されたテクノサウンドの上にシュール極まりない歌詞が乗る、水曜日のカンパネラワールドを展開。
アウェー感が強い、というかアウェーそのもののような状況だったが、意に介さず、いつものように振り付けを踊りながら歌い、「マリー・アントワネット」ではお菓子を客席にばら撒く。が、遠くまで飛ばないのは身体能力が低いからだそう。
「千利休」「桃太郎」という、最新作「私を鬼ヶ島に連れてって」の曲は歌詞の面白さと、コムアイのレクチャーする振り付けがかなり受けていて、自身が最初は「3割くらい」と言っていたのが、どんどん盛り上がりってくる。
青木氏の話が長すぎることに対するMCで笑いを取ると、ラストのアコースティックなサウンド(と言っても全部Macの音だが)「ドラキュラ」ではいきなり客席に突入してそのまま練り歩きながら歌い、サビの
「血 吸うたろか~」
のフレーズを、この日客席でフテネコ君のライブペインティングをしていた芦沢ムネト氏に歌わせるというメンタルの強さを発揮して終了。
存在すら知らなかった人もたくさんいたと思うが、こうして大きい会場でやっても多くの人を掴めるアーティストだと思う。歌詞がネタ切れにならないかが心配ではあるけど。
1.二階堂マリ
2.デーメーテール
3.マリー・アントワネット
4.千利休
5.桃太郎
6.ドラキュラ
桃太郎
http://youtu.be/AVPgxn3xohM
・Dragon Ash
まさかのこの時間帯に登場のDragon Ash。まずはBOTSが1人で登場し、SEも兼ねた「Introduction」を流し始め、メンバーが登場。ダンサーのDRI-Vはいつからドレッドヘアになったんだったか。
最新アルバムにして傑作アルバム「THE FACES」の曲を連発する最新モードだが、ややアウェー感も感じた。それを察知したのかどうかはわからないが、kjも、
「お前たちがどのバンド目当てだかは関係ねぇ!俺たちはこういう音楽が好きで、ライブハウスが好きだからこういうことやってます!」
と曲間に叫ぶ。
主催者の青木氏とは10代の頃からの付き合いらしく、かつては池袋のエロい映画しかやらないような映画館とかでもライブをさせられた、と語っていたが、そのあとに最新モードにアップデートされた「天使ノロック」を演奏したのは、そういう思い出を語ったからという要素もあったんだろうか。
kenkenの圧巻のベースのイントロから始まり、歌唱も務める「The Live」では
「きびだーん きびきびだーん」
と水曜日のカンパネラの「桃太郎」のサビを歌い(kenkenは水曜日のカンパネラのファンらしい)、おなじみの
「ミクスチャーロックは好きですかー!?」
と煽って始まった「Fantasista」の間奏のベースソロではkjも、
「俺がきびだんごあげて仲間にしたベーシスト!」
と乗っかってくる。
そしてラストは最後のサビを歌える観客を肩車させて歌わせた「Lily」。歌える人があまりいなかったのか、肩車されている人は数えるほどしかいなく、
「歌えなくてもいいよ!今日が楽しみでしょうがなかったやつも肩車してもらえ!」
と言うと、他の出演者のTシャツを着た人も肩車され、サビが終わると一斉にダイブしていった。
曲数が少なかったので、あっという間だったが、演奏のキレは抜群で、ミクスチャーロックバンドとしての真髄を見せつけられたような感じがした。やっぱりすごいバンドだ。
1.Introduction
2.The Show Must Go On
3.Run to the Sun
4.Revolator
5.天使ノロック
6.The Live
7.Fantasista
8.Lily
Lily
http://youtu.be/XbOkzFadliI
・銀杏BOYZ
ついに、今年2回目の銀杏BOYZのライブ。前回のUKFCからわずか4ヶ月。その前が7年前だったので、本当に信じられないくらいにあっという間。
何もない、アコギが2本だけ置いてあるステージに、冬だからか、深緑のコートを着た峯田和伸が登場。髪型はどこか初期の銀杏BOYZ期に近い気がする。
ギターを持つと、歌い始めるでもなく、
「あの、今ってCD買わなくても配信で聴けるし、チケット買ってこうしてライブ来なくてもネットで見れるでしょ。
俺も5年前とか10年前は全然何も感じていなかった。ただ、俺の歌聴いて!ってだけだった。
でも今は、こうしてお金払って、こんな東京の外れのライブハウスまで来てくれて…カッコつけてるかもしれないけど、本当に嬉しいです。来てくれてありがとう。
そんで今日はいろんな人が出るけど、今度必ず銀杏BOYZが好きな人だけが来るワンマンツアーをやるから。その時はまた来て。
僕が今日ここに来たのは、僕を呼んでる声がしたから。君はどこだ?君はどこだ?」
と、嬉しいワンマンについての話もし、最後に歌詞を語った「人間」を弾き語り。
「戦争反対 原発反対 なんでも反対って言ってりゃいいんだろ」
と歌詞を変えて歌う。ひたすら「原発反対」に変えていたUKFCの時とはまた違う変え方。もはや音程などどうでもいいと言わんばかりの歌い方である。
そのまま「新訳 銀河鉄道の夜」も弾き語り。
「俺が10代の時、バンドをやる時は、世界がぶっ壊れちまえばいいって思ってて。それが原動力になったりしてたんだけど、2011年の3月に本当に世界が壊れてしまって。俺は何を伝えたいかって考えたんだけど、伝えたいことは何もない、ってことを伝えたい。
あれからいろんなことが変わったけど、変わらないものもあって。街のイルミネーションとか、ときめくあの娘とか、そういうのを歌いたい。クリスマスは過ぎたけど、歌いたい人は歌って。BABY BABY!」
と、まさかの「BABY BABY」。かきむしるようにギターを弾き、CDの優しい声とは全く異なり、情念すら感じるくらいの歌い方。サビで峯田さんがマイクスタンドを客側に蹴っ飛ばすと、観客の大合唱が響く。最後の英語の部分は歌わなかったが。
「親からよくメールが来て。この前も誕生日でメール来て。前はうちに遊びに来て、よく言われんのが、もっと「BABY BABY」みたいな曲を書けって(笑)
それで一緒に高円寺に行ったりしたんだけど、電車の中で親の携帯が鳴ったら、曲が「BABY BABY」で(笑)
この前ジャニーズの人に曲書いたりもしたんだけど、ああいう曲なら作ろうと思えばいくらでも作れんの。
今度またアルバム出すけど、「BABY BABY」みたいな曲は入らないかもしれない。それでもいいなら、また聴いて。また見に来て」
と言うと、ギターを置き、マイクを持って、なんとボイスパーカッションを披露してから、「愛してるってゆってよね」をアカペラで歌唱。全部ではなく、サビ2回くらいまでで、ところどころをコール&レスポンス風に観客に歌わせたりもした。
すると打ち込みの音が流れ始め、
「今日は暴れろ!」
と「I DON'T WANNA DIE FOREVER」を歌いながらステージをこれげ回ったりして暴れまくり、客席も堰を切ったように、モッシュとダイブが発生。峯田さんは最前の観客にツバを吐きかけたりしている。
まるで、あの3人がいた時のような暴れっぷり。だがもちろん、あの3人
もういない。
それでも、ギターを弾いて歌うしかなかった前回とは違い、かつての銀杏BOYZのライブのように、「何が起きるかわからない」あの緊張感が蘇ってきた。時にはニュースになったり怪我をしたりすることもあったけど、あの1回として同じライブにはならないのが銀杏BOYZの魅力の一つだったのは間違いない。
そのまま打ち込みでの「ぽあだむ」。この日、1番優しいんじゃないかと思うような歌声で、
「男の子だから」
の必殺フレーズの部分では観客にマイクを向けて合唱を促した。
「あと1曲」
と言うと、再びアコギを肩にかけ、「僕たちは世界を変えることができない」の弾き語り。歌い終わってステージを去る時、峯田さんは両手を高くあげてピースしていた。
この日の峯田さんの目は、4ヶ月前のUKFCの時とは明らかに違っていた。弾き語りだけでなく、打ち込みで歌ったし、これからどうなるかわからなかった前回から、1人でやっていくという決心がついたのかもしれない。
とりあえずはワンマン。早いうちになんとか見たいが、一体これからどうなるんだろうか。
でも、やっぱり、自分はこの人が生きていて、音楽をやっているうち絶対に先に死にたくない。そしてもうあんなに待たされるのもゴメンだよ。
1.人間
2.新訳 銀河鉄道の夜
3.BABY BABY
4.愛してるってゆってよね
5.I DON'T WANNA DIE FOREVER
6.ぽあだむ
7.僕たちは世界を変えることができない
ぽあだむ
http://youtu.be/wSIRyLtgXSY
・キュウソネコカミ
銀杏BOYZがかなり時間押したことにより、転換をかなり急いで行い、本気リハもワンコーラスのみで、ステージに残ってそのままスタートするという、煽りを食った形になってしまったキュウソネコカミ。本気のリハ中には
「銀杏BOYZの後なんか、なにやったらウケんねん!」
と逆ギレ気味。しかしながら演奏はいつにも増して気合いが満ち満ちている。定番曲を立て続けに3曲演奏して駆け抜けると、セイヤ(ボーカル&ギター)が、
「袖で銀杏BOYZ見てたらエモくなってもうた。
高校の時からずっと聴いてるからな。でもこうして自分が昔から好きなバンドと対バンできてんから、音楽やってて本当に良かった!
みんなもいろいろ夢あると思うけど、いろいろ頑張って行こうぜ!」
と、実にエモいMCをする。(キュウソはワンマンの時に銀杏BOYZの「あいどんわなだい」をカバーしたことがあるくらいに銀杏BOYZの影響を公言している)
「さっきのBABY BABYよりも大きい声でヤンキー怖いコールせえやー!」
と「DQNなりたい、40代で死にたい」では「ヤンキー怖いー」コールを響かせ、セイヤが客席に突入。体や服を引っ張られたり、靴を脱がされたりと、なかなか乱暴な扱われ方をしたが、
「客同士でディスりあうなよ!ほんまにSNSとかですぐやりあいやがるかんな。靴脱がしたやつのこともディスんなよ!脱がしたやつは次からは気をつけて、初めて来たやつが同じことをするやつがいたら教育して行こうぜ!
俺はみんなが好きやー!」
と、なぜか今日は何をされてもめちゃくちゃいい人モード。
「普通に良い曲」と前置きされた、このバンドの曲の中でも最高クラスにポップな新曲「GALAXY」を披露し、来年からドラゴンボールのタイアップになることを紹介すると、
「ドラゴンボールのことしか歌ってないのになんもタイアップの話が来なかった曲」
と、「お願いシェンロン」を演奏。曲間の金斗雲に乗る場面では、主催者の青木氏を招き、セイヤが黄色、青木氏が白の金斗雲に乗り、客席に突入。観客に支えられながら、2人でかめはめ波を打ちまくっていた。
2人がステージに戻ると、
セイヤ「どうでした青木さん、金斗雲は。ビビりましたか?」
青木「ビビったー!」
というやり取りでラストの「ビビった」へ。演奏中も、演奏が終わってステージを去る時もメンバーは全員本当に良い顔をしていた。
来年のツアーの追加公演でここ、豊洲PITでワンマンを行うが、この都内最大のライブハウスでもすでにチケットが取りづらくなっている様子。果たしてどこまで行くんだろうか。
リハ.ネコ踊る
1.ウィーアーインディーズバンド!!
2.良いDJ
3.ファントムバイブレーション
4.DQNなりたい、40代で死にたい
5.GALAXY
6.お願いシェンロン
7.ビビった
GALAXY
http://youtu.be/d9ebOh-dnU0
・POLYSICS
この日のトリはPOLYSICS。先にフミとヤノのリズム隊が登場し、「AT-AT」が流れる中、ハヤシも登場。手にはピコピコハンマーを持っており、客席に突入して、ハンマーで観客をもぐらたたきみたいに叩きまくる。ちなみに途中からハンマーは2台に。
主催者青木氏にはインディー時代から世話になっている(かつては自分たちの衣装より袖に立っている青木氏の衣装のほうが派手でムカついたというエピソードもあり)ということで、近年の代表曲に加え、最近のフェスやイベントではあまり演奏されない過去曲もふんだんに演奏。
「ワチュワナドゥー」では青木氏がハヤシにビールを持ってきて、ハヤシが一気飲みするかと思いきや、青木氏に一気飲みさせるという無理矢理ぶり。
勢いを途絶えさせることなくハイテンションで突っ走り、冬にもかかわらずハヤシは汗ダクになり、スタッフから水をかけられるほどに。
「トイス!」「師ッ走!」
に続き、
「豊ッ洲!」
と、この会場ならではの挨拶も飛び出し、
「ATF 15周年、おめでトイス!」
と祝福。先ほどは微妙に文句を言っていた青木氏への愛もしっかり語り、トリとしての役割を全うした。
アンコールでは歌って踊れる「Baby BIAS」から、この日の出演者を全組呼び込み(なぜかDragon AshはギターのATSUSHIのみ)、全員で食パンを客席に投げながらの「BUGGIE TECHNICHA」。
みんなは一斤丸ごと投げていたのだが、銀杏BOYZ峯田さんだけはひたすら自分で食パンを貪り食い、残りカスや口の中に含んだのを客席に飛ばしまくっていた。
最後には再び主催者青木氏の挨拶。やっぱり長くなり、キュウソのメンバーから「巻け!」という声が飛んでいた。
イベント自体が時間押し気味だったのはこの主催者挨拶が長かったというのもあるが、銀杏BOYZはやはり時間をオーバーしていたように思う。
でも昔から、フェスやイベントに出ても、銀杏BOYZが時間通りに終わったためしなんて全くなかった。
1.AT-AT
2.Shout Aloud!
3.Hot Stuff
4.ワチュワナドゥー
5.Young OH! OH!
6.Let's ダバダバ
7.Lucky Star
8.URGE ON!!
9.シーラカンスイズアンドロイド
10.Modern
encore
10.Baby BIAS
11.BUGGIE TECHNICHA
Lucky Star
http://youtu.be/Bohh6tK1FxM
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