Galileo Galilei @渋谷公会堂 2/1
- 2014/02/01
- 21:08
昨年末に、かつての「蒼くて爽やかなギターロックバンド」としてのイメージに完全に別れを告げるかのようなUSインディー志向の傑作アルバム「ALARMS」をリリースしたGalileo Galilei。そのアルバムのツアーの渋谷O-EASTでのライブで発表されたのが、この渋谷公会堂でのワンマン。
本人たちは北海道出身であるがゆえにこの会場に対する感情は全くない、と語っていたが、バンドとして初のホールでのライブなだけに期待は高まる。
18時過ぎ、ステージに貼られた幕に映像が映し出され、「Galileo Galilei」の文字が映ると幕が落ち、すでにメンバーがスタンバイしており、すぐさま「18」からスタート。
まずこれまでとはメンバーの立ち位置が変わっており、真ん中にボーカル&ギターの尾崎雄貴、ステージ向かって左にベースの佐考、右にドラムの尾崎和樹、その間にサポートギターのDAIKI(CURTISS)、サポートシンセ&コーラスのChimaという、もはや3人+サポートではなく、5人編成バンドの並びといった感じ。(最新のアー写も5人で写っている)
メンバー1人1人がそれぞれ違う高さの台の上に機材を置いて立っているのは、メンバーの演奏中の高さが揃うようにしているのだろうか。
「パイロットガール」からはシンセを多用した「ALARMS」のゾーンへ。DAIKIの軽快なリフが印象的な「老人と海」、「花の狼」という「PORTAL」の曲も全く違和感なく並ぶ。
雄貴の軽い挨拶の合間には観客から、
「ホールワンマンおめでとー!」
の声があがり、大きな拍手に包まれる。
深淵なイントロから曲が始まる…と思いきや、雄貴がやり直しを要請し、(カポの位置が違っていたのだろうか?)やり直してから演奏されたのは映画のテーマ曲として高い人気を誇る「サークルゲーム」。さらに虹色の照明がキレイなエレクトロ風味の「明日へ」とシングル曲が続くも、一転してシューゲイズ的なノイズギターのカップリング曲「くそったれども」と、幅広い選曲を展開。
佐考もMCをしたりするものの、あくまでテンポよくライブが進み、そこからは「ALARMS」の曲を続ける。サビでは手を挙げる人も多いが、あくまでゆったりと体を揺らしながら曲の中に入り込むという感じ。「愛を」ではハンドクラップも促したりするけど。
O-EASTやCDJでは1曲目に演奏していた、「爽やかなギターロックバンドとしてのガリレオ」の極地とも言える「夏空」からは「青い栞」というシングル曲の流れ。特に「青い栞」はCDでは雄貴のボーカルとさよならポニーテールのみいなのコーラスが最大の聞き所であると思っているだけに、Chimaがコーラスを担っているのは本当に大きい。「PORTAL」のツアーではコーラスは打ち込みだったが、やはり生でコーラスが入ると全然違う。Chimaは声もみいなに似ている感じがするので、ピッタリな人選だと思う。
すると雄貴が、
「今日はありがとうございました。最後の曲です」
と言うと、あっという間にラストの「星を落とす」。ステージ後ろのスクリーンには、まさに「星が落ちる」かのような映像が使われていた。
アンコールでは雄貴が、和樹が成人を迎えたことを紹介し、(まだ20歳というのに本当に驚かされる)和樹のMC。これまで定番だったグッズ紹介は「成人を迎えて商業的な宣伝が嫌になった(笑)」という理由でやらなくなり、成人の抱負として、
「まだあまりお酒を飲んでいないので、自分に合ったお酒を早く見つける」
と語る。そして
「せっかくのホールワンマンなんで、特別なことを。カバーをやります」
と言うと、すでにサマソニへの出演が決定しているマンチェスターのバンド、The 1975の「Chocolate」の日本語カバーを披露。このバンド、事前にマンチェスター出身という情報がないと、曲を聴いても全然UKのバンドとは思えないくらいにアメリカンポップ寄りなバンドなのだが、その空気を完璧に踏襲した、見事なカバー。YouTubeでもカバーバージョンは公開されているが、なんかシングルのカップリングあたりに収録してくれないだろうか。
続いては初期の「ハローグッバイ」。なのだが、12日に配信で現在のバンドのバージョンでのこの曲がリリースされるということで、「ALARMS」の中に入っていてもおかしくないくらいのアレンジが施されたバージョンで演奏。雄貴が言うように、従来よりも歌が生かされたアレンジになっている。
さらに、
「バンドがいい状態なので、一週間前くらいに出来た新曲を」
と言って演奏されたのは、タイトルとおりに跳ね上がるような軽快な曲、「Sports」。ここ最近ではあまりないタイプの曲だが、他にもすでにたくさん曲が出来ており、アルバムを作りたいと言っていたので、次のアルバムはかなりバラエティ豊かな作品になるかもしれない。
そしてラストは映像を使った「Birthday」で終了。
すでにバンドの音楽性がデビュー時とはるかに変わっているが、もはやこのバンドはライブハウスよりもホールのほうが似合う存在になっている。照明などを含めてO-EASTの時よりもはるかに曲の世界観を上手く引き出しているし、ここからさらに大きいステージへ向かえるんじゃないかという期待も芽生えた。ただ、これからもいい意味で変化、進化していくバンドなんだろうなぁ。
1.18
2.パイロットガール
3.Jonathan
4.老人と海
5.花の狼
6.サークルゲーム
7.明日へ
8.くそったれども
9.フラニーの沼で
10.ロンリーボーイ
11.潮の扉
12.愛を
13.夏空
14.青い栞
15.星を落とす
encore
16.Chocolate (The 1975のカバー)
17.ハローグッバイ
18.Sports (新曲)
19.Birthday
http://youtu.be/GTczqGRu7Ms
サークルゲーム / Galileo Galilei
しかしながら、この間のCDJでは、このバンドを筆頭に、OKAMOTO'Sやねごとなど、10代でデビューした、「恐るべき10代バンド」たちは、みんなMOON STAGEへの出演だった。(黒猫チェルシーやDroogは出演しておらず、The SALOVERSもMOON STAGE)
デビュー時の期待度からしたら、すでにGALAXYでやっててもいいくらいのはず(ロッキンだったらLAKE STAGE)だが、前にOKAMOTO'Sが一度そこに出演しただけである。
実際、OKAMOTO'Sやねごとはインタビューでよく危機感を口にしている。みんな演奏も上手く、すでに代表曲といえる曲も何曲も持っているのに、今ひとつ突き抜けることができないでいる。
ツアーのキャパは着々と広げてきてはいるが、まだまだこんなものじゃないはず。これからのロックシーンを背負うべきバンドたちなだけに、若手のホープではなく、主役の位置まで躍り出て欲しいものである。
本人たちは北海道出身であるがゆえにこの会場に対する感情は全くない、と語っていたが、バンドとして初のホールでのライブなだけに期待は高まる。
18時過ぎ、ステージに貼られた幕に映像が映し出され、「Galileo Galilei」の文字が映ると幕が落ち、すでにメンバーがスタンバイしており、すぐさま「18」からスタート。
まずこれまでとはメンバーの立ち位置が変わっており、真ん中にボーカル&ギターの尾崎雄貴、ステージ向かって左にベースの佐考、右にドラムの尾崎和樹、その間にサポートギターのDAIKI(CURTISS)、サポートシンセ&コーラスのChimaという、もはや3人+サポートではなく、5人編成バンドの並びといった感じ。(最新のアー写も5人で写っている)
メンバー1人1人がそれぞれ違う高さの台の上に機材を置いて立っているのは、メンバーの演奏中の高さが揃うようにしているのだろうか。
「パイロットガール」からはシンセを多用した「ALARMS」のゾーンへ。DAIKIの軽快なリフが印象的な「老人と海」、「花の狼」という「PORTAL」の曲も全く違和感なく並ぶ。
雄貴の軽い挨拶の合間には観客から、
「ホールワンマンおめでとー!」
の声があがり、大きな拍手に包まれる。
深淵なイントロから曲が始まる…と思いきや、雄貴がやり直しを要請し、(カポの位置が違っていたのだろうか?)やり直してから演奏されたのは映画のテーマ曲として高い人気を誇る「サークルゲーム」。さらに虹色の照明がキレイなエレクトロ風味の「明日へ」とシングル曲が続くも、一転してシューゲイズ的なノイズギターのカップリング曲「くそったれども」と、幅広い選曲を展開。
佐考もMCをしたりするものの、あくまでテンポよくライブが進み、そこからは「ALARMS」の曲を続ける。サビでは手を挙げる人も多いが、あくまでゆったりと体を揺らしながら曲の中に入り込むという感じ。「愛を」ではハンドクラップも促したりするけど。
O-EASTやCDJでは1曲目に演奏していた、「爽やかなギターロックバンドとしてのガリレオ」の極地とも言える「夏空」からは「青い栞」というシングル曲の流れ。特に「青い栞」はCDでは雄貴のボーカルとさよならポニーテールのみいなのコーラスが最大の聞き所であると思っているだけに、Chimaがコーラスを担っているのは本当に大きい。「PORTAL」のツアーではコーラスは打ち込みだったが、やはり生でコーラスが入ると全然違う。Chimaは声もみいなに似ている感じがするので、ピッタリな人選だと思う。
すると雄貴が、
「今日はありがとうございました。最後の曲です」
と言うと、あっという間にラストの「星を落とす」。ステージ後ろのスクリーンには、まさに「星が落ちる」かのような映像が使われていた。
アンコールでは雄貴が、和樹が成人を迎えたことを紹介し、(まだ20歳というのに本当に驚かされる)和樹のMC。これまで定番だったグッズ紹介は「成人を迎えて商業的な宣伝が嫌になった(笑)」という理由でやらなくなり、成人の抱負として、
「まだあまりお酒を飲んでいないので、自分に合ったお酒を早く見つける」
と語る。そして
「せっかくのホールワンマンなんで、特別なことを。カバーをやります」
と言うと、すでにサマソニへの出演が決定しているマンチェスターのバンド、The 1975の「Chocolate」の日本語カバーを披露。このバンド、事前にマンチェスター出身という情報がないと、曲を聴いても全然UKのバンドとは思えないくらいにアメリカンポップ寄りなバンドなのだが、その空気を完璧に踏襲した、見事なカバー。YouTubeでもカバーバージョンは公開されているが、なんかシングルのカップリングあたりに収録してくれないだろうか。
続いては初期の「ハローグッバイ」。なのだが、12日に配信で現在のバンドのバージョンでのこの曲がリリースされるということで、「ALARMS」の中に入っていてもおかしくないくらいのアレンジが施されたバージョンで演奏。雄貴が言うように、従来よりも歌が生かされたアレンジになっている。
さらに、
「バンドがいい状態なので、一週間前くらいに出来た新曲を」
と言って演奏されたのは、タイトルとおりに跳ね上がるような軽快な曲、「Sports」。ここ最近ではあまりないタイプの曲だが、他にもすでにたくさん曲が出来ており、アルバムを作りたいと言っていたので、次のアルバムはかなりバラエティ豊かな作品になるかもしれない。
そしてラストは映像を使った「Birthday」で終了。
すでにバンドの音楽性がデビュー時とはるかに変わっているが、もはやこのバンドはライブハウスよりもホールのほうが似合う存在になっている。照明などを含めてO-EASTの時よりもはるかに曲の世界観を上手く引き出しているし、ここからさらに大きいステージへ向かえるんじゃないかという期待も芽生えた。ただ、これからもいい意味で変化、進化していくバンドなんだろうなぁ。
1.18
2.パイロットガール
3.Jonathan
4.老人と海
5.花の狼
6.サークルゲーム
7.明日へ
8.くそったれども
9.フラニーの沼で
10.ロンリーボーイ
11.潮の扉
12.愛を
13.夏空
14.青い栞
15.星を落とす
encore
16.Chocolate (The 1975のカバー)
17.ハローグッバイ
18.Sports (新曲)
19.Birthday
http://youtu.be/GTczqGRu7Ms
サークルゲーム / Galileo Galilei
しかしながら、この間のCDJでは、このバンドを筆頭に、OKAMOTO'Sやねごとなど、10代でデビューした、「恐るべき10代バンド」たちは、みんなMOON STAGEへの出演だった。(黒猫チェルシーやDroogは出演しておらず、The SALOVERSもMOON STAGE)
デビュー時の期待度からしたら、すでにGALAXYでやっててもいいくらいのはず(ロッキンだったらLAKE STAGE)だが、前にOKAMOTO'Sが一度そこに出演しただけである。
実際、OKAMOTO'Sやねごとはインタビューでよく危機感を口にしている。みんな演奏も上手く、すでに代表曲といえる曲も何曲も持っているのに、今ひとつ突き抜けることができないでいる。
ツアーのキャパは着々と広げてきてはいるが、まだまだこんなものじゃないはず。これからのロックシーンを背負うべきバンドたちなだけに、若手のホープではなく、主役の位置まで躍り出て欲しいものである。
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