ヒトリエ 「10年後のルームシック・ガールズエスケープTOUR」 @LIQUIDROOM 4/25
- 2023/04/26
- 19:41
ボカロPとして活動していたwowakaが結成したバンドとしてヒトリエがリリースしたデビュー作「ルームシック・ガールズエスケープ」からもう10年も経つということで、wowakaが居なくなっても続いてきたバンドだからこそ、ヒトリエはこのタイミングで「10年後のルームシック・ガールズエスケープTOUR」を開催。
当時同時期に「diorama」をリリースした米津玄師を、やはりボカロP「ハチ」だった頃から聴いていたファンの人たちからwowakaやヒトリエのことを教えてもらってからももう10年も経つということ。そうして教えてもらった当時のことも、wowakaがいなくなって3人になった時のこともついこの間のことのように思い出すのは、ヒトリエが止まることなく進み続けてきたバンドであるということも間違いなくあるだろう。そんな記念碑的なツアーを、バンドにとって大切な場所であるリキッドルームで見れるのも嬉しい。
この日はリキッドルーム2daysの2日目にして、ツアーのセミファイナル(ファイナルは福岡)という位置付けであるのだが、2daysでありながらもこれだけ満員になっているというあたりはもっと広い会場で一発、というよりもこのリキッドルームでやる意味があって、そこでのこのライブをたくさんの人に見てもらいたいというバンド側の意思によるものだろう。
19時になって場内が暗転すると、ステージにはフラッシュのような照明が光る中、シノダ(ボーカル&ギター)が走ってステージに登場し、自身の両身に手を当てる。それは観客の歓声を聞こうというアクションであり、実際にようやく声を出せるようになった観客の歓声やシノダを呼ぶ声が響き、同時にまさに「割れんばかりの」という形容がピッタリでしかないくらいの拍手が響く。その間にイガラシ(ベース)とゆーまお(ドラム)もステージに登場して自身の立ち位置へ赴き、今のヒトリエのスリーピースとしてのトライアングルを形成する。
そんな3人が最初に鳴らすのはもちろん「ルームシック・ガールズエスケープ」の1曲目である「Sisterjudy」であるのだが、そのイントロから、今聴いても絶対に歌いながら弾くようなギターではない高速かつ難解なフレーズをシノダは見事に弾きこなし、かつそのギター同様に進化した歌を歌っている。おそらくこの曲、この作品が生まれた時は弾きながら歌うなんて1ミリ足りとも想定していなかったであろう(元からスリーピースのバンドでこんなギター弾いているのは凛として時雨くらいなもんである)フレーズを、ただ音源の通りに再現するだけではなくて、自分の全て、ヒトリエというバンドの全てを込めるかのように思いっきり感情を込めて鳴らしている。元からシノダはそうした先達のバンドたちに影響を受けてきた男であるが、その熱量があるからこそ、アルバムの曲順通りに演奏された「モンタージュガール」も観客の体を動かし、飛び跳ねさせてくれる。ボカロPというインターネットの中の音楽シーンから生身の体と音でぶつかり合うライブハウスという世界へ身を投じたヒトリエの10年以上の年月が間違いなく今最も極まっているということがこの冒頭の2曲を聴くだけでよくわかる。
その極まりっぷりはイントロで思いっきり飛び跳ねるようにしていたシノダだけではなくて、もちろんリズム隊の2人もそうだ。それまでは高速ダウンピッキングを繰り返していたイガラシは「シャッタードール」でベースを高く構えて運指が人間のものとは思えないくらいに音階的にも物理的にも動きまくり、今やいろんなアーティストのバックバンドとしても活躍し、メガネをかけていないのがすっかりおなじみになったゆーまおはこのバンドのボカロ音楽由来の高速リズムを体現しながら、さらにそこに一打一打の力強さを加えることによってそこに生のリズムとしての肉体性を宿らせていく。そうならざるを得なかったが故になってしまったバンドであるにも関わらず、完璧なトライアングルを形成しているのは演奏技術の高さはもちろんのこと、ヒトリエとして生きていくという強固な意思が3人全員にあるからだ。
「まだまだ声が足りない」
と言いながらシノダは声が出せるようになった客席に
「イェー!」「イェー!」
「山!」「川!」
という独自のコール&レスポンスを求め、咄嗟に最後にコールした
「犬!」
にすぐさま
「猫!」
とレスポンスする観客の反射神経の素晴らしさは間違いなくヒトリエのライブに通い続けてきたことによって培われたものであろう。
初期のヒトリエ曲の象徴的なモチーフ(それはwowakaの持っていた世界観でもある)である、孤独な少女の心象を高速ダンスロックに乗せて昇華することによって、同じ想いを抱えてきた少年少女たちの救いとなってきたであろう「アレとコレと、女の子」(残念ながら自分はヒトリエと出会った時は青年になっていた)から、
「アレとコレがあるなら、風と花もあるはず」
とシノダは口にして、アニメ主題歌となった最新作収録の「風、花」へと繋いでみせるのであるが、軽やかな同期のサウンドも使ったこの曲は初期の曲たちの後に聴くことによって、サウンドとしてはだいぶ飛距離を感じる。でも観客誰もが腕を挙げている光景はどの時期のどの曲でも変わることはない。もちろん作詞・作曲者が変われば絶対にサウンドは変わる。(この曲は作詞がシノダ、作曲はゆーまおという形である)
そうしてサウンドや歌詞が変わっても、ヒトリエというバンドとしては変わることなく進化してきた。それをこの初期曲と最新曲でも変わることのない光景は証明しているようであったし、何よりもそれはバンドのライブそのものが素晴らしさを増している結果である。
そんなライブの素晴らしさを、かつてはその位置を担うとは全く思ってなかったであろうフロントマンとして引っ張り上げているのはやはりシノダであり、「日常と地球の額縁」では間奏のギターソロに入る前に思いっきり
「ジャズマスター!」
と叫んでから弾きまくる。そのギターソロはテクニックはもちろんであるが、やはり衝動や熱量が溢れ出しまくっている。シノダが今でも10代の頃から精神的には全く変わっていない、純粋にこうして弾くのが楽しくて仕方がないというギター小僧であることを感じさせてくれるし、それがバンド全体のサウンドをより人間の感情に溢れたものにしている。
そんなシノダは初期ヒトリエの代表曲的なダンスチューン「るらるら」でもイントロで思いっきりギターを抱えてジャンプしてからギターを弾きまくるという、およそスリーピースのギター&ボーカルはほぼやらないようなアクションも見せてくれるのであるが、それでもイントロを弾き倒した後にはしっかりマイクスタンドに戻って歌いながらギターを弾く。こんな凄まじいギター&ボーカルはこの世に他に何人いるのだろうか。ただ上手いだけじゃなくて、観客の精神を奥底からぶち上げてくれるギタリストでありボーカリストとして。そんなことをゆーまおの高速四つ打ちのリズムに乗って体を激しく揺らしながらも思っていた。この凄さはそこまで音楽やライブが好きじゃない人にもきっと伝わるものだとも。
しかしシノダはMCでは
「今日の昼に近所でラーメンを食べてから行こうと思ってたら、食べてる時にメガネをかけて太った男の人がずっとこっちを見てて。俺がこれからリキッドルームに行ってライブをやる男だということを見抜いているのか、と思ってたらただ立ち上がってトイレに行こうとしてただけだった(笑)」
という、ツイッターなどでの発言通りのコミカルなエピソードで笑わせてくれるのであるが、ラーメンが主食と言ってもいいくらいに普段から食べまくっている個人的にはシノダがどこのラーメンを食べてきたのか(そもそも恵比寿のラーメン屋なのか、住んでいる家の近くなのか)が気になって仕方がなかった。
そんなMCの後にシノダ自身も
「100年後はさすがに、って感じだけど10年後もその先もずっと歌い続けていきたいと思ってる大切な曲。みんなにとってもきっとそんな曲であってくれるはず」
と言ってから演奏した「プリズムキューブ」は今はなき新木場STUDIO COASTでのライブ盤に収録されている曲であるが、その言葉の通りに曲の持つメロディの美しさをしっかりと確かめるように、熱量はもちろんありながらもどこか丁寧に鳴らされていたような印象だった。それはメンバーたちも今一度この曲に真正面から向き合おうとしているかのような。今のヒトリエはこれまでに生み出してきた全ての曲に等しく愛と光を当てようとしているということがよくわかるような選曲である。
そしてシノダのギターとイガラシ&ゆーまおの跳ねるようなリズムに合わせてイントロから観客が真上に飛び跳ねまくるのはもちろん「カラノワレモノ」であるのだが、3人になってから自分が見たヒトリエのワンマンではほぼ毎回この曲をやっている。(もちろんやってない時もあるんだろうけど)
今回のツアーは「ルームシック・ガールズエスケープ」のリリースから10年後に回るツアーであり、この曲も含めた「ルームシック〜」の曲を軸としたツアーであるのだが、その曲たちが今も一切色褪せることがなく、むしろよりロックバンドとしての肉体性や衝動を増しているようにしか感じないのは、3人になってからもずっとこの曲を演奏し続けてきたからだ。
「泣きたいな 歌いたいなあ
僕に気付いてくれないか?
掴みかけた淡い情も、それは、転げ落ちた今日だ」
という孤独な心象を「カラノワレモノ」というタイトルに落とし込んだwowakaの作家性は今でも本当に素晴らしいと思うけれど、そんな歌詞の曲を目の前にいる人たち全員と一緒に飛び跳ねる曲へと進化させてきたのは間違いなくこの3人だ。辞めるでも諦めるでもなく、続けるということがどれだけ人を強くするのかということを3人でこの曲を演奏しているのを見て聴くといつも実感する。それはその姿を見ている人にも何かしら、最低限として生きるということを続けていくための力をくれる。
そんな中でシノダが
「今の俺たちからしたらほぼ新曲と言っていい曲」
と言って演奏されたのは「風、花」のカップリング収録曲「undo」であるのだが、「日常と地球の額縁」もカップリング曲ということを考えるとヒトリエというバンドがどれだけシングルのカップリングという立ち位置の曲にも力を入れてきたのかということがわかるし、この曲を作ったシノダによるメロディと歌い方からは彼の純粋さや優しさが滲み出ている。ダンスアニメのタイアップだった「風、花」のカップリングとしてダンス用語を用いた歌詞の曲を合わせるというあたりもさすがである。(アニメを1〜2回しか見ていないしダンスに疎いのでこの解釈が合っているのかはわからないが)
さらにはこちらもサウンドも歌詞も良い「undo」とは対照的でありながらも実にシノダらしい曲だと収録アルバム「PHARMACY」リリース時に感じたのはそのシノダの呪術的とも言えるボーカルスタイルが赤と青が入り混じるような照明も相まってサイケデリックさとロックバンドとしての妖しさや不穏さ、ひいてはダークな色気のようなものを感じさせてくれる「ゲノゲノゲ」で、初期曲と最新の曲たちにはまさに10年という歳月の隔たりがあるにも関わらず、全くその曲たちが連なっていることに違和感がない。全てがヒトリエの歴史とメンバーそれぞれの人間性を感じさせるという意味で一直線に繋がっている。それもまたバンドの歴史を3人が繋いできたからだ。
そしてそこに
「wowakaより愛を込めて!」
と3人から、観客からのwowakaへの愛を声によって込めるのは高速ダンスロックからコーラスパートまで激しく展開していく、かつてwowakaが初めて愛を歌ったと口にしていた「アンノウン・マザーグース」で、メンバーはもちろん観客の合唱も本当に驚くくらいに大きな声で響いていたのは、どこかでこのライブを見ていてくれているかもしれないwowakaに「あなたが作った愛の歌はたくさんの人にとってこんなに大切なものになりました」ということを示しているかのようだった。Bメロの同期を使った手拍子が起こるフレーズではシノダがポケットに左手を突っ込んで歌うというのもシノダなりの照れ隠しのようなものだろうかとも思う。
そんな大合唱はヒトリエのライブにおいてもやはり観客の発する声というのは大事な要素を担っているんだなと声を出すことが禁じられていたコロナ禍真っ只中にこのリキッドルームなどで見たライブを思い返しては実感していると、そんな合唱ができないくらいにシノダのギターもイガラシとゆーまおのリズムも超高速かつテクニカルに攻めまくる「サブリミナル・ワンステップ」でさらなる熱狂を生み出すのであるが、初期の曲に寄らざるを得ないセトリはヒトリエのライブがこんなにも激しいものだったのかということを思い出させる。昔、まだメジャーデビューしたばかりの頃にこのリキッドルームで対バンイベントに出演した時は他のバンドのファンもビビるくらいの激しいモッシュが起きていたことなんかも思い出しながら。
するとシノダもそんな10年間、いやさらにその前から続くバンドで生きてきた年月を思い返すように
「10年やってると、周りのバンドが活動を止めたり解散したり、二度と会えなくなってしまうやつもいる。でも10年やってると後輩のバンドのギタリストから「ヒトリエめちゃ聴いてました!」とか「1番影響を受けたギタリストはシノダさんです!」って言ってもらえたりすることもある。
エゴサしてても「ヒトリエが存在することによって救われてる」って言ってる人がいて。でもそれはあなただけじゃない。俺たちだってそう言ってくれる人がいることで救われている。ステージと客席は高さが違うけど、バンド、アイドル、お笑い、演劇…なんでもいい。この関係性をずっと続けていきましょう」
と話した。それはこれからもヒトリエを続けていくという意思の表れでもあり、シノダ自身がそうして客席からステージを見上げていた、ステージに立っている好きなバンドがずっと続いて欲しいと客席から願っていた少年だったからこそ言えることだ。そんな少年の願いを今自分がヒトリエというバンドで叶えようとしている。そんな意思を感じるからこそ、その直後に演奏された、ゆーまおが思いっきり手数と一打の強さを増して叩いた「泡色の街」の
「そう、今!
泡色の唄を飛ばそう、今。
ふわり
消えてしまっても。
そう、今、黄金色に濡れた思いを」
という歌詞が本当に沁みた。
「忘れてしまえ!」
と言われても忘れることなんてできない。このライブも、この曲を作った人の存在も。
そしてシノダがさらに気合いを入れるように叫んでから、やはりギターを抱えたままで大ジャンプしてステージ前に出てきてからギターを弾きまくる「アンハッピーリフレイン」が燃え盛るバンドの激情を示すように真っ赤な照明がステージを照らすと、最後に演奏されたのは初期のヒトリエらしさをギターリフやリズムから感じさせ、でも10年間続いてきたバンドの現在地としてかつての自身のような少年に歌いかけるような爽やかな「ステレオジュブナイル」。
「最終回にしたくない
現在、過去、未来永劫、不正解さ
ずっとつまんない世界なんでしょう」
という突き抜けるように爽快なサビのメロディに乗る歌詞はこのデビュー作を掲げたツアーの締めを飾るのに最もふさわしいのがこの曲であることを示すとともに、
「この曲はもう終わりますけど
こんなん聴いてくれんのお前だけ」
と歌う「お前」がこんなにもたくさんいることを示してくれていた。シノダとイガラシはステージ前に出てきてモニターに足を乗せるようにして立って楽器を掲げていたが、その表情からは喜びが溢れ出ていた。こうしてライブができる、バンドができていることの喜びが。
アンコールではシノダが先に出てくると観客に煽られるようにしてペットボトルの水を一気飲みするのだが、それを見たゆーまおは
「ファイナルの福岡ではコーラを一気飲みしてもらおう(笑)」
と無茶振りをし始める。シノダがコーラを吹き出して機材にかかったりしなければいいのだが、とも思うのだがシノダはMCを全くしない男であるイガラシにも
「この前ベースアンプ壊れたんでしょ?」
と話を振るのであるが、そのアンプはかなり大胆に壊れたということでイガラシは傷を抉られているかのようなリアクションであった。
するとゆーまおはデビュー時にキャパ100人くらいの、柵が客席に一切なくて、ステージが手のひら2つぶんくらいの高さのライブハウス(1番身近なとこなら千葉LOOKあたりか)を回っていた時のことを回想する。
「もうオタクでパンパンになってたんだけど、オタクは正義感が強いからステージに入っちゃいけない!みたいな感じで最前列の人たちが体をめちゃ逸らしながら頑張って押しに耐えてて(笑)」
という当時の光景を語っていたが、少し特殊な始まり方のバンドであったヒトリエはそれでもめちゃくちゃライブをやってきた。フェスに初めて出た時は驚くくらいにスカスカの客席だったのが、ツアーを回り、世代やジャンルやシーンや出自が全く違うバンドたちとも対バンをやりまくり、そうしてライブをやりまくることによってロックバンドとして認知され、スカスカだったフェスの客席が満員になるようにまでになった。そんなヒトリエの歴史の始まりの頃を思い起こさせてくれたかと思ったら、シノダは来月のTHE NOVEMBERSとの渋谷WWW Xでの対バンライブをこの会場でやるものだと勘違いしてしまっていた。
しかしそんな勘違いすらも、
「3分29秒で消し去ってみせます」
と見事に曲に繋げてダークかつ重いロックサウンドの「3分29秒」でメンバー同士が顔を見合わせて呼吸を合わせるようにしてキメを連発すると、
「最後は「ローリンガール」で!」
と言ってシノダはギターを高く掲げてから、トドメとばかりに最後まで高速ダンスロックで踊らせまくる。それはヒトリエが今でも変わらないことの証明でもあったのだが、本編同様にシノダとイガラシが前に出てきて楽器を掲げるようにする様は、変わらざるを得なかったバンドが自分たちの芯は変えずに続けてきたという強さを感じさせてくれた。こうしてライブを見ていて、間違いなくヒトリエは今が1番良いと思う。それはメンバーが音に込めている感情がライブを、年数を重ねることによってより強くなっているからだ。シノダも言っていたように、それはヒトリエがたくさんの人の思いを背負うようなバンドになったからだ。
今年、自分の好きなバンドのメンバーが突然居なくなってしまった。それはいつだって突然で、ずっと引きずってしまうくらいに悲しくて、どんなにたくさんライブを見ていても「あの時にも行っておけば良かった」という後悔を覚えないことはない。
それでもそのバンドは続ける選択をした。実際に今月からライブを再開するアナウンスをしている。もしかしたらその選択をした際に、同世代であるヒトリエや、先輩であるフジファブリックが同じ喪失を経験しながらも前に進んできた姿を見ていたのかもしれない。もちろんそれはバンドのメンバーだけではなくて、そのバンドの姿をずっと見てきたファンが、バンドが続けることを選んだからこそ救われているということも。
失ってしまったものはもちろん計り知れないくらいに大きいけれど、それでも得てきたものもある。そんなバンドであるヒトリエが10年間続いてきて、今なお「1番カッコいい」を更新し続けていることの頼もしさや幸せを改めて噛み締めさせてくれる、10年後のルームシック・ガールズエスケープツアーだった。
1.Sisterjudy
2.モンタージュガール
3.シャッタードール
4.アレとコレと、女の子
5.風、花
6.日常と地球の額縁
7.るらるら
8.プリズムキューブ
9.カラノワレモノ
10.undo
11.ゲノゲノゲ
12.アンノウン・マザーグース
13.サブリミナル・ワンステップ
14.淡色の街
15.アンハッピーリフレイン
16.ステレオジュブナイル
encore
17.3分29秒
18.ローリンガール
当時同時期に「diorama」をリリースした米津玄師を、やはりボカロP「ハチ」だった頃から聴いていたファンの人たちからwowakaやヒトリエのことを教えてもらってからももう10年も経つということ。そうして教えてもらった当時のことも、wowakaがいなくなって3人になった時のこともついこの間のことのように思い出すのは、ヒトリエが止まることなく進み続けてきたバンドであるということも間違いなくあるだろう。そんな記念碑的なツアーを、バンドにとって大切な場所であるリキッドルームで見れるのも嬉しい。
この日はリキッドルーム2daysの2日目にして、ツアーのセミファイナル(ファイナルは福岡)という位置付けであるのだが、2daysでありながらもこれだけ満員になっているというあたりはもっと広い会場で一発、というよりもこのリキッドルームでやる意味があって、そこでのこのライブをたくさんの人に見てもらいたいというバンド側の意思によるものだろう。
19時になって場内が暗転すると、ステージにはフラッシュのような照明が光る中、シノダ(ボーカル&ギター)が走ってステージに登場し、自身の両身に手を当てる。それは観客の歓声を聞こうというアクションであり、実際にようやく声を出せるようになった観客の歓声やシノダを呼ぶ声が響き、同時にまさに「割れんばかりの」という形容がピッタリでしかないくらいの拍手が響く。その間にイガラシ(ベース)とゆーまお(ドラム)もステージに登場して自身の立ち位置へ赴き、今のヒトリエのスリーピースとしてのトライアングルを形成する。
そんな3人が最初に鳴らすのはもちろん「ルームシック・ガールズエスケープ」の1曲目である「Sisterjudy」であるのだが、そのイントロから、今聴いても絶対に歌いながら弾くようなギターではない高速かつ難解なフレーズをシノダは見事に弾きこなし、かつそのギター同様に進化した歌を歌っている。おそらくこの曲、この作品が生まれた時は弾きながら歌うなんて1ミリ足りとも想定していなかったであろう(元からスリーピースのバンドでこんなギター弾いているのは凛として時雨くらいなもんである)フレーズを、ただ音源の通りに再現するだけではなくて、自分の全て、ヒトリエというバンドの全てを込めるかのように思いっきり感情を込めて鳴らしている。元からシノダはそうした先達のバンドたちに影響を受けてきた男であるが、その熱量があるからこそ、アルバムの曲順通りに演奏された「モンタージュガール」も観客の体を動かし、飛び跳ねさせてくれる。ボカロPというインターネットの中の音楽シーンから生身の体と音でぶつかり合うライブハウスという世界へ身を投じたヒトリエの10年以上の年月が間違いなく今最も極まっているということがこの冒頭の2曲を聴くだけでよくわかる。
その極まりっぷりはイントロで思いっきり飛び跳ねるようにしていたシノダだけではなくて、もちろんリズム隊の2人もそうだ。それまでは高速ダウンピッキングを繰り返していたイガラシは「シャッタードール」でベースを高く構えて運指が人間のものとは思えないくらいに音階的にも物理的にも動きまくり、今やいろんなアーティストのバックバンドとしても活躍し、メガネをかけていないのがすっかりおなじみになったゆーまおはこのバンドのボカロ音楽由来の高速リズムを体現しながら、さらにそこに一打一打の力強さを加えることによってそこに生のリズムとしての肉体性を宿らせていく。そうならざるを得なかったが故になってしまったバンドであるにも関わらず、完璧なトライアングルを形成しているのは演奏技術の高さはもちろんのこと、ヒトリエとして生きていくという強固な意思が3人全員にあるからだ。
「まだまだ声が足りない」
と言いながらシノダは声が出せるようになった客席に
「イェー!」「イェー!」
「山!」「川!」
という独自のコール&レスポンスを求め、咄嗟に最後にコールした
「犬!」
にすぐさま
「猫!」
とレスポンスする観客の反射神経の素晴らしさは間違いなくヒトリエのライブに通い続けてきたことによって培われたものであろう。
初期のヒトリエ曲の象徴的なモチーフ(それはwowakaの持っていた世界観でもある)である、孤独な少女の心象を高速ダンスロックに乗せて昇華することによって、同じ想いを抱えてきた少年少女たちの救いとなってきたであろう「アレとコレと、女の子」(残念ながら自分はヒトリエと出会った時は青年になっていた)から、
「アレとコレがあるなら、風と花もあるはず」
とシノダは口にして、アニメ主題歌となった最新作収録の「風、花」へと繋いでみせるのであるが、軽やかな同期のサウンドも使ったこの曲は初期の曲たちの後に聴くことによって、サウンドとしてはだいぶ飛距離を感じる。でも観客誰もが腕を挙げている光景はどの時期のどの曲でも変わることはない。もちろん作詞・作曲者が変われば絶対にサウンドは変わる。(この曲は作詞がシノダ、作曲はゆーまおという形である)
そうしてサウンドや歌詞が変わっても、ヒトリエというバンドとしては変わることなく進化してきた。それをこの初期曲と最新曲でも変わることのない光景は証明しているようであったし、何よりもそれはバンドのライブそのものが素晴らしさを増している結果である。
そんなライブの素晴らしさを、かつてはその位置を担うとは全く思ってなかったであろうフロントマンとして引っ張り上げているのはやはりシノダであり、「日常と地球の額縁」では間奏のギターソロに入る前に思いっきり
「ジャズマスター!」
と叫んでから弾きまくる。そのギターソロはテクニックはもちろんであるが、やはり衝動や熱量が溢れ出しまくっている。シノダが今でも10代の頃から精神的には全く変わっていない、純粋にこうして弾くのが楽しくて仕方がないというギター小僧であることを感じさせてくれるし、それがバンド全体のサウンドをより人間の感情に溢れたものにしている。
そんなシノダは初期ヒトリエの代表曲的なダンスチューン「るらるら」でもイントロで思いっきりギターを抱えてジャンプしてからギターを弾きまくるという、およそスリーピースのギター&ボーカルはほぼやらないようなアクションも見せてくれるのであるが、それでもイントロを弾き倒した後にはしっかりマイクスタンドに戻って歌いながらギターを弾く。こんな凄まじいギター&ボーカルはこの世に他に何人いるのだろうか。ただ上手いだけじゃなくて、観客の精神を奥底からぶち上げてくれるギタリストでありボーカリストとして。そんなことをゆーまおの高速四つ打ちのリズムに乗って体を激しく揺らしながらも思っていた。この凄さはそこまで音楽やライブが好きじゃない人にもきっと伝わるものだとも。
しかしシノダはMCでは
「今日の昼に近所でラーメンを食べてから行こうと思ってたら、食べてる時にメガネをかけて太った男の人がずっとこっちを見てて。俺がこれからリキッドルームに行ってライブをやる男だということを見抜いているのか、と思ってたらただ立ち上がってトイレに行こうとしてただけだった(笑)」
という、ツイッターなどでの発言通りのコミカルなエピソードで笑わせてくれるのであるが、ラーメンが主食と言ってもいいくらいに普段から食べまくっている個人的にはシノダがどこのラーメンを食べてきたのか(そもそも恵比寿のラーメン屋なのか、住んでいる家の近くなのか)が気になって仕方がなかった。
そんなMCの後にシノダ自身も
「100年後はさすがに、って感じだけど10年後もその先もずっと歌い続けていきたいと思ってる大切な曲。みんなにとってもきっとそんな曲であってくれるはず」
と言ってから演奏した「プリズムキューブ」は今はなき新木場STUDIO COASTでのライブ盤に収録されている曲であるが、その言葉の通りに曲の持つメロディの美しさをしっかりと確かめるように、熱量はもちろんありながらもどこか丁寧に鳴らされていたような印象だった。それはメンバーたちも今一度この曲に真正面から向き合おうとしているかのような。今のヒトリエはこれまでに生み出してきた全ての曲に等しく愛と光を当てようとしているということがよくわかるような選曲である。
そしてシノダのギターとイガラシ&ゆーまおの跳ねるようなリズムに合わせてイントロから観客が真上に飛び跳ねまくるのはもちろん「カラノワレモノ」であるのだが、3人になってから自分が見たヒトリエのワンマンではほぼ毎回この曲をやっている。(もちろんやってない時もあるんだろうけど)
今回のツアーは「ルームシック・ガールズエスケープ」のリリースから10年後に回るツアーであり、この曲も含めた「ルームシック〜」の曲を軸としたツアーであるのだが、その曲たちが今も一切色褪せることがなく、むしろよりロックバンドとしての肉体性や衝動を増しているようにしか感じないのは、3人になってからもずっとこの曲を演奏し続けてきたからだ。
「泣きたいな 歌いたいなあ
僕に気付いてくれないか?
掴みかけた淡い情も、それは、転げ落ちた今日だ」
という孤独な心象を「カラノワレモノ」というタイトルに落とし込んだwowakaの作家性は今でも本当に素晴らしいと思うけれど、そんな歌詞の曲を目の前にいる人たち全員と一緒に飛び跳ねる曲へと進化させてきたのは間違いなくこの3人だ。辞めるでも諦めるでもなく、続けるということがどれだけ人を強くするのかということを3人でこの曲を演奏しているのを見て聴くといつも実感する。それはその姿を見ている人にも何かしら、最低限として生きるということを続けていくための力をくれる。
そんな中でシノダが
「今の俺たちからしたらほぼ新曲と言っていい曲」
と言って演奏されたのは「風、花」のカップリング収録曲「undo」であるのだが、「日常と地球の額縁」もカップリング曲ということを考えるとヒトリエというバンドがどれだけシングルのカップリングという立ち位置の曲にも力を入れてきたのかということがわかるし、この曲を作ったシノダによるメロディと歌い方からは彼の純粋さや優しさが滲み出ている。ダンスアニメのタイアップだった「風、花」のカップリングとしてダンス用語を用いた歌詞の曲を合わせるというあたりもさすがである。(アニメを1〜2回しか見ていないしダンスに疎いのでこの解釈が合っているのかはわからないが)
さらにはこちらもサウンドも歌詞も良い「undo」とは対照的でありながらも実にシノダらしい曲だと収録アルバム「PHARMACY」リリース時に感じたのはそのシノダの呪術的とも言えるボーカルスタイルが赤と青が入り混じるような照明も相まってサイケデリックさとロックバンドとしての妖しさや不穏さ、ひいてはダークな色気のようなものを感じさせてくれる「ゲノゲノゲ」で、初期曲と最新の曲たちにはまさに10年という歳月の隔たりがあるにも関わらず、全くその曲たちが連なっていることに違和感がない。全てがヒトリエの歴史とメンバーそれぞれの人間性を感じさせるという意味で一直線に繋がっている。それもまたバンドの歴史を3人が繋いできたからだ。
そしてそこに
「wowakaより愛を込めて!」
と3人から、観客からのwowakaへの愛を声によって込めるのは高速ダンスロックからコーラスパートまで激しく展開していく、かつてwowakaが初めて愛を歌ったと口にしていた「アンノウン・マザーグース」で、メンバーはもちろん観客の合唱も本当に驚くくらいに大きな声で響いていたのは、どこかでこのライブを見ていてくれているかもしれないwowakaに「あなたが作った愛の歌はたくさんの人にとってこんなに大切なものになりました」ということを示しているかのようだった。Bメロの同期を使った手拍子が起こるフレーズではシノダがポケットに左手を突っ込んで歌うというのもシノダなりの照れ隠しのようなものだろうかとも思う。
そんな大合唱はヒトリエのライブにおいてもやはり観客の発する声というのは大事な要素を担っているんだなと声を出すことが禁じられていたコロナ禍真っ只中にこのリキッドルームなどで見たライブを思い返しては実感していると、そんな合唱ができないくらいにシノダのギターもイガラシとゆーまおのリズムも超高速かつテクニカルに攻めまくる「サブリミナル・ワンステップ」でさらなる熱狂を生み出すのであるが、初期の曲に寄らざるを得ないセトリはヒトリエのライブがこんなにも激しいものだったのかということを思い出させる。昔、まだメジャーデビューしたばかりの頃にこのリキッドルームで対バンイベントに出演した時は他のバンドのファンもビビるくらいの激しいモッシュが起きていたことなんかも思い出しながら。
するとシノダもそんな10年間、いやさらにその前から続くバンドで生きてきた年月を思い返すように
「10年やってると、周りのバンドが活動を止めたり解散したり、二度と会えなくなってしまうやつもいる。でも10年やってると後輩のバンドのギタリストから「ヒトリエめちゃ聴いてました!」とか「1番影響を受けたギタリストはシノダさんです!」って言ってもらえたりすることもある。
エゴサしてても「ヒトリエが存在することによって救われてる」って言ってる人がいて。でもそれはあなただけじゃない。俺たちだってそう言ってくれる人がいることで救われている。ステージと客席は高さが違うけど、バンド、アイドル、お笑い、演劇…なんでもいい。この関係性をずっと続けていきましょう」
と話した。それはこれからもヒトリエを続けていくという意思の表れでもあり、シノダ自身がそうして客席からステージを見上げていた、ステージに立っている好きなバンドがずっと続いて欲しいと客席から願っていた少年だったからこそ言えることだ。そんな少年の願いを今自分がヒトリエというバンドで叶えようとしている。そんな意思を感じるからこそ、その直後に演奏された、ゆーまおが思いっきり手数と一打の強さを増して叩いた「泡色の街」の
「そう、今!
泡色の唄を飛ばそう、今。
ふわり
消えてしまっても。
そう、今、黄金色に濡れた思いを」
という歌詞が本当に沁みた。
「忘れてしまえ!」
と言われても忘れることなんてできない。このライブも、この曲を作った人の存在も。
そしてシノダがさらに気合いを入れるように叫んでから、やはりギターを抱えたままで大ジャンプしてステージ前に出てきてからギターを弾きまくる「アンハッピーリフレイン」が燃え盛るバンドの激情を示すように真っ赤な照明がステージを照らすと、最後に演奏されたのは初期のヒトリエらしさをギターリフやリズムから感じさせ、でも10年間続いてきたバンドの現在地としてかつての自身のような少年に歌いかけるような爽やかな「ステレオジュブナイル」。
「最終回にしたくない
現在、過去、未来永劫、不正解さ
ずっとつまんない世界なんでしょう」
という突き抜けるように爽快なサビのメロディに乗る歌詞はこのデビュー作を掲げたツアーの締めを飾るのに最もふさわしいのがこの曲であることを示すとともに、
「この曲はもう終わりますけど
こんなん聴いてくれんのお前だけ」
と歌う「お前」がこんなにもたくさんいることを示してくれていた。シノダとイガラシはステージ前に出てきてモニターに足を乗せるようにして立って楽器を掲げていたが、その表情からは喜びが溢れ出ていた。こうしてライブができる、バンドができていることの喜びが。
アンコールではシノダが先に出てくると観客に煽られるようにしてペットボトルの水を一気飲みするのだが、それを見たゆーまおは
「ファイナルの福岡ではコーラを一気飲みしてもらおう(笑)」
と無茶振りをし始める。シノダがコーラを吹き出して機材にかかったりしなければいいのだが、とも思うのだがシノダはMCを全くしない男であるイガラシにも
「この前ベースアンプ壊れたんでしょ?」
と話を振るのであるが、そのアンプはかなり大胆に壊れたということでイガラシは傷を抉られているかのようなリアクションであった。
するとゆーまおはデビュー時にキャパ100人くらいの、柵が客席に一切なくて、ステージが手のひら2つぶんくらいの高さのライブハウス(1番身近なとこなら千葉LOOKあたりか)を回っていた時のことを回想する。
「もうオタクでパンパンになってたんだけど、オタクは正義感が強いからステージに入っちゃいけない!みたいな感じで最前列の人たちが体をめちゃ逸らしながら頑張って押しに耐えてて(笑)」
という当時の光景を語っていたが、少し特殊な始まり方のバンドであったヒトリエはそれでもめちゃくちゃライブをやってきた。フェスに初めて出た時は驚くくらいにスカスカの客席だったのが、ツアーを回り、世代やジャンルやシーンや出自が全く違うバンドたちとも対バンをやりまくり、そうしてライブをやりまくることによってロックバンドとして認知され、スカスカだったフェスの客席が満員になるようにまでになった。そんなヒトリエの歴史の始まりの頃を思い起こさせてくれたかと思ったら、シノダは来月のTHE NOVEMBERSとの渋谷WWW Xでの対バンライブをこの会場でやるものだと勘違いしてしまっていた。
しかしそんな勘違いすらも、
「3分29秒で消し去ってみせます」
と見事に曲に繋げてダークかつ重いロックサウンドの「3分29秒」でメンバー同士が顔を見合わせて呼吸を合わせるようにしてキメを連発すると、
「最後は「ローリンガール」で!」
と言ってシノダはギターを高く掲げてから、トドメとばかりに最後まで高速ダンスロックで踊らせまくる。それはヒトリエが今でも変わらないことの証明でもあったのだが、本編同様にシノダとイガラシが前に出てきて楽器を掲げるようにする様は、変わらざるを得なかったバンドが自分たちの芯は変えずに続けてきたという強さを感じさせてくれた。こうしてライブを見ていて、間違いなくヒトリエは今が1番良いと思う。それはメンバーが音に込めている感情がライブを、年数を重ねることによってより強くなっているからだ。シノダも言っていたように、それはヒトリエがたくさんの人の思いを背負うようなバンドになったからだ。
今年、自分の好きなバンドのメンバーが突然居なくなってしまった。それはいつだって突然で、ずっと引きずってしまうくらいに悲しくて、どんなにたくさんライブを見ていても「あの時にも行っておけば良かった」という後悔を覚えないことはない。
それでもそのバンドは続ける選択をした。実際に今月からライブを再開するアナウンスをしている。もしかしたらその選択をした際に、同世代であるヒトリエや、先輩であるフジファブリックが同じ喪失を経験しながらも前に進んできた姿を見ていたのかもしれない。もちろんそれはバンドのメンバーだけではなくて、そのバンドの姿をずっと見てきたファンが、バンドが続けることを選んだからこそ救われているということも。
失ってしまったものはもちろん計り知れないくらいに大きいけれど、それでも得てきたものもある。そんなバンドであるヒトリエが10年間続いてきて、今なお「1番カッコいい」を更新し続けていることの頼もしさや幸せを改めて噛み締めさせてくれる、10年後のルームシック・ガールズエスケープツアーだった。
1.Sisterjudy
2.モンタージュガール
3.シャッタードール
4.アレとコレと、女の子
5.風、花
6.日常と地球の額縁
7.るらるら
8.プリズムキューブ
9.カラノワレモノ
10.undo
11.ゲノゲノゲ
12.アンノウン・マザーグース
13.サブリミナル・ワンステップ
14.淡色の街
15.アンハッピーリフレイン
16.ステレオジュブナイル
encore
17.3分29秒
18.ローリンガール
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