Koji Nakamura uP!! presents Koji Nakamura "Masterpeace Tour" @恵比寿LIQUID ROOM 10/30
- 2014/10/30
- 23:39
SUPERCARのボーカル&ギターとしてデビューし、解散後はソロ名義のiLL、SUPERCAR時代の盟友フルカワミキらとのバンドLAMA、そして今年本名名義のKoji Nakamuraと、様々な形態で活動している、ナカコーこと中村弘二。
Koji Nakamura名義では、ギター田渕ひさ子(LAMAでも共に活動中、ex.NUMBER GIRL)、ベース345(凛として時雨)ドラム沼澤尚(iLLでも共に活動)という バンドメンバーとともに、今年リリースしたアルバム「Masterpeace」の曲だけでなく、まさかのSUPERCARから、これまでのナカコーのキャリア総決算という選曲でライブを行っている。
Beady Eyeの横浜アリーナでのライブのサポートアクトに出演して以降、今年は様々なフェスにも出演し、ついにツアーにも挑む。さらに今回のツアーのオープニングアクトは、スーパーカー時代からひっそりと活動しているナカコーのソロ、NYANTORA。ナカコーのオープニングアクトがナカコーという、もはやわけわからないが、とりあえずはナカコー祭りという一日。
19:30頃、DJセットの前にナカコーが登場し、オープニングアクトのNYANTORAがスタート。ナカコー1人きりでアンビエント、エレクトロ、ノイズなど、めくるめくマニアックなサイドのナカコーワールドを展開。美しいレーザーのような照明の効果も最大限に発揮しながらも、
「あ、終わりです」
と唐突に終わるあたりも実にナカコー。
そして20時過ぎ、SEもなしにメンバーが登場。
「じゃあ、やりますか」
とナカコーが言うと、大きな拍手に包まれて、「Masterpeace」収録の「Blood Music」からスタート。
ところがすぐさま、スーパーカー初期の「Dive」という嬉しいサプライズ。さらにこのバンドでもおなじみになりつつある「White Surf style 5.」でいきなりのピークに。
LAMAの「Ane Mone」を挟むと、「Kiss」「Scum」と、iLL名義の名曲を続ける。iLLはコアなナカコーファン以外にはあまり受け入れられなかったイメージだし、やはりスーパーカーと比べるとマニアックな音楽をやっている感じがしたが、こうして聴くと実に良い曲、というかポップな曲だと実感する。余談だが「Kiss」のジャケットのキスマークが元モーニング娘。の加護亜依のものだということを、最近のニュースで思い出した。
また、「Scum」などに顕著だが、もはやベテランであるナカコーと田渕ひさ子、さらにベテランである沼澤尚という面々に囲まれながらも、この中ではダントツに若手の345のベースが素晴らしい。凛として時雨ではベースというよりも2人目のボーカルというイメージだったが、このバンドを支えるというよりも牽引しているのはこの345のベースのような気がする。
ナカコーによるメンバー紹介もすると、「Masterpeace」の曲のゾーンへ。「Masterpeace」はまさにナカコーの集大成的なアルバムだが、マニアックな方向に振り切れることなく、しっかりナカコーの持つポップな部分を出してきているため、こうして過去の名曲と並んでも全く遜色ない。
さらにナカコーが
「中学生の夏休みゾーン」
と言って演奏されたのは、「MOTORBIKE」を皮切りに、スーパーカー初期のギターポップナンバーたち。まさかバンド解散から10年ほど経って、この曲たちをこうして聴けるようになるとは、8年前にiLLの初ライブをこの場所に見に来た時には思いもしなかった。
また、蒼き初期衝動を感じさせるこの曲たちが、この新しいバンドに本当によく似合っている。
しかし中盤は一転して、アニメ・エウレカのサントラの曲が続く。
「1分半とかしかない曲が続くから、見失うとなんもできないまま終わる」
とはナカコーの前置きだが、おそらく元々は全くライブで演奏することを想定していなかったであろうこの曲たちを見事にロックナンバーに変えてしまうバンドの演奏は本当に素晴らしい。そしてこうしてバンドで聴くことによって、「ああ、ナカコーの曲だなぁ」と改めて思わされる。ただ、アニメ自体を全く見ていないのでどういうシーンでこの曲が流れたのかを全く知らない。それを知っていればさらにこのブロックの曲の真価を味わえたであろうと思うとちょっともったいなかった。
しかし、このブロックの最大のお待ちかねは、LAMAの「Know Your Rights」から、スーパーカー「STORYWRITER」という流れ。ましてや「STORYWRITER」ではイントロが流れた時点で客席から
「待ってましたー!」
という声も飛んだ。ここに来ているみんな、ナカコーの作った曲を愛して、ナカコーの音楽とともに年齢を重ねてきたのだろう。
再び「Masterpeace」の曲のゾーンに入ると、リードトラック的な「Diamond」では不穏なトラックの上にハンドマイクで歌うナカコーのボーカルが乗る。ループするビートと中毒性のあるメロディという、ナカコーのポップな部分とマニアックな部分が非常に上手く噛み合った曲だと思う。
そのブロックを終えると、CDではピアノで演奏されていたフレーズを田渕のギターで賄う「Love Forever」、さらに
「今やった曲と同じアルバムに入ってる曲」
と前置きしたのは、BAYCAMPで披露した時も客席を歓喜させた「Sunday People」。この曲の、永遠に日曜日という空間を彷徨っていたいと思える心地良さは、発売から何年経っても全く変わることはない。
「AOHARU YOUTH」「GOLDEN MASTER KEY」と、このバンドでのライブではおなじみとなりつつあるスーパーカーの名曲を演奏すると、ナカコーが今後のライブの告知(このバンド自体のライブは来年1月のZAZEN BOYSとの対バンまでなさそう)をすると、
「アンコールをやらない代わりに」
と言って演奏されたのは、スーパーカー「Futurama」収録の、浮遊感あふれる「PLAYSTAR VISTA」。アウトロではこの曲のものとは思えない轟音ギターサウンドが鳴り、圧倒的な余韻を残して4人はステージを去って行った。
かねてから告知されていた通り、やはりスーパーカー、iLL、LAMA、そして現在のソロ名義という、ナカコーキャリアの集大成的な選曲。そこから見えてきたのは、自分がどれだけナカコーの作った音楽を愛してきたのかということ。きっとここに来た人もみんなそうだと思う。
そしてナカコーはiLLの頃は全くMCをしなかったし、曲間にメンバーの名前を呼ぶなんてもってのほかだった。しかし今日はMCというほどではなくても曲の間にしゃべっていたし、観客の問いかけに応えたりもしていた。年齢とキャリアを重ねて、どんどん曲も人間もポップに開かれてきている。(即興演奏みたいなのも変わらずにやってるけど)
果たして、この先はどういう方向に行くのだろうか。個人的には、スーパーカーの曲をこれだけたくさんやるとわかったからには、この日演奏されなかったスーパーカーの名曲たち(特に「スリーアウトチェンジ」の曲)をライブで聴くまでは死にきれません。
1.Blood Music
2.Dive
3.White Surf style 5.
4.Ane Mone
5.Kiss
6.Scum
7.DAISY
8.I Know
9.B.O.Y
10.Rain
11.MOTORBIKE
12.Summer Tune
13.Jet Bee Town
14.Thatness and Thereness
15.OP Signal "ALERT"
16.Sparkplug Revolutionary
17.Too Young To…?
18.VERSUS SECRET
19.Know Your Rights
20.STORYWRITER
21.Diamond
22.Reaction Curve
23.KISETSU
24.Love Forever
25.Sunday People
26.AOHARU YOUTH
27.GOLDEN MASTER KEY
28.PLAYSTAR VISTA
Sunday People
http://youtu.be/9O0M-WBENxI
Koji Nakamura BAYCAMPライブ映像
http://youtu.be/hb25rnJ4bIQ
Koji Nakamura名義では、ギター田渕ひさ子(LAMAでも共に活動中、ex.NUMBER GIRL)、ベース345(凛として時雨)ドラム沼澤尚(iLLでも共に活動)という バンドメンバーとともに、今年リリースしたアルバム「Masterpeace」の曲だけでなく、まさかのSUPERCARから、これまでのナカコーのキャリア総決算という選曲でライブを行っている。
Beady Eyeの横浜アリーナでのライブのサポートアクトに出演して以降、今年は様々なフェスにも出演し、ついにツアーにも挑む。さらに今回のツアーのオープニングアクトは、スーパーカー時代からひっそりと活動しているナカコーのソロ、NYANTORA。ナカコーのオープニングアクトがナカコーという、もはやわけわからないが、とりあえずはナカコー祭りという一日。
19:30頃、DJセットの前にナカコーが登場し、オープニングアクトのNYANTORAがスタート。ナカコー1人きりでアンビエント、エレクトロ、ノイズなど、めくるめくマニアックなサイドのナカコーワールドを展開。美しいレーザーのような照明の効果も最大限に発揮しながらも、
「あ、終わりです」
と唐突に終わるあたりも実にナカコー。
そして20時過ぎ、SEもなしにメンバーが登場。
「じゃあ、やりますか」
とナカコーが言うと、大きな拍手に包まれて、「Masterpeace」収録の「Blood Music」からスタート。
ところがすぐさま、スーパーカー初期の「Dive」という嬉しいサプライズ。さらにこのバンドでもおなじみになりつつある「White Surf style 5.」でいきなりのピークに。
LAMAの「Ane Mone」を挟むと、「Kiss」「Scum」と、iLL名義の名曲を続ける。iLLはコアなナカコーファン以外にはあまり受け入れられなかったイメージだし、やはりスーパーカーと比べるとマニアックな音楽をやっている感じがしたが、こうして聴くと実に良い曲、というかポップな曲だと実感する。余談だが「Kiss」のジャケットのキスマークが元モーニング娘。の加護亜依のものだということを、最近のニュースで思い出した。
また、「Scum」などに顕著だが、もはやベテランであるナカコーと田渕ひさ子、さらにベテランである沼澤尚という面々に囲まれながらも、この中ではダントツに若手の345のベースが素晴らしい。凛として時雨ではベースというよりも2人目のボーカルというイメージだったが、このバンドを支えるというよりも牽引しているのはこの345のベースのような気がする。
ナカコーによるメンバー紹介もすると、「Masterpeace」の曲のゾーンへ。「Masterpeace」はまさにナカコーの集大成的なアルバムだが、マニアックな方向に振り切れることなく、しっかりナカコーの持つポップな部分を出してきているため、こうして過去の名曲と並んでも全く遜色ない。
さらにナカコーが
「中学生の夏休みゾーン」
と言って演奏されたのは、「MOTORBIKE」を皮切りに、スーパーカー初期のギターポップナンバーたち。まさかバンド解散から10年ほど経って、この曲たちをこうして聴けるようになるとは、8年前にiLLの初ライブをこの場所に見に来た時には思いもしなかった。
また、蒼き初期衝動を感じさせるこの曲たちが、この新しいバンドに本当によく似合っている。
しかし中盤は一転して、アニメ・エウレカのサントラの曲が続く。
「1分半とかしかない曲が続くから、見失うとなんもできないまま終わる」
とはナカコーの前置きだが、おそらく元々は全くライブで演奏することを想定していなかったであろうこの曲たちを見事にロックナンバーに変えてしまうバンドの演奏は本当に素晴らしい。そしてこうしてバンドで聴くことによって、「ああ、ナカコーの曲だなぁ」と改めて思わされる。ただ、アニメ自体を全く見ていないのでどういうシーンでこの曲が流れたのかを全く知らない。それを知っていればさらにこのブロックの曲の真価を味わえたであろうと思うとちょっともったいなかった。
しかし、このブロックの最大のお待ちかねは、LAMAの「Know Your Rights」から、スーパーカー「STORYWRITER」という流れ。ましてや「STORYWRITER」ではイントロが流れた時点で客席から
「待ってましたー!」
という声も飛んだ。ここに来ているみんな、ナカコーの作った曲を愛して、ナカコーの音楽とともに年齢を重ねてきたのだろう。
再び「Masterpeace」の曲のゾーンに入ると、リードトラック的な「Diamond」では不穏なトラックの上にハンドマイクで歌うナカコーのボーカルが乗る。ループするビートと中毒性のあるメロディという、ナカコーのポップな部分とマニアックな部分が非常に上手く噛み合った曲だと思う。
そのブロックを終えると、CDではピアノで演奏されていたフレーズを田渕のギターで賄う「Love Forever」、さらに
「今やった曲と同じアルバムに入ってる曲」
と前置きしたのは、BAYCAMPで披露した時も客席を歓喜させた「Sunday People」。この曲の、永遠に日曜日という空間を彷徨っていたいと思える心地良さは、発売から何年経っても全く変わることはない。
「AOHARU YOUTH」「GOLDEN MASTER KEY」と、このバンドでのライブではおなじみとなりつつあるスーパーカーの名曲を演奏すると、ナカコーが今後のライブの告知(このバンド自体のライブは来年1月のZAZEN BOYSとの対バンまでなさそう)をすると、
「アンコールをやらない代わりに」
と言って演奏されたのは、スーパーカー「Futurama」収録の、浮遊感あふれる「PLAYSTAR VISTA」。アウトロではこの曲のものとは思えない轟音ギターサウンドが鳴り、圧倒的な余韻を残して4人はステージを去って行った。
かねてから告知されていた通り、やはりスーパーカー、iLL、LAMA、そして現在のソロ名義という、ナカコーキャリアの集大成的な選曲。そこから見えてきたのは、自分がどれだけナカコーの作った音楽を愛してきたのかということ。きっとここに来た人もみんなそうだと思う。
そしてナカコーはiLLの頃は全くMCをしなかったし、曲間にメンバーの名前を呼ぶなんてもってのほかだった。しかし今日はMCというほどではなくても曲の間にしゃべっていたし、観客の問いかけに応えたりもしていた。年齢とキャリアを重ねて、どんどん曲も人間もポップに開かれてきている。(即興演奏みたいなのも変わらずにやってるけど)
果たして、この先はどういう方向に行くのだろうか。個人的には、スーパーカーの曲をこれだけたくさんやるとわかったからには、この日演奏されなかったスーパーカーの名曲たち(特に「スリーアウトチェンジ」の曲)をライブで聴くまでは死にきれません。
1.Blood Music
2.Dive
3.White Surf style 5.
4.Ane Mone
5.Kiss
6.Scum
7.DAISY
8.I Know
9.B.O.Y
10.Rain
11.MOTORBIKE
12.Summer Tune
13.Jet Bee Town
14.Thatness and Thereness
15.OP Signal "ALERT"
16.Sparkplug Revolutionary
17.Too Young To…?
18.VERSUS SECRET
19.Know Your Rights
20.STORYWRITER
21.Diamond
22.Reaction Curve
23.KISETSU
24.Love Forever
25.Sunday People
26.AOHARU YOUTH
27.GOLDEN MASTER KEY
28.PLAYSTAR VISTA
Sunday People
http://youtu.be/9O0M-WBENxI
Koji Nakamura BAYCAMPライブ映像
http://youtu.be/hb25rnJ4bIQ
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