THE BAWDIES 「THE HAPPY NEW YEAR ACOUSTIC SESSION 2023 〜話して、笑って、歌って、福来て!〜」 @東京キネマ倶楽部 1/22
- 2023/01/23
- 20:05
昨年に秋に誕生日が近いMARCY(ドラム)とTAXMAN(ギター&ボーカル)を主役にしたプロデュースという、今までとは全く違うセトリ&内容のライブに足を踏み入れた、THE BAWDIES。年末フェスにも精力的に出演して存在感を示す中、2023年も今までとは全く違う試みとしてアコースティックライブを開催。
すでに名古屋と大阪でのライブを終えており、この日の東京キネマ倶楽部はツアーファイナルとなるのであるが、ライブタイトルに「笑って」「歌って」だけではなく「話して」が入っているというあたりが今までもMCで我々を爆笑させてきてくれたTHE BAWDIESならではのものである。
チケットソールドアウトとなったこの日はたくさんの人で客席は埋まっている中、18時を少し過ぎたあたりで場内にはおなじみのSEではなくてお正月らしいBGMが流れ始めただけに観客もざわつく中で、キネマ倶楽部の下手にある2階の踊り場にメンバーが登場してくるだけによりざわつく。もちろんメンバーの出で立ちはいつも通りのグレーのスーツというものなのだが、ステージにたどり着くなりTAXMANが傘で鞠を回し、ROY(ボーカル&ベース)はけん玉を見事に成功させる。これもまた年明け後間もないライブだからこそのパフォーマンスであるが、ステージにはメンバーの機材が下手からTAXMAN、ROY、MARCY、JIM(ギター)と横一列に並んでいるという形態もいつもとまた違う、アコースティックライブならではの立ち位置である。
なのでROYはベースを持たずにハンドマイク、MARCYもカホンという削ぎ落とされまくったリズムによって最初に演奏されたのは、THE BAWDIESのミドル〜バラード的な曲として最も有名な曲であろう「LEMONADE」。この曲はアコースティックでライブをやると発表があった時に間違いなくやるだろうと思っていた曲であり、TAXMANとJIMの2人がアコースティックギターを弾くというのも実によくわかるアレンジであるのだが、ROYはアコースティックであっても立ち上がってそのパワフルかつソウル汁が飛び散りまくる歌声を聴かせるだけに、やはりTHE BAWDIESはアコースティックセットであってもロックンロールであるということがこの時点でよくわかる。それは決してサウンドが穏やかになるだけのものではないということであり、客席の熱気もいつも通りとばかりに長袖Tシャツだけでいるような観客もたくさんいる。
MARCYがスティックを持ってアコースティックなドラムを叩く「ANNE」が演奏されたのはかなり意外というか、かつてはフェスなどでも演奏されることがあった曲であるが近年はほとんど演奏されないレア曲になっているというのと、アコースティックでアレンジして演奏するとは、と思うくらいに疾走感の溢れるロックンロールな曲だからである。そんな意外性を、ROYが手を叩きながら歌うことで客席にも手拍子が広がっていくことでかき消してくれるあたりはさすがであるし、名古屋と大阪をすでに経てきたことによってギター2人の演奏もロックンロール感は失わないままで、実に洗練されてきている感がある。
「久しぶりにお尻を!」
と言ったJIMが観客に尻を向けて振るようにしてから演奏されたのはもちろん「SHAKE YOUR HIPS」であるが、アコースティックライブをやると聴いた時はもっとミドル〜バラード的なリズム、サウンドの曲をやるのかと思っていたが、我々のそんな予想のはるか上をいくというあたりはさすがTHE BAWDIESのアレンジ力であり、この曲でも手拍子が起こることによってアコースティックサウンドならではのロックンロールとしてのダンスミュージックに見事に昇華されている。それは気持ち良さそうに体を揺らす観客の姿を見ればよくわかる。
そんなアコースティックライブに早くも手応えを感じているROYは挨拶的なMCで
「非常に楽しいので、毎年の恒例にしたいと思っております!」
と早くも宣言して観客から大きな拍手を浴びるのであるが、それぞれが正月に何をしていたかという話になると、
TAXMAN「MARCYは1月2日にうちの実家に来てて」
ROY「え!?私は呼ばれてないですよ!?」
TAXMAN「お前呼ぶとめんどくさいから呼ばないよ(笑)」
MARCY「TAXMANのお母さんも「JIMちゃんは元気?」とは言ってたけど、お前の話は全く出なかったな(笑)」
と、まさかのROYが舟山家から疎まれているということが発覚すると、
ROY「私も実家に帰りましたけどね、毎回母親が同じことを言うんですよ。「あなたは来年こそは福山雅治みたいになりなさい」って(笑)
そもそもジャンルも違うし、1年経ったら近づけるみたいな話でもないじゃないですか(笑)
だから俺が前に髪型を中分けにした時も「福山でも似合わなかったんだから、あんたが似合うわけないでしょ!」って意味わからない怒られ方をした(笑)」
と、ROYはもうのっけから喋りたくて仕方がないとばかりに喋りまくる。後にJIMはこのMCは挨拶くらいの感じで、というタイミングだったことを口にするが、すでに演奏と同じくらいの時間をトークに使っている感すらあるし、始まって数十分でこんなに爆笑を連発するようなライブもそうそうないだろう。
そんなトークから、
「新しい1年が始まったということで、この曲を」
と言って演奏されたのは、原曲ではROYがシャウトしまくるロックンロールソング「A NEW DAY IS COMIN'」で、もちろんROYのそのソウルフルな歌唱も体感できつつも、こうしてアコースティックになることによって残るのはTHE BAWDIESのメロディの美しさ。それがロックンロールというスタイルを貫いたままでお茶の間にまで響いたキャッチーさの源であるということが、アコースティックアレンジで削ぎ落とされたことによってよくわかるのである。
そんな熱い曲をTHE BAWDIESなりのアコースティックアレンジで演奏すると、
「学園のマドンナみたいな、1番人気のある女の子に恋をしてしまった、っていう物語」
と楽曲の設定を説明してから演奏されたのは「POPULAR GIRL」。TAXMANのコーラスが彩を与えるポップな曲であり、設定を聞いてから曲を聞くことによってそのイメージが頭の中に広がっていくのであるが、どうやら名古屋と大阪ではこの曲はやっていなかったらしい。アコースティックアレンジを施したライブだと基本的にセトリが変わらないというパターンも多いけれど、しっかり入れ替えられるくらいに曲のアレンジをしているというあたりは東名阪全てを観に来てくれる人がいるということをバンド側がわかっているからだろう。トークだけではなくて音楽による最大のファンサービスである。
「先ほども言いましたけど、新しい年になったということで、光が射し込むような…」
と同じことを口にしたのは「A NEW DAY IS COMIN'」と同じテーマである「EVERYDAY'S A NEW DAY」が演奏されたからであり、この曲の心がウキウキするような軽快なサウンドはアコースティックという形でこそより生きるということがよくわかるし、やはりそのメロディが際立つ。基本的に編成としてはMARCYはカホン、ROYはハンドマイクという形であるのだが、ROYはメンバーにハンドマイクを持って歌う時の動きにレパートリーがなさすぎるということを突っ込まれていた。それは普段はベース&ボーカルというなかなか動くことができない役割を担っているからでもあるだろう。
この日は観客から事前にメンバーに聞きたいことなどを募集しており、それにメンバーが答えるという形でのトークがライブタイトルの「話して」というものであることが明かされるのであるが、つまりはここまでのMCはまだその「話して」には該当していなかったというあたりが驚きである。
その質問回答コーナーではひたすらにROYがMARCYをいじるという流れになるのであるが、「初夢はなんでしたか?」という質問に対して
TAXMAN「初夢は覚えてないけど、俺は寝言がめちゃ多いらしくて、この間実家で寝てたら普通に寝言で親と会話してたらしい(笑)」
MARCY「なんか急に自分の顔を取られた夢を見たことがある(笑)」
などのエピソードが語られるのであるが、「MARCYさんが最近困っていることはなんですか?」という質問に対してMARCYが
「いつも眠いんですよ。移動する時とかに座るとすぐに寝ちゃうし、寝つきが悪いっていうことがない。なんなら今もこのまま寝れるくらい(笑)」
という自身の常に眠いという体質を話すと、
TAXMAN「移動中にモンハンやってるんだけど、MARCYと協力プレイしてて。強い敵が出てきたから一緒に倒そうとしたら、MARCYがずっと壁に向かって走ってて。「何やってんだ!」って言ったら方向ボタン押したままで寝てた(笑)」
というエピソードで爆笑を巻き起こす。4人でいるだけでこんなに面白いエピソードが出てくるなら一緒にいることに飽きることなんてないだろうなと思う。
そんな爆笑トークの後には
「新しい年になったということで光が…」
とまたしても光のことを口にすると演奏されたのは「GOOD MORNING」という選曲。「光」と言われると「SUNSHINE」が演奏されるのではとも思ってしまうのであるが、どうやらそんなに単純にはアコースティックのTHE BAWDIESはいかないらしい。この曲ではJIMがスライドギターを披露し、実にアコースティックにふさわしい曲であるということがよくわかる。普段の爆音ロックンロールサウンドだったらそれは埋もれてしまう音だろうから。そのサウンドからも、ROYのしっかり響かせるようなボーカルからもやっぱり光を感じさせてくれるのは、THE BAWDIES自身がそうしたバンドであり、そんなバンドがそうしたテーマの曲を作ってきたからである。
先ほどの質問コーナーで
「結婚式でTHE BAWDIESの曲を使いましたが、結婚式で使うオススメの曲はありますか?」
という質問に
「MVでも結婚式の設定だったから、もちろん「HAPPY RAYS」ですね。我々も曲ができた時には「これは良い曲ができた!」って言ってたんですけど、その時にMARCYさんが「この曲、俺が歌っていいですか?」って言ってきて(笑)どの喉が言ってるんだっていう(笑)」
という裏エピソードを語った「HAPPY RAYS」。アコースティックにハマりがいい曲であるというのは原曲からもわかるけれど、こうしたアコースティックサウンドだとよりストリングスが入った形で聴いてみたくなるので、来年にはそうした形でも聴いてみたい。ROYはその質問者に対して
「結婚式ですでに曲を使ってくれてるのにこの質問をするっていうのは2回目を見越してるってことですかね?(笑)」
と返していたけれど。
そんな中で2回目の質問返しタイムへ。TAXMANだけではなくJIMにも缶ビールが差し入れされる中、ここでは
「三苫の1ミリみたいなことをTHE BAWDIESで言うと?」
という質問になり、TAXMANが
「フミコの一握り」
と返す。それはROYの家に行った時にROYの母親がおにぎりを作ってくれたのだが、それが明らかに一回しか握ってないというくらいにポロポロと米が崩れてきて、
「いっそ茶碗に入れて出してくれ(笑)」
というレベルのものだったらしい。
するとここで客席で体調不良者が出たことによって周りの観客がメンバーに声をあげて救出活動が行われる。結果的には貧血だったということだが、その近くにいた人が看護師であったためにことなきを得たというミラクルだったらしく、TAXMANは
「前に飛行機で移動してる時にリアルに「お客様の中にお医者さんはいませんかー!」ってやつが発生した。お前ら全員寝てたから俺しかそれ見てないけどな(笑)」
というエピソードで笑いにするあたりはさすがである。
そんな心配なこともある中でもトークは続き、
「学校で1番怒られた記憶は?」
という質問にROYが、
「小学校の時にプール開きをめちゃくちゃ楽しみにしてたのにその日に水着を持ってくるのを忘れて。職員室の前に忘れ物BOXみたいなのがあって、そこに水着が入ってるのを知ってたから、パッて取って着替えようとしたら女子の水着だった(笑)
それを丸めるようにして男子用みたいにして着たんだけど先生にすぐバレて「直せ!」って言われたから、水着を直せってことなのかなと思って女子用の水着をちゃんと着ようとしたらめちゃくちゃ怒られた(笑)」
というエピソードで爆笑を巻き起こす。これにはROY以外のメンバーも爆笑していただけに、初めて聞くエピソードだったらしい。
そんな爆笑エピソードの後にはアコースティックで演奏されるのが実によくわかる「THE SEVEN SEAS」から。ミドルテンポの曲だからこそ雄大な曲のイメージが脳内に広がっていく。それはもちろんメンバーの演奏によって想起できるものであるだけに、メンバーも口にしていたように夏祭り的なライブでいつか野外でもこの形態で聴いてみたい曲である。
「我々はルーツミュージックをたくさんの人に伝えるという使命も持っていると思っております」
とROYが口にするのはもちろんカバー曲を演奏するからなのだが、この日カバーされたのはJBことジェームズ・ブラウンの「Try Me」であり、とかく「Sex Machine」のファンクなイメージが強いJBがこんなに歌い上げるようなメロディアスな曲を歌っていたということに改めて気付かされるし、ROYの歌声は歌い終わった後に自分でドヤ顔するくらいにソウルフルなものになる。この曲をここまで濃く歌いこなせるのはROYだけだろうし、そうしてTHE BAWDIESがカバーすることによってこうした音楽に辿り着くような人だってたくさんいるはずで、メンバーもそれをわかっているからこそ自分たちの影響源をこうしてライブで演奏しているのだろう。
そんなカバー曲の後にはROYが噛みながらも
「急がないと乗り遅れますよ!」
と言って、これまたJIMがスライドギターを弾くというアレンジが施された「IT'S TOO LATE」のアコースティックが演奏されるのであるが、MARCYはシェイカーを振っていたかと思ったら立ち上がってスマホでメンバーの姿を撮影しはじめ、さらには階段を登って踊り場で手を振りながら客席を撮影するという実にMARCYらしからぬパフォーマンスを敢行して観客を爆笑させる。大阪では客席に椅子があったためにシェイカーを振りながら客席の間を練り歩いていたらしいが、このアコースティックでまさかのMARCYの新たな面が見れるとは。演奏後にメンバーたちから
「何やってんの?(笑)」
とすぐにツッコミを受けていたけれど、アコースティックでも観客がサビで手を左右に振るというお決まりの楽しみ方は変わることがない。
そんなこの日は実は観客が声を出していいという日でもあるのだが、ROYがそれを伝えるのを完全に忘れており(開演前にアナウンスはされていたけれど)、
「我々の曲は一緒に歌ってもらうことによって完成するところもありまして、今日もそういう曲を結構やったんですけど、声を出していいということを伝え忘れていたので、今日でその4曲ほどは死にました(笑)」
と手を合わせるのであるが、だからこそ最後に演奏された「LET'S GO BACK」ではこの日1日どころか、コロナ禍に突入してからの鬱憤を晴らすかのようにサビのコーラスを観客全員が合唱する。まだTHE BAWDIESのライブではコロナ禍以降に声を出せるライブはなかっただけに、実に3年ぶりくらいの一緒に歌える場面。それを体感して、あの最高に楽しいTHE BAWDIESのライブが戻ってきたなと思った。もちろん歌えない状況でのライブも本当に楽しかったけれど、ROYも言っていたようにみんなで歌うことによってロックンロールの楽しさを伝えてきたのがTHE BAWDIESというバンドだから。JIMも椅子の上に立ってギターを弾きまくり、コーラスするという姿はアコースティック編成ではあれど抑えきれないものがあったということを示していた。
アンコールですぐにROYがステージに出てくるのであるが、客席からはMARCYを呼ぶ声が響いたことによって
「やめだやめだ!」
と不貞腐れてしまうROY。この日も去年のツアーで自分の前ではなくてTAXMANやJIMの前から客席が埋まっていくことへの不満を口にしていたが、完全にファンもROYをそういうキャラにしようとしている感すらある。
そんな中で演奏されたのはこの日2曲目のカバーとなる、バンドのルーツの一つであるサム・クック「Twistin' The Night Away」であり、やはりROYの歌声はそんな歴史ある名曲たちをも全てTHE BAWDIESの曲にしてしまう力があるとも思うのであるが、そこには自分たちのルーツとなった人たちの魂が憑依しているような感もある。それはただ曲をカバーして演奏するのではなくて、音楽を掘って掘って掘りまくって、その曲やアーティストの時代背景などをもしっかりと理解して咀嚼して今を生きる自分たちの音楽として鳴らしているからだ。かつて出版したROYのディスクガイドの最新バージョンも是非また出して欲しいと思う。
そんなアコースティックライブの最後に演奏されたのは、かつて収録アルバム「Boys!」リリース後にはよくライブの最後に演奏されていた、THE BAWDIES屈指の重量級ロックンロール「TWISTIN' ANNIE」。まさかこの曲がアコースティックになるとは!という驚きもありつつ、MARCYがスティックを持ってドラムを叩き、TAXMANとJIMが立ち上がってギターを弾く姿はアコースティックであってもやはりロックンロールでしかないTHE BAWDIESそのものな演奏であった。タイトルがサム・クックの曲と繋がっているというのもあるだろうけれど、バースデーライブツアーも含めて今のTHE BAWDIESはかつてよりもはるかに何の曲をやるのか予想ができないバンドになってきている。だからこうして15年くらいずっとライブを見ていてもまだライブに来ることにワクワクすることができる。そんなTHE BAWDIESの新しい1年が始まった。
ライブ後には大将ことTAXMANが法被を着て「わっしょい」を行おうとするのであるが、そのタイミングでROYが
「新しいツアーが始まるんですよ」
と急にアナウンスして、結局わっしょいの間に告知を挟むことに。すでに公式サイトやアカウントからも発表されているが、4月に東京と大阪で5公演、しかも実に久しぶりの対バンツアーであるという。対バン相手はまだ発表されていないが「今1番仲良くなりたいバンドたち」ということであり、今までとは違う対バンツアーになりそうである。
そんな告知を挟んだ後の「わっしょい」ではROYがTAXMANのマイクを持とうとするものの、やっぱりやりにくいということで拒否してから、初めての人もいるだろうということによってしっかり説明をし、観客が声を出せる実に久しぶりの「わっしょい」が行われる。その瞬間に客席から響いたその「わっしょい」の声は本当に感動してしまうものだった。ずっとメンバーが「声を出さないでやる、サイレントわっしょい」を考えてやってきた姿を見てきたから。でもそれはもう考えなくていい。ただただかつてみたいにみんなで声を出して叫ぶだけでいい。そんなTHE BAWDIESのライブの締めのおなじみの光景が戻ってきたのを見ていたら、新年から体調を崩したり、ツイッターのアカウントがロックされたりと幸先が悪い感じになってしまった今年もきっとこれから光が射し込んでくる1年になると思えたのだ。
バンドやグループは年数を経るにつれてメンバーの関係性がドライになっていくということも多いと聞く。活動する時しか会わなかったり、移動もそれぞれが別々になっていったりと。
でもTHE BAWDIESは20年近くもずっとこの関係性が変わっていない。今も4人が一緒にいて(だからこそ全員が一斉にコロナに感染したりした)、今もそこで起こった色々なことを笑い合いながらステージで話している。幼なじみで始まって、ずっと変わることなく続いてきたロックバンドだけが持つことができるその魔法をこのバンドは持ち続けている。そしてそれはこれからも決して変わることはない。
1.LEMONADE
2.ANNE
3.SHAKE YOUR HIPS
4.A NEW DAY IS COMIN'
5.POPULAR GIRL
6.EVERYDAY'S A NEW DAY
7.GOOD MORNING
8.HAPPY RAYS
9.THE SEVEN SEAS
10.Try Me (ジェームズ・ブラウンのカバー)
11.IT'S TOO LATE
12.LET'S GO BACK
encore
13.Twistin' The Night Away (サム・クックのカバー)
14.TWISTIN' ANNIE
すでに名古屋と大阪でのライブを終えており、この日の東京キネマ倶楽部はツアーファイナルとなるのであるが、ライブタイトルに「笑って」「歌って」だけではなく「話して」が入っているというあたりが今までもMCで我々を爆笑させてきてくれたTHE BAWDIESならではのものである。
チケットソールドアウトとなったこの日はたくさんの人で客席は埋まっている中、18時を少し過ぎたあたりで場内にはおなじみのSEではなくてお正月らしいBGMが流れ始めただけに観客もざわつく中で、キネマ倶楽部の下手にある2階の踊り場にメンバーが登場してくるだけによりざわつく。もちろんメンバーの出で立ちはいつも通りのグレーのスーツというものなのだが、ステージにたどり着くなりTAXMANが傘で鞠を回し、ROY(ボーカル&ベース)はけん玉を見事に成功させる。これもまた年明け後間もないライブだからこそのパフォーマンスであるが、ステージにはメンバーの機材が下手からTAXMAN、ROY、MARCY、JIM(ギター)と横一列に並んでいるという形態もいつもとまた違う、アコースティックライブならではの立ち位置である。
なのでROYはベースを持たずにハンドマイク、MARCYもカホンという削ぎ落とされまくったリズムによって最初に演奏されたのは、THE BAWDIESのミドル〜バラード的な曲として最も有名な曲であろう「LEMONADE」。この曲はアコースティックでライブをやると発表があった時に間違いなくやるだろうと思っていた曲であり、TAXMANとJIMの2人がアコースティックギターを弾くというのも実によくわかるアレンジであるのだが、ROYはアコースティックであっても立ち上がってそのパワフルかつソウル汁が飛び散りまくる歌声を聴かせるだけに、やはりTHE BAWDIESはアコースティックセットであってもロックンロールであるということがこの時点でよくわかる。それは決してサウンドが穏やかになるだけのものではないということであり、客席の熱気もいつも通りとばかりに長袖Tシャツだけでいるような観客もたくさんいる。
MARCYがスティックを持ってアコースティックなドラムを叩く「ANNE」が演奏されたのはかなり意外というか、かつてはフェスなどでも演奏されることがあった曲であるが近年はほとんど演奏されないレア曲になっているというのと、アコースティックでアレンジして演奏するとは、と思うくらいに疾走感の溢れるロックンロールな曲だからである。そんな意外性を、ROYが手を叩きながら歌うことで客席にも手拍子が広がっていくことでかき消してくれるあたりはさすがであるし、名古屋と大阪をすでに経てきたことによってギター2人の演奏もロックンロール感は失わないままで、実に洗練されてきている感がある。
「久しぶりにお尻を!」
と言ったJIMが観客に尻を向けて振るようにしてから演奏されたのはもちろん「SHAKE YOUR HIPS」であるが、アコースティックライブをやると聴いた時はもっとミドル〜バラード的なリズム、サウンドの曲をやるのかと思っていたが、我々のそんな予想のはるか上をいくというあたりはさすがTHE BAWDIESのアレンジ力であり、この曲でも手拍子が起こることによってアコースティックサウンドならではのロックンロールとしてのダンスミュージックに見事に昇華されている。それは気持ち良さそうに体を揺らす観客の姿を見ればよくわかる。
そんなアコースティックライブに早くも手応えを感じているROYは挨拶的なMCで
「非常に楽しいので、毎年の恒例にしたいと思っております!」
と早くも宣言して観客から大きな拍手を浴びるのであるが、それぞれが正月に何をしていたかという話になると、
TAXMAN「MARCYは1月2日にうちの実家に来てて」
ROY「え!?私は呼ばれてないですよ!?」
TAXMAN「お前呼ぶとめんどくさいから呼ばないよ(笑)」
MARCY「TAXMANのお母さんも「JIMちゃんは元気?」とは言ってたけど、お前の話は全く出なかったな(笑)」
と、まさかのROYが舟山家から疎まれているということが発覚すると、
ROY「私も実家に帰りましたけどね、毎回母親が同じことを言うんですよ。「あなたは来年こそは福山雅治みたいになりなさい」って(笑)
そもそもジャンルも違うし、1年経ったら近づけるみたいな話でもないじゃないですか(笑)
だから俺が前に髪型を中分けにした時も「福山でも似合わなかったんだから、あんたが似合うわけないでしょ!」って意味わからない怒られ方をした(笑)」
と、ROYはもうのっけから喋りたくて仕方がないとばかりに喋りまくる。後にJIMはこのMCは挨拶くらいの感じで、というタイミングだったことを口にするが、すでに演奏と同じくらいの時間をトークに使っている感すらあるし、始まって数十分でこんなに爆笑を連発するようなライブもそうそうないだろう。
そんなトークから、
「新しい1年が始まったということで、この曲を」
と言って演奏されたのは、原曲ではROYがシャウトしまくるロックンロールソング「A NEW DAY IS COMIN'」で、もちろんROYのそのソウルフルな歌唱も体感できつつも、こうしてアコースティックになることによって残るのはTHE BAWDIESのメロディの美しさ。それがロックンロールというスタイルを貫いたままでお茶の間にまで響いたキャッチーさの源であるということが、アコースティックアレンジで削ぎ落とされたことによってよくわかるのである。
そんな熱い曲をTHE BAWDIESなりのアコースティックアレンジで演奏すると、
「学園のマドンナみたいな、1番人気のある女の子に恋をしてしまった、っていう物語」
と楽曲の設定を説明してから演奏されたのは「POPULAR GIRL」。TAXMANのコーラスが彩を与えるポップな曲であり、設定を聞いてから曲を聞くことによってそのイメージが頭の中に広がっていくのであるが、どうやら名古屋と大阪ではこの曲はやっていなかったらしい。アコースティックアレンジを施したライブだと基本的にセトリが変わらないというパターンも多いけれど、しっかり入れ替えられるくらいに曲のアレンジをしているというあたりは東名阪全てを観に来てくれる人がいるということをバンド側がわかっているからだろう。トークだけではなくて音楽による最大のファンサービスである。
「先ほども言いましたけど、新しい年になったということで、光が射し込むような…」
と同じことを口にしたのは「A NEW DAY IS COMIN'」と同じテーマである「EVERYDAY'S A NEW DAY」が演奏されたからであり、この曲の心がウキウキするような軽快なサウンドはアコースティックという形でこそより生きるということがよくわかるし、やはりそのメロディが際立つ。基本的に編成としてはMARCYはカホン、ROYはハンドマイクという形であるのだが、ROYはメンバーにハンドマイクを持って歌う時の動きにレパートリーがなさすぎるということを突っ込まれていた。それは普段はベース&ボーカルというなかなか動くことができない役割を担っているからでもあるだろう。
この日は観客から事前にメンバーに聞きたいことなどを募集しており、それにメンバーが答えるという形でのトークがライブタイトルの「話して」というものであることが明かされるのであるが、つまりはここまでのMCはまだその「話して」には該当していなかったというあたりが驚きである。
その質問回答コーナーではひたすらにROYがMARCYをいじるという流れになるのであるが、「初夢はなんでしたか?」という質問に対して
TAXMAN「初夢は覚えてないけど、俺は寝言がめちゃ多いらしくて、この間実家で寝てたら普通に寝言で親と会話してたらしい(笑)」
MARCY「なんか急に自分の顔を取られた夢を見たことがある(笑)」
などのエピソードが語られるのであるが、「MARCYさんが最近困っていることはなんですか?」という質問に対してMARCYが
「いつも眠いんですよ。移動する時とかに座るとすぐに寝ちゃうし、寝つきが悪いっていうことがない。なんなら今もこのまま寝れるくらい(笑)」
という自身の常に眠いという体質を話すと、
TAXMAN「移動中にモンハンやってるんだけど、MARCYと協力プレイしてて。強い敵が出てきたから一緒に倒そうとしたら、MARCYがずっと壁に向かって走ってて。「何やってんだ!」って言ったら方向ボタン押したままで寝てた(笑)」
というエピソードで爆笑を巻き起こす。4人でいるだけでこんなに面白いエピソードが出てくるなら一緒にいることに飽きることなんてないだろうなと思う。
そんな爆笑トークの後には
「新しい年になったということで光が…」
とまたしても光のことを口にすると演奏されたのは「GOOD MORNING」という選曲。「光」と言われると「SUNSHINE」が演奏されるのではとも思ってしまうのであるが、どうやらそんなに単純にはアコースティックのTHE BAWDIESはいかないらしい。この曲ではJIMがスライドギターを披露し、実にアコースティックにふさわしい曲であるということがよくわかる。普段の爆音ロックンロールサウンドだったらそれは埋もれてしまう音だろうから。そのサウンドからも、ROYのしっかり響かせるようなボーカルからもやっぱり光を感じさせてくれるのは、THE BAWDIES自身がそうしたバンドであり、そんなバンドがそうしたテーマの曲を作ってきたからである。
先ほどの質問コーナーで
「結婚式でTHE BAWDIESの曲を使いましたが、結婚式で使うオススメの曲はありますか?」
という質問に
「MVでも結婚式の設定だったから、もちろん「HAPPY RAYS」ですね。我々も曲ができた時には「これは良い曲ができた!」って言ってたんですけど、その時にMARCYさんが「この曲、俺が歌っていいですか?」って言ってきて(笑)どの喉が言ってるんだっていう(笑)」
という裏エピソードを語った「HAPPY RAYS」。アコースティックにハマりがいい曲であるというのは原曲からもわかるけれど、こうしたアコースティックサウンドだとよりストリングスが入った形で聴いてみたくなるので、来年にはそうした形でも聴いてみたい。ROYはその質問者に対して
「結婚式ですでに曲を使ってくれてるのにこの質問をするっていうのは2回目を見越してるってことですかね?(笑)」
と返していたけれど。
そんな中で2回目の質問返しタイムへ。TAXMANだけではなくJIMにも缶ビールが差し入れされる中、ここでは
「三苫の1ミリみたいなことをTHE BAWDIESで言うと?」
という質問になり、TAXMANが
「フミコの一握り」
と返す。それはROYの家に行った時にROYの母親がおにぎりを作ってくれたのだが、それが明らかに一回しか握ってないというくらいにポロポロと米が崩れてきて、
「いっそ茶碗に入れて出してくれ(笑)」
というレベルのものだったらしい。
するとここで客席で体調不良者が出たことによって周りの観客がメンバーに声をあげて救出活動が行われる。結果的には貧血だったということだが、その近くにいた人が看護師であったためにことなきを得たというミラクルだったらしく、TAXMANは
「前に飛行機で移動してる時にリアルに「お客様の中にお医者さんはいませんかー!」ってやつが発生した。お前ら全員寝てたから俺しかそれ見てないけどな(笑)」
というエピソードで笑いにするあたりはさすがである。
そんな心配なこともある中でもトークは続き、
「学校で1番怒られた記憶は?」
という質問にROYが、
「小学校の時にプール開きをめちゃくちゃ楽しみにしてたのにその日に水着を持ってくるのを忘れて。職員室の前に忘れ物BOXみたいなのがあって、そこに水着が入ってるのを知ってたから、パッて取って着替えようとしたら女子の水着だった(笑)
それを丸めるようにして男子用みたいにして着たんだけど先生にすぐバレて「直せ!」って言われたから、水着を直せってことなのかなと思って女子用の水着をちゃんと着ようとしたらめちゃくちゃ怒られた(笑)」
というエピソードで爆笑を巻き起こす。これにはROY以外のメンバーも爆笑していただけに、初めて聞くエピソードだったらしい。
そんな爆笑エピソードの後にはアコースティックで演奏されるのが実によくわかる「THE SEVEN SEAS」から。ミドルテンポの曲だからこそ雄大な曲のイメージが脳内に広がっていく。それはもちろんメンバーの演奏によって想起できるものであるだけに、メンバーも口にしていたように夏祭り的なライブでいつか野外でもこの形態で聴いてみたい曲である。
「我々はルーツミュージックをたくさんの人に伝えるという使命も持っていると思っております」
とROYが口にするのはもちろんカバー曲を演奏するからなのだが、この日カバーされたのはJBことジェームズ・ブラウンの「Try Me」であり、とかく「Sex Machine」のファンクなイメージが強いJBがこんなに歌い上げるようなメロディアスな曲を歌っていたということに改めて気付かされるし、ROYの歌声は歌い終わった後に自分でドヤ顔するくらいにソウルフルなものになる。この曲をここまで濃く歌いこなせるのはROYだけだろうし、そうしてTHE BAWDIESがカバーすることによってこうした音楽に辿り着くような人だってたくさんいるはずで、メンバーもそれをわかっているからこそ自分たちの影響源をこうしてライブで演奏しているのだろう。
そんなカバー曲の後にはROYが噛みながらも
「急がないと乗り遅れますよ!」
と言って、これまたJIMがスライドギターを弾くというアレンジが施された「IT'S TOO LATE」のアコースティックが演奏されるのであるが、MARCYはシェイカーを振っていたかと思ったら立ち上がってスマホでメンバーの姿を撮影しはじめ、さらには階段を登って踊り場で手を振りながら客席を撮影するという実にMARCYらしからぬパフォーマンスを敢行して観客を爆笑させる。大阪では客席に椅子があったためにシェイカーを振りながら客席の間を練り歩いていたらしいが、このアコースティックでまさかのMARCYの新たな面が見れるとは。演奏後にメンバーたちから
「何やってんの?(笑)」
とすぐにツッコミを受けていたけれど、アコースティックでも観客がサビで手を左右に振るというお決まりの楽しみ方は変わることがない。
そんなこの日は実は観客が声を出していいという日でもあるのだが、ROYがそれを伝えるのを完全に忘れており(開演前にアナウンスはされていたけれど)、
「我々の曲は一緒に歌ってもらうことによって完成するところもありまして、今日もそういう曲を結構やったんですけど、声を出していいということを伝え忘れていたので、今日でその4曲ほどは死にました(笑)」
と手を合わせるのであるが、だからこそ最後に演奏された「LET'S GO BACK」ではこの日1日どころか、コロナ禍に突入してからの鬱憤を晴らすかのようにサビのコーラスを観客全員が合唱する。まだTHE BAWDIESのライブではコロナ禍以降に声を出せるライブはなかっただけに、実に3年ぶりくらいの一緒に歌える場面。それを体感して、あの最高に楽しいTHE BAWDIESのライブが戻ってきたなと思った。もちろん歌えない状況でのライブも本当に楽しかったけれど、ROYも言っていたようにみんなで歌うことによってロックンロールの楽しさを伝えてきたのがTHE BAWDIESというバンドだから。JIMも椅子の上に立ってギターを弾きまくり、コーラスするという姿はアコースティック編成ではあれど抑えきれないものがあったということを示していた。
アンコールですぐにROYがステージに出てくるのであるが、客席からはMARCYを呼ぶ声が響いたことによって
「やめだやめだ!」
と不貞腐れてしまうROY。この日も去年のツアーで自分の前ではなくてTAXMANやJIMの前から客席が埋まっていくことへの不満を口にしていたが、完全にファンもROYをそういうキャラにしようとしている感すらある。
そんな中で演奏されたのはこの日2曲目のカバーとなる、バンドのルーツの一つであるサム・クック「Twistin' The Night Away」であり、やはりROYの歌声はそんな歴史ある名曲たちをも全てTHE BAWDIESの曲にしてしまう力があるとも思うのであるが、そこには自分たちのルーツとなった人たちの魂が憑依しているような感もある。それはただ曲をカバーして演奏するのではなくて、音楽を掘って掘って掘りまくって、その曲やアーティストの時代背景などをもしっかりと理解して咀嚼して今を生きる自分たちの音楽として鳴らしているからだ。かつて出版したROYのディスクガイドの最新バージョンも是非また出して欲しいと思う。
そんなアコースティックライブの最後に演奏されたのは、かつて収録アルバム「Boys!」リリース後にはよくライブの最後に演奏されていた、THE BAWDIES屈指の重量級ロックンロール「TWISTIN' ANNIE」。まさかこの曲がアコースティックになるとは!という驚きもありつつ、MARCYがスティックを持ってドラムを叩き、TAXMANとJIMが立ち上がってギターを弾く姿はアコースティックであってもやはりロックンロールでしかないTHE BAWDIESそのものな演奏であった。タイトルがサム・クックの曲と繋がっているというのもあるだろうけれど、バースデーライブツアーも含めて今のTHE BAWDIESはかつてよりもはるかに何の曲をやるのか予想ができないバンドになってきている。だからこうして15年くらいずっとライブを見ていてもまだライブに来ることにワクワクすることができる。そんなTHE BAWDIESの新しい1年が始まった。
ライブ後には大将ことTAXMANが法被を着て「わっしょい」を行おうとするのであるが、そのタイミングでROYが
「新しいツアーが始まるんですよ」
と急にアナウンスして、結局わっしょいの間に告知を挟むことに。すでに公式サイトやアカウントからも発表されているが、4月に東京と大阪で5公演、しかも実に久しぶりの対バンツアーであるという。対バン相手はまだ発表されていないが「今1番仲良くなりたいバンドたち」ということであり、今までとは違う対バンツアーになりそうである。
そんな告知を挟んだ後の「わっしょい」ではROYがTAXMANのマイクを持とうとするものの、やっぱりやりにくいということで拒否してから、初めての人もいるだろうということによってしっかり説明をし、観客が声を出せる実に久しぶりの「わっしょい」が行われる。その瞬間に客席から響いたその「わっしょい」の声は本当に感動してしまうものだった。ずっとメンバーが「声を出さないでやる、サイレントわっしょい」を考えてやってきた姿を見てきたから。でもそれはもう考えなくていい。ただただかつてみたいにみんなで声を出して叫ぶだけでいい。そんなTHE BAWDIESのライブの締めのおなじみの光景が戻ってきたのを見ていたら、新年から体調を崩したり、ツイッターのアカウントがロックされたりと幸先が悪い感じになってしまった今年もきっとこれから光が射し込んでくる1年になると思えたのだ。
バンドやグループは年数を経るにつれてメンバーの関係性がドライになっていくということも多いと聞く。活動する時しか会わなかったり、移動もそれぞれが別々になっていったりと。
でもTHE BAWDIESは20年近くもずっとこの関係性が変わっていない。今も4人が一緒にいて(だからこそ全員が一斉にコロナに感染したりした)、今もそこで起こった色々なことを笑い合いながらステージで話している。幼なじみで始まって、ずっと変わることなく続いてきたロックバンドだけが持つことができるその魔法をこのバンドは持ち続けている。そしてそれはこれからも決して変わることはない。
1.LEMONADE
2.ANNE
3.SHAKE YOUR HIPS
4.A NEW DAY IS COMIN'
5.POPULAR GIRL
6.EVERYDAY'S A NEW DAY
7.GOOD MORNING
8.HAPPY RAYS
9.THE SEVEN SEAS
10.Try Me (ジェームズ・ブラウンのカバー)
11.IT'S TOO LATE
12.LET'S GO BACK
encore
13.Twistin' The Night Away (サム・クックのカバー)
14.TWISTIN' ANNIE
Wienners / 夜の本気ダンス -カントーロード vol.30- @千葉LOOK 1/23 ホーム
LIVE HOLIC -ROCK BAND DREAM- @幕張メッセイベントホール 1/21