Base Ball Bear 「祝・日比谷野音100周年 日比谷ノンフィクションX」 @日比谷野外大音楽堂 7/22
- 2023/07/23
- 00:03
今年は「特に何にも引っ提げていない」からこその自由度の高いツアーを行ってきた、Base Ball Bear。そんなツアーを回ってきてバンドのグルーヴが極まってきた段階で開催されるのが実に10回目となる日比谷野外大音楽堂でのライブ「日比谷ノンフィクション X」である。
これまでにも「どんな雨予報が出ているような日でもベボベの野音の日は雨が降らない」という太陽神バンド伝説を作り出してきた会場であり、過去1度も雨が降ったことがない野音ワンマンはもちろんこの日も雲一つない快晴っぷりでもはや熱中症の方をすら心配になってしまうくらいであるが、だからこそこれまでに生み出してきた夏のアンセムをも久しぶりに聴きたいと思える。しかも日比谷野音100周年の年に10回目のこの会場での主催ライブというのもこのバンドの野音愛が噛み合いまくった結果と言えるものである。
チケット瞬殺、手に入らなかった人もたくさんいることから配信も行われるという状況も、物販が開演ギリギリまで長蛇の列になっているというのもベボベの音楽を聴いて生きてきた人たちがこのライブの特別さをわかっているということである。
開演時間の18時になると特に暗転することもなくおなじみのXTCのSEが流れてメンバーが登場するというのはまだ会場が明るいから暗転とかいう概念がない夏の時間帯ということであるが、先頭で登場した堀之内大介(ドラム)はフードとタオルを被っていたのをドラムセットの上に立つようにすると外して客席をじっくり見渡すような仕草をする。関根史織(ベース)は夏らしい爽やかな薄緑色のセットアップで、小出祐介(ボーカル&ギター)もラフな出で立ちの3人がドラムセットに集まって堀之内会議をすると、堀之内がまた改めて客席を見渡すようにして、昨年の武道館ワンマンのタイミングで世に放たれた、ベボベの今も変わらぬ青春を歌い鳴らすギターロックサウンドの「海になりたい part.3」からスタートするのであるが、爽やかでありながらもバンドの演奏が実に逞しいのはやはりツアーを回ってきたことによる成果だろう。特にツアーでは最近ほとんど(なんなら3人になってから全く)演奏されていなかった曲も演奏してきただけに、バンドとしての様々な筋肉が鍛え上げられてきたはずだ。
それはギターロックバンドとしてのベボベはもちろん、ファンクなどのブラックミュージックのエッセンスも取り入れたベボベとしてのグルーヴもそうであり、小出のカッティングギターと関根の重くうねるベースのイントロによる「逆バタフライ・エフェクト」はそんなベボベの強化された部分を感じさせてくれる曲である。堀之内の姿、リズムに合わせて満員の観客が手拍子をする光景が壮観なのはステージに向かって低くなっていくという形状の客席の野音だからこそであるが、ツアーでは演奏されていなかったこの曲がこの序盤で演奏されるという段階ですでにこの日のライブがツアーとは全く違うものになるということがわかる。
小出が野音100周年であり、日比谷ノンフィクションが10回目(1回2daysの年があったので11公演目)であること、さらには呪いのビデオが100本目になったことという、最後のはよくわからないが、とにかくこの日のライブが記念碑的かつ伝説のものになるということを語るのであるが、
「晴れバンドではあるけれど、なんと関東は今日から梅雨明けという。今週は晴れるだろうから天気の心配はしてなかったけど、まさか10回目にしてついに日比谷ノンフィクションが梅雨すらも終わらせるとはっていう(笑)
リハの時は倒れそうなくらいに暑かったけど、今はだいぶ涼しい風が吹いてきて良かったです」
と、シーン屈指の晴れバンドであることは自認してきたが、まさかこのタイミングが梅雨明けという本格的な夏の始まりになるとは。ちなみに10回目にして日比谷ノンフィクションが7月に開催されるのは初。それを最前列にいる観客に聞いて発覚するというのも実に小出らしいものだけれど。
そんな夏だからこそ、爽やかな風を演奏によって吹かせるような「プールサイダー」では関根と堀之内も声を重ねる
「just have fun!」
のフレーズで観客も腕を上げて声を合わせるというのがまさによりhave funなものになっていく。小出のボーカルはこの前半はまだ本調子という感じではなかったし、それは堀之内によるイントロのビートが鳴った段階で客席から歓声が起こった「short hair」の声を張る部分からも感じられたことであるが、
「汗ばむ季節」
というフレーズがあることもあり、やはりベボベの夏の野音ワンマンというシチュエーションはこれ以上ないくらいに我々が夏の真っ只中にいるということを感じさせてくれる。それは実に暑いという気温的な部分の影響もあるだろうけれど。
そんな野音での10回目、11公演目のライブということであり、野音と友達になれているかということを小出が2人に問うと、関根は友達になれているが、だからこそ親友だと思われていたりすることのリアルな難しさを語り、逆に「1回でも飲んだら友達」というくらいにすぐに連絡先を交換できる堀之内は亀田誠治らがやっていそうな野音100周年のグループLINEに入っていると思われていたが、さすがにそれはないという。
小出はずっと野音との距離感が微妙らしいけれど、それでも「SYUUU」の後先考えずに突っ走るようなギターロックサウンドの爽やかさは実にこの野音の情景(しかもまだ明るい時間帯の)に似合っているし、何よりもその「SYUUU」のアウトロから繋がるように堀之内がリズムキープしてそのままイントロが始まった「愛してる」というライブアレンジは野音とこのバンドがマブダチだからこそ、この日この瞬間に鳴らされるべきものとして野音に向けても「愛してる」と歌われているかのようですらあった。関根のリズミカルなコーラスも含めて、今聴いても本当に名曲だと思うし、その曲をこうした記念の野音というシチュエーションで聴くことができているのが本当に嬉しい。
しかし小出はそんなこの野音の天気が良すぎて全然暗くならないために、観客の顔が見えすぎていて恥ずかしいということを今更になって口にし始め、関根に
「もう20年くらいやってるから」
とドヤ顔されて何も言えなくなってしまうのであるが、逆にこの日のライブのテーマを小出が問いかけると関根は困りながらも「夏」というワードを出し、小出に
「何年やってるんですか〜?(笑)」
と魔王のような口調で切り返されてしまう。
その小出にとっての野音は「中間テスト」というものであり、ゲストをたくさん呼んだり、3人になった直後にサポートギターを入れたり、10人ほどの大所帯編成でやったりしてきた、その時点での自分たちをしっかり見せるということをやってきた場所であるからこそその言葉に至ったという。それをあくまで「中間」というあたりが、このバンドがまだまだ終わらないということを感じさせてくれて実に嬉しく思うのであるが、かつてこの野音で子供が産まれたことを報告した堀之内は子供が4歳になり、幼稚園の七夕祭りで周りの子供が歌ったり踊ったりしている中で自身の子供だけが直立不動で何もしておらず、なのに「楽しかった!」という感想を発したエピソードを開陳して爆笑を誘う。何というか、実に堀之内の子供らしいなと思ってしまうようなエピソードである。
そうして笑わせてくれるMCもまたベボベのライブの楽しみの一つであるが、おそらくは野音という場所の特別さの意識も少しはあったであろうために小出が
「久しぶりの曲」
と言って演奏されたのは映画の主題歌としてもヒットした「神々LOOKS YOU」で、確かに実に久しぶりの選曲であるが、小出のギターだけになったこの曲はそうしたスリーピースバンドとしてのシンプルなサウンドになることによって、あまり抑揚がないように感じるけれど実はかなり大胆に展開が変わっていくというか展開に山がある曲であるということが今になってよくわかる。
「泣き笑いがいっぱい詰まった人生を」
というサビのフレーズはバンドも色々あったし、それを見てきた我々それぞれにも色々あっただろうからこそ、心から互いにそうした人生であるようにと思ってしまう。
さらに小出が奏でるどこか切なさを含んだギターの音とともに真っ赤な照明が燃え盛るように光るのは「Flame」であり、その燃えるような照明がバンドを続けていくというこの3人の情熱であるかのようですらある。決してアッパーではない、むしろじわじわと燃え続ける炎のような曲であるが、その音に宿るものは実に熱い。
その少し落ち着いた、聞かせるようなサウンドは1日の朝から夜という流れを描いたコンセプトアルバム「新呼吸」の1曲目であり、新しい朝が訪れるようにまたここから新たにライブが始まっていくかのように響く「深朝」へと続くのであるが、この曲のイントロという実に渋い部分で客席から歓声が上がっていたのが、本当にコアな部分までじっくり愛してきたファンがこの日この会場に集まっているということを感じさせてくれる。
そうして「深朝」で
「あたらしい朝は来るよ 僕らにも」
と歌ったあたりで、空が薄暗くなってきていることに気付く。つまりそれは「深朝」はもしかしたら夕方から夜への切り替わりをこの日担っていたのかもしれないし、だからこそここからまた新しい始まりだと感じたのかもしれないが、その直後に演奏された、この辺りから暗い時間になるんじゃないかという想定をしていたんじゃないかと思うような「星がほしい」ではステージ背面のこのライブのフラッグが落ちて「Non-Fiction」という文字のオブジェが現れ、そのオブジェが照明の光が当たることによって色を変えていくという、陽が落ちる前と後でガラッと雰囲気が変わる野音の特性を完璧に生かしたライブ作りになっているというのはさすがこの会場でライブをやるのが10回目であり、野音とマブダチなバンドだからこそである。
そんなベボベの司令塔である小出は
「昨今の若いもんたちはさぁ…」
と実におっさんくさい口調で話し始めるのであるが、
「僕らNUMBER GIRLとかSUPERCARの間の子的な言われ方をしてたし、実際にその方がわかりやすいからそう言ってたところもあるじゃないですか。でも元々は僕らは海外のバンドに憧れてきたところが凄くあって。そうしたら今はその椅子がぽっかり空いてるんですよ。もう座るしかないみたいな感じで。
自分自身飽きっぽいし、波があるし、でもこのバンドのことを誰よりも考えてるし、世の中に対してBase Ball Bearが今どんなことを提示するべきか?っていうことも考えてるし、誰よりも関根さんと堀之内さんのことも考えてます(笑)
そんな新曲です」
と言って演奏された、配信リリースされたばかりの新曲「Endless Etude」は確かにサウンドは昨年までの曲とは全く違うし、ライブではどうやって演奏するのだろうかと思っていたら、イントロから堀之内がパーカッションを叩きまくり、小出がギターをその場でループさせて重ねていくという形でサウンドが作られていく、まさにSEで使っているXTCなどの影響も感じる、小出が言うところの「夏休みの自由研究」感のある新たなベボベのサウンド。小出が言う通りに飽きやすいし波があるしでこの方向性のまま行くのかはわからないが、ただ一つ言えるのは今のベボベが自分たちの好きなこと、やりたいことを素直にそのまま鳴らしていて、それができる技術を持つバンドになったということである。個人的にはこのサウンドでアルバム1枚作ってみて欲しいけれど、果たしてどうなるのだろうか。
そんな新機軸をライブで演奏することもまたバンド側も我々ファン側も「試される」というかのように「試される」が演奏されたのは少し笑ってしまう感すらあったが、そのブラックミュージックの要素を取り入れた関根の音階的に動きまくるベースラインが観客の体を心地良く揺らしてくれるし、それは売店で買った酒を飲みながらライブを見るのに実によく似合うものである。もちろん「Come on!」のコーラスフレーズでは腕が挙がり歓声も上がる。
そしてさらに暗くなる中で小出の燃えるようなギターのイントロが鳴り響き、関根と堀之内も向かい合って小出のそのギターに合わせるようにリズムを響かせるのは「真夏の条件」であり、一気にこの日の夏でしかないような情景が全てベボベのこの夏ソングのためであるかのようなものになっていく。もちろんコーラスでは大合唱が響き渡り、小出の歌唱も序盤の若干不安定な感じが後半になって全くなくなっていくというあたりはやはりこれも野音という場所がバンドに与えてくれる力によるものなのだろうかとすら思えてくる。
さらには小出がギターを弾きながら歌い始める「海になりたい part.2」はここに来てベボベはある意味では自分たちの鳴らしてきたギターロックをもはや極めたと言っていいくらいの段階に到達したんだなと思った。だからこそ「Endless Etude」で新たなサウンドに挑むことができたんだなと思うくらいに。それくらいに堀之内のドラムの一打一打(特にシンバルのアタック感)がめちゃくちゃ強いし、そのドラムの強さに引っ張られるようにしてアウトロではまさに極まったギターロックバンドのセッション的な凄まじい演奏が繰り広げられる。ある意味では「part.3」が生まれてからこの野音で演奏されたことによってこの「part.2」は完成されたというくらいに素晴らしかった。なんならアウトロの演奏だけで歓声が上がり続けるという観客のリアクションがその凄まじさを示していた。この日この野音で見たこの曲はきっと忘れようにもずっと忘れることはできないと思う。
その夏の終わりをいつもアンコールなどのクライマックスとして担ってきた「祭りのあと」がこうして最後ではない曲として演奏されるというのもまた実に日比谷ノンフィクションらしいものであるが、そうして極まったサウンドで鳴らされるからこそ、観客も2コーラス目では堀之内のリズムに合わせて手を叩きながら「オイ!」という声を上げ、関根が間奏でステージ前に出てきてベースソロを弾くと大歓声が起こる。何なら関根はこの野音とマブダチという関係性だからなのか、3人の中で最も動き回れるメンバーとしてステージ端まで行ったりしてベースを弾いていた。その姿は何ならメジャーデビュー期よりも今の方が若くアグレッシブにすら見えている。
「夏の終わりのあとの やや肌寒い 夜のあとさき」
というフレーズによって締められる曲であるが、今年の夏はまだ始まったばかり。まだまだいろんな場所で今年の夏もベボベに会えるし、きっとそこでまたこの曲を聴くこともできるはずだ。
そんな夏の野音に最後に鳴らされたのは、小出がギターを弾きながら
「風になりたくて」
と歌った瞬間にたくさんの腕とともに歓声が上がった「BREEEEZE GIRL」。今でもCMなどで流れたりする夏の大名曲であるが、今年のツアーでは小出は
「夏フェスなんかで「BREEEEZE GIRL」やったらみんな義務的に腕上げたりするんでしょ(笑)」
と言っていたが、やっぱりどれだけ数え切れないくらいにライブで聴いてきてもこの曲が流れた瞬間に腕が上がってしまう。それくらいに瞬時に我々のテンションをも上げてくれるような曲だ。Aメロでは堀之内が立ち上がってスティックを顔の前で動かしながらポーズを取るようにし、その状態で踏み続けるバスドラのリズムに合わせて手拍子が起きる。その光景を見て、やっぱり自分も、きっとここにいた人たちもみんなベボベの夏ソングを聴いて毎年の夏を過ごしてきたんだろうなと思ったし、きっとこれからも人生においての夏バンドはベボベであり続けるんだろうなと思った。それはこれから先も夏になればこうしてベボベの夏ソングを聴いて夏になったことを実感したいんだということ。暑い日だったけれど、陽が落ちた野音の中でこの曲の時に背中に向かって吹いてきた風は涼しかった。それこそがBREEEEZEであり、その風を感じながら、やっぱり自分にとって夏と言えば、野音と言えば真っ先に名前が上がるのがベボベなんだよなと思った。これからもそうあり続けていきたいとも。体が震えたのは風が冷たかったからだけじゃなかった。
観客の手拍子に応えてアンコールで再び3人がステージに登場すると、決してアッパーではないけれど、それでもタイトル通りにあっという間に過ぎ去っていってしまう夏の儚さと切なさを描いた「senkou_hanabi」が演奏され、サビに向かってどんどんグルーヴが練り上げられていくのは小出の実に伸びやかなボーカルに関根のコーラスが実に感情豊かに重なっていくからだ。別に花火をやって遊んだりする年頃ではもうないけれど、それでもこの曲を聴くと線香花火の光をどれだけ長い時間見ていられるかを試してみたくなる。
「3・2・1で闇が光に染まった それは夏が魅せる魔法のようで
きっときっと忘れられない 一瞬のこと」
というサビのフレーズはそのままこの日のことそのものを歌っているかのようですらある。
そうして切なさが炸裂する曲だからか、小出は
「あー、終わりたくない!」
と叫んで、改修前最後のライブとなった野音のステージの床を触り、試合に負けた高校球児が甲子園の砂を集めるかのような仕草まで見せるという芸の細かさを見せると、
「今日、なんか発表あると思ったでしょ?なんにもありません!(笑)」
と観客を心地良く裏切ると、
「前に野音でやって以来かな?日比谷ノンフィクションのテーマ的な曲を最後に…今「キャー!」って声上がったけど、その曲じゃなかったらどうしよう!怖すぎる!(笑)」
と言って最後に演奏されたのは、小出のギターのサウンドがギターロックバンドとしての重厚感を感じさせる「HIGH COLOR TIMES」。「日比谷ノンフィクションのテーマ」と言われたら「君はノンフィクション」が浮かぶ人も少しくらいはいるんじゃないだろうかと思ったりもするけれど、その今のベボベからしたら実にシンプルなバンドサウンド、しかしなかなか一筋縄ではいかない展開はまだメンバーが高校生の頃から健在な中で最後に歌われる
「夢街で会いましょう」
のフレーズは、また改修が終わって生まれ変わった後にもこの日比谷野音というライブ会場が続くのであれば、きっとまたここで再会できるという思いを込めて鳴らされていたようであった。それはやはり他のどの曲よりもこの会場で最後に鳴らされるべき曲だったのである。堀之内が最後に去り際に
「ありがとうございました!」
と言って頭を下げて言ったのは、観客だけじゃなくて、このバンドの太陽神伝説を作ってきたこの会場に向けてでもあるように感じていた。
きっと音楽が好きな人ならその人の数だけ夏になった時に聴きたくなるバンドや曲があると思う。自分にとってそれは2006年の夏に初めてライブを見てからずっとBase Ball Bearなのである。「electric summer」から始まり、毎年のように夏のアンセムを夏のクソ暑い野外フェスやこの野音で数えきれないくらいに聴いてきた。それこそが自分にとっての夏の過ごし方だった。夏フェスがあって、ベボベの夏ソングがあったからこそ、中学生の頃までは毎年夏バテして食事も満足にできない、部活にも行けないというくらいに嫌いだった夏が好きになれた。だからこそこれからもずっと、ベボベの夏ソングを聴いてクソ暑い夏を楽しくて美しい記憶として重ねて乗り越えていきたいのだ。ベボベは何歳になっても、今でもずっと、夏いね。
1.海になりたい part.3
2.逆バタフライ・エフェクト
3.プールサイダー
4.short hair
5.SYUUU
6.愛してる
7.神々LOOKS YOU
8.Flame
9.深朝
10.星がほしい
11.Endless Etude
12.試される
13.真夏の条件
14.海になりたい part.2
15.祭りのあと
16.BREEEEZE GIRL
encore
17.senkou_hanabi
18.HIGH COLOR TIMES
これまでにも「どんな雨予報が出ているような日でもベボベの野音の日は雨が降らない」という太陽神バンド伝説を作り出してきた会場であり、過去1度も雨が降ったことがない野音ワンマンはもちろんこの日も雲一つない快晴っぷりでもはや熱中症の方をすら心配になってしまうくらいであるが、だからこそこれまでに生み出してきた夏のアンセムをも久しぶりに聴きたいと思える。しかも日比谷野音100周年の年に10回目のこの会場での主催ライブというのもこのバンドの野音愛が噛み合いまくった結果と言えるものである。
チケット瞬殺、手に入らなかった人もたくさんいることから配信も行われるという状況も、物販が開演ギリギリまで長蛇の列になっているというのもベボベの音楽を聴いて生きてきた人たちがこのライブの特別さをわかっているということである。
開演時間の18時になると特に暗転することもなくおなじみのXTCのSEが流れてメンバーが登場するというのはまだ会場が明るいから暗転とかいう概念がない夏の時間帯ということであるが、先頭で登場した堀之内大介(ドラム)はフードとタオルを被っていたのをドラムセットの上に立つようにすると外して客席をじっくり見渡すような仕草をする。関根史織(ベース)は夏らしい爽やかな薄緑色のセットアップで、小出祐介(ボーカル&ギター)もラフな出で立ちの3人がドラムセットに集まって堀之内会議をすると、堀之内がまた改めて客席を見渡すようにして、昨年の武道館ワンマンのタイミングで世に放たれた、ベボベの今も変わらぬ青春を歌い鳴らすギターロックサウンドの「海になりたい part.3」からスタートするのであるが、爽やかでありながらもバンドの演奏が実に逞しいのはやはりツアーを回ってきたことによる成果だろう。特にツアーでは最近ほとんど(なんなら3人になってから全く)演奏されていなかった曲も演奏してきただけに、バンドとしての様々な筋肉が鍛え上げられてきたはずだ。
それはギターロックバンドとしてのベボベはもちろん、ファンクなどのブラックミュージックのエッセンスも取り入れたベボベとしてのグルーヴもそうであり、小出のカッティングギターと関根の重くうねるベースのイントロによる「逆バタフライ・エフェクト」はそんなベボベの強化された部分を感じさせてくれる曲である。堀之内の姿、リズムに合わせて満員の観客が手拍子をする光景が壮観なのはステージに向かって低くなっていくという形状の客席の野音だからこそであるが、ツアーでは演奏されていなかったこの曲がこの序盤で演奏されるという段階ですでにこの日のライブがツアーとは全く違うものになるということがわかる。
小出が野音100周年であり、日比谷ノンフィクションが10回目(1回2daysの年があったので11公演目)であること、さらには呪いのビデオが100本目になったことという、最後のはよくわからないが、とにかくこの日のライブが記念碑的かつ伝説のものになるということを語るのであるが、
「晴れバンドではあるけれど、なんと関東は今日から梅雨明けという。今週は晴れるだろうから天気の心配はしてなかったけど、まさか10回目にしてついに日比谷ノンフィクションが梅雨すらも終わらせるとはっていう(笑)
リハの時は倒れそうなくらいに暑かったけど、今はだいぶ涼しい風が吹いてきて良かったです」
と、シーン屈指の晴れバンドであることは自認してきたが、まさかこのタイミングが梅雨明けという本格的な夏の始まりになるとは。ちなみに10回目にして日比谷ノンフィクションが7月に開催されるのは初。それを最前列にいる観客に聞いて発覚するというのも実に小出らしいものだけれど。
そんな夏だからこそ、爽やかな風を演奏によって吹かせるような「プールサイダー」では関根と堀之内も声を重ねる
「just have fun!」
のフレーズで観客も腕を上げて声を合わせるというのがまさによりhave funなものになっていく。小出のボーカルはこの前半はまだ本調子という感じではなかったし、それは堀之内によるイントロのビートが鳴った段階で客席から歓声が起こった「short hair」の声を張る部分からも感じられたことであるが、
「汗ばむ季節」
というフレーズがあることもあり、やはりベボベの夏の野音ワンマンというシチュエーションはこれ以上ないくらいに我々が夏の真っ只中にいるということを感じさせてくれる。それは実に暑いという気温的な部分の影響もあるだろうけれど。
そんな野音での10回目、11公演目のライブということであり、野音と友達になれているかということを小出が2人に問うと、関根は友達になれているが、だからこそ親友だと思われていたりすることのリアルな難しさを語り、逆に「1回でも飲んだら友達」というくらいにすぐに連絡先を交換できる堀之内は亀田誠治らがやっていそうな野音100周年のグループLINEに入っていると思われていたが、さすがにそれはないという。
小出はずっと野音との距離感が微妙らしいけれど、それでも「SYUUU」の後先考えずに突っ走るようなギターロックサウンドの爽やかさは実にこの野音の情景(しかもまだ明るい時間帯の)に似合っているし、何よりもその「SYUUU」のアウトロから繋がるように堀之内がリズムキープしてそのままイントロが始まった「愛してる」というライブアレンジは野音とこのバンドがマブダチだからこそ、この日この瞬間に鳴らされるべきものとして野音に向けても「愛してる」と歌われているかのようですらあった。関根のリズミカルなコーラスも含めて、今聴いても本当に名曲だと思うし、その曲をこうした記念の野音というシチュエーションで聴くことができているのが本当に嬉しい。
しかし小出はそんなこの野音の天気が良すぎて全然暗くならないために、観客の顔が見えすぎていて恥ずかしいということを今更になって口にし始め、関根に
「もう20年くらいやってるから」
とドヤ顔されて何も言えなくなってしまうのであるが、逆にこの日のライブのテーマを小出が問いかけると関根は困りながらも「夏」というワードを出し、小出に
「何年やってるんですか〜?(笑)」
と魔王のような口調で切り返されてしまう。
その小出にとっての野音は「中間テスト」というものであり、ゲストをたくさん呼んだり、3人になった直後にサポートギターを入れたり、10人ほどの大所帯編成でやったりしてきた、その時点での自分たちをしっかり見せるということをやってきた場所であるからこそその言葉に至ったという。それをあくまで「中間」というあたりが、このバンドがまだまだ終わらないということを感じさせてくれて実に嬉しく思うのであるが、かつてこの野音で子供が産まれたことを報告した堀之内は子供が4歳になり、幼稚園の七夕祭りで周りの子供が歌ったり踊ったりしている中で自身の子供だけが直立不動で何もしておらず、なのに「楽しかった!」という感想を発したエピソードを開陳して爆笑を誘う。何というか、実に堀之内の子供らしいなと思ってしまうようなエピソードである。
そうして笑わせてくれるMCもまたベボベのライブの楽しみの一つであるが、おそらくは野音という場所の特別さの意識も少しはあったであろうために小出が
「久しぶりの曲」
と言って演奏されたのは映画の主題歌としてもヒットした「神々LOOKS YOU」で、確かに実に久しぶりの選曲であるが、小出のギターだけになったこの曲はそうしたスリーピースバンドとしてのシンプルなサウンドになることによって、あまり抑揚がないように感じるけれど実はかなり大胆に展開が変わっていくというか展開に山がある曲であるということが今になってよくわかる。
「泣き笑いがいっぱい詰まった人生を」
というサビのフレーズはバンドも色々あったし、それを見てきた我々それぞれにも色々あっただろうからこそ、心から互いにそうした人生であるようにと思ってしまう。
さらに小出が奏でるどこか切なさを含んだギターの音とともに真っ赤な照明が燃え盛るように光るのは「Flame」であり、その燃えるような照明がバンドを続けていくというこの3人の情熱であるかのようですらある。決してアッパーではない、むしろじわじわと燃え続ける炎のような曲であるが、その音に宿るものは実に熱い。
その少し落ち着いた、聞かせるようなサウンドは1日の朝から夜という流れを描いたコンセプトアルバム「新呼吸」の1曲目であり、新しい朝が訪れるようにまたここから新たにライブが始まっていくかのように響く「深朝」へと続くのであるが、この曲のイントロという実に渋い部分で客席から歓声が上がっていたのが、本当にコアな部分までじっくり愛してきたファンがこの日この会場に集まっているということを感じさせてくれる。
そうして「深朝」で
「あたらしい朝は来るよ 僕らにも」
と歌ったあたりで、空が薄暗くなってきていることに気付く。つまりそれは「深朝」はもしかしたら夕方から夜への切り替わりをこの日担っていたのかもしれないし、だからこそここからまた新しい始まりだと感じたのかもしれないが、その直後に演奏された、この辺りから暗い時間になるんじゃないかという想定をしていたんじゃないかと思うような「星がほしい」ではステージ背面のこのライブのフラッグが落ちて「Non-Fiction」という文字のオブジェが現れ、そのオブジェが照明の光が当たることによって色を変えていくという、陽が落ちる前と後でガラッと雰囲気が変わる野音の特性を完璧に生かしたライブ作りになっているというのはさすがこの会場でライブをやるのが10回目であり、野音とマブダチなバンドだからこそである。
そんなベボベの司令塔である小出は
「昨今の若いもんたちはさぁ…」
と実におっさんくさい口調で話し始めるのであるが、
「僕らNUMBER GIRLとかSUPERCARの間の子的な言われ方をしてたし、実際にその方がわかりやすいからそう言ってたところもあるじゃないですか。でも元々は僕らは海外のバンドに憧れてきたところが凄くあって。そうしたら今はその椅子がぽっかり空いてるんですよ。もう座るしかないみたいな感じで。
自分自身飽きっぽいし、波があるし、でもこのバンドのことを誰よりも考えてるし、世の中に対してBase Ball Bearが今どんなことを提示するべきか?っていうことも考えてるし、誰よりも関根さんと堀之内さんのことも考えてます(笑)
そんな新曲です」
と言って演奏された、配信リリースされたばかりの新曲「Endless Etude」は確かにサウンドは昨年までの曲とは全く違うし、ライブではどうやって演奏するのだろうかと思っていたら、イントロから堀之内がパーカッションを叩きまくり、小出がギターをその場でループさせて重ねていくという形でサウンドが作られていく、まさにSEで使っているXTCなどの影響も感じる、小出が言うところの「夏休みの自由研究」感のある新たなベボベのサウンド。小出が言う通りに飽きやすいし波があるしでこの方向性のまま行くのかはわからないが、ただ一つ言えるのは今のベボベが自分たちの好きなこと、やりたいことを素直にそのまま鳴らしていて、それができる技術を持つバンドになったということである。個人的にはこのサウンドでアルバム1枚作ってみて欲しいけれど、果たしてどうなるのだろうか。
そんな新機軸をライブで演奏することもまたバンド側も我々ファン側も「試される」というかのように「試される」が演奏されたのは少し笑ってしまう感すらあったが、そのブラックミュージックの要素を取り入れた関根の音階的に動きまくるベースラインが観客の体を心地良く揺らしてくれるし、それは売店で買った酒を飲みながらライブを見るのに実によく似合うものである。もちろん「Come on!」のコーラスフレーズでは腕が挙がり歓声も上がる。
そしてさらに暗くなる中で小出の燃えるようなギターのイントロが鳴り響き、関根と堀之内も向かい合って小出のそのギターに合わせるようにリズムを響かせるのは「真夏の条件」であり、一気にこの日の夏でしかないような情景が全てベボベのこの夏ソングのためであるかのようなものになっていく。もちろんコーラスでは大合唱が響き渡り、小出の歌唱も序盤の若干不安定な感じが後半になって全くなくなっていくというあたりはやはりこれも野音という場所がバンドに与えてくれる力によるものなのだろうかとすら思えてくる。
さらには小出がギターを弾きながら歌い始める「海になりたい part.2」はここに来てベボベはある意味では自分たちの鳴らしてきたギターロックをもはや極めたと言っていいくらいの段階に到達したんだなと思った。だからこそ「Endless Etude」で新たなサウンドに挑むことができたんだなと思うくらいに。それくらいに堀之内のドラムの一打一打(特にシンバルのアタック感)がめちゃくちゃ強いし、そのドラムの強さに引っ張られるようにしてアウトロではまさに極まったギターロックバンドのセッション的な凄まじい演奏が繰り広げられる。ある意味では「part.3」が生まれてからこの野音で演奏されたことによってこの「part.2」は完成されたというくらいに素晴らしかった。なんならアウトロの演奏だけで歓声が上がり続けるという観客のリアクションがその凄まじさを示していた。この日この野音で見たこの曲はきっと忘れようにもずっと忘れることはできないと思う。
その夏の終わりをいつもアンコールなどのクライマックスとして担ってきた「祭りのあと」がこうして最後ではない曲として演奏されるというのもまた実に日比谷ノンフィクションらしいものであるが、そうして極まったサウンドで鳴らされるからこそ、観客も2コーラス目では堀之内のリズムに合わせて手を叩きながら「オイ!」という声を上げ、関根が間奏でステージ前に出てきてベースソロを弾くと大歓声が起こる。何なら関根はこの野音とマブダチという関係性だからなのか、3人の中で最も動き回れるメンバーとしてステージ端まで行ったりしてベースを弾いていた。その姿は何ならメジャーデビュー期よりも今の方が若くアグレッシブにすら見えている。
「夏の終わりのあとの やや肌寒い 夜のあとさき」
というフレーズによって締められる曲であるが、今年の夏はまだ始まったばかり。まだまだいろんな場所で今年の夏もベボベに会えるし、きっとそこでまたこの曲を聴くこともできるはずだ。
そんな夏の野音に最後に鳴らされたのは、小出がギターを弾きながら
「風になりたくて」
と歌った瞬間にたくさんの腕とともに歓声が上がった「BREEEEZE GIRL」。今でもCMなどで流れたりする夏の大名曲であるが、今年のツアーでは小出は
「夏フェスなんかで「BREEEEZE GIRL」やったらみんな義務的に腕上げたりするんでしょ(笑)」
と言っていたが、やっぱりどれだけ数え切れないくらいにライブで聴いてきてもこの曲が流れた瞬間に腕が上がってしまう。それくらいに瞬時に我々のテンションをも上げてくれるような曲だ。Aメロでは堀之内が立ち上がってスティックを顔の前で動かしながらポーズを取るようにし、その状態で踏み続けるバスドラのリズムに合わせて手拍子が起きる。その光景を見て、やっぱり自分も、きっとここにいた人たちもみんなベボベの夏ソングを聴いて毎年の夏を過ごしてきたんだろうなと思ったし、きっとこれからも人生においての夏バンドはベボベであり続けるんだろうなと思った。それはこれから先も夏になればこうしてベボベの夏ソングを聴いて夏になったことを実感したいんだということ。暑い日だったけれど、陽が落ちた野音の中でこの曲の時に背中に向かって吹いてきた風は涼しかった。それこそがBREEEEZEであり、その風を感じながら、やっぱり自分にとって夏と言えば、野音と言えば真っ先に名前が上がるのがベボベなんだよなと思った。これからもそうあり続けていきたいとも。体が震えたのは風が冷たかったからだけじゃなかった。
観客の手拍子に応えてアンコールで再び3人がステージに登場すると、決してアッパーではないけれど、それでもタイトル通りにあっという間に過ぎ去っていってしまう夏の儚さと切なさを描いた「senkou_hanabi」が演奏され、サビに向かってどんどんグルーヴが練り上げられていくのは小出の実に伸びやかなボーカルに関根のコーラスが実に感情豊かに重なっていくからだ。別に花火をやって遊んだりする年頃ではもうないけれど、それでもこの曲を聴くと線香花火の光をどれだけ長い時間見ていられるかを試してみたくなる。
「3・2・1で闇が光に染まった それは夏が魅せる魔法のようで
きっときっと忘れられない 一瞬のこと」
というサビのフレーズはそのままこの日のことそのものを歌っているかのようですらある。
そうして切なさが炸裂する曲だからか、小出は
「あー、終わりたくない!」
と叫んで、改修前最後のライブとなった野音のステージの床を触り、試合に負けた高校球児が甲子園の砂を集めるかのような仕草まで見せるという芸の細かさを見せると、
「今日、なんか発表あると思ったでしょ?なんにもありません!(笑)」
と観客を心地良く裏切ると、
「前に野音でやって以来かな?日比谷ノンフィクションのテーマ的な曲を最後に…今「キャー!」って声上がったけど、その曲じゃなかったらどうしよう!怖すぎる!(笑)」
と言って最後に演奏されたのは、小出のギターのサウンドがギターロックバンドとしての重厚感を感じさせる「HIGH COLOR TIMES」。「日比谷ノンフィクションのテーマ」と言われたら「君はノンフィクション」が浮かぶ人も少しくらいはいるんじゃないだろうかと思ったりもするけれど、その今のベボベからしたら実にシンプルなバンドサウンド、しかしなかなか一筋縄ではいかない展開はまだメンバーが高校生の頃から健在な中で最後に歌われる
「夢街で会いましょう」
のフレーズは、また改修が終わって生まれ変わった後にもこの日比谷野音というライブ会場が続くのであれば、きっとまたここで再会できるという思いを込めて鳴らされていたようであった。それはやはり他のどの曲よりもこの会場で最後に鳴らされるべき曲だったのである。堀之内が最後に去り際に
「ありがとうございました!」
と言って頭を下げて言ったのは、観客だけじゃなくて、このバンドの太陽神伝説を作ってきたこの会場に向けてでもあるように感じていた。
きっと音楽が好きな人ならその人の数だけ夏になった時に聴きたくなるバンドや曲があると思う。自分にとってそれは2006年の夏に初めてライブを見てからずっとBase Ball Bearなのである。「electric summer」から始まり、毎年のように夏のアンセムを夏のクソ暑い野外フェスやこの野音で数えきれないくらいに聴いてきた。それこそが自分にとっての夏の過ごし方だった。夏フェスがあって、ベボベの夏ソングがあったからこそ、中学生の頃までは毎年夏バテして食事も満足にできない、部活にも行けないというくらいに嫌いだった夏が好きになれた。だからこそこれからもずっと、ベボベの夏ソングを聴いてクソ暑い夏を楽しくて美しい記憶として重ねて乗り越えていきたいのだ。ベボベは何歳になっても、今でもずっと、夏いね。
1.海になりたい part.3
2.逆バタフライ・エフェクト
3.プールサイダー
4.short hair
5.SYUUU
6.愛してる
7.神々LOOKS YOU
8.Flame
9.深朝
10.星がほしい
11.Endless Etude
12.試される
13.真夏の条件
14.海になりたい part.2
15.祭りのあと
16.BREEEEZE GIRL
encore
17.senkou_hanabi
18.HIGH COLOR TIMES
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