UNISON SQUARE GARDEN Tour 2023 "Ninth Peel" @ぴあアリーナMM 5/27
- 2023/05/28
- 00:06
先行してタイアップ曲を多くリリースしてきただけに、コンセプト的なものではなくて良い曲を集めた結果としてのものになったアルバム「Ninth Peel」をリリースした、UNISON SQUARE GARDEN。そのツアーがすでに各地のホールからスタートしているが、7月の追加公演まで含めたらまだまだ前半と言えるくらいに全国を回るものになっている。
フェスやイベントにも出演しているが、近年本当にさらにチケットが取れなくなってきているだけにワンマンは昨年9月の東京ガーデンシアターの「Kaleido Proud Fiesta」ツアー以来となるのだが、それでも久しぶりと思えるのはそれだけユニゾンがツアー、ライブをやりまくってきたからだと言えるだろう。
早めの開演時間である17時になると、主催者によるアナウンスが始まるというのは近年のユニゾンのワンマンならではであるが、そのアナウンスで
「全てのお客様が安心してライブを楽しめますように」
という理由で観客にマスク着用をお願いした上で声出しを許可するというあたりはコロナ禍になった中でもいち早く「どうすれば感染を広めることなくライブができるか?」ということを考え、2020年の夏にはアリーナ・ホール規模でワンマンを行ってきたユニゾンだからこそ納得することができるし、そのお願いを破っている人が見た感じでは全くいなかったというのはやはり観客がユニゾンのそうした姿を見てきたからであろう。
そのアナウンスが終わった瞬間に場内が暗転して、おなじみの「絵の具」のSEが流れてメンバー3人がステージに登場。これまでと全く変わることがないように見える中でも鈴木貴雄(ドラム)は若干髪型がオールバックっぽくなっている感じもする。
すると「絵の具」のSEがバシッと切られるように終わると斎藤宏介(ボーカル&ギター)が
「さよなら街灯り、ずっと愛してたよ」
とギターを弾きながら歌い始める「夢が覚めたら (at that river)」という「Ninth Peel」の収録曲でもなんでもない曲から始まるという、あまりに予想外なオープニング。それはメンバーの演奏する姿を映し出すステージ左右のスクリーンがモノクロに加工されていたことも含めて、夢が覚めたことによってこのライブが始まったかのような。そうして現実に引き戻すようにバンドの音が重なり、徐々にその音が大きく強くなっていく。斎藤も田淵智也(ベース)もまだこの曲では大人しいけれど、鈴木は頭を大きく振るようにしてドラムを叩いている。
その鈴木がヘッドホンを装着して斎藤がギターを鳴らすことによって大歓声が上がったのはここでの「シュガーソングとビターステップ」という不意打ちの連打っぷり。フェスやイベントなどでは後半にクライマックスを迎えるように演奏されることが多い、ある意味ではユニゾンがこうして当たり前のようにアリーナ規模を何公演もやるバンドに引き上げた最大の原動力と言えるこの曲がこんなに早く演奏されるとは全く思っていなかった。それはバンドのセトリを司り、自らを「セトリおじさん」と称するくらいに自身のセトリ構築能力に絶大な自信を持っている田淵の術中に見事なくらいに我々がハマっているということだ。だから2曲目にしてこんなにも楽しいし、新しいアルバムのツアーでもこの曲だけはセトリから外さないというのは自分たちの確固たるスタイルを持った頑固なバンドであるユニゾンの最大限のファンサービスとも言える。鈴木が間奏で立ち上がって客席を見回すようにしていた姿も含めて。
全く曲間なく斎藤のギターが鳴らされたのは、ようやくアルバムの世界観の中に入っていくような「ミレニアムハッピー・チェンソーエッヂ」であり、田淵もこの曲からはコーラス多用という役割から解放されたことによって片足を高く上げながらステージを歩き回るようにしてベースを弾くのであるが、これまでよりもカラフルな照明が当たることによってステージ背面にある「Ninth Peel」という文字のオブジェが光る。それはアルバム収録曲が演奏されるとフィーチャーされるものであるということがここでわかる。
なので前作アルバム「Patrick Vegee」のツアーの時点ですでに演奏されていた(それはコロナ禍になったことによって、ライブに行けない状況の人がバンドに置いていかれないようにあえてリリースから間を空けて、徐々にライブができるようになってからツアーをやったからである。その間には過去のツアーの再現ツアーをやったりしていた)
「耳からスパゲッティで肘で茶沸かすわ」
という意味不明すぎる歌詞すらもキャッチーに響く「Nihil Pip Viper」でもそのキャッチーさを増幅するかのようにカラフルな照明がステージ上のメンバーとオブジェを照らす。
「UNISON SQUARE GARDENです。神奈川、最後までよろしく!」
と、横浜と言わずにあくまで神奈川と県名を口にするあたりに斎藤らしさが現れているが、近年はどんな会場、どんな規模であってもボーカルが抜群の安定感を誇るその斎藤がこれまでのように鳴り響くというギターではなくて、丁寧にフレーズを弾くという形へと変わるのは「City Peel」であり、どこか田淵と鈴木のリズムもジャズの要素なんかを取り入れているかのようであるのだが、やはり鈴木は曲後半になるとそのドラムが少し荒ぶり出すような感じになっているのはライブだからこそ感じられるものであろう。
序盤よりさらに曲間を詰めるというか、もうMCがないというより観客が拍手をするような時間すらも与えないというくらいにすぐに「静謐甘美秋暮抒情」が演奏されるのであるが、まるで同じアルバムに続いて収録されているかのようなこの流れの統一っぷり。まさに「静謐」という感覚によって繋がった2曲であるかのようであるし、すでに9枚のオリジナルアルバムをリリースしている中でこうして最適に繋がる曲を選んでライブでアレンジできるというあたりに田淵の、ユニゾンの恐ろしさすら感じていた。
そんな静謐なリズムによって始まるというのは同じであるが、サビになると斎藤のギターが一気に轟音になるのは初期の曲である「WINDOW開ける」で、このツアーはこの日が初めての参加であるのだが、まさかこの曲が演奏されるなんて全く予想していなかった。ステージは真っ白な照明がステージ上からだけメンバーに降り注ぐようになることによってどこか神秘さも増し、田淵のコーラスもフィジカル的な動きはほとんどないだけに実に存在感強く斎藤のボーカルに重なっていく。新作のライブのツアーではあるけれど、それだけが主役ではなくて、新作の曲と組み合わさることによって過去曲も輝き出すというあたりがユニゾンのツアーの素晴らしいところであり、内容が変わらないことをわかっていても複数公演参加する人がいることもよくわかる。
するとその斎藤の轟音ギターがイントロから響き渡り、照明も目まぐるしくステージを照らし回るのは「シューゲイザースピーカー」という、ここから再びロックに転じていくことを示すような曲であり、ユニゾンのスリーピースロックバンドとしてのカッコ良さを最大限に示す曲でもあるのだが、
「どんなヒットソングでも 救えない命があること
いい加減気づいてよ ねえ だから音楽は今日も息をするのだろう」
という歌詞はまるでコロナ禍を経た今になって書かれたのかと思うようなものだ。この感覚をはるか昔から持っていた田淵はもはや預言者と言っていいだろうし、かつては「わかりづらい」と言われ、バンドがなかなか結果が出ない原因のようにされていた歌詞を書いていた男とは思えないくらいである。アウトロでは斎藤がギターのアームを駆使して、まさにシューゲイザーバンドのようにさらにその轟音サウンドを唸らせるようにする。それはこうしてツアーを重ねることによって最新曲だけではなくてこうした過去曲も進化しているという証である。
その轟音ギターサウンドを新作の曲として引き継ぐのは「Ninth Peel」の収録曲の中で自分が1番一聴した段階で「これは!」と思った曲である「アンチ・トレンディ・クラブ」であり、やはり新作曲になるとステージのオブジェも眩しく光り輝く中、
「一緒に居ようぜ
できるだけ短い時間 っていうエニグマ」
というサビの歌詞もたまらないくらいにキャッチーかつ皮肉に富んでいる。それはまるで、こうして一緒に居たいけれど、長々とした時間のライブはやらないというユニゾンのスタイルを示すものとしても聞こえる。今作は「City Peel」のようなジャズの要素を取り入れた曲や、ポップさを最大限に発揮する曲もあるからこそ、この曲の鋭さがより際立って聞こえると思っている。
すると斎藤が曲タイトルを口にした瞬間にステージ左右からスモークが噴出されて田淵の動きも一気に激しくなるのはトライバルなリズムに合わせてメンバーが歌う
「もったいない」
のフレーズが響く「MIDNIGHT JUNGLE」という爆裂ロックチューンであり、アリーナも含めてこの日は全席指定席でありながらも客席の熱気が増しているのがわかる。それはメンバーがすでに汗にまみれまくりながら演奏している熱さが確かに伝わっているところもあると思っている。
続けてこちらも斎藤が曲タイトルを口にして演奏されたのは性急なボーカル、ギター、リズムとユニゾンらしさを盛れるだけ盛り、詰め込めるだけ詰め込んだかのような「Phantom Joke」であるのだが、そんな曲で鈴木のドラムがさらに手数を増しているのだからその凄まじさに反応せざるを得ない、ということでやはりバンドの熱気によって客席が、会場が熱くなっているということである。
しかしその熱さを一旦リセットするかのようにメンバーがタオルで顔を拭いて水を飲んでから、鈴木がヘッドホンを装着すると煌びやかなサウンドが流れて演奏されたのは、ユニゾンとの新たな幸福なタイアップ作品となったアニメ「ブルーロック」第二期のエンディングテーマとして突如としてオンエアされてファンを驚かせた「Numbness like a ginger」であるのだが、そのオンエア日にアニメを見た時は声は斎藤のものだというのはすぐにわかったけれど、サウンド的にはむしろXIIXの新曲?とクレジットを見るまでは思ったりもしたのだが、それくらいにポップな曲がこうしてライブで聴くとロックさを感じるようになっているのはやはりこうしたツアーで演奏されることによってこの曲をどう鳴らすかということをメンバーがわかってきたからだろう。そのロックさをリズム隊の2人の力強さから最も感じられるからこそ。
そんな中で斎藤が思いっきり息を吸い込むようにして
「だから今その声を捨てないで 喧騒の街 君を見つけた」
とサビのフレーズを歌い始めた時に「ええ!?」と思ったのは、大阪の舞洲スポーツアイランドでの15周年記念ライブを迎えるまで一度もライブで演奏されていなかった「お人好しカメレオン」がこんなにも当たり前のようにサラッと演奏されたからである。あの時のライブを見ていた人たちにとっては間違いなく特別な曲になっているはずだが、そんなこの曲はこれからは特別というわけではない、他の曲と同じようにこうしてライブで演奏されていくということを感じさせた。
その「お人好しカメレオン」でも音源の何百倍ともいうくらいのレベルで一打一打の強さを増していた鈴木にピンスポットが当たると、ワンマンではおなじみの鈴木のドラムソロへ。その手数の凄まじさと一打の強さは本当に今や世代を代表する超人ドラマーとしてひたすらにドラムを突き詰めてきた男の実力が遺憾なく発揮されているのであるが、そのドラムソロ後半に自身のマイクのあたりに取り付けられたカメラに向かって何やら叫びながらドラムを連打しまくる姿は凄いのにどこか笑ってしまうという、実に鈴木の人間性が表出したものになっている。締めでは立ち上がって思いっきり叫ぶのであるが、かつてのツアーでは
「斎藤と田淵は一旦ステージから捌ける」
「斎藤と田淵が手で支えるように差し出すパーカッションを鈴木が手で叩く」
という形でも披露されていたこのドラムソロは今回は斎藤と田淵が暗闇の中でじっと見守っているというものになっていた。
そんなドラムソロによってまたここから新たにライブが始まるかのような感覚にさせるのは7Ninth Peel」の1曲目に収録されている「スペースシャトル・ララバイ」がここで演奏されたからであるが、アルバムタイトルのオブジェだけではなくてステージ上からは今回のツアーグッズのデザインになっている、惑星を思わせるようなオブジェも降りてきて互いに光を放つ。それはユニゾンというスペースシャトルに乗って新たな未開の惑星に向かっていくかのような。シャトルが飛び立つことを示すかのようなカウントダウンがより一層そう感じさせてくれるのである。
するとおそらくはこのツアーが終わったら当分はライブで聴けなくなるであろう曲の最たるものとして「カオスが極まる」のカップリングという位置に収録された「放課後マリアージュ」が演奏される。そのMVが製作されたこともよくわかるようなキャッチー極まりない曲はその歌詞も含めて、もう30代後半になっているとは思えないくらいのユニゾンの青春感を感じさせてくれるものであるが、ライブに決まりきった振り付けや手拍子などが一切なく、今ではメンバーもそうしたことをしなくなった(メジャーデビューから少しまではやっていたこともあった)だけにそうしたお決まり的なものはないのであるが、それでもこの曲ではサビに入る直前にリズムに合わせて観客の手拍子が起こる。それはこうしてツアーに来ている人がアルバム曲だけではなくてこの曲までも聴き込んでいて、ライブで演奏されるのを楽しみにしていたことの照明である。
そしてクライマックスを告げるかのように再びステージにはスモークが噴出され、けたたましい同期のサウンドに合わせてメンバーが歌う「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」であるのだが、やりたい放題の限りをステージで尽くす男である田淵は曲中に飛び跳ねるようにしてステージを歩き回ると、そのまま下手の袖の方まで行って姿が見えなくなってしまう。そこまで行った時、すなわち誰からも見られていない位置でどんな表情をしているのか気になって仕方がないのであるが、そんな中でやはり鈴木は手数をさらに増し、斎藤は実に滑らかに言葉を詰め込んだ歌詞を歌いこなしている。そんなユニゾンのメンバー3人全員の、存在で10点満点なのである。
その勢いのままに同期の不穏とも取れるようなイントロのサウンドで大歓声が起きたのは「ブルーロック」の第一期オープニングテーマとしてバンドの存在をさらに広いところにまで知らしめた「カオスが極まる」。アニメのテーマである「エゴ」を感じさせるような
「邪魔だ、すっこんでろ」
というフレーズはユニゾンならではのタイアップへのさりげない寄り添い方であると言えるけれど、何よりのこの曲の核はデジタルコーラス部分だろう。ユニゾンはコロナ禍にいち早くライブをやった理由としては「声が出せなくても影響がないライブスタイル」であるが故にそうした規制に戸惑うことがなかったということをインタビューでも話していたが、そんなユニゾンがこんなにも観客がライブで声を出して歌うような部分を曲に作っていて、実際に声が出せるようになったこの日にたくさんの観客が腕を上げてコーラスを歌っている。それは声が出せなくても変わることはないけれど、それでも声を出せることによって楽しくなれることもあるということを示すかのようだ。そのデジタルコーラスはメンバーは歌っていないからこそ、観客の声が乗ることによって感情が付与されていくかのような感覚が確かにあった。
「UNISON SQUARE GARDENでした、バイバイ!ラスト!」
と、MC全くなしで突っ走るという近年のライブスタイルを全く崩すことなく最後に演奏された、カラフルでポップなユニゾンの「Ninth Peel」ワールドに連れていくような、イントロの「ah-yeah-yeah」のフレーズを歌う観客もたくさんいた「恋する惑星」ではスタッフが手動で押す形でバンドロゴのオブジェが、さらにステージ上から降りてくるようにしてリンゴや猫などのアルバムのジャケットなどのアートワークにまつわるオブジェも登場してさらに豪華になる。スクリーンに映るのはひたすらにメンバーの演奏する姿だけというストイックさでありながらも、メンバーのその演奏がライブの第一義な中でアルバムの世界観をしっかり伝えるような仕掛けを用意し、それがこの規模の会場でライブをやるからこそできるものになっている。
ユニゾンの活動全てにはしっかりその裏付けや理由があるのだが、このツアーにも確かにそれがあることを感じさせるようなライブであった。去り際に鈴木が投げキスをする姿を見て悶絶した女性もたくさんいただろうけれど、そこには意味があったのかどうかはわからない。
しかし捌けてから多分1分くらいしか経ってない間にメンバーが再びステージに現れると、
「おまけ!」
と斎藤が言って「ガリレオのショーケース」が演奏されるのであるが、やはり鈴木がこれでもかというくらいに手数を増やしまくるドラムを叩く中で、この曲ではおなじみの間奏での斎藤と田淵の演奏しながらの追いかけっこが行われて、下手側に行ってギターを弾いていた斎藤が慌てて田淵のマイクで歌うのを田淵が凝視すると、田淵が斎藤を上手の端に追いやるかのように追い詰め回す。そして最後のサビ前では斎藤の真後ろに立って斎藤を振り向かせた田淵が背後から斎藤のマイクに向かって思いっきり叫ぶ。そんな、一言も面白いことを発していないのにこんなに笑えるものになっているというのはユニゾン以外にできるバンドが思い浮かばない。それはユニゾンの3人のユーモアと技術があってこそできるものである。
そしてそんなライブの最後を締めるのは、
「かくしてまたストーリーは始まる」
と斎藤が歌い始めることによって、このライブの終わりがまた新たなストーリーの始まりになっていくということを感じさせる「kaleido proud fiesta」であり、映像作品になった前回のツアーのようにまでは最後のサビ前に溜めて歌うことはなかったけれど、その分ステージ上の様々なオブジェがカラフルに輝く。それは世界が、ライブシーンがまた色をつけ始めたということを告げるかのように。
「祝祭の鐘よ鳴れ
かくして快進撃は始まった」
というフレーズの通りに、リリースされてから何度もそうしてロックバンドの快進撃の始まりを感じさせてくれたユニゾンの快進撃はまだまだここからだ。鈴木が去り際に観客の想いを包み込んで抱きしめるようにしているのを見て、こんなの内容変わらなくても絶対何回でも見たくなるよな、というユニゾンというバンドの持つ魔力の強さを実感していた。
その「内容が変わらない」というのがそのままならば、「Ninth Peel」の収録曲のうち「もう君に会えない」と「フレーズボトル・バイバイ」はツアーで演奏されないということになる。だがすでに決定している追加公演ではどうだろうか。そう考えるとチケットが取れないのがわかっていてもやっぱり行きたくなってしまうけれど、その曲たちがなくてもカオスというよりもユニゾンが極まっていることを感じざるを得ない一夜だった。
1.夢が覚めたら (at that river)
2.シュガーソングとビターステップ
3.ミレニアムハッピー・チェンソーエッヂ
4.Nihil Pip Viper
5.City Peel
6.静謐甘美秋暮抒情
7.WINDOW開ける
8.シューゲイザースピーカー
9.アンチ・トレンディ・クラブ
10.MIDNIGHT JUNGLE
11.Phantom Joke
12.Numbness like a ginger
13.お人好しカメレオン
ドラムソロ
14.スペースシャトル・ララバイ
15.放課後マリアージュ
16.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
17.カオスが極まる
18.恋する惑星
encore
19.ガリレオのショーケース
20.kaleido proud fiesta
フェスやイベントにも出演しているが、近年本当にさらにチケットが取れなくなってきているだけにワンマンは昨年9月の東京ガーデンシアターの「Kaleido Proud Fiesta」ツアー以来となるのだが、それでも久しぶりと思えるのはそれだけユニゾンがツアー、ライブをやりまくってきたからだと言えるだろう。
早めの開演時間である17時になると、主催者によるアナウンスが始まるというのは近年のユニゾンのワンマンならではであるが、そのアナウンスで
「全てのお客様が安心してライブを楽しめますように」
という理由で観客にマスク着用をお願いした上で声出しを許可するというあたりはコロナ禍になった中でもいち早く「どうすれば感染を広めることなくライブができるか?」ということを考え、2020年の夏にはアリーナ・ホール規模でワンマンを行ってきたユニゾンだからこそ納得することができるし、そのお願いを破っている人が見た感じでは全くいなかったというのはやはり観客がユニゾンのそうした姿を見てきたからであろう。
そのアナウンスが終わった瞬間に場内が暗転して、おなじみの「絵の具」のSEが流れてメンバー3人がステージに登場。これまでと全く変わることがないように見える中でも鈴木貴雄(ドラム)は若干髪型がオールバックっぽくなっている感じもする。
すると「絵の具」のSEがバシッと切られるように終わると斎藤宏介(ボーカル&ギター)が
「さよなら街灯り、ずっと愛してたよ」
とギターを弾きながら歌い始める「夢が覚めたら (at that river)」という「Ninth Peel」の収録曲でもなんでもない曲から始まるという、あまりに予想外なオープニング。それはメンバーの演奏する姿を映し出すステージ左右のスクリーンがモノクロに加工されていたことも含めて、夢が覚めたことによってこのライブが始まったかのような。そうして現実に引き戻すようにバンドの音が重なり、徐々にその音が大きく強くなっていく。斎藤も田淵智也(ベース)もまだこの曲では大人しいけれど、鈴木は頭を大きく振るようにしてドラムを叩いている。
その鈴木がヘッドホンを装着して斎藤がギターを鳴らすことによって大歓声が上がったのはここでの「シュガーソングとビターステップ」という不意打ちの連打っぷり。フェスやイベントなどでは後半にクライマックスを迎えるように演奏されることが多い、ある意味ではユニゾンがこうして当たり前のようにアリーナ規模を何公演もやるバンドに引き上げた最大の原動力と言えるこの曲がこんなに早く演奏されるとは全く思っていなかった。それはバンドのセトリを司り、自らを「セトリおじさん」と称するくらいに自身のセトリ構築能力に絶大な自信を持っている田淵の術中に見事なくらいに我々がハマっているということだ。だから2曲目にしてこんなにも楽しいし、新しいアルバムのツアーでもこの曲だけはセトリから外さないというのは自分たちの確固たるスタイルを持った頑固なバンドであるユニゾンの最大限のファンサービスとも言える。鈴木が間奏で立ち上がって客席を見回すようにしていた姿も含めて。
全く曲間なく斎藤のギターが鳴らされたのは、ようやくアルバムの世界観の中に入っていくような「ミレニアムハッピー・チェンソーエッヂ」であり、田淵もこの曲からはコーラス多用という役割から解放されたことによって片足を高く上げながらステージを歩き回るようにしてベースを弾くのであるが、これまでよりもカラフルな照明が当たることによってステージ背面にある「Ninth Peel」という文字のオブジェが光る。それはアルバム収録曲が演奏されるとフィーチャーされるものであるということがここでわかる。
なので前作アルバム「Patrick Vegee」のツアーの時点ですでに演奏されていた(それはコロナ禍になったことによって、ライブに行けない状況の人がバンドに置いていかれないようにあえてリリースから間を空けて、徐々にライブができるようになってからツアーをやったからである。その間には過去のツアーの再現ツアーをやったりしていた)
「耳からスパゲッティで肘で茶沸かすわ」
という意味不明すぎる歌詞すらもキャッチーに響く「Nihil Pip Viper」でもそのキャッチーさを増幅するかのようにカラフルな照明がステージ上のメンバーとオブジェを照らす。
「UNISON SQUARE GARDENです。神奈川、最後までよろしく!」
と、横浜と言わずにあくまで神奈川と県名を口にするあたりに斎藤らしさが現れているが、近年はどんな会場、どんな規模であってもボーカルが抜群の安定感を誇るその斎藤がこれまでのように鳴り響くというギターではなくて、丁寧にフレーズを弾くという形へと変わるのは「City Peel」であり、どこか田淵と鈴木のリズムもジャズの要素なんかを取り入れているかのようであるのだが、やはり鈴木は曲後半になるとそのドラムが少し荒ぶり出すような感じになっているのはライブだからこそ感じられるものであろう。
序盤よりさらに曲間を詰めるというか、もうMCがないというより観客が拍手をするような時間すらも与えないというくらいにすぐに「静謐甘美秋暮抒情」が演奏されるのであるが、まるで同じアルバムに続いて収録されているかのようなこの流れの統一っぷり。まさに「静謐」という感覚によって繋がった2曲であるかのようであるし、すでに9枚のオリジナルアルバムをリリースしている中でこうして最適に繋がる曲を選んでライブでアレンジできるというあたりに田淵の、ユニゾンの恐ろしさすら感じていた。
そんな静謐なリズムによって始まるというのは同じであるが、サビになると斎藤のギターが一気に轟音になるのは初期の曲である「WINDOW開ける」で、このツアーはこの日が初めての参加であるのだが、まさかこの曲が演奏されるなんて全く予想していなかった。ステージは真っ白な照明がステージ上からだけメンバーに降り注ぐようになることによってどこか神秘さも増し、田淵のコーラスもフィジカル的な動きはほとんどないだけに実に存在感強く斎藤のボーカルに重なっていく。新作のライブのツアーではあるけれど、それだけが主役ではなくて、新作の曲と組み合わさることによって過去曲も輝き出すというあたりがユニゾンのツアーの素晴らしいところであり、内容が変わらないことをわかっていても複数公演参加する人がいることもよくわかる。
するとその斎藤の轟音ギターがイントロから響き渡り、照明も目まぐるしくステージを照らし回るのは「シューゲイザースピーカー」という、ここから再びロックに転じていくことを示すような曲であり、ユニゾンのスリーピースロックバンドとしてのカッコ良さを最大限に示す曲でもあるのだが、
「どんなヒットソングでも 救えない命があること
いい加減気づいてよ ねえ だから音楽は今日も息をするのだろう」
という歌詞はまるでコロナ禍を経た今になって書かれたのかと思うようなものだ。この感覚をはるか昔から持っていた田淵はもはや預言者と言っていいだろうし、かつては「わかりづらい」と言われ、バンドがなかなか結果が出ない原因のようにされていた歌詞を書いていた男とは思えないくらいである。アウトロでは斎藤がギターのアームを駆使して、まさにシューゲイザーバンドのようにさらにその轟音サウンドを唸らせるようにする。それはこうしてツアーを重ねることによって最新曲だけではなくてこうした過去曲も進化しているという証である。
その轟音ギターサウンドを新作の曲として引き継ぐのは「Ninth Peel」の収録曲の中で自分が1番一聴した段階で「これは!」と思った曲である「アンチ・トレンディ・クラブ」であり、やはり新作曲になるとステージのオブジェも眩しく光り輝く中、
「一緒に居ようぜ
できるだけ短い時間 っていうエニグマ」
というサビの歌詞もたまらないくらいにキャッチーかつ皮肉に富んでいる。それはまるで、こうして一緒に居たいけれど、長々とした時間のライブはやらないというユニゾンのスタイルを示すものとしても聞こえる。今作は「City Peel」のようなジャズの要素を取り入れた曲や、ポップさを最大限に発揮する曲もあるからこそ、この曲の鋭さがより際立って聞こえると思っている。
すると斎藤が曲タイトルを口にした瞬間にステージ左右からスモークが噴出されて田淵の動きも一気に激しくなるのはトライバルなリズムに合わせてメンバーが歌う
「もったいない」
のフレーズが響く「MIDNIGHT JUNGLE」という爆裂ロックチューンであり、アリーナも含めてこの日は全席指定席でありながらも客席の熱気が増しているのがわかる。それはメンバーがすでに汗にまみれまくりながら演奏している熱さが確かに伝わっているところもあると思っている。
続けてこちらも斎藤が曲タイトルを口にして演奏されたのは性急なボーカル、ギター、リズムとユニゾンらしさを盛れるだけ盛り、詰め込めるだけ詰め込んだかのような「Phantom Joke」であるのだが、そんな曲で鈴木のドラムがさらに手数を増しているのだからその凄まじさに反応せざるを得ない、ということでやはりバンドの熱気によって客席が、会場が熱くなっているということである。
しかしその熱さを一旦リセットするかのようにメンバーがタオルで顔を拭いて水を飲んでから、鈴木がヘッドホンを装着すると煌びやかなサウンドが流れて演奏されたのは、ユニゾンとの新たな幸福なタイアップ作品となったアニメ「ブルーロック」第二期のエンディングテーマとして突如としてオンエアされてファンを驚かせた「Numbness like a ginger」であるのだが、そのオンエア日にアニメを見た時は声は斎藤のものだというのはすぐにわかったけれど、サウンド的にはむしろXIIXの新曲?とクレジットを見るまでは思ったりもしたのだが、それくらいにポップな曲がこうしてライブで聴くとロックさを感じるようになっているのはやはりこうしたツアーで演奏されることによってこの曲をどう鳴らすかということをメンバーがわかってきたからだろう。そのロックさをリズム隊の2人の力強さから最も感じられるからこそ。
そんな中で斎藤が思いっきり息を吸い込むようにして
「だから今その声を捨てないで 喧騒の街 君を見つけた」
とサビのフレーズを歌い始めた時に「ええ!?」と思ったのは、大阪の舞洲スポーツアイランドでの15周年記念ライブを迎えるまで一度もライブで演奏されていなかった「お人好しカメレオン」がこんなにも当たり前のようにサラッと演奏されたからである。あの時のライブを見ていた人たちにとっては間違いなく特別な曲になっているはずだが、そんなこの曲はこれからは特別というわけではない、他の曲と同じようにこうしてライブで演奏されていくということを感じさせた。
その「お人好しカメレオン」でも音源の何百倍ともいうくらいのレベルで一打一打の強さを増していた鈴木にピンスポットが当たると、ワンマンではおなじみの鈴木のドラムソロへ。その手数の凄まじさと一打の強さは本当に今や世代を代表する超人ドラマーとしてひたすらにドラムを突き詰めてきた男の実力が遺憾なく発揮されているのであるが、そのドラムソロ後半に自身のマイクのあたりに取り付けられたカメラに向かって何やら叫びながらドラムを連打しまくる姿は凄いのにどこか笑ってしまうという、実に鈴木の人間性が表出したものになっている。締めでは立ち上がって思いっきり叫ぶのであるが、かつてのツアーでは
「斎藤と田淵は一旦ステージから捌ける」
「斎藤と田淵が手で支えるように差し出すパーカッションを鈴木が手で叩く」
という形でも披露されていたこのドラムソロは今回は斎藤と田淵が暗闇の中でじっと見守っているというものになっていた。
そんなドラムソロによってまたここから新たにライブが始まるかのような感覚にさせるのは7Ninth Peel」の1曲目に収録されている「スペースシャトル・ララバイ」がここで演奏されたからであるが、アルバムタイトルのオブジェだけではなくてステージ上からは今回のツアーグッズのデザインになっている、惑星を思わせるようなオブジェも降りてきて互いに光を放つ。それはユニゾンというスペースシャトルに乗って新たな未開の惑星に向かっていくかのような。シャトルが飛び立つことを示すかのようなカウントダウンがより一層そう感じさせてくれるのである。
するとおそらくはこのツアーが終わったら当分はライブで聴けなくなるであろう曲の最たるものとして「カオスが極まる」のカップリングという位置に収録された「放課後マリアージュ」が演奏される。そのMVが製作されたこともよくわかるようなキャッチー極まりない曲はその歌詞も含めて、もう30代後半になっているとは思えないくらいのユニゾンの青春感を感じさせてくれるものであるが、ライブに決まりきった振り付けや手拍子などが一切なく、今ではメンバーもそうしたことをしなくなった(メジャーデビューから少しまではやっていたこともあった)だけにそうしたお決まり的なものはないのであるが、それでもこの曲ではサビに入る直前にリズムに合わせて観客の手拍子が起こる。それはこうしてツアーに来ている人がアルバム曲だけではなくてこの曲までも聴き込んでいて、ライブで演奏されるのを楽しみにしていたことの照明である。
そしてクライマックスを告げるかのように再びステージにはスモークが噴出され、けたたましい同期のサウンドに合わせてメンバーが歌う「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」であるのだが、やりたい放題の限りをステージで尽くす男である田淵は曲中に飛び跳ねるようにしてステージを歩き回ると、そのまま下手の袖の方まで行って姿が見えなくなってしまう。そこまで行った時、すなわち誰からも見られていない位置でどんな表情をしているのか気になって仕方がないのであるが、そんな中でやはり鈴木は手数をさらに増し、斎藤は実に滑らかに言葉を詰め込んだ歌詞を歌いこなしている。そんなユニゾンのメンバー3人全員の、存在で10点満点なのである。
その勢いのままに同期の不穏とも取れるようなイントロのサウンドで大歓声が起きたのは「ブルーロック」の第一期オープニングテーマとしてバンドの存在をさらに広いところにまで知らしめた「カオスが極まる」。アニメのテーマである「エゴ」を感じさせるような
「邪魔だ、すっこんでろ」
というフレーズはユニゾンならではのタイアップへのさりげない寄り添い方であると言えるけれど、何よりのこの曲の核はデジタルコーラス部分だろう。ユニゾンはコロナ禍にいち早くライブをやった理由としては「声が出せなくても影響がないライブスタイル」であるが故にそうした規制に戸惑うことがなかったということをインタビューでも話していたが、そんなユニゾンがこんなにも観客がライブで声を出して歌うような部分を曲に作っていて、実際に声が出せるようになったこの日にたくさんの観客が腕を上げてコーラスを歌っている。それは声が出せなくても変わることはないけれど、それでも声を出せることによって楽しくなれることもあるということを示すかのようだ。そのデジタルコーラスはメンバーは歌っていないからこそ、観客の声が乗ることによって感情が付与されていくかのような感覚が確かにあった。
「UNISON SQUARE GARDENでした、バイバイ!ラスト!」
と、MC全くなしで突っ走るという近年のライブスタイルを全く崩すことなく最後に演奏された、カラフルでポップなユニゾンの「Ninth Peel」ワールドに連れていくような、イントロの「ah-yeah-yeah」のフレーズを歌う観客もたくさんいた「恋する惑星」ではスタッフが手動で押す形でバンドロゴのオブジェが、さらにステージ上から降りてくるようにしてリンゴや猫などのアルバムのジャケットなどのアートワークにまつわるオブジェも登場してさらに豪華になる。スクリーンに映るのはひたすらにメンバーの演奏する姿だけというストイックさでありながらも、メンバーのその演奏がライブの第一義な中でアルバムの世界観をしっかり伝えるような仕掛けを用意し、それがこの規模の会場でライブをやるからこそできるものになっている。
ユニゾンの活動全てにはしっかりその裏付けや理由があるのだが、このツアーにも確かにそれがあることを感じさせるようなライブであった。去り際に鈴木が投げキスをする姿を見て悶絶した女性もたくさんいただろうけれど、そこには意味があったのかどうかはわからない。
しかし捌けてから多分1分くらいしか経ってない間にメンバーが再びステージに現れると、
「おまけ!」
と斎藤が言って「ガリレオのショーケース」が演奏されるのであるが、やはり鈴木がこれでもかというくらいに手数を増やしまくるドラムを叩く中で、この曲ではおなじみの間奏での斎藤と田淵の演奏しながらの追いかけっこが行われて、下手側に行ってギターを弾いていた斎藤が慌てて田淵のマイクで歌うのを田淵が凝視すると、田淵が斎藤を上手の端に追いやるかのように追い詰め回す。そして最後のサビ前では斎藤の真後ろに立って斎藤を振り向かせた田淵が背後から斎藤のマイクに向かって思いっきり叫ぶ。そんな、一言も面白いことを発していないのにこんなに笑えるものになっているというのはユニゾン以外にできるバンドが思い浮かばない。それはユニゾンの3人のユーモアと技術があってこそできるものである。
そしてそんなライブの最後を締めるのは、
「かくしてまたストーリーは始まる」
と斎藤が歌い始めることによって、このライブの終わりがまた新たなストーリーの始まりになっていくということを感じさせる「kaleido proud fiesta」であり、映像作品になった前回のツアーのようにまでは最後のサビ前に溜めて歌うことはなかったけれど、その分ステージ上の様々なオブジェがカラフルに輝く。それは世界が、ライブシーンがまた色をつけ始めたということを告げるかのように。
「祝祭の鐘よ鳴れ
かくして快進撃は始まった」
というフレーズの通りに、リリースされてから何度もそうしてロックバンドの快進撃の始まりを感じさせてくれたユニゾンの快進撃はまだまだここからだ。鈴木が去り際に観客の想いを包み込んで抱きしめるようにしているのを見て、こんなの内容変わらなくても絶対何回でも見たくなるよな、というユニゾンというバンドの持つ魔力の強さを実感していた。
その「内容が変わらない」というのがそのままならば、「Ninth Peel」の収録曲のうち「もう君に会えない」と「フレーズボトル・バイバイ」はツアーで演奏されないということになる。だがすでに決定している追加公演ではどうだろうか。そう考えるとチケットが取れないのがわかっていてもやっぱり行きたくなってしまうけれど、その曲たちがなくてもカオスというよりもユニゾンが極まっていることを感じざるを得ない一夜だった。
1.夢が覚めたら (at that river)
2.シュガーソングとビターステップ
3.ミレニアムハッピー・チェンソーエッヂ
4.Nihil Pip Viper
5.City Peel
6.静謐甘美秋暮抒情
7.WINDOW開ける
8.シューゲイザースピーカー
9.アンチ・トレンディ・クラブ
10.MIDNIGHT JUNGLE
11.Phantom Joke
12.Numbness like a ginger
13.お人好しカメレオン
ドラムソロ
14.スペースシャトル・ララバイ
15.放課後マリアージュ
16.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
17.カオスが極まる
18.恋する惑星
encore
19.ガリレオのショーケース
20.kaleido proud fiesta
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